JP2005117721A - 回転子磁石の着磁装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】永久磁石両端が着磁されにくい場合でも永久磁石両端の着磁率をあげることができ、着磁装置の容量をあげることなく100%磁化できる着磁装置を提供する。
【解決手段】 円周方向に等間隔に設けた複数のティース部2と、このティース部2、2間に形成された開口スロット部1とで構成される磁極3を有する円筒状の着磁ヨーク4と、スロット部1内に巻かれた磁界発生用着磁ヨーク巻線5とを備え、着磁ヨーク巻線5に通電して着磁ヨーク4の各磁極面の内側に空隙を介して対向配置される回転子磁石を着磁する回転子磁石の着磁装置において、着磁ヨーク4のスロット1,1間のティース部2の形状を先端近傍まで互いに平行に、かつ先端近傍のみ先細に切り欠いた構成にした。
【選択図】 図1
【解決手段】 円周方向に等間隔に設けた複数のティース部2と、このティース部2、2間に形成された開口スロット部1とで構成される磁極3を有する円筒状の着磁ヨーク4と、スロット部1内に巻かれた磁界発生用着磁ヨーク巻線5とを備え、着磁ヨーク巻線5に通電して着磁ヨーク4の各磁極面の内側に空隙を介して対向配置される回転子磁石を着磁する回転子磁石の着磁装置において、着磁ヨーク4のスロット1,1間のティース部2の形状を先端近傍まで互いに平行に、かつ先端近傍のみ先細に切り欠いた構成にした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ロータ内部に永久磁石を埋め込んだ埋込型永久磁石(IPM(Interior Permanent Magnet))構造のモータの回転子を着磁する場合に使用する着磁装置に関する。
ロータ内部に永久磁石を埋め込んだ埋込型永久磁石構造のモータの回転子をこれの外側に同心配置された着磁装置で着磁することは公知である(たとえば特許文献1参照)。
図4は、特許文献1記載の着磁装置と原理的に等しい従来の着磁装置の断面図で、希土類永久磁石を回転子内部に挿入した6極の永久磁石同期モータに適用した例を示している
特開2000−245818号公報
図4は、特許文献1記載の着磁装置と原理的に等しい従来の着磁装置の断面図で、希土類永久磁石を回転子内部に挿入した6極の永久磁石同期モータに適用した例を示している
図において、1は着磁ヨークのティース間に設けられ、内周に開口したスロット部、2は着磁ヨークの内側の周方向に等間隔に設けられたティース部、3はスロット部1とティース部2で構成された磁極、4は円筒状の着磁ヨーク、5はスロット部1に巻かれた磁界を発生させる着磁ヨーク巻線、6はモータ回転子内部に挿入された永久磁石、7は着磁ヨーク4の各磁極面の内側に空隙を介して設けたモータ回転子、8は着磁ヨーク巻線5の間に充填された封止材、9は永久磁石6の隣同士の磁束の漏れを防ぐためのバリヤ部(空気)である。
このような構成において、着磁ヨーク巻線5に通電して永久磁石6に着磁するようにしている。永久磁石6はその種類により異なるが、一般に100%の磁化を得るためには磁石の全ての位置にて着磁時の磁束密度が3〜3.5(T)必要であり、これを着磁ヨーク4のコイル起磁力から得ている。着磁ヨーク4の磁路は、コイル起磁力による磁束Fを通しやすくするため磁性体で構成する。
このような構成において、着磁ヨーク巻線5に通電して永久磁石6に着磁するようにしている。永久磁石6はその種類により異なるが、一般に100%の磁化を得るためには磁石の全ての位置にて着磁時の磁束密度が3〜3.5(T)必要であり、これを着磁ヨーク4のコイル起磁力から得ている。着磁ヨーク4の磁路は、コイル起磁力による磁束Fを通しやすくするため磁性体で構成する。
図5は図4のB部を拡大した図で着磁磁束の流れを示す図で、Fは着磁磁束である。図6は着磁時の回転子内にある永久磁石の磁束密度の分布を示す図である。
図5のように永久磁石6が回転子内部にあると、C部のように着磁磁束Fが磁束6を通らずバリア9に流れる割合が増える。これは永久磁石6とバリア9の透磁率がほとんど同じためにおこる現象である。
これにより磁石6の磁束密度Bの分布は図6のようになり、磁束密度が3(T)となるのは、磁石6の全幅の約2/3(D6)程度であり、特に永久磁石6の両端が100%磁化されにくく、磁束密度が2(T)程度となってしまう。従って、磁石6の全幅で100%磁化するためには着磁装置の容量を大きくする必要があった。
そこで本発明はこれらの課題を解決するもので、着磁磁束がバリアに逃げず、磁石両端に通る着磁磁束を増やすことができる回転子磁石の着磁装置を提供することを目的とする。
図5のように永久磁石6が回転子内部にあると、C部のように着磁磁束Fが磁束6を通らずバリア9に流れる割合が増える。これは永久磁石6とバリア9の透磁率がほとんど同じためにおこる現象である。
これにより磁石6の磁束密度Bの分布は図6のようになり、磁束密度が3(T)となるのは、磁石6の全幅の約2/3(D6)程度であり、特に永久磁石6の両端が100%磁化されにくく、磁束密度が2(T)程度となってしまう。従って、磁石6の全幅で100%磁化するためには着磁装置の容量を大きくする必要があった。
そこで本発明はこれらの課題を解決するもので、着磁磁束がバリアに逃げず、磁石両端に通る着磁磁束を増やすことができる回転子磁石の着磁装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の回転子磁石の着磁装置の発明は、円周方向に等間隔に設けた複数のティース部と、このティース部間に形成された開口スロット部とで構成される磁極を有する円筒状の着磁ヨークと、該スロット部内に巻かれた磁界発生用着磁ヨーク巻線とを備え、前記着磁ヨーク巻線に通電して前記着磁ヨークの各磁極面の内側に空隙を介して対向配置される回転子磁石を着磁する回転子磁石の着磁装置において、前記着磁ヨークの前記スロット間の前記ティース部の形状を先端近傍まで互いに平行に、かつ先端近傍のみ先細に切り欠いた構成にしたことを特徴とする。
このような構成により、永久磁石が回転子内部にあるため永久磁石両端が着磁されにくい場合でもティース形状を平行且つ、空隙に面するティース先端を切り欠き形状にすることで、永久磁石両端の着磁率を上げることができ着磁装置の容量をあげることなく100%磁化ができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面に基づいて詳細に説明する。
図1は回転子磁石の本発明に係る着磁装置の断面図で、希土類永久磁石を回転子内部に挿入した6極の永久磁石同期モータに適用した例を示している。
図2は図1のA部を拡大した図で着磁磁束の流れを示す図、図3は着磁時の回転子内にある永久磁石の磁束密度の分布を示す図である。
図において、1は着磁ヨークのティース間に設けられ、内周に開口したスロット部、2は着磁ヨークの内側の周方向に等間隔に設けられたティース部、3はスロット1とティース部2で構成された磁極、4は円筒状の着磁ヨーク、5はスロット部1に巻かれた磁界を発生させる着磁ヨーク巻線、6はモータ回転子内部に挿入された永久磁石、7は着磁ヨーク巻線5の間に充填された封止材、9は永久磁石6のとなり同士の磁束の漏れを防ぐためのバリア部(空気)である。
図1の本発明が図4の従来技術と異なる点は、ティース部2の空隙に面する部分に切り欠きKを入れている点である。
ティース部2の空隙に面する部分に切り欠きKを入れる形状にすることにより図2のように着磁磁束Fの流れがバリア9の方に流れなくなり、ほとんど永久磁石6の方に流れ易くすることができる。
また、スロット部1の断面積はあまり小さくならず、そのため巻線のターン数も小さくならずコイル起磁力が低下しないメリットがある。
これにより磁石6の磁束密度Bの分布は図3のようになる。図3によれば、磁石6の全幅で磁束密度が3(T)以上となる。したがって、もはや着磁装置の容量を大きくする必要がなくなるばかりか、着磁容量を従来より下げることができるようになる。
以上述べたように、本発明によれば、円周方向に等間隔に設けた複数のティース部と、このティース部間に形成された開口スロット部とで構成される磁極を有する円筒状の着磁ヨークと、該スロット部内に巻かれた磁界発生用着磁ヨーク巻線とを備え、前記着磁ヨーク巻線に通電して前記着磁ヨークの各磁極面の内側に空隙を介して対向配置される回転子磁石を着磁する回転子磁石の着磁装置において、前記着磁ヨークの前記スロット間の前記ティース部の形状を先端近傍まで互いに平行に、かつ先端近傍のみ先細に切り欠いた構成にしたので、永久磁石が回転子内部にあることにより永久磁石両端が着磁されにくい場合でも永久磁石両端の着磁率をあげることができ、着磁装置の容量をあげることなく100%磁化できることとなる。
図1は回転子磁石の本発明に係る着磁装置の断面図で、希土類永久磁石を回転子内部に挿入した6極の永久磁石同期モータに適用した例を示している。
図2は図1のA部を拡大した図で着磁磁束の流れを示す図、図3は着磁時の回転子内にある永久磁石の磁束密度の分布を示す図である。
図において、1は着磁ヨークのティース間に設けられ、内周に開口したスロット部、2は着磁ヨークの内側の周方向に等間隔に設けられたティース部、3はスロット1とティース部2で構成された磁極、4は円筒状の着磁ヨーク、5はスロット部1に巻かれた磁界を発生させる着磁ヨーク巻線、6はモータ回転子内部に挿入された永久磁石、7は着磁ヨーク巻線5の間に充填された封止材、9は永久磁石6のとなり同士の磁束の漏れを防ぐためのバリア部(空気)である。
図1の本発明が図4の従来技術と異なる点は、ティース部2の空隙に面する部分に切り欠きKを入れている点である。
ティース部2の空隙に面する部分に切り欠きKを入れる形状にすることにより図2のように着磁磁束Fの流れがバリア9の方に流れなくなり、ほとんど永久磁石6の方に流れ易くすることができる。
また、スロット部1の断面積はあまり小さくならず、そのため巻線のターン数も小さくならずコイル起磁力が低下しないメリットがある。
これにより磁石6の磁束密度Bの分布は図3のようになる。図3によれば、磁石6の全幅で磁束密度が3(T)以上となる。したがって、もはや着磁装置の容量を大きくする必要がなくなるばかりか、着磁容量を従来より下げることができるようになる。
以上述べたように、本発明によれば、円周方向に等間隔に設けた複数のティース部と、このティース部間に形成された開口スロット部とで構成される磁極を有する円筒状の着磁ヨークと、該スロット部内に巻かれた磁界発生用着磁ヨーク巻線とを備え、前記着磁ヨーク巻線に通電して前記着磁ヨークの各磁極面の内側に空隙を介して対向配置される回転子磁石を着磁する回転子磁石の着磁装置において、前記着磁ヨークの前記スロット間の前記ティース部の形状を先端近傍まで互いに平行に、かつ先端近傍のみ先細に切り欠いた構成にしたので、永久磁石が回転子内部にあることにより永久磁石両端が着磁されにくい場合でも永久磁石両端の着磁率をあげることができ、着磁装置の容量をあげることなく100%磁化できることとなる。
1.スロット部
2.ティース部
3.磁極
4.着磁ヨーク
5.着磁ヨーク巻線
6.永久磁石
7.モータ回転子
8.封止材
9.バリア
F.磁束
2.ティース部
3.磁極
4.着磁ヨーク
5.着磁ヨーク巻線
6.永久磁石
7.モータ回転子
8.封止材
9.バリア
F.磁束
Claims (1)
- 円周方向に等間隔に設けた複数のティース部と、このティース部間に形成された開口スロット部とで構成される磁極を有する円筒状の着磁ヨークと、該スロット部内に巻かれた磁界発生用着磁ヨーク巻線とを備え、前記着磁ヨーク巻線に通電して前記着磁ヨークの各磁極面の内側に空隙を介して対向配置される回転子磁石を着磁する回転子磁石の着磁装置において、
前記着磁ヨークの前記スロット間の前記ティース部の形状を先端近傍まで互いに平行に、かつ先端近傍のみ先細に切り欠いた構成にしたことを特徴とする回転子磁石の着磁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003345515A JP2005117721A (ja) | 2003-10-03 | 2003-10-03 | 回転子磁石の着磁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003345515A JP2005117721A (ja) | 2003-10-03 | 2003-10-03 | 回転子磁石の着磁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005117721A true JP2005117721A (ja) | 2005-04-28 |
Family
ID=34538768
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003345515A Pending JP2005117721A (ja) | 2003-10-03 | 2003-10-03 | 回転子磁石の着磁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005117721A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011015475A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Nissan Motor Co Ltd | 回転電機の着磁装置及び永久磁石の着磁方法 |
CN102420480A (zh) * | 2011-12-17 | 2012-04-18 | 苏州朗高电机有限公司 | 一种永磁电机绕组 |
CN106411085A (zh) * | 2016-10-20 | 2017-02-15 | 上海应用技术大学 | 3kW超高效永磁同步电动机 |
CN106571705A (zh) * | 2016-10-20 | 2017-04-19 | 上海应用技术大学 | 30kW超高效永磁同步电动机 |
-
2003
- 2003-10-03 JP JP2003345515A patent/JP2005117721A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011015475A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Nissan Motor Co Ltd | 回転電機の着磁装置及び永久磁石の着磁方法 |
CN102420480A (zh) * | 2011-12-17 | 2012-04-18 | 苏州朗高电机有限公司 | 一种永磁电机绕组 |
CN106411085A (zh) * | 2016-10-20 | 2017-02-15 | 上海应用技术大学 | 3kW超高效永磁同步电动机 |
CN106571705A (zh) * | 2016-10-20 | 2017-04-19 | 上海应用技术大学 | 30kW超高效永磁同步电动机 |
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Legal Events
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Effective date: 20060327 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 |