JP2005120573A - ピボット調整蝶番 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単に扉を前後左右に微調整することができるものでありながら、従来にない簡単な構造で安価に製作することができる新規なピボット調整蝶番を提供すること。
【解決手段】 第一部材Aと、第二部材Bとからなり、第一部材Aは台座1と、該台座1に対して水平なX方向に移動調整可能に積層された第一調整プレート2と、該第一調整プレート2に対して前記X方向とは直角に交わるY方向に移動調整可能に積層された第二調整プレート3とから構成され、前記第一調整プレート2は第一のカム4の回動により移動調整可能とされ、前記第二調整プレート3は第二のカム5の回動により調整可能に形成され、第一部材Aの第二調整プレート3又は第二部材Bに垂直なピボット6が設けられ、該ピボット6を回動自在に受け入れる受け孔7aを備えた筒部材7が第二部材B又は第一部材Aの第二調整プレート3に設けられている構造。
【選択図】図1

Description

本発明は、玄関扉や間仕切り扉等のスゥイングドアーに使用されるピボット調整蝶番に関するもので、殊にピボット部分が扉の前方に持ち出されているタイプのピボット調整蝶番に関するものである。
従来、扉の開度を大きくするために、ピボット部分を扉の前方側に持ち出した状態で取り付けられるピボット蝶番が知られている。この従来のピボット蝶番では扉側若しくは床面、天井面等の固定枠体の何れか一方に垂直なピボットが設けられ、他方にピボットを受ける受け具を設けてこの受け具の受穴にピボットの先端をはめ込むように構成されている。しかし扉を取り付けるに際して扉や固定枠体の歪みや組み付け誤差等によって、ピボットと受穴の相対位置にずれが生じることがあり、その為に扉取付時においてピボット若しくは受穴の位置を調整する必要があった。そこで本出願人は先に特開2002ー242514号公報に示すような、扉を取り付けた後に扉を前後左右に調整できるピボット調整蝶番を提案した。このピボット調整蝶番は扉取り付け後に外部から上下左右の調整ができて使用勝手が良いが、しかしながらやや構造が複雑化してコストが高くなるといった難点があった。
特開2002−242514号公報
そこで本発明は扉を取り付けた後で扉と固定枠体との間で不都合が生じた場合、簡単に扉を前後左右に微調整することができるものでありながら、従来にみられない簡単な構造で安価に製作することができる新規なピボット調整蝶番を提供することを主たる目的とするものである。
更に本発明は、扉の前後左右方向の調整に加え、上下方向にも調整可能なピボット調整蝶番を簡単な構造で安価に提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に本発明では次のような技術的手段を講じた。即ち、本発明に係るピボット調整蝶番にあっては、固定枠体Cに取付けられる第一部材Aと、扉Dに取付けられる第二部材Bとからなり、第一部材Aは台座1と、該台座1に対して水平なX方向に移動調整可能に積層された第一調整プレート2と、該第一調整プレート2に対して前記X方向とは直角に交わるY方向に移動調整可能に積層された第二調整プレート3とから構成され、前記第一調整プレート2は第一のカム4の回動により移動調整可能とされ、前記第二調整プレート3は第二のカム5の回動により調整可能に形成され、前記各カム4、5は第一部材Aの上面から回動操作可能に構成されており、更に前記第一部材Aの第二調整プレート3又は第二部材Bに垂直なピボット6が設けられ、該ピボット6を回動自在に受け入れる受け孔7aを備えた筒部材7が第二部材B又は第一部材Aの第二調整プレート3に設けられており、更に台座1と第一調整プレート2並びに第一調整プレート2と第二調整プレート3とを夫々締緩自在に固定する固定手段を備えている構造とした。尚、前記X方向とは取り付けられる扉Dの前後方向と一致する方向であり、Y方向とは扉Dの左右方向と一致する方向を指す。
前記垂直なピボット6は第一部材Aの第二調整プレート3に設け、該ピボット6を受け入れる筒部材7を第二部材Bに設けるのがこのましい。
また、前記筒部材7の受け孔7aに上部からネジ栓7bを螺合し、このネジ栓7bの下面にピボット6の先端が当接するように形成して、このネジ栓7bを回動することにより第一部材Aと第二部材Bの相対的な上下間隔、即ち扉Dの上下位置を微調整できるように構成するのがよい。
本発明では、扉を取り付けた後で扉と固定枠体との間で不都合が生じた場合に、ドライバー等の回動工具で第一のカム並びに第二のカムを回動することにより簡単に扉を前後左右に微調整することができるものでありながら、ピボット並びにこれを受ける筒部材を除いた大部分を占める構成要素が板材によって形成されているから安価に且つ経済的に製作でき、加えて夫々のカムの回動によって取り付けられた扉がX方向並びにY方向に直線的に移動するものであるから所望する方向に正確に微調整することができる、といった優れた効果がある。
図1〜図3は本発明にかかるピボット調整蝶番の一実施例を示すものであって、このピボット調整蝶番は、固定枠体Cに取付けられる第一部材Aと、扉Dに取付けられる第二部材Bとから構成される。
前記第一部材Aは、板状の台座1と、該台座1に対して水平なX方向に移動調整可能に積層された第一調整プレート2と、該第一調整プレート2に対して前記X方向とは直角に交わるY方向に移動調整可能に積層された第二調整プレート3とから構成されている。ここでいうX方向とは図3に示すように本ピボット調整蝶番によって取り付けられる扉Dの前後方向と一致する方向であり、Y方向とは扉Dの左右方向と一致する方向を指す。
前記第一調整プレート2にはX方向に沿った長溝2aが設けられ、台座1に回動可能に取り付けられた第一のカム4が前記長溝2aに係合されていてこの第一のカム4を回動することにより第一調整プレート2が台座1に対してX方向に直線的に移動調整できるように形成されている。
又、第二調整プレート3にはY方向に沿った長孔3aが設けられ、第一調整プレート2に回動可能に取り付けられた第二のカム5が前記長孔3aに係合されていてこの第二のカム5を回動することにより第二調整プレート3が第一調整プレート2に対してY方向に直線的に移動調整できるように形成されている。
更に台座1と第一調整プレート2並びに第一調整プレート2と第二調整プレート3とを夫々締緩自在に連結固定する固定手段を備えている。本実施例にあっては、前記固定手段として固定ビス8,9が使用されており、固定ビス8は第二調整プレート2に設けた長穴2bを介して台座1のビス孔1aに螺合され、固定ビス9は第二調整プレート3に設けた長穴3cを介して第二調整プレート2に設けたビス孔2cに螺合されている。これら両固定ビス8、9並びに前記したカム4、5は第一部材Aの上面からドライバー等の回動工具で容易に回動操作できるように上面に露出して形成されている。
更に、第二調整プレート3はその一側縁からX方向に延設した持ち出し部3bが設けられ、この持ち出し部3bに垂直なピボット6が設けられている。
一方、前記第二部材Bには前記ピボット6を回動自在に受け入れる受け孔7aを備えた筒部材7が設けられいる。該、筒部材7の受け孔7aには上部からネジ栓7bが螺合され、このネジ栓7bの下面にピボット6の先端が当接するように形成して、このネジ栓7bをドライバー等の回動工具で回動することにより第一部材Aと第二部材Bの相対的な上下間隔が微調整できるように形成されている。尚、ピボット6の先端にはボール6aがはめ込まれていてピボット6のスムースな回動を助長している。このボールに替えてピボット6の先端を球面状に形成しても良い。また筒部材7には着脱自在なキャップ7cが設けられている。
尚、第一調整プレート2にはこの上面に載置された第二調整プレート3のY方向への移動をスムースに行わしめるためのガイド縁2d、2dが両側縁部から立ち上げて形成されている。
上記のピボット調整蝶番は、台座1を木ネジ10で床面等の固定枠体Cに固定したあと、この台座1に第一調整プレート2、第二調整プレート3の順に載置して取り付ける。また第二部材Bを木ネジ11で扉Dに取り付けた後、筒部材7の受け孔7aにピボット6を嵌めこんで扉Dを取り付ける。扉Dの上部の支持は、例えば前記した特開2002−242514号公報で示されたような、スプリングでピボットを受け孔に落とし込む形式のものを使用して保持すればよい。また本ピボット調整蝶番を反転させて上部用として使用することも可能である。この場合はピボット6が第二調整プレート3に対して上下方向にスライドできるように若干の修正を加えておき、筒部材7の受け孔7aに合致した位置でピボット6を受け孔7aに落とし込むようにすればよい。
扉Dを取り付けた後、取り付け位置の微調整が必要な場合は、扉Dを開放して第一部材Aの上面が見えるようにした状態で、所望の固定ビス8、9を緩めて第一のカム4又は第二のカム5をドライバー等の回動工具で回動することにより容易に扉DのX方向、即ち前後方向又はY方向、即ち左右方向の微調整を容易に行うことができる。また、ネジ栓7bをドライバー等の回動工具で回動することにより第一部材Aと第二部材Bの相対的な上下間隔、即ち扉Dの上下方向に微調整を行うことができる。
上記の如く構成されたピボット調整蝶番は、ピボット6並びにこれを受ける筒部材7を除いた大部分を占める構成要素が板材によって形成されているから安価に且つ経済的に製作でき、夫々のカム4、5の回動によってX方向並びにY方向に直線的に移動するものであるから所望する方向に正確に微調整することが可能である。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造のみに限定されるものでない。例えば上記実施例では、ピボット6を第1部材Aに設け、これを受ける筒部材7を第二部材Bに設けたが、その反対であっても良い。この場合、このピボット調整蝶番を上部用として使用する時は、前記したようにピボット6が上下方向にスライドできるようにしておくことが必要である。その他本発明ではその構成要件を備え、かつ本発明の目的を達成し、上記の効果を奏する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。
本発明に係るピボット調整蝶番の一実施例を示一部分解斜視図。 上記ピボット調整蝶番の第一部材の分解斜視図。 上記ピボット調整蝶番の第一部材を固定枠体に取り付けた状態を示す平面図。
符号の説明
A 第一部材
B 第二部材
C 固定枠体
D 扉
1 台座
2 第一調整プレート
3 第二調整プレート
4 第一のカム
5 第二のカム
6 ピボット
7 筒部材
7a 受け孔
7b ネジ栓

Claims (4)

  1. 固定枠体に取付けられる第一部材と、扉に取付けられる第二部材とからなり、第一部材は台座と、該台座に対して水平なX方向に移動調整可能に積層された第一調整プレートと、該第一調整プレートに対して前記X方向とは直角に交わるY方向に移動調整可能に積層された第二調整プレートとから構成され、前記第一調整プレートは第一のカムの回動により移動調整可能とされ、前記第二調整プレートは第二のカムの回動により調整可能に形成され、前記各カムは第一部材の上面から回動操作可能に構成されており、更に前記第一部材の第二調整プレート又は第二部材に垂直なピボットが設けられ、該ピボットを回動自在に受け入れる受け孔を備えた筒部材が第二部材又は第一部材の第二調整プレートに設けられており、更に台座と第一調整プレート並びに第一調整プレートと第二調整プレートとを夫々締緩自在に固定する固定手段を備えているピボット調整蝶番。
  2. 前記ピボットが第一部材の第二調整プレートに設けられ、該ピボットを受け入れる筒部材が第二部材に設けられている請求項1に記載のピボット調整蝶番。
  3. 前記筒部材の受け孔に上部からネジ栓が螺合され、このネジ栓の下面にピボットの先端が当接するように形成され、このネジ栓を回動することにより第一部材と第二部材の相対的な上下間隔を調整できるように構成されている請求項1又は請求項2に記載のピボット調整蝶番。
  4. 前記ピボットが第二調整プレート又は第2部材の取り付け部分に対して上下方向にスライドできるように形成されている請求項1〜3に記載のピボット調整蝶番。
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