JP2005114748A - 帯電部材、これを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 導電性支持体と、該導電性支持体の周囲を被覆している被覆層と、を有している帯電部材であって、該帯電部材の最外表面を構成している導電性の表面層が、下記(i)及び(ii)から選ばれる少なくとも一方を含んでいることを特徴とする帯電部材、
(i)導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物;
(ii)下記式(1)で示される化合物で表面を処理された導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物で表面を処理された絶縁性微粒子:
Ra−Si−X4−a・・・(1)
(上記式(1)中、aは1〜3の整数、Rは分岐鎖を有するアルキル基、Xは加水分解可能な基を示す)。
【選択図】 図1
Description
本発明は、多種多様な環境、特に、高温高湿環境下でも帯電特性が極めて変化し難い帯電部材を提供することを目的とする。特には、また、本発明は、高品位な画像をより一層安定的に提供することのできる電子写真装置、及びプロセスカートリッジを提供することを他の目的とする。
(i)導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物;
(ii)下記式(1)で示される化合物で表面を処理された導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物で表面を処理された絶縁性微粒子:
Ra−Si−X4−a・・・(1)
(上記式(1)中、aは1〜3の整数、Rは、分岐鎖を有するアルキル基、Xは加水分解可能な基を示す)。
該電子写真感光体を帯電するための、上記帯電部材を有する帯電手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
本発明に係る帯電部材の一態様は、図1に示す様に、導電性支持体2aと、該導電性基体の周囲を被覆している被覆層としての弾性層2bと表面層2dとを有している。そして当該帯電部材の最外表面を構成している表面層2dが、下記(i)及び(ii)から選ばれる少なくとも一方を含んでいる、
(i)導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物;
(ii)下記式(1)で示される化合物で表面を処理された導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物で表面を処理された絶縁性微粒子:
Ra−Si−X4−a・・・(1)
(上記式(1)中、aは1〜3の整数、Rは、分岐鎖を有するアルキル基、Xは加水分解可能な基を示す)。
a−1:上記式(1)で示される化合物;
上記式(1)で示される化合物を表面層中に含有させること、或いは上記式(1)で示される化合物で表面処理された導電性微粒子と上記式(1)で示される化合物で表面処理された絶縁性微粒子とを表面層中に含有させること、によって、帯電部材の表面抵抗の環境による変化を従来にも増して抑制できることの理由は明らかでない。しかし、高温高湿環境に放置後の表面抵抗の部分的低下が抑えられていることは、表面層中の導電性微粒子間の間接的或いは直接的な導通が、嵩高い分岐鎖状のアルキル基の存在によって極めて有効に抑えられているものと推測される。
本発明に係る表面層が含有する導電性微粒子は、1×1010Ω・cm未満の体積抵抗率を有することが好ましい。
前記(ii)の構成に係る、表面層中の、前記式(1)で示される化合物で表面処理された導電性微粒子について説明する。先ず、表面処理されるべき導電性微粒子としては、上記のものが挙げられる。表面層に、前記式(1)で示される化合物で表面処理する場合には、表面処理される微粒子の質量に対し5〜30質量%の前記式(1)の化合物を用いて行うことが好ましい。つまり、微粒子100gに対して、前記式(1)の化合物を5〜30g用いて表面処理することを意味し、これによって、導電性微粒子を効率的に表面処理することができる。
前記(ii)の構成に係る表面層中の、前記式(1)で示される化合物で表面処理された絶縁性微粒子について説明する。ここで絶縁性微粒子としては、1×1010Ω・cm以上の体積抵抗率を有するものが好ましい。導電性微粒子と絶縁性微粒子とを混在させることにより、該表面層の導電性のより一層の安定化を図ることができる。そして、絶縁性の微粒子もまた、前記式(1)の化合物で表面処理することで、帯電部材の環境安定性をより一層の向上させることができる。その結果として、ムラのない電子写真画像のより安定的な供給が可能となる。絶縁性微粒子の前記式(1)の化合物での表面処理方法、表面処理量は、前記導電性微粒子の表面処理と同様とすればよい。尚、導電性微粒子と絶縁性微粒子との各々の表面処理カップリング剤は、互いに同一であってもよく、或いは異なっていてもよい。
表面層のバインダーとしては、樹脂及びエラストマーならばどのようなものを用いてもよい。樹脂としては、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)、オレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(CEBC)等が挙げられる。また、エラストマーとしては、合成ゴム及び熱可塑性エラストマーが挙げられ、例えば、合成ゴムとしては、天然ゴム(加硫処理等)、EPDM、SBR、シリコーンゴム、ウレタンゴム、IR、BR、NBR、CR等が挙げられる。熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー及び塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。これらの材料は、単独または二種類以上を混合してもよく、共重合体であってもよい。表面層2dは、帯電部材の最表面を構成し、被帯電体である感光体と接触するため、感光体を汚染してしまう材料では好ましくない。また、表面離型性のよいものが好ましいといえる。従って、表面層材料としては、樹脂を用いるのが好ましいといえる。
本発明に係る帯電部材に用いられる弾性層2bの材料としては、合成ゴム及び熱可塑性エラストマーのようなエラストマーならばどのようなものを用いてもよい。エラストマーについては、表面層に記載したものと同様のエラストマーを用いることができる。
本実施の形態において用いられる導電性支持体2aは、鉄、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケルなどの金属材料を用いることができる。更に、これらの金属表面に耐傷性付与を目的としてメッキ処理を施しても構わないが、導電性を損なわないことが必要である。
本発明に係る帯電部材の他の態様を、図2〜4に示す。図2では、被覆層が弾性層2bと表面層2dとその間の抵抗層2cとからなる三層構造を有している。図3では、抵抗層2cと表面層2dとの間に第2の抵抗層2eを設けた四層構造の被覆層を有している。更に抵抗層を設けて、導電性基体2aの上に四層以上を形成した構造であってもよい。また、図4に示すように表面層2dのみを導電性基体2a上に設けた一層構造であってもよい。更には、本発明に係る帯電部材はローラ形状に限られることはなく、図5〜6に示した様にシート状或いは板状のものであってもよく、また図7〜8に示した様にベルト状、或いはフィルム状等の様々な形状をとることが可能であり、それぞれに対して、前述した層構成をとることが可能である。
本実施の形態の帯電部材には、弾性層中に含有される軟化油や可塑剤等の帯電部材表面へのブリードアウトを防止する目的で、弾性層2bに接した位置に抵抗層2cを設けることができる。上記抵抗層2cを構成する材料は、弾性層2bに用いられる材料と同様のものを用いることができる。また、上記抵抗層2cは、導電性または半導電性を有していることが好ましい。導電性材料は表面層2d用に挙げられた各種導電性微粒子を用いることができる。この場合、所望の体積抵抗率を得るためには、前記各種導電性微粒子を二種以上併用してもよい。
また、前記弾性層2b、表面層2d及び抵抗層2cの導電性(体積抵抗率)の測定は、例えば抵抗測定装置(三菱化学(株)製絶縁抵抗計Hiresta-UP)を用いて行う。より詳しくは、前記弾性層2bにおいては、弾性層材料自体を2mm厚に膜成形し、温度23℃、湿度50%の環境で250Vの電圧を30秒間印加して導電性の測定を行う。表面層2d及び抵抗層2cにおいては、各々の層を形成したものと同一の結着樹脂を塗料化し、そのクリア塗料をアルミシート上にコーティングし、上記の条件でそれぞれの層の導電性を測定する。
また、前記弾性層2b、表面層2d及び抵抗層2cの作製は、各層を好適な層厚に形成するのに適当な方法であれば特に限定されず、樹脂化合物の層形成において公知の方法を用いて作製することができる。これらの層の作製は、例えば、予め所定厚に形成されたシート状またはチューブ状の層を接着または被覆することによって行ってもよいし、静電スプレーやディッピング塗工等、従来知られている工法によって、またはそれに準じて行ってもよい。また、押出し成形によって大まかに層形成した後に研磨等によって形状を整える方法であってもよいし、型内で所定の形状に材料を硬化、成形する方法であってもよい。
また、前記弾性層2b、表面層2d及び抵抗層2cの層厚は、それぞれの層の機能の発現を損なわない範囲であれば特に限定されないが、弾性層であれば0.2mm以上であることが好ましい。この範囲内とすることで、弾性層に適度な弾性を保持させることができ、また被帯電体との当接も、帯電均一性を満足させる上で十分なものとすることができる。
本発明に用いる微粒子の粒子径の測定は、島津製作所製レーザ回折式粒度分布測定装置SALD-7000を用いて行う。まず、蒸留水に少量の界面活性剤0.2質量%を添加した溶液を用意する。界面活性剤は特に限定するものでなく、市販のものならどのようなものでも用いることができる。この溶液を硝子瓶に入れて、少量の微粒子を投入し、5分程度超音波をかけて分散させる。この溶液を測定セルに投入し、測定を行う。これにより、微粒子の粒度分布を測定することができる。測定可能な粒子径の範囲は0.015〜500μmである。また、本発明における微粒子の平均粒子径は、前記装置によって測定した体積平均粒子径をもって、本発明の平均粒子径とする。
・微粒子の体積抵抗率の測定方法
更に、本発明に用いる微粒子の体積抵抗率は、Loresta-GPまたはHiresta-UPにMCP-PD41(全て三菱化学(株)製)を接続して測定した値をもって微粒子の体積抵抗率とした。サンプル量は微粒子の密度等によって適宜調節するのが好ましい。例えば、酸化錫においては1.5g、カーボンブラックにおいては0.5gとし、印加圧力は一定の10.1Mpa(102kgf/cm2)とした。印加電圧は、Loresta-GPにより測定する際には10Vに固定し、Hiresta-UPにより測定する際には、印加電圧により測定する抵抗領域が異なるため、測定する抵抗値にあわせて適時印加電圧を変化させた。
図9は、本発明の電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
次のようにして帯電部材を作製した。
アリルグリシジルエーテル=40mol%:56mol%:4mol%):
100質量部
・軽質炭酸カルシウム: 45質量部
・脂肪族ポリエステル系可塑剤: 10質量部
・ステアリン酸亜鉛: 1質量部
・老化防止剤MB(2−メルカプトベンズイミダゾール): 0.5質量部
・酸化亜鉛: 5質量部
・四級アンモニウム塩(下記式で示される構造): 2質量部
上記弾性層の上に表面層2dを被覆形成した。
・前記式(1)で示される化合物(下記表2参照) 11質量部
・イソプロピルアルコール 500質量部
・メチルイソブチルケトン 250質量部
・前記導電性酸化錫(体積抵抗率:103Ω・cm) 170質量部
・前記二酸化チタン(体積抵抗率:1016Ω・cm) 24質量部
・変性ジメチルシリコーンオイル 0.08質量部
・PMMA粒子(平均粒径:5.1μm、体積抵抗率1016Ω・c) 60質量部
前述した測定法にて表面層の接触角を測定した。その結果を表4に示す。
上記帯電部材を用いて、画像ムラに対する評価を下記の手順にて行った。
ランク2:画像端部に画像ムラがわずかに認められる。
ランク3:画像中央部にもわずかにムラが認められるものの、許容範囲内である。
ランク4:画像全体にムラが目立つ
絶縁性微粒子である二酸化チタン微粒子にカップリング処理を施した以外は、参考例1と同様にして帯電部材を製造した。尚、二酸化チタン微粒子のカップリング処理は、カップリング処理の割合を10質量%に代えた以外は、上記参考例1の導電性酸化錫微粒子のカップリング処理と同様に行った。この帯電部材の接触角を上記参考例1と同様にして測定した。
二酸化チタン微粒子を下記表2に示した絶縁性粒子表面処理カップリング剤及び処理量にて処理した以外は実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層の層厚は、13.3μmであった。こうして得られた帯電部材の表面層の接触角並びに高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
酸化錫微粒子の表面処理カップリング剤、二酸化チタン微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更し、絶縁性微粒子として、更にシリカ(平均粒径:0.05μm、体積抵抗率:1016Ω・cm)を10質量部添加した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は25μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
酸化錫微粒子の表面カップリング剤、二酸化チタン微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は12μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
酸化錫微粒子をカーボンブラック微粒子(平均粒径体積抵抗0.15μm、体積抵抗0.1Ω・cm)に代えると共に、当該カーボンブラック微粒子の表面処理カップリング剤、二酸化チタン微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は23.2μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
酸化錫微粒子の表面処理カップリング剤、二酸化チタン微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。また各帯電部材の表面層の膜厚も併せて表4に示す。
実施例1において、絶縁性微粒子をチタン酸バリウム微粒子(平均粒径0.15μm、体積抵抗1015Ω・cm)に代えると共に、酸化錫微粒子の表面処理カップリング剤、絶縁性粒子であるチタン酸バリウム微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は15.2μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
実施例1において、酸化錫微粒子の表面処理カップリング剤、二酸化チタン微粒子の表面処理カップリング剤及びそれらによる処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を下記表4に示す。各帯電部材の表面層の膜厚も併せて表4に示す。
カップリング処理しない酸化錫及び酸化チタンを用い、ディッピング塗料に、前記式(1)で示される化合物として下記表3に示す化合物を、下記表3に示す割合で添加した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。本実施例の化合物の添加量は、ディッピング塗料中から溶剤(例えばメチルイソブチルケトン)を除いた全ての固形分に対する化合物の質量%のことを示している。本実施例では、化合物の添加量は5.35質量%であり、表面層膜厚は16.7μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
実施例15において、前記式(1)で示される化合物とその添加量を表3に示すように変更した以外は同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は20.8μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
酸化錫微粒子をカーボンブラック微粒子(平均粒径体積抵抗0.15μm、体積抵抗0.1Ω・cm)に代えると共に、前記式(1)で示される化合物とその添加量を表3に示すように変更した以外は実施例15と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は12.1μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
前記式(1)で示される化合物とその添加量を表3に示すように変更した以外は実施例15と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は19.1μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
前記式(1)で示される化合物とその添加量を表3に示すように変更した以外は実施例15と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は8.3μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
実施例1において、酸化錫微粒子の表面処理カップリング剤及びその処理量を表2に示すように変更した以外は、同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は21μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
二酸化チタン微粒子を添加せず、酸化錫微粒子のカップリング処理量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は12.3μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
実施例15において、前記式(1)で示される化合物とその添加量を表3に示すように変更した以外は同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は17.3μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
実施例15において、前記式(1)で示される化合物を添加しない以外は同様にして帯電部材を作成した。表面層膜厚は13,8μmであった。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
酸化錫微粒子をカーボンブラック微粒子(平均粒径0.2μm、体積抵抗率0.05Ω・cm)に変更し、前記式(1)で示される化合物を添加しない以外は実施例15と同様にして帯電部材を作成した。この際、帯電部材表面層に層厚のムラができてしまい、画像上にそのムラが発生した。得られた帯電部材の表面層の接触角を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
絶縁性粒子として、表面のカップリング剤処理を行わないものを用いた以外は、前記実施例8と同様にして帯電部材を作成した。得られた帯電部材の表面層の接触角及び高温高湿環境放置後画像ムラ評価を参考例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
[実施態様1]
導電性支持体と、該導電性支持体の周囲を被覆している被覆層と、を有している帯電部材であって、該帯電部材の最外表面を構成している導電性の表面層が、下記(i)及び(ii)から選ばれる少なくとも一方を含んでいることを特徴とする帯電部材、
(i)導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物;
(ii)下記式(1)で示される化合物で表面を処理された導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物で表面を処理された絶縁性微粒子:
Ra−Si−X4−a・・・(1)
(上記式(1)中、aは1〜3の整数、Rは分岐鎖を有するアルキル基、Xは加水分解可能な基を示す)。
前記(i)において、該表面層が、式(1)で示される化合物を、該表面層に対して1〜30質量%含んでいる実施態様1に記載の帯電部材。
前記(ii)において、該導電性微粒子が、式(1)で示される化合物により5〜30質量%の割合で表面を処理されたものである実施態様1に記載の帯電部材。
前記式(1)中、Xがアルコキシ基である実施態様1〜3の何れかに記載の帯電部材。
前記導電性微粒子が、金属酸化物の微粒子である実施態様1〜4の何れかに記載の帯電部材。
前記金属酸化物が、酸化スズである実施態様5に記載の帯電部材。
前記絶縁性微粒子が、酸化チタンの微粒子である実施態様1に記載の帯電部材。
前記帯電部材の表面の接触角が、100°以上であることを特徴とする実施態様1〜7の何れかに記載の帯電部材。
被帯電体である電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電するための、実施態様1〜8の何れかに記載の帯電部材を有する帯電手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
前記帯電手段が、前記電子写真感光体に接触配置されている実施態様9に記載のプロセスカートリッジ。
被帯電体である電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電するための、実施態様1〜8の何れかに記載の帯電部材を有する帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、を有することを特徴とする電子写真装置。
前記帯電手段が、前記電子写真感光体に接触している実施態様11に記載の電子写真装置。
該帯電部材に対して、前記帯電手段により直流電圧のみを印加するものである実施態様12に記載の電子写真装置。
2 帯電部材(帯電ローラ)
2a 支持体
2b 弾性層
2c 抵抗層
2d 表面層
2e 第2の抵抗層
2’ 帯電ローラ
3 像露光手段
4 現像手段
5 クリーニング手段
6 中間転写ベルト
8 転写部材(転写ローラ)
P 転写材
Claims (13)
- 導電性支持体と、該導電性支持体の周囲を被覆している被覆層と、を有している帯電部材であって、該帯電部材の最外表面を構成している導電性の表面層が、下記(i)及び(ii)から選ばれる少なくとも一方を含んでいることを特徴とする帯電部材、
(i)導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物;
(ii)下記式(1)で示される化合物で表面を処理された導電性微粒子及び下記式(1)で示される化合物で表面を処理された絶縁性微粒子:
Ra−Si−X4−a・・・(1)
(上記式(1)中、aは1〜3の整数、Rは分岐鎖を有するアルキル基、Xは加水分解可能な基を示す)。 - 前記(i)において、該表面層が、式(1)で示される化合物を、該表面層に対して1〜30質量%含んでいる請求項1に記載の帯電部材。
- 前記(ii)において、該導電性微粒子が、式(1)で示される化合物により5〜30質量%の割合で表面を処理されたものである請求項1に記載の帯電部材。
- 前記式(1)中、Xがアルコキシ基である請求項1〜3の何れかに記載の帯電部材。
- 前記導電性微粒子が、金属酸化物の微粒子である請求項1〜4の何れかに記載の帯電部材。
- 前記金属酸化物が、酸化スズである請求項5に記載の帯電部材。
- 前記絶縁性微粒子が、酸化チタンの微粒子である請求項1に記載の帯電部材。
- 前記帯電部材の表面の接触角が、100°以上であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の帯電部材。
- 被帯電体である電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電するための、請求項1〜8の何れかに記載の帯電部材を有する帯電手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 前記帯電手段が、前記電子写真感光体に接触配置されている請求項9に記載のプロセスカートリッジ。
- 被帯電体である電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電するための、請求項1〜8の何れかに記載の帯電部材を有する帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、を有することを特徴とする電子写真装置。
- 前記帯電手段が、前記電子写真感光体に接触している請求項11に記載の電子写真装置。
- 該帯電部材に対して、前記帯電手段により直流電圧のみを印加するものである請求項12に記載の電子写真装置。
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