JP2005113906A - ４行程サイクル水平対向型エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、体積が小さく、吸気バルブ装置及び排気バルブ装置を駆動するためのタイミングベルトのような追加的な動力伝達手段が要求されない簡単な構造の水平対向型エンジンを提供する。
【解決手段】本発明による水平対向型４行程サイクルエンジンは、水平に形成され、両側に開放される一つ以上のシリンダーボアが形成されたシリンダーブロックと、前記一つ以上のシリンダーボアに各々スライド結合して前記一つ以上のシリンダーボアを各々二つの燃焼室に区分する一つ以上のピストンと、前記シリンダーブロックの両側に配置されて前記一つ以上のピストンの往復運動によって駆動される一対のクランク軸とを含んでなる
【選択図】図２

Description

本発明は、水平対向型エンジンに関し、より詳しくは、複数のシリンダーボアを含み、それぞれのシリンダーボアは二つの燃焼室に区分される水平対向型エンジンに関する。
一般に、エンジンは吸気バルブ装置及び排気バルブ装置が結合されるシリンダーヘッドと、前記シリンダーヘッド（ヘッドと略記）と結合されるシリンダーブロックと、シリンダーブロック（ブロックと略記）に形成されたシリンダーボア（ボアと略記）にスライド結合するピストンと、前記ピストンとクランク軸の間に介在してピストンの直線運動をクランク軸の回転運動に変換するコネクティングロッド（コンロッドと略記）及びクランクとを含む。
前記エンジンはボアの配列形態によって区分でき、その中の水平対向型エンジンを図１に示す。
図１に示すように、従来技術による水平対向型エンジンのブロックには一つ以上のボアが互いに対向して形成され、前記ボアにピストンがスライド運動できるように結合される（以下、スライド結合と記す）。
ブロックの中央にはクランクが備えられ、ピストンはクランクにコンロッドによって連結される。上記構成によってピストンの直線運動がコンロッドによってクランク軸の回転運動に変換される。
ブロックの両側には吸気バルブ装置及び排気バルブ装置が取付けられ、吸気バルブ装置及び排気バルブ装置は追加的な動力伝達手段を利用してクランク軸により駆動される。
特開２００２−２４２６９２号公報
本発明は、体積が小さく、吸気バルブ装置及び排気バルブ装置を駆動するためのタイミングベルトのような追加的な動力伝達手段が要求されない簡単な構造の水平対向型エンジンを提供することにその目的がある。
上記課題を解決するために、本発明による水平対向型４行程サイクルエンジンは、水平に形成され、両側に開放される一つ以上のボアが形成されたブロックと、前記一つ以上のボアに各々スライド結合して前記一つ以上のボアを各々二つの燃焼室に区分する一つ以上のピストンと、前記ブロックの両側に配置されて前記一つ以上のピストンの往復運動によって駆動される一対のクランク軸とを含むことを特徴とする。
好ましくは、水平対向型４行程サイクルエンジンのそれぞれの燃焼室はシリンダーヘッドと結合し、ヘッドには吸気装置、排気装置、及び点火プラグが装着される。
この時、ヘッドにはそれぞれの燃焼室に対応して貫通孔が形成され、ピストンの両終端は貫通孔を通して延びる。
好ましくは、ヘッドの貫通孔とピストンの終端の間にはピストンリングが備わる。
この時、ピストンの両終端は一対のクランク軸の各クランクピンに各々コンロッドによって連結される。
好ましくは、水平対向型４行程サイクルエンジンは、シリンダボアの両側に装着されて吸気装置および排気装置を駆動するカム機構、およびカム機構を駆動する一つ以上のカム軸をさらに含み、一つ以上のカム軸は一対のクランク軸とギヤ結合して駆動される。
本発明の水平対向型４行程サイクルエンジンによると、一つのボアを利用して二つの燃焼室を形成するためエンジンの体積を減少させることができる。また、ボアの両側にクランク軸が装着されて排気バルブ装置及び吸気バルブ装置を駆動するカム軸とクランク軸との間隔が短縮するため、別途のプッシュロッドまたはタイミングベルトが不要となり、エンジンの構造を簡単化することができる。
以下、添付した図面を参照して本発明による水平対向型４行程サイクルエンジンの一実施例について詳細に説明する。
図２には本発明の一実施例による水平対向型４行程サイクルエンジンの構成を示す。図２に示すように、本実施例によるエンジンのブロック２００には同一形状を有する第１ボア２１ａ及び第２ボア２１ｂが形成される。
第１ボア２１ａには第１ピストン２３ａがスライド結合される。第１ピストン２３ａによって第１ボア２１ａは第１燃焼室４１ａ及び第２燃焼室４３ａに区分される。この時、第１ピストン２３ａの両終端（ピストンロッド）は第１ボア２１ａの長さ方向に延びる。
第１ボア２１ａの両終端には第１ヘッド２５ａ、及び第２ヘッド２７ａが各々結合し、両ヘッドによりボアの開放端を閉鎖する。この時、第１ピストン２３ａの両終端は第１ヘッド２５ａ及び第２ヘッド２７ａを貫通して延びる。
第１ヘッド２５ａと第１ピストン２３ａの左終端との間には第１ピストンリング２９ａが介在して気密を維持し、第２ヘッド２７ａと第１ピストン２３ａの右終端との間には第２ピストンリング３１ａが介在して気密を維持する。
第１ヘッド２５ａには第１吸気バルブ３３ａ及び第１排気バルブ３７ａが設けられ、第２ヘッド２７ａには第２吸気バルブ３５ａ及び第２排気バルブ３９ａが設けられる。
第１ボア２１ａの外部に延長された第１ピストン２３ａの左終端は第１ピストンピン５１ａによって第１コンロッド４５ａに連結され、第１コンロッド４５ａは第１クランク軸５５のクランクピンに連結される。
第１ボア２１ａの外部に延長された第１ピストン２３ａの右終端は第２ピストンピン５３ａによって第２コンロッド４７ａに連結され、第２コンロッド４７ａは第２クランク軸５７のクランクピンに連結される。
第２ボア２１ｂは第１ボア２１ａと同一に構成され、ボア２１ａと平行に配列される。この時、第２ボア２１ｂは第２ピストン２３ｂによって第３燃焼室４１ｂ及び第４燃焼室４３ｂに区分される。
結果的に、第１ボア２１ａと第２ボア２１ｂを利用して４つの燃焼室４１ａ、４１ｂ、４３ａ、４３ｂが形成される。
図３には図２のヘッドの具体的な形状を示す。
第１ヘッド２５ａの中央には第１ピストン２３ａの一方の終端が貫通して外部に延び、その周囲に第１吸気バルブ３３ａ、第１排気バルブ３７ａ及び点火プラグ６１ａが備わる。
他のヘッド２５ｂ、２７ａ、２７ｂは第１ヘッド２５ａと同一形態で形成される。
図４には本発明による水平対向型４行程サイクルエンジンの第１ボア２１ａでの燃焼過程を示す。
第１吸気バルブ３３ａは第１吸気カム軸６３ａによって作動し、第２吸気バルブ３５ａは第２吸気カム軸６５ａによって作動する。また、第１排気バルブ３７ａは第１排気カム軸６７ａによって作動し、第２排気バルブ３９ａは第２排気カム軸６９ａによって作動する。
第２燃焼室４３ａでの燃料の爆発は第１ピストン２３ａに伝達されて第１クランク軸５５が駆動される。
図４（ａ）に示すように、第１燃焼室４１ａの吸入行程時に第２燃焼室４３ａでは圧縮行程が進行する。したがって、第１燃焼室４１ａの第１吸気バルブ３３ａは開放され、第１排気バルブ３７ａは閉鎖され、第２燃焼室４３ａの第２吸気バルブ３５ａと第２排気バルブ３９ａは閉鎖される。
図４（ｂ）に示すように、第１燃焼室４１ａの吸入行程の後、第１燃焼室４１ａの圧縮行程が進行し、同時に第２燃焼室４３ａでは爆発行程が進行する。したがって、第１燃焼室４１ａの第１吸気バルブ３３ａと第１排気バルブ３７ａ、第２燃焼室４３ａの第２吸気バルブ３５ａと第２排気バルブ３９ａは全て閉鎖される。
図４（ｃ）に示すように、第１燃焼室４１ａの圧縮行程の後、第１燃焼室４１ａの爆発行程が進行し、同時に第２燃焼室４３ａでは排気行程が進行する。したがって、第１燃焼室４１ａの第１吸気バルブ３３ａ及び第１排気バルブ３７ａは閉鎖され、第２燃焼室４３ａの第２吸気バルブ３５ａは閉鎖され、第２排気バルブ３９ａは開放される。
第１燃焼室４１ａでの燃料の爆発は第１ピストン２３ａに伝達されて第２クランク軸５７が駆動される。
図４（ｄ）に示すように、第１燃焼室４１ａの爆発行程の後、第１燃焼室４１ａの排気行程が進行し、同時に第２燃焼室４３ａでは吸入行程が進行する。したがって、第１燃焼室４１ａの第１吸気バルブ３３ａは閉鎖され、第１排気バルブ３７ａは開放され、第２燃焼室４３ａの第２吸気バルブ３５ａは開放され、第２排気バルブ３９ａは閉鎖される。
第１燃焼室４１ａの第１吸気バルブ３３ａと第１排気バルブ３７ａ、及び前記第２燃焼室４３ａの第２吸気バルブ３５ａと第２排気バルブ３９ａの動作をまとめると表２のようになる。
Figure 2005113906
図５には第１吸気カム軸６３ａ、第２吸気カム軸６５ａ、第１排気カム軸６７ａ、第２排気カム軸６９ａ、第１クランク軸５５、第２クランク軸５７、及び駆動ホイールと連結される出力軸７１ａの結合関係を示す。
第１燃焼室４１ａ及び第３燃焼室４１ｂでの爆発行程によって第２クランク軸５７が駆動され、第２燃焼室４３ａ及び第４燃焼室４３ｂでの爆発行程によって第１クランク軸５５が駆動される。
この時、第１燃焼室４１ａ、第２燃焼室４３ａ、第３燃焼室４１ｂ、及び第４燃焼室４３ｂの関係を示すと表３のようになる。
Figure 2005113906
特定のピストンについてみると、第１クランク軸５５と第２クランク軸５７のクランクピン角度は１８０度に設定される。隣接ボアの動作については、クランクピン角度はボアの数に基づいて決定される。これは当業者に自明な事項で、これ以上の説明は省略する。
図５には第１吸気カム軸６３ａ、第２吸気カム軸６５ａ、第１排気カム軸６７ａ、第２排気カム軸６９ａ、第１クランク軸５５、第２クランク軸５７、及び車両のホイールを駆動するための出力軸７１ａの結合関係を示す。
図５に示すように、第１クランク軸５５によって第１吸気カム軸６３ａ及び第１排気カム軸６７ａがギヤ駆動され、第２クランク軸５７によって第２吸気カム軸６５ａ及び第２排気カム軸６９ａがギヤ駆動される。
車両のホイールを駆動するための出力軸７１ａは排気カム軸６７ａ、６９ａによってギヤ駆動され、車両の運動に必要な駆動力を提供する。
従来技術による水平対向型エンジンを示した図である。 本発明の一実施例による２気筒水平対向型エンジンの構成を示した図である。 図２の水平対向型エンジンのシリンダーヘッドを示した図である。 （ａ）は図２の水平対向型エンジンの第１行程を示したもので、（ｂ）は図２の水平対向型エンジンの第２行程を示したもので、（ｃ）は図２の水平対向型エンジンの第３行程を示したもので、（ｄ）は図２の水平対向型エンジンの第４行程サイクルを示したものである。 本発明の一実施例による水平対向型エンジンのクランク軸、カム軸及び出力軸の連結関係を示した図である。
符号の説明
２１ａ 第１シリンダーボア
２１ｂ 第２シリンダーボア
２３ａ 第１ピストン
２３ｂ 第２ピストン
２５ａ 第１シリンダーヘッド
２７ａ 第２シリンダーヘッド
２９ａ 第１ピストンリング
３１ａ 第２ピストンリング
３３ａ 第１吸気バルブ
３５ａ 第２吸気バルブ
３７ａ 第１排気バルブ
３９ａ 第２排気バルブ
４１ａ 第１燃焼室
４１ｂ 第３燃焼室
４３ａ 第２燃焼室
４３ｂ 第４燃焼室
４５ａ 第１コネクティングロッド
４７ａ 第２コネクティングロッド
５１ａ 第１ピストンピン
５３ａ 第２ピストンピン
５５ 第１クランク軸
５７ 第２クランク軸
６１ａ 点火プラグ
２００ シリンダーブロック

Claims (7)

  1. 水平対向型４行程サイクルエンジンにおいて、
    水平に形成され、両側に開放される一つ以上のシリンダーボアが形成されたシリンダーブロックと、
    前記一つ以上のシリンダーボアに各々スライド結合して前記一つ以上のシリンダーボアを各々二つの燃焼室に区分する一つ以上のピストンと、
    前記シリンダーブロックの両側に配置されて前記一つ以上のピストンの往復運動によって駆動される一対のクランク軸と
    を含むことを特徴とする水平対向型４行程サイクルエンジン。
  2. 前記水平対向型４行程サイクルエンジンのそれぞれの燃焼室はシリンダーヘッドと結合し、前記シリンダーヘッドには吸気装置、排気装置、及び点火プラグが装着されることを特徴とする請求項１に記載の水平対向型４行程サイクルエンジン。
  3. 前記シリンダーヘッドにはそれぞれの燃焼室に対応して貫通孔が形成され、前記ピストンの両終端は前記貫通孔を通して延びることを特徴とする請求項２に記載の水平対向型４行程サイクルエンジン。
  4. 前記シリンダーヘッドの貫通孔と前記ピストンの終端の間にはピストンリングが備わることを特徴とする請求項３に記載の水平対向型４行程サイクルエンジン。
  5. 前記ピストンの両終端は前記一対のクランク軸の各クランクピンに各々コネクティングロッドによって連結されることを特徴とする請求項４に記載の水平対向型４行程サイクルエンジン。
  6. 前記水平対向型４行程サイクルエンジンは、
    前記シリンダボアの両側に装着されて前記吸気装置および前記排気装置を駆動するカム機構、および前記カム機構を駆動する一つ以上のカム軸をさらに含み、
    前記一つ以上のカム軸は前記一対のクランク軸とギヤ結合して駆動されることを特徴とする請求項５に記載の水平対向型４行程サイクルエンジン。
  7. 前記ピストンによって区分された前記二つの燃焼室は第１燃焼室及び第２燃焼室を含み、
    前記バルブユニットは以下の表１に基づいて作動するように構成されることを特徴とする請求項６に記載の水平対向型４行程サイクルエンジン。
    Figure 2005113906
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