JP2005115801A - 入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 多様な操作に対応可能にするために複数の操作入力手段を近接させて配置した場合においても、操作性を損なうことなく、操作者が意図しない誤動作の発生を防止する。
【解決手段】 入力管理部25は、第2入力制御部24から第2入力装置22の操作信号を受信した場合に、第1入力制御部23からの操作信号によって第1入力装置21が押下操作中であるかを判断し、押下操作中である場合は第2入力装置22の操作信号を無効として破棄する。また、第1入力装置21が解放されて一定時間経過するまでの間も、同様に第2入力装置22の操作信号を無効とする。第2入力制御部24は、第2入力装置22からデバイスデータを受信した場合、第2入力装置22の押圧開始から一定時間の間は入力管理部25へ通知を行わないようにして第2入力装置22からの入力を無効にすることで、感圧式操作入力デバイスによる第2入力装置22の誤動作を防止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、携帯型電子機器等に用いられる入力装置に関する。
近年、携帯型電子機器などの電子機器の機能の多様化に伴い、複雑な操作に対応した入力装置が必要とされている。例えば、携帯電話装置では、表示部に表示されている表示メニュー等の項目の選択操作、表示内容のスクロール操作などのために、方向操作キーが設けられている。このような操作のための方向操作キーとしては、上下左右の4方向に対応してキースイッチを配置してこれらを押下操作する4方向操作キーが一般的であり、その他に回転操作するローラ状のもの、あるいは傾斜操作するスティック状のもの等、種々の形式の操作入力手段が知られている。
上記4方向操作キーなどは、例えばゲームなどのコンテンツに対応した複雑な操作やスピード感を必要とする操作には不向きであり、また、スクロール操作などのカーソルや表示内容を大きく移動させる操作を行う場合に、所望の方向のキーを押し続ける必要がある。また、多様な操作については、他のキーを併用したり、あるいは代用することによって実現している。したがって、表示部の表示内容において操作結果の動きに対するイメージと操作方向とが連動しなかったり、また、指を大きく移動させて必要な操作を行うなど、操作性が良くない場合があった。このように従来の入力装置では、多様な操作や、スピード感を必要とする操作等を行う場合に、煩雑な操作を要するため、コンテンツによって使いにくいものであったり、入力装置に適応する搭載可能なコンテンツに制限が生じることがあった。
例えば、特開平8−314600号公報(特許文献1)には、複数回の二重押しを検出して処理することによって、キー入力装置の処理内容が増加した場合においても、キー入力操作部の二重押しの種類を増やさなくても二重押しを続けて行うことにより増加した処理内容の実行を可能にし、また偶発的に続けて入力される二重押しの誤動作を防止することができるキー入力装置が開示されている。このようなキー入力操作部の二重押しを行うものでは、複数の指で操作する必要があり、操作が難しかったり、素早い操作が困難なことがある。また、コンテンツに要求される多様な操作に対応が困難な場合がある。
多様な操作に対応可能な入力装置の構成として、例えば、複数の操作入力手段を配置した複合型の入力装置が考えられる。携帯型電子機器などでは、このような複合型の入力装置を搭載する場合に、1つの指で容易に操作可能なように小さな範囲に近接させて複数の操作入力手段を配置することによって、小型化及び軽量化を図るとともに、良好な操作性を確保しつつ複雑な操作に対応できるようにすることが可能である。しかし、小さい領域に複数の操作入力手段を近接させて配置した場合、操作者が意図せずに他の操作入力手段を操作してしまい、操作入力が競合して誤動作が発生するおそれがある。特に、操作に対する反応感度が異なるものなど、異なる種類の複数の操作入力手段を近接させて配置した場合は、意図しない操作入力の競合を未然に防ぐ必要がある。
特開平8−314600号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、多様な操作に対応可能にするために複数の操作入力手段を近接させて配置した場合においても、操作性を損なうことなく、操作者が意図しない誤動作の発生を防止することが可能な入力装置を提供することを目的とする。
本発明の入力装置は、第1操作入力手段と、感圧式操作入力デバイスにより構成される第2操作入力手段とを含む複数の操作入力手段を備え、前記第1操作入力手段と前記第2操作入力手段とが近接して配置される入力装置であって、前記第1操作入力手段と前記第2操作入力手段の双方から操作信号を受信した場合に、前記第1操作入力手段の操作開始から操作終了までの期間において前記第2操作入力手段からの操作信号を無効とする入力競合管理手段を備えるものである。
上記構成により、多様な操作に対応可能にするために複数の操作入力手段を近接させて配置した場合においても、複数の操作入力手段からの操作信号の競合を防止できる。このため、操作性を損なうことなく、操作者が快適に操作可能な性能を維持した状態で、操作者が意図しない誤動作の発生を防止することが可能となる。したがって、操作性に優れた複数の操作入力手段を備えた入力装置を実現できる。
また、本発明の一態様として、上記の入力装置であって、前記入力競合管理手段は、前記第1操作入力手段の操作終了から所定時間経過するまでの期間において前記第2操作入力手段からの操作信号を無効とするものも含まれる。
上記構成により、第1操作入力手段の操作終了後も所定時間の間第2操作入力手段からの操作信号を無効とすることで、より確実に複数の操作入力手段からの操作信号の競合を防ぎ、誤動作の発生を防止できる。
また、本発明の入力装置は、第1操作入力手段と、感圧式操作入力デバイスにより構成される第2操作入力手段とを含む複数の操作入力手段を備え、前記第1操作入力手段と前記第2操作入力手段とが近接して配置される入力装置であって、前記第2操作入力手段の押圧を検知し、この押圧検知から所定時間経過するまでの期間において前記第2操作入力手段から出力される操作情報を無効とする操作出力制御手段を備えるものである。
上記構成により、第2操作入力手段の初動時の反応を鈍くすることができ、例えば操作者が意図せず感圧式操作入力デバイスによる第2操作入力手段に触れた場合などに、誤動作を防止できる。
また、本発明の入力装置は、第1操作入力手段と、感圧式操作入力デバイスにより構成される第2操作入力手段とを含む複数の操作入力手段を備え、前記第1操作入力手段と前記第2操作入力手段とが近接して配置される入力装置であって、前記第2操作入力手段から操作情報を受信したときに、前回受信した操作情報を参照して前回の押圧点からの変位量を取得し、前記変位量が所定量を超えた場合に上記受信した操作情報を無効とする操作出力制御手段を備えるものである。
上記構成により、第2操作入力手段において複数箇所が押圧された場合の誤動作を防止でき、例えば操作者が1つの指で複数箇所を触れてしまった場合などに、意図しない動作が実行されることを防止できる。
また、本発明は、上記の少なくともいずれか一つに記載の入力装置を備えた電子機器を提供する。この構成により、複数の操作入力手段を近接させて配置した入力装置を搭載した場合に、操作者が意図しない誤動作の発生を防止でき、操作性を良好に保持しつつ、多様な入力操作を行うことが可能となる。
本発明によれば、多様な操作に対応可能にするために複数の操作入力手段を近接させて配置した場合においても、操作性を損なうことなく、操作者が意図しない誤動作の発生を防止することが可能な入力装置を提供できる。
以下の実施形態では、電子機器の一種である携帯電話装置を例にして、入力装置の構成例を説明する。
図1は本発明の実施形態を説明するための携帯電話装置の概略構成を示す平面図である。本実施形態の携帯電話装置は、本体1に、情報を表示する表示手段の一例に相当する表示部2と、複数の操作入力手段を隣接させて搭載した複合型の入力装置を構成する第1操作キー3、第2操作キー4、及び第3操作キー5と、電話番号や文字等の入力を行うテンキー6とを配設して構成される。
表示部2は、液晶表示装置(LCD)等から構成され、制御部の指示に基づいて、サービスの内容(コンテンツ)を示すメニューや、各メニュー項目に関連する複数のメニュー項目からなるサブメニューといった、記憶されている情報や受信した情報等を表示するものである。
複合型の入力装置において、第1操作キー3は、第1操作入力手段として機能する第1入力装置に相当するもので、上下左右の4方向の操作を可能とする円環状の押しボタン式操作入力デバイスである方向操作キーにより構成される。この方向操作キーは、上下左右の各方向に対応する方向キー部11、12、13、14の下部にそれぞれ押下操作によりオンするスイッチが配設され、操作者が各方向キー部11〜14を押下することによってスイッチがオンし、それぞれ対応する方向の方向指示等に関する操作信号を出力する。
また、第2操作キー4は、第2操作入力手段として機能する第2入力装置に相当するもので、第1操作キー3の内周側に設けられた円環状の感圧式操作入力デバイスにより構成される。この第2操作キー4は、内部に圧力を検知する手段を有し、操作者が「押しなぞり操作」することによって押圧した操作位置と操作方向とを検出して操作信号を出力する。
また、第3操作キー5は、第1操作キー3と同様に第1操作入力手段として機能する第1入力装置に相当するもので、第2操作キー4の内周側に設けられた円形状の押しボタン式操作入力デバイスにより構成される。この第3操作キー5は、押下操作することによってスイッチがオンし、選択したメニュー項目の確定等に関する操作信号を出力する。上記の第1操作キー3、第2操作キー4、第3操作キー5は、例えば親指等の片手の1つの指で容易に操作が可能なように、特定広さの小さい領域内に隣接して設けられ、第3操作キー5、第2操作キー4、第1操作キー3が内側から外側に向かって順に同心円環状に配置されている。
図2は本実施形態に係る携帯電話装置における入力装置周辺の機能構成を示すブロック図である。第1操作キー3及び第3操作キー5に対応する第1入力装置21と、第2操作キー4に対応する第2入力装置22とが制御部20に接続され、これらの第1入力装置21及び第2入力装置22の操作に基づく操作信号が入力されるようになっている。制御部20は、第1入力装置21を制御する第1入力制御部23と、第2入力装置22を制御する第2入力制御部24と、これらの第1入力制御部23及び第2入力制御部24からの操作信号の入力を管理して上位へ通知する入力管理部25と、表示部2における表示内容等の制御を行う表示制御部26と、装置全体の制御を行うシステム制御部27とを有して構成される。
第2入力制御部24は、第2入力装置22から入力管理部25への操作信号の出力を制御して誤動作を防止する操作出力制御部(操作出力制御手段)28を有している。入力管理部25は、第1入力制御部23からの操作信号の入力と第2入力制御部24からの操作信号の入力との競合を管理して誤動作を防止する入力競合管理部(入力競合管理手段)29を有している。表示制御部26は、第1入力制御部23または第2入力制御部24からの操作信号に基づいて、表示部2に表示する表示内容を変化させる。例えば、メニュー等の表示項目を選択するカーソルを移動させたり、表示コンテンツをスクロールさせる表示制御を行う。
図3は第1入力装置21と第2入力装置22とをそれぞれ操作した場合の各入力装置からの操作信号を示したタイミングチャートである。図3では、第1入力装置21と第2入力装置22とが同時に操作された場合における、第1入力装置21の押下状態と操作信号、及び第2入力装置22の押圧状態と操作信号の関係が示されている。
第1入力装置21が押下されると、押下(操作開始)と解放(操作終了)のそれぞれのイベントを示す操作信号が出力される。第2入力装置22が押圧されると、押圧と解放のそれぞれのイベントを示す操作信号が出力されるとともに、押圧されている期間は所定時間毎に押圧位置を示す操作情報としてのデバイスデータが出力される。このデバイスデータに基づき、操作位置、操作方向、操作速度などを検出して出力することができる。
本実施形態では、操作者が押しボタン式操作入力デバイスによる第1入力装置21を押下操作しようとして意図せずに感圧式操作入力デバイスによる第2入力装置22に触れた場合など、図3のように第1入力装置21と第2入力装置22とが同時に操作された場合、第2入力装置22からの操作信号を破棄することにより、誤動作を防止する。すなわち、第1入力装置21が押下されているT2の期間は、入力管理部25の入力競合管理部29によって、第2入力装置22からデバイスデータが出力されてもこれを無効とし、第2入力装置22からの操作信号を出力しないようにする。また、入力競合時のマージンをとるために、第1入力装置21が解放された直後の一定時間経過するまでのT3の期間は、同様に第2入力装置22からのデバイスデータを無効とし、第2入力装置22からの操作信号を出力しないようにする。これにより、操作者が第2入力装置22に触れたままで第1入力装置21を押下した場合など、複数の入力装置が同時に操作された場合の操作入力の競合を無くし、意図しない動作が実行されるなどの誤動作を防止することができる。
また、感圧式操作入力デバイスによる第2入力装置22は、操作者が意図せずに触れてしまうことが多いため、第2入力装置22が押圧された直後の一定時間経過するまでのT1の期間を押圧判定時間とし、操作者の意図によって押圧されたかどうかを判定する。この押圧判定時間の間は、第2入力制御部24の操作出力制御部28によって、第2入力装置22からのデバイスデータを無効とし、第2入力装置22から操作信号が出力されないようにする。これにより、操作者が第1入力装置21を押下操作しようとして、この押下操作の直前に意図せずに少し第2入力装置22に触れた場合など、第2入力装置22の自体の初期動作時の誤動作を防止できる。
以下に、本実施形態における複数の入力装置による入力操作時の動作制御について詳しく説明する。
図4は第1の実施形態の入力操作動作制御に関する動作シーケンスを示す図である。第1の実施形態は、誤動作防止の制御として、第1入力装置21と第2入力装置22とが同時に操作された場合に第2入力装置22からの操作信号を無効にするものである。操作者が第1入力装置21を押下しようとした場合、図1に示すように、親指等の1つの指の操作範囲内に複数の入力装置が存在するため、感圧式操作入力デバイスによる第2入力装置22にも触れてしまい、操作者の予想とは異なる操作結果となるなどの誤動作の原因となる。第1の実施形態ではこのような誤動作の発生を防止する。
第2入力装置22が押圧されると、押圧開始時と解放時にそれぞれのイベントを示す押圧信号51と解放信号52が第2入力装置22から第2入力制御部24へ入力され、第2入力装置22の押圧及び解放が通知される。また、第2入力装置22が押圧されて解放されるまでの間は、操作者が触れた位置に連動して所定時間毎に周期的に押圧位置を示すデバイスデータ53が出力され、第2入力制御部24に入力される。第2入力制御部24は、受信したデバイスデータ53に基づき、一定変位量の操作がなされた場合に、入力管理部25に対して第2入力装置22からの入力を示す操作信号として第2入力イベント信号54を出力して通知する。入力管理部25は、第2入力制御部24からの操作信号を受けて、表示制御部26やシステム制御部27などの上位の制御部へ操作信号60を通知する。
第1入力装置21が押下されると、押下開始時と解放時にそれぞれのイベントを示す押下信号55と解放信号56が第1入力装置21から第1入力制御部23へ入力され、第1入力装置21の押下及び解放が通知される。そして、第1入力制御部23から入力管理部25へ第1入力装置21の押下、解放をそれぞれ示す操作信号として第1入力オン信号57、第1入力オフ信号58が出力される。入力管理部25は、第1入力制御部23からの操作信号を受けて、表示制御部26やシステム制御部27などの上位の制御部へ操作信号61、62を通知する。
ここで、入力管理部25は、第2入力制御部24からの第2入力イベント信号54を受信した場合に、第1入力制御部23からの操作信号によって第1入力装置21が押下操作中であるかを判断し、押下操作中である場合は図中一点鎖線で示す第2入力イベント信号54aを破棄し、図中黒丸63で示すように上位の制御部への通知を行わないようにする。これにより、第1入力装置21の押下から解放までの期間、第2入力装置22からの入力を無効にする。また、第1入力装置21の解放後から一定時間の間についても同様に、第2入力イベント信号54bを破棄し、図中黒丸64で示すように上位の制御部への通知を行わないようにして、第2入力装置22からの入力を無効にする。
図5は第1の実施形態における入力操作動作制御の手順を示すフローチャートである。ここでは、入力管理部25の入力競合管理部29における処理を中心に説明する。入力管理部25は、第2入力制御部24からの第2入力イベント信号54によって第2入力装置22からの入力を受信すると(ステップS11)、第1入力制御部23からの操作信号の受信状態によって第1入力装置21が押下操作中であるか否かを判断する(ステップ12)。ここで、第1入力装置21が押下操作中である場合は、第2入力装置22からの入力を無効とし、上位の制御部に対して通知を行わないようにする(ステップS13)。
ステップS12において第1入力装置21が押下操作中でない場合は、第1入力装置21の解放後から一定時間内であるか否かを判断する(ステップS14)。ここで、入力管理部25は、第1入力制御部23から第1入力オフ信号58を受信すると、タイマ等によって第1入力オフ信号58の受信時点から計時を行い、一定時間が経過したかを判定する。ステップS14において、第1入力装置21の解放後から一定時間内である場合は、上記と同様にステップS13において、第2入力装置22からの入力を無効とし、上位の制御部に対して通知を行わないようにする。一方、ステップS14において第1入力装置21の解放後から一定時間以上経過している場合は、第2入力装置22からの入力を有効とし、上位の制御部に対して操作信号を出力して通知を行う(ステップS15)。
上記のように入力管理部25において処理を行うことによって、第1入力装置21の押下から解放までの期間、及び第1入力装置21の解放後一定時間の間において、第2入力装置22の操作がなされた場合に2つの入力装置の競合による誤動作を防止することができる。
図6は第2の実施形態の入力操作動作制御に関する動作シーケンスを示す図である。第2の実施形態は、誤動作防止の制御として、第2入力装置22の押圧が検知されてから一定時間内は第2入力装置22からの操作信号を無効にするものである。操作者が意図せずに感圧式操作入力デバイスによる第2入力装置22に触れた場合において、第2入力装置22が即反応してしまえば、操作者の意図に反して操作信号が入力されるなどの誤動作の原因となる。第2の実施形態ではこのような誤動作の発生を防止する。
第2の実施形態では、第2入力制御部24は、第2入力装置22が押圧されてデバイスデータ53を受信した場合、第2入力装置22の押圧開始から一定時間の間は、図中黒丸65で示すように入力管理部25に対して第2入力イベント信号54を停止し、図中二点鎖線で示す第2入力イベント信号54cを出力しないようにする。このように第2入力装置22が押圧操作されてから一定時間経過するまでは、操作者が意図した操作であるかを判定するための押圧判定時間とし、この期間は入力管理部25へ通知を行わないようにして第2入力装置22からの入力を無効にする。
図7は第2の実施形態における入力操作動作制御の手順を示すフローチャートである。ここでは、第2入力制御部24の操作出力制御部28における処理を中心に説明する。第2入力制御部24は、第2入力装置22からの押圧信号51を受信して第2入力装置22が押圧されたことを検知すると(ステップS21)、押圧判定時間を超えたか否かを判断し、押圧検知してから押圧判定時間が経過するまで待機する(ステップS22)。ここで、第2入力制御部24は、第2入力装置22からの押圧信号51を受信すると、タイマ等によって押圧信号51の受信時点から計時を行い、押圧判定時間として設定した一定時間が経過したかを判定する。
ステップS22において押圧判定時間が経過し、第2入力装置22が一定時間押圧され続けた場合に限り、操作者による意図した操作であると見なして第2入力装置22の押圧操作を検出し(ステップS23)、第2入力装置22からデバイスデータ53を受信する(ステップS24)。そして、受信したデバイスデータ53によって、デバイスデータ53の受信後に予め設定した初期不感時間または初期変位量を超えたか否かを判断する(ステップS25)。ここで、初期不感時間または初期変位量を超えていない場合は、ステップS24に戻り、超えるまで次のデバイスデータ53を受信する。ステップS25において初期不感時間または初期変位量を超えたことが確認された場合に限り、そのデバイスデータ53を有効なデータとして取り扱う(ステップS26)。
その後、第2入力装置22が押圧されている間、すなわち第2入力装置22から解放信号52を受信するまで、次のデバイスデータ53を受信する。そして、受信した今回のデバイスデータと前回のデバイスデータとを比較し、所定の変位量の操作がなされた場合は、入力管理部25に対して第2入力イベント信号54を出力し、第2入力装置22からの操作入力を通知する。
上記のように第2入力制御部24において処理を行うことによって、感圧式操作入力デバイスによる第2入力装置22の初動時の反応を鈍くすることができ、第2入力装置22が押圧されてから一定時間経過するまで、第2入力装置22の意図しない操作による誤動作を防止することができる。したがって、図6のように操作者が第1入力装置21を押下する直前に第2入力装置22に触れて第2入力装置22が押圧された場合であっても、第2入力装置22による誤動作を防止できる。
図8は上述した第1の実施形態(図4)と第2の実施形態(図6)の入力操作動作制御を組み合わせた場合の動作シーケンスを示す図である。この場合、第1入力装置21の押下から解放までの期間、第1入力装置21の解放後一定時間の間、及び第2入力装置22が押圧されてから一定時間経過するまでの間において、第1入力装置21と第2入力装置22の入力操作の競合や第2入力装置22の意図しない押圧があった場合に、上位の制御部への操作信号の通知を行わないようにする。これにより、入力管理部25から上位の制御部への通知に複数の入力装置からの操作信号の通知が混在してしまうことが防止され、誤動作の要因を解消できる。
このように誤動作防止のための入力操作動作制御を組み合わせて実行することによって、複数の入力装置を小さい領域内に近接させて設けた場合においても、複数の入力装置からの操作信号の競合や、押しボタン式と感圧式の操作入力デバイスの反応感度の違い等による誤動作の発生を抑止し、操作者の操作に連動した操作感を得ることができる。
図9は比較例における動作シーケンスを示す図である。この比較例は、上述した本実施形態の誤動作防止の制御を実行しない場合である。
操作者が意図せず第2入力装置22に触れた状態で、第1入力装置21を押下しようとした場合、まず第2入力装置22に触れた時点で、第2入力装置22から第2入力制御部24に対して押圧信号51の通知が行われる。その後、第2入力装置22が解放されるまでの間、操作者が触れた位置に連動して周期的にデバイスデータ53が第2入力制御部24へ通知され、一定変位量の操作があった場合にその都度第2入力制御部24から入力管理部25に対して第2入力イベント信号54が通知される。また、第1入力装置21の押下、解放が発生した場合は、第1入力制御部23を介して入力管理部25に対しそれぞれ第1入力オン信号57、第1入力オフ信号58が通知される。
この比較例の場合、第2入力制御部24における出力制御も無く、また、入力管理部25からは、第1入力制御部23及び第2入力制御部24からの操作信号の通知がそのまま上位の制御部へ通知される。したがって、入力管理部25から上位の制御部への通知には複数の入力装置からの操作信号の通知が混在してしまうため、誤動作が発生してしまい、操作者の操作に連動した操作感が得られなくなる。
これに対し、本実施形態によれば、複数の入力装置からの操作信号の混在、及び感圧式操作入力デバイスによる第2入力装置からの意図しない操作信号の出力を無くし、誤動作の発生を防止することができる。
図10及び図11は第3の実施形態の入力操作動作制御を説明する図であり、図10は複合型入力装置の第2入力装置において離れた2点を押圧した場合を示す平面図、図11は第3の実施形態における入力操作動作制御の手順を示すフローチャートである。
第2入力装置22として用いられる第2操作キー4は、円環状の感圧式操作入力デバイスにより構成され、一般的に操作者が押しなぞり操作した方向や変位量に連動して、表示画面中のカーソルやポインタ、あるいはコンテンツ等を移動させる操作入力機能を有する。図1にも示したように、本実施形態の入力装置は、第1操作キー3、第2操作キー4、第3操作キー5が同心円環状に配置された複合型の入力装置となっている。
上記のように複数種類の入力装置を近接させて設けた場合、第1操作キー3や第3操作キー5などの第2操作キー4以外の入力装置を操作者が操作しようとした場合、あるいは第2操作キー4に意図せず触れてしまった場合に、図10に示すように、第2操作キー4上の離れた2点A,Bを押圧してしまう状態が発生することがある。このような場合、検出された押圧点とその次の押圧点とが離散した位置となり、誤動作を発生させる要因となる。
そこで、第3の実施形態では、誤動作防止の制御として、感圧式操作入力デバイスによる第2入力装置22において押圧点の変位量が一定量以上であればそのデバイスデータを無効とする。これにより、離れた2点が押圧された場合の誤動作の発生を防止する。
図11のフローチャートでは、第2入力制御部24の操作出力制御部28における処理を中心に説明する。第2入力制御部24は、第2入力装置22からデバイスデータを受信すると(ステップS31)、受信した今回のデバイスデータと前回のデバイスデータとを比較し、前回受信したデバイスデータからの変位量が一定量を超えたかどうか、すなわち今回検出された押圧点が前回検出された押圧点より一定量以上離れているかどうかを判断する(ステップS32)。ここで、変位量が一定量以下の場合は、次の処理に進み、所定の変位量の操作がなされるまで所定間隔でデバイスデータを受信し、所定の変位量の操作がなされた場合は、入力管理部25に対して第2入力イベント信号を出力し、第2入力装置22からの操作入力を通知する。
一方、ステップS32において前回受信したデバイスデータから一定変位量を超えた場合は、受信済みのデバイスデータを無効とし、破棄する(ステップS33)。これにより、操作者が意図せずに感圧式操作入力デバイス上の離れた2点を押圧した場合などにおいて、操作者の操作と連動しない動作が発生する不具合を無くし、誤動作を防止できる。
上述したように、本実施形態によれば、多様な操作に対応可能にするために第1入力装置21と第2入力装置22を含む複数の操作入力手段を近接させて配置した場合においても、複数の操作入力手段からの操作信号の競合を防止できる。このため、操作性を損なうことなく、操作者が快適に操作可能な性能を維持した状態で、操作者が意図しない誤動作の発生を防止することが可能となる。したがって、操作性に優れ、かつ多様な操作に対応可能な入力装置を実現できる。また、このような入力装置を携帯電話装置等の電子機器に搭載することで、スピード感を必要とする操作が要求されるコンテンツや多種類のコンテンツなどに対応して、多様な入力操作が可能となり、かつ、操作性を良好に保持しつつ、誤動作の発生を防止できる。
なお、上記実施形態において、第2入力装置22からの操作信号を無効にする第1入力装置21の解放後からの一定時間、第2入力装置22からのデバイスデータを無効にする第2入力装置22の押圧開始から一定時間(押圧判定時間)、第2入力装置22において離れた2点間の押圧であると判断する一定変位量、第2入力装置22において一定変位量の操作がなされたと判断し入力イベント信号を出力する一定変位量など、判定の基準となる各値は、入力装置の構成や仕様、操作者の好みや動作させるコンテンツの仕様などに応じて適宜設定可能である。これらの値は、例えば、操作者による設定操作やコンテンツ情報の入力などによって、動的に変更可能なようにすることもできる。
また、入力管理部25や第2入力制御部24における誤動作防止制御は、他の部分で実行するようにしてもよいし、この誤動作防止制御における各処理は本発明を逸脱しない範囲で各種変形して適用することも可能である。
また、本発明の入力装置は、上記実施形態で説明した携帯電話装置に限らず、種々の電子機器に搭載して適用することができる。
本発明は、多様な操作に対応可能にするために複数の操作入力手段を近接させて配置した場合においても、操作性を損なうことなく、操作者が意図しない誤動作の発生を防止することが可能となる効果を有し、携帯型電子機器等に用いられる入力装置等に有用である。
本発明の実施形態を説明するための携帯電話装置の概略構成を示す平面図 本実施形態に係る携帯電話装置における入力装置周辺の機能構成を示すブロック図 第1入力装置と第2入力装置とをそれぞれ操作した場合の各入力装置からの操作信号を示したタイミングチャート 第1の実施形態の入力操作動作制御に関する動作シーケンスを示す図 第1の実施形態における入力操作動作制御の手順を示すフローチャート 第2の実施形態の入力操作動作制御に関する動作シーケンスを示す図 第2の実施形態における入力操作動作制御の手順を示すフローチャート 第1の実施形態(図4)と第2の実施形態(図6)の入力操作動作制御を組み合わせた場合の動作シーケンスを示す図 比較例における動作シーケンスを示す図 複合型入力装置の第2入力装置において離れた2点を押圧した場合を示す平面図 第3の実施形態における入力操作動作制御の手順を示すフローチャート
符号の説明
2 表示部
3 第1操作キー
4 第2操作キー
5 第3操作キー
21 第1入力装置
22 第2入力装置
23 第1入力制御部
24 第2入力制御部
25 入力管理部
26 表示制御部
27 システム制御部

Claims (5)

  1. 第1操作入力手段と、感圧式操作入力デバイスにより構成される第2操作入力手段とを含む複数の操作入力手段を備え、前記第1操作入力手段と前記第2操作入力手段とが近接して配置される入力装置であって、
    前記第1操作入力手段と前記第2操作入力手段の双方から操作信号を受信した場合に、前記第1操作入力手段の操作開始から操作終了までの期間において前記第2操作入力手段からの操作信号を無効とする入力競合管理手段を備える入力装置。
  2. 請求項1に記載の入力装置であって、
    前記入力競合管理手段は、前記第1操作入力手段の操作終了から所定時間経過するまでの期間において前記第2操作入力手段からの操作信号を無効とする入力装置。
  3. 第1操作入力手段と、感圧式操作入力デバイスにより構成される第2操作入力手段とを含む複数の操作入力手段を備え、前記第1操作入力手段と前記第2操作入力手段とが近接して配置される入力装置であって、
    前記第2操作入力手段の押圧を検知し、この押圧検知から所定時間経過するまでの期間において前記第2操作入力手段から出力される操作情報を無効とする操作出力制御手段を備える入力装置。
  4. 第1操作入力手段と、感圧式操作入力デバイスにより構成される第2操作入力手段とを含む複数の操作入力手段を備え、前記第1操作入力手段と前記第2操作入力手段とが近接して配置される入力装置であって、
    前記第2操作入力手段から操作情報を受信したときに、前回受信した操作情報を参照して前回の押圧点からの変位量を取得し、前記変位量が所定量を超えた場合に上記受信した操作情報を無効とする操作出力制御手段を備える入力装置。
  5. 請求項1〜4の少なくともいずれか一項に記載の入力装置を備えた電子機器。
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