JP2005116855A - 電気二重層キャパシタ用電極の製造方法 - Google Patents

電気二重層キャパシタ用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 表面平滑性や密着性に優れ且つ高密度な電極層を有する電気二重層キャパシタ用電極を得るための製造方法を提供する。
【解決手段】 活性炭などの活物質とファーネスブラックなどの導電材とを混合し2元系混合物を得、該2元系混合物とカルボキシメチルセルロースなどの分散剤とを混合し3元系混合物を得、該3元系混合物とスチレン−ブタジエン共重合体などの結着材とを混合しスラリー状の4元系混合物を得、該4元系混合物を集電体上に塗布し、乾燥して電極層を形成して電気二重層キャパシタ用電極を得る。
【選択図】なし。

Description

本発明は電気二重層キャパシタ用電極の製造方法に関し、より詳しくは、表面平滑性や密着性に優れ且つ高密度な電極層を有する電気二重層キャパシタ用電極を得るための製造方法に関するものである。
電気二重層キャパシタは、急激な充放電が可能な事からパソコン等のメモリバックアップ用小型電源として利用されてきた。そして近年環境問題や資源問題解決の観点から電気自動車用大型電源としての応用が期待されている。電気二重層キャパシタを大型化するためには分極性電極を捲回式に何重にも捲く必要があり、その為に表面平滑性や密着性に優れ且つ高密度な分極性電極を製造することが要求されている。
電気二重層キャパシタの分極性電極の製造方法として、例えば、特開2001−307965号公報には、カルボキシメチルセルロース(以下、CMCということがある。)等の分散剤とスチレン−ブタジエン系ポリマーとを混合してバインダーを得、このバインダーと活物質と導電材とを混合して電極組成物とし、これを集電体上に塗布し乾燥させて電気二重層キャパシタ用電極を製造する方法が開示されている。しかしながら、この方法で得られる電極は、導電材の分散性が悪く表面平滑性、密着性及び充填性(高密度性)が十分でない。また、特開2001−126966号公報には、活物質、導電材、CMC等の分散剤、並びに結着材としてポリテトラフロロエチレン(以下、PTFEということがある。)及びスチレン−ブタジエン系ポリマーを配合後、水に加え一度に混合し、電極を製造する方法が開示されている。しかしながら、この方法で得られる電極はその表面平滑性、密着性及び充填性(高密度性)がいずれも十分でない。
特開2001−307965号公報 特開2001−126966号公報
本発明の目的は、表面平滑性や密着性に優れ且つ高密度な電極層を有する電気二重層キャパシタ用電極を得るための製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、活物質、導電材、分散剤及び結着材を主成分とする電極層を形成するために、先ず活物質と導電材を混合し、次に分散剤、結着材を順次添加混合することによって導電材と活物質の分散性を格段に向上させることができ、この混合物を集電体上に塗布等することによって表面平滑性、密着性に優れ且つ高密度な電極層を有する分極性電極が得られることを見出した。本発明者らはこれらの知見に基づいて本発明を完成するに至ったものである。
かくして本発明によれば、活物質と導電材とを混合し2元系混合物を得る工程(1)、該2元系混合物と分散剤とを混合し3元系混合物を得る工程(2)、該3元系混合物と結着材とを混合し4元系混合物を得る工程(3)、4元系混合物を用いて集電体上に電極層を形成する工程(4)を含む電気二重層キャパシタ用電極の製造方法が提供される。
本発明の製造方法によって得られる電極は、集電体上に形成された電極層の表面平滑性、密着性に優れ且つ高密度であるので、この電極を設置したキャパシタは、メモリバックアップ用等の小型電源だけでなく、電気自動車用等の大型電源としての利用が可能である。
本発明の製造方法は、活物質と導電材とを混合し2元系混合物を得る工程(1)、該2元系混合物と分散剤とを混合し3元系混合物を得る工程(2)、該3元系混合物と結着材とを混合し4元系混合物を得る工程(3)、4元系混合物を用いて集電体上に電極層を形成する工程(4)を含む。
本発明における工程(1)は、活物質と導電材を混合し2元系混合物を得る工程である。本発明に使用される活物質は、電解液との界面に電荷を蓄積させることができる物質である。例えば、活性炭や、ポリアセン等の半導体高分子などが挙げられ、中でも活性炭が好適である。
活性炭は、微細孔を多数持った炭素材で、大きな比表面積を有することに特徴がある。電気二重層キャパシタは電極と電解液との界面に形成される電気二重層に電荷を蓄積することを原理としており、活性炭は電気二重層キャパシタの静電容量を増加させるのに有効であるため、電極用活物質として好適に用いられる。
活性炭は、例えば、原料を炭化し、賦活処理することによって得られる。活性炭の原料としては、植物系原料、化石燃料系原料、合成高分子などがあり、具体的には、木材;鋸屑;木炭;ヤシ殻、クルミ殻などの果実殻;果実種子;パルプ繊維、木綿などの天然セルロース繊維;ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨンなどの再生セルロース繊維;泥炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭などの石炭;石油ピッチ、石炭ピッチ、メソカーボンマイクロビーズなどのピッチ;コークス、コールタール、石油タールなどのタール;タールピッチを紡糸した繊維、石油蒸留残渣、合成高分子(例えば、フラーレン、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、液晶高分子など)、プラスチック廃棄物、廃タイヤ、ポリビニルアルコール繊維、エチレンビニルアルコール繊維、フェノール繊維等が挙げられる。これら原料を通常500〜2000℃の非酸化雰囲気中で加熱することによって炭化することができる。
炭化後の賦活処理としては、ガス賦活法や薬品賦活法などが知られている。
ガス賦活法では、炭化された原料を高温で水蒸気、炭酸ガス、酸素、その他の酸化ガスなどと接触反応させることにより炭化材の未組織化部分が選択的に分解消費され、閉ざされていた微細な孔隙が開放され活性炭が生成する。これらの中では水蒸気による賦活法が好ましい。
薬品賦活法は、原料に賦活薬品を均等に含浸させ、次いで不活性ガス雰囲気中で加熱し、薬品の脱水又は酸化反応により活性炭を得る方法である。使用される薬品としては、塩化亜鉛、リン酸、リン酸ナトリウム、塩化カルシウム、硫化カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸カルシウム等がある。薬品賦活法の中でもアルカリ金属水酸化物などによるアルカリ賦活法が好ましい。アルカリ賦活法としては、石油コークスに2〜4倍量の水酸化ナトリウムを加え300〜600℃で仮焼きした後に700〜1200℃で賦活する方法(特許番号2548546号公報)、椰子殻に水酸化ナトリウムを加え、400〜500℃で熱処理する方法(特開平3−812203号公報)、ピッチを原料として溶融紡糸しアルカリ金属水酸化物の水溶液で賦活する方法(特開平5−258996号公報)、メソフェーズピッチ系炭素繊維にアルカリ金属化合物を加え550〜900℃で加熱処理する方法(特開平10−121336号公報)、石油コークスまたは石油ピッチの炭化処理後の揮発分及び水素と炭素の原子比をコントロールした後にアルカリ賦活する方法(特開平10−199767号公報)、ハロゲン化樹脂を溶融アルカリ塩で賦活する方法(特開平11−121299号公報)、メソフェーズピッチの表面を黒鉛の積層構造層で被覆または表面を部分酸化したものをアルカリ金属水酸化物に550〜850℃で賦活する方法(特開平11−135380号公報)、活性炭細孔分布のうち最も静電容量に寄与している部分を増加させる方法(特開2001−118753号公報)などが挙げられる。これらの方法によって、比表面積2000〜3500m/gの活性炭を容易に得ることができる。
賦活処理後の処理としては、プラズマ処理が挙げられる。活性炭表面をプラズマ処理することによって活性炭の微細孔を増量させることができる。プラズマによる表面処理方法としては、酸素存在下のプラズマ処理方法(特開平9−22834号公報)、イオンプラズマ処理方法(特開平9−266143号公報)、熱プラズ処理方法(特開2000−223121号公報)、低温フッ素化合物プラズマ処理方法(特開2003−92235号公報)などが挙げられる。
本発明に使用される活物質の形状としては、粉体状、粒子状、繊維状等格別な限定はないが、電極密度を向上させ電気容量を向上させる上で粒子状が好ましい。粒子状活物質の平均粒径は、通常0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、より好ましくは5〜15μmである。
本発明に使用される活物質の比表面積は、格別な限定はないが、通常50〜10,000m/g、好ましくは500〜5,000m/g、1,000〜3,500m/gである。活物質の比表面積がこの範囲にあるときに、高容量の電極が得られ好適である。
活物質の代表的なものとしては、内径2nm以上の細孔容積が40%以上であるもの(特開昭61−102023号公報)、比表面積が1800〜3500m/gであり、平均細孔径が0.5〜1.5nmで、かつ全細孔容積に対する内径2nm以上の細孔の占める容積の比率が20〜40%である炭素系材料(特開昭63−187614号公報)、溶媒和したイオン径よりも大きいスリットの細孔を有するもの(特開平7−220985号公報)、比表面積において2nm以上が10%以下のもの(特開平9−74053号公報)、1〜2nm、及び2〜10nmの両方にピークをもつもの(特開平9−328308号公報)、ピークが0.8nm以下で、1.5nm以下の細孔容積が65%以上のもの(特開平10−279303号公報)、細孔径が電解液の最大イオン径以上且つ50倍以下のもの(特開平11−11921号公報)などが挙げられる。
本発明に使用される導電材としては、集電体と活物質との間に導電性を付与し、電極層の抵抗を下げることができるものである。導電材には炭素系のものと金属系のものとがあり、好適には炭素系導電材が用いられる。炭素系導電材には、例えば、カーボンブラック;コンダクティブファーネスブラック、スーパーコンダクティブファーネスブラック、エクストラコンダクティブファーネスブラックなどのファーネスブラック;コンダクティブチャンネルブラック;アセチレンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛などが挙げられ、金属系導電材には、酸化チタン、酸化ルテニウム、アルミニウム、ニッケル等の粒子及び金属ファイバなどが挙げられる。これらの中でも、アセチレンブラックやコンダクティブファーネスブラックが好ましい。
本発明に使用される導電材の粒子径は、格別限定はないが、通常0.1〜100μmである。これらの導電材は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、活物質100重量部に対して通常0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜15重量部、より好ましくは1〜5重量部である。導電材の使用量がこの範囲にあるときに得られる電極は、その電気容量と内部抵抗を高度にバランスさせることができ好適である。
活物質と導電材との混合は、通常乾式混合法で行われる。活物質と導電材との乾式混合は、例えば、らい潰機、プラネタリーミキサー、ヘンシェルミキサー、オムニミキサーなどの混合機を用いて行うことができる。これらの混合機の中でも、ヘンシェルミキサー、オムニミキサーが好ましい。混合温度は通常室温、混合時間は通常数分〜数時間の範囲である。
工程(2)は、上記工程(1)で得られた2元系混合物と分散剤とを混合し3元系混合物を得る工程である。
本発明に使用される分散剤は、活物質と導電材とを分散させる能力のあるものである。分散剤としては後述する媒体に溶解する性質を有するものが好適に用いられ、特に水に溶解するものが好適に用いられる。分散剤は、結着力を有するものであっても有しないものであっても良い。水溶性の分散剤の例としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマーおよびこれらのアンモニウム塩並びにアルカリ金属塩;ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムなどのポリ(メタ)アクリル酸塩;ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、アクリル酸又はアクリル酸塩とビニルアルコールとの共重合体、無水マレイン酸、マレイン酸又はフマル酸とビニルアルコールとの共重合体、変性ポリビニルアルコール、変性ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプン、キチン、キトサン誘導体などが挙げられる。
有機溶媒溶解性分散剤の例としては、ポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデン(以下PVDFということがある。)などのフッソ素系重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、水素化等アクリロニトリル−ブタジエン化合物などのジエン系重合体及び水添物、多官能エチレン系、アクリル系などが挙げられる。
これらは媒体の種類に応じて適宜されるが、好ましくは水溶性分散剤であり、より好ましくは、セルロース系ポリマーおよびこれらのアンモニウム塩並びにアルカリ金属塩である。
これらの分散剤は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。分散剤の使用量は、格別な限定はないが、活物質100重量部に対して0.01〜50重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。
前記2元系混合物と分散剤との混合方法は、格別限定はないが、媒体中で行うことが導電材の分散性をより高める上で好適である。
本発明に使用される媒体としては、分散剤の種類に応じて適宜選択されるが、通常有機溶媒や水が用いられ、好適には水が用いられる。有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPということがある。)、ジメチルイミダゾリジノン等のアミド類、ジメチルスルホキサイド、スルホラン等のイオウ系溶剤などが挙げられるが、好ましくはPVDF等のフッ素系重合体を溶解するNMP等である。媒体として水を用いる場合は、分散剤としては水溶性ポリマーが用いられ、特にセルロース系ポリマーおよびこれらのアンモニウム塩並びにアルカリ金属塩が好適に用いられる。
媒体中での混合は、常法に従えばよく、例えばせん断力を加えることのできる混練機を用いて行うことができる。混練機としては、例えば、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、らい潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサーなどが挙げられる。混合条件は適宜選択することができ、混合温度は通常室温、混合時間は通常10分〜数時間である。
工程(3)は、上記3元系混合物と結着材とを混合して4元系混合物を得る工程である。
本発明に使用される結着材は、活物質、導電材及び集電体との間を結着する性能を有する材料である。さらに本発明に用いる結着材は分散性能を有さないものである。
本発明に用いる好適な結着材は媒体中において溶解せず粒子形状をなしているものである。好適な結着材としては、ジエン系重合体及びその水素添加物、アクリレート系重合体が挙げられる。ジエン系重合体及びその水素添加物、アクリレート系重合体を用いたときに高容量で且つ低抵抗、しかも結着性や表面平滑性にも優れた電極層を有する電極が得られる。
ジエン系重合体及びその水素添加物は、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンを主成分とする重合体及びその水素添加物である。具体的には、ポリブタジエンなどの共役ジエン重合体、スチレン−ブタジエン共重合体(以下、SBRということがある。)などの芳香族ビニル−共役ジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(以下、NBRということがある。)などのシアン化ビニル−共役ジエン共重合体、水素化SBR、水素化NBRなどが挙げられる。
アクリレート系重合体は、アクリル酸エステルを主成分とする重合体である。例えば、アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸/アクリロニトリル/エチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸/メタクリロニトリル/ジエチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸ブチル/アクリロニトリル/ジエチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸ブチル/アクリル酸/トリメチロールプロパントリメタクリレート共重合体などが挙げられる。
結着材を構成するジエン系重合体及びその水素添加物、アクリレート系重合体として、多官能エチレン性モノマーを共重合したものが挙げられる。多官能エチレン性モノマーとしては、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレートなどのジメタクリル酸エステル類、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどのトリメタクリル酸エステル類、ジビニルベンゼンなどのジビニル化合物などが挙げられる。
結着材が媒体中において溶解せず粒子形状をなしているもの(すなわち、結着材を構成する重合体の、サスペンジョン、エマルジョン又はラテックス)である場合、その粒子径は通常0.0001〜100μm、好ましくは0.001〜10μm、より好ましくは0.01〜1μmである。粒子状結着材の粒子径がこの範囲であるときに少量で結着力に優れる電極層を得やすい。ここで、粒子径は、透過型電子顕微鏡写真で無作為に選んだポリマー粒子100個の径を測定し、その算術平均値として算出される個数平均粒子径である。粒子の形状は真球、異形、どちらでもかまわない。
本発明に使用される結着材のガラス転移温度(Tg)は、格別な限定はないが、通常室温以下、好ましくは−50℃〜25℃である。結着材のTgが過度に高すぎると結着力が低下する場合がある。逆に過度に低すぎると結着材が活物質表面を覆って内部抵抗が増加する場合がある。
これらの結着材は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その量は活物質100重量部に対して、通常0.001〜50重量部、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部である。
前記3元系混合物と結着材との混合方法は、前記工程(2)と同様にして行うことができ、混合は通常媒体中で行われる。
本発明においては、工程(2)及び工程(3)における混合を媒体中で行うことが好ましく、且つ、工程(2)における混合時の固形分濃度(TS1)と工程(3)における混合時の固形分濃度(TS2)がTS1>TS2の関係にあるときに、表面平滑性、密着性及び充填性(高密度化)の特性が高度にバランスされ好適である。工程(2)における混合時の固形分濃度(TS1)及び工程(3)における混合時の固形分濃度(TS2)は、通常10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%、より好ましくは20〜50重量%の範囲の中から選択される。
工程(4)は、4元系混合物を用いて集電体上に電極層を形成する工程である。
4元系混合物は、混合において媒体を用いなかった若しくは媒体を少量用いた場合は、粉末状又はベンジュラー状として得られる。また混合において媒体を多めに用いた場合にはスラリー状態で得られる。粉末状又はベンジュラー状として得られた場合は、プレス成形若しくは押出成形によってシート状に成し、これを集電体に貼り合わせるか、若しくは集電体上に粉末を均一に載せプレス等によって集電体上で直接粉体成形するかして電極層を形成する。4元系混合物がスラリー状として得られた場合は、スラリー状の4元系混合物を集電体に塗布し、次いで媒体を除去することによって電極層を形成する。
本発明に使用される集電体としては、例えば、金属、炭素、導電性高分子などが挙げられ、好適には金属が挙げられる。集電体用金属としては、通常、アルミニウム、白金、ニッケル、タンタル、チタン、ステンレス鋼、その他の合金等が挙げられる。これらの中で導電性、耐電圧性の面からアルミニウムまたはアルミニウム合金が好ましい。また、高い耐電圧性が要求される場合には特開2001−176757号公報等で開示される高純度のアルミニウムが好適である。集電体の厚みは、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常1〜200μm、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜50μmである。
集電体上にスラリー状4元系混合物を塗布する方法は、特に制限されず、例えば、バーコーター、ダイコーター、スロットオリフィスコーター、ビードコーター、( リバース )ロールコーター、スクイズロールコーター、ピックアップロールコーター、ディップロールコーター、エアドクターコーター、ナイフオーバーロールコーター、ロッドコーター等の塗工機を用いて行うことができる。スラリー状4元系混合物の粘度は、塗布条件によって適宜選択され、通常100〜100,000mPa・s、好ましくは1,000〜50,000mPa・s、より好ましくは5,000〜20,000mPa・sである。塗布後の膜厚は、通常10〜1,000μm、好ましくは50〜500μmである。
塗布後の媒体除去方法は、特に制限されず、例えば、箱型乾燥機、トンネル乾燥機、バンド乾燥機、熱風乾燥機、ノズル・ジェット乾燥機、赤外線乾燥機等の乾燥機を用いて行うことができる。なお、これら乾燥機の大部分は、熱風を循環して使用する熱風循環方式のものである。乾燥温度(または熱風温度)は、媒体の種類、塗布膜の厚み、塗布膜中の固形分濃度、媒体含有量、結着材含有量等によって適宜選択されるが、通常50〜300℃で行うことができる。
かくして得られる電気二重層キャパシタ用電極は、表面平滑性や密着性に優れ且つ高密度なため、電気二重層キャパシタの大型化が可能となり、パソコンや携帯端末等のメモリのバックアップ電源、パソコン等の瞬時停電対策用電源などの小型電源への応用ばかりでなく、電気自動車又はハイブリッド自動車、太陽電池と併用したソーラー発電エネルギー貯蔵システム、電池と組み合せたロードレベリング電源等の様々な大型用途に好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
実施例1
電極活物質として比表面積2000m/g、平均粒径8μmの高純度活性炭粉末100重量部と、導電材としてアセチレンブラック(デンカブラック粉状:電気化学工業製)3部とケッチェンブラックEC(ケッチェンブラックインターナショナル社製)1.5部とをヘンシェルミキサーに仕込み乾式混合を行った。この混合粉末104.5部と分散剤として2%カルボキシメチルセルロース水溶液(DN−800H:ダイセル工業製)100重量部と脱イオン水62重量部とをプラネタリーミキサーに仕込み、固形分濃度40%で混合した。そこに、脱イオン水46重量部を加え希釈した後、結着材として40重量%のアクリレート系重合体(2−エチルヘキシルアクリレート/スチレン/メタクリル酸/テトラエチレングリコールジメタクリレート=80/14/4/2のラテックス12.5重量部を加えて、TS1>TS2の関係にある状態で混合し、スラリー状の4元系混合物を得た。
4元系混合物を厚さ20μmのアルミニウム箔にドクターブレードを用いて塗布し、次いで塗膜を乾燥した後、ロールプレスを行いキャパシタ電極を得た。得られた電極を用いて下記方法で電極表面の平滑性、集電体との密着性及び電極密度を評価した。その結果を表1に示す。
電極表面の平滑性は、JIS B 0601に基づいて、電極混合層の表面の20μm四方の算術平均粗さ(Ra)を、原子間力顕微鏡で観測し、以下の基準に従って評価した。
◎:Raが2000nm未満
○:Raが2000以上で3000nm未満
×:Raが3000nm以上
密着性は、得られたキャパシタ電極を長さ100mm、幅25mmの長方形を塗布方向が長辺となるように切り出して試験片とし、試験片の混合層全面にセロハンテープを貼り付けた後、試験片の一端のセロハンテープ端と集電体箔端を引張り速度50mm/分で引張って剥がしたときの応力(g/cm)を測定し、以下の基準で評価した。
◎◎:8g/cm以上
◎ :4g/cm以上8g/cm未満
○ :2g/cm以上4g/cm未満
× :2g/cm未満
電極密度は、5cm角に電極を切り出し電極厚みと重量を測定して算出し、以下の基準で評価した。
◎:0.55g/cc以上
○:0.50g/cc以上0.55g/cc未満
×:0.50g/cc未満
実施例2
脱イオン水46重量部による希釈をアクリレート系重合体ラテックスを混合する前に行わず、アクリレート系重合体ラテックスを混合した後に行い、アクリレート系重合体ラテックスをTS1=TS2の状態で混合した以外は実施例1と同様にして4元系混合物及び電極を得、評価した。その結果を表1に示す。
実施例3
活性炭と導電材との混合において、脱イオン水62重量部をさらに仕込み、プラネタリーミキサーで湿式混合した以外は、実施例1と同様にして4元系混合物及び電極を得、評価した。その結果を表1に示す。
比較例1
活性炭、導電材、分散剤、結着材、脱イオン水を実施例1で用いた量を一括して仕込み、プラネタリーミキサーで混合し4元系混合物及び電極を得、評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2005116855
表1から、本発明の活性炭、導電材、分散剤及び結着材を3段に分けて混合する製造方法により得られる電気二重層キャパシタ用電極は、表面平滑性、密着性および電極密度のいずれも特性も高度にバランスされていることがわかる(実施例1〜3)。特に活性炭と導電材を乾式混合し、次いで分散剤、結着材を湿式混合することでこれらの特性は更に高められること(実施例1および2)、更に分散剤混合時の固形分濃度が結着材混合時の固形分濃度よりも高めることにより密着性が高くなること(実施例1)が判る。一方、活性炭、導電材、分散剤及び結着材の各成分を一括で混合すると、得られる電極はいずれの特性にも劣ることがわかる(比較例1)。

Claims (4)

  1. 活物質と導電材とを混合し2元系混合物を得る工程(1)、該2元系混合物と分散剤とを混合し3元系混合物を得る工程(2)、該3元系混合物と結着材とを混合し4元系混合物を得る工程(3)、4元系混合物を用いて集電体上に電極層を形成する工程(4)を含む電気二重層キャパシタ用電極の製造方法。
  2. 前記の工程(2)又は工程(3)のいずれかにおいて混合を媒体中で行い、スラリー状の4元系混合物を得、
    工程(4)において、この4元系混合物を集電体上に塗布し、媒体を除去して、集電体上に電極層を形成する請求項1記載の電気二重層キャパシタ用電極の製造方法。
  3. 工程(2)及び工程(3)において混合を媒体中で行い、スラリー状の4元系混合物を得、
    工程(4)において、この4元系混合物を集電体上に塗布し、媒体を除去して、集電体上に電極層を形成する請求項1記載の電気二重層キャパシタ用電極の製造方法。
  4. 工程(2)の混合時の固形分濃度(TS1)と、工程(3)の混合時の固形分濃度(TS2)が、TS1>TS2の関係にある請求項3記載の電気二重層キャパシタ用電極の製造方法。
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