図1−図9は第1実施形態である。図1は、ガイドレール1、戻り球防止弁2、盤面飾りなどの遊技部品の取り付けられた遊技盤7の外観を前側から示す。図2は、盤面飾りたる遊技部品を遊技盤7から取り外した外観を前側から示す。図3は、右下盤面飾り4の前側構造を示す。図4は、右上盤面飾り3の裏側構造を示す。図5は、右下盤面飾り4の裏側構造を示す。図6は、左下盤面飾り5の裏側構造を示す。図7および図8は、不正防止バンド6を盤面飾り101に取り付ける形態の断面を示す。図9は盤面飾りを遊技盤7から取り外す形態の断面を示す。
図1を参照し、ガイドレール1、戻り球防止弁2、盤面飾り3;4;5、不正防止バンド6などの遊技部品が遊技盤7に取り付けられた形態について説明する。ガイドレール1は、ステンレスのような金属帯板状の外バンド8と、ステンレスのような金属帯板状の内バンド9との2つの部品で形成される。外バンド8がバンド釘10と図外の割ピンのような固着具とで遊技盤7の意匠盤面に意匠盤面から前方に突出するように取り付けられ、内バンド9が図外の割ピンのような固着具で遊技盤7の意匠盤面に意匠盤面から前方に突出するように取り付けられることによって、ガイドレール1が遊技盤7の前面である意匠盤面に遊技領域11を囲み形成する。外バンド8と内バンド9との間の隙間は、発射通路12である。発射通路12は、遊技機枠13に設けられた図外の発射機構から発射された球を遊技領域11に案内する通路である。発射機構から発射された球を発射通路12から遊技領域11に放出する発射通路12の出口には、戻り球防止弁2が設けられる。
戻り球防止弁2の取付部14は、ガイドレール1が遊技盤7に取り付けられた後に、内バンド9の端部に沿うように、遊技盤7に図外の釘で取り付けられる。戻り球防止弁2は、外バンド8や内バンド9よりも厚さの薄い例えば0.3mm程度の薄帯板状のステンレスのような金属製の板ばねである。戻り球防止弁2が遊技盤7に取り付けられた場合、戻り球防止弁2は、取付部14の存在する基部から外バンド8の側に位置する先端部に行くに従って、発射通路12の出口から遊技領域11の側に徐々に傾斜する格好になる。戻り球防止弁2の先端は、外バンド8の遊技領域11の側に位置する内側面に接触するかまたは接触する程度に近づいていればよい。この接触する程度は、戻り球防止弁2の先端と外バンド8の内側面との間に1個の球の直径よりも小さい隙間が存在し、遊技領域11から外バンド8の内側面に沿って発射通路12の側に逆行する球が上記戻り球防止弁2の先端と外バンド8の内側面との間に引っかかることなく通過することもできない範囲であればよい。
そして、発射機構から発射された球が発射通路12から戻り球防止弁2を押し開けることによって、戻り球防止弁2の先端部が外バンド8から離れるように、戻り球防止弁2の取付部14を基準として、戻り球防止弁2が全体的に遊技領域11の側に弾性変形する。そして、戻り球防止弁2を押し開けた球が戻り球防止弁2から遊技領域11の側に離れることによって、戻り球防止弁2の先端部が外バンド8に近づくように、戻り球防止弁2が全体的に図1に示す形態に復元する。このように戻り球防止弁2が復元した形態において、発射通路12から遊技領域11に発射された球が遊技領域11から発射通路12の側に逆行してきた場合、当該球が戻り球防止弁2に衝突し、戻り球防止弁2が当該球を遊技領域11から発射通路12に取り込まれることを防止して遊技領域11に跳ね返す。
盤面飾り3;4;5は、遊技盤7の前面である意匠盤面のガイドレール1よりも外側の非遊技領域に意匠盤面より前方に突出するように取り付けられる。盤面飾り3が遊技盤7の右上部において非遊技領域に取り付けられるので、以下、盤面飾り3を右上盤面飾り3と称する。右上盤面飾り3は、釘15と木ねじ17とで遊技盤7に取り付けられる。右上盤面飾り3は、釘15の周りの外側面に、作業用凹部20を備える。盤面飾り4が遊技盤7の右下部において非遊技領域に取り付けられるので、以下、盤面飾り4を右下盤面飾り4と称する。右下盤面飾り4は、釘16と木ねじ18とで遊技盤7に取り付けられる。右下盤面飾り4は、釘16の周りの外側面に、作業用凹部21を備える。盤面飾り5が遊技盤7の左下部において非遊技領域に取り付けられるので、以下、盤面飾り5を左下盤面飾り5と称する。左下盤面飾り5は釘19で遊技盤7に取り付けられる。左下盤面飾り5は、釘19の周りの外側面に、作業用凹部22を備える。作業用凹部20;21;22は、遊技部品である右上・右下・左下盤面飾り3;4;5のそれぞれを遊技盤7から取り外すための工具の挿入可能な側面視四角形になっている。左下盤面飾り5の左側部と外バンド8のバンド釘10で遊技盤7に結合された一端部との間の隙間は、発射機構から発射された球を取り込むための発射通路12の入口である。
不正防止バンド6は、右下盤面飾り4と左下盤面飾り5とにわたって取り付けられる弾性の有る合成樹脂で形成されたものであって、遊技盤7を格納する遊技機枠13の前面に開閉可能に設けられた図外の光透過性の有る無色のガラスまたは合成樹脂からなるパネルが閉じられることによって、不正防止バンド6がパネルの内側面(遊技盤7の側に位置する面)に接触し、遊技者がピアノ線や合成樹脂製薄帯板などの不正操作部材を遊技領域11よりも下方の遊技機枠13の前側から遊技機枠13の前面構成部材間の隙間を経由して遊技領域11に挿入しようとした場合、パネルの内側面に接触した不正防止バンド6が上記不正操作部材を受け止めることによって、不正防止バンド6が上記不正操作部材の遊技領域11への侵入を防止する。
図2を参照し、右上盤面飾り3、右下盤面飾り4、左下盤面飾り5、遊技盤7それぞれの前側構造、不正防止バンド6の構造について説明する。遊技盤7は、ベニヤのような方形な合板からなる遊技基板の前面に化粧シートを結合した形態である。化粧シートは、光透過性の有る無色な薄板状の合成樹脂からなる表面層の裏面に、盤面図柄や機種名などの意匠盤面を形成するための印刷層を備え、印刷層の裏面にケント紙のような定着紙を接着剤で結合した形態である。そして、化粧シートの定着紙が遊技基板の前面に接着剤で結合されることによって、遊技盤7の前面が意匠盤面として形成される。
このように形成された遊技盤7には、ゲージプレス機やルータ加工機などの加工機を用いた加工で、下孔23;24;25、図外の逃孔、切欠部26;27、アウト口28、位置決め孔29;30;31が形成される。下孔23;24;25は、遊技盤7に遊技部品を取り付ける釘15;16;19や木ねじ17;18および図外の釘や図外の木ねじが遊技盤7に食いつきやすくするための小さな窪みである。逃孔は、遊技盤7の意匠盤面に取り付けられる遊技部品の裏側に突出した部分を逃げるための遊技盤7の前後方向に貫通する孔である。切欠部26;27は、遊技機枠13に設けられた部品を逃げるための切除部である。アウト口28は、遊技領域11を上方から下方に流下したアウト球たる球を遊技盤7の遊技領域11から遊技盤7の裏側に排出する孔である。
位置決め孔29;30;31は、遊技盤7に対し遊技部品の位置を決めるための孔であって、遊技盤7の前後方向に貫通する孔の場合、遊技盤7の前面に開口するものの遊技盤7の裏面に開口しない窪みの場合、遊技盤7の裏面に開口するものの遊技盤7の前面に開口しない窪みの場合などの形態がある。図2には、下孔23;24;25、切欠部26;27、位置決め孔29;30;31として、右上盤面飾り3、右下盤面飾り4、左下盤面飾り5のそれぞれを取り付けるためのものを図示し、それ以外の下孔、切欠部、位置決め孔の図示は省略してある。その後、遊技盤7の意匠盤面には、バンド取付機を用いた加工で、外バンド8および内バンド9が取り付けられる。
右上盤面飾り3は、前側から見て、全体的に、略三角形であって、三角形の底辺が遊技盤7に取り付けられた外バンド8および内バンド9に沿う外側から三角形の頂点側に窪む弧状縁32になっている。右上盤面飾り3は、外バンド8および内バンド9に沿って遊技盤7に取り付けられる下側に位置する意匠部33と、遊技機枠13に設けられた遊技盤固定具の図1に示すロック部材35と係合するように遊技盤7に取り付けられる上側に位置する結合部36とが互いに上下方向に連接された形態である。
意匠部33の前面部には、下隅部に、頭収納部37を前面から内側に窪む格好で備える。頭収納部37の底部には、前後方向に貫通する釘挿入孔38を備える。釘挿入孔38の周りの外側面には、作業用凹部20が配置される。意匠部33における遊技盤7の意匠盤面から前方への突出寸法(意匠部33の意匠盤面からの厚さ)は、ガイドレール1における遊技盤7の意匠盤面から前方への突出寸法(ガイドレール1の意匠盤面からの高さ)よりも大きい。結合部36は板状であって、結合部36の前面が意匠部33の前面より遊技盤7の側に近づくように落ち込んでおり、結合部36の裏面が意匠部33の裏面と平坦になっている。結合部36は、中央の前後方向に貫通するロック挿入孔39と周囲の前後方向に貫通する木ねじ挿入孔40とを備える。
右下盤面飾り4は、前側から見て、全体的に、略三角形であって、三角形の底辺が遊技盤7に取り付けられた内バンド9に沿う外側から三角形の頂点側に窪む弧状縁41になっている。右下盤面飾り4は、内バンド9に沿って遊技盤7に取り付けられる上下の意匠部42と、図1のロック部材35と係合するように遊技盤7に取り付けられる中央の結合部43とが互いに連接される一方、結合部43の前側に証紙台44を備えた形態である。
意匠部42の前面部には、左下隅部と右上隅部とに、頭収納部45を前面から内側に窪む格好で備える。頭収納部45の底部には、前後方向に貫通する釘挿入孔46を備える。右下盤面飾り4の作業用凹部21は、釘挿入孔46の周りの外側面に配置される。意匠部42は、弧状縁41に沿う弧状のバンド取付部47を、頭収納部45よりも弧状縁41の側に備える。バンド取付部47における証紙台44の側の端部は行き止まりとなるように閉鎖され、バンド取付部47の左側の端部は開放された形態である。意匠部42における遊技盤7の意匠盤面から前方への突出寸法(意匠部42の意匠盤面からの厚さ)は、ガイドレール1における遊技盤7の意匠盤面から前方への突出寸法(ガイドレール1の意匠盤面からの高さ)よりも大きい。
左下盤面飾り5は、前側から見て、全体的に、略三角形であって、三角形の底辺が遊技盤7に取り付けられた内バンド9に沿う外側から三角形の頂点側に窪む弧状縁50になっている。左下盤面飾り5は、内バンド9に沿って遊技盤7に取り付けられる意匠部51を形成する。意匠部51の前面部には、左上隅部と右下隅部とに、頭収納部52を前面から内側に窪む格好で備える。頭収納部52の底部には、前後方向に貫通する釘挿入孔53を備える。左下盤面飾り5は、弧状縁50に沿う弧状のバンド取付部54を、頭収納部52よりも弧状縁50の側に備える。バンド取付部54における左側の端部は行き止まりとなるように閉鎖され、バンド取付部54の右側の端部は開放された形態である。
不正防止バンド6は、内バンド9に沿う弧状帯板状の前面部55、前面部55の裏面から裏側に突出する弧状帯板状の挿入部56、前面部55の裏面から裏側に突出する複数の取付足57、前面部55の外側縁から斜め前方下部に向けて突出する弧状帯板状のリップ部58を備える。複数の取付足57は、挿入部56の厚さよりも大きな外径を有し、挿入部56と同軸になっている。取付足57における挿入部56よりも裏側に突出した先端には、フック59を備える。挿入部56における右下盤面飾り4と左下盤面飾り5との間の空間に配置される中央部には、内バンド9のアウト口28の周りの左右両側に接触する舌部60を挿入部56よりも裏側に突出した形態に備える。
図3を参照し、右下盤面飾り4の結合部43と証紙台44およびバンド取付部47について説明する。結合部43は板状であって、結合部43の前面が意匠部42の前面より遊技盤7の側に近づくように落ち込んでおり、結合部43の裏面が意匠部42の裏面と平坦になっている。結合部43は、中央の前後方向に貫通するロック挿入孔48と、周囲の前後方向に貫通する木ねじ挿入孔49とを備える。
証紙台44の上部一側には証紙台側ヒンジ66が設けられる。証紙台側ヒンジ66が結合部43の上部に設けられた結合部側ヒンジ67に回転可能に装着されることによって、証紙台44が右下盤面飾り4に前後方向に開閉可能に設けられる。証紙台44が図3に示すように、証紙台側ヒンジ66と結合部側ヒンジ67とを回転可能に装着した軸68を回転中心として前方に開かれることによって、結合部43のロック挿入孔48と木ねじ挿入孔49とが右下盤面飾り4の前側から見える格好となる。
そして、証紙台44が図2に示すように、軸68を回転中心として後方に閉じられ、証紙台44の左側部が図3に示す意匠部42より右側に延設された受部69で受け止められることによって、結合部43のロック挿入孔48と木ねじ挿入孔49とが証紙台44で覆われて右下盤面飾り4の前側から見えなくなる。閉じられた証紙台44の前面には、遊技盤7が図外の公共機関の検査に合格して販売の認可を受けたことを示すための証紙が、貼り付けられる。受部69の前面は意匠部42の前面より証紙台44の厚さだけ後側に後退している。
バンド取付部47は、意匠部42の前面部61の前面から裏側に窪む溝62、溝62の内側面と外側面とに形成された複数の取付足収納部63、取付足収納部63の底部に形成された前後方向への貫通孔64、溝62における頭収納部45の側の内側面に形成された斜面65を備える。このバンド取付部47が溝62と取付足収納部63と貫通孔64および斜面65を備えた形態は、図2に示す左下盤面飾り5のバンド取付部54も詳細な図示は省略したが同様な形態である。これらバンド取付部47やバンド取付部54の詳細な形態は、図7のa図、図8のa図参照。
図4を参照し、右上盤面飾り3の裏側構造について説明する。右上盤面飾り3は、結合部36における木ねじ挿入孔40の周りに、複数の位置決め突起70を備える。位置決め突起70は、結合部36の裏面より裏側に直線的に突出した柱の中心部に当該柱の裏面から結合部36の裏面まで形成された溝状の割り71を備える。右上盤面飾り3が図2の遊技盤7に取り付けられる場合、割り71の両側に位置する柱が遊技盤7に形成された位置決め孔29の孔壁から中心に向かう半径方向の押圧力を受けて互いに近づくように弾性変形し、割り71の幅が狭くなり、位置決め突起70が位置決め孔29に個別に押し込まれる。位置決め突起70が位置決め孔29に押し込まれることによって、割り71の両側に位置する柱が自身の復元しようとする弾性力で、位置決め突起70が位置決め孔29の孔壁に中心から外側に向かう半径方向の力で突っ張る。これによって、右上盤面飾り3が遊技盤7に対し位置決めされる。
意匠部33では、側壁73が板状の前面部72の直線的な側縁から裏側に突出し、釘挿入孔38を囲む筒体74が前面部72の裏面から裏側に突出し、筒体74の周りの側壁73に作業用凹部20を備える。作業用凹部20は、側壁73の内側面と外側面と側壁73の裏面である意匠部33の図2に示す遊技盤7と接触する側の裏面とに開口する、溝になっている。前面部72の裏面には、側壁73に連接した補強壁75が筒体74と結合部36との間に位置して設けられる。右上盤面飾り3が図1の遊技盤7に取り付けられる場合、右上盤面飾り3の弧状縁32の側における補強壁75の端部は、内バンド9の外側面に接触する。
弧状縁32の部分において、意匠部33における前面部72の結合部36よりも前側に突出する裏面には、ゴムのような弾性体で形成された球反発体76が取り付けられる。球反発体76は、右上盤面飾り3から図1の遊技領域11に向けて露出した球受面77を備える。そして、図1の発射通路12から外バンド8に沿って遊技領域11の上部右側に飛んできた球が球反発体76の球受面77に衝突した場合、球反発体76が当該球受面77に衝突した球を球反発体76の弾性で遊技領域11の中央に向けて跳ね返す。球反発体76の上部と意匠部33の側壁73との間には、外バンド挿入空間部79が、右上盤面飾り3の裏面と遊技領域11との側に開放された形態に形成される。右上盤面飾り3が図1の遊技盤7に取り付けられる場合、外バンド挿入空間部79は、外バンド8の他端部(外バンド8のバンド釘10で遊技盤7に結合された一端部の反対側に位置する端部)を取り込む。
球反発体76と意匠部33の側壁73との間には、例えば厚さが0.3mm程度のステンレスのような薄帯板状の金属からなるバンドばね80が設けられる。バンドばね80は球反発体76から外バンド挿入空間部79に延設された外バンドばね部81と、球反発体76から外バンド挿入空間部79の反対側に延設された内バンドばね部82とを備える。外バンドばね部81は、意匠部33の側壁73に接触するバンドばね80の基部から意匠部33の前面部72の方向に行くに従って意匠部33の側壁73から徐々に離れるように傾斜する。そして、右上盤面飾り3が図1の遊技盤7に取り付けられる場合、外バンドばね部81の意匠部33の側壁73から離れる下縁部が、外バンド挿入空間部79に取り込まれた外バンド8の他端部の外側面を外側から内側に弾性的に押すように接触して撓むことによって、遊技盤7に対する外バンド8の他端部の位置を固定する。
内バンドばね部82は、意匠部33の側壁73に接触するバンドばね80の基部から意匠部33の前面部72の方向に行くに従って意匠部33の側壁73から徐々に離れるように傾斜する。そして、右上盤面飾り3が図1の遊技盤7に取り付けられる場合、内バンドばね部82の意匠部33から離れる下縁部が、意匠部33の前面部72における弧状縁32の裏面に取り込まれた内バンド9の他端部の外側面を外側から内側に弾性的に押すように接触して撓むことによって、遊技盤7に対する内バンド9の他端部の位置を固定する。
図5を参照し、右下盤面飾り4の裏側構造について説明する。右下盤面飾り4は、結合部43の木ねじ挿入孔49の周りに複数の位置決め突起87を備える。位置決め突起87は、結合部43の裏面より裏側に直線的に突出した円柱の中心部に当該円柱の裏面から結合部43の裏面まで形成された溝状の割り88を備える。右下盤面飾り4が図2の遊技盤7に取り付けられる場合、割り88の両側に位置する柱が遊技盤7に形成された位置決め孔30の孔壁から中心に向かう半径方向の押圧力を受けて互いに近づくように弾性変形し、割り88の幅が狭くなり、位置決め突起87が位置決め孔30に個別に押し込まれる。位置決め突起87が位置決め孔30に押し込まれることによって、割り88の両側に位置する柱が自身の復元しようとする弾性力で、位置決め突起87が位置決め孔30の孔壁に中心から外側に向かう半径方向の力で突っ張る。これによって、右下盤面飾り4が遊技盤7に対し位置決めされる。意匠部42では、側壁89が板状の前面部61の直線的な側縁から裏側に突出し、釘挿入孔46を囲む筒体90が前面部61の裏面から裏側に突出し、筒体90の周りの側壁89に作業用凹部21を備える。作業用凹部21は、側壁89の内側面と外側面と側壁89の裏面である意匠部42の図2に示す遊技盤7と接触する側の裏面とに開口する、溝になっている。
図6を参照し、左下盤面飾り5の裏側構造について説明する。意匠部51では、側壁92が板状の前面部91の直線的な側縁および弧状縁50から裏側に突出する。前面部91の裏面には、複数の位置決め突起93を備える。位置決め突起93は、前面部91の裏面から裏側に直線的に突出した筒状である。位置決め突起93を形成する筒状は、前面部91で閉鎖され、裏側に開放された形態になっている。位置決め突起93の開放側の外周面は、前面部91の側から開放側に行くに従って外径が徐々に小さくなる斜面になっている。左下盤面飾り5が図2の遊技盤7に取り付けられる場合、位置決め突起93が遊技盤7に形成された位置決め孔31の孔壁から中心に向かう半径方向の押圧力を受けて筒状の径が小さくなるように弾性変形しつつ位置決め孔31に個別に押し込まれる。位置決め突起93が位置決め孔31に押し込まれることによって、位置決め突起93の筒状が大きくなる方向に自身の復元しようとする弾性力で、位置決め突起93が位置決め孔31の孔壁に中心から外側に向かう半径方向の力で突っ張る。これによって、左下盤面飾り5が遊技盤7に対し位置決めされる。左下盤面飾り5における前面部91の裏面には、釘挿入孔53を囲む筒体94を突出する。筒体94の周りにおける側壁92には、作業用凹部22を備える。作業用凹部22は、側壁92の内側面と外側面と側壁92の裏面である意匠部51の図2に示す遊技盤7と接触する側の裏面とに開口する、溝になっている。
図1−図9を参照し、ガイドレール1の取り付けられた遊技盤7に、右上盤面飾り3、右下盤面飾り4、左下盤面飾り5、不正防止バンド6を取り付ける場合について説明する。図2では、戻り球防止弁2が遊技盤7に取り付けられた形態を図示しているが、右上盤面飾り3、右下盤面飾り4、左下盤面飾り5、不正防止バンド6の1つまたは2つ以上が遊技盤7に取り付けられた後に、戻り球防止弁2が遊技盤7に取り付けられることもある。
右上盤面飾り3を遊技盤7に取り付ける場合、図2に示す右上盤面飾り3の弧状縁32が内バンド9の外側面に接触する程度に近づけられて内バンド9に沿わされ、図4に示す右上盤面飾り3の位置決め突起70が図2に示す遊技盤7の右上部の位置決め孔29に遊技盤7の前側から挿入され、図4に示す右上盤面飾り3の外バンド挿入空間部79には外バンド8の他端部が取り込まれる。それに伴い、図4に示す結合部36の裏面、側壁73の裏面、筒体74の裏面、補強壁75の裏面からなる右上盤面飾り3の裏面が、遊技盤7の右上部において非遊技領域の意匠盤面に接触して重ね合わされる。その後、図2に示す木ねじ17の胴体が右上盤面飾り3の木ねじ挿入孔40から遊技盤7に図外のドライバーのような工具で締結されると、木ねじ17の頭部が木ねじ挿入孔40の周りの結合部36の前面に接触し、結合部36が遊技盤7の切欠部26を前側から被覆して遊技盤7に固定され、ロック挿入孔39が遊技盤7の切欠部26に配置される。また、図2に示す釘15の胴体が右上盤面飾り3の釘挿入孔38から遊技盤7に図外のハンマーのような工具で打ち込まれると、釘15の頭部が意匠部33の頭収納部37に取り込まれて釘挿入孔38の周りにおける頭収納部37の底部に接触し、意匠部33が遊技盤7に固定される。
右下盤面飾り4を遊技盤7に取り付ける場合、図2に示す右下盤面飾り4の弧状縁41が内バンド9の外側面に接触する程度に近づけられて内バンド9に沿わされ、図5に示す右下盤面飾り4の位置決め突起87が図2に示す遊技盤7の右下部における位置決め孔30に遊技盤7の前側から挿入される。それに伴い、図5に示す結合部43の裏面、弧状縁41の裏面、側壁89の裏面、筒体90の裏面からなる右下盤面飾り4の裏面が、遊技盤7の右下部において非遊技領域の意匠盤面に接触して重ね合わされる。その後、図3に示すように、証紙台44が前側に開かれたまま、図2に示す木ねじ18の胴体が右下盤面飾り4の木ねじ挿入孔49から遊技盤7に図外のドライバーのような工具で締結されると、木ねじ18の頭部が木ねじ挿入孔49の周りにおける結合部43の前面に接触し、結合部43が遊技盤7の切欠部27を前側から被覆して遊技盤7に固定され、ロック挿入孔48が遊技盤7の切欠部27に配置される。また、図2に示す釘16の胴体が右下盤面飾り4の釘挿入孔46から遊技盤7に図外のハンマーのような工具で打ち込まれると、釘16の頭部が頭収納部45に取り込まれて釘挿入孔46の周りにおける頭収納部45の底部に接触し、意匠部42が遊技盤7に固定される。
左下盤面飾り5を遊技盤7に取り付ける場合、図2に示す左下盤面飾り5の弧状縁50が内バンド9の外側面に接触する程度に近づけられて内バンド9に沿わされ、図6に示す左下盤面飾り5の位置決め突起93が図2に示す遊技盤7の左下部における位置決め孔31に遊技盤7の前側から挿入される。それに伴い、図6に示す弧状縁50の裏面、側壁92の裏面、筒体94の裏面からなる左下盤面飾り5の裏面が、遊技盤7の左下部における非遊技領域の意匠盤面に接触して重ね合わされる。その後、図2に示す釘19の胴体が左下盤面飾り5の釘挿入孔53から遊技盤7に図外のハンマーのような工具で個別に打ち込まれると、釘19の頭部が頭収納部52に取り込まれて釘挿入孔53の周りにおける頭収納部52の底部に接触し、意匠部51が遊技盤7に固定される。以上によって、右上盤面飾り3、右下盤面飾り4、左下盤面飾り5が遊技盤7に取り付けられる。
その後、図2に示す不正防止バンド6の挿入部56および取付足57が、右下盤面飾り4の前側や左下盤面飾り5の前側から、右下盤面飾り4のバンド取付部47と左下盤面飾り5のバンド取付部54に挿入される。それに伴い、図7のb図に示すように、挿入部56が右下盤面飾り4および左下盤面飾り5に相当する盤面飾り101の溝102に接触しつつ嵌め込まれ、リップ部58における挿入部56の側に位置する基部が盤面飾り101の斜面103に接触し、リップ部58の先端部が盤面飾り101から前側下方に向いて突出する。また、図8のb図に示すように、取付足57が盤面飾り101の取付足収納部104に接触しつつ嵌め込まれ、フック59が盤面飾り101の貫通孔105から取付足収納部104の裏側に突出して貫通孔105の周りにおける取付足収納部104の裏面に係合し、不正防止バンド6が盤面飾り101に取り付けられる。以上によって、右上盤面飾り3、右下盤面飾り4、左下盤面飾り5、不正防止バンド6が遊技盤7に取り付けられた図1に示す形態となる。この図1に示す形態において、図2に示す舌部60は内バンド9の外側面に接触する。
次に、遊技盤7に取り付けられた右上盤面飾り3、右下盤面飾り4、左下盤面飾り5、不正防止バンド6を、遊技盤7から取り外す場合について説明する。図1において、不正防止バンド6が右下盤面飾り4および左下盤面飾り5から前側に引き抜かれるように取り外される。右上盤面飾り3および右下盤面飾り4が遊技盤7から取り外される場合、木ねじ17;18を取り外した後に、釘15;16が取り外される。つまり、図外のドライバーのような工具が木ねじ17;18の工具挿入溝に差し込まれた後、工具が木ねじ17;18の弛む方向に回転されるのに伴い、木ねじ17;18が遊技盤7から木ねじ挿入孔40;49を経由して取り外される。このように、木ねじ17;18が取り外された状態において、右上盤面飾り3、右下盤面飾り4および左下盤面飾り5の釘15;16;19が取り外される。
図9を参照し、図1の釘15;16;19に相当する釘106を取り外す場合について説明する。図9は、盤面飾り101が遊技盤7に釘106だけで固定され、釘106の頭部が盤面飾り101の頭収納部107に取り込まれており、盤面飾り101の作業用凹部108が釘挿入孔109の筒体110の周りに配置された形態を示す。そして、図9のa図に示すように、遊技盤7の裏面が作業台111の上面に接触するように、遊技盤7を作業台111の上に載せる。また、作業台111の上面には、台座112が遊技盤7から離されて置かれる。台座112の厚さは、遊技盤7よりも厚いが、盤面飾り101の作業台111からの高さよりも低い寸法である。
その状態において、図9のb図に示すように、ドライバーのような工具113の先端部が、台座112の外側から上部を越えた斜めの状態で作業用凹部108に挿入される。上記斜めの状態は、工具113の把持部114から先端部の側に行くに従って、遊技盤7の意匠盤面に近づく下り傾斜となった形態である。次に、作業者または作業機械が、遊技盤7を作業台111に上から押し付けるように押える一方、把持部114を矢印X1で示す方向に押し下げると、工具113の先端部が台座112を支点としたてこの原理で盤面飾り101を上方に持ち上げる。この工具113による盤面飾り101の持ち上がりに伴い、釘106が持ち上げられ、釘106の胴体が遊技盤7から上方に引き抜かれるように取り外される。右上盤面飾り3の取り外しは、不正防止バンド6が取り外された後、または、不正防止バンド6が取り外される前のいずれでもよい。
第1実施形態の構造によれば、右上・右下・左下盤面飾り3−5が釘15;16;19で遊技盤7に取り付けられ、この右上・右下・左下盤面飾り3−5が釘挿入孔38;46;53の周りの外側面に作業用凹部20−22を当該外側面から右上・右下・左下盤面飾り3−5の内部に窪む形態に備えているので、図9のb図に示すように、工具113を右上・右下・左下盤面飾り3−5に相当する盤面飾り101の外側から作業用凹部20−22に相当する作業用凹部108に挿入するとともに、遊技盤7を上方に浮き上がらないように押えた後、当該工具113で盤面飾り101を引き上げることによって、釘15;16;19に相当する釘106を盤面飾り101と一緒に遊技盤7から取り外すことができる。
換言するならば、右上・右下・左下盤面飾り3−5が釘挿入孔38;46;53の周りの外側面に作業用凹部20−22を当該外側面から右上・右下・左下盤面飾り3−5の内部に窪む形態に備えているので、釘15;16;19で遊技盤7に取り付けられた右上・右下・左下盤面飾り3−5と遊技盤7との境、または、釘15;16;19の頭部と右上・右下・左下盤面飾り3−5との境に図9のb図に示す工具113の先端を無理に差し込む必要がなく、当該工具113を作業用凹部20−22に容易に差し込むことができ、その作業用凹部20−22に差し込まれた工具113で右上・右下・左下盤面飾り3−5を遊技盤7から容易に取り外すことができる。
図9のb図に示すように、工具113の先端を作業用凹部108に差し込む場合、工具113の先端が遊技盤7の意匠盤面を傷付けないように、遊技盤7の意匠盤面に接触しないように注意すれば、工具113による遊技盤7の意匠盤面の保護も図れる。しかも、作業用凹部20−22が釘挿入孔38;46;53の周りに配置されているので、例えば図9のb図に示すような工具113のてこの原理による引き抜き動作においても、当該工具113の矢印X1で示す方向への移動量が少なくて済む。
また、作業用凹部20−22が右上・右下・左下盤面飾り3−5の裏面にも開口しているので、作業用凹部20−22を右上・右下・左下盤面飾り3−5の裏面に閉鎖した場合に比べ、右上・右下・左下盤面飾り3−5の樹脂成形型を用いた成形の点からも有利である。第1実施形態のように、右上・右下・左下盤面飾り3−5がガイドレール1の側に位置する面つまり弧状縁32;41;50に作業用凹部20−22を有していなければ、換言すると、作業用凹部20−22が弧状縁32;41;50に無ければ、弧状縁32;41;50をガイドレール1の一部として使用した場合でも、ガイドレール1に沿って遊技領域11を流れる球が作業用凹部20−22による悪影響を受けることはない。
図10は第2実施形態に係る作業用凹部108の周りの側面を示す。図10のa図において、盤面飾り101における作業用凹部108は、横幅H2が盤面飾り101の裏面からの深さH1よりも大きな、横長な長方形であって、盤面飾り101の裏面と側壁の外側面と側壁の内側面とに開口する形態である。そして、盤面飾り101の裏面が遊技盤7の意匠盤面に接触した格好で、盤面飾り101が遊技盤7の非遊技領域に図9の釘106に相当する図外の釘で取り付けられた場合、作業用凹部108の裏側の開口は、遊技盤7で塞がれた形態である。
図10のb図に示すように、マイナスドライバーのような工具113が作業用凹部108に外側から内側へと挿入される。工具113の横幅H3は、作業用凹部108の横幅H2よりも小さく作業用凹部108の深さH1よりも大きい。このように工具113が作業用凹部108に挿入された後、工具113が矢印X2で示す方向に回転操作される。この回転に伴い、図10のc図に示すように、工具113が遊技盤7の意匠盤面と作業用凹部108の上内面とに接触する。引き続く工具113の回転の進行に伴い、図10のd図に示すように、盤面飾り101が遊技盤7から矢印X3で示す方向にこじ上げられて遊技盤7から離れる。このように、作業用凹部108が側面視横長な四角形に形成されれば、工具113の回転操作で図9に示す釘106と盤面飾り101とを一緒に取り外すことができる。
図11は第3実施形態に係る作業用凹部108の周りの断面を示す。図11に示すように、作業用凹部108が盤面飾り101における前述の側壁73;89;92に相当する側壁115より延設された内側の隔壁116で閉鎖された形態である。このように、作業用凹部108の内側が閉鎖されれば、盤面飾り101の裏面が遊技盤7の意匠盤面に接触することによって、盤面飾り101の内部が密封空間となり、盤面飾り101の外部から作業用凹部108を経由して密封空間への埃の侵入が防止できる。
図12は第4実施形態に係る作業用凹部108の周りの外観を示す。図12に示すように、盤面飾り101における側壁115の遊技盤7に接触する側の端部が薄肉に形成され、当該薄肉部117の外側に作業用凹部108を形成した形態である。第4実施形態の場合、作業用凹部108は、盤面飾り101の外側面の長手方向に連続していてもよい。但し、連続する作業用凹部108は、前述の弧状縁32;41;50には設けられていない。この場合においても、第1実施形態と同様に、右上・右下・左下盤面飾り3−5の樹脂成形型を用いた成形の有利は発揮できる。