JP2005113124A - ビニルラクタムブロックを含むブロックエチレンコポリマー、それらを含む化粧品組成物およびこれらのコポリマーの美容使用 - Google Patents

ビニルラクタムブロックを含むブロックエチレンコポリマー、それらを含む化粧品組成物およびこれらのコポリマーの美容使用 Download PDF

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Abstract

【課題】最適な剛性を有する成膜性ポリマーを提供すること。
【解決手段】少なくとも1個のブロックA(次式(I)に対応するラクタム環を含有するエチレンモノマーを52から100重量%含むモノマーから調製):
Figure 2005113124

コポリマーの1から99重量%を占める;および、 少なくとも1個のブロックB(式(I)のラクタム環を含有するエチレンモノマーを含まない、または少量の割合で含むモノマーから調製することができ、前記ブロックBは-55℃から+55℃のガラス遷移温度Tgを有する)を含む線状ブロックエチレンコポリマー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ビニルラクタムブロックを含むブロックエチレンコポリマータイプの特定構造の新規なポリマーに関する。
本発明はまた、上記の特定構造のポリマーを含む組成物、特に美容または薬剤組成物、特に毛髪用組成物に関する。
本発明は、ケラチン物質、特に皮膚、爪または毛髪をトリートメントするためのこれらのコポリマーの美容使用にも関する。
用語「ビニルラクタムブロック」は、ラクタム単位、例えばラクタム誘導体、換言すれば、一般に、ラクタム環を含有するモノマーの重合により調製することができるブロックを意味することを指摘しておかなければならない。
多くの化粧品組成物、特にエアロゾル(「スプレー」)、ゲル、ムースまたはシャンプーの形態の「ヘアスタイリング」組成物と称される毛髪用組成物は、樹脂またはポリマーを含む。
それらは特に、文献FR-A-2439798に記載のものなど、ガラス遷移温度(Tg)が高いアクリルポリマーである。
この種のポリマーは、特にスタイリングに関し、毛髪の先端を保持するが、過度にもろいという欠点を有し、長時間にわたって毛髪の先端を良好に保持することはできない。
ネイルエナメルの場合、既存のポリマーは衝撃に対して抵抗性ではない。
これらのポリマーの問題を解決するため、ガラス遷移温度を低下させるために可塑剤も化粧品組成物に使用される。しかし、この場合、ポリマーは「粘着性(tacky)」作用の傾向を有し、スタイリングの場合は、「ウルトラストロング(ultra-strong)」に定着しない。
さらに、毛髪がスタイリングされると、多くの既存のヘアスタイリング用ポリマーは白色の粒子を形成し、これは毛髪が茶色および/または濃い場合に容認できない。現在使用されているポリマーが示すその他の欠点は、既存のエアロゾル噴射剤との不相容性である。
ビニルラクタム、例えばビニルピロリドンをベースとするポリマー、特にホモポリビニルピロリドンは、さらに化粧品分野でも知られている。
これらのポリマーの主要な欠陥は吸湿性が高いことであり、これにより周囲湿度の存在下で高度に粘着性の性質が与えられる。
例えば、BASFの文献EP-A-1002811は、ビニルラクタム、例えばビニルピロリドンまたはビニルカプロラクタムをベースとする本質的にアクリル性のモノマーおよび重合性プレポリマーのフリーラジカル重合によって得られる水溶性または水分散性グラフトポリマーを記載している。
これらのポリマーは毛髪用組成物で特に使用される。
ISPの文献US-A-6193961は、N-ビニルラクタム、好ましくはN-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムと、アクリル酸ジメチルアミノアルキルまたはジメチルアミノアルキルアクリルアミドと、ポリシロキサンモノマーとの均一なターポリマーを記載している。
これらのターポリマーは、美容およびケア組成物、例えばスタイリングゲルまたはムースなどの化粧品組成物に使用する。
この文献は、スキンケアおよびヘアケア組成物におけるビニルラクタム系ポリマーの使用に言及している多くのその他の特許、例えば文献US-A-3914403、US-A-3954960、US-A-4039734、US-A-4057533、US-A-4210161、US-A-4223009、US-A-4586518、US-A-4764363、US-A-4834968、US-4842850、US-A-4902499、US-A-4906459、US-A-4923694、US-4963348、US-A-5011895、US-A-5015708、US-A-5126124、US-A-5158762、US-A-5275809、US-A-5502136、WO-A-91/15186、WO-A-91/15185、EP-A2-412704、EP-A1-0412707およびJP-A-57126409を挙げている。
この文献では、多くの特許が、化粧品および医薬品の分野、特に毛髪用エアロゾルにおける、特にN-ビニルラクタムの使用を記載しているとも指摘している。これらの特許は、文献US-A-3910862、US-A-492394、US-A-5045617、US-A-5321110、US-A-5492988およびUS-A-5637296である。
例えば、文献US-A-3954960は、成膜性樹脂として、ビニルピロリドンおよび共重合性ビニルモノマー、すなわち(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルをベースとする四級化コポリマーを含有する美容および毛髪用組成物に関する。
特許US-A-3914403に関し、これは、成膜性樹脂の混合物(ビニルピロリドンおよびそれと共重合性のビニルモノマー、すなわち(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルをベースとする四級化コポリマーと混合したN-ビニルピロリドンホモポリマーまたはコポリマー)を含有する毛髪用組成物に関する。
文献US-A-5502136は、フリーラジカル重合によるビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマーの調製方法に関する。
文献WO-A-00/68282は、ビニルピロリドン(VP)と、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMA)と、C8〜C24アルキル鎖で四級化したDMAPMA誘導体とをベースとするターポリマー、およびそれらを含む毛髪用および化粧品組成物に関する。
ただし、これらのコポリマーでは、粘着性を減少させ、水分抵抗性を増大させるために脂肪鎖を挿入しているが、そのため得られたポリマーの特性の範囲が限定されていることに留意されたい。さらに、これらのコポリマーの粘着性の値には言及されていない。
Matyjasezwskiらによる文献、Prepr.38(1)、1997、695頁は、ヒドロゲル用のN-ビニルピロリドン骨格とPDMSグラフトを含有するコポリマーを記載している。
同じくK.Matyjaszewskiによる特許WO97/18247は、103頁にビニルピロリドンホモポリマーの例を記載している。
文献FR-A-2327761は、セリウムの存在下での、ポリビニルピロリドンジオールへの不飽和モノマーの重合から得られたポリマーを含む化粧品組成物に関する。PVP-ポリ(メタクリル酸ラウリル)ポリマーが言及されている。ビニルピロリドン/アクリル酸グルコサミンコポリマーの使用も記載されている。上記文献のポリマーは、全体的に分枝状構造の非常に独特なポリマーである。
これらのポリマーはヘアスタイルに光沢を与え、長時間保持する。
しかし、これらも、ヘアスタイルに一定の剛性を与え、不自然な外観を引き起こす。これらも、ポリマー鎖に沿って未反応のヒドロキシル単位が存在することによって高度に吸湿性であるという欠点を有する。
FR-A-2439798 EP-A-1002811 US-A-6193961 US-A-3914403 US-A-3954960 US-A-4039734 US-A-4057533 US-A-4210161 US-A-4223009 US-A-4586518 US-A-4764363 US-A-4834968 US-4842850 US-A-4902499 US-A-4906459 US-A-4923694 US-4963348 US-A-5011895 US-A-5015708 US-A-5126124 US-A-5158762 US-A-5275809 US-A-5502136 WO-A-91/15186 WO-A-91/15185 EP-A2-412704 EP-A1-0412707 JP-A-57126409 US-A-3910862 US-A-492394 US-A-5045617 US-A-5321110 US-A-5492988 US-A-5637296 WO-A-00/68282 Matyjasezwskiら、Prepr.38(1)、1997、695頁 WO97/18247 FR-A-2327761 「New Method of Polymer Synthesis」、Blackie Academic Professional、London、1995、第2巻、1頁 Matyjasezwskiら、JACS、117、5614頁(1995) 「Living free radical polymerization:a unique technique for preparation of controlled macromolecular architectures」、CJ Hawker;Chem.Res.、1997、30、373〜82 「Macromolecuar engineering via living free radical polymerizations」、Macromol.Chem.Phys.1998、第199巻、923〜935頁 WO-A-99/03894 WO-A-98/58974 「A more versatile route to block copolymers and other polymers of complex architecture by living radical polymerization:the RAFT process」、Macromolecules、1999、第32巻、2071〜2074頁 Matyjaszewski、ACS Symp. Ser.2000年、207巻、760頁
したがって、組成物、特に化粧品組成物に含まれたときに、その組成物が先行技術組成物の欠点、欠陥、制限および不利点を有さないポリマーが求められている。
特に、ポリマーおよびそれを含む剛性と粘着性の最適な組合せを有する組成物が求められている。
したがって、そのポリマーを含む毛髪用組成物は、より保持しながら、同時に自然な外観を維持できなければならない。このポリマーは特に、そのような組成物中で良好なスタイリング性を示し、もつれをほどくときに粉末状にならず、すなわち目に見える「薄片」残留物質を形成してはならない。さらに、このポリマーはエアロゾル噴射剤ガスと相容性でなければならない。
爪に塗る場合、光沢のある被膜の生成が望まれ、さらにこの被膜は機械的攻撃に対して抵抗性であることが求められる。したがって、その処方に含有されるポリマーは機械的剥離に対して優れた抵抗性を示せなければならない。
皮膚のトリートメントの場合、使用したメイクアップ(そのポリマーを含む)は、皮膚に付着し、同時に快適でなければならない(いかなる「つっぱり感」も引き起こさない)。
すべての場合およびポリマーが使用される組成物に関わりなく、このポリマーは、特に高湿度状態において製品に粘着性のない感触を与えることが必要である。
換言すれば、自然な効果を有し、「粘着性」が殆どまたは全くないラッカーやマニキュア液などの製品に利用できるように、最適な剛性を有する成膜性ポリマーが求められている。
本発明の目的は、とりわけ上記の必要、基準および要件を満たし、先行技術ポリマーの問題を解決するポリマーを提供することである。
この目的およびその他は、本発明に従って、以下のもの:
- 少なくとも1個のブロックA(次式(I)に対応するラクタム環を含有するエチレンモノマーを52から100重量%含むモノマーから調製することができる(入手可能である):
Figure 2005113124
[式中、
・Rは基-(CH2)n-を表し、ここで1個または複数の炭素原子は窒素原子または酸素原子で場合により置換されており、nは3から12の整数であり、1個または複数の炭素原子は1個または複数のC1〜C6アルキル基で場合により置換されており;
・R'はHまたはメチル基を表し;
・R1およびR2は、同一または異なっていてよく、炭素原子1から22個を有する直鎖状、分枝状または環状アルキレンまたはアラルキレン基を表し、ここで1個または複数の炭素原子は酸素または窒素原子で場合により置換されており;
・Xは、-OCO-、-NHCO-、-COO-および-O-から選択され;
・o、pおよびqは、互いに独立に、0または1である];前記ブロックAはコポリマーの1から99重量%を占める);および
- 少なくとも1個のブロックB(式(I)のラクタム環を含有するエチレンモノマーを含まない、または少量の割合で含むモノマーから調製することができ(入手可能であり)、前記ブロックBは-55℃から+55℃のガラス遷移温度Tgを有する)
を含む線状ブロックエチレンコポリマーにより達成される。
ラクタム環を含有するエチレンモノマーの量は、ブロックAを調製することができる(入手可能である)モノマーの総重量に基づいている。
換言すれば、ブロックAのラクタム環を含有するエチレンモノマーから調製した単位の量は、52から100重量%である。この52から100重量%という量はブロックAの総重量に基づいている。
好ましくは、式(I)において、o=0、p=1、q=1、R2は-CH2CH2-を表し、XはCOOまたはCONHを表し、Rは、(CH2)3または(CH2)5またはCH2CH2NHである。
したがって、式(I)のモノマーは、メタクリル酸ピリリジノエチル、アクリル酸ピリリジノエチル、アクリル酸ウレイドエチルまたはメタクリル酸ウレイドエチルであることが好ましい。
より好ましくは、ブロックAは、次式(II)に対応するビニルラクタム52から100重量%を含むモノマーから調製することができる:
Figure 2005113124
式中、RおよびR'は上記で既に挙げた意味を有する。
好ましくは、上式(I)および(II)において、Rは-(CH2)n-を表し、ここでn=3から5、あるいはRは-CH2-CH2-NH-である。
本発明の主題はまた、上記の線状ブロックエチレンコポリマーを含む化粧品組成物である。
本発明による特定の構造を有するコポリマーは、そのような組成物に入れると、高度に有利な特性、あるいは高度に有利な特性の組合せを得ることが可能になる。これは先行技術のポリマーでは得られない。
一般に、本発明によるコポリマーは、その特別な構造により、ビニルラクタム単位を含有する先行技術のコポリマーと比較して吸湿性が低下している。
本発明のコポリマーは剛性と非粘着性の組合せが最適であり、したがって同時に粘着性になることなく、機械的強度、摩損強度および長時間保持が特に向上し、脆弱さが特に低下している組成物または系をもたらす。
本発明によるコポリマーは、粘着性のない成膜性ポリマーと定義することができる。
したがって、本発明によるコポリマーをラッカーなどの毛髪トリートメント用の組成物に使用すると、より長時間にわたる保持が得られる。標準的なラッカーより脆弱でなく、同時に粘着性でない。先行技術の組成物のもつれをほどくときにみられる、毛髪上での粉末化現象は回避される。
マニキュア液の場合、本発明によるコポリマーを含む処方は、摩損強度がより高く、かつ粘着性でなく、同時に爪に付着する。結果として、光沢の喪失、すなわち機械的痕跡による、または先行技術の粘着性被膜で起こるほこりの痕跡による被膜のマッティング(matting)は本発明によるコポリマーを含むマニキュア液および被膜では起こらない。これは、これらのコポリマーには粘着性がないため、機械的痕跡を残すことがなく、ほこりを留めず、したがって光沢が変化しないまたは光沢が喪失しないという効果を有するからである。
本発明によるコポリマーを含むマニキュア液は、はげない被膜を与える。それは特に本発明のコポリマーには、厳密な範囲内にある非常に特別なTgを有するブロックBが存在するからであり、このブロックBは被膜がはげるのを防止すると同時に、驚くべきことに粘着性被膜をもたらさない。
メイクアップ用製品、例えば口紅またはファンデーションでは、メイクアップは粘着性の感触を与えずに唇または皮膚に良好にとどまる能力を示す。
本発明はまた、本発明による組成物をケラチン物質に塗布することを含む、ケラチン物質をメイクアップまたはケアするための美容方法に関する。
したがって、本発明はまた、粘着性を伴わずに毛髪用ラッカーのヘアスタイル保持を向上させるための本発明によるコポリマーの使用;粘着性を伴わずにマニキュア液の付着および摩擦耐性を向上させるための本発明によるコポリマーの使用;および、最後に、つっぱり感を伴わずに皺を隠し、皮膚になめらかな外観を与えるメイクアップ用組成物などの化粧品組成物での本発明によるコポリマーの使用に関する。
したがって、本発明によるコポリマーは、先行技術のポリマーの問題に対する解決を提供する。
基本的に線状コポリマーである本発明の特定のコポリマーの予期されなかった有利な特性は、特にあるいは本質的に、それらを形成するブロックの特定の性質による。
意外にも、ビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーを含まない、またはビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーが少量であるブロック(ブロックB)の存在により、本発明によるコポリマーは先行技術のビニルラクタム系ポリマー、特にホモポリビニルピロリドンなどのビニルラクタムホモポリマーよりも吸湿性が低いと考えられる。
さらに意外にも、非常に特定のTg値を有する特定のブロックBが本発明のポリマーに存在することにより、コポリマーのもろさを制御し、かつ意外にも、柔軟な被膜を与え、粉末化せず、同時に粘着性でない、非脆弱性の、またはもろくないコポリマーを得られることが本発明によって示された。よって、比較的もろく、同時に粘着性である先行技術のポリビニルラクタム系ポリマーの本質的な欠点の1つが克服される。
先行技術には、コポリマーの少なくとも1個のブロック(A)はビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーを52から100重量%含むべきであり、少なくとも1個のその他のブロック(B)はブロック(A)とは異なる構造を有し、かつN-ビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーを含まず、または少量を含むべきであり、最後にこのブロックBは-55℃から+55℃の特定のガラス遷移温度を有するべきであるということを条件とする、特に線状のコポリマーを使用することによって、このコポリマーの優れた特性の組合せを得ることができるという本発明を示唆するものはない。本発明のコポリマーの特定構造はその特性の最適化をもたらし、機械的強度と非粘着性との間の完全な均衡をもたらす。
いかなる理論にもとらわれることを望まないが、本発明によるコポリマーの有利な特性は、相の互いの分離を促進するように、よってとりわけ、剛性と吸湿性、したがってコポリマーの粘着性を最適に制御するようにブロックの性質が特に選択されているという事実から生じると考えられる。さらに、ポリマーが線状であるという事実は、合成をはるかに簡単で、はるかに制御されたものにする。これにより、得られたポリマーの構造を厳密に予測することができ、したがってポリマーの最終特性を最適化することができる。
より具体的には、本発明によるポリマーはブロックコポリマーである。この用語は一般に、コポリマーが互いに共有結合しているブロックからなることを意味する。
さらに、2個の連続するブロックは異なる性質を有する。一方、2個の連続しないブロックAまたはBは同じ性質を有してもよい。各ブロックAまたはBはホモポリマーまたはコポリマーからなってもよく、コポリマーは、ランダムコポリマー、交互コポリマーまたはグラジエントコポリマーであることができる。
ポリマーはまた、ブロックAやB以外の別のブロックC、場合によってはその他の複数のブロック、例えばA、BおよびC以外のブロックDを含んでもよい。
したがって、本発明によるポリマーは、ABタイプのジブロックコポリマー、ABA、BAB、ABCまたはACBタイプのトリブロックコポリマー(CはAまたはB以外である)から選択することができる。
本発明によるポリマーはまた、(AB)n、(ABA)n、(BAB)n、(ABC)nまたは(ABC)n(CはAまたはB以外である)の3個を超える同一または異なるブロックを含有する多ブロックコポリマー、あるいは3個を超える異なるブロックABCDを含有する多ブロックコポリマーから選択してもよい。
一般に、既に言及した通り、ブロックの性質はブロック間の相分離を促進するように選択する。これが特性を予め決定するからである。
ブロックの性質および数は、ブロックAおよびBについて上記で特定した条件の範囲内で所望の特性の関数として当業者が選択する。
本発明のコポリマーはエチレンコポリマーとして定義される。これは、コポリマーを構成するブロックが誘導されるモノマーが、エチレンタイプの炭素-炭素不飽和二重結合を含有するモノマーであることを意味する。
さらに具体的には、本発明によるコポリマーは線状コポリマーである。これは、本発明が、非線状構造、例えば分枝状、星形、グラフトまたはその他の構造を有するコポリマーを対象とする意図はないという意味である。本発明コポリマーの線状の性質は、それを含む組成物に上記の有利な特性を与えるのに重要である。
有利には、コポリマーは成膜性ポリマーである。すなわち、それだけで、または付加的な成膜剤の存在下、20℃から30℃の温度範囲で、連続被膜(肉眼でみて)を形成し、ケラチン支持体に付着することができる。
本発明によれば、コポリマーは、ラクタム環を含有するエチレンモノマー、例えば式(I)および好ましくは式(II)のビニルラクタムを52から100重量%含むモノマーから調製することができる少なくとも1個のブロックAを含む。
ラクタム環を含有するエチレンモノマーの量は、ブロックAを調製することができる(入手可能な)モノマーの総重量に基づく。
換言すれば、ブロックAのラクタム環を含有するエチレンモノマーから調製した単位の量は、52から100重量%である。この52から100重量%という量はブロックAの総重量に基づいている。
一般に、ブロックAを調製することができる(入手可能な)モノマーの式(I)または(II)のビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーのパーセンテージは、好ましくは55重量%から95重量%であり、例えば90重量%である。
換言すれば、ラクタム環を含有するエチレンモノマーから調製した単位の量は、好ましくは55から95重量%、例えば90重量%であり、これらの重量含量はブロックAの総重量に基づいている。
ブロックAは任意のガラス遷移温度Tgを有することができるが、一般に、「高い」ブロック全体のガラス遷移温度を有する。用語「高い」とは、このTgが0から250℃、好ましくは0から220℃、より好ましくは5から200℃であってよいことを一般に意味する。
例えば、ホモポリビニルラクタムからなるブロックAのガラス遷移温度Tgは一般に、RH値0%で100℃よりもはるかに高い。
ブロックAは親水性または疎水性であってよい。親水性ブロックは水溶性または水分散性ブロックと定義することができる。ブロックAは親水性ブロックであることが好ましい。用語「親水性」は後で定義する。
有利には、ブロックAは、式(I)または式(II)のN-ビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーのホモポリマーである。
N-ビニルラクタムモノマーは、N-ビニルラクタムおよびそれらの誘導体から選択することができ、これは、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチルまたはsec-ブチルなどの1個または複数のC1〜C6アルキル置換基を含んでいてもよい。
有利には、上記の式(I)のN-ビニルラクタムは、アクリル酸ピリリジノエチルまたはメタクリル酸ピリリジノエチルである。
有利には、式(II)のN-ビニルラクタムは、N-ビニルピロリドン(n=3)、N-ビニルピペリジノン(バレロラクタム)(n=4)、N-ビニルカプロラクタム(n=5)、Rが-CH2-CH2-NH-基であるN-ビニルイミダゾリジノン、N-ビニル-5-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-5-エチル-2-ピロリドン、N-ビニル-6-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-6-エチル-2-ピペリドン、N-ビニル-7-メチル-2-カプロラクタムまたはN-ビニル-7-エチル-2-カプロラクタムである。
N-ビニルラクタムの選択に関し、ブロックAがホモポリマーである場合、N-ビニルピロリドンまたはN-ビニルカプロラクタムのホモポリマーであることが好ましい。
ブロックAがコポリマーである場合、それを調製することができるモノマーは、式(I)のビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーに加えて、1種または複数の別のモノマーを含む。
N-ビニルラクタムの選択とは関わりなく、ブロックAはコポリマーであることが好ましい。それは、特性を変えることができ、特に粘着性を変えることができるからである。
ビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマー以外のブロックAの、このモノマーまたはこれらのモノマーは、その反応性の程度とは関係なくラクタム誘導体モノマーと共重合可能なエチレンモノマーである。
ビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマー以外のブロックAの、このモノマーまたはこれらのモノマーは、対応するホモポリマーのTgが50℃以下、好ましくは20℃以下、より好ましくは0℃以下であるモノマーから選択されることが好ましい。このモノマーはまた、対応するホモポリマーのTgが-150℃以上であることが好ましい。
ブロックAでは、ラクタム環を含有するエチレンモノマー、例えばビニルラクタム以外のモノマーは、親水性または非親水性であることができる。
特に、ブロックAでは、ラクタム環を含有するエチレンモノマー、例えばビニルラクタム以外のモノマーの1種または複数のモノマーが、親水性モノマーから選択される。
親水性モノマーは、例えば後述する親水性モノマーから選択する。親水性モノマーの例としては、後述するカチオン性モノマー、アニオン性モノマーおよびノニオン性モノマーがある。
ラクタム環を含有するエチレンモノマー、例えばビニルラクタム以外の1種または複数のモノマーは非親水性モノマーから選択してもよい。これらの非親水性モノマーは、ブロックBを構成することができるモノマーのリストから、所望のTgおよび親水性基準を考慮しながら選択する。
対応するホモポリマーのTgが50℃以下、ラクタム環を含有するエチレンモノマー、例えばビニルラクタム以外の好ましいモノマーは、アクリル酸t-ブチル(Tg=50℃)、酢酸ビニル(Tg=23℃)、メタクリル酸ブチル(Tg=20℃)、アクリル酸シクロヘキシル(Tg=19℃)、アクリル酸ヒドロキシエチル(Tg=15℃)、アクリル酸メチル(Tg=10℃)、メタクリル酸エトキシエチル(Tg=0℃)、メタクリル酸n-ヘキシル(Tg=-5℃)、アクリル酸エチル(Tg=-24℃)、アクリル酸イソブチル(Tg=-24℃)、メチルビニルエーテル(Tg=-34℃)、アクリル酸メトキシエチル(Tg=-33℃)、アクリル酸n-ブチル(Tg=-54℃)、アクリル酸エチルヘキシル(Tg=-50℃)、メタクリル酸POE(n=8から10)(Tg=-55℃)およびメタクリル酸イソボルニル;ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミドおよびN,N-ジブチルアクリルアミド、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、ネオノナン酸ビニル、ネオドデカン酸ビニル;ならびにN-オクチルアクリルアミドから選択される。
ラクタム環を含有するエチレンモノマー52から100重量%を含むブロックAは、コポリマーの1重量%から99重量%、最終コポリマーの総重量に対して好ましくは10重量%から95重量%、より好ましくは20重量%から90重量%を占める。
ブロックA以外のブロック(B)は、アリルモノマー、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびビニルモノマーならびにそれらの混合物、ならびに場合により、式(I)または(II)のラクタム環を含有するエチレンモノマー、例えばビニルラクタムモノマー(前記モノマー(I)または(II)の重量割合は少量の割合、すなわち50重量%未満、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下)から一般に選択される。
有利には、ブロックAまたはブロックBの各ブロックの数平均分子質量は、2000から1000000、好ましくは2000から800000、さらに好ましくは2000から500000である。
より具体的には、本発明によれば、コポリマーは、-50℃から+50℃の範囲の特定のガラス遷移温度を有するブロックを少なくとも1個含む。
ガラス遷移温度Tgは本発明のコポリマーのブロック、特に本発明のコポリマーのブロックB、その結果として本発明のコポリマーを定義する本質的なパラメーターなので、乾燥ポリマー用の示差熱分析法(DSC、「示差走査熱量測定法」)により、加熱速度10℃/分で、本発明で使用したコポリマーのブロックのガラス遷移温度を測定することを指摘するのは重要である。
本発明によるコポリマーの各ブロックは、1種のモノマーまたは数種の異なるモノマーから誘導する。
これは、各ブロックがホモポリマーまたはコポリマーからなっていてよいことを意味する。ブロックを構成するこのコポリマーは、ランダム、交互またはグラジエントコポリマーであってよい。ブロックAの場合、それは明らかにビニルラクタムホモポリマー、またはビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーを少なくとも52重量%の割合で含むコポリマーである。
コポリマー全体(例えばA-b-B)の数平均分子質量は一般に、4000から1000000、好ましくは4000から800000、より好ましくは4000から500000である。
有利には、全体的なTgが-55℃から+55℃であるブロックBの割合は、コポリマーの1重量%から99重量%、最終コポリマーの総重量に対して好ましくは5重量%から90重量%、より好ましくは10重量%から80重量%である。
有利には、Tg値が-55℃から+55℃の範囲であるブロックBは、-55℃から+55℃、好ましくは-50℃から+45℃の範囲で変化し得るTg温度を有する。
好ましくは、上記のTg条件を満たすブロックBを構成するモノマーの炭素鎖長は、炭素原子10個以下である。その理由は、その炭素鎖長は対象とするブロックの粘着性を減少させる傾向を有し、あるいは炭素鎖が炭素原子12個以上であるとき、ブロックBのこれらのモノマーの割合は低く、すなわち一般に50重量%未満となるからである。用語「炭素鎖」は、エチレン単位が有する鎖、したがって骨格に懸垂している鎖を一般に意味する。
ブロックBは、(ブロック全体として表された)その全体的なガラス遷移温度が-55℃から+55℃であり、ホモポリマーまたはコポリマーであり、これらのモノマーから調製したホモポリマーが-200から+250℃のガラス遷移温度を有し得るような1種または複数のモノマーから誘導されている。
当業者は、ブロックの全体的なTgが所望の範囲にあるようにこれらのモノマーおよびその割合を選択する。
したがって、-55から+55℃の適切なTgを有するブロックBは、対応するホモポリマーのTgが+20℃から+250℃の範囲であるメタクリル酸メチル(MMA)またはスチレンなどの第1のモノマーと、対応するホモポリマーのTgが-200℃から+20℃の範囲である第2のモノマーとからなるコポリマーから形成される。
例えば、ブロックを形成するコポリマーにおいて、(対応するホモポリマーの)Tgが100℃と等しいモノマー、例えばメタクリル酸メチルをモノマーの総重量に対して35重量%の割合、Tgが-50℃と等しいモノマー、例えばアクリル酸2-エチル-ヘキシルを65重量%の割合で合わせることができ、得られるブロックは、Foxの法則(1/Tg=合計(%Wa/Tga)、ここでWa=モノマーaの重量%、Tga=モノマーaから形成したホモポリマーのガラス遷移温度)による一応の結果として計算された-14℃のTgを有する。
ガラス遷移温度が-55℃から+55℃の範囲であることができるブロックBはまた、対応するホモポリマーのTgが明らかに-55℃から+55℃、好ましくは-50℃から+50℃、より好ましくは-50℃から+45℃の範囲であるモノマー1種のみからなるホモポリマーであってもよい。しかし、対応するホモポリマーのTgがこの範囲にあるモノマーは殆どないことに留意されたい。それらの大部分を以下に言及する。
したがって、ブロックBを調製することができるモノマーは、例えば下記のモノマーから選択してよい。
- 炭素原子2から10個を有するエチレン炭化水素、例えばエチレン、イソプレンまたはブタジエン;
- 式CH2=CHCOOR3のアクリレート;
- 次式のメタクリレート:
Figure 2005113124
式中、R3は以下のものを表す:
・炭素原子1から18個を有する直鎖状または分枝状アルキル基、ここでO、N、SおよびPから選択される1個または複数のヘテロ原子が場合により介在する、
前記アルキル基はまた、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(Cl、Br、IおよびF)およびSi(R4R5)(R4およびR5は、同一または異なっていてよく、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を表す)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもあり、
これらのアルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、エチルヘキシル、オクチル、ラウリルおよびステアリルであり、
これらのアルキル系の基(すなわち、置換されたおよび/または中断されたアルキル)の例は、2-ヒドロキシエチルおよび2-ヒドロキシプロピルなどのC1〜C4ヒドロキシアルキル基、ならびにメトキシエチル、エトキシエチルおよびメトキシプロピルなどの(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基である、
・C3〜C12シクロアルキル基、例えばイソボルニル基、
・C3〜C20アリール基、例えばフェニル基、
・C4〜C30アラルキル基(C1〜C8アルキル基)、例えば2-フェニルエチルまたはベンジル、
・O、NおよびSから選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する4〜12員複素環基、この環は芳香族または非芳香族である、
・ヘテロシクリルアルキル基(炭素原子1から4個を有するアルキル)、例えばフルフリルメチルまたはテトラヒドロフルフリルメチル、
前記シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環またはヘテロシクリルアルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、炭素原子1から4個を有する直鎖状または分枝状アルキル基(O、N、SおよびPから選択される1個または複数のヘテロ原子が場合により介在し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(Cl、Br、IおよびF)および基Si(R4R5)(R4およびR5は、同一または異なっていてよく、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を表す)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもある)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもあり、
基R3の例は、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、ヘキシル、エチルヘキシル、オクチル、ラウリル、イソオクチル、イソデシル、ドデシル、シクロヘキシル、t-ブチルシクロヘキシル、t-ブチルベンジル、イソボルニル、フェニル、フルフリルメチル、テトラヒドロフルフリルメチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシブチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシエチル、メトキシプロピルおよび2-エチルペルフルオロヘキシル基である、
・アクリレートの基R3の別の例は、基R3=-(OC2H4)m-OR"(m=5から150およびR"=HまたはC1〜C30アルキル、例えば-POE-メトキシおよび-POE-ベヘニル)である;
- 次式の(メタ)アクリルアミド:
Figure 2005113124
式中、
R8はHまたはメチルを示し;
R7およびR6は、同一または異なっていてよく、それぞれ水素原子または炭素原子1から18個を有する直鎖状もしくは分枝状アルキル基(O、N、SおよびPから選択される1個または複数のヘテロ原子が場合により介在し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(Cl、Br、IおよびF)および基Si(R4R5)(R4およびR5は、同一または異なっていてよく、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を表す)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもある)を表し、
これらの基の例は、メチル、エチル、n-ブチル、t-ブチル、イソプロピル、イソヘキシル、イソオクチル、イソノニルおよびC1〜C4ヒドロキシアルキル基、例えば2-ヒドロキシプロピルである、
・C3〜C12シクロアルキル基、例えばイソボルニル基、
・C3〜C20アリール基、例えばフェニル、
・C4〜C30アラルキル基(C1〜C8アルキル基)、例えば2-フェニルエチルまたはベンジル、
・O、NおよびSから選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する4〜12員複素環基、この環は芳香族または非芳香族である、
・ヘテロシクリルアルキル基(炭素原子1から4個を有するアルキル)、例えばフルフリルメチルまたはテトラヒドロフルフリルメチル、
前記シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環またはヘテロシクリルアルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、炭素原子1から4個を有する直鎖状または分枝状アルキル基(O、N、SおよびPから選択される1個または複数のヘテロ原子が場合により介在し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(Cl、Br、IおよびF)および基Si(R4R5)(R4およびR5は、同一または異なっていてよく、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を表す)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもある)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもある。
(メタ)アクリルアミドモノマーの例は、(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル-アクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチルアクリルアミド、N-オクチルアクリルアミド、N-ドデシルアクリルアミド、ウンデシルアクリルアミドおよびN-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミドである。
- 次式のアリル化合物:
CH2=CH-CH2-R9またはCH2=C(CH3)-CH2-R9;
- 次式のビニル化合物:
CH2=CH-R9
式中、R9は以下の基である:
・ヒドロキシル、
・Cl、
・NH2
- OR10、ここでR10はフェニル基またはC1〜C12アルキル基を表す(モノマーはビニルエーテルまたはアリルエーテルである)、
- アセトアミド:NHCOCH3
- OCOR11、ここでR11は以下のものを表す:
・炭素原子2から12個を有する直鎖状または分枝状アルキル基(モノマーはビニルエステルまたはアリルエステルである)、
・C3〜C12シクロアルキル基、例えばイソボルニルまたはシクロヘキシル、
・C3〜C20アリール基、例えばフェニル、
・C4〜C30アラルキル基(C1〜C8アルキル基)、例えば2-フェニルエチルまたはベンジル、
・O、NおよびSから選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する4〜12員複素環基、この環は芳香族または非芳香族である、
・ヘテロシクリルアルキル基(炭素原子1から4個を有するアルキル)、例えばフルフリルメチルまたはテトラヒドロフルフリルメチル、
前記シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環またはヘテロシクリルアルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、炭素原子1から4個を有する直鎖状または分枝状アルキル基(O、N、SおよびPから選択される1個または複数のヘテロ原子が場合により介在し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(Cl、Br、IおよびF)および基Si(R4R5)(R4およびR5は、同一または異なっていてよく、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を表す)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもある)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもある。
ビニルモノマーの例は、ビニルシクロヘキサンおよびスチレンである。
ビニルエステルの例は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、エチルヘキサン酸ビニル、ネオノナン酸ビニルおよびネオドデカン酸ビニルである。
ビニルエーテルのうち、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルおよびイソブチルビニルエーテルである;
- フルオロまたはペルフルオロ基を含有する(メタ)アクリルまたは(メタ)アクリルアミドまたはビニルモノマー、例えばメタクリル酸エチルペルフルオロオクチル;
- シリコーン(メタ)アクリルまたはビニルモノマー、例えばメタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、アクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサンまたはシリコーン(メタ)アクリルアミド。
ブロックBの好ましいモノマーは、対応するホモポリマーのガラス遷移温度Tgが-55℃から+55℃の範囲にあるもの、例えば:メタクリル酸ヒドロキシエチル(Tg=55℃)、メタクリル酸イソブチル(Tg=53℃)、アクリル酸n-ヘキシル(Tg=45℃)、アクリル酸t-ブチル(Tg=50℃)、酢酸ビニル(Tg=23℃)、メタクリル酸ブチル(Tg=20℃)、アクリル酸シクロヘキシル(Tg=19℃)、アクリル酸ヒドロキシエチル(Tg=15℃)、アクリル酸メチル(Tg=10℃)、メタクリル酸エトキシエチル(Tg=0℃)、メタクリル酸n-ヘキシル(Tg=-5℃)、酪酸ビニル(Tg=-5℃)、アクリル酸エチル(Tg=-24℃)、アクリル酸イソブチル(Tg=-24℃)、メチルビニルエーテル(Tg=-34℃)、アクリル酸メトキシエチル(Tg=-33℃)、アクリル酸n-ヘキシル(Tg=-45℃)、アクリル酸n-ブチル(Tg=-54℃)、アクリル酸エチルヘキシル(Tg=-50℃)およびメタクリル酸POE(n=8から10)(Tg=-55℃)である。
Tgが-55から+55℃の範囲外で変化するその他の好ましいモノマーのうち、挙げることができる例としては以下のモノマー:アクリル酸t-ブチルシクロヘキシル、アクリル酸t-ブチルベンジル、アクリル酸フルフリルおよびアクリル酸イソボルニル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t-ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸t-ブチルベンジルおよびメタクリル酸イソボルニル;
N-ブチルアクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミドおよびN,N-ジブチルアクリルアミド;
ビニルシクロヘキサン、スチレン;
アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソオクチルおよびアクリル酸イソデシル;
メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸イソオクチルおよびメタクリル酸イソデシル;
ネオノナン酸ビニルおよびネオドデカン酸ビニル;
N-オクチルアクリルアミド
がある。
したがって、全体的なTgが-55℃から+55℃の範囲であるブロックBは、対応するホモポリマーのガラス遷移温度が-55℃から+55℃の範囲にある上記の1種または複数のモノマーから全体的または部分的になることが好ましい。ブロックBが全体的にそのようなモノマーからなる場合、それはホモポリマー、またはブロックBが例えば2個の異なる別個のTg値、Tg1およびTg2(それぞれブロックBを形成する2種のモノマーのそれぞれに対応するホモポリマーのガラス転移温度に対応している)ではなく、全体的にただ1つのTgを有するような、少なくとも2種のモノマーからなるコポリマーであってよい。
ブロックBは、対応するホモポリマーのガラス遷移温度が-55℃から+55℃の範囲にある1種または複数のモノマーから部分的にのみなってよい。
この場合、ガラス遷移温度が-55℃から+55℃であるブロックは、上記の対応するホモポリマーのガラス遷移温度Tgが-55℃から+55℃の範囲にある、例えば20℃以下のモノマーに加えて、1種または複数の他のモノマーを含んでもよい。これらのモノマーは、対応するホモポリマーのガラス遷移温度Tgが-55℃から+55℃の範囲外にあるモノマーである。
このモノマーまたはこれらのモノマーは、当然、ブロックの全体的なTgが上記の範囲内にあるように選択される。
ブロックBはまた、対応するホモポリマーのガラス遷移温度Tgが-55℃から+55℃の範囲外にあるモノマーから全体的になるコポリマーであってもよい。
これらのモノマーは、当然、ブロックBの全体的なガラス遷移温度が-55℃から+55℃の範囲内にあるように選択する。
Tgが-55℃から+55℃の範囲で変化する特に好ましいモノマーは、上記で言及した全てのうち、アクリル酸n-ヘキシル(Tg=45℃)、アクリル酸t-ブチル(Tg=50℃)、酢酸ビニル(Tg=23℃)、メタクリル酸ブチル(Tg=20℃)、アクリル酸ヒドロキシエチル(Tg=15℃)、アクリル酸シクロヘキシル(Tg=19℃)、アクリル酸メチル(Tg=10℃)、酪酸ビニル(Tg=-5℃)、メチルビニルエーテル(Tg=-34℃)、アクリル酸n-ブチル(Tg=-54℃)、アクリル酸エチルヘキシル(Tg=-50℃)、アクリル酸イソブチル(Tg=-24℃)、アクリル酸メトキシエチル(Tg=-33℃)、メタクリル酸n-ヘキシル(Tg=-5℃)、メタクリル酸POE(n=8から10)(Tg=-55℃)およびアクリル酸ヒドロキシプロピルから選択される。
ブロックBを構成するモノマーのうちの1種または複数のモノマーは親水性モノマーから選択することが好ましい。ブロックA以外のブロックBのうちの1種または複数は親水性であり、かつ親水性モノマーを含むことが好ましい。
有利には、本発明によるコポリマーは親水性モノマーを含む少なくとも1個の親水性ブロックを含む。このブロックまたはこれらのブロックは、ビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーを52から100重量%、および/またはポリマーを構成する1個または複数のその他のブロック、例えば1個または複数のブロックBを含むブロックであってよい。
親水性ブロックは、水溶性または水分散性ブロックと定義することができる。
このブロックを形成するポリマーは、25℃で少なくとも5重量%の割合で水に溶解性の場合、水溶性である。
このブロックを形成するポリマーは、濃度5%、25℃で、概して球状の微粒子の安定な懸濁液を形成する場合、水分散性である。上記の懸濁液を構成する分子の平均粒径は、1μm未満、より一般的には5から400nm、好ましくは10から250nmの範囲である。これらの粒径は光散乱で測定する。
親水性ブロックは、ガラス遷移温度が高い、例えば0から250℃、好ましくは50から200℃であるブロックであることが好ましい。
・親水性モノマーの例としては、カチオン性モノマー、アニオン性モノマーおよびノニオン性モノマーがある。
・カチオン性モノマーの例としては、
- 2-ビニルピリジン(Tg:104℃);
- 4-ビニルピリジン(Tg:142℃);
- (メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル(Tg:19℃);
- (メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル;
- ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド;
およびそれらの塩化または四級化形態があり、それらは硫酸もしくは塩酸などの鉱酸の塩、または有機酸の塩のいずれでもよい。
これらの有機酸は、1個または複数のカルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸基を含んでいてよい。それらは、直鎖状、分枝状または環状の脂肪酸、あるいは芳香族酸であってよい。これらの酸はまた、OおよびNから選択された1個または複数のヘテロ原子を、例えばヒドロキシル基の形態で含んでいてもよい。
アルキル基を含有する酸の例は、酢酸、CH3COOHである。
ポリ酸の例はテレフタル酸である。
ヒドロキシ酸の例はクエン酸および酒石酸である。
・アニオン性モノマーの例としては:
- アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、およびマレイン酸;
- スチレンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ビニル安息香酸、ビニルホスホン酸およびメタクリル酸スルホプロピルならびにこれらの塩
がある。
中和剤は、LiOH、NaOH、KOH、Ca(OH)2もしくはNH4OHなどの無機塩基、または有機塩基でよい。それは、トリエチルアミンまたはブチルアミンなどの第一級、第二級または第三級アルキルアミンであってよい。この第一級、第二級または第三級アルキルアミンは、窒素または酸素を含んでもよく、したがって、例えばアルコール官能基、例えば2-アミノ-2-メチルプロパノールまたはトリエタノールアミンを含んでもよい。
ノニオン性モノマーの例としては、
- エチレン性カルボキシベタインまたはスルホベタイン(例えば、不安定なハロゲンを含有するカルボン酸塩、、例えばクロロ酢酸ナトリウム、または環状スルホン、例えばプロパンスルホンを有するアミン官能基を含むエチレン性不飽和モノマーを四級化することによって得られる);
- (メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルまたはヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド(そのアルキル基は炭素原子2から4個を有している)、特に(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルまたは(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル;
- (C1〜C4)-アルコキシ(C1〜C4)アルキルの(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミド、例えば、メトキシエチル、エトキシエチルおよびメトキシプロピル、
- 基-(OC2H4)m-OR"'(m=5から150、およびR"'=HまたはC1〜C4アルキル、例えば-POE-メトキシ;-POE-OH)を含有する(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミド;
- ビニルラクタム、および
- (メタ)アクリル酸多糖類、例えばアクリル酸スクロース
がある。
しかし、ビニルラクタムが構成できるのはブロックBの小部分のみである。
コポリマーが親水性ブロックを含むとしても、コポリマー全体は必ずしも親水性ではないことに留意されたい。
本発明による線状ブロックエチレンコポリマーは、
- ジブロックコポリマー(AB)、
- トリブロックコポリマー(ABA、BAB、ABCまたはACB)、CはAまたはB以外である、
- 多ブロックコポリマー(3個を超えるブロック:(AB)n、(ABA)n、(BAB)nまたは(ABC)nを含有し、CはAまたはB以外である)、または多ブロックコポリマー(ABCDタイプの3個を超える異なるブロックを含有する)
から選択する。
本発明によるコポリマーは、アニオン性重合で調製してもよい。
しかし好ましくは、本発明によるコポリマーは、第1の方法では、制御されたフリーラジカル重合によって得られ、特に好ましい方法では、本発明によるコポリマーは特別な「ATRP]重合、すなわち「逆ATRP」として知られている方法、または「RAFT」法で得ることができる。しかし、本発明によるポリマーは、第2の方法によれば、標準的なフリーラジカル重合でも得ることができる。
第1の方法
本発明によるブロックコポリマーは、特に「New Method of Polymer Synthesis」、Blackie Academic Professional、London、1995、第2巻、1頁に記載されている制御されたフリーラジカル重合で得ることが好ましい。
制御されたフリーラジカル重合は、標準的なフリーラジカル重合においてポリマー鎖の成長を不可逆的にかつ制御不能に終了させる、成長するフリーラジカル種の非活性化反応、特に終了ステップを減少させることができる。
終了反応の可能性を減少させるために、「休止状態の」活性種を低解離エネルギーを有する結合の形態に形成することにより、成長するフリーラジカル種を一時的かつ可逆的にブロックすることが提案されてきた。
したがって、重合は、原子移動ラジカル重合(ATRP)法に従って、またはニトロキシドとの反応により、あるいは「可逆的付加開裂連鎖移動」(RAFT)法に従って、または最後に「逆ATRP」法によって実施することができる。
ATRPとしても知られる原子移動ラジカル重合法は、(金属/配位子錯体の存在下で)C-ハライドタイプの結合の形態で成長するフリーラジカル種をブロックすることからなる。このタイプの重合は、形成したポリマーの質量の制御、および質量の低い分散性指標によって示される。
一般に、原子移動ラジカル重合は、
- 少なくとも1個の移動可能なハロゲン原子を含有する開始剤;
- 開始剤と共に還元ステップに関与することができる遷移金属および「休止状態の」ポリマー鎖を含むハロゲン化された化合物、この化合物を「連鎖移動剤」と呼ぶ;および
- 窒素(N)、酸素(O)、リン(P)またはイオウ(S)原子を含む化合物から選択することができ、σ結合を介して遷移金属を含む上記化合物と配位することができ、遷移金属を含む上記化合物と形成中のポリマーとの間の直接結合の形成を回避する配位子
の存在下での1個または複数のフリーラジカル重合性モノマーの重合によって実施する。
ハロゲン原子は塩素または臭素原子であることが好ましい。
この方法は特に、WO97/18247およびJACS、117、5614頁(1995)に公表されたMatyjasezwskiらの論文で記載されている。
ニトロキシドとの反応によるフリーラジカル重合方法は、成長するフリーラジカル種をC-O-NRaRbタイプの結合の形態にブロックすることからなり、ここでRaおよびRbは、互いに独立に、炭素原子2から30個を有するアルキル基であってよく、または一緒になって窒素原子と共に炭素原子4から20個を有する環、例えば2,2,6,6-テトラメチルピペリジル環を形成してもよい。この重合方法は特に、論文「Living free radical polymerization:a unique technique for preparation of controlled macromolecular architectures」、CJ Hawker;Chem.Res.、1997、30、373〜82およびMacromol.Chem.Phys.1998、第199巻、923〜935頁に公表された「Macromolecuar engineering via living free radical polymerizations」あるいは特許出願WO-A-99/03894に記載されている。
RAFT(可逆的付加開裂連鎖移動)重合法は、成長するフリーラジカル種をC-Sタイプの結合の形態でブロックすることからなる。ジチオ化合物、例えばジチオエステル(-C(S)S-)、例えばジチオベンゾエート、ジチオカルバメート(-NC(S)S-)またはジチオカルボネート(-OC(S)S-)(キサンテート)が、これに使用される。これらの化合物は、広範囲のモノマーの鎖成長を制御することができる。しかし、ジチオエステルはビニルエステルの重合を阻害し、一方、ジチオカルバメートはメタクリレートに対する活性が非常に弱く、このためこれらの化合物の適用はある程度まで制限される。
この方法は特に、Rhodiaの特許出願WO-A-98/58974およびMacromolecules、1999、第32巻、2071〜2074頁に公表された論文「A more versatile route to block copolymers and other polymers of complex architecture by living radical polymerization:the RAFT process」に記載されている。既に言及した特許出願WO-A-98/58974およびCSIROの特許出願WO-A-99/31144は、「RAFT」試薬としてのジチオカルバメートの使用に関する。これらのジチオカルバメートを使用することにより、酢酸ビニルを含む種々のモノマーが重合される。
「ATRP」法より優れた「RAFT」法の主要な利点は、金属触媒を必要としないこと、さらに反応開始用に、標準的なラジカル開始剤を使用できることである。
例えばN-ビニルピロリドン(NVP)の制御されたフリーラジカル重合の場合、「RAFT」重合の場合に使用する好ましい連鎖移動剤はジフェニルジチオカルバメート誘導体である。
モノマーの濃度と連鎖移動剤の濃度との比を変えることにより、ポリマーの分子質量を変更してもよい。
重合は、一般的なスキームに従ういくつかのステップで進行する:
a - 第1のステップでは、第1のモノマーまたはモノマーの混合物を重合してマクロ開始剤を形成する、
b - 沈降によって精製したポリマーを真空乾燥させる、
c - 次いで、第2のステップでは、(ステップaで形成した)マクロ開始剤の末端において、モノマーまたはモノマーの混合物からなる第2のブロックを重合させる。
ブロックの数に応じて必要なだけ、ステップbおよびcを繰り返す。
特に好ましい1つの方法は逆ATRP重合法であり、これは上記の標準的なATRP法と混同してはならない。
この逆ATRP法は、(特定の開始剤を使用するのではなく)ラジカルを与えることができる開始剤、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)または過酸化物により慣用の方法で開始する。
CuBr2などの金属ハライドおよび配位子が存在すると、形成したラジカルを可逆的に捕捉して重合を制御することができる。
好ましい配位子はアミン系分子、特にトリス(ジメチルアミノエチル)アミン(Me6TREN)である。重合の良好な制御は、特にAIBN/CuBr2/Me6TREN系で認められる。
その他の好ましい方法は「RAFT」重合法である。
第2の方法
本発明によるブロックポリマーはまた、標準的なフリーラジカル重合法を使って、モノマーを順次加えることによっても得ることができる。この場合、ブロックの性質の制御のみが可能である(質量は制御できない)。
これは、第1段階においてモノマーM1を重合器で重合すること;その経時的な消費を動力学的に監視すること、次いで、M1が約95%消費されたら、新たなモノマーM2を重合器に導入することを含む。
M1-M2タイプのブロック構造のポリマーは、このようにして得られる。
より具体的には、少なくとも1個のブロックAおよび少なくとも1個のブロックBおよび場合によりブロックAおよびBとは異なる1個または複数の他のブロックを含む上記のコポリマーの第1の調製方法を記載する。ここでは、以下の一連のステップを含む逆原子移動ラジカル重合法(逆ATRP)を介して重合する:
a)遷移金属ハライド、フリーラジカル開始剤および配位子などの連鎖移動剤の存在下および溶媒の存在下または不存在下で、ブロックAを調製するモノマーを重合する。これにより、その末端に連鎖移動剤官能基を含むため重合を開始することができるマクロ開始剤または機能性前駆体が得られる;
b)上記のマクロ開始剤または前駆体の末端において、遷移金属ハライドおよび配位子などの連鎖移動剤の存在下および溶媒の存在下または不存在下で、ブロックBを調製するモノマーを重合する。これにより、構造A-b-Bのジブロックコポリマーを得る;
c)ブロックAおよびBのブロックまたは種々のその他のブロックを調製するモノマーでステップb)を場合により繰り返す。これにより、トリブロックまたは多ブロックコポリマーを得る。
二官能性開始剤を使用して、対称的なトリブロックコポリマーを得ることができる。
有利には、連鎖移動剤は、可能な最大限の酸化状態の金属のハライド、好ましくはCuBr2、CuCl2、FeCl2P-(フェニル)3、FeCl3およびRuCl2P(フェニル)3から選択する。
有利には、フリーラジカル重合開始剤は、
・アゾ化合物、例えば2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2'-アゾビス(2-ブタンニトリル)、4,4'-アゾビス(4-ペンタン酸)、1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2-(t-ブチルアゾ)-2-シアノプロパン、2,2'-アゾビス[2-メチル-N-(1,1)-ビス(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル]-プロピオンアミド、2,2'-アゾビス(2-メチル-N-ヒドロキシエチル)-プロピオンアミド、2,2'-アゾビス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2'-アゾビス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミド)、2,2'-アゾビス(2-メチル-N-[1,1-ビス(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル]プロピオンアミド)、2,2'-アゾビス(2-メチル-N-[1,1-ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド)、2,2'-アゾビス(2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、2,2'-アゾビス(イソブチルアミド)二水和物;
・過酸化水素、例えばtert-ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ペルオキシ酢酸t-ブチル、ペルオキシ安息香酸t-ブチル、ペルオキシオクチル酸t-ブチル、ペルオキシネオデカン酸t-ブチル、ペルオキシイソブチル酸t-ブチル(t-butyl peroxyisobutarate)、過酸化ラウロイル、ペルオキシピバル酸t-アミル、ペルオキシピバル酸t-ブチル、過酸化ジクミル、過酸化ベンゾイル;
・過硫酸アルカリ、例えば過硫酸カリウムまたは過硫酸アンモニウム;
・以下のような組合せを含むレドックス系:
- 過酸化水素、過酸化アルキル、過エステル、過炭酸物などと、任意の鉄塩、チタナス塩、酸性硫化亜鉛ホルムアルデヒドまたは酸性硫化ナトリウムホルムアルデヒドと、還元糖との混合物;
- メタ重亜硫酸ナトリウムなどの重亜硫酸アルカリ金属および還元糖と組み合わせた過硫酸、過ホウ酸または過塩素酸アルカリ金属またはアンモニウム、
- ベンゼンホスホン酸などのアリールホスフィン酸および還元糖と組み合わせた過硫酸アルカリ金属
から選択する。
有利には、配位子は、1,1,4,7,10,10-ヘマメチルトリエチレンテトラミン(HMTETA)、1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン(シクラメ)、1,4,8,11-テトラメチル-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン(Me4シクラメ)およびトリス(ジメチルアミノエチル)アミン(Me6TREN)などの四座配位子;テトラキス(2-ピリジル)ピラジン(TPPY)、N,N,N',N'-テトラキス(2-ピリジルメチル)エチレンジアミン(TPMEDA)およびトリフェニルホスフィン(TPP)などの六座配位子から選択する。
有利には、溶媒は、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、N-メチルピロリドンおよび水、ならびにこれらの混合物から選択する。
連鎖移動剤、開始剤、配位子および溶媒はステップa)とステップb)で同一でも異なってもよいが、同一であることが好ましい。また好ましくは、第1および第2のステップa)およびb)において、連鎖移動剤はCuBr2であり、開始剤はAIBNであり、配位子はMe6TRENであり、溶媒はジオキサンである。
この第1の方法は本発明の任意のコポリマーの調製を可能にするが、ブロックAがN-ビニルピロリドンおよびN-ビニルカプロラクタムから選択されるモノマーから誘導したホモポリマーであり、ブロックBがアクリル酸メチル、アクリル酸t-ブチルおよびメタクリル酸メチルから選択されるモノマーから誘導したホモポリマーであるコポリマーの調製に特に適用される。
少なくとも1個のブロックAおよび少なくとも1個のブロックBおよび場合によりブロックAおよびBとは異なる1個または複数の他のブロックを含む上記のコポリマーの第2の調製方法も記載する。ここでは、以下の2個の連続するステップを含むRAFT「可逆的付加開裂連鎖移動」重合法を介して重合する:
a)連鎖移動剤および開始剤の存在下および溶媒中または溶媒なしで、ブロックAを調製するモノマーを重合する。これにより、その末端に連鎖移動剤官能基を含むマクロ開始剤または前駆体を得る;
b)上記のマクロ開始剤または前駆体の末端において、開始剤の存在下および溶媒中または溶媒なしで、ブロックBを調製するモノマーを重合する。これにより、コポリマーA-b-Bを得る;
c)ブロックAおよびBとは異なるその他のブロックを調製するモノマーでステップb)を場合により繰り返す。これにより、トリブロックまたは多ブロックコポリマーを得る。
有利には、連鎖移動剤は、ジチオベンゾエート、ジチオカルバメート(-NC(S)S-)およびジチオカルボネート(-OC(S)S-)(キサンテート)などのジチオエステル(-C(S)S-)から選択する。
好ましくは、連鎖移動剤は、ジエチルマロネートジフェニルジチオカルバメー(DPCM)、フルオロエチルアセテートジフェニルジチオカルバメート(DPFEM)および式C2H5OC(S)SCH(CH3)COOCH3のキサンテートから選択する。
有利には、開始剤は、第1の方法で既に上記した化合物から選択する。
有利には、溶媒は、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N-メチルピロリドンおよび水、ならびにこれらの混合物から選択する。
開始剤、連鎖移動剤および溶媒は、ステップa)とステップb)で同一でも異なってもよい。同一であることが好ましい。
また好ましくは、第1および第2のステップa)およびb)において、開始剤はAIBNであり、連鎖移動剤は、重合するモノマーの性質に応じてジエチルマロネートジフェニルジチオカルバメート(DPCM)、フルオロエチルアセテートジフェニルジチオカルバメート(DPFEM)または式C2H5OC(S)SCH(CH3)COOCH3のキサンテートであり、溶媒はジオキサンである。
この第2の方法は本発明の任意のコポリマーの調製を可能にするが、ブロックAがN-ビニルピロリドンおよびN-ビニルカプロラクタムから選択されるモノマーから誘導したホモポリマーであり、ブロックBがアクリル酸メチル、アクリル酸t-ブチルおよびメタクリル酸メチルから選択されるモノマーから誘導したホモポリマーであるコポリマーの調製に特に適用される。
本発明はまた、上記の特定構造のコポリマーを含む美容または薬剤組成物にも関する。
一般に、これらの組成物は、本発明によるコポリマーを0.1重量%から60重量%、好ましくは0.5重量%から50重量%、より好ましくは1重量%から40重量%含む。
本発明によるこれらの化粧品組成物は、上記のポリマーに加えて、生理学的に許容される媒質、すなわちケラチン物質、例えば皮膚、毛髪、睫毛、眉毛および爪と適合する媒質を含む。
一般に、組成物全体は生理学的に許容されると考えるべきである。
上記の生理学的に許容される媒質は、本発明によるコポリマーが溶解または分散した形態で存在する適切な生理学的に許容される溶媒を一般に含む。
したがって、組成物は、親水性の相を形成する溶媒として、水、水と親水性有機溶媒、例えばアルコールおよび特に炭素原子2から5個を有する直鎖状または分枝状低級モノアルコール、例えばエタノール、イソプロパノールまたはn-プロパノール、ならびにポリオール、例えばグリセロール、ジグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、ペンチレングリコールおよびポリエチレングリコールとの混合物を含んでもよい。親水性の相はC2エーテルを含んでもよい。
水、または水と親水性有機溶媒との混合物は本発明による組成物中に、組成物の総重量に対して0重量%から90重量%(特に0.1重量%から90重量%)、好ましくは0重量%から60重量%(特に0.1重量%から60重量%)の含量で存在してよい。
組成物はまた、特に、室温(一般に25℃)で液体の脂肪物質および/または室温で固体の脂肪物質、例えばワックス、ペースト状脂肪物質およびガム、ならびにこれらの混合物からなる脂肪相を含んでもよい。これらの脂肪物質は、動物、植物、鉱物または合成由来であることができる。この脂肪相はまた、親油性有機溶媒を含んでもよい。
本発明で使用できる、しばしば油として知られる室温で液体の脂肪物質として、ペルヒドロスクアレンなどの動物由来の炭化水素系油;炭素原子4から10個を有する脂肪酸の液体トリグリセリドなどの炭化水素系植物油、例えばヘプタン酸またはオクタン酸トリグリセリド、あるいはヒマワリ油、コーン油、大豆油、グレープシード油、ゴマ種子油、アプリコット油、マカダミア油、ヒマシ油、アボカド油、カプリル酸/カプロン酸トリグリセリド、ホホバ油およびシア脂油;液体パラフィンおよびその誘導体、ワセリン、ポリデセンならびにパーリームなどの水素化ポリイソブテンなどの鉱物または合成由来の直鎖状または分枝状炭化水素;例えばパーセリン油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-オクチルドデシル、エルカ酸2-オクチルドデシルおよびイソステアリン酸イソステアリルなど、特に脂肪酸の合成エステルおよび合成エーテル;ヒドロキシル化エステル、例えば乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、クエン酸トリイソセチル、ならびにヘプタン酸、オクタン酸およびデカン酸脂肪アルキル;ポリオールエステル、例えばジオクタン酸プロピレングリコール、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコールまたはジイソノナン酸ジエチレングリコール;およびペンタエリスリトールエステル;炭素原子12から26個を有する脂肪アルコール、例えばオクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノールおよびオレイルアルコール;部分的に炭化水素系またはシリコーン系のフッ化油;シリコーン油、例えば室温で液体またはペースト状の線状または環状の揮発性または非揮発性ポリメチルシロキサン(PDMS)、例えば場合によりフェニル基を有するシクロメチコン、ジメチコン、例えばフェニルトリメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルメチルジメチルトリシロキサン、ジフェニルジメチコン、フェニルジメチコンおよびポリメチルフェニルシロキサン;これらの混合物を挙げることができる。
これらの油は、組成物の総重量に対して0.01重量%から90重量%、さらに好ましくは0.1重量%から85重量%の含量で存在してよい。
本発明による組成物はまた、美容的に許容される(許容できる忍容性、毒性および感触)1種または複数の有機溶媒を含んでもよい。これらの溶媒は一般に、組成物の総重量に対して0重量%から90重量%、好ましくは0.1重量%から90重量%、より好ましくは10重量%から90重量%、さらに好ましくは30重量%から90重量%の含量で存在してよい。
本発明の組成物で使用できる溶媒としては、酢酸エステル、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸2-メトキシエチルまたは酢酸イソプロピル;ケトン、例えばメチルエチルケトンまたはメチルイソブチルケトン;炭化水素、例えばトルエン、キシレン、ヘキサンまたはヘプタン;炭素原子5から10個を有するアルデヒド;炭素原子少なくとも3個を有するエーテル;およびこれらの混合物が挙げられる。
ワックスは、炭化水素系ワックス、フルオロワックスおよび/またはシリコーンワックスであってよく、植物、鉱物、動物および/または合成由来であってよい。ワックスは特に、融点が25℃よりも高く、好ましくは45℃よりも高い。
本発明の組成物で使用できるワックスとしては、ビーズワックス、カルナウバワックスまたはカンデリラワックス、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンまたはオゾケライト;合成ワックス、例えばポリエチレンワックスもしくはフィッシャー-トロプシュワックス、またはシリコーンワックス、例えば炭素原子16から45個を有するアルキルジメチコンまたはアルコキシジメチコンが挙げられる。
ガムは一般に、高分子量のポリジメチルシロキサン(PDMS)またはセルロースガムまたは多糖類であり、ペースト状物質は一般に、炭化水素系化合物、例えばラノリンおよびその誘導体、またはPDMSである。
固体物質の性質および量は、所望の機械的特性および感触によって左右される。指針として、組成物は、組成物の総重量に対して0重量%から50重量%、より好ましくは1重量%から30重量%のワックスを含んでよい。
ポリマーは、1種または複数の付加的な成膜剤と合わせてもよい。このような成膜剤は、所望の機能を満たすことができるように当業者に知られた任意の化合物から選択してよく、特に可塑剤および合着剤から選択してよい。
本発明による組成物の生理学的に許容できる媒質はまた、当業者に知られた水溶性色素および粉末染料、例えば顔料、真珠母顔料および薄片から選択された1種または複数の染料を含んでもよい。染料は、組成物の重量に対して0.01重量%から50重量%、好ましくは0.01重量%から30重量%の含量で存在してよい。
用語「顔料」は、生理学的媒質に不溶性であり、かつ組成物を着色することを意図する任意の形態の白色または有色、無機または有機粒子を意味するものと理解されたい。
用語「真珠母顔料」は、特にある種の軟体動物の貝殻で産生される、あるいは合成される任意の形態の真珠光沢のある粒子を意味するものと理解されたい。
顔料は白色または有色、無機および/または有機であってよい。挙げることができる無機顔料としては、場合により表面処理した二酸化チタン、酸化ジルコニウムまたは酸化セリウム、および酸化亜鉛、酸化鉄(黒、黄または赤)または酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物および鉄青、ならびに金属粉末、例えばアルミニウム粉末または銅粉末がある。
挙げることができる有機顔料としては、カーボンブラック、D&Cタイプの顔料、およびコチニールカルミンもしくはバリウムをベースとするレーキ(ラッカー)、ストロンチウム、カルシウムまたはアルミニウムがある。
真珠光沢のある顔料は、チタン被覆した雲母またはオキシ塩化ビスマス被覆した雲母などの白色真珠光沢のある顔料、酸化鉄で被覆したチタン雲母、特に鉄青または酸化クロムで被覆したチタン雲母、上記のタイプの有機顔料で被覆したチタン雲母およびオキシ塩化ビスマスをベースとする真珠光沢のある顔料などの有色真珠光沢のある顔料から選択してよい。
水溶性色素は、例えばビートの根の汁またはメチレンブルーである。
本発明による組成物はまた、1種または複数の充填剤を、特に組成物の総重量に対して0.01重量%から50重量%、好ましくは0.01重量%から30重量%の範囲の量で含んでもよい。用語「充填剤」は、組成物を製造する温度に関わりなく、組成物の媒質に不溶性の任意の形態の無色または白色、無機または合成粒子を意味するものと理解されたい。これらの充填剤は特に、組成物のレオロジーまたは感触を変える働きをする。
充填剤は、結晶学的な形態(例えば、層状、立方、六方晶系、斜方晶系など)に関わりなく、任意の形態、小板、球状または長円形の無機物または有機物であることができる。タルク、雲母、シリカ、カオリン、ポリアミド粉末(Nylon(登録商標))(Atochem製のOrgasol(登録商標))、ポリ-β-アラニン粉末およびポリエチレン粉末、テトラフルオロエチレンポリマー(Teflon(登録商標))粉末、ラウロイルリジン、澱粉、窒化ホウ素、塩化ポリビニリデン/アクリロニトリルのものなどの中空ポリマー微小球、例えばExpancel(登録商標)(Nobel Industrie)またはアクリル酸コポリマー(Dow Corning社製のPolytrap(登録商標))およびシリコーン樹脂マイクロビーズ(例えば、Toshiba製のTospearls(登録商標))のものなどの中空ポリマー微小球、ポリオルガノシロキサンエラストマー粒子、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、中空シリカ微小球、(Maprecos製のSilica Beads(登録商標))、ガラスもしくはセラミックマイクロカプセル、炭素原子8から22個、好ましくは炭素原子12から18個を有する有機カルボン酸から誘導した金属石鹸、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛またはミリスチン酸マグネシウムを挙げることができる。
本発明による組成物は、化粧品で通常使用される成分、例えばビタミン、増粘剤、微量元素、柔軟剤、金属イオン封鎖剤、香料、酸性化もしくは塩基性化剤、保存剤、日焼け止め剤、界面活性剤、酸化防止剤、抜け毛予防剤、ふけ取り剤、噴射剤、および成膜性もしくは非成膜性の水溶性もしくは脂溶性ポリマーまたは水もしくは脂肪相に分散したポリマー、あるいはこれらの混合物も含んでよい。
当然のことながら、当業者は本発明による対応する組成物の有利な特性が、予想する添加によって悪影響を受けないように、または実質的に受けないように、これまたはこれらの任意選択の追加化合物および/またはその量を選択するように注意する。
本発明による組成物は特に、懸濁液、分散液、溶液、ゲル、エマルジョン、特に水中油(O/W)もしくは油中水(W/O)エマルジョン、または複合エマルジョン(W/O/Wまたはポリオール/O/WまたはO/W/Oエマルジョン)の形態、クリーム、ペースト、ムース、小胞の分散体、特にイオン性もしくはノニオン性脂質、2相もしくは多相ローション、スプレー、粉末、ペースト、特に軟ペースト(特に、コーン/プレート配置で10分間測定した後、せん断速度200s-1、25℃での動的粘度が約0.1から40Pa.sであるペースト)の形態であることができる。組成物は無水であってもよい。例えば無水ペーストであってもよい。
当業者は、第1に使用する成分の性質、特に支持体へのその溶解度、第2に組成物の意図する使用を考慮しながら一般的な知識に基づいて、適切な提示形態およびその調製方法も選択することができる。
本発明による組成物は、メイクアップ用組成物、例えば顔色用製品(ファンデーション)、口紅、アイシャドー、唇用製品、コンシーラー製品、頬紅、マスカラ、アイライナー、眉毛メイクアップ用製品、リップペンシル、アイペンシル、マニキュア液などの爪用製品、ボディーメイクアップ用製品または毛髪メイクアップ用製品(毛髪用ラッカーまたはマスカラ)であってよい。
本発明による組成物はまた、特にヘアスタイルを保持するための、または毛髪を整えるための毛髪用製品であってもよい。毛髪用組成物は、好ましくはシャンプー、ヘアセッティング用ゲルまたはローション、ブロー乾燥用ローション、またはラッカーもしくはスプレーなどの固定およびスタイリング用組成物である。
ヘアスタイルを保持するための、または毛髪を整えるための製品などの毛髪用製品に本発明によるポリマーを使用すると、「薄片性の」粉末化を回避することができる。
溶液は種々の形態でパッケージすることができる:例えば、ゲルまたはローションとして、組成物が気化した形態またはムース形態で塗布されるために、特に噴霧器、ポンプディスペンサーボトルまたはエアロゾル容器中にパッケージすることができる。例えば毛髪を固定またはトリートメントするスプレーまたはムースを得ることを所望する場合、このようなパッケージ形態が指示される。
上記から、本発明によるポリマーは、特にエアロゾル容器で使用する噴射剤と高度に相容性なので、このような条件下での使用に特に適していることが分かる。噴射剤は、ジメチルエーテル、プロパン、n-ブタンおよびイソブタンなどのC3〜C5アルカン;1,1-ジフルオロエタン、ジメチルエーテルとC3〜C5アルカンとの混合物および1,1-ジフルオロエタンと、ジメチルエーテルと、および/またはC3〜C5アルカンとの混合物から選択してよい。
次に、以下の実施例を参照しながら本発明を説明する。これは非限定的な例証である。
以下の実施例において、本発明に従うポリマーは、可逆的ATRPとしても知られている可逆的原子移動ラジカル重合技術により、又はRAFT(可逆的付加開裂連鎖移動)重合技術により、調製される。
一般的に、可逆的ATRPプロセス及びRAFTプロセスの場合に、ブロック体を形成するには数ステップを要する。
それゆえ、ジブロックコポリマーの場合、例えば下記の方法でプロセスを行う。
a/ 第1のステップは、第2のモノマーを重合してマクロ開始剤又は前駆体を形成することから成る。
b/ 第2のステップは、マクロ開始剤末端に第2のモノマーを重合してジブロック体を形成することから成る。
2つのステップの間に、精製ステップが必要になる場合があり、特に可逆的ATRP重合の場合に必要である。
実施例を行うために使用する一般的手順を、それぞれのプロセス、プロセス1(可逆的ATRP重合)及びプロセス2(RAFT重合)について、最初に記載する。
1. プロセス1: 可逆的ATRP
可逆的ATRPプロセスは、好ましくは、リガンドとしてトリス(ジメチルアミノエチル)アミン(TREN Me6)を用い、CuBr2を使用し、且つ開始剤としてAIBNを適用して行われる。
1.1 出発物質
N-ビニルピロリドン(VP)などのラクタム環を含むエチレン性モノマーは、Aldrich(登録商標)社から得られ、使用前に真空下に蒸留し、0℃で窒素下に貯蔵する。
アクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸メチル及びアクリル酸メチルなどの他のモノマーは、Aldrich(登録商標)社から得られ、水素化カルシウムで乾燥し、真空下に蒸留する。
開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)は、メタノールから再結晶する。
CuBr2(99.9%)、CuBr及び銅粉(99%)は、Aldrich(登録商標)社から得られ、購入したまま使用する。
トリス(ジメチルアミノエチル)アミン(TREN Me6)は、例えばMatyjaszewskiの論文であるACS Symp. Ser.2000年、207巻、760頁などの文献に記載された手順に従って合成される。
全ての溶媒、THF、ジオキサン及びDMFは、使用前にCaH2を用いて蒸留することにより乾燥させる。
1.2 重合
一般的手順は以下の通りである。
1.2.1 第1ステップ
マクロ開始剤又は前駆体の形成
CuBr2及びMe6 TRENを丸底フラスコに入れ、そこにジオキサンを加える。
溶液を25℃で30分間攪拌する。
モノマーを加え、続いて開始剤であるAIBNを加える。
真空乾燥/アルゴンでの3回繰り返しを系に適用する。次いで溶液をサーモスタット制御浴中で加熱する。
粘度が増加する。所望時間反応後、系を室温に冷却する。
マクロ開始剤ポリマーを沈殿により分離し、クロロホルムで希釈し、次いでジエチルエーテルから沈殿させる。この操作を2回繰り返す。中性カラムを通すことによりクロロホルムに溶解したポリマーから銅錯体を分離する。次いでポリマー溶液を蒸発させる。
1.2.2 第2ステップ
マクロ開始剤末端での第2のブロックの重合
最初のステップで得られたマクロ開始剤を、窒素の不活性雰囲気下、CuBr及びMe6TRENのジオキサン中溶液に加える。
第2のブロックを構成するモノマーの必要量を加える。溶液を加熱する。所望の時間後、系を室温に冷却する。
ポリマーを沈殿により分離し、クロロホルムで希釈し、次いでジエチルエーテルから沈殿させる。この操作を2回繰り返す。中性カラムを通すことによりクロロホルムに溶解したポリマーから銅錯体を分離する。ポリマー溶液を蒸発させる。
ポリマーを乾燥する。
単離したポリマーは、通常白色粉体である。
2. プロセス2:RAFT
例えばビニルラクタムなどのラクタム環を含むエチレン性モノマーを、連鎖移動剤として以下の化合物を用いて重合する。
マロン酸ジフェニルジチオカルバミン酸ジエチル(DPCM)
Figure 2005113124
DPCM
フルオロ酢酸ジフェニルジチオカルバミン酸エチル(DPFEM)
Figure 2005113124
DPCM
キサンテート:C2H5OC(S)SCH(CH3)COOCH3
出発物質
N-ビニルピロリドン(VP)又はN-ビニルカプロラクタム(VCap)などのラクタム環を含むエチレン性モノマーは、Aldrich(登録商標)社から得られ、使用前に真空下に蒸留する。
アクリル酸tert-ブチル、アクリル酸メチル及びメタクリル酸メチルなどの他のモノマーは、Aldrich(登録商標)社から得られ、水素化カルシウムで乾燥し、真空下に蒸留する。
AIBNは、Aldrich(登録商標)社から得られ、メタノールから再結晶する。
ジフェニルアミン、CS2及びマロン酸ブロモジエチルは、Aldrich(登録商標)社から得られ、受け取ったまま使用する。
ジオキサンなどの溶媒は、使用前にCaH2を用いて蒸留することにより乾燥する。
2.1. 連鎖移動剤の合成
2.1.1. マロン酸ジフェニルジチオカルバミン酸ジエチル(DPCM)の合成
マロン酸ジフェニルジチオカルバミン酸ジエチル(DPCM)は、以下の方法によりジフェニルアミン及びマロン酸ブロモジエチルから合成される。
DMSO 10ml及びTHF 5ml中のジフェニルアミン1.69g(10mmol)を、NaH 0.625g(乾燥ヘキサンで洗浄することにより精製した)のTHF(乾燥)5ml中溶液に、0℃で加える。反応混合物を1.5時間攪拌すると、透明な緑色溶液が得られる。1.2当量のCS2(1.42ml、1.2mmol)をこの溶液に加え、混合物を0℃で30分間攪拌すると、ジフェニルジチオカルバミン酸のナトリウム塩のオレンジがかった黄色溶液が得られる。
マロン酸ブロモジエチル(10mmol)を-20℃で上記溶液に加え、反応混合物の温度を室温にゆっくり上昇させる。室温で2時間攪拌後、反応混合物を水で処理し、エーテルで抽出する。エーテル層をMgSO4で乾燥し、濃縮する。収率:51%。
生成物の純度をNMRにより調べた。
2.1.2. 酢酸ジフェニルジチオカルバミン酸フルオロエチル(DPFEA)の合成
水素化ナトリウム(7mmol/0.168g、THF 5ml中1.3当量)を、フレーム乾燥させたフラスコに入れ、0℃で攪拌する。THF 5ml及びDMSO 10ml中のジフェニルアミン(5.4mmol、1当量)をこの混合物に滴下添加し、1時間攪拌する。二硫化炭素(2.3当量)を0℃で溶液に加え、攪拌を更に30分間続ける。溶液の温度を18℃にし、1当量の酢酸フルオロエチルを加える。添加後、反応混合物をゆっくり室温に加温し、室温で30分間攪拌する。得られた生成物を水を加えることにより加水分解させ、有機層をエーテルで抽出する。エーテル抽出物を濃縮すると、(DPFEA)の黄色結晶が得られ、生成物の純度をNMR分析により調べる。
2.2. 重合
2.2.1. 連鎖移動剤がマロン酸ジフェニルジチオカルバミン酸ジエチルであっても、又は酢酸ジフェニルジチオカルバミン酸フルオロエチルであっても、重合の一般的手順は以下の通りである。
以下には、ビニルピロリドンを挙げるが、調製プロセスはラクタム環を含むいずれのエチレン性モノマーにも一般化できる。
第1ステップ
ポリビニルピロリドンマクロ開始剤の調製
RAFT剤としてマロン酸ジフェニルジチオカルバミン酸ジエチルを用いるビニルピロリドン(VP)の重合は、開始剤としてAIBNを用いて行われる。
典型的な実験において、VP、マロン酸ジフェニルジチオカルバミン酸ジエチル(連鎖移動剤/モノマー比=1/100)、AIBN(連鎖移動剤の10%)及びジオキサン(モノマーに対して1/1の相対体積比)をシュレンクチューブに入れる。反応混合物を3回の凍結-減圧-解凍サイクルにより脱ガスし、その後真空下に密封し、80℃の定常温度で浴槽中加熱する。
「活性」マクロ開始剤は、X=(フェニル)2NC(S)S-、及びX'=-CH(COOC2H5)2であるX'-PVP-Xで表され、これはエチルエーテルから繰り返し沈殿することにより精製し、真空下に乾燥させる。
第2ステップ
「活性」マクロ開始剤末端での第2のブロックの重合
第2のモノマー(例えば、メタクリル酸メチル)の重合は、上記PVPマクロ開始剤の存在下、ジオキサン1.5ml中、及びAIBN(モノマー及びマクロ開始剤の合計量に対して0.1モル%)の存在下に行う。
反応混合物を3回の凍結-減圧-解凍サイクルに供し、80℃で油浴中加熱して20時間攪拌する。
反応が完結した時点で、反応混合物をジクロロメタン(溶解に必要とする最小量)中に溶解し、エーテルから沈殿させる。
濁ったエーテル溶液を濾過し、フラッシュ蒸発により濃縮し、ペンタンに加え、得られた沈殿物をおよそ70℃で8時間、真空下に乾燥させる。
2.2.2. 改良として、以下の方法で重合を行うことができる。例えば、ポリ(メタクリル酸メチル)マクロ開始剤の合成を最初に行い、次いでこのマクロ開始剤末端でビニルピロリドンブロックの重合を行う。パラグラフ2.2.1.に記載と同様の手順に従う。
2.2.3. 連鎖移動剤としてキサンテートを用いる重合:中間体を精製するステップを用いない合成(「ワンポット合成」)
N-ビニルピロリドン(4ml、3.74当量、10-2mol)(本手順は、ラクタム環を含む他のエチレン性モノマーにも適用することができる)、連鎖移動剤(上記キサンテート、0.0839g、連鎖移動剤/モノマー比=約1/100モル比)及びジオキサン(4ml)を、予め乾燥させた丸底フラスコに入れ、そこにAIBN(0.0061g、連鎖移動剤の10mol%)を窒素下で加える。
反応混合物を3回の凍結-減圧-解凍サイクルに供し、サーモスタットで80℃に維持した油浴中で攪拌しながら加熱する。液体窒素中で冷却することにより、反応を14時間後に停止させる。
例えばアクリル酸ブチル(3ml)などの第2のモノマー及びジオキサン(3ml)を、窒素下室温でこの反応混合物に加える。反応混合物を再び3回の凍結-減圧-解凍サイクルに供し、更に24時間80℃で加熱する。
反応が完結した時点で、反応混合物をジクロロメタン(溶解に必要とする最小量)中に溶解し、エーテルから沈殿させる。濁ったエーテル溶液を濾過し、フラッシュ蒸発により濃縮し、ペンタンに加え、得られた沈殿物をおよそ70℃で8時間、真空下に乾燥させる。
特性決定
転化率はポリマーを秤量して測定する。
例えばPVPなどのポリビニルラクタムマクロ開始剤の質量は、G4000 G3000 G2500 TSK(登録商標)ゲルカラムを用いて、Varian(登録商標)RI 4 赤外線検出器を装備したガスクロマトグラフィーGC(Varian 9012(登録商標)装置)により決定する。溶離液は、0.1M硝酸ナトリウムを含む80/20水/メタノール混合物である。溶離液の流速は0.5ml/分である。ポリ(エチレンオキシド)標準を用いて較正を行う。
それゆえ、質量の測定は比較測定のみであり、値は実際の分子量を示すものではない。しかしながら、分子量の変化の傾向を注目するためにこの結果を用いることができ、ポリマー鎖の分子量分散度を決定することもできる。
水に不溶性のマクロ開始剤(例えばポリメタクリル酸メチル)の質量は、G4000 G3000 G2500 TSK(登録商標)ゲルカラムを用いて、Varian(登録商標)RI 4 赤外線検出器を装備したGC(Varian(登録商標) 9012)により決定する。溶離液はTHFである。標準はポリスチレンである。
コポリマーの全体の質量は、G4000 G3000 G2500 TSK(登録商標)ゲルカラムを用いて、Varian(登録商標)RI 4 赤外線検出器を装備した溶媒相中のGCクロマトグラフィー(Varian(登録商標) 9012)により決定する。溶離液はTHFである。標準はポリスチレンである。
種々のブロック体の比率は、(即ち、例えば、一方がMMAで他方がVPなどの)種々のブロック体のモノマーに対応するピーク領域の比を決定することにより、1H NMR(Bruker(登録商標)、200MHz)により決定する。コポリマーの全体の質量(NMR)は、これらの値及び上記決定したマクロ開始剤の質量とで推察される。
上述した後、本発明に従うコポリマーを合成する一般的手順、本発明に基づく具体的なコポリマーの調製に関する実施例(実施例1、2及び3)、及び比較例も以下に示す。
(比較例)
この例では、ポリビニルピロリドンブロック及びポリ(メタクリル酸メチル)ブロックから成る(本発明に基づかない)コポリマー:(PVP)80%-b-(PMMA)20%を、上述したプロセス1(可逆的ATRP)に従い調製する。
第1ステップ
ポリビニルピロリドン-Br マクロ開始剤:PVP-Brの合成
CuBr2及びMe6TRENを50mlの丸底フラスコに入れ、ジオキサン5mlを加える。
次いでピニルピロリドンを加え、続いてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を加える。
ジオキサン/モノマー比は1/1体積比である。
AIBN/CuBr2/CuO/Me6TREN比は1/1.5/0.15/3である。
反応は80℃の温度で3時間45分行う。転化率は84%に達する。
第2ステップ
コポリマーの合成:ポリビニルピロリドンマクロ開始剤(PVP-Br)末端でのメタクリル酸メチル(MMA)の重合
PVPマクロ開始剤(PVP-Br)を、窒素雰囲気下、ジオキサン中のCuBr(PVP-Brに対して1/1.5比)及びMe6TREN(CuBrに対して1/3)に加える。
ポリビニルピロリドンマクロ開始剤PVP-Br:0.026mM。
メタクリル酸メチル(MMA):3.87mM。
反応は100℃の温度で3時間45分行う。
転化率は60%である。
マクロ開始剤及び最終のコポリマーの特性を以下の表に要約する。
Figure 2005113124
得られたポリマーを6重量%の比率になるようエタノールに溶解させる。
ポリマーを展開すると、脆弱な膜が得られる。連続的膜を得ることはできない。
(実施例1)
この例では、ポリビニルピロリドン(PVP)ブロック、及びポリ(アクリル酸メチル)(pMeA)ブロックから成る(本発明に基づく)コポリマー:(PVP)66%-b-ポリアクリル酸メチル(PMeA)34%を、上述のパラグラフ2.2.3.に記載したプロセスに従い調製する。
N-ビニルピロリドン(VP)(3.74×10-2mol、即ち4.15g)、連鎖移動剤(上述したキサンテート)0.0839g(連鎖移動剤/モノマー比:約1/100モル比)、及びジオキサン(4ml)を、事前乾燥させたフラスコ中に入れ、AIBN(0.0061g、連鎖移動剤に対して10mol%)を窒素下フラスコに加える。
反応混合物を3回の凍結-減圧-解凍サイクルに供し、80℃で定常温度に維持した油浴中で攪拌しながら加熱する。
液体窒素中で冷却することにより、反応を14時間後に停止させる。
第2のモノマーである(メタクリル酸メチル)(3ml)及びジオキサン(3ml)を、窒素下室温でこの反応混合物に加える。反応混合物を再び3回の凍結-減圧-解凍サイクルに供し、更に24時間80℃で加熱する。
反応が完結した時点で、反応混合物をジクロロメタン(溶解に必要とする最小量)中に溶解し、エーテルから沈殿させる。
濁ったエーテル溶液を濾過し、フラッシュ蒸発により濃縮し、ペンタンに加え、得られた沈殿物をおよそ70℃で8時間、真空下に乾燥させ、GPC及びNMRにより特性決定する。
試薬及びプロセスの特徴を以下に要約する。
連鎖移動剤:キサンテート C2H5OC(S)SCH(CH3)COOCH3
キサンテート/VPモノマーのモル比:1/100
AIBN/キサンテート連鎖移動剤比:10mol%
モノマー/AIBN比:0.1
反応温度:80℃
溶媒:ジオキサン
マクロ開始剤及び最終コポリマーの特性を以下の表に要約する。
Figure 2005113124
(実施例2)
この例では、ポリビニルピロリドン(PVP)ブロック及びポリ(アクリル酸ブチル)(PBuA)ブロックから成る(本発明に基づく)コポリマーを調製する:(PVP)60%-b-(PBuA)40%。
手順は実施例1(パラグラフ2.2.3.のプロセス)における手順と同一であり、実施例1と比較して比率とモノマーの性質のみ変わる。マクロ開始剤及び最終コポリマーの特性を以下の表に要約する。
Figure 2005113124
ポリマーを6重量%の比率になるようエタノール中に溶解させる。
脆弱でなくまた粘りけもない膜が得られる。
(実施例3)
この例では、ポリビニルカプロラクタム(PVCap)ブロック及びポリ(アクリル酸ブチル)(PBuA)ブロックから成る(本発明に基づく)コポリマーを調製する:(PVCap)10%-b-(PBuA)90%。
コポリマーの合成は、パラグラフ2.2.2.のプロセスに従って行う。
第1ステップ
「活性」ポリ(ビニルカプロラクタム)(PVCap)マクロ開始剤の合成
ジオキサン中VCap(1g、7.183mmol)、連鎖移動剤DPFEA(0.0244g)(連鎖移動剤=NVCapモノマー/50mol)及びAIBN(連鎖移動剤の20mol%)を予め乾燥させたフラスコに入れ、3回の凍結-減圧-解凍サイクルに供して存在する酸素を除去する。反応混合物をサーモスタットで80℃に維持した油浴中に漬け、17時間攪拌する。
液体窒素中で凍結することにより反応を停止させ、少量のサンプルを分析目的のために取る。
第2ステップ
コポリマーの合成:ポリビニルカプロラクタム(PVCap)「活性」マクロ開始剤末端でのアクリル酸ブチルの重合
第2のモノマー(アクリル酸ブチル、1ml)及びジオキサン(1ml)を反応混合物に直接加え、凍結-減圧-解凍サイクルにより再び酸素を除去する。反応を60℃で24時間続ける。反応が完結した時点で、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、生成物をペンタンから沈殿させ、室温で真空下に乾燥させる。
マクロ開始剤及び最終コポリマーの特性を以下の表に要約する。
Figure 2005113124

Claims (60)

  1. 線状ブロックエチレンコポリマーであって、
    - 次式(I):
    Figure 2005113124
    [式中、
    ・Rは基-(CH2)n-を表し、ここで1個または複数の炭素原子は窒素原子または酸素原子で場合により置換されており、nは3から12の整数であり、1個または複数の炭素原子は1個または複数のC1〜C6アルキル基で場合により置換されており;
    ・R'はHまたはメチル基を表し;
    ・R1およびR2は、同一または異なっていてよく、炭素原子1から22個を有する直鎖状、分枝状または環状アルキレンまたはアラルキレン基を表し、ここで1個または複数の炭素原子は酸素または窒素原子で場合により置換されており;
    ・Xは、-OCO-、-NHCO-、-COO-および-O-から選択され;
    ・o、pおよびqは、互いに独立に、0または1である]
    に対応するラクタム環を含有するエチレンモノマーを52から100重量%含むモノマーから調製することができる、少なくとも1個のブロックA(前記ブロックAはコポリマーの1から99重量%を占める);および
    - 式(I)のラクタム環を含有するエチレンモノマーを含まない、または少量の割合で含むモノマーから調製することができる、少なくとも1個のブロックB(前記ブロックBは-55℃から+55℃のガラス遷移温度Tgを有する)
    を含む、線状ブロックエチレンコポリマー。
  2. 式(I)において、oは0であり、pは1であり、qは1であり、R2は-CH2CH2-を表し;XはCOOまたはCONHを表し;Rは、(CH2)3、(CH2)5またはCH2CH2NHである請求項1に記載のコポリマー。
  3. ラクタム環を含有するエチレンモノマーが、次式(II):
    Figure 2005113124
    [式中、RおよびR'は請求項1で既に挙げた意味を有する]
    に対応するビニルラクタムである請求項1に記載のコポリマー。
  4. 式(I)および(II)において、Rは-(CH2)n-を表し、ここでnは3から5の整数であり、またはRは-CH2-CH2-NH-を表す請求項1から3のいずれか一項に記載のコポリマー。
  5. 成膜性コポリマーである請求項1から4のいずれか一項に記載のコポリマー。
  6. 球状コポリマーの数平均分子質量が、4000から1000000、好ましくは4000から800000、より好ましくは4000から500000である請求項1から5のいずれか一項に記載のコポリマー。
  7. ブロックAが、コポリマーの総重量の10%から95%、好ましくは20%から90%を占める請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマー。
  8. ブロックBが、コポリマーの1重量%から99重量%、コポリマーの総重量に対して好ましくは5重量%から90重量%、より好ましくは10重量%から80重量%を占める請求項1から7のいずれか一項に記載のコポリマー。
  9. ブロックAまたはBそれぞれの数平均分子質量が、2000から1000000、より好ましくは2000から800000、さらに好ましくは2000から500000である請求項1から8のいずれか一項に記載のコポリマー。
  10. 前記ブロックAを調製する前記モノマーが、ラクタム環を含有するエチレンモノマー、例えば式(I)または(II)のビニルラクタムを、このブロックAのモノマーの総重量に対して50重量%以上の割合で含む請求項1から9のいずれか一項に記載のコポリマー。
  11. ブロックAの式(I)または(II)のビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーのパーセンテージが、55重量%から95重量%、例えば90重量%である請求項8に記載のコポリマー。
  12. 前記ブロックAが、式(I)または式(II)のN-ビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーのホモポリマーである請求項1から11のいずれか一項に記載のコポリマー。
  13. 式(I)の前記N-ビニルラクタムが、アクリル酸ピリリジノエチルまたはメタクリル酸ピリリジノエチルである請求項1に記載のコポリマー。
  14. 式(II)の前記N-ビニルラクタムが、N-ビニルピロリドン(n=3)、N-ビニルピペリジノン(バレロラクタム)(n=4)、N-ビニルカプロラクタム(n=5)、Rが-CH2-CH2-NH-基であるN-ビニルイミダゾリジノン、N-ビニル-5-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-5-エチル-2-ピロリドン、N-ビニル-6-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-6-エチル-2-ピペリドン、N-ビニル-7-メチル-2-カプロラクタムまたはN-ビニル-7-エチル-2-カプロラクタムである請求項2に記載のコポリマー。
  15. 前記ブロックAがN-ビニルピロリドンホモポリマーである請求項14に記載のコポリマー。
  16. 前記ブロックAがN-ビニルカプロラクタムホモポリマーである請求項14に記載のコポリマー。
  17. ブロックAが、式(I)のビニルラクタムなどのラクタム環を含有するエチレンモノマーに加えて、1種または複数の別のモノマーを含むモノマーから調製することができるコポリマーである請求項1に記載のコポリマー。
  18. ブロックAが、ランダム、交互またはグラジエントコポリマーである請求項17に記載のコポリマー。
  19. ブロックAの前記の別のモノマーが、対応するホモポリマーのガラス遷移温度が50℃以下、好ましくは20℃以下、より好ましくは0℃以下のモノマーから選択される請求項17または18に記載のコポリマー。
  20. ブロックAの前記の別のモノマーがまた、対応するホモポリマーのガラス遷移温度が-150℃以上である請求項19に記載のコポリマー。
  21. 対応するホモポリマーのガラス遷移温度が50℃以下である、ブロックAの前記の別のモノマーが、アクリル酸t-ブチル(Tg=50℃)、酢酸ビニル(Tg=23℃)、メタクリル酸ブチル(Tg=20℃)、アクリル酸シクロヘキシル(Tg=19℃)、アクリル酸ヒドロキシエチル(Tg=15℃)、アクリル酸メチル(Tg=10℃)、メタクリル酸エトキシエチル(Tg=0℃)、メタクリル酸n-ヘキシル(Tg=-5℃)、アクリル酸エチル(Tg=-24℃)、アクリル酸イソブチル(Tg=-24℃)、メチルビニルエーテル(Tg=-34℃)、アクリル酸メトキシエチル(Tg=-33℃)、アクリル酸n-ブチル(Tg=-54℃)、アクリル酸エチルヘキシル(Tg=-50℃)、メタクリル酸POE(n=8から10)(Tg=-55℃)およびメタクリル酸イソボルニル;ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミドおよびN,N-ジブチルアクリルアミド、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、ネオノナン酸ビニル、ネオドデカン酸ビニル;ならびにN-オクチルアクリルアミドから選択される請求項19に記載のコポリマー。
  22. ブロックAの1種または複数の前記の別のモノマーが親水性モノマーから選択される請求項17に記載のコポリマー。
  23. ブロックAの1種または複数の前記の別のモノマーが非親水性モノマーから選択される請求項17に記載のコポリマー。
  24. ブロックA全体のガラス遷移温度が、0から250℃、好ましくは0から220℃、より好ましくは5から200℃である請求項1から23のいずれか一項に記載のコポリマー。
  25. ブロックAが親水性ブロックである請求項1から24のいずれか一項に記載のコポリマー。
  26. ブロックA以外のブロックBが、アリルモノマー、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびビニルモノマーならびにそれらの混合物、ならびに場合により式(I)または(II)のビニルラクタムモノマーなどのラクタム環を含有するエチレンモノマー(前記モノマー(I)または(II)の重量割合は、50重量%未満、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下)から選択される1種または複数のエチレンモノマーから調製することができる請求項1から25のいずれか一項に記載のコポリマー。
  27. ブロックBのガラス遷移温度Tgが、-50℃から+50℃、好ましくは-50℃から+45℃の範囲で変化し得る請求項1から26のいずれか一項に記載のコポリマー。
  28. ブロックBを構成するモノマーの炭素鎖長が、炭素原子10個未満または炭素原子10個以下である請求項1から27のいずれか一項に記載のコポリマー。
  29. ブロックBを構成するモノマーの炭素鎖長が、炭素原子12個以上であり、ブロックBのこれらのモノマーの割合が50重量%未満である請求項1から28のいずれか一項に記載のコポリマー。
  30. ガラス遷移温度Tgが-55℃から+55℃であり、ホモポリマーまたはコポリマーであるブロックBが、1種または複数のモノマー(これらのモノマーから調製したホモポリマーは-200℃から+250℃のガラス遷移温度を有し得る)から誘導されている請求項1から29のいずれか一項に記載のコポリマー。
  31. ブロックBが、対応するホモポリマーのTgが+20℃から+250℃の範囲であるメタクリル酸メチル(MMA)またはスチレンなどの第1のモノマーと、対応するホモポリマーのTgが-200℃から+20℃の範囲である第2のモノマーとからなるコポリマーから形成される請求項30に記載のコポリマー。
  32. ガラス遷移温度が-55℃から+55℃であるブロックBが、対応するホモポリマーのTgが-55℃から+55℃、好ましくは-50℃から+50℃、優先的には-50℃から+45℃の範囲であるモノマー1種のみからなるホモポリマーである請求項30に記載のコポリマー。
  33. ブロックBを調製することができるモノマーが、以下のモノマー:
    - 炭素原子2から10個を有するエチレン炭化水素、例えばエチレン、イソプレンまたはブタジエン;
    - 式CH2=CHCOOR3のアクリレート;
    - 次式のメタクリレート:
    Figure 2005113124
    式中、R3は以下のものを表す:
    ・炭素原子1から18個を有する直鎖状または分枝状アルキル基、ここでO、N、SおよびPから選択される1個または複数のヘテロ原子が場合により介在する、
    前記アルキル基はまた、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(Cl、Br、IおよびF)およびSi(R4R5)(R4およびR5は、同一または異なっていてよく、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を表す)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもあり、
    これらのアルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、エチルヘキシル、オクチル、ラウリルおよびステアリルであり、
    これらのアルキル系の基の例は、2-ヒドロキシエチルおよび2-ヒドロキシプロピルなどのC1〜C4ヒドロキシアルキル基、ならびにメトキシエチル、エトキシエチルおよびメトキシプロピルなどの(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基である、
    ・C3〜C12シクロアルキル基、例えばイソボルニル基、
    ・C3〜C20アリール基、例えばフェニル基、
    ・C4〜C30アラルキル基(C1〜C8アルキル基)、例えば2-フェニルエチルまたはベンジル、
    ・O、NおよびSから選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する4〜12員複素環基、この環は芳香族または非芳香族である、
    ・ヘテロシクリルアルキル基(炭素原子1から4個を有するアルキル)、例えばフルフリルメチルまたはテトラヒドロフルフリルメチル、
    前記シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環またはヘテロシクリルアルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、炭素原子1から4個を有する直鎖状または分枝状アルキル基(O、N、SおよびPから選択される1個または複数のヘテロ原子が場合により介在し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(Cl、Br、IおよびF)および基Si(R4R5)(R4およびR5は、同一または異なっていてよく、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を表す)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもある)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもあり、
    基R3の例は、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、ヘキシル、エチルヘキシル、オクチル、ラウリル、イソオクチル、イソデシル、ドデシル、シクロヘキシル、t-ブチルシクロヘキシル、t-ブチルベンジル、イソボルニル、フェニル、フルフリルメチル、テトラヒドロフルフリルメチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシブチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシエチル、メトキシプロピルおよび2-エチルペルフルオロヘキシル基である、
    ・基R3の別の例は、基R3=-(OC2H4)m-OR"(m=5から150およびR"=HまたはC1〜C30アルキル、例えば-POE-メトキシ;-POE-ベヘニル)である;
    - 次式の(メタ)アクリルアミド:
    Figure 2005113124
    式中、R8はHまたはメチルを示し、
    R7およびR6は、同一または異なっていてよく、それぞれ水素原子または炭素原子1から18個を有する直鎖状もしくは分枝状アルキル基(O、N、SおよびPから選択される1個または複数のヘテロ原子が場合により介在し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(Cl、Br、IおよびF)および基Si(R4R5)(R4およびR5は、同一または異なっていてよく、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を表す)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもある)を表し、
    これらの基の例は、メチル、エチル、n-ブチル、t-ブチル、イソプロピル、イソヘキシル、イソオクチル、イソノニルおよびC1〜C4ヒドロキシアルキル基、例えば2-ヒドロキシプロピルである、
    ・C3〜C12シクロアルキル基、例えばイソボルニル基、
    ・C3〜C20アリール基、例えばフェニル、
    ・C4〜C30アラルキル基(C1〜C8アルキル基)、例えば2-フェニルエチルまたはベンジル、
    ・O、NおよびSから選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する4〜12員複素環基、この環は芳香族または非芳香族である、
    ・ヘテロシクリルアルキル基(炭素原子1から4個を有するアルキル)、例えばフルフリルメチルまたはテトラヒドロフルフリルメチル、
    前記シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環またはヘテロシクリルアルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、炭素原子1から4個を有する直鎖状または分枝状アルキル基(O、N、SおよびPから選択される1個または複数のヘテロ原子が場合により介在し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(Cl、Br、IおよびF)および基Si(R4R5)(R4およびR5は、同一または異なっていてよく、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を表す)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもある)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもあり、
    (メタ)アクリルアミドモノマーの例は、(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル-アクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチルアクリルアミド、N-オクチルアクリルアミド、N-ドデシルアクリルアミド、ウンデシルアクリルアミドおよびN-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミドである;
    - 次式のアリル化合物:
    CH2=CH-CH2-R9またはCH2=C(CH3)-CH2-R9;
    - 次式のビニル化合物:
    CH2=CH-R9
    式中、R9は以下の基である:
    ・ヒドロキシル、
    ・Cl、
    ・NH2
    - OR10、ここでR10はフェニル基またはC1〜C12アルキル基を表す(モノマーはビニルエーテルまたはアリルエーテルである)、
    - アセトアミド:NHCOCH3
    - OCOR11、ここでR11は以下のものを表す:
    ・炭素原子2から12個を有する直鎖状または分枝状アルキル基(モノマーはビニルエステルまたはアリルエステルである)、
    ・C3〜C12シクロアルキル基、例えばイソボルニルまたはシクロヘキシル、
    ・C3〜C20アリール基、例えばフェニル、
    ・C4〜C30アラルキル基(C1〜C8アルキル基)、例えば2-フェニルエチルまたはベンジル、
    ・O、NおよびSから選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する4〜12員複素環基、この環は芳香族または非芳香族である、
    ・ヘテロシクリルアルキル基(炭素原子1から4個を有するアルキル)、例えばフルフリルメチルまたはテトラヒドロフルフリルメチル、
    前記シクロアルキル、アリール、アラルキル、複素環またはヘテロシクリルアルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、炭素原子1から4個を有する直鎖状または分枝状アルキル基(O、N、SおよびPから選択される1個または複数のヘテロ原子が場合により介在し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(Cl、Br、IおよびF)および基Si(R4R5)(R4およびR5は、同一または異なっていてよく、C1〜C6アルキル基またはフェニル基を表す)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもある)から選択される1個または複数の置換基で場合により置換されていることもあり、
    ビニルモノマーの例は、ビニルシクロヘキサンおよびスチレンであり、
    ビニルエステルの例は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、エチルヘキサン酸ビニル、ネオノナン酸ビニルおよびネオドデカン酸ビニルであり、
    ビニルエーテルのうち、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルおよびイソブチルビニルエーテルである;
    - フルオロまたはペルフルオロ基を含有する(メタ)アクリルまたは(メタ)アクリルアミドまたはビニルモノマー、例えばメタクリル酸エチルペルフルオロオクチル;
    - シリコーン(メタ)アクリルまたはビニルモノマー、例えばメタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、アクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサンまたはシリコーン(メタ)アクリルアミド
    から選択される請求項1から32のいずれか一項に記載のコポリマー。
  34. ブロックBを調製することができるモノマーが、以下のモノマー(対応するホモポリマーのガラス遷移温度が-55℃から+55℃の範囲にある)、例えば:メタクリル酸ヒドロキシエチル(Tg=55℃)、メタクリル酸イソブチル(Tg=53℃)、アクリル酸n-ヘキシル(Tg=45℃)、アクリル酸t-ブチル(Tg=50℃)、酢酸ビニル(Tg=23℃)、メタクリル酸ブチル(Tg=20℃)、アクリル酸シクロヘキシル(Tg=19℃)、アクリル酸ヒドロキシエチル(Tg=15℃)、アクリル酸メチル(Tg=10℃)、メタクリル酸エトキシエチル(Tg=0℃)、メタクリル酸n-ヘキシル(Tg=-5℃)、酪酸ビニル(Tg=-5℃)、アクリル酸エチル(Tg=-24℃)、アクリル酸イソブチル(Tg=-24℃)、メチルビニルエーテル(Tg=-34℃)、アクリル酸メトキシエチル(Tg=-33℃)、アクリル酸n-ヘキシル(Tg=-45℃)、アクリル酸n-ブチル(Tg=-54℃)、アクリル酸エチルヘキシル(Tg=-50℃)およびメタクリル酸POE(n=8から10)(Tg=-55℃);およびTgが-55から+55℃の範囲外にある別のモノマー、例えば以下のモノマー:アクリル酸t-ブチルシクロヘキシル、アクリル酸t-ブチルベンジル、アクリル酸フルフリルおよびアクリル酸イソボルニル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t-ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸t-ブチルベンジルおよびメタクリル酸イソボルニル;
    N-ブチルアクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミドおよびN,N-ジブチルアクリルアミド;
    ビニルシクロヘキサン、スチレン;
    アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソオクチルおよびアクリル酸イソデシル;
    メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸イソオクチルおよびメタクリル酸イソデシル;
    ネオノナン酸ビニルおよびネオドデカン酸ビニル;
    N-オクチルアクリルアミド
    から選択される請求項33に記載のコポリマー。
  35. ブロックBを構成する1個または複数のブロックが親水性モノマーから選択される請求項26から34のいずれか一項に記載のコポリマー。
  36. ブロックA以外の1種または複数のモノマーBが親水性である請求項1から35のいずれか一項に記載のコポリマー。
  37. 親水性モノマーが、カチオン性モノマー、アニオン性モノマーおよびノニオン性モノマーから選択される請求項22または請求項35に記載のコポリマー。
  38. ブロックAの非親水性モノマーが、請求項25から33のいずれか一項で定義した通りのブロックBを構成するモノマーから、所望のTgおよび親水性基準を考慮して選択される請求項23に記載のコポリマー。
  39. カチオン性モノマーが、2-ビニルピリジン;4-ビニルピリジン、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル;(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル;ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド;およびそれらの塩化または四級化形態から選択される請求項37に記載のコポリマー。
  40. アニオン性モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、スチレンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ビニル安息香酸、ビニルホスホン酸および(メタ)アクリル酸スルホプロピルならびにこれらの塩から選択される請求項39に記載のコポリマー。
  41. ノニオン性モノマーが、
    - エチレン性カルボキシベタインまたはスルホベタイン(例えば、不安定なハロゲンを含有するカルボン酸塩、例えばクロロ酢酸ナトリウム、または環状スルホン、例えばプロパンスルホンを有するアミン官能基を含むエチレン性不飽和モノマーを四級化することによって得られる);
    - (メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルまたはヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド(そのアルキル基は炭素原子2から4個を有している)、特に(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルまたは(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル;
    - (C1〜C4)-アルコキシ(C1〜C4)アルキルの(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミド、例えば、メトキシエチル、エトキシエチルおよびメトキシプロピル、
    - 基-(OC2H4)m-OR"(m=5から150、およびR"=HまたはC1〜C4アルキル、例えば-POE-メトキシ;-POE-OH)を含有する(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミド;
    - ビニルラクタム、および
    - (メタ)アクリル酸多糖類、例えばアクリル酸スクロース
    から選択される請求項39に記載のコポリマー。
  42. ABタイプのジブロックコポリマー、ABA、BAB、ABCまたはACBタイプのトリブロックコポリマー、すなわちブロックAおよびBに加えて、ブロックAおよびB以外の別のブロックCを含むコポリマー、(AB)n、(ABA)n、(BAB)nまたは(ABC)nタイプの3個を超えるブロックを含有する多ブロックコポリマー(CはAまたはB以外である)、およびABCDタイプの異なるブロックを3個を超えて含有する多ブロックコポリマーから選択される請求項1から41のいずれか一項に記載のコポリマー。
  43. 請求項1から42のいずれか一項に記載のコポリマーを含む化粧品組成物。
  44. コポリマーを0.1重量%から60重量%、好ましくは0.5重量%から50重量%、より好ましくは1重量%から40重量%含む請求項43に記載の化粧品組成物。
  45. 前記コポリマーに加えて、コポリマーが溶解または分散している生理学的に許容される媒質を含む請求項43または44に記載の組成物。
  46. 生理学的に許容される媒質が、親水性の相を形成し、水および水と親水性有機溶媒、例えばアルコールおよび特に炭素原子2から5個を有する直鎖状または分枝状低級モノアルコール、例えばエタノール、イソプロパノールまたはn-プロパノール、ならびにポリオール、例えばグリセロール、ジグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、ペンチレングリコールおよびポリエチレングリコールとの混合物から選択される請求項43から45のいずれか一項に記載の組成物。
  47. 親水性の相が、C1〜C2エーテルをさらに含む請求項46に記載の組成物。
  48. 前記生理学的に許容される媒質が、室温で液体または固体であり、動物、植物、鉱物または合成由来の脂肪物質からなる脂肪相をさらに含む請求項43から47のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  49. 1種または複数の美容的に許容される有機溶媒をさらに含む請求項43から48のいずれか一項に記載の組成物。
  50. 前記生理学的に許容される媒質が、可塑剤および合着剤から選択される1種または複数の付加的な成膜剤をさらに含む請求項43から49のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  51. 水溶性色素および粉末染料、例えば顔料、真珠母顔料および薄片から選択される1種または複数の染料をさらに含む請求項43から50のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  52. 充填剤をさらに含む請求項43から51のいずれか一項に記載の組成物。
  53. 化粧品に通常使用される1種または複数の成分、例えばビタミン、増粘剤、微量元素、柔軟剤、金属イオン封鎖剤、香料、酸性化もしくは塩基性化剤、保存剤、日焼け止め剤、界面活性剤、酸化防止剤、抜け毛予防剤、ふけ取り剤、噴射剤、および成膜性もしくは非成膜性の水溶性もしくは脂溶性ポリマーまたは水もしくは脂肪相に分散したポリマー、あるいはこれらの混合物をさらに含む請求項43から52のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  54. 懸濁液、分散液、溶液、ゲル、エマルジョン、特に水中油(O/W)もしくは油中水(W/O)エマルジョン、または複合エマルジョン(W/O/Wまたはポリオール/O/WまたはO/W/Oエマルジョン)の形態、クリーム、ペースト、ムース、小胞の分散体、特にイオン性もしくはノニオン性脂質、2相もしくは多相ローション、スプレー、粉末、ペースト、特に軟ペーストもしくは無水ペーストの形態であることを特徴とする請求項43から53のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  55. ラッカーまたはシャンプーなどの毛髪用製品であることを特徴とする請求項43から54のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  56. マニキュア液などのメイクアップ用組成物であることを特徴とする請求項43から55のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  57. 請求項43から56の一項に記載の組成物をケラチン物質に塗布することを含むケラチン物質をメイクアップまたはケアするための美容方法。
  58. 粘着性を伴わずに毛髪用ラッカーのヘアスタイル保持を向上させるための請求項1から42のいずれか一項に記載のコポリマーの使用。
  59. 粘着性を伴わずにマニキュア液の付着および摩擦耐性を向上させるための請求項1から42のいずれか一項に記載のコポリマーの使用。
  60. つっぱり感を伴わずに皺を隠し、皮膚になめらかな外観を与えるメイクアップ用組成物などの化粧品組成物での請求項1から42のいずれか一項に記載のコポリマーの使用。

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