JP2005123476A - 半導体レーザ素子とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リッジストライプ型高出力レーザを高出力で連続発振させた場合、活性層近傍での発熱により、駆動電流が上昇し、微分効率とレーザの寿命が低下する問題があった。発熱を抑制しつつ、活性層近傍の及び埋込み層の不純物プロファイルに実質上変更の無い素子及び素子製造工程の開発が必要であった。
【解決手段】 少なくともpn接合を形成するための第1のp型ドーパントと、抵抗を低減するための第2のp型ドーパントを含むp型クラッド層のp型ドーパントを備えたリッジストライプ型の半導体レーザ素子により上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体レーザ素子及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、光ディスク装置用光源のような用途に用いられる半導体レーザ素子及びその製造方法に関する。
近年、光ディスク装置用光源として、各種の半導体レーザ素子(以下、単に素子ともいう)が広汎に利用されている。とりわけ、高出力半導体レーザ素子は、CD−Rドライブ、DVDプレーヤ、DVD−Rドライブ、DVD+Rドライブ、DVD−RAMドライブ等において使用される光ディスクへの書込み用光源として用いられている(例えば、特開昭60−30191号公報:特許文献1、特開昭61−226987号公報:特許文献2、特開平11−150326号公報:特許文献3)。半導体レーザ素子は、記録再生精度の向上のために、さらなる高出力化が求められている。
半導体レーザ素子を高出力で駆動させたとき、素子が発熱するという問題がある。更に、発熱に伴い、駆動電流Iopが上昇するという問題がある。
室温(25℃)における電流−光出力特性(I−L特性)が、微分効率ηで表して1.1W/A、閾値電流Ithが30mAのときの発振波長が、780nmである典型的な赤外半導体レーザ素子を100mWの定光出力駆動させた場合、駆動電流は121mAである。このような半導体レーザ素子の駆動電流は、温度特性がTo100Kの典型的な場合、雰囲気温度75℃で140mAである。
しかしながら、光出力を200mWと高出力にした場合、発熱を伴わない理想的な状態であっても、計算によれば雰囲気温度25℃でIopが212mA、75℃で231mAになる。ところが、現実の半導体レーザ素子内部には、電気抵抗(Rd)と熱抵抗(Rth)が存在する。そのため、素子中の活性層近傍の温度は、雰囲気温度よりも高く、実効的には100℃程度まで上昇することもある。この場合Iopの実際値は245mAになる場合も存在する。
図20は、上記問題が起きる従来技術による代表的な半導体レーザ素子の概略断面図である。なお、本願には図が1〜23まであるが、これら図面において、同一の参照符号は同一部分又は相当部分を表わしており、類似の説明は繰り返さない。
図20の半導体レーザ素子は、n型GaAs基板1001、n型AlGaAsクラッド層1002、活性層1003、第1のp型AlGaAsクラッド層1004a、GaAsエッチングストップ層(GES)1005、第2のp型AlGaAsクラッド層1004b、p型GaAsキャップ層1006、n型AlGaAs電流阻止層1008、p型GaAs保護膜1009、p型GaAsコンタクト層1010、n側電極1011、及びp側電極1012を含んでいる。なお、活性層1003は、図示しないが、第1のAlGaAs光ガイド層、AlGaAsウェル層とAlGaAsバリア層とを含むMQW(多重量子井戸)活性層、及び第2のAlGaAs光ガイド層を含んでいる。
図21(a)〜図22(c)は、図20の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。
図21(a)に示されているように、n型GaAs基板(ウェハ)1001上に、n型AlGaAsクラッド層1002、活性層1003、第1のp型AlGaAsクラッド層1004a、GaAsエッチングストップ層(GES)1005、第2のp型AlGaAsクラッド層1004b、及びp型GaAsキャップ層1006を順次エピタキシャル成長させる。
p型GaAsキャップ層1006上に図面に対して垂直にストライプ状レジストマスク(図示せず)を形成する。そして、p型キャップ層1006をエッチングして部分的に取り除き、GaAsエッチングストップ層(GES層)1005までエッチングし、第2のp型AlGaAsクラッド層1004bをリッジストライプ状に形成する。
ストライプ状レジストマスクを除去後(図21(b))、n型AlGaAs電流阻止層1008とp型GaAs保護膜1009を成長させ、エッチングによりp型GaAsキャップ層1006を露出させる(図22(c))
p型GaAsコンタクト層1010を形成する。p型電極としてAuZn/Au積層1012を形成して、n型電極としてAuGe/Au積層1011を形成する。その後、ウェハを劈開して図20の半導体レーザ素子を得る。
高出力駆動した場合の駆動電流の増加と活性層近傍の局所的な温度上昇は、特に素子の寿命に影響を与える。電流密度の増大、活性層近傍の温度増加は、ドーパントの拡散を促進し、初期のドーパントプロファイルを変化させ、最終的に活性層中への不純物の混入が発生する。これに伴い、微分効率ηが低下して、更にIopが上昇する悪循環に陥る。また、Iopの上昇はレーザ共振器端面近傍の劣化を促進させ光学破壊(COD)発生の要因になる。特に、例えば200mW赤外高出力レーザ素子の場合、端面での光密度が著しく高いため、Iopの上昇及び温度上昇は可能な限り低減しなければならない。
Iopの上昇を抑えるための方法の1つとして、リッジ部の直列抵抗を下げることが考えられる。典型的なリッジストライプ型の半導体レーザ素子では、リッジ部に電流経路の最も狭くなる部分が形成されるため、ここでの発熱が素子温度に最も影響を与える。この部分は活性層にも近いためレーザ特性への影響も大きい。そのため、この部分の不純物濃度を上げてキャリアを上昇させることで抵抗を下げることが最も簡便な解決策である。
特開昭60−30191号公報 特開昭61−226987号公報 特開平11−150326号公報
しかしながら、先に述べた通りリッジ部が活性層に近いため、リッジ部の不純物濃度を単純に増加させた場合、この部分から活性層に不純物拡散が起きる。その結果、光の内部吸収率が増加して微分効率が低下したり、光の内部吸収率の増加に伴いレーザ寿命が低下したりする。
上記のような現象は、次のような場合に起きると考えられる。以下実例を用いて説明する。
図20に示した半導体レーザ素子のA−A’に対するドーピング濃度プロファイルを図23(a)に示す。
いま直列抵抗を下げる目的で、図20に示す高抵抗領域1504での不純物濃度を例えば、第2のp型クラッド層1004bで5×1018cm-3以上、p型キャップ層1006で2×1019cm-3以上と高濃度になるよう、結晶成長中における不純物供給量を充分に高くする。
図20におけるA−A’断面での成長途中における供給段階での不純物濃度プロファイルを、図23(a)の代わりに、図23(b)に設定する。上記第2のp型クラッド層1004b、p型キャップ層1006は、それぞれ、5×1018cm-3以上、2×1019cm-3以上の不純物濃度を有する。このような不純物濃度が非常に高い場合には、結晶成長時の基板温度が高温に保持されていることから、結晶成長中にGaAs基板方向に不純物拡散が生じる。これにより不純物は、活性層まで容易に到達してしまう。そのため、上記に述べた通り、内部吸収効率の増加で微分効率の低下とレーザ寿命の低下がおきる。
今仮に不純物の拡散を防ぐために上記基板温度を通常の最適温度から下げて半導体レーザを構成する各層の結晶成長を行った場合、各層の結晶性が低下する。
基板温度を下げて成長した場合に生じる結晶性低下理由の主なものとしては、1つは、格子間位置に存在する不純物の増加であり、もう1つは結晶中への酸素の取り込みである。特に、Alを含有する結晶材料では、上記酸素の取り込みが問題となる。
上記基板温度を通常の最適温度に設定して成長する場合であっても、不純物濃度を高濃度にして結晶成長した場合には、前者の格子間位置に存在する不純物の増加が問題となる。
クラッド層中で結晶格子に取り込まれず格子間位置に残留した不純物は、キャリアの生成に寄与しないばかりか、レーザ素子駆動中に電界と熱の影響によって活性層まで到達する。その結果、上記に述べた通り、微分効率を低下させ、レーザ寿命を低下させる。更に、結晶中に取り込まれた酸素原子によっても、微分効率ηの低下、レーザ寿命の低下が起きることが分っている。
また、図20に示す高抵抗領域1504での低抵抗化を意図し、不純物濃度を5×1018cm-3以上、あるいはp型キャップ層1006を2×1019cm-3以上と非常に高濃度にして、上記第2のp型クラッド層1004bを結晶成長させた場合は、格子間不純物の増加以外にも結晶欠陥が増加するという問題も新たに生じる。上記格子欠陥はレーザ素子駆動中に活性層まで伝搬し、レーザ寿命を短くする要因となる。
本発明の発明者等は、上述問題点について検討した結果、結晶成長中あるいは結晶成性長後におけるp型クラッド層あるいはキャップ層から活性層への不純物拡散及び格子欠陥の伝搬を極力抑制することにより、長期高出力動作に対して微分効率ηの低下が起きず、長寿命、高信頼性の半導体レーザ素子とその製造方法を提供できることを見い出し本発明に至った。
かくして本発明によれば、基板上に第1のクラッド層、活性層及びリッジストライプ型の第2のクラッド層をこの順で少なくとも備え、前記第1又は第2クラッド層の一方がp型クラッド層であり、該p型クラッド層が、第1のp型ドーパントと第2のp型ドーパントを含み、少なくとも前記活性層近傍においては、前記第1のp型ドーパントが、前記第2のp型ドーパントより高濃度に存在することを特徴とする半導体レーザ素子が提供される。
更に、本発明によれば、上記半導体レーザ素子の製造方法であって、前記第1のp型ドーパントを、MOCVD又はMBEを用いて前記p型クラッド層を成長させる際に導入する工程と、前記第2のp型ドーパントを、前記p型クラッド層を成長させる際に前記第1のp型ドーパントと共に導入するか、又は、前記p型クラッド層形成後、熱拡散により前記p型クラッド層に導入する工程とを含むことを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法が提供される。
以上のように、本発明によれば、長期高出力動作に対して微分効率ηの低下が起きず、長寿命、高信頼性の高い半導体レーザ素子とその製造方法を提供することができる。
従来、活性層近傍においてpn接合を形成するためのp型ドーパントと、半導体レーザ素子の直列抵抗Rdを下げるためにp型クラッド層及びp型キャップ層に添加されるp型ドーパントは、同一であった。同一であることが、結晶成長中にp型ドーパントが活性層まで拡散する原因となり、また、半導体レーザ素子を高温高出力で長期駆動させた場合にp型ドーパントが活性層まで拡散する原因となる。その結果、微分効率ηの低下、レーザ寿命の低下が発生する。
しかしながら、本発明では、主として活性層近傍においてpn接合を形成する機能を持たせるためのp型ドーパントと、主として半導体レーザ素子の直列抵抗Rdを下げる機能を持たせるためにp型クラッド層及びp型キャップ層に添加されるp型ドーパントを分けている。具体的には、前記活性層近傍においては、前者のp型ドーパントが、後者の第2のp型ドーパントより高濃度に存在している(好ましくは、後者のp型ドーパントに比べ拡散係数の小さいものを前者のp型ドーパントとして使用している)。これにより上記p型不純物の活性層への拡散を著しく低減させることが可能となり、その結果、微分効率ηの長期安定化、レーザの信頼性向上、長寿命化が実現できる。
本発明は、基板上に第1のクラッド層、活性層及びリッジストライプ型の第2のクラッド層をこの順で少なくとも備え、前記第1又は第2クラッド層の一方がp型クラッド層であり、該p型クラッド層が、第1のp型ドーパントと第2のp型ドーパントを含み、前記活性層近傍においては、前記第1のp型ドーパントが、前記第2のp型ドーパントより高濃度に存在することを特徴とする。
このように、第1のp型ドーパントと第2のp型ドーパントの濃度差をつけることで、活性層近傍のドーピングプロファイルが成長途中で熱拡散によって変化することを最小限に抑制しながら、クラッド層での低抵抗化を容易に実現できる。
更に、第2のp型ドーパントは、第1のp型ドーパントより拡散係数が大きいことが好ましい。第1のドーパントに拡散係数が小さい物質を、第2のドーパントに拡散係数の大きい物質を使用することで、ドーピングプロファイルの変化を抑制し、クラッド層での低抵抗化をより容易に実現できる。
なお、第2のp型ドーパントと比較して、キャリア活性化率が高いドーパントを、第1のp型ドーパントとして用いた場合にも、同様の効果が得られる。
キャリア活性化率が高い物質をドーパントとして用いた場合には、活性化率が低い物質よりも低ドーピング濃度で、同じ機能の半導体レーザ用pn接合が形成可能である。拡散は濃度勾配に依存して増大するため、拡散係数が同程度であっても、濃度を低くできれば拡散も小さく抑制できる。
従って、結晶成長終了後、第2のp型ドーパントの結晶への導入を熱拡散によって行い、これによりp型クラッド層を低抵抗化する場合、キャリア活性化率が高いドーパントを第1のp型ドーパントとして用いることで、活性層近傍のドーピングプロファイルの変化を最小限に抑制することが可能となる。
その結果、この方法で、微分効率ηの長期安定化、レーザの信頼性向上、長寿命化が実現できる。
また、上記の場合、第1のドーパントと第2のドーパントの拡散係数が同等であってもよい。
本発明の半導体レーザ素子には、II−VI族系、III−V族系等の公知の半導体レ
ーザ素子が含まれる。この内、III−V族系半導体レーザ素子が好ましい。以下、II
I−V族系半導体レーザ素子の場合について、説明する。
第1のp型ドーパントと第2のp型ドーパントは、MgとZn、CとZn、CとMg、BeとZn、及びBeとMgの組み合わせのいずれかであることが好ましい。これら組み合わせは、上記拡散係数やキャリア活性化率の条件を満たす組み合わせである。
基板としては、特に限定されず、III−V族系の基板をいずれも使用することができ
る。例えば、GaAs基板、InP基板等が挙げられる。
ここで、基板が、GaAs基板の場合、第1及び第2クラッド層は、AlGaAs層、InGaAlP層、又はInGaAsP層を含むことが好ましい。また、基板が、InP基板の場合、第1及び第2クラッド層は、InGaAsP層を含むことが好ましい。
第1及び第2クラッド層は、単層でも、複数層であってもよい。また、第2クラッド層は、リッジストライプ型の構造を有しているが、この構造の形成を容易にするために、第2クラッド層間にエッチングストップ層を配置してもよい。
活性層は、単層でも、複数層であってもよい。更に、複数層の場合、ウェル層とバリア層が所定数積層された多重量子井戸構造を活性層が有していてもよい。更に、多重量子井戸構造の場合、活性層の最下面と最上面に光ガイド層を有していてもよい。
半導体レーザ素子は、上記基板、活性層、第1及び第2クラッド層以外は、当該分野で公知の層を有していてもよい。例えば、第2クラッド層上に、キャップ層、電流阻止層、保護膜等が形成されていてもよい。また、活性層形成側と反対の基板面、及び素子の最上層には、一対の電極を備えている。最上層の電極の下部には、コンタクト層を有していてもよい。
次に、本発明の半導体レーザ素子の製造方法では、第1のp型ドーパントが、MOCVD又はMBEを用いてp型クラッド層を成長させる際に導入される工程を含んでいる。この工程によれば、第1のp型ドーパントをp型クラッド層に容易にドープすることができる。
なお、MOCVDを用いてp型クラッド層を成長させる際に導入される第1のp型ドーパントは、Mg又はCであり、MBEを用いてp型クラッド層を成長させる際に導入される第1のp型ドーパントは、Beであることが好ましい。
一方、第2のp型ドーパントは、p型クラッド層を成長させる際に前記第1のp型ドーパントと共に導入してもよく、熱拡散によりp型クラッド層に導入してもよい。熱拡散によって行うことにより、第2のp型ドーパントがp型クラッド層及びp型キャップ層に安定して存在可能となり、レーザ駆動中におけるp型ドーパントの活性層への拡散を著しく低減できる。その結果、微分効率ηの安定化、レーザの信頼性向上、長寿命化が実現できる。
後者の熱処理は、第1及び第2のp型クラッド層、任意にp型キャップ層を形成するのに必要な時間と比較して、充分短時間で行うことが好ましい。具体的には、急速熱拡散(RTA:Rapid Thermal Annealing)が効果的である。RTAでは、素子成長温度より低い温度で長時間かけ拡散する場合に比べ、第1のp型ドーパントの濃度プロファイルは実質上変更を受けないため、素子の設計、製造上好都合である。更に、第2のドーパントであるZnの金属層又は酸化物層、あるいはMgの酸化物層を固相拡散源として熱拡散させることが好ましい。
また、上記第2のp型ドーパントの導入に加えて、p型クラッド層形成後、熱拡散前に、第2のドーパントを、p型クラッド層にイオン打ち込みしておいてもよい。この打ち込みにより、所望の不純物濃度により近づけることができる。
ここで、第2クラッド層が、p型クラッド層の場合、p型クラッド層をリッジストライプ状に形成する前に、第2のp型ドーパントをp型キャップ層あるいはp型クラッド層に導入することが好ましい。この場合、リッジ部のクラッド層にのみ第2のドーパントが導入され、後に所望により形成される電流阻止層のドーピングプロファイルは変更を受けない。したがって、上記レーザ特性改善方法に起因する、レーザ発振波長、レーザ光放射角等物理特性変化は生じず、リーク電流の発生等、寿命に悪影響を与える効果を防ぐことができる。
(実施の形態1)
実施の形態1の半導体レーザ素子の概略断面図を図1に示す。
図1の半導体レーザ素子は、n型GaAs基板1001、n型AlGaAsクラッド層1002、活性層1003、第1のp型AlGaAsクラッド層1004a、GaAsエッチングストップ層(GES)1005、第2のp型AlGaAsクラッド層1004b、p型GaAsキャップ層1006、n型AlGaAs電流阻止層1008、p型GaAs保護膜1009、p型GaAsコンタクト層1010、n側電極1011、及びp側電極1012を含んでいる。なお、活性層1003は、図示しないが、第1のAlGaAs光ガイド層、AlGaAsウェル層とAlGaAsバリア層とを含むMQW(多重量子井戸)活性層、及び第2のAlGaAs光ガイド層を含んでいる。
図2(a)〜図4(f)に、図1の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図を示す。
図2(a)に示すように、n型GaAs基板(ウェハ)1001上に、n型AlGaAsクラッド層1002、活性層1003、第1のp型AlGaAsクラッド層1004a、GaAsエッチングストップ層(GES)1005、第2のp型AlGaAsクラッド層1004b、及びp型GaAsキャップ層1006を順次エピタキシャル成長させた。第2のp型AlGaAsクラッド層1004b、p型GaAsキャップ層1006は、第1のp型ドーパントとしてBeを、それぞれ1×1018cm-3、4×1018cm-3の濃度で含んでいる。上記各層の成長方法は、分子線エピタキシー(MBE)法を使用した。
次に、図2(b)に示すように、p型GaAsキャップ層1006上全面を電子線蒸着(EB蒸着)によって亜鉛酸化物膜1401で被覆した。さらに、GaAs蒸発防止膜として酸化珪素膜1402で全面を被覆した。
その後、基板温度を870℃まで急速昇温させ、この温度で3分間保持した。このとき、第2のp型AlGaAsクラッド層1004b途中までZn原子は拡散することで、亜鉛原子拡散領域1403が形成された。この領域においてZn原子は、Ga原子と置換してキャリアを生成する(図3(c))。
図3(d)のB−B’断面において、熱拡散処理後の第1のp型ドーパントであるBeと第2のp型ドーパントであるZnの不純物密度を図5(a)に示した。すなわち、第2のp型ドーパントの濃度は、第2のp型AlGaAsクラッド層1004bの中盤で1×1018cm-3、第2のp型AlGaAsクラッド層1004b側のp型GaAsキャップ層1006端で1.3×1019cm-3、p型GaAsキャップ層1006の表面で1.6×1020cm-3になった。
一方、第1のp型ドーパントとしてのBeは、GaAsあるいはAlGaAs系物質中における拡散係数はZnに比して小さい。そのため、Znの熱拡散処理中も、図5(b)から分るように、Beの活性層1003領域への拡散も僅かである。その結果、Beは、半導体レーザ素子完成後の微分効率、長期寿命に悪影響を与えない。
次に、上記亜鉛酸化物膜1401、酸化珪素膜1402を弗化水素で全面除去した。この後、再度p型GaAsキャップ層1006表面を露出した上で(図3(d))、ストライプ状フォトレジストマスクを形成した。そして、p型GaAsキャップ層1006をエッチングして部分的に取り除き、GaAsエッチングストップ層(GES層)1005までエッチングし、第2のp型AlGaAsクラッド層1004bをリッジストライプ状に形成した。その後、ストライプ状フォトレジストマスクを剥離剤により取り除いた(図4(e))。
図4(f)に示すように、n型AlGaAs電流阻止層1008とp型GaAs保護膜1009を成長させた。その後に、フォトレジストマスクと化学エッチングを用いてp型GaAsキャップ層1006を露出させた上で、p型GaAsコンタクト層1010を形成した。
この後、p型電極としてAuZn/Au積層1012を、n型電極としてAuGe/Au積層1011を形成した。その後にウェハを劈開して図1の半導体レーザ素子を得た。
上記半導体レーザ素子は、25℃の場合、発振波長780nm、閾値電流30mAであり、光出力200mWまでキンクフリーであった。実施の形態1の半導体レーザ素子を、従来技術で作製した半導体レーザ素子であって、しかも25℃における特性が同等品と光出力−駆動電流を比較する。その結果を図6に示す。図6によれば、75℃雰囲気、光出力200mWで必要な駆動電流は、従来技術では243mAであったものが、この実施の形態では232mAまで低下している。これは、同じ光出力を得るとき、この実施の形態のほうが従来技術より、発熱を低減できることを意味する。
更に、実施の形態1と従来技術の半導体レーザ素子を、雰囲気温度75℃、100nsec−100nsecパルス駆動で、光出力200mWにて継続して発光させることによる信頼性試験を行った。エージング時間に対する駆動電流の変化を図7に示す。図7において、駆動電流が急激に上昇した際のエージング時間が、半導体レーザ素子の寿命を意味する。従来技術の半導体レーザ素子の寿命が400時間程度であるのに対し、実施の形態1の半導体レーザ素子では、800時間の発光時間に亘って安定に作動し、作動中に動作電流が増大するような特性劣化は見られなかった。このことは、実施の形態1の半導体レーザ素子が、特に180mW以上の高出力での信頼性に優れていることを意味する。
(実施の形態2)
第1のp型ドーパントをCとし、図2(a)に示した積層体を有機金属気相成長法(MOCVD)法で形成すること以外は、実施の形態1と同様にして半導体レーザ素子を得た。この素子の特性は、実施の形態1と同等であった。
(実施の形態3)
第1のp型ドーパントをMgとし、図2(a)に示した積層体を有機金属気相成長法(MOCVD)法で形成すること以外は、実施の形態1と同様にして半導体レーザ素子を得た。この素子の特性は、実施の形態1と同等であった。なお、第2のp型AlGaAsクラッド層1004b、p型GaAsキャップ層1006において第1のp型ドーパントMgの濃度を、それぞれ4×1017cm-3、2×1018cm-3とした。
(実施の形態4)
亜鉛酸化物膜1401に替えて、金属亜鉛膜を用いること以外は、実施の形態1と同様にして半導体レーザ素子を得た。この素子の特性は、実施の形態1と同等であった。なお、金属亜鉛膜は蒸着によってp型GaAsキャップ層1006に形成させた。
(実施の形態5)
実施の形態5の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図を図8(a)〜図10(f)に示す。
実施の形態1に示した手順と同様に積層体を形成した(図8(a))。
第2のp型ドーパントとしてのZnを、p型GaAsキャップ層1006にイオン打ち込みによって注入した(図8(b))。この注入により、p型GaAsキャップ層1006の表面近傍に1×1021cm-3程度の高濃度でZnを含有するZn打ち込みGaAs層1006bが形成された。GaAs蒸発防止膜として酸化珪素膜1402でZn打ち込みGaAs層1006b全面を被覆した。
その上で、基板温度を840℃まで急速昇温させ、この温度で7分間保持した。このとき、第2のp型AlGaAsクラッド層1004b途中までZn原子は拡散して、亜鉛原子拡散領域1403が形成された。この領域においてZn原子はGa原子と置換してp型キャリアを生成する(図9(c))。
その後、酸化珪素膜1402を弗化水素で全面除去し、Zn打ち込みGaAs層1006b表面を露出させた。Zn打ち込みGaAs層1006bはイオン打ち込みによって結晶が損傷を受けているため、エッチングにより除去した。エッチングにより露出したp型GaAsキャップ層1006a表面上に、ストライプ状フォトレジストマスクを形成した。
以降の工程は、実施の形態1と同様にして、図10(e)に示すリッジストライプを形成した。
更に、実施の形態1と同様にして、n型AlGaAs電流阻止層1008、p型GaAs保護膜1009、p型GaAsコンタクト層1010をこの順で形成した。次いで、p型電極としてAuZn/Au積層1012、n型電極としてAuGe/Au積層1011を形成した。その後、ウェハを劈開して図10(f)の半導体レーザ素子を得た。この素子の特性は、実施の形態1と同等であった。
(実施の形態6)
実施の形態6の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図を図11(a)〜図12(d)に示す。
実施の形態2における図2(a)と同様にして積層体をMOCVDにより形成した後、連続してp型GaAsキャップ層1006の表面に1×1021cm-3程度の高濃度Zn含有GaAs薄層1006cを形成した(図11(a))。
GaAs蒸発防止膜としての酸化珪素膜1402で高濃度Zn含有GaAs薄層1006c全面を被覆した(図11(b))。
その後、基板温度を870℃まで急速昇温させ、この温度で3分間保持した。このとき、第2のp型AlGaAsクラッド層1004b途中までZn原子は拡散することで、亜鉛原子拡散領域1403が形成された。この領域においてZn原子は、Ga原子と置換してキャリアを生成する(図12(c))。
次いで、酸化珪素膜1402を弗化水素で全面除去し、更に高濃度Zn含有GaAs薄層1006cをエッチングにより除去した(図12(d))。
次に、エッチングにより露出したp型GaAsキャップ層1006表面上に、ストライプ状フォトレジストマスクを形成した。以降、実施の形態1と同様にして、図1に示した半導体レーザ素子を形成した。この素子の特性は、実施の形態1と同等であった。
(実施の形態7)
第2のp型ドーパントとして亜鉛Znの代わりに、マグネシウムMgを用いること以外は実施の形態1と同様にして半導体レーザ素子を得た。この素子の特性は、実施の形態1と同等であった。
(実施の形態8)
実施の形態1においては、半導体レーザ素子の基体としてGaAs基板上のAlGaAs系化合物半導体を用いたが、GaAs基板上のInGaAlP系化合物半導体であっても同様の効果が得られる。
図13は、GaAs基板上にInGaAlP系化合物半導体層を備えたリッジストライプ型半導体レーザ素子の概略断面図である。このレーザ素子は、n型GaAs基板1101、n型AlGaInPクラッド層1102、活性層1103、p型AlGaInPクラッド層1104、p型GaInP通電容易層1105、p型GaAsキャップ層1106、n型AlInP電流阻止層1108、p型GaAs保護膜1109、p型GaAsコンタクト層1110、n側電極1111、及びp側電極1112を含んでいる。また、活性層1103は、図示しないが、第1AlGaInP光ガイド層、GaInPウェル層とAlGaInPバリア層を含むMQW層、及び第2のAlGaInP光ガイド層を含んでいる。
図14(a)〜図16(f)は、図13の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。
図14(a)に示すように、n型GaAs基板(ウェハ)1101上に、n型AlGaInPクラッド層1102、活性層1103、p型AlGaInPクラッド層1104、p型GaInP通電容易層1105、及びp型GaAsキャップ層1106を順次エピタキシャル成長させた。
このとき、p型AlGaInPクラッド層1104、p型GaInP通電容易層1105、p型GaAsキャップ層1106は、第1のp型ドーパントであるBeを、それぞれ1×1018cm-3、4×1018cm-3、4×1018cm-3の濃度で含んでいる。上記各層の成長方法は、分子線エピタキシー(MBE)法である。
次に、図14(b)に示すように、p型GaAsキャップ層1106上全面を電子線蒸着(EB蒸着)によって亜鉛酸化物膜1401で被覆し、さらに保護膜として酸化珪素膜1402で全面を被覆した。
その上で、基板温度を600℃まで昇温させ、この温度で2時間保持した。このとき、第2のp型AlGaAsクラッド層1104途中までZn原子は拡散することで、亜鉛原子拡散領域1403が形成された。この領域においてZn原子は、Ga原子と置換してキャリアを生成する(図15(c))。
図15(d)の断面C―C’に沿う不純物濃度プロファイルを図17に示す。これによるとZnの不純物濃度は、p型AlGaInPクラッド層1104の中盤で1×1018cm-3、p型GaInP通電容易層1105で3.5〜9.0×1018cm-3、p型GaAsキャップ層1106の表面で1.2×1020cm-3となっていた。
上記亜鉛酸化物膜1401、酸化珪素膜1402を弗化水素で全面除去し、再度p型GaAsキャップ層表面を露出させた(図15(d))。
次いで、p型GaAsキャップ層1106上にストライプ状酸化珪素マスク1406を形成した。続いて、図16(e)に示すとおり、p型キャップ層1106とp型GaInP通電容易層1105をエッチングして部分的に取り除くことで、p型AlGaInPクラッド層1104をリッジストライプ状に加工した。
図16(f)に示すように、n型AlInP電流阻止層1108とp型GaAs保護層1109をリッジの両側に選択成長させた。その後、ストライプ状酸化珪素マスク1406をエッチングにより取り除いた。p型GaAsキャップ層1106を露出させた上で、p型GaAsコンタクト層1110を形成した。
そして、p側電極としてAuZn/Au積層1112を形成し、n側電極としてAuGe/Au積層1111を形成した。その後、ウェハを劈開して図13の半導体レーザ素子を得た。
上記実施の形態8による半導体レーザ素子は、25℃の場合、発振波長660nm、閾値電流45mAであり、光出力100mWまでキンクフリーであった。実施の形態8の半導体レーザ素子を、従来技術で作製した半導体レーザであって、しかも25℃における特性が同等品と光出力−駆動電流を比較する。その結果を図18に示す。図18によれば、75℃雰囲気、光出力100mWで必要な駆動電流は、従来180mAであったものが、この実施の形態では162mAまで低下している。これは、同じ光出力を得るとき、この実施例のほうが従来技術より、発熱を低減できることを意味する。
更に、実施の形態8と従来技術の半導体レーザ素子を、雰囲気温度75℃、100nsec−100nsecパルス駆動で、光出力100mWにて継続して発光させて信頼性試験を行い寿命を比較した。エージング時間に対する駆動電流の変化を図19に示す。図19において、駆動電流が急激に上昇した際のエージング時間が、半導体レーザ素子の寿命を意味する。従来技術で作成した半導体レーザ素子の寿命が300時間程度であるのに対し、実施の形態8の半導体レーザ素子では、800時間の発光時間に亘って安定に作動し、作動中に動作電流が増大するような特性劣化は見られなかった。実施の形態8の半導体レーザ素子は、特に50mW以上の高出力での信頼性に優れている。
(実施の形態9)
実施の形態2〜7のGaAs基板上のAlGaAs系化合物半導体からなる半導体レーザ素子のかわりに、実施の形態8のGaAs基板上のInGaAlP系化合物半導体からなる半導体レーザ素子であっても実施の形態2〜7と同様の効果が得られた。
(実施形態10)
実施の形態1〜7のGaAs基板上のAlGaAs系化合物半導体からなる半導体レーザ素子のかわりに、InP基板上のInGaAlP系化合物半導体からなる半導体レーザ素子であっても実施の形態1〜7と同様の効果が得られた。
実施の形態1の半導体レーザ素子の概略断面図である。 実施の形態1の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 実施の形態1の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 実施の形態1の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 実施の形態1の半導体レーザ素子の熱拡散前後でのキャリア不純物濃度分布を示す図である。 実施の形態1の半導体レーザ素子の光出力−駆動電流曲線である。 実施の形態1の半導体レーザ素子の信頼性試験結果である。 実施の形態5の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 実施の形態5の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 実施の形態5の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 実施の形態6の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 実施の形態6の半導体レーザ素子の製造方法を図解する模式図である。 実施の形態8による半導体レーザ素子の概略断面図である。 実施の形態8の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 実施の形態8の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 実施の形態8の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 実施の形態8の半導体レーザ素子の熱拡散前後でのキャリア不純物濃度分布を示す図である。 実施の形態8の半導体レーザ素子の光出力−駆動電流曲線である。 実施の形態8の半導体レーザ素子の信頼性試験結果である。 従来の半導体レーザ素子の概略断面図である。 従来の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 従来の半導体レーザ素子の製造方法の概略工程断面図である。 従来の半導体レーザ素子のキャリア不純物濃度分布を示す図である。
符号の説明
1001 GaAs基板、1002 n型AlGaAsクラッド層、1003 活性層、1004a 第1のp型AlGaAsクラッド層、1004b 第2のp型AlGaAsクラッド層、1005 GaAsエッチングストップ層(GES層)、1006 p型GaAsキャップ層、1006a p型GaAsキャップ層、1006b Zn打ち込みGaAs層、1006c 高濃度Zn含有GaAs薄層、1008 n型AlGaAs電流阻止層、1009 p型GaAs保護膜、1010 p型GaAsコンタクト層、1011 n側電極、1012 p側電極、1101 GaAs基板、1102 n型AlGaInPクラッド層、1103 活性層、1104 p型AlGaInPクラッド層、1105 p型GaInP通電容易層、1106 p型GaAsキャップ層、1108 n型AlInP電流阻止層、1109 p型GaAs保護膜、1110 p型GaAsコンタクト層、1111 n側電極、1112 p側電極、
1401 酸化亜鉛膜、1402 酸化シリコン膜、1403 亜鉛原子拡散領域、1406 ストライプ状酸化珪素マスク

Claims (11)

  1. 基板上に第1のクラッド層、活性層及びリッジストライプ型の第2のクラッド層をこの順で少なくとも備え、前記第1又は第2クラッド層の一方がp型クラッド層であり、該p型クラッド層が、第1のp型ドーパントと第2のp型ドーパントを含み、少なくとも前記活性層近傍においては、前記第1のp型ドーパントが、前記第2のp型ドーパントより高濃度に存在することを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 前記第1のp型ドーパントが、前記第2のp型ドーパントより小さい拡散定数を有する請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記半導体素子が、III−V族系半導体レーザ素子であり、前記第
    1のp型ドーパントと第2のp型ドーパントが、MgとZn、CとZn、CとMg、BeとZn、及びBeとMgの組み合わせのいずれかから選択される請求項1又は2に記載の半導体レーザ素子。
  4. 前記基板が、GaAs基板であり、前記第1及び第2クラッド層が、AlGaAs層、又はInGaAlP層、又はInGaAsP層を含む請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体レーザ素子。
  5. 前記基板が、InP基板であり、前記第1及び第2クラッド層が、InGaAsP層を含む請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体レーザ素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体レーザ素子の製造方法であって、前記第1のp型ドーパントを、MOCVD又はMBEを用いて前記p型クラッド層を成長させる際に導入する工程と、前記第2のp型ドーパントを、前記p型クラッド層を成長させる際に前記第1のp型ドーパントと共に導入するか、又は、前記p型クラッド層形成後、熱拡散により前記p型クラッド層に導入する工程とを含むことを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  7. MOCVDを用いて前記p型クラッド層を成長させる際に導入された前記第1のp型ドーパントが、Mg又はCである請求項6に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  8. MBEを用いて前記p型クラッド層を成長させる際に導入された前記第1のp型ドーパントが、Beである請求項6に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  9. 前記熱拡散が、前記第2のドーパントであるZnの金属層又は酸化物層、あるいはMgの酸化物層を固相拡散源として行われる請求項6に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  10. 前記p型クラッド層形成後、前記熱拡散前に、前記第2のドーパントが、前記p型クラッド層にイオン打ち込みされる請求項6に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  11. 前記第2クラッド層が、p型クラッド層であり、前記第2のp型ドーパントが、前記p型クラッド層をリッジストライプ状に形成する前に、前記p型クラッド層に導入される請求項6〜10のいずれか1つに記載の半導体レーザ素子の製造方法。
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