JP2005116492A - 電池素子捲回装置用（ローラー外径可変型）蛇行補正装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 簡単な構成で電池素子材料の幅方向の蛇行補正を高制度でかつ迅速に遂行可能な電池素子捲回用蛇行補正装置を提供する。
【解決手段】 電池素子の捲回装置において、電池素子材料の幅方向の蛇行を検出するセンサーと、捲回される電池素子材料が掛かる片方の外径を可変することのできるローラーを少なくとも一本以上を有し、前記センサーによって電池素子材料の蛇行が検出されたとき、この蛇行を補正する方向に外径可変ローラーを可変操作する装置。
【選択図】 図１

Description

発明の詳細な説明

本発明は電池素子材料の捲回装置に関する。

従来に技術

例えば、リチウム電池等の二次電池は金属集電体に一定間隔で正極活物質が設けられた塗布部を有する正極集電体と、金属集電体に一定の間隔で負極活物質が設けられた塗布部を有する負極集電体とを備え、この正・負極集電体（電池素子材料）とがセパレーター等絶縁体を介して捲回されたものを電池素子とし、ケース内に収容して構成されている。

このような構成の二次電池素子を得る捲回装置では、それぞれロール状に巻き上げられた正・負極電池素子材料（原反）及びセパレーター等絶縁体を捲回部まで間欠的かつ断続的に送り出し、捲回部巻芯によって捲回し、正・負極電池素子材料及びセパレーター等絶縁体を所定の長さに切断して電池素子としている。このため、正・負極電池素子材料の原反部より捲回部巻芯までの搬送距離が長く、搬送中蛇行し易い。また、正・負極の原反の巻き状態の性質によっても大きく影響を受け、電池素子の巻回品質の低下原因となっている。更に、巻き状態の比較的良好な原反を用いた場合であっても、原反の巻き始めと巻き終わりとでは蛇行し易く、電池素子の捲回品質の低下原因となっている。

そこで、特開平５−７４４４６号公報に開示されているように、電池コイル材料（正・負極電池素子材料）の幅方向の位置を検出する位置検出センサーと、巻き取られる電池コイル材料を案内しかつ回転軸の角度を調整可能な少なくとも一本の角度ロールとを有した巻取装置が知られている。

また、特開平９−１２９２６０号公報に開示されてｔるように、それぞれ送り出し軸に巻かれている正極及び負極の集電体（正・負極電池素子材料）を巻き取り位置に送り出し、前記正極および負極の集電体をセパレーターを介して巻回する電池用巻回機に装着され、少なくとも一方の集電体の幅方向の位置を調整するための集電体エッジ位置調整装置であって、前記集電体の幅方向の位置を検出するエッジ検出手段と、前記集電体を前記送り出し軸から送り出すために該送り出し軸を軸方向に進退させる軸移動手段と、前記送り出し軸から送り出された前記集電体を前記巻き取り位置に向かって案内するとともに、前記軸移動手段の作用下に該送り出し軸と一体的に前記軸方向に移動するパスローラーとを備えることを特徴とする電池用巻回機の集電体エッジ位置調整装置が知られている。

発明が解決しようとする課題

しかしながら、上記特開平５−７４４４６号公報に開示されている従来技術では、回転軸の角度を調整可能な角度可変ロールを備えるため、装置全体の構成が相当に複雑化するとともに、この可変ロールを所望の角度に調整するための制御が複雑なものになるという問題が指摘される。

また、前記特開平９−１２９２６０号公報に開示されている従来技術では、原反巻き出し軸直後では蛇行補正が可能であっても、原反部より捲回部巻芯までの搬送距離が長い場合では、搬送途中の蛇行の補正を行うことが不可能であるという問題が指摘される。

本発明はこれらの問題を解決するためのものであり、簡単な構成で電池素子材料の軸方向の蛇行補正を高精度でかつ迅速に遂行可能な電池素子捲回用蛇行補正装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

前記課題を解決するために、本発明では電池素子材料の幅方向の蛇行を検出するセンサーと、捲回される電池素子材料が掛かる片方の外径を可変することのできるローラーを少なくとも一本以上有し、前記蛇行検出センサーにより電池素子材料の幅方向の蛇行が検出されると、この蛇行を補正する方向に外径可変ローラーの外径を可変操作するものである。

蛇行検出センサーは、電池素子として捲回される電池素子材料が搬送途中で電池素子の巻きずれの原因となる幅方向への蛇行を生じた場合、これを検出するものである。外径可変ローラーは片側の径を可変することにより、ローラー径が大きくなった方向へ搬送途中の電池素子材料が移動し、蛇行を補正するものであり、蛇行検出センサーの蛇行検出に基いて作動するものである。

本発明の実施の形態を図面により具体的に説明する。図１は本発明の実施の形態に係る電池素子捲回装置用（ローラー外径可変型）蛇行補正装置の概略構成図である。図１に示すように、電池素子捲回用蛇行補正装置は電池素子材料１の蛇行を検出する蛇行検出センサー２からの信号に基づいて回転するモーター３を有し、原反より送り出され、捲回部巻芯によって捲回される搬送途中の電池素子材料１が蛇行し始めると、蛇行検出センサー２によって蛇行が検出される。蛇行検出センサー２からの信号により、モーター３が回転し、モーター３と自在継手４によって連結させたボールねじ５が回転すると、ボールねじの先端に付随したスライドガイド６がＢ−Ｃ方向の移動量の変動を介して材料接触ガイド棒７が外径方向に稼動し、尚且つ電池素子材料１が巻き取り方向へ進行することにより、電池素子材料１は蛇行を補正する方向ヘスライドする。

このように構成される電池素子捲回装置用蛇行補正装置の動作について、図面により具体的に説明する。原反より送り出される図−１中の電池素子材料１が捲回部巻芯によって捲回されると矢印Ａ方向へ搬送される。搬送途中の電池素子材料が蛇行し始めると、蛇行検出センサー２によって蛇行が検出される。蛇行検出センサーが蛇行を検出すると、モーター３への駆動信号を送信する。

この駆動信号によりモーター３が回転し、そのモーター３と自在継手４によって連結されているボールねじ５が回転し、ボールねじ５の作用によりスライドガイド６が矢印Ｂまたは矢印Ｃ方向へ摺動し、介された材料接触ガイド軸７が図２の矢印Ｄまたは矢印Ｅ方向へ移動する。その結果スライドガイド６がＢ方向へ摺動することで材料接触ガイド軸７がＤ方向に移動すると、電池素子捲回装置用蛇行補正装置の手前側のローラー外径が大きくなり、電池素子材料１が矢印Ａの巻取り方向へ搬送されるに伴い、電池素子材料１は手前に移動し、蛇行を補正することになる。

逆にスライドガイド６がＣ方向に摺動することで材料接触ガイド軸７がＥ方向に移動すると、電池素子捲回装置用蛇行補正装置のローラー外径が小さくなり、電池素子材料１が矢印Ａ方向の巻取り方向へ搬送されるに伴い、電池素子材料１は奥に移動し、蛇行を補正することになる。

また、本発明の電池素子捲回装置用蛇行補正装置は電池素子捲回装置上原反巻出し部から捲回部までの間ではいかなる所にも設置可能であり、更に複数個設置することも可能である。

発明の効果

以上に説明したように、本発明に係る電池素子捲回装置用蛇行補正装置によれば、電池素子材料１の幅方向の蛇行が迅速かつ正確に補正されるという効果が得られる。また、モーターの動作によるスライドガイドの前後移動の動作の為、構成が有効に簡素化されるとともに、その制御が容易に行われる。

本発明の電池素子捲回装置用蛇行補正装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態における電池素子捲回装置用蛇行補正装置の材料の接触部の正面の様子を示す図である。

符号の説明

１ 電池素子材料
２ 蛇行検出センサー
３ モーター
４ 自在継手
５ ボールねじ
６ スライドガイド
７ 材料接触ガイド軸
８ モーター取り付けブラッケト
９ 中間ローラー
１０ ローラーハウジング

Claims (3)

1. 電池素子の捲回装置において、電池素子材料の幅方向を検出するセンサーと捲回される電池素子材料が掛かる少なくとも一本以上のローラー径を補正することにより電池素子材料の蛇行を幅方向において補正することを特徴とする電池素子捲回装置用蛇行補正装置。
2. 請求項１の装置において、捲回される電池素子材料が掛かるローラー径の外径を可変し、手前側の径と奥側の径の差を作ることで、電池素子材料が大径側に移動する量を制御することで、電池素子材料の蛇行を補正する機構を有する電池素子捲回装置用蛇行補正装置。
3. 請求項２の装置において、ローラー外径の手前と奥の外径差の制御をモーターの先端を介して、ローラー軸端に付けたテーパガイドの前後の稼動により、ローラー径の外径を可変補正することにより、電池素子材料の蛇行を補正する機構を有する電池素子捲回装置用蛇行補正装置。

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