JP2005115123A - 電子写真用正荷電トナー - Google Patents
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Abstract
【課題】 長期的に安定した正荷電付与能を保持しながら、繰り返し印字画像形成を長期的に行う際にも、潜像担持体へのトナーの固着現象が起こりにくい印字特性を有するトナーの提供。
【解決手段】 結着樹脂、ワックス、着色剤、正荷電用の荷電調整剤を主成分材料としてなるコアトナーと、外添剤として流動性付与剤を含む電子写真用正荷電トナーにおいて、前記コアトナー100重量部中に、1乃至5重量部のマグネタイトを含有する非磁性一成分接触現像プロセス用電子写真用正荷電トナーとする。
【選択図】 図1
【解決手段】 結着樹脂、ワックス、着色剤、正荷電用の荷電調整剤を主成分材料としてなるコアトナーと、外添剤として流動性付与剤を含む電子写真用正荷電トナーにおいて、前記コアトナー100重量部中に、1乃至5重量部のマグネタイトを含有する非磁性一成分接触現像プロセス用電子写真用正荷電トナーとする。
【選択図】 図1
Description
本発明は電子写真方式の画像形成装置等に用いられる静電潜像現像用トナーに関し、特に電子写真用正荷電トナーに関する。以下、感光体表面の帯電に対応する語句として、トナーの場合には荷電を用いる。
電子写真法を用いる静電複写機、プリンタ等に用いられる静電潜像を現像するためのトナーは現像工程において、前工程の帯電、露光工程を経て形成された感光体表面上の静電潜像に搬送されて付着することにより可視像化される。このトナー像は次の転写工程で感光体表面から転写媒体(用紙等)に転写された後、定着工程で定着され、印字画像として転写媒体(用紙等)に印刷された状態で排紙される。通常、前記現像工程はトナーとキャリアを組み合わせて用いる二成分現像方式とトナー単独で用いる一成分現像方式に大別される。
前記現像方式に用いられる各トナーは、一般的に天然樹脂を含む熱可塑性樹脂からなる結着樹脂に着色剤であるカーボンブラック、顔料等を熱溶融混練により分散させた後、微粉末状に乾式粉砕して使用される。例えば、スチレンアクリル系共重合体を主成分とする結着樹脂に前記着色剤をニーダー、エクストルーダー及びバンバリーミキサー等の撹拌器で混練分散させた後、5〜20μm程度に微粉砕した粒子をトナーとする。また、前記混練分散時に、更にトナーに充分な保磁力を持たせるために所要量のマグネタイト等の磁性粉を含有させたものは磁性トナーとして用いられる。
前記現像方式に用いられるトナーはいずれも、静電潜像が形成される前の感光体表面の正又は負の帯電極性に対応するように、正負いずれかの極性の荷電を付与させ、保持させる必要がある。そのための荷電付与能はトナーの構成成分である結着樹脂及び着色剤等の材料固有の摩擦荷電性を利用することも可能であるが、一般的には前記材料固有の摩擦荷電性により得られる荷電量は良好な画像形成のためには小さすぎることが多いので、前記摩擦荷電だけにより現像された画像は地汚れの発生が見られるなどによって不鮮明になり易い。そこで実際には、良好な画像形成に必要充分な摩擦荷電性をトナーに付与するために、特別に、荷電性を付与し易くする染料、顔料系及び特別調整された有機化合物系等の荷電調整剤といわれる物質を添加することが一般的である。このような荷電調整剤としては、下記に示すように正と負の極性の荷電付与能に対応する材料がそれぞれ数多く知られている。
そのうち、正荷電調整剤としては、各種アジン化合物、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、フタロシアニン系顔料等の色素と、第4級アンモニウム塩化合物や、第4級アンモニウム塩基又はアミン基を含有する樹脂等がよく知られた材料であり、従来から実際に用いられている。これらの荷電調整剤は通常は単体で使われることが多い。中でも前記ニグロシン系染料は摩擦による正荷電付与能が特に優れているため、多く用いられているが、やはりほとんど単体による使用であった。ところが、このニグロシン系染料は正荷電付与能が優れているものの、化学構造が複雑であり、物質としての化学的安定性が乏しいため、熱溶融混練時の熱的要因及び摩擦による機械的衝撃要因等により、化学分解又は変質を起こし易いという性質も持っている。このような性質のため、前記ニグロシン染料系を荷電調整剤として単独で用いると、帯電安定性が阻害されて荷電能が低下し、本来の優れた荷電付与能を充分に発揮できなくなるという問題を発生することがあった。
また、前記第4級アンモニウム塩化合物や第4級アンモニウム塩基またはアミン基等の正荷電性官能基を含有する高分子化合物(樹脂)を荷電調整剤とする場合は、前記染料系の場合のような熱溶融混練時における問題の発生は無いが、摩擦荷電付与能が前者に比べてかなり低いため、単独で良好な画像形成に必要な荷電量を付与しようとすると荷電調整剤の添加量をかなり多くする必要がある。ところが、特に前記樹脂系の荷電調整剤では添加量を多くし過ぎると耐オフセット性に障害を与える等の別の問題が発生するため、単純にその添加量を多くすることもできず、その添加量調整が極めて難しい。これらの荷電調整剤に付いては、下記特許文献に詳細が記載されている(特許文献1〜8)。
また、通常、トナーの結着剤樹脂として多用されているスチレンアクリル共重合体又はポリエステル樹脂は、現像工程において前記樹脂自体の摩擦荷電極性として、通常、負荷電を示す。このため、正荷電トナーでは、正荷電調整剤の添加によりトナー全体として正荷電化されたトナーになるように前記添加量を調整する必要がある。このようにトナーの母体となる結着剤樹脂が負の摩擦荷電極性を有するために、トナーの持つ正荷電付与能は負荷電付与能に比較して必ずしも充分に安定とは言えない。たとえば、連続印字使用時に、次第にトナーから荷電調整剤の離脱等が生じると、正荷電付与能が劣化してトナーの帯電劣化を発生し易く、その結果、印字濃度の低下、地汚れ等の画像欠陥又は帯電劣化に起因する感光体へのフィルミング現象という問題が発生する場合がある。このように従来の荷電調整剤を添加された乾式粉砕によるトナー、特に正荷電トナーは長期的に安定した正荷電付与能の保持という観点では不充分と言わざるを得なかった。その点を改善するために、ニグロシン染料に代表される正荷電調整剤と4級アンモニウム塩基を官能基として有する正荷電調整機能を有する樹脂とを併用することが提案されている。
特開昭62−210472公報
特開昭63−60458公報
特開平3−80259公報
特開平5−119509公報
特開平11−241353公報
特開平11−242360公報
特開2000−214633公報
特開2001−92188公報
しかしながら、正荷電調整剤として上記ニグロシン系染料と4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂とを併用する正荷電性トナーは、最表面層に電荷発生材料を含有する正帯電有機潜像担持体を用いた非磁性一成分接触現像プロセスで用いられる時、繰り返し印字画像形成を長期的に行うと、上記ニグロシン系染料単独使用の場合に比べて特に潜像担持体表面へトナーが固着しやすくなるという問題がある。潜像担持体表面へトナーが一旦固着すると、通常の電子写真プロセスでは固着トナーは潜像担持体表面から除去され難いので、それ以降の画像形成は不良が多くなる。
本発明は、以上に述べた問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、正荷電性トナーを用いる電子写真プロセスで、繰り返し印字画像形成を長期的に行う際にも、潜像担持体へのトナーの固着現象が起こりにくい非磁性一成分接触現像用電子写真用正荷電トナー及び好ましくはさらに長期的に安定した正荷電付与能を保持する前記トナーの提供及びこのトナーを用いる電子写真プロセスによる画像形成方法の提供及びこのトナーを用いるプロセスカートリッジ及びこのトナーを用いる電子写真装置の提供である。
本発明者は、トナー中にマグネタイトを少量含有させることにより、それが研磨剤として機能することによって、トナーの潜像担持体への耐固着性を改善することを見出した。
本発明によれば、結着樹脂、ワックス、着色剤、正荷電用の荷電調整剤を主成分材料としてなるコアトナーと、外添剤として流動性付与剤を含む電子写真用正荷電トナーにおいて、前記コアトナー100重量部中に、1乃至5重量部のマグネタイトを含有する非磁性一成分接触現像プロセス用電子写真用正荷電トナーとすることにより達成される。
本発明によれば、正荷電用荷電調整剤としてニグロシン系染料を含有する特許請求の範囲の請求項1記載のトナーとすることが好ましい。
本発明によれば、正荷電用荷電調整剤として4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂を含有する特許請求の範囲の請求項2記載のトナーとすることが好ましい。
本発明によれば、流動性付与剤としてシリカ微粒子を含有する特許請求の範囲の請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトナーとすることが好ましい。
本発明によれば、最表面層に電荷発生材料を含有する正帯電有機潜像担持体に、特許請求の範囲の請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトナーを用いて現像することを含む電子写真プロセスにより画像を形成する画像形成方法とすることにより達成される。
本発明によれば、特許請求の範囲の請求項5記載の画像形成方法を用いる電子写真装置とすることにより達成される。
本発明によれば、特許請求の範囲の請求項5記載の画像形成方法を用いるプロセスカートリッジとすることにより達成される。
本発明によれば、いずれの場合でも耐刷時の潜像担持体へのトナー耐固着性に優れた良好な印字特性が得られるので、結着樹脂、ワックス、着色剤、正荷電用の荷電調整剤を主成分材料としてなるコアトナーと、外添剤として流動性付与剤を含むトナーにおいて、前記コアトナー100重量部中に1乃至5重量部のマグネタイトを含有する非磁性一成分接触現像プロセス用電子写真用正荷電トナーを用いた電子写真装置で、繰り返し印字画像形成を長期的に行う際にも、潜像担持体へのトナーの固着現象が起こりにくいトナー及び好ましくはさらに長期的に安定した正荷電付与能を保持するトナーを提供でき、およびこのトナーを用いる電子写真プロセスによる画像形成方法を提供でき、およびこのトナーを用いるプロセスカートリッジおよびこのトナーを用いる電子写真装置を提供できる。
以下、本発明にかかる非磁性一成分接触現像プロセス用電子写真用正荷電トナーと正帯電有機潜像担持体、このトナーを用いた電子写真プロセスによる画像形成方法、このトナーを用いた電子写真装置及びこのトナーを用いたプロセスカートリッジに関し、詳細に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下、説明する実施例に限定されるものではない。
(電子写真用正荷電トナー)
本発明にかかる電子写真用正荷電トナーは、結着樹脂、ワックス、着色剤、荷電調整剤、マグネタイトを主成分材料とし、これらの材料を混合攪拌後、熱溶融混練して得られる混練物を粉砕し、分級して得られるコアトナーに対し、シリカ微粒子等の外添剤を混合する処理をして得られる。以下、前記結着樹脂、ワックス、着色剤、荷電調整剤、マグネタイト、外添剤の各材料について順次説明する。
本発明にかかる電子写真用正荷電トナーは、結着樹脂、ワックス、着色剤、荷電調整剤、マグネタイトを主成分材料とし、これらの材料を混合攪拌後、熱溶融混練して得られる混練物を粉砕し、分級して得られるコアトナーに対し、シリカ微粒子等の外添剤を混合する処理をして得られる。以下、前記結着樹脂、ワックス、着色剤、荷電調整剤、マグネタイト、外添剤の各材料について順次説明する。
(結着樹脂)
本発明に用いられるコアトナーの母体となる結着樹脂としては、従来からも一般的な結着樹脂として良く知られている定着性のよい熱可塑性樹脂を主成分とする合成樹脂が利用可能である。例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂等を単独、混合または2種以上の共重合樹脂等を主成分とする樹脂が挙げられる。特には、スチレンアクリル共重合樹脂が、荷電調整剤として同系列のスチレンアクリル系の共重合樹脂をベースとして荷電調整機能を付与した樹脂を用いている場合には、相溶性に優れ、トナーの繰り返し使用後に荷電調整剤が離脱することの防止に効果があるので、好ましい。さらに、スチレンアクリル共重合樹脂を結着樹脂とする場合、トナーの良好な定着性と耐オフセット性の両方を満足させるには、2000〜900000の範囲の重量分子量分布を示し、数千の低分子量と数十万の高分子量の両方において、それぞれピーク分布を有する樹脂が好ましい。
本発明に用いられるコアトナーの母体となる結着樹脂としては、従来からも一般的な結着樹脂として良く知られている定着性のよい熱可塑性樹脂を主成分とする合成樹脂が利用可能である。例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂等を単独、混合または2種以上の共重合樹脂等を主成分とする樹脂が挙げられる。特には、スチレンアクリル共重合樹脂が、荷電調整剤として同系列のスチレンアクリル系の共重合樹脂をベースとして荷電調整機能を付与した樹脂を用いている場合には、相溶性に優れ、トナーの繰り返し使用後に荷電調整剤が離脱することの防止に効果があるので、好ましい。さらに、スチレンアクリル共重合樹脂を結着樹脂とする場合、トナーの良好な定着性と耐オフセット性の両方を満足させるには、2000〜900000の範囲の重量分子量分布を示し、数千の低分子量と数十万の高分子量の両方において、それぞれピーク分布を有する樹脂が好ましい。
(ワックス)
本発明にかかる電子写真用正荷電トナーは、耐オフセット性を高める目的のワックス類を含有する。そのようなワックス類としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、蜜蝋、カルナバワックス等の公知のワックス類が利用できる。ワックスの添加量は、コアトナー100重量部中に1〜7重量部の範囲が好ましい。1重量部以下では耐オフセット性が悪くなり、7重量部より多いと、トナー粒子同士が融着し易くなる。
本発明にかかる電子写真用正荷電トナーは、耐オフセット性を高める目的のワックス類を含有する。そのようなワックス類としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、蜜蝋、カルナバワックス等の公知のワックス類が利用できる。ワックスの添加量は、コアトナー100重量部中に1〜7重量部の範囲が好ましい。1重量部以下では耐オフセット性が悪くなり、7重量部より多いと、トナー粒子同士が融着し易くなる。
(着色剤)
本発明にかかる電子写真用正荷電トナーに含まれる着色剤には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、その他の公知の黒色染料、顔料等を単独または混合して用いることができる。着色剤としてカーボンブラックを使用する時はコアトナー100重量部中に3〜6重量部の範囲が好ましい。
本発明にかかる電子写真用正荷電トナーに含まれる着色剤には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、その他の公知の黒色染料、顔料等を単独または混合して用いることができる。着色剤としてカーボンブラックを使用する時はコアトナー100重量部中に3〜6重量部の範囲が好ましい。
(荷電調整剤)
本発明にかかる電子写真用正荷電トナーに含まれる荷電調整剤としてはニグロシン系染料、又はニグロシン系染料と第4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂とを併用したものが用いられる。ニグロシン系染料は黒系の染料であり、従来から、荷電調整剤としてよく知られているものであり、複数のアジン化合物の混合物からなるとされている。この染料のトナー中での含有比率はコアトナー100重量部中に、0.5〜5重量部が好ましい。0.5重量部より少ないと、良好な画像形成に必要な帯電量が得られ難く、5重量部より多いとトナーから離脱し易くなり、帯電量が安定しなくなる。
本発明にかかる電子写真用正荷電トナーに含まれる荷電調整剤としてはニグロシン系染料、又はニグロシン系染料と第4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂とを併用したものが用いられる。ニグロシン系染料は黒系の染料であり、従来から、荷電調整剤としてよく知られているものであり、複数のアジン化合物の混合物からなるとされている。この染料のトナー中での含有比率はコアトナー100重量部中に、0.5〜5重量部が好ましい。0.5重量部より少ないと、良好な画像形成に必要な帯電量が得られ難く、5重量部より多いとトナーから離脱し易くなり、帯電量が安定しなくなる。
第4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂は、特開昭63−60458号公報に詳細が記載されている正荷電調整剤(前記公報中の記載では正電荷制御剤という語句で記載されている)を用いることができる。前記公報に記載されるように、この樹脂(共重合体)の重量平均分子量Mwは2000〜10000である。重量平均分子量Mwが2000より小さいと、高温高湿環境下での帯電量の低下が大きく、定着時にオフセットが発生し易くなる。10000より大きいと、結着樹脂との相溶性が悪くなって、均一な分散が得られ難くなる。本発明では特に3000〜8000の重量平均分子量Mwが好ましい。また、この樹脂の粘度は結着樹脂との混練性、定着性に影響するので、130℃において、50〜10000ボイズが好ましく、特には100〜5000ボイズが望ましい。この樹脂のトナー中での含有比率はコアトナー100重量部中に、2〜10重量部が好ましい。2重量部より少ないと、良好な画像形成に必要な帯電量が得られ難く、トナーによる未印字部分の地汚れがひどくなる欠点がある。10重量部より多いと、耐環境性の低下、相溶性の低下、オフセット性発生等の問題が起き易くなる。
(マグネタイト)
マグネタイトは磁鉄鉱として産出され、Fe3O4を主成分とし、強磁性を有する黒色の結晶粉末である。本発明にかかる電子写真用正荷電トナーに用いられるマグネタイトは、BET比表面積が3〜8m2/gで、かつコアトナー100重量部中に5重量部以下好ましくは1乃至5重量部含有させることが好適である。BET比表面積が3m2/g未満の場合は感光体に傷をつけやすく、8m2/gを超える場合はトナーからの電荷の放出が過剰になり、トナーの帯電量の減少をおこしやすいのでよくない。また、含有量が0.5重量部未満の場合は感光体を磨耗していく効果が低いため、1重量部以上5重量部以下の含有が感光体表面でのトナーフィルミングを防ぐ目的のためには望ましい。前記トナーフィルミングとはトナーが感光体表面に固着する現象である。5重量部を超える場合は定着強度の低下をおこしやすいので、好ましくない。さらに本発明におけるマグネタイトの添加目的は前述のようにトナーフィルミングの防止であって磁性付与ではない。本発明にかかる非磁性トナーへのマグネタイトの添加は、数十重量部添加することにより磁性トナーとする場合と全く異なり、磁性が表れない範囲の添加量にするためにも前述のように5重量部以下の添加量とする必要がある。本発明においてマグネタイトを添加する意義は強磁性体としてではなく、その研磨機能にある。従って、同様の研磨機能があれば、他材料でもよいのであるが、コスト的に安価であり、供給も安定し入手が容易な点で、他の材料に置き換えられないのである。
マグネタイトは磁鉄鉱として産出され、Fe3O4を主成分とし、強磁性を有する黒色の結晶粉末である。本発明にかかる電子写真用正荷電トナーに用いられるマグネタイトは、BET比表面積が3〜8m2/gで、かつコアトナー100重量部中に5重量部以下好ましくは1乃至5重量部含有させることが好適である。BET比表面積が3m2/g未満の場合は感光体に傷をつけやすく、8m2/gを超える場合はトナーからの電荷の放出が過剰になり、トナーの帯電量の減少をおこしやすいのでよくない。また、含有量が0.5重量部未満の場合は感光体を磨耗していく効果が低いため、1重量部以上5重量部以下の含有が感光体表面でのトナーフィルミングを防ぐ目的のためには望ましい。前記トナーフィルミングとはトナーが感光体表面に固着する現象である。5重量部を超える場合は定着強度の低下をおこしやすいので、好ましくない。さらに本発明におけるマグネタイトの添加目的は前述のようにトナーフィルミングの防止であって磁性付与ではない。本発明にかかる非磁性トナーへのマグネタイトの添加は、数十重量部添加することにより磁性トナーとする場合と全く異なり、磁性が表れない範囲の添加量にするためにも前述のように5重量部以下の添加量とする必要がある。本発明においてマグネタイトを添加する意義は強磁性体としてではなく、その研磨機能にある。従って、同様の研磨機能があれば、他材料でもよいのであるが、コスト的に安価であり、供給も安定し入手が容易な点で、他の材料に置き換えられないのである。
(外添剤)
本発明にかかるトナーに用いられる外添剤としては、テトラフルオロエチレン微粒子、ステアリン酸亜鉛、酸化チタンのような滑剤、酸化セリウム、炭化珪素等による研磨剤、疎水性シリカによる流動性付与剤、カーボンブラック、酸化錫等による導電性付与剤等を必要に応じて適宜選択の上コアトナーに添加してよい。ただし、前記シリカ等の流動性付与剤は必須の外添剤である。また、本発明にかかるトナーについては、トナーの流動性不足を改善するために、コアトナーの球状化処理が行われるが、良好な画像形成のためには、さらに流動性を高める必要があるので、前述のように疎水性シリカが流動性向上のための外添剤として混合されるのである。
本発明にかかるトナーに用いられる外添剤としては、テトラフルオロエチレン微粒子、ステアリン酸亜鉛、酸化チタンのような滑剤、酸化セリウム、炭化珪素等による研磨剤、疎水性シリカによる流動性付与剤、カーボンブラック、酸化錫等による導電性付与剤等を必要に応じて適宜選択の上コアトナーに添加してよい。ただし、前記シリカ等の流動性付与剤は必須の外添剤である。また、本発明にかかるトナーについては、トナーの流動性不足を改善するために、コアトナーの球状化処理が行われるが、良好な画像形成のためには、さらに流動性を高める必要があるので、前述のように疎水性シリカが流動性向上のための外添剤として混合されるのである。
(正帯電有機潜像担持体)
図1は本発明の感光体1の一実施例を示す概念的断面図であり、1aは導電性基体であり、感光体1の電極としての役目と同時に他の各層の支持体にもなっている。1bは下引き層であり、導電性基体1aから感光層1cへの不要な電荷の注入防止、基体1a表面の欠陥被覆、感光層の接着性向上等の目的で必要に応じて設けられる。1cは感光層であり、電荷発生機能と電荷輸送機能とを有し、1つの層で両方の機能を有する単層型感光層である。感光層1cは、主として樹脂バインダーと、正孔輸送物質と、電子輸送物質と、電荷発生物質とから形成され、他に耐環境性や有害な光に対する安定性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等の劣化防止剤を、また、形成した膜のレベリング性の向上や潤滑性の付与を目的として、シリコーンオイルやフッ素系オイル等のレベリング剤を含有させることもできる。しかし、正帯電単層型の潜像担持体でなく、正帯電積層型または正帯電復層型の潜像担持体でも本発明の効果は得られる。
図1は本発明の感光体1の一実施例を示す概念的断面図であり、1aは導電性基体であり、感光体1の電極としての役目と同時に他の各層の支持体にもなっている。1bは下引き層であり、導電性基体1aから感光層1cへの不要な電荷の注入防止、基体1a表面の欠陥被覆、感光層の接着性向上等の目的で必要に応じて設けられる。1cは感光層であり、電荷発生機能と電荷輸送機能とを有し、1つの層で両方の機能を有する単層型感光層である。感光層1cは、主として樹脂バインダーと、正孔輸送物質と、電子輸送物質と、電荷発生物質とから形成され、他に耐環境性や有害な光に対する安定性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等の劣化防止剤を、また、形成した膜のレベリング性の向上や潤滑性の付与を目的として、シリコーンオイルやフッ素系オイル等のレベリング剤を含有させることもできる。しかし、正帯電単層型の潜像担持体でなく、正帯電積層型または正帯電復層型の潜像担持体でも本発明の効果は得られる。
(電子写真装置とカートリッジ)
図2に本発明にかかる電子写真プロセスを含む電子写真装置100の概略図を示す。ここで示す電子写真プロセスは、潜像担持体としての電子写真感光体(または感光体ドラム)1の周面上にスコロトロン21、像露光装置23、現像装置24、給紙ローラと給紙ガイド25、転写帯電器26、紙粉取り装置27が配置されている。画像形成の方法は、まず、電子写真感光体1上に近接配置されているスコロトロン21に電源22から供給される電圧を印加して感光体1表面を帯電し、像露光装置23によって原稿に対応した画像を感光体1に像露光し、静電潜像を形成する。次に、現像装置24中のトナーを感光体1表面に搬送して付着させることにより感光体1上の静電潜像を現像(可視像化)する。さらに感光体1上に形成されたトナー像を給紙ローラと給紙ガイド25を通して供給された紙などの転写材上に転写帯電器26によって転写し、紙粉取り装置27によって、転写材に転写されずに感光体1上に残った残トナーから紙粉を回収する。一方、トナー像が形成された転写材は搬送されて図示しない定着器に送られてトナー像が定着される。この電子写真装置100において、像露光装置23の光源はハロゲン光、蛍光灯、レーザー光などを用いることができる。また必要に応じて他の補助プロセスを加えてもよい。このような電子写真装置の実際の応用例としては、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ、電子写真製版システムなどがある。
図2に本発明にかかる電子写真プロセスを含む電子写真装置100の概略図を示す。ここで示す電子写真プロセスは、潜像担持体としての電子写真感光体(または感光体ドラム)1の周面上にスコロトロン21、像露光装置23、現像装置24、給紙ローラと給紙ガイド25、転写帯電器26、紙粉取り装置27が配置されている。画像形成の方法は、まず、電子写真感光体1上に近接配置されているスコロトロン21に電源22から供給される電圧を印加して感光体1表面を帯電し、像露光装置23によって原稿に対応した画像を感光体1に像露光し、静電潜像を形成する。次に、現像装置24中のトナーを感光体1表面に搬送して付着させることにより感光体1上の静電潜像を現像(可視像化)する。さらに感光体1上に形成されたトナー像を給紙ローラと給紙ガイド25を通して供給された紙などの転写材上に転写帯電器26によって転写し、紙粉取り装置27によって、転写材に転写されずに感光体1上に残った残トナーから紙粉を回収する。一方、トナー像が形成された転写材は搬送されて図示しない定着器に送られてトナー像が定着される。この電子写真装置100において、像露光装置23の光源はハロゲン光、蛍光灯、レーザー光などを用いることができる。また必要に応じて他の補助プロセスを加えてもよい。このような電子写真装置の実際の応用例としては、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ、電子写真製版システムなどがある。
図3の断面図に示すプロセスカートリッジ10は、図2の概略構成図で示す電子写真装置100を構成する全部品のうち主要なものをカートリッジ部品として電子写真装置から取り外し可能にすることにより交換可能部品として搭載されるものである。このプロセスカートリッジ10は、本発明にかかる前記電子写真プロセスのうち、現像装置24と、帯電装置21と紙粉取り装置27と感光体ドラム1とを主要構成装置とするドラムカートリッジ20とがカートリッジ化されたものである。ただし、帯電装置21における荷電ワイヤー28、グリッド電極29等がこのカートリッジに予め装備されていてもよい。前記現像装置24は正帯電用トナー3を収容するトナー収容部5とこのトナーの凝集を防ぐために攪拌する攪拌器およびトナーの供給ローラ6、現像ローラ7が含まれる。この現像ローラ7が前記感光体ドラム1と接触する。
前述の電子写真プロセスにおける現像プロセスに関し、非磁性一成分正帯電トナーを用いる場合について、図3に示すプロセスカートリッジ断面図により説明する。このプロセスカートリッジ10は現像装置24とドラムカートリッジ20を備える。前記現像装置24のトナー収納部5に収納される非磁性一成分トナー3は、特に正帯電用では、現像装置24を構成する供給ローラ6の回転により現像ローラ7へ送られ、現像ローラ7上で正極性への帯電化処理と薄層化された後、現像ローラ7の回転と共にドラムカートリッジ20内の感光ドラム1表面へ搬送されて、前述のように潜像を可視像化する。この際、感光ドラム1の表面領域へ搬送されて現像のために付着して使われるトナー3以外の残トナー3は、通常は現像ローラ7に保持されたまま回転と共に現像カートリッジ30内に戻り、供給ローラ6により掻き落とされて、再使用される。
以下、本発明の電子写真用正荷電トナーおよびその製造方法について具体的に説明すると共に、本発明にかかるトナーの実施例と本発明に属さない比較例とを電子写真装置による画像形成を行ってそれぞれ評価することにより、本発明にかかるトナーが優れていることを説明する。以下の説明において、部とあるは、すべて重量部を表す。
(実施例1)
(結着樹脂)
スチレン/n−ブチルアクリレート共重合樹脂(三井化学社製CPR250) 86部
(ワックス)
低分子量ポリプロピレン(三井化学社製ハイワックスNP−055) 4部
(着色剤)
カーボンブラック(キャボット社製リーガル330R) 4部
(荷電調整剤)
ニグロシン染料(オリエント化学社製ボントロンN−01) 1部
第4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂
(藤倉化成社製アクリベースFCA−201−PS) 4部
(ハイワックス、リーガル、ボントロン、アクリベースは各々登録商標)
(マグネタイト)
マグネタイト (関東電化社製KBC−100) 1部
(結着樹脂)
スチレン/n−ブチルアクリレート共重合樹脂(三井化学社製CPR250) 86部
(ワックス)
低分子量ポリプロピレン(三井化学社製ハイワックスNP−055) 4部
(着色剤)
カーボンブラック(キャボット社製リーガル330R) 4部
(荷電調整剤)
ニグロシン染料(オリエント化学社製ボントロンN−01) 1部
第4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂
(藤倉化成社製アクリベースFCA−201−PS) 4部
(ハイワックス、リーガル、ボントロン、アクリベースは各々登録商標)
(マグネタイト)
マグネタイト (関東電化社製KBC−100) 1部
以上の組成からなる混合材料をヘンシェルミキサーで充分混合攪拌した後、2軸エクストルーダーで熱溶融混練し、得られた混練物を室温まで冷却後、粗砕、粉砕して分級することにより、平均体積粒径が10μmで、5〜20μmの粒度分布を有し、黒色で球形化未処理のコアトナーを得た。
上記トナー100部に対して、疎水性シリカ(テイカ社製MSP007)0.5部を20リッター容量のヘンシェルミキサーにて1800回転/分で3分間混合して、外添処理を行い、本発明にかかるトナーを得た。
(実施例2)
実施例1において、結着樹脂を84部、マグネタイトを3部にした以外は同様にして本発明にかかるトナーを得た。
実施例1において、結着樹脂を84部、マグネタイトを3部にした以外は同様にして本発明にかかるトナーを得た。
(実施例3)
実施例1において、結着樹脂を82部、マグネタイトを5部にした以外は同様にして本発明にかかるトナーを得た。
実施例1において、結着樹脂を82部、マグネタイトを5部にした以外は同様にして本発明にかかるトナーを得た。
(実施例4)
実施例1において、結着樹脂を90部、第4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂を0部にした以外は同様にして本発明にかかるトナーを得た。
実施例1において、結着樹脂を90部、第4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂を0部にした以外は同様にして本発明にかかるトナーを得た。
(比較例1)
実施例1において、結着樹脂を81部、マグネタイトを6部にした以外は同様にして本発明にかかるトナーを得た。
実施例1において、結着樹脂を81部、マグネタイトを6部にした以外は同様にして本発明にかかるトナーを得た。
(比較例2)
実施例1において結着樹脂を97部、マグネタイトを0部にした以外は同様にして比較例にかかるトナーを得た。
実施例1において結着樹脂を97部、マグネタイトを0部にした以外は同様にして比較例にかかるトナーを得た。
(正帯電有機潜像担持体の作製)
印字評価用として用いられる正帯電有機潜像担持体を下のように作製した。φ30のアルミニウム素管上に以下の組成の下引き層溶液を浸漬塗工により成膜、乾燥させ、膜厚0.05μmの下引き層を形成した。
可溶性ナイロン(東レ社製アミランCM8000) 3部
メタノールと塩化メチレン混合溶剤(5:5) 97部
印字評価用として用いられる正帯電有機潜像担持体を下のように作製した。φ30のアルミニウム素管上に以下の組成の下引き層溶液を浸漬塗工により成膜、乾燥させ、膜厚0.05μmの下引き層を形成した。
可溶性ナイロン(東レ社製アミランCM8000) 3部
メタノールと塩化メチレン混合溶剤(5:5) 97部
次に、以下の組成の材料を配合し、ダイノーミルにて単層型感光層分散液を作製して、上記下引き層上にこの分散液を浸漬塗工により成膜、乾燥させ、膜厚25μmの単層型感光層を形成した。
バインダー樹脂 :帝人化成社製パンライトTS2020 10部
正孔輸送物質 :ブタジエン系化合物(下記化学構造式−化1) 6部
電子輸送物質 :キノン系化合物(下記化学構造式−化2) 3部
電荷発生物質 :X型無金属フタロシアニン 0.3部
酸化防止剤 :BHT(下記化学構造式−化3) 0.7部
(BHT:2,6ターシャルブチル−4−メチルフェノール)
シリコーンオイル:信越化学社製KF−50 0.01部
塩化メチレン 100部
以上のようにして正帯電有機潜像担持体を作製した。
正孔輸送物質 :ブタジエン系化合物(下記化学構造式−化1) 6部
電子輸送物質 :キノン系化合物(下記化学構造式−化2) 3部
電荷発生物質 :X型無金属フタロシアニン 0.3部
酸化防止剤 :BHT(下記化学構造式−化3) 0.7部
(BHT:2,6ターシャルブチル−4−メチルフェノール)
シリコーンオイル:信越化学社製KF−50 0.01部
塩化メチレン 100部
以上のようにして正帯電有機潜像担持体を作製した。
前記実施例及び比較例で得られた電子写真用正荷電トナー及び正帯電有機潜像担持体を、ブラザー工業株式会社製レーザープリンタHL1240に搭載して耐刷評価を行い、潜像担持体へのトナーの耐固着特性について評価を行い、得られた結果を表1に示した。
潜像担持体へのトナーの耐固着性の評価は、A4用紙に対し5%印字の評価画像を2枚連続印字することを間欠的に行い、耐固着性(耐トナーフィルミング性)は、8,000枚耐刷時の正帯電有機潜像担持体へのトナーの固着のないものを○、あるものを×として評価した。また、帯電量は、トレック(Trek)社の帯電量測定機(Q/m meter Model 210HS−2A)を用いて、初期及び8,000枚耐刷時における現像ローラ上のトナーの帯電量を評価した。
表1によれば、本発明にかかる実施例1、2、3、4の電子写真用正荷電トナーは、8,000枚の間欠的な耐刷後であっても潜像担持体への固着がない優れた特性を示すことがわかる。ただし、第4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂を含有しない実施例4では前述のようにトナーの固着問題の発生はないが、間欠的な繰り返し耐刷枚数1000枚以降、次第に、トナーかぶりによる画像不良が発生するようになるので、実施例1、2、3のように第4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂の含有が好ましいことがわかる。このことは第4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂の含有がトナー帯電量の安定性の改善に効果があることを表している。一方、比較例1のトナーでは、固着はみられなかったが、定着性に問題があり、トナーが用紙に確実に定着せず、剥がれるものが多く出た。また、比較例2のマグネタイトを含有しないトナーでは固着があり、実用上問題があるという結果が得られることがわかる。以上、説明したように、表1から本発明にかかる実施例1〜4が比較例1、2に比べて優れた本発明の効果を有することが分かる。
本発明における、潜像担持体に対するトナーの耐固着性の改善は、以下のように説明される。一般に負帯電性の非磁性一成分接触現像プロセスに用いられるトナーにおいては、トナー中にマグネタイトを含有しなくとも充分な潜像担持体に対する耐固着性が得られて
いるが、最表面層に電荷発生材料を含有する正帯電有機潜像担持体においては、担持体表面における電荷発生材料の存在により潜像担持体表面とコアトナーとの親和性が高められることにより、特にトナーから外添剤が剥がれたコアトナーの場合、潜像担持体への耐固着性が低下し、固着し易くなっているものと考えられる。
いるが、最表面層に電荷発生材料を含有する正帯電有機潜像担持体においては、担持体表面における電荷発生材料の存在により潜像担持体表面とコアトナーとの親和性が高められることにより、特にトナーから外添剤が剥がれたコアトナーの場合、潜像担持体への耐固着性が低下し、固着し易くなっているものと考えられる。
非磁性一成分接触現像においては、トナーは潜像担持体と現像剤搬送体との接触部及び、現像剤搬送体と現像剤層厚規制部材との接触部において強いストレスを受け、トナーの変形、破壊が発生する。変形、破壊したトナーは、その変形、破壊面における外添剤が存在しなくなり、コアトナーが剥き出しになることから、潜像担持体への固着が発生しやすくなるが、マグネタイトをコアトナー中に含有させることにより、コアトナー中のマグネタイトがトナーの強度を高め、それにより前記のストレスによるトナーの変形、破壊が発生し難くなり、潜像担持体へのトナーの耐固着性が向上すると考えられる。
またさらに、前記トナーの潜像担持体への固着が発生したとしても、トナー表面に露出したマグネタイトが、トナーの固着した潜像担持体表面を磨耗していくことにより、潜像担持体へのトナーの耐固着性が向上するものと思われる。このような効果はマグネタイトに限らず、絶縁性が充分高くかつ高硬度を持った微粉であるヘマタイト微粉やチタン酸化物微粉等を用いることで達成できるが、材料価格や入手しやすさ、入手の安定性の点からマグネタイトが好適である。
1 電子写真感光体
10 プロセスカートリッジ
20 ドラムカートリッジ
24 現像装置
10 プロセスカートリッジ
20 ドラムカートリッジ
24 現像装置
Claims (7)
- 結着樹脂、ワックス、着色剤、正荷電用の荷電調整剤を主成分材料としてなるコアトナーと、外添剤として流動性付与剤を含む電子写真用正荷電トナーにおいて、前記コアトナー100重量部中に、1乃至5重量部のマグネタイトを含有することを特徴とする非磁性一成分接触現像プロセス用電子写真用正荷電トナー。
- 正荷電用荷電調整剤としてニグロシン系染料を含有することを特徴とする請求項1記載の非磁性一成分接触現像プロセス用電子写真用正荷電トナー。
- 正荷電用荷電調整剤として4級アンモニウム塩基を官能基として有する樹脂を含有することを特徴とする請求項2記載の非磁性一成分接触現像プロセス用電子写真用正荷電トナー。
- 流動性付与剤としてシリカ微粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の非磁性一成分接触現像プロセス用電子写真用正荷電トナー。
- 最表面層に電荷発生材料を含有する正帯電有機潜像担持体に、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトナーを用いて現像することを含む電子写真プロセスにより画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
- 請求項5記載の画像形成方法を用いることを特徴とする電子写真装置。
- 請求項5記載の画像形成方法を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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JP2003350560A JP2005115123A (ja) | 2003-10-09 | 2003-10-09 | 電子写真用正荷電トナー |
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WO2013099738A1 (ja) * | 2011-12-26 | 2013-07-04 | 三菱化学株式会社 | 非磁性一成分現像方式用正帯電性トナー |
-
2003
- 2003-10-09 JP JP2003350560A patent/JP2005115123A/ja active Pending
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WO2013099738A1 (ja) * | 2011-12-26 | 2013-07-04 | 三菱化学株式会社 | 非磁性一成分現像方式用正帯電性トナー |
JP2013152446A (ja) * | 2011-12-26 | 2013-08-08 | Mitsubishi Chemicals Corp | 非磁性一成分現像方式用正帯電性トナー |
CN104024946A (zh) * | 2011-12-26 | 2014-09-03 | 三菱化学株式会社 | 非磁性单组分显影方式用正带电性调色剂 |
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