JP2005113263A - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プレス成形における摺動性および接着性に優れ、また化成処理性にも優れた合金化溶融めっき鋼板を提供する。
【解決手段】 Fe-Zn合金めっき層を少なくとも鋼板の片面に有し、かつ該Fe-Zn合金めっき層はめっき面に平坦部を有し、該平坦部は、その表面に平均厚さ10nm以上、100nm以下、かつ、Fe量とZn量の和に対するFe量の割合(原子比)が0.2%以上50%以下である酸化物層を有することを特徴とする、プレス成形性および接着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動車用薄鋼板等の用途において、プレス成形性と接着性を両立する、合金化溶融亜鉛めっき鋼板に関するものである。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、亜鉛めっき鋼板と比較して塗装性及び溶接性に優れることから、自動車や家電製品等に広く利用されている。
このような合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、プレス成形を施されて目的の用途に供される。しかし、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、冷延鋼板に比べてプレス成形性が劣るという欠点を有する。これは合金化溶融亜鉛めっき鋼板とプレス金型との摺動抵抗が、冷延鋼板の場合に比較して大きいことが原因である。即ち、ビードと亜鉛系めっき鋼板との摺動抵抗が著しく大きい部分で、合金化溶融亜鉛めっき鋼板がプレス金型に流入しにくくなり、鋼板の破断が起こりやすい。
そこで亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を向上させる方法としては、一般に高粘度の潤滑油を塗布する方法が広く用いられている。しかしこの方法では、潤滑油の高粘性のために、塗装工程で脱脂不良による塗装欠陥が発生したり、またプレス時の油切れにより、プレス性能が不安定になる等の問題がある。前記問題を解決するには、潤滑油の塗布量を極力低減できることが必要であり、そのためには、合金化溶融亜鉛めっき鋼板自体のプレス成形性を改善することが必要となる。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、鋼板に溶融亜鉛めっきを施した後、加熱処理を行い、鋼板中のFeとめっき層中のZnが拡散する合金化反応が生じることにより、Fe-Zn合金層を形成させたものである。このFe-Zn合金層は、通常、Γ相、δ1相、ζ相からなる皮膜であり、Fe濃度が低くなるに従い、すなわち、Γ相→δ1相→ζ相の順で、硬度ならびに融点が低下する傾向がある。このため、摺動性の観点からは、高硬度で、融点が高く凝着の起こりにくい高Fe濃度の皮膜が有効であり、プレス成形性を重視する合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、皮膜中の平均Fe濃度を高めに製造されている。
しかしながら、高Fe濃度の皮膜では、めっき−鋼板界面に硬くて脆いΓ相が形成されやすく、加工時に界面から剥離する現象、いわゆるパウダリングが生じ易い問題を有している。このため、特許文献1に示されているように、摺動性と耐パウダリング性を両立するために、上層に第二層として硬質のFe系合金を電気めっきなどの手法により付与する方法がとられている。しかしながら、めっき皮膜を二層とすることは製造コストが余計にかかるという問題を有している。
この問題を解決する方法として、特許文献2および特許文献3は、亜鉛系めっき鋼板の表面に電解処理、浸漬処理、塗布酸化処理、または加熱処理を施すことにより、ZnOを主体とする酸化膜を形成させて溶接性、または加工性を向上させる技術を開示している。
特許文献4は、亜鉛系めっき鋼板の表面に、リン酸ナトリウム5〜60g/lを含みpH2〜6の水溶液中にめっき鋼板を浸漬するか、電解処理、また、上記水溶液を散布することによりP酸化物を主体とした酸化膜を形成して、プレス成形性及び化成処理性を向上させる技術を開示している。
特許文献5は、亜鉛系めっき鋼板の表面に電解処理、浸漬処理、塗布処理、塗布酸化処理、または加熱処理により、Ni酸化物を生成させることによりプレス成形性および化成処理性を向上させる技術を開示している。
しかしながら、上述した特許文献2〜5を合金化溶融亜鉛めっき鋼板に適用した場合、プレス成形性の改善効果を安定して得ることはできない。発明者らは、この原因について詳細な検討を行った。その結果、合金化溶融めっき鋼板はAl酸化物が不均一に存在することにより表面の反応性が不均一であること、及びめっき表面の粗さが大きいことが原因であることを見出した。即ち、上述した特許文献2〜5を合金化溶融めっき鋼板に適用した場合、表面の反応性が不均一であるため、電解処理、浸漬処理、塗布酸化処理及び加熱処理等を行っても所定の皮膜を表面に均一に形成することは困難である。
また、めっき表面は合金化反応の不均一性およびFe-Zn合金相の形状により数μm以上のマクロな凹凸が形成されている。プレス成型時にプレス金型と直接接触するのは表面の凸部となるが、凸部のうち膜厚の薄い部分と金型との接触部での摺動抵抗が大きくなり、プレス成形性の改善効果が十分には得られない。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を改善すべく鋭意研究した結果、Fe-Zn合金めっき層を少なくとも鋼板の片面に有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき面に平坦部を形成し、さらに該平坦部表面に微細凹凸を形成し、さらに該めっき相表層に、ZnまたはZnとFe及び/又はAlを含む酸化物及び/又は水酸化物を形成することで、プレス成形性における摺動特性を向上できる技術を開発し、特許出願した(特許文献6等)。
以下に先行技術文献情報について記載する。なお、非特許文献1、2については、説明の都合上、[発明を実施するための最良の形態]の項で説明する。
特開平1-319661号公報 特開昭53-60332号公報 特開平2-190483号公報 特開平4-88196号公報 特開平3-191093号公報 特開2001-323358号公報 名越正泰,他2名,「極低加速走査電子顕微鏡でみた実材料表面」,表面技術,2003年、54巻、第1号,p.31-34
近年、自動車や家電製品における、表面処理鋼板の使用方法として、接着剤を用いて鋼板同士を張り合わせる方法が増加している。この場合、接着強度が高いとこと(接着性と記す)が重要なファクターであるが、前記特許文献6においては、プレス成形性の面から処理皮膜が厚く形成された場合や、処理皮膜とめっき表面の密着性が低い場合には、接着性が低下してしまう場合がある。
また、特許文献2〜3においてZnO皮膜を全面に生成させようとすると部分的に厚さの厚い皮膜が形成され、化成処理性を著しく損なうことがあった。
この発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、プレス成形における摺動性および接着性に優れ、また化成処理性にも優れた合金化溶融めっき鋼板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した目的を達成すべく、鋭意研究を重ねた結果、合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき表面に平坦部を設け、その平坦部表面に、Fe量割合が特定範囲にあるZnとFeを含む酸化物層を形成させることで、プレス加工性および接着性を高レベルで安定して両立できることを見出した。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、合金化処理時の鋼板−めっき界面の反応性の差およびFe-Zn合金の角張った形状により、めっき表面にマクロな粗さが存在している。このような合金化溶融亜鉛めっき鋼板に平坦部を設ける。平坦部を設けることによって、めっき表面の凹凸を緩和し表面を平滑にすると同時にめっき表面の凸部を平坦にする。また、平坦部を設けることにより、その表面に酸化物皮膜を効率的、かつ均一に形成することができる。平坦部の形成方法は特に限定されないが、調質圧延と兼ねてもよい。
このようにして形成された合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面の平坦部は、プレス成形時に金型が直接接触する部分であるため、この平坦部の摺動抵抗を小さくすることが、プレス成形性を安定して改善することにつながるのである。
本発明者らは、プレス成形性の指標として摩擦係数を、接着性の指標として剥離試験により脱離する処理皮膜の面積率を、それぞれ評価して、平坦部の表面に付与する物質を種々検討した。その結果、平坦部の表面にZnとFeを特定範囲の割合で含む酸化物皮膜を形成させることが、プレス加工性および接着性を高レベルで両立する上で特に有利なことを見出した。Znのみからなる酸化物皮膜でも、摩擦係数をある程度低くすることが可能である。しかし、めっき表面と処理皮膜の密着性が低く、容易に脱落してしまい、従って接着性に不利である。したがって、平坦部表面に付与する酸化物層にはFeを含有することが必須である。前記ZnとFeを特定範囲が、皮膜中のZn量とFe量の総和に対して、Fe量を原子比で0.2%以上、50%以下含有する皮膜とすること、より望ましくはFe量を原子比で0.2%以上、25%以下含有する皮膜とすることにより、高い潤滑性で、かつ密着性が格段に向上することを見出した。さらに望ましい皮膜中のFe量の原子比は0.2%以上、15%以下で、そうすることにより、さらに優れた潤滑性を得ることができ、また実用上十分な接着性を得ることができる。
また、Fe量を原子比で0.2%以上、50%以下含有する皮膜を形成させても、皮膜を形成させない合金化溶融亜鉛めっき鋼板と同等の化成処理性が得られ、化成処理性を低下させることはなかった。
ZnとFeは比較的安価な元素で低コスト化に寄与する上に、方法によっては、めっきに含まれるZnとFeを利用できることもプロセスの簡略化・低コスト化に有利である。
本発明は、以上の知見に基づいてなされたもので、Fe-Zn合金めっき層を少なくとも鋼板の片面に有し、かつ該Fe-Zn合金めっき層はめっき面に平坦部を有し、該平坦部は、その表面に平均厚さ10nm以上、100nm以下かつ、Fe量とZn量の和に対するFe量の割合(原子比)が0.2%以上50%以下である酸化物層を有することを特徴とする、プレス成形性および接着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板を提供する。
本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板はプレス成形時の摺動抵抗が小さく、安定して優れたプレス成形性と接着性が得られ、また化成処理性にも優れる。
以下、本発明について詳しく説明する。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形性を向上させるためには、プレス成形時に金型が直接接触するめっき表面の摺動抵抗を低減することが必要である。めっき表面に平坦部を設けることにより、プレス成形時に金型が接触する表面の大部分をこの平坦部に限定することができる。従って、該平坦部表面に摺動抵抗を低下させる酸化物層を付与することが、鋼板全体の摺動抵抗を低減するのに非常に有効である。なお、本発明の酸化物層は、酸化物を主体とする皮膜であり、一部水酸化物を含む場合もある。
酸化物層を付与することで、良好な潤滑性が得られる理由は、酸化物層が高融点であることによるめっき表面の凝着抑制効果と考えられる。また、平坦部表面は加工を受けているため、該平坦部表面に酸化物層皮膜を効率的かつ均一に付与することができる。
高い潤滑性を保持したまま酸化物皮膜の密着性を向上させるためには、Feを含有させることが有効である。Feを含有させることによる密着性の向上理由は、Feが酸化物を微細な粒子化するためと推定している。ZnとFeを含有する酸化物皮膜は、板状結晶を形成しやすいZnのみの酸化物に比べて、微細なラメラ粒子となることを、発明者らは知見している。これは、Zn(II)とFeのイオン半径が異なるため、ZnあるいはFeの酸化物の成長を阻害するためと考えている。このような微細な酸化物が、めっき表面との高い密着性を有する理由は、めっき表面と多くの接触点を有していること、および酸化物が微細なため外力を特定の酸化物粒子に集中させないことによると推定している。また、微細な粒子は、接着剤などを用いて鋼板を接着する際に、接着剤との接合強度を高めることにも寄与していると考えられる。
Feは、少量でも含有することで接着強度を高める効果が得られる。皮膜中のZn量とFe量の総和に対するFe量の割合(原子比)を0.2%以上に限定したのは、Fe量の割合がこれより低くなると、密着性の低いZn主体の粗大な板状の酸化物が形成されることで、皮膜の密着性を高める効果を著しく低下させ、実用的な接着性の確保に支障が生じるためである。一方、Fe量の割合が高くなると、酸化物の生成効率が低下し、溶液を用いた化学的な製造方法では、摺動抵抗低下の面から必要な膜厚を安定して厚く生成させることが困難になり好ましくない。このため、Zn量とFe量の総和に対するFe量の割合(原子比)は50%以下であることが望ましい。
前記Fe量割合の範囲のなかでも、Fe量の割合(原子比)を0.2%以上、25%以下にすることで、より高度に潤滑性と密着性を両立することができる。さらに、Fe量(原子比)を0.2%以上、15%以下にすることにより、優れた潤滑性をさらに安定して得ることができ、また実用上十分な接着性を得ることができる。また、Fe量(原子比)を2%以上とすることにより、より優れた密着性を得ることができる。潤滑性向上効果のメカニズムは定かではないが、このFe量割合範囲で、FeがZnの酸化物の電子状態を変化させ、潤滑油の吸着能力を高めている、あるいは酸化物粒子が適度に微細化され潤滑油を吸着する面積を増加させているのではないかと、推定している。
このような酸化物皮膜の平均厚さは10nm以上であることが必要である。平均厚さが10nmより薄くなると摺動抵抗を低下させる効果が不十分となる。一方、皮膜の平均厚さが100nmを越えると、プレス加工中に皮膜が破壊し摺動抵抗が上昇し、また溶接性が低下するため好ましくない。さらに皮膜の密着性も低下するため好ましくない。
また、平均厚さが100nmまでの皮膜を形成しても、前記Fe量割合の範囲の本発明品においては、皮膜を形成させない合金化溶融亜鉛めっき鋼板と同等の化成処理性が得られることがわかった。
本発明に係る合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するには、亜鉛めっき浴(溶融亜鉛めっき浴)でめっきし、合金化処理を行う。現状の合金化溶融亜鉛めっき製造工程では亜鉛めっき浴中にAlが添加されていることが必要であるが、Al以外の添加元素成分は特に限定されない。すなわち、Alの他にFe、Pb、Sb、Si、Sn、Mn、Ni、Ti、Li、Cuなどが含有または添加されていても、本発明の効果が損なわれるものではない。合金化処理条件は特に限定されない。
次いでめっき表面に平坦部を形成する。その際、平坦部の面積率は30%〜70%の範囲内であることが望ましい。平坦部を形成する方法は特に限定されない。例えば、調質圧延によってめっき表面に平坦部を形成できる。その際、圧延条件を調整し、平坦部の面積率を前記で説明した範囲にする。
次いで、めっき表面の平坦部にZnとFeを含む酸化物層を形成させる。この方法は、これを特に限定するものではないが、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を、pH緩衝材と、Fe、あるいはFeとZnを含む酸性溶液に浸漬する方法が工業的に有利である。一例として、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を、濃度を制御したZnイオンとFeイオンを含む酸性溶液に浸漬し、一定時間(1秒〜30秒)放置した後に、水洗することにより製造することができる。溶液への浸漬に代えて、これをスプレーやロールを用いた塗布とすることもできる。
これらの場合、酸化物中に、処理液などに含まれるF、Mg、Al、Si、P、S、Cl、K、Ca、Baなどの元素あるいは吸着水が含有されていても、本発明のプレス成形性改善効果および密着性が損なわれることはない。なお、酸化物皮膜は、必ずしも連続である必要はない。また、平坦部の全面を完全に覆っていなくても有効であるが、摺動抵抗低減効果の観点から、平坦部において60%以上の被覆率であることが望ましい。
次に、本発明に係る合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき表面の平坦部に形成されたZnとFeを含む酸化物皮膜の評価方法について説明する。
めっき表面の平坦部における酸化物皮膜の厚さは、Ar+イオンスパッタリングと組み合わせた走査オージェ電子顕微鏡法(SAM)により評価する。SAMに備わっている、二次電子像観察機能により、めっき表面の平坦部を確認し(容易に可能である)、その表面を分析対象領域とする。Ar+イオンスパッタリングにより所定深さまでスパッタした後、測定対象の各元素のピーク強度から相対感度因子補正により、その深さでの組成を求めることができる。皮膜の酸化物に起因するOの含有率は、ある深さで最大値となった後(これが最表層の場合もある)、減少し一定となる。皮膜の厚さは、Oの含有率が、最大値より深い位置で、最大値と内部での一定値との和の1/2となるスパッタリング時間を、膜厚既知のSiO2膜などのスパッタレートをもとに、換算して求めることができる。
皮膜中のFe量割合は、透過電子顕微鏡(TEM)とX線分析器を用いて行う。集束イオンビーム加工(FIB)法によりめっき表面の平坦部より表面層の断面試料を作製し、皮膜に電子ビームを照射し、エネルギー分散型X線分析器(EDS)により、皮膜の元素分析を行う。薄膜近似を用いて定量し、Fe量割合を、Fe/(Fe+Zn)として評価する。皮膜中のFe割合が深さ方向に分布を有している場合があるため、分析を深さ方向に数点行い平均化するか、皮膜全体に広いビームを照射し分析した結果を用いることがよい。走査オージェ電子顕微鏡(SAM)を用いて、めっき表面平坦部の表面の元素分析を行い、その結果からFe/(Fe+Zn)として評価することも可能であるが、皮膜中のFe割合が深さ方向に分布を有している場合は、前記TEMを用いた方法が正確である。
処理皮膜の密着性は、テープ剥離試験等を用いて評価できる。試験により脱離した処理皮膜の割合(脱膜率)により、密着性を評価する。酸化物皮膜の厚さは高々数十nmと薄いが、加速電圧0.1kV〜1kV程度の低加速電圧による二次電子像観察によりその分布を容易に観察することができる。酸化物皮膜は、処理皮膜が存在しない(あるいは非常に薄い)自然酸化膜が存在するめっき表面に比べて導電性が低いため、上記加速電圧範囲では、正の帯電により表面ポテンシャルが上昇する。このことにより、処理皮膜が存在する部分は、存在しない部分に比べて暗いコントラストを有する。低加速電圧により得られた二次電子像を画像処理により二値化することにより容易に、処理皮膜の被覆率を評価できる(例えば、非特許文献1参照)。
皮膜の潤滑性は、摩擦係数が潤滑性の良い指標となる。一般的な摺動試験装置を使用して、摩擦係数を求めることができる。測定する試料表面には潤滑油を塗布する。しかし、摩擦係数の絶対値は、摺動面積、摺動距離、あるいは縦方向に加える荷重等により変化する。本発明の摺動抵抗低減効果は、未処理材と比較することにより明確となる。
次に、本発明を実施例により説明する。
板厚0.8mmの冷延鋼板上に、常法の合金化溶融亜鉛めっき法によりFe濃度が10質量%前後のめっき皮膜を片面あたり50〜60g/m2形成し、更に調質圧延を行った。この際、調質圧延の圧下荷重を変化させることで、めっき表面における平坦部の面積率を40〜60%に調整した。
この合金化溶融亜鉛めっき鋼板を、硫酸第一鉄(10g〜50g/リットル)および酢酸ソーダ(30g/リットル)を含む酸性溶液(pH=1.5、50℃)に浸漬し、浸漬液から取り出して4〜10秒放置し、水洗し乾燥させた(以下、処理X)。また処理Yとして、硫酸Zn(50g/リットル)、硫酸第一鉄を(4g/リットル)および酢酸ソーダ(50g/リットル)を含む酸性溶液(pH=1.5、50℃)に浸漬し、浸漬液から取り出して4〜10秒放置し、水洗し乾燥させて同様の処理を行った。比較例として、硫酸第一鉄および酢酸ソーダを添加せず硫酸Zn(5g/リットル)のみを添加した酸性溶液(pH=1.5、50℃)に5秒間浸漬した後、10秒放置し、水洗し乾燥させることにより、Feをほとんど含まない酸化物皮膜を生成させた(以下、処理Z)。また、処理X〜Zを行っていない試料も作製した。また、処理Aとして、調質圧延まで行っためっき鋼板を、硫酸第一鉄(3g/リットル)および酢酸ソーダ(30g/リットル)とクエン酸(10g/リットル)を含む酸性溶液(pH=1.5、35℃)に浸漬し、浸漬液から取り出して15〜25秒放置し、水洗の後乾燥することによる皮膜生成を行った。
前記で得られた試料について下記の評価を行った。
(1)処理層の厚さおよび、Fe含有量の評価
めっき表面の平坦部における処理層の厚さは、Ar+イオンスパッタリングと組み合わせた走査オージェ電子顕微鏡法(SAM)により評価した。用いた装置は、PHI社製のSAM660である。二次電子像により、めっき表面の平坦部を確認し、電子ビームを走査し、平坦部表面で約3μm×3μmの領域を測定した。加速電圧3kVのAr+イオンスパッタリングにより酸素の濃度がほぼ一定となる深さまでスパッタと測定を繰返し、検出されたの元素のピーク強度から相対感度因子補正により、各々の深さでの組成を求めた。処理層の厚さは、Oの含有率が、最大値より深い位置で、最大値と内部での一定となった値との和の1/2となるスパッタリング時間を、膜厚既知のSiO2膜で求めたスパッタレートをもとに深さに換算して求めた。なお、測定は1試料あたり最低3箇所の平坦部について実施し、その平均値とした。
処理層中のFe量割合は、透過電子顕微鏡(TEM;フィリップス社製CM20FEG)とエネルギー分散型X線分析器(EDS;EDAX社製)を用いて行った。FIB法(装置は、日立製FIB-2000)によりめっき表面の平坦部から処理層を含むめっき表面の断面試料を作製した。処理層の深さ方向に5〜10点の元素分析を行い、薄膜近似を用いて定量した。その結果から、下式(1)を用いて、各分析点におけるFe量割合を計算し、皮膜内部の分析点についてその結果を平均化した。皮膜内部の判定は、ZnのX線強度がめっき表面の強度の1/2になる点をめっき側の界面とし、皮膜中のZnのX線強度が1/2になる点を表面とすることで行った。なお、定量値は原子濃度により表示した。また、下記(3)の密着性試験により、皮膜を部分的に剥離できる場合は、剥離したセルロースにカーボンを蒸着しTEM用のレプリカ試料を作製し、EDSにより前記方法で処理層中のFe量割合を求めることも実施した。レプリカ試料から得られたFe量割合は、FIB法で作製した断面試料についての値と若干異なることがあった。その際は、より広い面積からの平均値であるレプリカ試料の結果を採用した。
Figure 2005113263
また、めっき表面の平坦部の処理層表面におけるFe濃度は、前記SAMによる評価において、イオンスパッタリングを行う前の表面についての測定結果から同様にして(1)式を用いて計算した。
(2)プレス成形性評価試験「摩擦係数測定試験」
プレス成形性を評価するために、各供試体の摩擦係数を、以下のようにして測定した。
図1は、摩擦係数測定装置を示す概略正面図である。図1に示すように、供試体から採取した摩擦係数測定用試料1が試料台2に固定され、試料台2は、水平移動可能なスライドテーブル3の上面に固定されている。スライドテーブル3の下面には、これに接したローラ4を有する上下動可能なスライドテーブル支持台5が設けられ、これを押上げることにより、ビード6による摩擦係数測定用試料1への押付荷重Nを測定するための第1ロードセル7が、スライドテーブル支持台5に取付けられている。上記押付力を作用させた状態でスライドテーブル3を水平方向へ移動させるための摺動抵抗力Fを測定するための第2ロードセル8が、スライドテーブル3の一方の端部に取付けられている。なお、潤滑油として、日本パーカライジング社製ノックスラスト550HNを試料1の表面に塗布して試験を行った。
図2は、使用したビードの形状・寸法を示す概略斜視図である。ビード6の下面が試料1の表面に押しつけられた状態で摺動する。ビード6の形状は、幅10mm、試料の摺動方向長さ12mm、摺動方向両端の下部は曲率4.5mmRの曲面で構成され、試料が押付けられるビード下面は幅10mm、摺動方向長さ3mmの平面を有する。摩擦係数測定試験は、以下に示す条件で行った。図2に示すビードを用い、押付荷重N:400kgf、試料の引き抜き速度(スライドテーブル3の水平移動速度):100cm/minとした。この時、評価は、摩擦係数により行ない、◎:0.135未満、○:0.135以上、0.150未満、△:0.150以上、0.160未満、×:0.160以上、とした。供試体とビードとの間の摩擦係数μは、式:μ=F/Nで算出した。
(3)皮膜密着性評価
処理皮膜の密着性は、次の剥離試験により実施した。対象面をアセトンにより脱脂し乾燥させたのち、アセトンを滴下し、直ちにアセチルセルロース膜を圧着し、十分乾燥させた後にアセチルセルロース膜をはがした。これを二回繰返した。剥離試験前後の同一場所を、走査電子顕微鏡Leo社製Leo1530により、加速電圧0.5kVで観察することにより、処理膜の被覆率を求めた。酸化物皮膜は、処理皮膜が存在しない(あるいは非常に薄い)自然酸化膜が存在するめっき表面に比べて導電性が低いため、暗いコントラストを有する。得られた二次電子像を画像処理により二値化することにより被覆率を求めた。この被覆率より脱膜率を下式(2)で評価した。脱膜率が10%以下を○、10%超、40%以下を△、40%超を×(不合格)とした。
Figure 2005113263
(4)接着性試験
図3に示すように、各試料から幅25mm、長さ200mmの2枚の試験片11を採取し、2枚の試験片11の間に0.15mmのスペーサー12を介して接着剤13を挿入し、端部に未接着部を有する接着性試験片14を作製する。そして、接着性試験片14に150℃で10分の焼付を行なった後、図4に示すように未接着部を試験片表面に垂直に折り曲げ、引張試験機を用いて200mm/min.の速度で引っ張り、剥離試験を行った。なお、接着剤13には塩化ビニル樹脂系のヘミング用アドヒシブを用いた。
剥離は強度が最も弱い箇所で発生し、試験片と接着剤との密着性が十分である場合には、接着剤内部の凝集破壊により剥離が生じ、試験片と接着剤の密着性が不十分である場合には、試験片と接着剤との界面から剥離が生じる。そこで、この剥離形態により接着性を評価し、接着剤内部の凝集破壊による剥離を接着性に優れるとして「○」で、試験片と接着剤の界面剥離を接着性に劣るとして「×」で表した。
(5)化成処理性試験
各試料を、自動車塗装下地用の浸漬型リン酸亜鉛処理液(日本パーカライジング社製PBL3080)で通常の条件で処理し、その表面にリン酸亜鉛皮膜を形成させ、リン酸亜鉛皮膜の結晶状態を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、皮膜が均一に形成されているものを「○」、皮膜が不均一に形成されているものを「×」で表した。
得られた結果を表1に示す。
Figure 2005113263
ZnとFeを含んだ酸化物皮膜である本発明例は、無処理材(比較例1)に比べて低い摩擦係数を示しており、高い潤滑性を有することがわかる。また、本発明例はFeをほとんど含まないZnの酸化物皮膜である比較例2、3に比べて、密着性に優れていることがわかる。皮膜中にFeを0.2原子%以上、25原子%以下含む本発明例2〜5は、より低い摩擦係数を有し密着性にも優れていることがわかる。同程度の皮膜厚さの発明例4と比較例3を比較すると、発明例4は摩擦係数がより低くなっており、Feを含有することは密着性のみならず、潤滑性にも効果があることを示している。
さらに、Fe量(原子比)が0.2%以上、15%以下である発明例4〜8は、さらに優れた潤滑性を有していることがわかる。これらの本発明例の一部は皮膜の密着性が△となったが、接着剤適合性(接着性試験)では合格(評価○)となった。従って、皮膜中のFe量(原子比)が0.2%以上であれば実用上十分な接着性を有することがわかる。
また、本発明例は、化成処理性試験においてすべて無処理の合金化溶融亜鉛めっき鋼板と同等の結果が得られ、化成処理性も優れていることがわかった。
なお、本発明例については、合金化溶融亜鉛めっき鋼板に要求されるめっき皮膜の密着性(耐パウダリング性)、塗装性等は、未処理(比較例1)の合金化溶融亜鉛めっき鋼板と同等であった。
本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、プレス成形性と接着性に優れ、また化成処理性にも優れるので、これらの特性が要求される自動車用途等の用途に使用することができる。
摩擦係数測定装置を示す概略正面図である。 図1中のビード形状・寸法を示す概略斜視図である。 接着性試験体の組立過程を説明する概略斜視図である。 接着性試験における剥離強度測定時の引張り荷重の負荷を説明する概略斜視図である。
符号の説明
1 摩擦係数測定用試料
2 試料台
3 スライドテーブル
4 ローラ
5 スライドテーブル支持台
6 ビード
7 第1ロードセル
8 第2ロードセル
9 レール
11 試験片
12 スペーサー
13 接着剤
14 接着性試験片
N 押付荷重
F 摺動抵抗力
P 引張荷重

Claims (1)

  1. Fe-Zn合金めっき層を少なくとも鋼板の片面に有し、かつ該Fe-Zn合金めっき層はめっき面に平坦部を有し、該平坦部は、その表面に平均厚さ10nm以上、100nm以下、かつ、Fe量とZn量の和に対するFe量の割合(原子比)が0.2%以上50%以下である酸化物層を有することを特徴とする、プレス成形性および接着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
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