JP2005125894A - 車両の速度制御装置 - Google Patents

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石津  健
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Abstract

【課題】 車両が曲線道路を走行している間に、運転者が減速を必要とした場合に十分な減速を実現できるようにする。
【解決手段】 道路曲率推定部321により道路曲率TurningRを推定する。目標加速度補正ゲイン算出部322は、道路曲率TurningRに基づいて目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACCを算出する。補正後目標加速度決定部323は、道路曲率TurningR、目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACC及び目標加速度tACCに基づいて補正後の目標加速度tACC_hoseiを算出する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、車両の速度を制御する装置に関する。
従来、車両の速度制御装置としては、例えば特許文献1〜3に記載のものが知られている。
特許文献1では、加減速度制御システムにおいて、アクセル開度から目標加速度、または目標加減速度を求め、その目標加減速度を達成できるようにスロットルバルブのバルブ開度を制御する。次に車速センサにより実車速を検出し、その車速を微分して実加減速度を求める。そして目標加減速度と実加減速度とが一致しているか否かを判断し、一致していなければ、バルブ開度に補正を加えている。
特許文献2では、オートクルーズ装置において、ナビゲーション装置が出力する道路地図及び自車位置に基づいて自車の前方に存在する曲線道路(コーナー)を的確に通過するための目標車速を演算する。次にこの目標車速と現在の車速とを比較して、現在の車速では曲線道路の通過が不可と判断された場合は、現在の車速が、車両が的確に曲線道路を通過し得る目標車速になるように、車両の曲線道路進入前より車両を減速させている。
また特許文献3では、車両の駆動力制御装置において、アクセル開度センサにより検出されたアクセル踏み込み量から目標加速度を決定し、その目標加速度を積分することで目標車速を算出している。次に車速センサにより検出された実車速を目標車速に一致させるための要求駆動力を算出し、エンジン出力と変速比とを制御することで要求駆動力を実現している。
特開2000−205015号公報 特開2002−096654号公報 特開2003−170759号公報
ここで自車の前方に存在する曲線道路の曲率を算出し、この道路に進入する前にアクセル踏み込み量(アクセル開度)から目標加速度を算出し、この目標加速度を積分することで目標車速を算出し、車両を目標車速まで減速する場合、ドライバーがアクセルを踏んだ状態で車両が曲線道路へ進入し、曲線道路を的確に通過し得る目標車速を実現しつつ、曲線道路を走行する。
しかしながら、曲線道路を走行している間にドライバーが車速が高いと感じてアクセルを緩めても、車は直線路走行中と同じ減速度で減速するという構成になっていたため、ドライバーは減速不足を感じブレーキを操作してしまうという問題があった。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、車両が曲線道路を走行している時に、ドライバーが減速を必要とした場合に十分な減速を実現できるようにする装置を提供することを目的とする。
そのため本発明は、車両の運転状態に基づいて目標加速度を設定し、この目標加速度に基づいて目標車速を設定する一方、車両が目標車速に達するよう駆動トルクを設定して制御する装置であって、車両が曲線道路を走行する場合に、目標加速度を補正する。
本発明によれば、車両が曲線道路を走行している間に、ドライバーが車速が高いと感じた場合には、アクセル操作のみで十分な減速度を得ることができるという効果がある。
以下、図面に基づいて本発明について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る構成を示す図である。
エンジン1には、エンジン回転数センサ2及びスロットルアクチュエータ(以下「スロットルACTR」と示す)3等が設けられている。エンジン回転数センサ2は、エンジン1の実回転数aNEに応じた出力をする。スロットルACTR3は、スロットルバルブ3aの開度を調整することでエンジントルクを調整可能である。
エンジン1と無段変速機(CVT)4とは、トルクコンバータ5を介して接続されている。エンジン1で発生したトルクは、トルクコンバータ5を介して無段変速機4に伝達される。無段変速機4は変速比の変更が可能となっており、ベルト4aを介してトルクが伝達される。
ファイナルギア6は、無段変速機4に接続される軸7に設けられたギア8と、タイヤ9を備える車軸10に設けられたギア11とで構成されている。従って、エンジン1にて発生したトルクがトルクコンバータ5、無段変速機4及びファイナルギア6を介して車軸10に伝達される。
また図示の通り、エンジン1に配設されたエンジン回転数センサ2、アクセルペダル12の踏み込み量APOを検出するアクセル開度センサ13、車軸10のギア11に配設された車速センサ14、制御開始スイッチ(以下「制御開始SW」と示す)15及びブレーキスイッチ(以下「ブレーキSW」と示す)16など各種センサ等からの出力(回転数aNE、アクセル踏込み量APO、車速aVSP、制御SW15及びブレーキSWのONまたはOFFの信号など)が車速制御用の電子制御装置(以下「車速制御ECU」と示す)100に入力される。なお制御開始SW15は、オートクルーズスイッチ等の各種スイッチである。
車速制御ECU100は、後述する処理を行い、エンジン制御用の電子制御装置(以下「エンジンECU」と示す)20及びトランスミッション制御用の電子制御装置(以下「トランスミッションECU」と示す)30に各指令値を出力する。エンジンECU20は、エンジン1のスロットル開度信号を出力してスロットルACTR3等を制御する。トランスミッションECU30は、変速比変更信号を無段変速機4に出力して変速比を変更する。
次にこれらの制御構成について図2を用いて説明する。
制御開始SW15は、車速制御を実行するか否かを検出する。SWオン状態の場合は、車速制御実行と判断する。一方、SWオフの場合は、車速制御を停止する。
ブレーキSW16は、ドライバーがブレーキを踏んでいるか否かを検出する。ブレーキを踏んでいる場合はオン状態となる。一方、ブレーキを離している場合はオフ状態となる。
アクセル開度センサ13は、ドライバーによるアクセルペダル12の踏み込み量APOを検出する。
車速センサ14は、タイヤ9を備える車軸10に設けられたギア11の回転数から車両の実車速aVSPを検出する。
エンジン回転センサ5は、エンジン1の点火信号から実際のエンジン回転数aNEを検出する。エンジン回転センサ5としては、例えばクランク角センサを用いる。
車速制御ECU100は、マイクロコンピュータとその周辺部品により構成され、制御周期(例えば10ms)毎に制御開始SW15、ブレーキSW16,アクセル開度センサ13、車速センサ14及びエンジン回転数センサ2からの信号を読み込んで演算処理を行い、エンジンECU20及びトランスミッションECU30に指令値を出力する。
車速制御ECU100は、スロットルとトランスミッションとを用いることによって、車速を制御する。
エンジンECU20は、車速制御ECU100から出力されたエンジントルク指令値cTEに基づいてスロットル開度を算出し、スロットルACTR3にスロットル開度信号を出力する。スロットルACTR3は、スロットル開度信号に従ってエンジン1のスロットルバルブ3aの開度を調整する。
トランスミッションECU30は、車速制御ECU100から出力された変速比指令値(目標変速比)cRATIOに基づいて変速機4の変速比を調整する。
ここで車速制御ECU100は、図示のように、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により構成される制御開始判定部200、目標車速算出部300、車速制御部400、実変速比算出部500及び駆動力分配部600を備えている。
制御開始判定部200は、制御開始SW15及びブレーキSW16から信号に基づいてフラグfSTARTの有無を判定し、これをエンジンECU20、トランスミッションECU30及び目標車速算出部300にそれぞれ出力する。
目標車速算出部300は、制御実行フラグfSTARTの実行指令(fSTART=1)があった場合に、アクセル開度センサ13のアクセル踏み込み量APOと、車速センサ14の車速aVSPとに基づいて目標車速tVSPを算出し、これを車速制御部400に出力する。なお目標車速算出部300には、後述する曲線道路の曲率(曲率半径)を推定する手段を備えており、車両が曲線道路を走行する場合に、アクセルペダル12の操作により加速度(減速度)を補正することで車速を減速可能である。
車速制御部400は、目標車速tVSP及び車速aVSPに基づいて駆動トルク指令値(目標駆動トルク)cTDRを算出し、これを駆動力分配部600に出力する。
実変速比算出部500は、車速aVSP及びエンジン回転数aNEに基づいて実変速比aRATIOを算出し、これを駆動力分配部600に出力する。
駆動力分配部600は、駆動トルク指令値cTDR、車速aVSP及び実変速比aRATIOに基づいてエンジントルク指令値cTE及び変速比指令値cRATIOを算出し、エンジントルク指令値cTEをエンジンECU20に、変速比指令値cRATIOをトランスミッションECU30にそれぞれ出力する。これにより車両が曲線道路を走行する場合に、駆動トルクを保ったまま、無段変速機4の変速比とスロットル開度との分配を適切に行う。
次に、図3のフローチャートに基づいて制御開始判定部200の動作(処理)を説明する。このフローチャートは、所定時間毎(例えば、10ms)に実行される。
ステップ1(図では「S1」と示す。以下同様)では、制御開始SW15からの信号を読み込んで、SWがオン状態であるか否かを判定する。SWがオン状態(Yes)である場合はステップ2へ進む。一方、SWがオフ状態(No)である場合は後述するステップ4へ進む。
ステップ2では、ブレーキSW16からの信号を読み込んでSWがオフ状態であるか否かを判定する。オフ状態(Yes)である場合はステップ3へ進む。一方、オン状態(No)である場合は後述するステップ4へ進む。
ステップ3では、制御実行フラグfSTARTを1とし、処理を終了する。これにより速度制御を実行する。
ステップ4では、制御実行フラグfSTARTを0とし、処理を終了する。すなわち、制御SW1がオフ状態、またはブレーキSW16がオン状態のいずれか一方である場合には、車速制御は停止される。ドライバーがブレーキを踏んでいる場合は、スロットル開度及び変速比では、目標車速tVSPに車両の実速度aVSPを追従させることができないため、フラグを0とし、制御を停止する。
ここで制御実行フラグfSTARTは、車速制御ECU100からエンジンECU20及びトランスミッションECU30に出力され、エンジンECU20及びトランスミッションECU30は、フラグに従って以下のように制御される。
制御フラグfSTARTが1の場合、エンジンECU20は車速制御実行状態と判定し、車速制御ECU100(制御開始判定部200)から出力されたエンジントルク指令値cTEに基づいたエンジントルクを出力するようにスロットルACTR3を制御する。一方、制御実行フラグfSTARTが0の場合、エンジンECU20は車速制御停止状態と判定し、アクセル踏み込み量APOに応じたエンジントルクを出力するようにスロットルACTR3等を制御する。
同様に制御実行フラグfSTARTが1の場合、トランスミッションECU30は車速制御実行状態と判定し、車速制御ECU100から出力された変速比指令値cRATIOに変速比を設定する。一方、制御実行フラグfSTARTが0の場合、トランスミッションECU30は車速制御停止状態と判定し、アクセル踏み込み量APOと実車速aVSPとに応じた変速比を設定する。
次に、目標車速算出部300の構成について図4に基づいて説明する。
目標車速算出部300は、目標加速度決定部310、目標加速度補正処理部320及び積分処理部330で構成され、制御実行フラグfSTART、実車速aVSP及びアクセル踏み込み量APOを読み込み、これらに基づいて目標車速tVSPを算出する。
目標加速度決定部310は、アクセル踏み込み量APOと、積分処理部330で算出された目標車速tVSP前回値とから、図5に示すマップをもとに目標加速度tACCを決定する。図5に示されるように目標加速度tACCは、アクセル踏み込み量APOが大きいほど大きくなる。また車速が高くなるほど走行抵抗は大きくなり、実現可能な加速度は小さくなることに対応するため、図5では同じアクセル踏み込み量APOであれば、車速が高いほど、目標加速度tACCは小さくなるように設定されている。
なお目標加速度tACCには、正の値をとる加速度と、負の値をとる減速度とがあり、車両が曲線道路を走行している間にドライバーが車両を減速する場合には、目標加速度を負の値にして減速する。
目標加速度補正処理部320では、道路曲率情報をもとに目標加速度tACCを補正し、補正後の目標加速度tACC_hoseiを算出する。この動作の詳細は後述する。
積分処理部330は、制御実行フラグfSTART、実車速aVSP及び補正後の目標加速度tACC_hoseiに基づいて目標車速tVSPを算出する。
図6は、積分処理部330の処理内容を示すフローチャートである。
ステップ11では、制御実行フラグfSTARTが1であるか否かを判定する。制御実行フラグfSTARTが1の場合、すなわち制御開始SW15がオン状態で且つブレーキSW16がオフ状態である場合は、ステップ12へ進む。一方、制御実行フラグfSTARTが0の場合、すなわち制御開始SW15がオフ状態若しくはブレーキSW16がオン状態である場合は、ステップ13へ進む。
ステップ12では、tVSP前回値に補正後の目標加速度tACC_hoseiを加算して目標車速tVSP(=tVSP前回値+tACC_hosei)を算出し、tVSP前回値を目標車速tVSPで更新する(tVSP前回値=tVSP)。ここで算出された目標車速tVSPは車速制御部400に出力される一方、tVSP前回値は目標加速度決定部310に出力される。
ステップ13では、目標車速tVSP及びtVSP前回値を実車速aVSPで初期化する(tVSP=aVSP、tVSP前回値=aVSP)。
次に目標加速度補正処理部320は、図7に示すように道路曲率推定部321、目標加速度補正ゲイン算出部322及び補正後目標加速度決定部323により構成され、目標加速度tACCを道路曲率推定値TurningRに基づいて補正し、補正後の目標加速度tACC_hoseiを出力する。
道路曲率推定部321では、自車前方の道路曲率を推定し、道路曲率推定値TurningRを求め、これを目標加速度補正ゲイン算出部322及び補正後目標加速度決定部323に出力する。
ここで道路曲率TurningRの推定は、道路に対する車両の横変位、車両の前輪及び後輪の舵角、及び車両の車速aVSPをそれぞれ計測し、これらの計測値に基づき、道路曲率演算器(図示せず)により道路曲率を現代制御理論の状態推定で演算する。なお車両の横変位は、CCDカメラで車両前方の画像を取り込み、これを画像処理装置に送り、前方注視点により計測する。車両の前輪及び後輪の舵角は、前輪舵角センサ及び後輪舵角センサの出力に基づいて計測する。車速は車速センサ14により計測する。なお道路曲率TurningRの推定については、車載カメラ等で自車両近傍のレーンマーカや先行車を検知し、画像処理等にて道路屈曲率を推定する方法を用いてもよい。また、ナビゲーションシステムからの位置情報から求める方法を用いてもよい。
目標加速度補正ゲイン算出部322では、道路曲率推定値TurningRに応じて、図8に示されるテーブルを用いて目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACCを算出し、補正後目標加速度決定部323に出力する。図8は目標加速度算出テーブルであり、横軸は道路曲率推定値TurningR、縦軸は目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACCを示している。
補正後目標加速度決定部323では、目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACC、道路曲率推定値TurningR及び目標加速度tACCに基づいて補正後の目標加速度tACC_hoseiを決定する。車両が曲線道路を走行している場合は、目標加速度tACCに目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACCを乗じて補正後の目標加速度tACC_hosei(=tACC×HoseiGain_tACC)を算出する。これにより車両が曲線道路を走行している間に、ドライバーが減速を必要とした場合に車両の目標加速度tACCを減速側に補正して減速を実現する。
車両が直線道路を走行する場合には、目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACC=1とし、道路曲率が大きくなる、すなわちカーブがきつくなるに伴って、曲率に応じて徐々にゲインの値を増加させる。これにより、カーブがきつくなるほど目標加速度の絶対値が大きくなるよう(すなわち減速度が大きくなるよう)補正されることになり、曲線道路走行中に車速が高いと感じた場合には、アクセル操作のみで十分な減速度を得ることができるようになる。加速中または直線路走行中と判断された場合は、補正を行わず、tACC_hosei=tACCとする。
なお目標加速度tACCの補正については後述するが、車両の減速時かつ曲線道路走行中(道路曲率推定値TurningRが所定しきい値以上)と判断された場合に行われる。
次に目標加速度補正ゲイン算出部322の作動(処理)を図9のフローチャートに基づいて説明する。
ステップ21では、道路曲率推定値TurningRの変化量ΔTurningRを算出する。変化量ΔTurningRは、次式に示す通り、道路曲率推定値TurningRの前回値(10ms前の時点の値)との差分によって算出する。
ΔTurningR=TurningR−TurningR(10ms前値)
なお変化量ΔTurningRの算出には、この他にも移動平均処理により求める方法などがある。
ステップ22では、変化量ΔTurningRが0以上(ΔTurningR≧0)、すなわち曲線道路へ進入したか否かを判断する。これは道路曲率推定値TurningRの変化量ΔTurningRを用いることで、曲線道路への進入時と曲線道路から直線路への復帰時とで目標加減速度ゲインの設定を切り替えるためである。
変化量ΔTurningRが0以上(ΔTurningR≧0)である場合は、ステップ23へ進み、図8に示すパターンA(実線)を用いて、道路曲率推定値に応じた目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACCを算出する。これにより図10に示す通り、車両が曲線道路を走行している最中にドライバーがアクセルペダル12を離した際に、強い減速が可能となる。
図10は、本発明による曲線道路走行中におけるアクセル全閉時の挙動(実線)と、従来例による曲線道路走行中におけるアクセル全閉時の挙動(破線)とを示す図である。横軸は時間、縦軸は道路曲率TurningR、道路曲率変化量ΔTurningR、目標車速tVSP、目標加速度tACC及びアクセル開度APOをそれぞれ示している。
図示のように、道路曲率TurningRにより車両が曲線道路を走行していると判断された場合は、従来例よりも減速度を大きくすることにより、アクセル操作のみで十分に減速をすることができる(図中の目標車速、目標加速度を参照)。
一方、図9のステップ22にて変化量ΔTurningRが0未満(ΔTurningR<0)、すなわち曲線道路から直線道路へ復帰している場合は、ステップ24へ進み、パターンB(破線)を用いて目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACCを算出する。これにより曲線道路から直線道路へ戻ろうとする際は、進入時よりも減速時の補正値を小さくすることにより直線路復帰時の車速の落ち込みを少なくする。これについて図11を用いて説明する。
図11は、曲線道路への進入時と、曲線道路から直線道路への復帰時とで目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACCの設定を切り替えることの効果を示す図である。
図中の実線で示された目標車速tVSP及び目標加速度tACCは、進入時と復帰時とで補正ゲインHoseiGain_tACCを切り替えない場合、すなわち、どちらも進入時の値を用いた場合(図8または図9のステップ23にてパターンAを用いた場合)を示している。
一方、破線で示された目標車速tVSP及び目標加速度tACCは、進入時と復帰時とで補正ゲインHoseiGain_tACCを切り替えた場合(図8または図9のステップ24にてパターンBを用いた場合)の値である。図に示されるように切り替えることにより、曲線道路からの復帰中の目標車速tVSPの落ち込みを抑えることができる(tB<tA)。
次に補正後目標加速度決定部323での補正後の目標加速度tACC_hoseiの算出について図12のフローチャートに基づいて説明する。
ステップ31では、目標加速度tACCが0未満(tACC<0)であるか否かを判定する。目標加速度tACCが0未満(tACC<0)、すなわち減速中の場合は、ステップ32へ進む。一方、目標加速度tACCが0以上(tACC≧0)、すなわち加速中または一定速中の場合の場合は、後述するステップ34へ進む。
ステップ32では、道路曲率推定値TurningRが曲線道路走行判定しきい値より大きいか否かを判定する。道路曲率推定値TurningRがしきい値より大きい、すなわち曲線道路走行中と判定した場合は、ステップ33へ進む。一方、道路曲率推定値TurningRがしきい値以下、すなわちほぼ直線路を走行していると判定した場合は、ステップ34へ進む。
ステップ33では、目標加速度tACCに、図8のテーブルにより算出した目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACCを乗じて補正後の目標加速度tACC_hosei(=tACC×HoseiGain_tACC)を決定する。これにより道路の曲率TurningRに応じて目標加速度tACCの補正値(目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACC)を変更する。
ステップ34では、目標加速度tACCを補正後の目標加速度tACC_hoseiとする(tACC_hosei=tACC)。
次に車速制御部400の構成について図13に基づいて説明する。
車速制御部400は、位相補償器410、規範モデル420、フィードバック補償器430及び駆動トルク変換部440から構成されている。そして、位相補償器41により構成されるフィードフォワード制御部(以下「F/F制御部」と称する)と、規範モデル420及びフィードバック補償器430により構成されるフィードバック制御部(以下「F/B制御部」と称する)とからなる2自由度制御系で構成されている。
車速制御部400は、目標車速tVSPを入力とし自車速aVSPを出力とした場合の伝達特性が図13の規範モデル420の伝達特性となるようにF/F制御部及びF/B制御部により制御を行う。規範モデル420の伝達関数GT(s)は、次式で表される。
Figure 2005125894
すなわち、規範モデル420の伝達特性GT(s)は時定数τHの1次のローパスフィルタと無駄時間LVとからなる。ここでsはラプラス演算子を表す。
制御対処の車両モデルは、駆動トルク指令値cTDRを操作量とし、車速aVSPを制御量としてモデル化することによって、車両のパワートレインの挙動は図14に示す簡易非線形モデルにて、次式で表される。
Figure 2005125894
ここで、Mは車両質量、Rtはタイヤ動半径、LPは無駄時間を表す。駆動トルク指令値を入力とし、車速を出力とする車両モデルは積分特性となる。但し、制御対象の特性にはパワートレイン系の遅れにより無駄時間も含まれることになり、使用するアクチュエータやエンジン1によって無駄時間LPは変化する。
再度図13を参照して、F/F制御部(位相補償器410)は、目標車速tVSPを入力とし実車速aVSPを出力とした場合の制御対象の応答性を、予め定めた一次遅れと無駄時間要素とを持つ所定の伝達特性GT(s)の特性に一致させることでF/F指令値を算出する。制御対象の無駄時間を無視して、規範モデル420の伝達特性GT(s)を時定数τHの1次のローパスフィルタにおける特性とすると、次式で表される。
Figure 2005125894
F/B制御部では、規範モデル420により、目標車速tVSPを入力した場合の伝達関数GT(s)により規範応答Vrefを算出する。この規範応答Vrefと自車速aVSPとの差をフィードバック補償器430の入力とする。フィードバック補償器430は、乗算(比例ゲインKp)及び積分(積分ゲインKi)によりF/B指令値を算出する。
そしてF/F指令値及びF/B指令値の加算値を駆動トルク変換部440に入力する。F/B指令値により外乱やモデル化誤差による影響を抑える。フィードバック補償器430の一例として、比例ゲインKp及び積分ゲインKiからなるPI補償器がある。
位相補償器(F/F制御部)410で算出されたF/F指令値に、F/B補償器430で算出されたF/B指令値を加えた値に対して駆動トルク変換部440にて車両質量M及びタイヤ動半径Rtを掛け合わせ、駆動トルク指令値cTDRを算出する。
次に図2の実変速比算出部500は、自車速aVSP及びエンジン回転数aNEより、次式に従って実変速比aRATIOを算出する。
Figure 2005125894
なお、Gfはファイナルギア比である。
次に駆動力分配部600の構成について図15に基づいて説明する。
駆動力分配部600は、変速比指令値算出部610及びエンジントルク指令値算出部620から構成されている。
変速比指令値算出部610は、入力された車速aVSP及び駆動トルク指令値cTDRに基づいて変速比指令値cRATIOを算出する。変速比指令値cRATIOは、図16に示すマップを用いて、駆動トルク指令値cTDR及び自車速aVSPから算出する。なお、図16は無断変速機4を用いた場合のマップであり、車速が低い時に駆動トルクが大きくなれば変速比が増加し、駆動トルクが一定で車速が増加した場合には変速比が減少することを示している。
エンジントルク指令値算出部620は、入力された駆動トルク指令値cTDR及び実変速比aRATIOに基づいて、次式によりエンジントルク指令値cTEを算出する。
Figure 2005125894
このようにして算出された変速比指令値cRATIOは、前述の図2に示される通り、トランスミッションECU30に出力される。そしてエンジントルク指令値cTEは、エンジンECU20に出力される。これによりトルクを保ったまま、変速比及びスロットル開度を変更することができ、車両が曲線道路を走行している時にドライバーがアクセルペダル12を離した際に、十分な減速が図れる。
本実施形態によれば、車両の運転状態に基づいて目標加速度tACCを設定する目標加速度設定手段300,310と、目標加速度tACCに基づいて目標車速tVSPを設定する目標車速設定手段300,330と、車両が目標車速tVSPに達するよう駆動トルクcTDRを設定して制御する駆動トルク制御手段20,30,400,500,600と、を備える車両の車速制御装置であって、車両が曲線道路を走行する場合に、目標加速度tACCを補正する目標加速度補正手段320〜323を有する。このため車両が曲線道路を走行する場合に、曲線道路走行中に車速が高いと感じた場合には、アクセル操作のみで十分な減速度を得ることができる。
また本実施形態によれば、目標加速度補正手段320〜323は、道路の曲率TurningRに応じて目標加速度tACCの補正値(目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACC)を変更する(ステップ32,33)。このため、車両の旋回状態量(道路の曲率)に基づいて目標加速度(減速度)を設定することにより、車両が曲線道路を走行している間には、トルクを保ったまま、変速比及びスロットル開度を変更し、ドライバーがアクセルペダル12を離したときには十分な減速ができる。一方、車両が曲線道路から直線路へ戻ろうとする際には、進入時よりも減速度の補正値を小さくすることにより直線復帰時の車速の落ち込みを少なくすることができる。
また本実施形態によれば、目標加速度補正手段320〜323は、道路の曲率TurningRの変化量ΔTurningRに応じて目標加速度tACCの補正値(目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACC)を変更する(ステップ22,23)。このため、変化量ΔTurningRが0以上の場合と0未満の場合とには、それぞれ異なる目標加速度補正ゲインHoseiGain_tACCを用いて目標加速度tACCを補正し、補正後の目標加速度tACC_hoseiを算出できる。
また本実施形態によれば、目標加速度補正手段320〜323は、車両が減速するように目標加速度を補正する。このため、車両が曲線道路を走行している間にアクセル操作のみで減速ができる。
本発明の実施形態に係る構成を示す図 本発明の実施形態に係る制御構成を示す図 制御開始判定部の動作(処理)を示すフローチャート 目標車速算出部の詳細な構成を示す図 目標加速度算出マップ 積分処理部の処理を示すフローチャート 目標加速度補正処理部の構成を示す図 目標加速度補正ゲイン算出テーブル 目標加速度補正ゲイン部の処理を示すフローチャート 本発明及び従来例による曲線道路走行中におけるアクセル全閉時の挙動(破線)を示す図 曲線道路への進入時と復帰時とに目標加速度補正ゲインの設定を切り替えた場合を示す図 補正後目標加速度決定部の処理を示すフローチャート 車両制御部の構成を示す図 車両モデルの構成を示す図 駆動力分配部の構成を示す図 変速比指令値を算出するマップ
符号の説明
2 エンジン回転センサ
3 スロットルACTR
13 アクセル開度センサ
14 車速センサ
15 制御開始SW
16 ブレーキSW
20 エンジンECU
30 トランスミッションECU
100 車速制御ECU
200 制御開始判定部
300 目標車速算出部
310 目標加速度決定部
320 目標加速度補正処理部
321 道路曲率推定部
322 目標加速度補正ゲイン算出部
323 補正後目標加速度決定部
330 積分処理部
400 車速制御部
410 位相補償器
420 規範モデル
430 フィードバック補償器
440 駆動トルク変換部
500 実変速比算出部
600 駆動力分配部
610 変速比指令値算出部
620 エンジントルク指令値算出部

Claims (4)

  1. 車両の運転状態に基づいて目標加速度を設定する目標加速度設定手段と、前記目標加速度に基づいて目標車速を設定する目標車速設定手段と、前記車両が前記目標車速に達するよう駆動トルクを設定して制御する駆動トルク制御手段と、を備える車両の速度制御装置であって、
    車両が曲線道路を走行する場合に、前記目標加速度を補正する目標加速度補正手段を有することを特徴とする車両の速度制御装置。
  2. 前記目標加速度補正手段は、道路の曲率に応じて目標加速度の補正値を変更することを特徴とする請求項1記載の車両の速度御装置。
  3. 前記目標加速度補正手段は、道路の曲率の変化量に応じて目標加速度の補正値を変更することを特徴とする請求項1記載の車両の速度制御装置。
  4. 前記目標加速度補正手段は、車両が減速するように目標加速度を補正することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の車両の速度制御装置。
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