JP2005118724A - ポンプディスペンサー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 シリンダ2と、該シリンダ2を容器口部に取り付けるためのキャップ3と、シリンダ2に摺動自在に内装されたピストン5と、該ピストン5を昇降させるためのノズルヘッド4と、該ノズルヘッド4のシャフト部4aに挿入固定されたステム6と、ステム6を弾発するようにシリンダ2に内挿されたスプリング7と、シリンダ2の弁座部2bとの間を開閉する吸入バルブ8とを設け、ステム6にピストン5を一定距離範囲で移動自在に外挿し、シリンダ内には、ノズルヘッド4を押し下げている途中にピストン5の下降を阻止するための段部2aを設けた。
【選択図】 図1
Description
特に、シリンダ内の液体をノズルヘッドを押圧することによって、ノズルから液体を噴出させる構造のプッシュ型のディスペンサーに関する。
スプレー容器には、吹付機構、すなわちポンプディスペンサーが備わっており、その一つとして、例えば、プッシュ型のポンプディスペンサーが知られている(特許文献1参照)。
図5は、従来のポンプディスペンサーを示している。
図5(A)は正面図であり、図5(B)は側面図であり、図5(C)は平面図である。
ノズルヘッド104には、ポンプディスペンサー101を使用する以前、すなわち出荷時に、バージンシール105が設けられており、ノズルヘッド104が下降し容器内の液体が噴射されるのを防止している。
図に示すように、シリンダ102内には、ピストン106が摺動自在に内装されている。
またシリンダ102内には、ピストン106を弾発する合成樹脂製のスプリング107が内装されている。
またシリンダ102の下方には、容器内の液体をシリンダ102内に流入させたり、流入を防いだりするための吸入バルブ108が設けられている。
そして、吸入バルブ108とシリンダ102の吸入バルブ弁座部102aとが離れた場合に、容器内の液体がこの流路108aを通って上方に流れることになる。
ノズルヘッド104の下方には、筒状のピストンシャフト109が設けられており、このピストンシャフト109には、スプリング107を圧縮するためのステム110が内挿固定されている。
このピストン106は、シリンダ102内をステム110の移動と共に摺動すように内装されている。
図7(A)はノズルヘッド104を押圧する前の状態、いわゆるピストン106の上死点位置の状態を示している。
この状態では、ピストン106にステム110、詳しくはステム110の弁部110aが当接しており、液体がピストン106と弁部110aとの間を通過できないようにされている。
次いで、更にノズルヘッド104を押し込んでいくと、図7(B)に示すように、ピストンシャフト109がピストン106に当接し押圧するようになる。
そして、ピストン106も下降するようになる。
なお、ピストンシャフト109がピストン106に当接するまでの長さに応じた間隙がピストン106とステム110との間に形成される。
このとき、ピストン106は下死点の位置にある。
そして、ノズルヘッド104から手を離すと、圧縮されたスプリング107によりステム110が上昇しピストン106に当接し、吸入バルブ108とピストン106及びステム110との間の空間は、密閉される。
そのため、図7(D)に示すように吸入バルブ108の流路108aを通じて容器内の液体が上方に吸い込まれることとなる。
また、ピストン自体は可撓性を有するものなので、ゴミが付着し易く、それによって同様にステム110とピストン106とが噛り付いて離れなくなる場合があった。
このような状態になると、使用開始時に容器内の液をシリンダ内に吸い上げるための空打ち操作を行っても、液が吸い上がらないのである。
図8(A)はノズルヘッド104を押圧する前の状態、いわゆるピストン106の上死点位置の状態を示している。
この状態では、ピストン106にステム110が当接しており、空気が通過できない。
そのため、ステム110とピストン106との間には間隙が形成されず、空気は通過することができない。
ここでは、ステム110はピストン106に噛り付き一体となっているので、ピストンシャフト109がピストン106に当接するまでの長さに応じた間隙がピストン106とステム110との間に形成されるということがなくなってしまう。
それから、ノズルヘッド104から手を離すと、圧縮された空気が元に戻ろうとする力や圧縮されたスプリング107の復帰力によって、ステム110がピストン106と共に上方に跳ね上がる。
そのため容器内の液はピストン内に吸引されないこととなる。
このように空打ち操作の段階で「跳ね上がり」現象が生ずると、何回、空打ち操作を行っても容器内の液は上に上がってこないため、実際の噴射は不可能となるのである。
すなわち、本発明は、ステムがピストンに噛り付いている場合でも空打ち操作によって確実にステムとピストンとの間に間隙を形成し容器内の液体をシリンダに吸引することができるポンプディスペンサーを提供することを目的とする。
また、使用開始時に複数回の空打ちを行うことにより確実に液を噴射することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るポンプディスペンサーの断面及び各部の部品を示している。
図のように、ポンプディスペンサー1は、シリンダ2と、該シリンダ2を容器口部に取り付けるためのキャップ3と備えている。
ノズルヘッド4はそれから下方に延びた筒状のシャフト部4aを有し、筒状のステム6がシャフト部4aに挿入して固定される。
また弾性体であるスプリング7がステム6を弾発するようにシリンダ2に内装されている。
そしてステム6にはピストン5が一定距離範囲で移動自在に外挿されている。 またシリンダ内に、ノズルヘッド4を押し下げている途中にピストン5の下降を阻止するための阻止部2aが設けられている。
以下更に詳しく述べることとする。
上述したようにノズルヘッド4には、筒状のシャフト部4aが形成されているので、従来のように、別部品であるピストンシャフトを組み付ける必要がなく、部品点数の低減やコスト削減となる。
もちろん、ノズルヘッド4のシャフト部4aを従来通り、別部材としても良い。
そのため、この段部2aにより、ピストン5の下降が阻止されるのである。
阻止部がこのような段部2aの場合は、シリンダ2を形成する際に一体成形されることが好ましい。
また、段部2aはリング状に形成されているが、ピストン5に当たってその動きを阻止するものであれば突起部でも良い。
従って、ノズルヘッド4を押し込むことにより、ピストン5とステム6との間に液体を流通させる間隙を形成することできる。
またステム6は、突部6aの周囲に傘部6cが形成されており、この傘部6cの傘表は、ピストン5に形成された内側弁5bに当接されている。
更にステム6の筒部6bには、その傘部6c側に一対の貫通穴6dが形成されており、筒部6bの外側と内側とが連通されており、これによって、シリンダ内の空気〔最終的には液体(内容物)〕を上方に通過させることができる。
吸入バルブ8は、その先端側に位置しシリンダ2の弁座部2bとの間の間隙を開閉する栓部8aと、シリンダ2の内壁を摺動して吸入バルブ8の移動時の方向性を安定化するための摺動部8bとを有している。
また吸入バルブ8は、栓部8aと摺動部8bとを連結するための線状の連結部8cを有しており、この連結部8cは中央付近がS字状に湾曲している。
更に吸入バルブ8は、摺動部8b上に設けられ、スプリング7の内側に挿入される突部8dを有している。
なお、シャフト部4aにはバージンシール9が囲繞されている。
このバージンシール9は、キャップ3に対して薄肉部を介して連結されている。
そのため、摘み部9bがない場合に起こり易い2本の指の腹の間からバージンシールが滑ってしまうという問題を回避することができる。
この工程は従来の問題点である噛付きを防止する点にあるので、ステム6がピストン5に噛り付いた場合について説明する。
この状態では、ピストン5にステム6が係合しており、液体が流通できないようにされている。
そのため、ステム6とピストン5との間には間隙が形成されず液体が流通しない。
ここでは、ステム6はピストン5に噛り付き一体となっているので、シャフト部4aがピストン5に当接するまでの長さに応じた間隙がピストン5とステム6との間に形成されることはない。
そして、更にノズルヘッド4を押し込むと、ピストン5は段部2aにより係止されるので、図2(D)に示すようにステム6のみ下降し、ステム6とピストン5との間に間隙が形成される。
図3(A)に示すように、バージンシール9は、キャップ3の上方でノズルヘッド4のシャフト部4aをその周方向全体に渡って囲繞している。
また、前述したように、バージンシール9はキャップ3に薄肉部を介して連結されている。
また、バージンシール9の長手方向の中央付近には、薄肉部9dが形成されている。
この状態では、バージンシール9には復元力Fが図中、矢印方向に作用している。
次いで、更にバージンシール9を引張ると、バージンシール9は薄肉部9dの箇所までシャフト部4aから剥がされる。
そして、図3(B)のときに作用していた復元力Fが解消する。
次いで、図3(D)に示すように、更にバージンシール9を剥がすと、再びバージンシール9に復元力が加わるが、薄肉部9d以降の長さは然程長くないので容易にバージンシール9を剥がすことができる。
このように、バージンシール9には薄肉部9dが形成されたので、バージンシール9を剥がしている途中にバージンシール9に作用する復元力Fを抑止することができ、比較的軽い力でバージンシール9を剥がすことができる。
以下、キャップ3の変形例について説明する。
図4(A)に示すように、このキャップ3Aは、シャフト部4aが摺接する第1内壁である貫通穴3cを有する小径部3bと、第1内壁と同様に第2内壁である貫通穴3cを有する大径部3aとを有し、小径部3bは、キャップ3Aの上部より突出して形成されている。
そして、貫通穴3cには、シャフト部4aが挿通され、シャフト部4aの先端は大径部3aの内側空間に位置している。
このように小径部3bは、シャフト部4aが傾くのを防止するガイドとしての役割を果たしている。
なお、キャップ3Aには、シャフト部4aが挿入される貫通穴3cを有する小径部3bを一体形成した例について説明したが、突出した小径部3bを別部材としてキャップ3の上面に後付けするようにしても良い。
例えば、シリンダ2の内壁にリング状の段部2aを形成した例について説明したが、単に小片状の突起部を形成したり、周方向に所定間隔で突起部や段差を形成するようにしても良い。
特に、シリンダ2の内側にリング部材を挿入する場合には、既存のポンプディスペンサーに流用することができる。
2 シリンダ
2a 段部
2b 弁座部
3,3A キャップ
3a 大径部
3b 小径部
3c 貫通穴
4 ノズルヘッド
4a シャフト部
5 ピストン
5a 先端部
5b 内側弁
6 ステム
6a 突部
6b 筒部
6c 傘部
6d 貫通穴
7 スプリング
8 吸入バルブ
8a 栓部
8a1 流路
8b 摺動部
8c 連結部
8d 突部
9 バージンシール
9a 突条
9b 摘み部
9c 終端部
9d 薄肉部
101 ポンプディスペンサー
102 シリンダ
102a 弁座部
103 キャップ
104 ノズルヘッド
105 バージンシール
106 ピストン
107 スプリング
108 吸入バルブ
108a 流路
109 ピストンシャフト
110 ステム
110a 弁部
Claims (8)
- シリンダと、
該シリンダを容器口部に取り付けるためのキャップと、
シリンダに摺動自在に内装されたピストンと、
該ピストンを昇降させるためのノズルヘッドと、
該ノズルヘッドのシャフト部に挿入固定されたステムと、
ステムを弾発するようにシリンダに内挿された弾性体と、
シリンダの弁座部との間を開閉する吸入バルブと、
を備え、
ステムにはピストンが一定距離範囲で移動自在に外挿されているポンプディスペンサーであって、
シリンダ内には、ノズルヘッドを押し下げている途中にピストンの下降を阻止するための阻止部が設けられていることを特徴とするポンプディスペンサー。 - 請求項1に記載のポンプディスペンサーにおいて、
前記阻止部はシリンダの内壁にリング状の段部を設けてなることを特徴とするポンプディスペンサー。 - 請求項1に記載のポンプディスペンサーにおいて、
前記阻止部はシリンダの内壁に突起部を設けてなることを特徴とするポンプディスペンサー。 - 請求項1に記載のポンプディスペンサーにおいて、
前記阻止部は、シリンダ内に別部材であるリング部材を挿入してなることを特徴とするポンプディスペンサー。 - 請求項1に記載のポンプディスペンサーにおいて、
前記ノズルヘッドには、ノズルヘッドを押し下げることによりピストンを付勢可能な筒状のシャフト部が形成されたことを特徴とするポンプディスペンサー。 - 請求項5に記載のポンプディスペンサーにおいて、
前記キャップは、
シャフト部が摺接する第1内壁を有する小径部と、
第2内壁を有する大径部と、
を有し、
小径部の第1内壁はキャップの上面より突出して形成されたことを特徴とするポンプディスペンサー。 - 請求項5に記載のポンプディスペンサーにおいて、
前記シャフト部の周囲はバージンシールにより囲繞され、
該バージンシールには、バージンシールを剥がしている途中にバージンシールに作用する復元力を抑止するために、薄肉部が形成されたことを特徴とするポンプディスペンサー。 - 請求項1に記載のポンプディスペンサーにおいて、
前記ノズルヘッドのシャフト部は、別部材からなることを特徴とするポンプディスペンサー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003358540A JP2005118724A (ja) | 2003-10-17 | 2003-10-17 | ポンプディスペンサー |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005118724A true JP2005118724A (ja) | 2005-05-12 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
WO2007143889A1 (fr) * | 2006-06-09 | 2007-12-21 | Yaowu Ding | Pompe à émulsion |
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2003
- 2003-10-17 JP JP2003358540A patent/JP2005118724A/ja active Pending
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WO2007143889A1 (fr) * | 2006-06-09 | 2007-12-21 | Yaowu Ding | Pompe à émulsion |
US8573448B2 (en) | 2006-06-09 | 2013-11-05 | Yaowu Ding | Lotion pump |
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