JP2005126272A - ポーラスコンクリートとその製造方法 - Google Patents

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徹 森谷
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尚記 米田
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Abstract

【課題】 コンクリートの強度を低下させずに、コンクリートの内部の空隙を拡張するとともに、コンクリートの内部に添加物を充填できるようにして、強度を維持したまま高い空隙率を備えるか、または添加材が充填されたポーラスコンクリートを得られるようにする。
【解決手段】 内部に連続空隙32が形成されているポーラスコンクリートにおいて、粗骨材30と同等以上の強度を有し、かつ、開口部34aを有する中空体によりなる中空骨材34を配合する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、主として土木及び建築構造用のコンクリートブロックやパネル等として利用されるポーラスコンクリートとその製造方法に関するものである。
近年、環境負荷を低減するためのコンクリート材料としてポーラスコンクリートが注目されている。このポーラスコンクリートは連続空隙を有する多孔質のコンクリートであって、水や空気が連続空隙を自由に通過できる性質を有するため、コンクリート内部や外部表面に棲息する微生物によって水質を自然浄化する浄化機能、連続空隙に充填された土壌に植物を根付かせる植生機能、及び、音波が連続空隙内に入り込んで吸収される吸音機能等、種々の優れた特性を有している。
このような多様な特性を有するポーラスコンクリートのうち、連続空隙を残したポーラスコンクリートは、通常、ほぼ単一粒度に調製された粗骨材とセメントペーストとを所定の配合で練り混ぜ、これを型枠に打ち込んで養生硬化させることによって製造されるが、このさい、粗骨材とセメントペーストとの重量比や水セメント比(W/C)あるいは粗骨材の粒度分布等を調整することにより、所定の空隙率と強度を有するように設計される。
一方、連続空隙に保水性等を有する材料を充填することで、植生機能を付与したポーラスコンクリートとしては、粗骨材とセメントペーストの混合物よりなるフレッシュコンクリートに、水溶性袋体に封入した植物培養土を混練して植生基盤用コンクリートとしたものが提案されている(特許文献1)。この植生基盤用コンクリートによれば、フレッシュコンクリートが硬化した後、水溶性袋体が溶けてコンクリートの内部にかかる植物培養土を充填しておくことができる。
特開2001−303534号公報(請求項1)
しかしながら、セメントペーストに対して粗骨材を混合して連続空隙を形成する場合において、ポーラスコンクリートの空隙率を向上させるためには、粗骨材の粒度を増大すればよいが、その粒度を余り大きくすると、今度は粗骨材同士の接触面積が小さくなり、硬化後のポーラスコンクリートの強度が低下するという問題が生じる。
また、上記特許文献1の保水性等を有する材料が充填された植生基盤用コンクリートの場合では、粗骨材とセメントペーストの混合物よりなるフレッシュコンクリートに、添加材として粗骨材よりも強度が低い水溶性袋体に封入した植生培養土を充填しているので、硬化後のコンクリートの強度が低下するという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、コンクリートの強度を低下させずに、コンクリートの内部の空隙を拡張するとともに、コンクリートの内部に添加物を充填できるようにして、強度を維持したまま高い空隙率を備えるか、または添加材が充填されたポーラスコンクリートを得られるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明は、内部に連続空隙が形成されているポーラスコンクリートにおいて、粗骨材と同等以上の強度を有し、かつ、開口部を有する中空体によりなる中空骨材が配合されていることを特徴とする。
上記の本発明によれば、粗骨材とともにコンクリートに配合されている中空骨材が、粗骨材と同等以上の強度を有し、かつ、開口部を有する中空体とされているので、コンクリートの強度を低下させずに、コンクリート内部の空隙を拡張するとともに、コンクリートの内部に添加材を充填できる。
なお、上記中空体の具体的形状は特に限定されないが、軸方向両端に開口部を有する筒部材を使用するようにすれば、例えば断面円形状や断面角形状のパイプ材を一定の軸方向長さに切断するだけで均一な形状の中空体を簡単に作製でき、この点で製造コストを低減することができる。
本発明において、前記中空骨材の開口部を閉塞する水溶性の膜体が設けられていることが好ましい。この場合、ポーラスコンクリートが硬化した直後の初期段階では中空骨材の開口部が膜体で閉塞されているが、ポーラスコンクリート内の中空骨材が連続空隙に浸入してきた雨水等に晒されると、その骨材の膜体が徐々に溶解して中空体の開口部が開放され、ポーラスコンクリートの内部の連続空隙が拡張されることになる。また、かかる開口部を閉塞する水溶性の膜体の構成材料としては、例えば、デキストリンを採用することができる。
また、本発明において、中空骨材の内部に添加材として保水性を有する材料を充填してもよい。かかる保水性を有する材料の具体例としては、植物培養土や高吸水性樹脂を挙げることができる。この場合、中空骨材の開口部から浸入してきた雨水等が植物培養土や高吸水性樹脂に吸収保持されるので、植生に必要な水分や、あるいはそれよりも多くの水分をポーラスコンクリートの内部に保っておくことができる。
本発明のポーラスコンクリートを実際に製造するには、前記粗骨材と中空骨材とをセメント系バインダーに均一に混合して所定配合のフレッシュコンクリートを作製し、このコンクリートを型枠に流し込んで養生硬化させればよい。
しかるに、本発明のポーラスコンクリートは、開口部を有する中空骨材が配合されているため、フレッシュコンクリートの水分量が多すぎると未硬化の段階で中空骨材の内部に当該フレッシュコンクリートが浸入してしまい、ポーラスコンクリートの空隙率をそれほど向上することができなくなる恐れがある。また、粗骨材と中空骨材との比重の差が大きい場合には、中空骨材だけが集中して偏在してしまい、このため、必要以上に大きな空隙ができてポーラスコンクリートの強度が低下するという恐れもある。
そこで、本発明のポーラスコンクリートを製造するには、粗骨材と同等以上の強度を有し、かつ、開口部を有する中空体によりなる中空骨材と粗骨材をセメント系バインダーに混合して超固練りのフレッシュコンクリートを作製し、このコンクリートを型枠に充填してから同型枠に振動を加えて即時脱型するいわゆる即時脱型工法を採用することが好ましい。
かかる即時脱型工法によれば、粗骨材と中空骨材をセメント系バインダーに混合してなるフレッシュコンクリートが非常に水分量が小さいゼロスランプの超固練りになっているので、例えば中空骨材の内部にセメント系バインダー等が浸入してしまうことが殆どなく、ポーラスコンクリートの空隙率の減少を未然に防止することができる。
また、上記即時脱型工法によれば、超固練りのフレッシュコンクリートを型枠に充填してから同型枠に振動を加えて即時脱型するようにしているので、粗骨材と中空骨材との比重の差が比較的大きい場合でも、中空骨材だけが集中して偏在することがなくなり、このため、必要以上に大きな空隙ができてポーラスコンクリートの強度が低下するのを未然に防止することができる。
上記の通り、本発明によれば、コンクリートの強度を低下させずに、コンクリートの内部の空隙を拡張するとともに、コンクリートの内部に添加物を充填できるようにして、強度を維持したまま高い空隙率を備えるか、または添加材が充填されたポーラスコンクリートを得ることができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係るポーラスコンクリートを有する孔付き複合ポーラスブロック1の一例を示しており、この場合のポーラスブロック1は、河川の堤防や道路脇の擁壁等の法面を緑化するための法面緑化用ブロック1Aよりなる。
かかる法面緑化用ブロック1Aは、平面視正方形の厚板状のブロック本体2よりなり、このブロック本体2は、ほぼ同じ厚さの正方形状のポーラスコンクリートと普通コンクリートとを互いに重合させて接合することにより、表面側がポーラスコンクリート層3でかつ裏面側が普通コンクリート層4よりなる二層構造となっている。
このブロック本体2の表面には、植生用の客土を内部に収納することができるように当該ブロック本体2の表面から厚さ方向に凹んだ複数の収納凹部5が形成されている。この収納凹部5は、ブロック本体2の四隅側に振り分けて合計四つ設けられており、当該ブロック本体2の厚さ寸法のほぼ半分の深さを有する円形溝よりなる。
また、上記ブロック本体2の内部には、収納凹部5の底部と連通する収納孔6が同ブロック本体2の面内方向に延びた状態で形成されている。この収納孔6は、ブロック本体2の幅方向一端面から他端面に渡って当該ブロック本体2を貫通するように形成されている。この収納孔6は、断面円形状でかつ真っ直ぐに延びる丸孔よりなり、合計二本設けられている。
二本の各収納孔6は、互いに隣接する上下二つの収納凹部5の中心部を通過する平面位置に配置され、かつ、当該収納孔6の断面中心がポーラスコンクリート層3と普通コンクリート層4の接合面と同じ深さとなる厚さ方向位置に配置されている。また、この各収納孔6は、その内部に客土やヤシガラ等よりなる保水材を充填することができる断面寸法に設定されている。
上記構成に係る法面緑化用ブロック1Aは、例えば、既設のコンクリート擁壁(図示せず。)の法面上に縦横に並べて設置することにより、当該法面を被覆するようにして施工される。そして、例えば、各ブロック1の収納孔6内に保水材を充填した状態で、収納凹部5の内部に収納した客土に草類等の植物を植え付けることにより、コンクリート擁壁の法面を緑化することができる。
図4は、本発明にかかるポーラスコンクリートの第一実施形態により形成された上記ポーラスコンクリート層3の内部構造の一例を示す拡大断面図であり、図5は、本発明にかかるポーラスコンクリートの第二実施形態により形成された上記ポーラスコンクリート層3の内部構造の一例を示す拡大断面図である。
これら図4及び図5に示すポーラスコンクリートは、いずれも、粗骨材30を普通ポルトランドセメント等よりなるセメント系バインダー31で結合させることで内部に連続空隙32が形成されているものであるが、その粗骨材30の他に、粗骨材30又はセメント系バインダー31との間で新たな空隙33を形成する中空骨材34が配合されている。
この中空骨材34は開口部34aを有し、さらにこの開口部34aを閉塞する水溶性の膜体38が設けられている。本実施形態の中空骨材34は、軸方向両端に開口部を有する中空体である短円筒部材よりなる。かかる短円筒状の中空骨材34は、粗骨材30と同等以上の圧縮強度等を有するように、例えばステンレス等よりなる鋼製パイプや硬質塩ビ管等のパイプ材を所定の軸方向長さに切断することによって製作されている。そのため、この中空骨材34を配合することによるポーラスコンクリートの強度低下が生じない。
なお、中空骨材34は円筒形状のものに限られず、断面角形をなす筒状、あるいは半球状や立方体状のものを採用してもよい。また、両端部が開放したものだけでなく、一端のみが開放したものであってもよい。かかる中空骨材34は、粗骨材30に比べて粒径が大きくなり過ぎるとポーラスコンクリートの強度低下を招き、逆に粒径が小さくなり過ぎると空隙率を余り向上させることができなくなるので、大きくとも粗骨材30とほぼ同じ寸法、より好ましくは、粗骨材30に対して同程度の範囲の粒径に設定することが推奨される。従って、例えば、粗骨材30の粒径が5mm〜15mm(6号砕石相当)である場合には、中空骨材34の粒径を5mm〜15mmに設定すればよい。また、コンクリート打設時に中空骨材34の先端部が潰れないようにするため、かかる中空骨材34の長さをその径と同程度にして、断面係数を上げるのが好ましい。あるいは、予め中空骨材の先端部を塞がない程度に潰しておいてもよい。
膜体38は、中空骨材34の開口部34aを液状のデキストリンに浸してその開口部34aを当該デキストリンで閉塞し、これを乾燥硬化させることによって構成されている。デキストリンを採用したのは、低水分での粘結性が高く、水溶性に富み、しかも、溶解後に土壌への悪影響が少ないからである。ただし、膜体38は、デキストリンのような固形物に限られるものではなく、気化ずるものや液化するものでもよい。
図4に示す第一実施形態のポーラスコンクリートでは、配合されている中空骨材34の内部は空隙となっており、図4(a)はポーラスコンクリート内の中空骨材34の膜体38が溶解する前の状態を示し、図4(b)は同コンクリート内の中空骨材34の膜体38が溶解した後の状態を示している。この図4(a)及び(b)から分かるように、ポーラスコンクリートが硬化した直後の初期段階では中空骨材34の開口部34aが膜体38で閉塞されているが、ポーラスコンクリート内の中空骨材34が連続空隙32に浸入してきた雨水等に晒されると、その骨材34の膜体38が徐々に溶解して開口部34aが開放される。このため、中空骨材34と粗骨材30やセメント系バインダー31との間で新たに空隙33が形成され、ポーラスコンクリートの内部の連続空隙32が拡張されることになる。
このように、本実施形態のポーラスコンクリートによれば、粗骨材30とともにコンクリートに配合されている中空骨材34により、粗骨材30又はセメント系バインダー31との間で新たな空隙33を形成することができるので、当該コンクリートの内部の連続空隙32を拡張できる。さらに、この中空骨材34は、粗骨材と同等以上の強度を有しているので、コンクリートの強度を低下させることがない。これにより、強度を維持したまま高い空隙率を備えたポーラスコンクリートを得ることができる。
他方、図5に示す第二実施形態のポーラスコンクリートでは、中空骨材34の内部に保水性を有する材料として植物培養土40を充填している。かかる植物培養土40として、植物が生育するのに必要な土壌分、肥料、保水材その他の材料が配合されたものが挙げられる。図5(a)は、ポーラスコンクリート内の中空骨材34の膜体38が溶解する前の状態を示し、図5(b)は同コンクリート内の中空骨材34の膜体38が溶解した後の状態を示している。
この図5(a)及び(b)から分かるように、ポーラスコンクリートが硬化した直後の初期段階では中空骨材34の開口部34aが膜体38で閉塞されているが、ポーラスコンクリート内の中空骨材34が連続空隙32に浸入してきた雨水等に晒されると、その骨材34の膜体38が徐々に溶解して中空骨材34の開口部34aが開放される。そして、雨水等が前記開口部34aから中空骨材34の内部に浸入し、充填されている植物培養土40に吸収保持される。これにより、ポーラスコンクリートの植生機能を向上することができる。さらに、この中空骨材34は、上述のように粗骨材と同等以上の強度を有しているので、コンクリートの強度を低下させることがない。
また、中空骨材34の内部に保水性を有する材料として高吸水性樹脂を充填してもよい。本発明に使用される高吸水性樹脂には、イオン基を有した分子鎖が3次元架橋された構造を有し、水分を吸収してゲルを形成し、いったん吸収した水分を長時間保持しておくことができる吸水性及び保水性に優れた樹脂がある。この高吸水性樹脂として、具体的にはデンプン系とアクリル酸塩系があり、例えば三洋化成工業(株)のサンフレッシュ(商品名)等が挙げられる。この場合、ポーラスコンクリートの保水機能を格段に向上することができ、近年、都市圏で問題となっているヒートアイランド現象を抑制する効果が期待できる。このヒートアイランド現象は、緑地や水面が減ることにより都市の中心部で気温が高くなる現象であり、例えば、上記ポーラスコンクリートを特に建物の壁面に使用することで、かかる建物の壁面に高い保水機能を付与し気温の上昇を抑制することができる。勿論、この場合にも、コンクリートの強度を低下させることはない。
本発明にかかるポーラスコンクリートを建物の壁面に使用する場合は、このポーラスコンクリートからなるパネル材の表層に、中空骨材34が配合されておらずかつ水分が通過できるほど薄いコンクリートをはりつけることで、錆等が発生した中空骨材34が外側から見えないようにして壁面の外観を良好にしてもよい。
さらに、ヒートアイランド現象を抑制する保水舗装としての用途も期待できる。舗装面には所定の厚みを有する平面状のポーラスコンクリートが使用されるが、従来のポーラスコンクリートでは保水量が少ないために、ヒートアイランド現象の抑制効果が持続しない。そのため、コンクリートの下部の路盤まで保水させることも検討されているが、コンクリートの表面に上がってくる水分は少ないのでその効果は十分ではない。そこで、本発明にかかる高い保水機能を有するポーラスコンクリートを使用した保水舗装とすることで、ヒートアイランド現象を長時間にわたり抑制することができる。
また、ポーラスコンクリートの内部に蓄えられた多くの水分により、かかるポーラスコンクリートの耐熱性を向上することもできる。
次に、図2及び図3を参照して、前記法面緑化用ブロック1Aを即時脱型工法で製造する本実施形態の製造方法について説明する。
まず、図2(a)に示すように、ゴム製の防振脚8で支持されかつ下面側にバイブレータ9を有する振動テーブル10に、繰り返して使用できる鋼製型枠11をセットし、この型枠11内に未硬化のポーラスコンクリート12を充填する。なお、この未硬化のポーラスコンクリート12は、粗骨材と同等以上の強度を有し、かつ、軸方向両端部に開口部を有する円筒部材である前記中空骨材34と粗骨材30をセメント系バインダー31に混合することでゼロスランプの超固練りに調製されたフレッシュコンクリートよりなる。
上記鋼製型枠11は、上下両側が開口された正方形筒状の側壁13と、この側壁13の下端部から内側に突設された取付フランジに載置された底板14とからなり、この底板14には、前記収納凹部5を成型するための円柱形状の突状体15が突設されている。また、鋼製型枠11には、収納孔6を成型するための中子16が取り付けられている。この中子16は、断面円形の棒状部材(例えば、丸鋼管)よりなり、その軸心方向に沿って抜き差し自在となるように、型枠11の相対向する側壁13に形成した丸孔に移動自在に挿通されている。従って、かかる側壁13に向かって棒状部材よりなる中子16を抜き差しすることにより、当該中子16を型枠11に対して外部から脱着できるようになっている。
次に、図2(b)に示すように、粗骨材30の他に中空骨材34を含みかつゼロスランプの超硬練りとされた前記ポーラスコンクリート12を中子16がほぼ半分埋まる程度の深さで型枠11内に充填し、このポーラスコンクリート12の上面をプレス17で押圧しながらバイブレータ9を作動し、同コンクリート12が流動性を帯びるまで振動テーブル10を振動させる。
その後、図3(a)に示すように、ゼロスランプの超硬練りとされた未硬化の普通コンクリート18を側壁13の上縁いっぱいまで型枠11内に充填し、この普通コンクリート18の上面をプレス17で押圧しながらバイブレータ9を作動し、同コンクリート18が流動性を帯びるまで振動テーブル10を振動させる。
そして、かかる振動テーブル10の振動を終了させたあと、図3(b)に示すように、上側開口を蓋板19で閉鎖した状態で型枠11を上下反転し、中子16を軸心方向にゆっくりと引っ張って型枠11から抜き取るようにする。その後、型枠11の側壁13を上方へ引き抜いてから底板14を取り除き、このようにして型枠11から脱型されたコンクリート成型体を所定の温度で養生硬化させることにより、前記収納孔6を有する法面緑化用ブロック1Aの製造が完了する。
このように、本実施形態では、前記中空骨材34と粗骨材30をセメント系バインダー31に混合してゼロスランプの超固練りのフレッシュコンクリート12を作製し、このコンクリート12を型枠11に充填してから同型枠11に振動を加える即時脱型工法を採用するようにしたので、セメント系バインダー31が未硬化の段階で中空骨材34の内部に浸入してしまうことが殆どなく、その硬化前に中空骨材34の内部へのセメント系バインダー31等の浸入に伴うポーラスコンクリートの空隙率の減少を未然に防止することができる。
また、かかる即時脱型工法によれば、超固練りのフレッシュコンクリート12を型枠11に充填してから同型枠11に振動を加えて即時脱型するようになっているので、粗骨材30と中空骨材34との比重の差が比較的大きい場合でも、中空骨材34だけが集中して偏在することがなくなり、このため、必要以上に大きな空隙ができてポーラスコンクリートの強度が低下するのを未然に防止することができる。
更に、本実施形態の製造方法によれば、コンクリート成型体を即時脱型する直前で中子16を型枠11から取り出すようにしているので、収納孔6を崩さないで簡単かつ綺麗に形成することができる。また、軸心方向に沿って抜き差し自在となるように型枠11の側壁13を貫通する真っ直ぐな棒状部材よりなる中子16を採用しているので、即時脱型する直前において中子16をその軸心方向に沿って型枠11の側壁13から真っ直ぐに抜き出すだけで、中子16を型枠から取り外すことができ、中子16の取り出し作業が非常に簡便であるという利点がある。
また、本実施形態の製造方法によれば、ポーラスコンクリート12を充填して加圧振動させたあと普通コンクリート18を充填するようにしているので、加圧振動によっていったん締め固められたポーラスコンクリート12の上に普通コンクリート18が充填されるために、最終の加圧振動の際に両コンクリート12,18が混合する割合が少なくなり、両コンクリート12,18の接合面がより明瞭に表れた寸法精度の高い法面緑化用ブロック1Aが得られるという利点もある。
なお、上記実施形態はすべて例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって規定され、そこに記載された構成と均等の範囲内のすべての変更も本発明に含まれる。
例えば、上記実施形態では、中空骨材34を含有する本発明のポーラスコンクリートを即時脱型工法によって製造しているが、本発明の同ポーラスコンクリートは通常のコンクリート充填工法で製造することもできる。
また、本発明のポーラスコンクリートは、図1に示す孔付き複合ポーラスブロック1だけでなく、その他の種々の形状ないし構造を有する土木建築用ブロックに採用することができる。
(a)は法面緑化用ブロックの斜視図、(b)は同ブロックの平面図、(c)は同ブロックの側面断面図である。 孔付き複合ポーラスブロックの製造方法を示す工程説明図である。 孔付き複合ポーラスブロックの製造方法を示す工程説明図である。 第一実施形態のポーラスコンクリートにより形成されたポーラスコンクリート層の内部構造の一例を示す拡大断面図であり、(a)はポーラスコンクリート内の中空骨材の膜体が溶解する前の状態、(b)は同コンクリート内の中空骨材の膜体が溶解した後の状態を示す。 第二実施形態のポーラスコンクリートにより形成されたポーラスコンクリート層の内部構造の一例を示す拡大断面図であり、(a)はポーラスコンクリート内の中空骨材の膜体が溶解する前の状態、(b)は同コンクリート内の中空骨材の膜体が溶解した後の状態を示す。
符号の説明
11 型枠
12 フレッシュコンクリート
30 粗骨材
31 セメント系バインダー
32 連続空隙
33 空隙
34 中空骨材
38 膜体
40 植物培養土

Claims (5)

  1. 内部に連続空隙が形成されているポーラスコンクリートにおいて、粗骨材と同等以上の強度を有し、かつ、開口部を有する中空体によりなる中空骨材が配合されていることを特徴とするポーラスコンクリート。
  2. 中空骨材は、軸方向両端部に開口部を有する筒部材よりなる請求項1に記載のポーラスコンクリート。
  3. 中空骨材の開口部を閉塞する水溶性の膜体が設けられている請求項1または2に記載のポーラスコンクリート。
  4. 中空骨材の内部に保水性を有する材料が充填されている請求項1〜3のいずれかに記載のポーラスコンクリート。
  5. 粗骨材と同等以上の強度を有し、かつ、開口部を有する中空体によりなる中空骨材と粗骨材をセメント系バインダーに混合してゼロスランプの超固練りのフレッシュコンクリートを作製し、このコンクリートを型枠に充填してから同型枠に振動を加えて即時脱型することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポーラスコンクリートの製造方法。
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