JP2005116588A - チップ部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 極薄化されたウェーハを破損することなく容易に取り扱うことのできるチップ部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】 ウェーハ1表面19を支持基板3によって支持する工程と、この支持状態でウェーハ1の裏面20aをその厚さ方向に研削してウェーハ1の厚さを薄くする工程と、ウェーハ1のダイシング時に用いるダイシングテープ4をウェーハ1の裏面20に接合する工程と、この接合体23(或いは、更に補強シート板21を貼り付けた接合体25)から支持基板3を分離する工程と、接合体23又は25においてウェーハ1を複数のチップ部品12に切断する工程とを有する、チップ部品12の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばガリウム砒素等からなる半導体チップ部品の作製に好適なチップ部品の製造方法に関するものである。
従来、電子機器の薄型化及び小型化の傾向に伴い、チップ部品を用いたデバイスの薄型化及び小型化等が求められている。例えば、GaAs(ガリウム砒素)を用いた半導体レーザーによるダイオードアレイ等において、薄型化及び小型化したチップ部品をプリント基板上に搭載することによって、薄型であって高精細及び高密度な発光装置を実現することができる。
このようなチップ部品は、ウェーハをダイシングすることによって作製するが、例えば、材質がGaAsからなるウェーハを仕上げ厚さが120μm以上のチップ部品にダイシングする際には、まず所定厚さのウェーハの表面(デバイス面)に、BG(バックグラインド)テープを貼り付けた状態でウェーハ裏面を研磨して目的の厚さまで除去(以下、これを「研削」と称することがある。)する。更に、ウェーハ表面のBGテープを剥離した後に、ウェーハ裏面にダイシングフレーム付きのダイシングテープを貼り付け、自動モードにてウェーハをダイス状にダイシングしている。
ここで、例えば、材質がSiからなるウェーハの場合は、厚さが薄くても機械的強度が大きいために、割れや欠けは生じ難いが、GaAsウェーハの場合には、硬度は大きいが脆くて割れ、欠けが生じ易い性質を有しているために、仕上げ厚さが120μmより薄く、100μm以下が要求される場合には、ウェーハの割れ、欠け等が生じ易くなる。この問題を解決するために、ウェーハを強度的に補強するために、BGテープに代えて例えばガラスからなる支持基板をウェーハ表面に貼り付け、工程フローに供している。以下に、この工程フローについて説明する。
まず、図8(a)に示すように、直径が例えば4インチの円形のGaAsウェーハ51を用意する。このウェーハ51の図示された上面を研削前の裏面70aとし、図示された下面を表面(デバイス面)69とする。
次に、図8(b)に示すように、ウェーハ51の表面69に、所定厚さに粘着剤層(例えばワックス)52を塗布し、更に、ウェーハ51の裏面70aの後述する研磨工程及びそれ以降の工程においてウェーハ51を支持するための支持基板53を粘着剤層52を介してウェーハ51に接合する。
この接合を行うには、例えば、100℃前後に加熱して粘着剤層52を溶融状態とし、その上に支持基板53を加圧して押圧しながら粘着剤層52を冷却する。この支持基板53の材質としては、例えばガラス又はサファイア等を用いることができる。
次に、図8(c)に示すように、ウェーハ51の裏面を上に向け、図示省略した立軸回転テーブル型研削盤を用いた裏面研削によって、支持基板53に支持されているウェーハ51の裏面70aを所定厚さだけ研削し、更に、ポリッシングによって鏡面化された裏面70を形成する。この場合のウェーハ51の仕上げ厚さは100μm程度とする。
次に、図8(d)に示すように、例えば100℃に加熱して粘着剤層52を溶融させ、ウェーハ51から支持基板53を分離する。即ち、予めウェーハ51を所定の固定手段で固定した状態で、ウェーハ51を支持基板53と共に加熱することによって粘着剤層52を溶融状態とし、支持基板53をウェーハ51に対してずらしながら分離する。
次に、図8(e)に示すように、ウェーハ51の表面69上に付着している粘着剤層52を洗浄処理により除去する。
次に、図8(f)に示すように、外周部にリング状のダイシングフレーム55を固定し、ウェーハ51よりも大きい径で相似形のポリオレフィン系のダイシングテープ(DGテープ)54を、ウェーハ51の裏面70に貼り付け、ウェーハ51とダイシングテープ54との接合体73を形成する。このダイシングテープ54は、ベースフィルムの両面に例えば紫外線硬化型又は熱剥離型の粘着膜を設けた構造からなっていてよい。
次に、図9(g)に示すように、ウェーハ51とダイシングテープ54との接合体73をその裏面74の側で、自動ウェーハ搬送装置59の搬送用ガイド67a上の搬送用ベルト64a上にカートリッジ(図示せず)から移して載置する。
次に、例えば図9(h)に平面図で概略図示するように、搬送用ベルト64aによって接合体73を搬送用ターンテーブル67bに向かって搬送する。しかる後に、搬送用ベルト64aから接合体73を搬送用ターンテーブル67bの搬送用ベルト64b上に載せ替え、更に搬送用ターンテーブル67bを一点鎖線のように反時計回りに例えば90度回転させた後に、接合体73を搬送用ベルト64bから搬送用ガイド67c上の搬送用ベルト64c上に載せ替え、搬送用ベルト64cによってダイシングテーブル58まで搬送する。接合体73は、図示省略した手段によってダイシングテーブル58上に載置する。
次に、図10(i)に示すように、ウェーハ吸着構造(例えば真空吸引用の多孔構造)を設けたダイシングテーブル58の吸引面57に接合体73をその裏面74にて真空吸着する。
次に、この状態で図10(j)に示すように、ダイシングテープ54上のウェーハ51をスクライブラインに沿ってダイシングブレード60によってダイシングし、切断線61によって複数のチップ部品62に分割する。上記した搬送も含めてこのダイシング工程は自動モードで行なう。
なお、ダイシングテープ54の外周部に設けられたダイシングフレーム55によってダイシングテープ54が保持されているため、上記した搬送をスムーズに行えると共に、ダイシング時もブレード60とダイシングテープ54との摩擦力でダイシングテープ54の変形又は位置ずれ等が生じるのを防止することができる。
次に、図10(k)に示すように、ダイシングテーブル58による吸引力を解除することにより、分割された複数のチップ部品62が貼り付いたまま接合体73をダイシングテーブル58から分離した後に、例えばピン63をダイシングテープ54の裏面74から押圧して持ち上げることにより、ダイシングテープ54上から個々のチップ部品62を図示省略した吸着手段によって分離して取り出すことができる。
図8〜図10に示したGaAsウェーハ51からのチップ部品62の製造においては、ウェーハの仕上げ厚さが100μm程度であるために、搬送やダイシング工程を自動モードで行うことができたが、ウェーハ51の仕上げ厚さを更に薄くし、特に50μm以下とする極薄化の要求に対しては、上述と同様の工程を経る場合にはウェーハ51に割れや欠けが生じ易くなることが判明した。
これは、ウェーハ51の仕上げ厚さが50μm以下となれば、ウェーハ厚が極薄となるために、ウェーハ51の強度が著しく低下してしまい、この影響は、例えば図8(d)で示したようにウェーハ51から支持基板53を分離し、更には粘着剤層52を除去してウェーハ51のみの状態になった時に著しくなる。即ち、ウェーハ51のハンドリングが困難となり、ハンドリング時に掛かる振動等によりウェーハ51が割れたり、欠けたりし易くなる。
また、極薄のウェーハ51にダイシングテープ54を接合し難くなるので、ウェーハ51にダイシングテープ54が十分に密着せずに皺が寄り易くなる。これは、図10(j)に示したダイシングに支障をきたすおそれがある。
更には、図9に示した自動ウェーハ搬送装置59によるウェーハ51の搬送時に、ダイシングテープ54とウェーハ51との間の段差等が原因となってウェーハ51が振らついたり、振動等の影響を受け易くなり、これもウェーハ51の割れや欠けを生じ易くする。
そこで、ウェーハ51やダイシングテープ54が振動等による外力の影響を受け難くするために、ウェーハ51(接合体73)を人手により搬送したり、ダイシングテーブル58上に手でセットする必要がある。これでは、自動モードでの処理は極めて困難であるか或いは不可能であり、作業効率が著しく低下してしまう。
本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、GaAs等のウェーハを極薄化しても、ウェーハの割れや欠け等の破損を生じることなく容易に搬送、ダイシング等を自動モードで行うことができるチップ部品の製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、
ウェーハの一方の主面側を支持体(例えば後述の支持基板3:以下、同様)によって 支持する工程と、
この支持状態で前記ウェーハの他方の主面を例えば後述の裏面研削によってその厚さ 方向に部分的に除去して前記ウェーハの厚さを薄くする工程と、
このウェーハの前記他方の主面に、ウェーハ切断時に用いるウェーハ支持部材(例え ば後述のダイシングテープ4:以下、同様)を接合する工程と、
この接合体から前記支持体を分離する工程と、
この接合体において前記ウェーハを複数のチップ部品に例えば後述のダイシングブレ ード10によって(以下、同様)切断する工程と
を有する、チップ部品の製造方法に係るものである。
本発明のチップ部品の製造方法によれば、前記支持体によって支持された前記ウェーハの他方の主面をその厚さ方向に部分的に除去して前記ウェーハの厚さを薄くすると共に、前記ウェーハの前記他方の主面に、ウェーハ切断時に用いるウェーハ支持部材を接合しているので、前記支持体によって支持された状態で信頼性良く前記ウェーハの厚さを薄く加工でき、かつこの加工されたウェーハを前記他方の主面から前記ウェーハ支持部材によって十分に密着保持することができる。これによって、前記ウェーハが極薄化されていても前記支持体及び前記ウェーハ支持部材によってウェーハが保持されるために、ウェーハの割れや欠けが生じ難くなる。
しかも、前記支持体を極薄の前記ウェーハから分離する際には、前記ウェーハ支持部材によって前記ウェーハが支持されているので、前記支持体の分離が容易となるだけでなく、その分離後も前記ウェーハには前記ウェーハ支持部材がすでに接合されていることによって、前記ウェーハの搬送性が向上し、振動等によるウェーハの割れや欠けが生じ難くなって歩留が向上し、搬送やダイシング時のハンドリングが容易になり、自動モードでの処理が可能となり、生産性が向上する。
本発明においては、極薄の前記ウェーハを更に補強するために、前記ウェーハ支持部材上に補強部材(例えば後述の補強シート板21:以下、同様)を更に接合して前記接合体を得るのが望ましい。
また、前記支持体の分離後は、前記ウェーハ支持部材によって既に強度保持された状態で、前記ウェーハを切断し、この切断後に、前記複数のチップ部品をそれぞれ前記ウェーハ支持部材から分離することができる。
或いは、前記切断後に、前記補強部材を前記ウェーハ支持部材から分離し、前記複数のチップ部品をそれぞれ前記ウェーハ支持部材から分離することもできる。
更に、前記切断後に、前記補強部材を前記ウェーハ支持部材に接合したまま(前記ウェーハが更に補強された状態で)、前記ウェーハ支持部材に前記ウェーハを接合している粘着剤に対し粘着力低下処理を施し、前記複数のチップ部品をそれぞれ前記ウェーハ支持部材から分離することもできる。
この場合、前記粘着力低下処理を容易に行うには、前記粘着剤を紫外線硬化型又は熱剥離型材料で形成し、紫外線照射又は加熱によって前記粘着力低下処理を施すのが望ましい。
また、製造コストの低減や廃棄による環境問題の観点から、前記補強部材を前記ウェーハ支持部材から分離した後に再利用するのが望ましい。
また、前記切断工程時において前記ウェーハを保持するために、前記ウェーハ支持部材として、フィルム基板の両面に粘着剤が設けられた構造のダイシングテープを用いるのが望ましい。
また、切断工程時等における前記ダイシングテープの変形等を防止するために、前記ダイシングテープの外周部にダイシングフレームを設けるのが望ましい。
また、前記ウェーハ支持部材と前記補強部材とを前記ウェーハよりも大きくてこのウェーハと相似形とするのがよい。
また、前記ウェーハを十分に支持し、かつ前記ウェーハ支持部材に前記ウェーハを接合する粘着剤の粘着力低下処理を施す際の加熱に対応するために、前記補強部材を腰のある耐熱性材料で形成するのが望ましい。
また、前記ウェーハはガリウム砒素ウェーハとする場合に、本発明の効果が顕著である。
また、チップ部品等の薄型化のために、前記接合体における前記ウェーハの厚さを50μm以下、特に30μm程度とするのが望ましい。こうした極薄のウェーハに対し本発明の効果が顕著である。
次に、本発明の好ましい実施の形態を図面の参照下に詳細に説明する。
第1の実施の形態
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態を示すものである。
本実施の形態においては、まず、図1(a)に示すように、例えば直径が4インチの円形のGaAsウェーハ1を用意する。このウェーハ1の図示された上面を研削前におけるウェーハ1の裏面20aとし、図示された下面を表面(デバイス面)19とする。
次に、図1(b)に示すように、ウェーハ1の表面19に、所定厚さに粘着剤層(例えばワックス)2を塗布し、更に、ウェーハ1の裏面20aの後述する研磨工程及びそれ以降の工程においてウェーハ1を支持するための支持基板3を粘着剤層2を介してウェーハ1に接合する。
この接合を行うには、例えば、100℃前後に加熱して粘着剤層2を溶融状態とし、その上に支持基板3を加圧して押圧しながら粘着剤層2を冷却する。この支持基板3の材質としては、例えばガラス又はサファイア等を用いることができる。
次に、図1(c)に示すように、ウェーハ1の裏面を上に向け、図示省略した立軸回転テーブル型研削盤を用いた裏面研削によって、支持基板3に支持されているウェーハ1の裏面20aを所定厚さだけ研削し、更に、ポリッシングによって鏡面化された裏面20を形成する。この場合、ウェーハ1の仕上げ厚さを50μm前後と極薄にする。
次に、図1(d)に示すように、支持基板3がウェーハ1の上方に位置するように配置した後に、ウェーハ1の裏面20に、外周部にリング状のダイシングフレーム5を固定し、ウェーハ1よりも大きい径で相似形のポリオレフィン系のダイシングテープ4をウェーハ1の裏面20に貼り付け、ウェーハ1とダイシングテープ4との接合体23を形成する。このダイシングテープ4は、ベースフィルムの両面に例えば紫外線硬化型又は熱剥離型の粘着剤が設けられた構造からなっていてよい。
ダイシングテープ4は、薄くて柔軟性があるため、ウェーハ1の裏面20に均一に貼り付けやすく、ウェーハ1に対して十分に密着させることができる。
また、こうしたダイシングテープ4は、図4(a)に破線で示すテープ材料4aの被除去部分4bを図4(b)に示すようにカッター等によって除去することによって、容易に加工することができる。
次に、図1(e)に示すように、例えば100℃に加熱して粘着剤層2を溶融させ、ウェーハ1から支持基板3を分離する。即ち、予めウェーハ1とテープ4との接合体23を所定の固定手段で固定した状態で、ウェーハ1を支持基板3と共に加熱することによって粘着剤層2を溶融状態とし、支持基板3をウェーハ1に対してずらしながら分離する。
次に、図2(f)に示すように、ウェーハ1の表面19上に付着している粘着剤層2を洗浄処理により除去する。
次に、図9(g)に示したと同様に、ウェーハ1とダイシングテープ4との接合体23をその裏面24の側で、自動ウェーハ搬送装置59の搬送用ガイド67a上の搬送用ベルト64a上にカートリッジ(図示せず)から移して載置する。
次に、例えば図9(h)に平面図で概略図示したように、搬送用ベルト64aによって接合体23を搬送用ターンテーブル67bに向かって搬送する。しかる後に、搬送用ベルト64aから接合体23を搬送用ターンテーブル67bの搬送用ベルト64b上に載せ替え、更に搬送用ターンテーブル67bを一点鎖線のように反時計回りに例えば90度回転させた後に、接合体23を搬送用ベルト64bから搬送用ガイド67c上の搬送用ベルト64c上に載せ替え、搬送用ベルト64cによってダイシングテーブル8まで搬送する。接合体23は、図示省略した手段によってダイシングテーブル8上に載置する。
次に、図2(g)に示すように、ウェーハ吸着構造(例えば真空吸引用の多孔構造)を設けたダイシングテーブル8の吸引面7に接合体23をその裏面24にて真空吸着する。
次に、この状態で図2(h)に示すように、ダイシングテープ4上のウェーハ1を、スクライブラインに沿ってダイシングブレード10によってダイシングし、切断線11によって複数のチップ部品12に分割する。上記した搬送も含めてこのダイシング工程は自動モードで行なう。
なお、ダイシングテープ4の外周部に設けられたダイシングフレーム5によってダイシングテープ4が保持されているため、上記した搬送をスムーズに行えると共に、ダイシング時もブレード10とダイシングテープ4との摩擦力でダイシングテープ4の変形又は位置ずれ等が生じるのを防止することができる。
次に、図3(i)に示すように、ダイシングテーブル8による吸引力を解除することにより、分割された複数のチップ部品12が貼り付いたまま接合体23をダイシングテーブル8から分離した後に、例えばピン13をダイシングテープ4の裏面24から押圧して持ち上げることにより、ダイシングテープ4上から個々のチップ部品12を図示省略した吸着手段によって分離して取り出すことができる。
本実施の形態によれば、図1(c)の工程において支持基板3に支持されたウェーハ1の裏面20aを研削してウェーハ1を50μm程度と極薄にした直後に、そのままの状態で図1(d)のように、ウェーハ1の裏面20に、ウェーハ1のダイシング時に用いるダイシングテープ4を接合しているので、支持基板3によって支持された状態で信頼性良くウェーハ1の厚さを極薄に加工でき、かつ、この加工されたウェーハ1を裏面20からダイシングテープ4によって十分に密着保持することができる。これによって、ウェーハ1が極薄化されていても支持基板3及びダイシングテープ4によってウェーは1が保持されるために、ウェーハ1の割れや欠けが生じ難くなる。
しかも、支持基板3を極薄のウェーハ1から分離する際には、ダイシングテープ4によってウェーハ1が支持されているので、支持基板3の分離が容易となるだけでなく、その分離後もウェーハ1にはダイシングテープ4が既に接合されていることによって、ウェーハ1の搬送性が向上する。従って、図9に示した如き搬送時に接合体23のウェーハ面に凹凸が存在していても振動等によるウェーハ1の割れや欠けが生じ難くなって歩留が向上し、また図2(h)に示したダイシング工程も含めてハンドリングが容易になり、自動モードでの処理が可能となり、生産性が向上する。
第2の実施の形態
図5〜図7は、本発明の第2の実施の形態を示すものである。
本実施の形態においては、上述の第1の実施の形態と比べて、ウェーハ1の仕上げ厚さを更に薄くして30μmと超極薄化し、これに対応して、ダイシングテープ4の裏面24に補強シート板21を接合している。
まず、図5(a)〜図5(b)に示すように、上述の図1(a)〜図1(b)と同様の工程を経た後に、図5(c)に示すように、例えば、立軸回転テーブル型研削盤を用いて、支持基板3によって支持されているウェーハ1の裏面20aを研磨し、更に、ポリッシングして鏡面化することにより、仕上げ厚さが30μmのウェーハ1を得る。
次に、図5(d)に示すように、上述したと同様にダイシングフレーム5付きのダイシングテープ4をウェーハ1の裏面20に貼り付け、ウェーハ1とダイシングテープ4との接合体23を形成する。
次に、図6(e)に示すように、ダイシングテープ4の裏面24に、このダイシングテープ4と同形状に別工程で作製された補強シート板21を接合する。このように、上記の接合体23に補強シート板21を接合したものを接合体25と称する。補強シート板21は、後述するように腰があって耐熱性も有する合成樹脂シートからなり、ダイシングテープ4のように図4に示した工程で切断加工するのではなく、別工程で作製されたものである。
次に、図6(f)に示すように、支持基板3をウェーハ1の上側に向けて、例えば100℃に加熱して粘着剤層2を溶融させ、ウェーハ1から支持基板3を分離する。
次に、図6(g)に示すように、ウェーハ1の表面19上に付着している粘着剤層2を洗浄処理により除去する。
次に、ウェーハ1とダイシングテープ4と補強シート板21とからなる接合体25を図9に示したと同様に搬送してダイシングテーブル8上に載置する。
次に、図6(h)に示すように、ウェーハ吸着構造(例えば真空吸引用の多孔構造)を設けたダイシングテーブル8の吸引面7に接合体25をその裏面26にて真空吸着する。
次に、この状態で図7(i)に示すように、ダイシングテープ4上のウェーハ1をスクライブラインに沿ってダイシングブレード10によってダイシングし、切断線11によって複数のチップ部品12に分割する。上記した搬送も含めてこのダイシング工程は自動モードで行なう。
次に、図7(j)に示すように、ダイシングテーブル8による吸引力を解除することにより、分割された複数のチップ部品12が貼り付いたまま接合体25をダイシングテーブル8から分離し、更に補強シート板21をダイシングテープ4から分離した後に、例えばピン13をダイシングテープ4の裏面24から押圧して持ち上げることにより、ダイシングテープ4上から個々のチップ部品12を図示省略した吸着手段によって分離して取り出すことができる。
或いは、図7(j’)に示すように、複数のチップ部品12が貼り付いた接合体25をダイシングテーブル8から分離した後に、接合体25の状態において、紫外線照射又は加熱によって粘着剤の粘着力を低下させることにより、個々のチップ部品12を真空チャック22等によってダイシングテープ4から分離することもできる。
なお、例えば補強シート板21のチップ部品12に対応する位置にピン13を挿通可能な複数の孔(図示せず)を設け、この孔にピン13を通してその先端でダイシングテープ4を突き上げることにより、上記の紫外線照射等ではなく、接合体25の状態で個々のチップ部品12をダイシングテープ4から分離することもできる。また、この複数の孔は図7(i)に示した真空引き用の孔として用いてもよい。
本実施の形態によれば、図6(e)において補強シート板21を更に接合することによってウェーハ1が30μmと超極薄であってもその強度を十分に補強することができるので、振動による影響を一層受け難くし、ウェーハ1のハンドリングやダイシング時等に生じ易いウェーハ1の割れや欠けを更に減少して歩留を大きく向上することができる。また、補強シート板21には粘着剤を設けず、ダイシングテープ4から分離した後に再利用可能であるため、作製コストの低減や廃棄処理不要による環境保全の面で有利である。
なお、上述のようにウェーハ1を超極薄化した場合には、例えウェーハ1の裏面に電極等を形成したとしても、ウェーハ1の強度はやはり不十分となるために割れや欠け等が生じる恐れがあるが、本実施の形態による上記の補強シート板21によって、そうした問題を回避することができる。
このように重要な作用をなす補強シート板21のベース材の材質は、耐熱性と共に腰があって曲げ易い合成樹脂(例えば、PET:ポリエチレンテレフタレート)であるのが望ましく、その厚さは1mm前後であることが望ましい。また、その両面に粘着膜を設けないことによって再利用を可能とし、かつサイズ及び形状はダイシングテープ4と同等とするのが望ましい。ここで、「腰がある」とは、補強シート板21が適度な硬さ、引っ張り強さ及び弾性を有することを意味する。
これにより、例えば、耐熱性を有することにより、補強シート板21をダイシングテープ4から分離する際の加熱処理に耐えることができる。また、曲げやすいことにより柔軟性が生じて、変形しやすいダイシングシート4に接合し易くなると共に、ダイシングテーブル8による補強シート板21の吸引固定の際にも、ダイシングテーブル8に密着して固定し易くなる。
また、この補強シート板21は、ダイシングテープ4とは別の工程で作製するので、ダイシングテープ4の切断加工とは無関係に容易に作製できる。なお、仮にダイシングテープ4を用いずに、補強シート板21をウェーハ1に直接貼り付ける場合には、その腰の強さゆえにウェーハ1に対し十分な密着状態で貼り付けることができないので、上記のようにウェーハ1にダイシングテープ4を十分に密着して接合した後に、ダイシングテープ4上に貼り付ける必要がある。
この場合、補強シート板21が曲げることが比較的困難な材質からなっていると、ダイシングテープ4に対する接合又は分離を容易に行うことができないために、補強シート板21の材質としてはポリエチレンテレフタレート等を用いることが望ましい。
その他、本実施の形態においては、上述の第1の実施の形態で述べたのと同様の作用及び効果が得られる。
以上に説明した実施の形態は、本発明の技術的思想に基づいて種々に変形が可能である。
例えば、ダイシングテープ4及び補強シート板21の、形状、材質、厚さ、貼り付け方法、分離方法、及び加工方法等は、ウェーハ1の材質や厚さ等に応じて変更することは可能である。
また、本発明は、割れ及び欠けが生じ易いGaAsウェーハに適用するのが好適であるが、極薄の仕上げ厚のGaP、Siウェーハ等にも適用することができる。
本発明の第1の実施の形態によるチップ部品の作製工程を順次示す断面図である。 同、チップ部品の作製工程を順次示す平面図である。 同、チップ部品の作製工程を示す断面図である。 同、ダイシングテープの作製工程を順次示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態によるチップ部品の作製工程を順次示す断面図である。 同、チップ部品の作製工程を順次示す断面図である。 同、チップ部品の作製工程を順次示す断面図である。 従来例によるチップ部品の作製工程を順次示す断面図である。 同、自動ウェーハ搬送装置の部分断面図(g)及び概略平面図(h)である。 同、チップ部品の作製工程を順次示す断面図である。
符号の説明
1…ウェーハ、2…粘着剤層、3…支持基板、4…ダイシングテープ、
4a…ダイシングテープ材料、4b…ダイシングテープ除去部分、
5…ダイシングフレーム、7…吸引面、8…ダイシングテーブル、10…ブレード、
11…切断線、12…チップ部品、13…ピン、19…表面、
20、20a、24、26…裏面、21…補強シート板、22…真空チャック、
23、25…接合体

Claims (13)

  1. ウェーハの一方の主面側を支持体によって支持する工程と、
    この支持状態で前記ウェーハの他方の主面をその厚さ方向に部分的に除去して前記ウ ェーハの厚さを薄くする工程と、
    このウェーハの前記他方の主面に、ウェーハ切断時に用いるウェーハ支持部材を接合 する工程と、
    この接合体から前記支持体を分離する工程と、
    この接合体において前記ウェーハを複数のチップ部品に切断する工程と
    を有する、チップ部品の製造方法。
  2. 前記ウェーハ支持部材上に補強部材を更に接合して前記接合体を得る、請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  3. 前記切断後に、前記複数のチップ部品をそれぞれ前記ウェーハ支持部材から分離する、請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  4. 前記切断後に、前記補強部材を前記ウェーハ支持部材から分離し、前記複数のチップ部品をそれぞれ前記ウェーハ支持部材から分離する、請求項2に記載のチップ部品の製造方法。
  5. 前記切断後に、前記補強部材を前記ウェーハ支持部材に接合したまま、前記ウェーハ支持部材に前記ウェーハを接合している粘着剤に対し粘着力低下処理を施し、前記複数のチップ部品をそれぞれ前記ウェーハ支持部材から分離する、請求項2に記載のチップ部品の製造方法。
  6. 前記粘着剤を紫外線硬化型又は熱剥離型材料で形成し、紫外線照射又は加熱によって前記粘着力低下処理を施す、請求項5に記載のチップ部品の製造方法。
  7. 前記補強部材を前記ウェーハ支持部材から分離した後に再利用する、請求項4又は5に記載のチップ部品の製造方法。
  8. 前記ウェーハ支持部材として、フィルム基板の両面に粘着剤が設けられた構造のダイシングテープを用いる、請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  9. 前記ダイシングテープの外周部にダイシングフレームを設ける、請求項8に記載のチップ部品。
  10. 前記ウェーハ支持部材と前記補強部材とを前記ウェーハよりも大きくてこのウェーハと相似形とする、請求項2に記載のチップ部品。
  11. 前記補強部材を腰のある耐熱性材料で形成する、請求項2に記載のチップ部品。
  12. 前記ウェーハをガリウム砒素ウェーハとする、請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  13. 前記接合体における前記ウェーハの厚さを50μm以下とする、請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
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