JP2005110671A - 抽出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 短時間で効率よく試料液の核酸などの特定物質を抽出する際に、液のキャリーオーバーの防止を図る。
【解決手段】 フィルター部材11bを備えた抽出カートリッジ11を用い、特定物質を含む試料液Sを注入し特定物質を吸着させるもので、抽出カートリッジ11を振動させて液の残留を抑制する。吸着後、洗浄液Wで不純物を洗浄除去し、さらに回収液Rで吸着物を回収する抽出方法で、抽出カートリッジ11を振動させて洗浄液Wを残留させることなく排出して回収処理へ移行する。洗浄処理の後、回収処理を行う前に、抽出カートリッジ11に回収液Rを微量分注し加圧し、洗浄液Wを排出してもよい。
【選択図】 図1
【解決手段】 フィルター部材11bを備えた抽出カートリッジ11を用い、特定物質を含む試料液Sを注入し特定物質を吸着させるもので、抽出カートリッジ11を振動させて液の残留を抑制する。吸着後、洗浄液Wで不純物を洗浄除去し、さらに回収液Rで吸着物を回収する抽出方法で、抽出カートリッジ11を振動させて洗浄液Wを残留させることなく排出して回収処理へ移行する。洗浄処理の後、回収処理を行う前に、抽出カートリッジ11に回収液Rを微量分注し加圧し、洗浄液Wを排出してもよい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フィルター部材を備えた抽出カートリッジを用いて試料液の特定物質例えば核酸を抽出する抽出方法に関し、特に洗浄処理後の回収処理などにおいて、抽出カートリッジ内に洗浄液等の前の液が残留しないようにする抽出方法に関するものである。
従来の抽出法、例えば核酸抽出法としては、遠心法によるもの、磁気ビーズを用いるもの、フィルターを用いるものなどがある。
フィルターを用いた抽出装置としては、フィルターを収容したフィルターチューブをラックに多数セットし、これに試料液を分注し、上記ラックの底部の周囲をシール材を介してエアチャンバーで密閉して内部を減圧し、全フィルターチューブを同時に排出側より吸引して試料液を通過させて核酸をフィルターに吸着し、その後、洗浄液および溶出液を分注して、同様に減圧吸引して洗浄・溶出するようにした機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、フィルターを用いた他の抽出方法として、試料液の核酸を吸着させた後、離脱させて回収する特定のフィルターを備えた分離精製ユニットに、試料液を注入し加圧して抽出する方式が採用されたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特許第2832586号公報
特開2003−128691号公報
上記のような特許文献1および2に記載されたものでは、本発明の対象とする抽出方法としては次のような問題がある。
引用文献1では、減圧方式による核酸抽出を示しており、全体を同時に吸引するものでは、減圧容積が大きいために装置が大型化し、減圧を作用させるまでの時間が掛かり、また、液が全部排出されたことの検出が困難で、時間設定が長く、処理効率の向上の障害となる。特に、全体の真空吸引では、1つの抽出カートリッジへの試料液注入不良、抽出カートリッジの装填ミス等によってエア抵抗がないものがあると、正常な作動を確保することができず、また、多数の抽出カートリッジを個別に吸引する機構を構成することも困難である。
一方、特許文献2では、加圧方式によりフィルターを使って、核酸抽出物を吸着させ、回収する方式が示されているが、具体的な抽出装置については示されておらず、この加圧方式を採用した抽出方法では、その加圧コントロール方法や、加圧時の排出液の飛散によるコンタミネーションの発生、密閉性の確保、キャリーオーバー等が問題となることが予想される。
特に、上記キャリーオーバーは、複数種類の液を順に抽出カートリッジに注入し、排出させる際に、前の液が抽出カートリッジに残留することに伴う問題である。例えば、前記特許文献2による核酸抽出においては、核酸吸着後の洗浄処理で抽出カートリッジに洗浄液を分注し、加圧して洗浄液で抽出カートリッジのフィルター部材に吸着した核酸以外の不純物を洗浄除去するものであるが、この洗浄処理後には抽出カートリッジに回収液を分注して、フィルター部材に吸着した核酸の結合力を弱めて核酸を回収液とともに回収する。しかし、この回収処理において前記洗浄処理で抽出カートリッジ内に残留した洗浄液が混入するすなわちキャリーオーバーが発生すると、回収処理およびその後の核酸処理に影響を及ぼし例えば、回収率が低下するなどの問題が発生する。
上記洗浄液の残留は、抽出カートリッジの壁面およびフィルター部に付着するもの、先端に液滴状に付着するものなどがあり、これを有効に除去しキャリーオーバーを防止する必要があることが判明した。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、短時間で効率よく試料液の核酸等の特定物質を抽出できるとともに液のキャリーオーバーの防止を図った抽出方法を提供することを目的とするものである。
特に、特許文献2のフィルター方式による核酸抽出を良好に実現できる抽出方法を提供するものである。
本発明の抽出方法は、フィルター部材を備えた抽出カートリッジを用い、該抽出カートリッジに特定物質を含む試料液を注入して該試料液中の特定物質を前記フィルター部材に吸着させる抽出方法において、前記抽出カートリッジを振動させて液の残留を抑制することを特徴とするものである。
本発明の他の抽出方法は、フィルター部材を備えた抽出カートリッジを用い、該抽出カートリッジに核酸を含む試料液を注入し加圧して該試料液中の核酸を前記フィルター部材に吸着させる吸着処理の後、前記抽出カートリッジに洗浄液を分注し加圧して不純物を除去する洗浄処理を行い、さらに、前記抽出カートリッジに回収液を分注し加圧して前記フィルター部材に吸着した核酸を分離して回収液とともに回収する回収処理を行う抽出方法であって、前記抽出カートリッジを振動させ、前記洗浄液の残留を抑制することを特徴とするものである。
その際、前記洗浄処理の少なくとも最終工程で、前記抽出カートリッジを振動させつつ加圧し、前記洗浄液を排出するのが好適である。
また、本発明のさらに他の抽出方法は、フィルター部材を備えた抽出カートリッジを用い、該抽出カートリッジに特定物質を含む試料液を注入して該試料液中の特定物質を前記フィルター部材に吸着させる抽出方法において、前記抽出カートリッジに他の液を微量注入し前の液の残留を抑制することを特徴とするものである。
本発明の他の抽出方法は、フィルター部材を備えた抽出カートリッジを用い、該抽出カートリッジに核酸を含む試料液を注入し加圧して該試料液中の核酸を前記フィルター部材に吸着させる吸着処理の後、前記抽出カートリッジに洗浄液を分注し加圧して不純物を除去する洗浄処理を行い、さらに、前記抽出カートリッジに回収液を分注し加圧して前記フィルター部材に吸着した核酸を分離して回収液とともに回収する回収処理を行う抽出方法であって、前記洗浄処理の後、前記回収処理を行う前に、洗浄処理後の前記抽出カートリッジに回収液を微量分注し加圧し、洗浄液を前記抽出カートリッジに残留させることなく排出することを特徴とするものである。
その際、残留洗浄液を回収液で置換するか、残留洗浄液を回収液とともに排出させることによって洗浄液のキャリーオーバーを防止するものである。
上記のような本発明の抽出方法によれば、フィルター部材を備えた抽出カートリッジに特定物質、例えば核酸を含む試料液を注入して特定物質をフィルター部材に吸着させる抽出動作を短時間で効率よく行って試料液の核酸などの特定物質を抽出できるとともに、抽出カートリッジを振動させて液の残留を抑制することにより、液がキャリーオーバーすることがなく、良好な抽出処理が実行できる。
また、他の抽出方法では、フィルター部材を備えた抽出カートリッジに核酸を含む試料液を注入し加圧して核酸をフィルター部材に吸着させた後、洗浄液を分注して不純物を洗浄排出した後、回収液を分注してフィルター部材に吸着した核酸を分離して回収する抽出動作を行って短時間で効率よく試料液の核酸を抽出できるとともに、抽出カートリッジを振動させて洗浄液の残留を抑制し、該抽出カートリッジに洗浄液を残留させることなく排出して回収処理へ移行することにより、洗浄液が回収処理へキャリーオーバーすることがなく、良好な回収処理が実行できる。
特に、洗浄処理の少なくとも最終工程で、抽出カートリッジを振動させつつ加圧し、洗浄液を排出させると、キャリーオーバーを確実に防止できる。
また、本発明の他の抽出方法によれば、抽出カートリッジに他の液を微量注入し前の液
の残留を抑制することにより、同様に、液がキャリーオーバーすることがなく、良好な抽出処理が実行できる。
の残留を抑制することにより、同様に、液がキャリーオーバーすることがなく、良好な抽出処理が実行できる。
また、他の抽出方法では、洗浄処理の後、回収処理を行う前に、洗浄処理後の抽出カートリッジに回収液を微量分注し加圧し、洗浄液を抽出カートリッジに残留させることなく排出することにより、同様に、洗浄液が回収処理へキャリーオーバーすることがなく、良好な回収処理が実行できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。図1は本発明の抽出方法の一つの実施の形態における核酸抽出方法の工程図、図2は他の実施形態の核酸抽出方法の追加工程を示す工程図、図3は一実施形態の核酸抽出装置のカバーを除去した状態を示す斜視図、図4は核酸抽出装置の概略機構図、図5は搭載機構におけるラックの斜視図、図6は抽出カートリッジの斜視図である。
一実施形態の核酸抽出方法を説明する。この核酸抽出方法は、図6に示すような抽出カートリッジ11(フィルターカートリッジ)を用いて試料液中の特定物質としての核酸を抽出するものである。この抽出カートリッジ11は、上端が開口した筒状本体11aの底部にフィルター部材11bが保持され、筒状本体11aのフィルター部材11bより下方部位はロート状に形成され、下端中心部に細管ノズル状の排出部11cが所定長さに突出形成され、筒状本体11aの側部両側に縦方向の突起11dが形成されてなる。上部開口より後述の試料液、洗浄液、回収液が分注され、上部開口より加圧エアが導入され、各液をフィルター部材11bを通して排出部11cより後述の廃液容器12または回収容器13に流下排出する。なお、図示の場合、筒状本体11aは上部と下部に分割され嵌着する構造となっている。
そして、核酸抽出方法は、図1(a)〜(g)に示すような抽出工程によって核酸の抽出精製を行う。まず図1(a)工程で、廃液容器12上に位置する抽出カートリッジ11に溶解処理された核酸を含む試料液Sを注入する。次に図1(b)工程で、抽出カートリッジ11に加圧エアを導入して加圧し、フィルター部材11bを通して試料液Sを通過させ、このフィルター部材11bに核酸を吸着させ、通過した液状成分は廃液容器12に排出する。
次に図1(c)工程で抽出カートリッジ11に洗浄液Wを自動分注し、(d)工程で抽出カートリッジ11に加圧エアを導入して加圧し、フィルター部材11bに核酸を保持したままその他の不純物の洗浄除去を行い、通過した洗浄液Wは廃液容器12に排出される。この(c)工程および(d)工程を複数回繰り返してもよい。
そして、上記(d)工程の洗浄処理の少なくとも最終工程で、抽出カートリッジ11を振動させつつ加圧し、前記洗浄液Wを抽出カートリッジ11に残留させることなく排出して、次の回収処理へ移行させる。
なお、上記抽出カートリッジ11の振動は、加圧終了後に行ってもよい。また、抽出カートリッジ11の振動は、後述の核酸抽出装置1における抽出カートリッジ11を保持するラック6の加振、または、抽出カートリッジ11に加圧エアを供給するエアノズル41を介しての加振などによって行う。
その後、回収処理に移行する。つまり、(e)工程で抽出カートリッジ11の下方の廃液容器12を回収容器13に交換してから、(f)工程で抽出カートリッジ11に回収液Rを自動分注し、(g)工程で抽出カートリッジ11に加圧エアを導入して加圧し、フィルター部材11bと核酸の結合力を弱め、吸着されている核酸を離脱させて、核酸を含む回収液Rを回収容器13に排出し回収する。
次に、図2は他の実施形態に掛かる核酸抽出方法の追加工程を示す図である。この追加工程(1),(2)は、図1における(d)工程の洗浄処理と、(e)工程の回収処理の間に挿入されるものである。
(d)工程の洗浄処理の後、(e)工程の回収処理を行う前に、追加工程(1)は、洗浄処理後の抽出カートリッジ11に回収液Rを微量分注し、追加工程(2)で抽出カートリッジ11に加圧エアを導入して加圧し、この抽出カートリッジ11内に残留している洗浄液Wを排出させるものである。
その際、残留洗浄液Wを回収液Rで置換するか、残留洗浄液Wを回収液Rとともに排出させることによって洗浄液Wのキャリーオーバーを防止するものである。
なお、本実施形態では、回収処理前に回収液Rを微量注入することによりフィルター部材11bに吸着している核酸の一部を分離させて排出することになるが、その影響は少ない。つまり、回収処理における初期段階での核酸回収率は低く、回収液量も微量であることから核酸回収量の低下も微量で最終的な核酸回収量に与える影響は少なく問題とはならない。また、その回収低下量が問題となる場合には、試料液量の増加を図ることが好ましい。
上記抽出カートリッジ11におけるフィルター部材11bは、基本的には核酸が通過可能な多孔性であり、その表面は試料液中の核酸を化学的結合力で吸着する特性を有し、洗浄液による洗浄時にはその吸着を保持し、回収液による回収時に核酸の吸着力を弱めて離すように構成されてなる。その一例の具体的構成は、特開2003−128691号の核酸の分離精製方法に詳述されているように、例えば、上記フィルター部材11bは表面に水酸基を有する有機高分子で構成されている。表面に水酸基を有する有機高分子としては、アセチルセルロースの表面鹸化物が好ましい。アセチルセルロースとしては、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロースのいずれでもよいが、特にはトリアセチルセルロースが好ましい。その表面が鹸化処理液(例えば、NaOH)との接触により鹸化され、その構造体はアセチルセルロースのままである。表面鹸化処理の程度(表面鹸化度)で表面の水酸基の量(密度)がコントロールでき、水酸基の数が多い方が核酸の吸着効果が高くなる。例えば、トリアセチルセルロースなどのアセチルセルロースの場合には、表面鹸化率が約5%以上であることが好ましく、10%以上であることがさらに好ましい。アセチルセルロースは多孔性膜が好適である。
前記「核酸を含む試料液S」は、細胞またはウィルスを含む検体を溶解処理することにより核酸を液中に分散させた溶液に水溶性有機溶媒を添加したものである。例えば診断分野においては、検体として採取された全血、血漿、血清、尿、便、精液、唾液等の体液、あるいは植物(またはその一部)、動物(またはその一部)など、あるいはそれらの溶解物およびホモジネートなどの生物材料から調製された溶液が対象となる。「溶解処理」は、細胞膜および核膜を溶解して核酸を可溶化する試薬(例えば、グアニジン塩、界面活性剤およびタンパク質分解酵素を含む溶液)を含む水溶液で処理するもので、例えば、対象となる試料が全血の場合、フィルター部材11bへの非特異吸着および目詰まりを防ぐために赤血球および各種タンパク質を分解、低分子化し、抽出の対象である核酸を可溶化させるために白血球および核膜の溶解を行う。「水溶性有機溶媒」としてはエタノール、イソプロパノールまたはプロパノールなどが挙げられ、中でもエタノールが好ましい。水溶性有機溶媒の濃度は好ましくは5〜90重量%であり、さらに好ましくは20〜60重量%である。エタノールの添加濃度は、凝集物を生じない程度でできるだけ高くすることが特に好ましい。
「洗浄液W」は、核酸と一緒にフィルター部材11bに付着した試料液中の不純物を洗い流す機能を有し、核酸の吸着はそのままで不純物を離脱させる組成を有する。主剤と緩衝剤、および必要に応じて界面活性剤を含む水溶液からなる。主剤としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−イソプロパノール、ブタノール、アセトン等の約10〜100重量%(好ましくは20〜100重量%、さらに好ましくは40〜80重量%)の水溶液が挙げられる。
「回収液R」は、塩濃度が低いことが好ましく、特には0.5M以下の塩濃度の溶液、例えば、精製蒸留水、TEバッファ等が使用される。
次に、上記のような核酸抽出方法を実施する核酸抽出装置1を説明する。図3および図4に示すように、核酸抽出装置1は装置本体2に、複数の抽出カートリッジ11、廃液容器12および回収容器13を保持する搭載機構3と、抽出カートリッジ11に加圧エアを導入する加圧エア供給機構4と、抽出カートリッジ11に洗浄液Wおよび回収液Rを分注する分注機構5などを備えてなる。次に各機構3〜5を具体的に説明する。
<搭載機構>
搭載機構3は、装置本体2の前方下部に搭載台21を備え、この搭載台21上に複数の抽出カートリッジ11、廃液容器12および回収容器13を保持したラック6が載置される。ラック6は、図5にも示すように、スタンド61とカートリッジホルダー62と容器ホルダー63とを備える。
搭載機構3は、装置本体2の前方下部に搭載台21を備え、この搭載台21上に複数の抽出カートリッジ11、廃液容器12および回収容器13を保持したラック6が載置される。ラック6は、図5にも示すように、スタンド61とカートリッジホルダー62と容器ホルダー63とを備える。
スタンド61は両側の柱状部61aに上下移動可能にカートリッジホルダー62を保持し、柱状部61aの間の下部の底板61b上に前後移動可能に容器ホルダー63を保持している。
カートリッジホルダー62は、前後のプレート材の接合による2分割構造に構成され、横方向に延びる保持部62aの両端に上下方向に延びる支持脚62bを備える。その支持脚62bがスタンド61の柱状部61aの上下方向の摺動溝61cに上下移動可能に挿入され、この支持脚62bがスタンド61に内蔵された付勢部材(不図示)によって上方に付勢されている。保持部62aには複数の保持孔62cが並設され、上方より抽出カートリッジ11が挿入され、抽出カートリッジ11の筒状本体11aの側部両側に形成された突起11d(図6参照)の下端がカートリッジホルダー62内の係合部材(不図示)に係合保持される。係合部材は移動可能で、移動時には突起11dとの係合を解除して抽出カートリッジ11を全部同時に下方に落下廃棄するようになっている。
このカートリッジホルダー62は上面の両側にピン孔62dを備え、使用状態では後述の押えピン49(図3参照)の先端49aが係合して下方に押し下げられる。図5のようにカートリッジホルダー62が上昇した位置では、カートリッジホルダー62に保持された抽出カートリッジ11の排出部11cの下端は容器ホルダー63にセットされた廃液容器12および回収容器13より上方に位置しているが、カートリッジホルダー62が下降した際には抽出カートリッジ11の排出部11cが廃液容器12または回収容器13の内部に所定量挿入されるように設定されている。
容器ホルダー63は、横方向に延びる廃液容器保持孔63aと回収容器保持孔63bとを平行2列に備え、後側の廃液容器保持孔63aに複数の廃液容器12が、前側の回収容器保持孔63bに複数の回収容器13がそれぞれ列状に保持される。廃液容器保持孔63aおよび回収容器保持孔63bはカートリッジホルダー62の保持孔62cと等ピッチで等位置に配設され、保持された各抽出カートリッジ11の下方にそれぞれ廃液容器12および回収容器13が位置するように設定されている。この廃液容器12と回収容器13とは混同防止のためにサイズ、形状等が異なったものを使用するのが好ましい。
上記容器ホルダー63はスタンド61に内蔵された不図示の付勢部材によって前方に付勢されている。容器ホルダー63の容器交換移動(前後動)は、搭載台21に設置された作動部材31(図4参照)が、スタンド61の底板61bに形成された開口を通して、容器ホルダー63の底部の係合孔(不図示)に係合されて行われる。容器交換モータ32(DCモータ)の駆動に応じた作動部材31の移動動作に応じて容器ホルダー63が後退移動され、カートリッジホルダー62の下方に回収容器13が位置するように作動する。非作動時には廃液容器12がカートリッジホルダー62の下方に位置するように不図示の付勢部材で付勢されている。上記容器交換モータ32の作動は位置センサ33a,33bの検出に応じて制御される。
なお、廃液容器保持孔63aおよび回収容器保持孔63bは有底に設けられ、廃液容器12または回収容器13がセットされていない状態で誤って液が滴下しても外部に流出して機器を汚染しないようになっている。
<加圧エア供給機構>
加圧エア供給機構4は、図3および図4に示すように、前記搭載機構3のラック6に対して昇降移動する加圧ヘッド40と、この加圧ヘッド40に1列に並んで設置された複数(図の場合8個)のエアノズル41と、加圧エアを発生するエアポンプ43と、リリーフバルブ44と、各エアノズル41に設置され個別に開閉する開閉バルブ45と、各エアノズル41に設置された圧力センサ46を備え、順次抽出カートリッジ11に加圧エアを送給する。
加圧エア供給機構4は、図3および図4に示すように、前記搭載機構3のラック6に対して昇降移動する加圧ヘッド40と、この加圧ヘッド40に1列に並んで設置された複数(図の場合8個)のエアノズル41と、加圧エアを発生するエアポンプ43と、リリーフバルブ44と、各エアノズル41に設置され個別に開閉する開閉バルブ45と、各エアノズル41に設置された圧力センサ46を備え、順次抽出カートリッジ11に加圧エアを送給する。
前記加圧ヘッド40は、装置本体2の中間フレーム22と上フレーム23との間に上下方向に設置されたガイドロッド24に上下移動可能に保持されている。同様に上下方向に設置されたボールネジ25に加圧ヘッド40に設置されたボールナット40aが螺合し、昇降モータ47(パルスモータ)の駆動に伴うタイミングベルト、プーリを介したボールネジ25の回転により加圧ヘッド40が、フォトセンサ48a〜48cの検出に伴う制御により昇降移動される。加圧ヘッド40の両側には押えピン49を有し、この押えピン49はスプリング49bで下方に付勢されて上下移動可能で、先端49aがカートリッジホルダー62の上面のピン孔62dに係合して位置を規制して押えるようになっている。
上記押えピン49は、カートリッジホルダー62を押圧作動している状態で、後述の洗浄液分注ノズル51wおよび回収液分注ノズル51rの横方向移動と干渉しないように、カートリッジホルダー62の前側位置を押えるように配設されている。
エアノズル41は加圧ヘッド40にそれぞれ上下移動可能にかつ下方に付勢されて設置され、その下方にはエアノズル41に対応した連通孔42a(図4参照)が開口されたシート状のシール材42が配設され、加圧ヘッド40が下降移動した際に、カートリッジホルダー62にセットされた抽出カートリッジ11の上端開口を、エアノズル41先端でシール材42を介して押圧して密閉し、連通孔42aを通して抽出カートリッジ11内へ加圧エアが送給可能となる。
リリーフバルブ44はエアポンプ43と開閉バルブ45との間の通路のエアを排出する際に大気開放作動される。開閉バルブ45は選択的に開作動されて、エアポンプ43からの加圧エアを対応するエアノズル41を経て抽出カートリッジ11内に導入するようにエア回路が構成されている。圧力センサ46は各エアノズル41に設置され、抽出カートリッジ11の内圧を個別に検出するものであり、検出圧力が所定圧力範囲(例えば50〜200kPa、好ましくは80〜120kPa)となったときに対応する開閉バルブ45を閉作動して加圧エアの送給を停止したり、また、圧力が所定値以下に低下したことの検出により液排出終了を判定する制御などが行われる。
前記実施形態で挙げているエアポンプ43は、ダイヤフラム型ポンプの例であるが、プランジャ型ポンプ、シリンジポンプ等の加圧エアー源となるものであれば採用可能である。
<分注機構>
分注機構5は、ラック6上を横方向に移動可能なノズル移動台50に設置された洗浄液分注ノズル51wおよび回収液分注ノズル51rと、洗浄液ボトル56wに収容された洗浄液Wを洗浄液分注ノズル51wに給送する洗浄液供給ポンプ52wと、回収液ボトル56rに収容された回収液Rを回収液分注ノズル51rに給送する回収液供給ポンプ52rと、搭載台21に載置された廃液ボトル57などを備える。
分注機構5は、ラック6上を横方向に移動可能なノズル移動台50に設置された洗浄液分注ノズル51wおよび回収液分注ノズル51rと、洗浄液ボトル56wに収容された洗浄液Wを洗浄液分注ノズル51wに給送する洗浄液供給ポンプ52wと、回収液ボトル56rに収容された回収液Rを回収液分注ノズル51rに給送する回収液供給ポンプ52rと、搭載台21に載置された廃液ボトル57などを備える。
ノズル移動台50は、装置本体2の縦壁26に水平方向に設置されたガイドレール27に保持されて横方向に移動可能であり、その移動が不図示のノズル移動モータ(パルスモータ)によって各抽出カートリッジ11上で順次停止し、復帰状態では廃液ボトル57上に停止するように駆動制御される。洗浄液分注ノズル51wおよび回収液分注ノズル51rは先端が下方に向けて屈曲され、洗浄液分注ノズル51wは切替弁55wを介して洗浄液供給ポンプ52wに接続され、洗浄液供給ポンプ52wは切替弁55wを介して洗浄液ボトル56wに接続され、回収液分注ノズル51rは切替弁55rを介して回収液供給ポンプ52rに接続され、回収液供給ポンプ52rは切替弁55rを介して回収液ボトル56rに接続されている。洗浄液ボトル56wおよび回収液ボトル56rはそれぞれ装置本体2の側部に装着される。洗浄液供給ポンプ52wおよび回収液供給ポンプ52rはシリンジポンプで構成され、そのピストン部材がそれぞれポンプモータ53w,53r(パルスモータ)によってセンサ54w,54rの位置検出に基づいて所定量の洗浄液Wおよび回収液Rを分注するように駆動制御される。
すなわち、洗浄液Wまたは回収液Rを分注する場合には、切替弁55wまたは55rを洗浄液ボトル56wまたは回収液ボトル56r側に切り替え、ポンプモータ53wまたは53rを駆動して洗浄液供給ポンプ52wまたは回収液供給ポンプ52rのピストン部材を後退作動させ、洗浄液Wまたは回収液Rを洗浄液供給ポンプ52wまたは回収液供給ポンプ52rの内部に吸引収容し、続いて切替弁55wまたは55rを洗浄液分注ノズル51wまたは回収液分注ノズル51r側へ切り替え、ポンプモータ53wまたは53rを駆動して洗浄液供給ポンプ52wまたは回収液供給ポンプ52rのピストン部材を押込作動させ、廃液ボトル57に対して通路内のエアを排出するまで洗浄液または回収液を洗浄液分注ノズル51wまたは回収液分注ノズル51rより吐出させた後、洗浄液供給ポンプ52wまたは回収液供給ポンプ52rの駆動を停止させる。その後、洗浄液分注ノズル51wまたは回収液分注ノズル51rを抽出カートリッジ11上に移動させてから、洗浄液供給ポンプ52wまたは回収液供給ポンプ52rの駆動量を制御して所定量の洗浄液Wまたは回収液Rを抽出カートリッジ11へ分注するものである。
そして、上記のような各機構3〜5は、装置本体2の上部に設置された操作パネル7の入力操作に対応し、連係された不図示の制御ユニットにより内蔵されたプログラムに基づいて駆動制御される。
上記のような核酸抽出装置1において、前述の図1の抽出方法における洗浄工程の最終段階で抽出カートリッジ11を振動させる機構としては、次のような機構が付設される。第1例としては、ラック6を介して抽出カートリッジ11を振動させるものとして、容器ホルダー63の前後運動を微少ストロークで短時間に運動させるように、容器交換モータ32を駆動して振動させる。第2例としては、ラック6を介して抽出カートリッジ11を振動させるものとして、搭載台21を加振する圧電素子(不図示)を設置し、この搭載台21の振動で搭載したラック6を振動させる。第3例としては、エアノズル41を介して抽出カートリッジ11を振動させるものとして、加圧ヘッド40を加振する圧電素子(不図示)を設置し、この加圧ヘッド40の振動でエアノズル41を振動させる。第4例としては、エアノズル41を介して抽出カートリッジ11を振動させるものとして、加圧ヘッド40の上下運動を微少ストロークで短時間に運動させるように、昇降モータ47を駆動して振動させる。
なお、上記抽出カートリッジ11の振動においては、加圧エアの供給におけるエアノズル41との密閉シール性を損なわないように、振幅、加振力を調整して行う必要がある。
上記核酸抽出装置1による抽出動作を具体的に説明する。まず搭載機構3のラック6におけるカートリッジホルダー62に抽出カートリッジ11をセットし、容器ホルダー63に廃液容器12および回収容器13をそれぞれセットし、このラック6を装置本体2の搭載台21に載置して準備を行う。次に、溶解処理された試料液Sをピペット等によって各抽出カートリッジ11に順次注入する。なお、装置1に搭載する前のラック6にセットした後またはセットする前の抽出カートリッジ11に試料液Sを先に注入するようにしてもよい。
その後、操作パネル7の操作によって装置を作動させると、加圧エア供給機構4の昇降モータ47の駆動によって加圧ヘッド40が下降移動し、押えピン49の先端49aがカートリッジホルダー62のピン孔62dに係合して押さえつけて、このカートリッジホルダー62を下降させて位置を規制すると共に、抽出カートリッジ11の下端排出部11cを廃液容器12内に所定量挿入させて、排出液が飛散等によって外部に漏れてコンタミネーションの原因とならないようにする。さらに加圧ヘッド40が下降移動してシール材42を介して各エアノズル41の下端部が抽出カートリッジ11の上端開口に圧接して密閉する。前記押えピン49がカートリッジホルダー62の位置を規制していることで、各抽出カートリッジ11に対し各エアノズル41が正確に圧接して確実な密閉が確保できる。
その後、加圧エアの供給が行われるもので、全部の開閉バルブ45が閉状態でエアポンプ43が駆動され、まず1番目の開閉バルブ45が開作動される。そして、1番目のエアノズル41を通して1番目の抽出カートリッジ11にエアポンプ43からの加圧エアが供給され、その圧力センサ46の検出によって所定圧力に上昇すると1番目の開閉バルブ45を閉作動するのに続いて、2番目の開閉バルブ45が開作動されて2番目のエアノズル41を通して2番目の抽出カートリッジ11に加圧エアが供給される。この動作を順に繰り返して全ての抽出カートリッジ11に圧力を加える。圧力が作用した試料液Sは、フィルター部材11bを通って核酸が吸着保持され、その他の液状成分は下端部の排出部11cより廃液容器12に排出される。試料液Sが全てフィルター部材11bを通過すると圧力が液排出完了圧力以下に低下し、各圧力センサ46によって全部の抽出カートリッジ11で抽出終了が検出されると、加圧ヘッド40が上昇作動される。
次に、洗浄処理に移行するが、上記加圧エア供給後の加圧ヘッド40の上昇は、エアノズル41が抽出カートリッジ11より離れ、ノズル移動台50の移動が許容できる高さまで上昇した位置で停止し、押えピン49がカートリッジホルダー62を押さえつけ、抽出カートリッジ11の下端が廃液容器12内に挿入されている状態を保持して行う。そして、ノズル移動台50を移動させて洗浄液分注ノズル51wを1番目の抽出カートリッジ11上に停止させて洗浄液Wを所定量分注し、ノズル移動台50を次の抽出カートリッジ11に移動させて順次洗浄液Wを分注する。全部の抽出カートリッジ11への洗浄液Wの分注が終了すると、加圧ヘッド40が下降移動し、各エアノズル41の下端部がシール材42を介して抽出カートリッジ11の上端開口に圧接して密閉してから、前述と同様に開閉バルブ45が順次開作動されて各抽出カートリッジ11に加圧エアが供給される。圧力が作用した洗浄液Wは、フィルター部材11bを通って核酸以外の不純物の洗浄除去を行い、洗浄液Wは下端部の排出部11cより廃液容器12に排出される。全部の抽出カートリッジ11における洗浄液Wが全てフィルター部材11bを通過して排出されると、加圧ヘッド40が初期の位置まで上昇作動される。洗浄処理を複数回行う場合には上記動作を繰り返す。
そして、洗浄処理後の抽出カートリッジ11内に洗浄液Wが残留して回収処理にキャリーオーバーしないように、洗浄工程で抽出カートリッジ11を振動させるか、残留洗浄液Wを回収液Rで置換するか、回収液とともに排出させる。
次に、回収処理に移行する。まず洗浄処理後の前記加圧ヘッド40の上昇により、押えピン49が上昇してラック6のカートリッジホルダー62も上昇移動し、抽出カートリッジ11の下端排出部11cが廃液容器12より上方へ移動した後、搭載機構3の作動部材31を作動させて容器ホルダー63を後退移動させ、抽出カートリッジ11の下方に回収容器13を位置させる容器交換を行う。
続いて、加圧ヘッド40が下降移動し、押えピン49の先端がカートリッジホルダー62のピン孔62dに係合して押さえつけ、抽出カートリッジ11の先端排出部11cが回収容器13内に挿入されている状態を保持する。そして、ノズル移動台50を移動させて回収液分注ノズル51rを1番目の抽出カートリッジ11上に停止させて回収液Rを所定量分注し、ノズル移動台50を次の抽出カートリッジ11に移動させて順次回収液Rの分注を行う。全部の抽出カートリッジ11への回収液Rの分注が終了すると、前述と同様にさらに加圧ヘッド40が下降し、各エアノズル41の下端部をシール材42を介して抽出カートリッジ11の上端開口に圧接させて密閉してから、開閉バルブ45が順次開作動されて各抽出カートリッジ11に加圧エアが供給される。圧力が作用した回収液Rは、フィルター部材11bを通ってそれに吸着されている核酸を離脱させて、回収液Rとともに核酸が下端部の排出部11cより回収容器13に排出される。全部の抽出カートリッジ11における回収液Rが全て回収容器13に排出されると、加圧ヘッド40が上昇作動され、一連の動作が終了する。
抽出動作が終了したラック6は搭載台21より下ろされ、抽出カートリッジ11および廃液容器12はカートリッジホルダー62および容器ホルダー63より取り出されて廃棄され、一方、回収容器13は容器ホルダー63より取り出され、必要に応じて蓋がされて、次の核酸分析処理等が施される。
なお、本実施形態では、抽出カートリッジ11を複数搭載しているが、これに限定されるものではなく、抽出カートリッジ11を1本としても適用が可能である。
なお、本実施形態では、洗浄液Wによる洗浄処理を実施しているが、フィルター部材11bの濾過能力によっては必ずしも必要とするものではない。
また、上記実施形態では、核酸の抽出装置について記載しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の特定物質をフィルター部材に接触させる方法にも適用可能であり、また、必ずしも回収液を用いて回収する必要はなく、フィルター部材に特定物質を接触させたまま分析したり、処理液を入れて反応色を分析することも可能である。
1 抽出装置(核酸抽出装置)
2 装置本体
3 搭載機構
4 加圧エア供給機構
5 分注機構
6 ラック
11 抽出カートリッジ
11b フィルター部材
12 廃液容器
13 回収容器
21 搭載台
40 加圧ヘッド
41 エアノズル
43 エアポンプ
45 開閉バルブ
46 圧力センサ
50 ノズル移動台
51w,51r 分注ノズル
62 カートリッジホルダー
63 容器ホルダー
S 試料液
W 洗浄液
R 回収液
2 装置本体
3 搭載機構
4 加圧エア供給機構
5 分注機構
6 ラック
11 抽出カートリッジ
11b フィルター部材
12 廃液容器
13 回収容器
21 搭載台
40 加圧ヘッド
41 エアノズル
43 エアポンプ
45 開閉バルブ
46 圧力センサ
50 ノズル移動台
51w,51r 分注ノズル
62 カートリッジホルダー
63 容器ホルダー
S 試料液
W 洗浄液
R 回収液
Claims (5)
- フィルター部材を備えた抽出カートリッジを用い、該抽出カートリッジに特定物質を含む試料液を注入して該試料液中の特定物質を前記フィルター部材に吸着させる抽出方法において、
前記抽出カートリッジを振動させて液の残留を抑制することを特徴とする抽出方法。 - フィルター部材を備えた抽出カートリッジを用い、該抽出カートリッジに核酸を含む試料液を注入し加圧して該試料液中の核酸を前記フィルター部材に吸着させる吸着処理の後、前記抽出カートリッジに洗浄液を分注し加圧して不純物を除去する洗浄処理を行い、さらに、前記抽出カートリッジに回収液を分注し加圧して前記フィルター部材に吸着した核酸を分離して回収液とともに回収する回収処理を行う抽出方法であって、
前記抽出カートリッジを振動させ、前記洗浄液の残留を抑制することを特徴とする抽出方法。 - 前記洗浄処理の少なくとも最終工程で、前記抽出カートリッジを振動させつつ加圧し、前記洗浄液を排出することを特徴とする請求項2に記載の抽出方法。
- フィルター部材を備えた抽出カートリッジを用い、該抽出カートリッジに特定物質を含む試料液を注入して該試料液中の特定物質を前記フィルター部材に吸着させる抽出方法において、
前記抽出カートリッジに他の液を微量注入し前の液の残留を抑制することを特徴とする抽出方法。 - フィルター部材を備えた抽出カートリッジを用い、該抽出カートリッジに核酸を含む試料液を注入し加圧して該試料液中の核酸を前記フィルター部材に吸着させる吸着処理の後、前記抽出カートリッジに洗浄液を分注し加圧して不純物を除去する洗浄処理を行い、さらに、前記抽出カートリッジに回収液を分注し加圧して前記フィルター部材に吸着した核酸を分離して回収液とともに回収する回収処理を行う抽出方法であって、
前記洗浄処理の後、前記回収処理を行う前に、洗浄処理後の前記抽出カートリッジに回収液を微量分注し加圧し、洗浄液を前記抽出カートリッジに残留させることなく排出することを特徴とする抽出方法。
Priority Applications (1)
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JP2004262093A JP2005110671A (ja) | 2003-09-19 | 2004-09-09 | 抽出方法 |
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JP (1) | JP2005110671A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003128691A (ja) * | 2001-08-01 | 2003-05-08 | Fuji Photo Film Co Ltd | 核酸の分離精製方法 |
-
2004
- 2004-09-09 JP JP2004262093A patent/JP2005110671A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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