JP2005109293A - 電気二重層コンデンサ - Google Patents

電気二重層コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】 より小型、薄型化を実現しつつ、初期ESRの低減化を実現し、長期にわたりESRの安定性に優れ、歩留の優れた電気二重層コンデンサを提供する。
【解決手段】 電気二重層コンデンサ101を構成する分極性電極1の材料として、活性炭及びカーボンの平均粒径が10μm以下に微細化されたものを使用している。ガスケット4としては、分子中に極性の官能基を含有する、熱可塑性樹脂を用いる。点線部位で示す、セパレータ2とガスケット4、及び集電体3とガスケット4が接する箇所が、接着させる箇所である。またセパレータ2と集電体3の寸法は、ガスケット4の外周より小さくなるように切断する。端子板と集電体が接する部分には銀やカーボンに代表される導電層6を形成している。さらに端子板5の外周部には、外装用のラミネートフィルム7を配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気二重層コンデンサに関し、特に内部構造の改良に関するものである。
電気二重層コンデンサは、分極性電極と電解液の界面に生じる電気二重層に電荷を蓄積させるコンデンサである。図5は従来の電気二重層コンデンサの基本セルの構造を示す断面図である。図5に示すように、電気二重層コンデンサ100の分極性電極9には、電解液に対して安定で導電性があり、かつ大きな表面積を有する必要があるため、粉末活性炭や活性炭繊維、及び特許文献1に示すようにこれらの活性炭をポリテトラフルオロエチレンなどのバインダにより成形したもの、または特許文献2及び特許文献3に示すように活性炭をポリアセン及び炭素に結合させた固形状活性炭が用いられる。
電解液は水溶液系と有機溶媒系に大別され、水溶液系としては主に硫酸や水酸化カリウムなどが、有機溶媒系としては主にポリプロピレンカーボネートに電解質として主に四級アンモニウム塩を溶解させたものが用いられる。
セパレータ10には、ガラス繊維やポリプロピレン繊維等の不織布及びポリオレフィン系多孔質フィルムなど、電子絶縁性でかつイオン透過性の高い多孔膜が用いられている。
集電体11には、電解液に水溶液系電解質を用いた場合はカーボン粉末等により導電性を付与したゴムあるいはエラストマが、一方電解液に有機溶媒系電解液を用いた場合は金属製のフィルムが用いられる。
ガスケット12は、基本セルの形状を維持し、電解液の漏れを防ぐと共に、上下の集電体11の接触による短絡を防ぐ役割がある。集電体11の外側には端子取り出しのため端子板13が設けられている。さらに通常は、端子板13の外側からセルの内部抵抗を低減するため、加圧した状態で固定している。加圧する方法としては、絶縁性の加圧板で両側からはさみボルト・ナットで固定する方法、モールド外装、フィルムにより内部セルを真空で封止して大気圧をかける方法などがある。
基本セルの耐圧は電解液によって決まり、水溶液系の場合0.6〜1.0V、有機溶媒系の場合構成する電解質によって違うが2.0〜3.0V程度である。電気二重層コンデンサでは、所定の耐圧にするために、必要な耐電圧に応じて基本セルを直列に積層している。
これまで、電気二重層コンデンサは主にメモリ等のバックアップのような、比較的小電流の用途に用いられてきた。これに対し、近年電子機器関係では、主電源である電池の長寿命化、及び瞬間的な電力供給の遮断防止の為、瞬時に大電流を供給できる電気二重層コンデンサの重要性が認知されつつある。その一方で、機器の小型化に伴い電気二重層コンデンサの小型化が重要な課題となっている。
上述した電気二重層コンデンサの小型化の施策として、例えば、特許文献4では、活性炭及びカーボン材料からなる分極性電極を薄膜化するとともに集電体及びセパレータのシート化により薄型化している。また、分極性電極の薄型化の手段として、特許文献5では粒径1−10μmの球状活性炭に導電付与剤およびバインダを混合させて分極性電極としている。或いは、特許文献6に示されるように、集電体1枚の両側に分極性電極を配した、分極性電極のバイポーラ構造を作製する方法もある。
特許文献4のように、活性炭及びカーボン材料からなる分極性電極の薄膜化、及び集電体及びセパレータをシート化する方法でも、急速化する電子機器の小型化によりまだ不十分である。また特許文献5のように球状活性炭を使用した場合、初期におけるESRが高くなる問題点がある。さらに、特許文献6等で作製されるバイポーラ型分極性電極構造による電気二重層では、ガスケットに熱硬化性樹脂を使っており、薄型化が困難である。また、高温使用時における電解液溶媒のドライアップによるESRの増加、及びセル内部からの電解液の漏れが生じていることも問題である。
特開平6−196364号公報 特許第2778425号公報 特公平7−70448号公報 特開2002−231585号公報 特開2001−143973号公報 特開2002−203749号公報
本発明の技術的課題は、より小型・薄型化を実現でき、初期におけるESRを低減化でき、また高温使用時における電解液溶媒のドライアップを低減してESRの増加を抑制することができ、セル内部からの電解液の漏れを少なくして歩留を向上させることができる電気二重層コンデンサを提供することにある。
本発明によれば、集電体及び周縁部に位置するガスケットにより、セパレータと同セパレータを介して対向する一対の分極性電極を収納するセルが単数もしくは複数積層されている電気二重層コンデンサにおいて、上記分極性電極内に平均粒径10μm以下の非球状活性炭粉末及び平均粒径10μm以下の非球状である導電性粉末の両方を使用していることを特徴とする電気二重層コンデンサが得られる。これにより、さらなる薄型化及び低ESR化が可能となる。
また、本発明によれば、集電体及び周縁部に位置するガスケットにより、セパレータと同セパレータを介して対向する一対の分極性電極を収納するセルが単数もしくは複数積層されている電気二重層コンデンサにおいて、前記ガスケットは熱可塑性を有し、前記集電体及び前記セパレータのいずれもが、前記ガスケットと接着していることを特徴とする電気二重層コンデンサが得られる。
また、本発明によれば、前記電気二重層コンデンサにおいて、前記ガスケットは、分子中に極性を有する官能基を含有することを特徴とする電気二重層コンデンサが得られる。
また、本発明によれば、前記いずれか一つに記載の電気二重層コンデンサにおいて、複数のセルの積層体における前記ガスケット部分が一体化されていることを特徴とする電気二重層コンデンサが得られる。
即ち、本発明では、分子中に極性を有する官能基を含有し、かつ熱可塑性を有するガスケットを加熱させ、集電体及びセパレータをガスケットと接着させ、また積層体におけるガスケット部分を一体化させる構成としている。これにより薄型化のみならず、セル内部からの液漏れによる不良率の低減、ESR低減化、高温使用時におけるESRの増加を抑制することが出来る。
本発明によれば、より小型・薄型化を実現でき、初期におけるESRを低減化でき、また高温使用時における電解液溶媒のドライアップを低減してESRの増加を抑制することができ、セル内部からの電解液の漏れを少なくして歩留を向上させることができる電気二重層コンデンサを提供することができる。
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。
図1は本発明による電気二重層コンデンサのセル及び端子板部分を示す断面図である。図1に示されるように、電気二重層コンデンサ101では、分極性電極1、セパレータ2、集電体3及びガスケット4で形成された単位セルを必要数直列に積層させ、さらにその両外側に端子板5を配置している。
分極性電極1は、椰子柄系に代表される活性炭と、導電性を確保する為の非球状カーボン、及びバインダから成る。非球状活性炭及び非球状カーボンの粒径は平均10μm以下に微細化されたものを使用している。
ガスケット4は、エチレン−メタクリル酸共重合体に代表されるような、分子中に極性を有する官能基を含有した熱可塑性樹脂からなる。端子板5と集電体3が接する部分には、銀やカーボンに代表される導電層6を形成している。さらに端子板5の外周部には、外装用のラミネートフィルム7を配置する。
なお、図1の中で、破線の円で示される部分で、セパレータ2とガスケット4、及び集電体3とガスケット4が接する箇所が、接着部8である。
図2(a),(b),(c),及び(d)は本発明による電気二重層コンデンサの積層セルの作製プロセスを示す断面図である。図2(a)に示すように、セパレータ2とガスケット4、及び集電体3とガスケット4を矢印で示すように、図2(b),(c)に示すように、あらかじめ個別に加熱して接着させた後、図2(d)に示すように、必要なセル数を積層したのち、図2(e)に示すように、高い温度でガスケット4部分を加熱させることにより接着して一体化させる。セパレータ2と集電体3の寸法は、ガスケット4の外周より小さくなるように切断する。
それでは、本発明の具体例について図面を参照しながら説明する。
(例1)
図3は本発明の例1に使用する電気二重層コンデンサを示す断面図である。図3に示すように、電気二重層コンデンサ102において、分極性電極1は活性炭/カーボン複合材料であり、寸法は12×24×0.02mmである。
セパレータ2はポリテトラフルオロエチレン系繊維からなり、寸法は14×26×0.025mmである。
集電体3は導電性オレフィン共重合体からなり、寸法は16×28×0.025mmである。ガスケット4はエチレン−メタクリル酸共重合体樹脂からなり、外寸は18×30mm、内寸は12×24、厚さは0.04mmのものを1セル当り2枚使用しており、それぞれフレーム状に加工されている。なお、ガスケット4に使用される樹脂は構造により大幅に物性が異なるが、ここでは軟化点が62℃、融点が88℃の樹脂を用いた。
続いて、本発明の例1に係る電気二重層コンデンサの製造方法に関して説明する。集電体3及びセパレータ2上にガスケット4を熱圧着により貼り合わせたものを6枚作製した。平均粒径3μmの非球状の粉末椰子殻活性炭、平均粒径4μmの非球状カーボン、繊維径0.1〜0.2μmの繊維状カーボン及びバインダの組成比75:10:10:5の割合で形成される泥しょうを作製し、これをガスケット4の内側にあたるセパレータ2及び集電体3上に塗布、乾燥させ、分極性電極1を形成した。このようにして分極性電極1の塗布されたセパレータ2及び集電体3を各6枚作成した後、40wt%硫酸水溶液を分極性電極1上に添加した。作製した硫酸添加済みシートを集電体3、セパレータ2の順に交互に、かつ集電体3とセパレータ2の間に分極性電極1が来るように重ねあわせ、最後に集電体3を重ねた。熱圧着により内部のガスケット4を溶融させて接着させた。この方法で6セル積層した積層セル104を50個作製した。
厚さ0.1mmの、錫メッキを施した銅製端子板5の片面に銀ペーストを塗布し、乾燥させて導電層6を形成した。用意した積層セル104の両側から、端子板5を導電層6と積層セルが接するように重ねあわせ、さらにその両外側から厚さ0.08mmのラミネートフィルム7を配置し、減圧下でラミネートフィルム同士の重なった部分を熱融着することで、端子板と積層セル104のラミネートフィルム封止体からなる電気二重層コンデンサ102を形成させた。
(例2)
例1において、分極性電極1内の椰子柄系活性炭の平均粒径を7,10,15,20μmに夫々設定して、その他は、例1と同様にしてサンプルを作製した。なお各条件に対して積層セル104を50個作製した。
(例3)
例1において、分極性電極1内の塊状カーボンの最大粒径を6,10,15,20μmに設定して、その他は、例1と同様にしてサンプルを作製した。なお各条件に対して積層セル104を50個作製した。
(例4)
例1において、ガスケット4としてエチレン−メタクリル酸共重合体の代わりに、軟化点が90℃、融点が110℃の低密度ポリエチレン樹脂を用いた。その他は例1と同様にしてサンプルを作製した。なお各条件に対して積層セル104を50個作製した。
(比較例)
図4は比較例に使用する電気二重層コンデンサを示す断面図である。図4を参照しながら、比較例に係る電気二重層コンデンサ103の製造方法に関して説明する。
例1において、分極性電極1内の椰子柄系活性炭、塊状カーボンの代わりに、平均粒径5μmのフェノール系球状活性炭、平均粒径5μmの球状カーボンをそれぞれ用いた。またガスケット4として、エチレン−メタクリル酸共重合体の代わりに、絶縁性であるブチルゴムを使用した。その他は、例1と同様にしてサンプルを作製した。なお各条件に対して積層セル105を50個作製した。
以上のようにして、本発明の例1,2,3,4及び比較例の方法で作成した積層セルを用いた電気二重層コンデンサ102,及び103を夫々得た。
本発明の例1,2,3,4及び比較例の方法で作成した電気二重層コンデンサについて、まず作製した分極性電極1の膜厚をマイクロメータにて測定した。次にラミネートフィルム7で封止した後の製品の厚みをノギスにて測定した。さらにESR及び静電容量を作製直後及び60℃、5.4V(1セルあたり0.9V)、1000時間の負荷を行い室温まで冷却した後のそれぞれについて測定した。なお併せて積層セル液漏れ率の調査も併せて行った。
ここで、ESRは、1kHz,10mVrmsの交流電圧を印加して、電流と位相差を測定することで求めることとした。また静電容量は1Hz,10mVrmsの交流電圧を印加して、電流と位相差を測定することで求めることとした。
本発明の例1及び例2の方法により、分極性電極1内の椰子柄系活性炭の平均粒径を変化させて作製した積層セル104を用いた電気二重層コンデンサ102の、分極性電極1の膜厚、製品の厚み、電圧負荷前後のESR及び静電容量、及び積層セル液漏れ率を調査した結果を下記表1に示す。
本発明の例1及び例3の方法により、分極性電極1−内の塊状カーボンの平均粒径を変化させて作製した積層セルを用いた電気二重層コンデンサ102の、分極性電極1の膜厚、製品の厚み、電圧負荷前後のESR及び静電容量、及び積層セル液漏れ率を調査した結果を下記表2に示す。
本発明の例1及び4の方法により、分極性電極1内のガスケット4の種類を変化させて作製した積層セルを用いた電気二重層コンデンサ102の、分極性電極1の膜厚、製品の厚み、電圧負荷前後のESR及び静電容量、及び積層セル液漏れ率を調査した結果を下記表3に示す。
本発明の例1及び比較例の方法により、分極性電極1内の活性炭の種類、及びガスケットの種類を変化させて作製した積層セルを用いた電気二重層コンデンサの、分極性電極の膜厚、製品の厚み、電圧負荷前後のESR及び静電容量、及び積層セル液漏れ率を調査した結果を下記表4に示す。
下記表1より、本発明の例1及び例2の分極性電極膜厚を比べると、活性炭の平均粒径が減少するにつれ、膜厚が小さい傾向を示している。これに伴い、製品厚みも同様に活性炭の平均粒径が減少するにつれ、小さい傾向にある。活性炭の平均粒径が減少すると膜厚も減少するのは、平均粒径が減少すると粉末間における空隙が減少し、活性炭が充填しやすくなるためと考えられる。
また、ESRに関しても、活性炭の平均粒径の減少に伴い減少傾向にある。これは膜厚の減少、及び粉末が充填されやすく分極性電極部分の比抵抗が減少しているためと考えられる。
一方、静電容量に関しては、活性炭の平均粒径の減少に伴い減少傾向にあるものの、分極性電極の厚み減少の割合と比べると、度合いは小さくなっている。この原因は分極性電極膜厚減少の場合と同じで、活性炭が充填されやすくなり分極性電極の密度が上昇した為と考えられる。
以上のことから、活性炭の平均粒径を減少させることに伴い、製品厚み及びESR減少が確認されたが、これらの効果は平均粒径10μm以下の範囲に設定すればその効果は大きい。
Figure 2005109293
下記表2より、本発明の例1及び例3の分極性電極膜厚を比べると、カーボンの平均粒径が減少するにつれ、膜厚が小さい傾向を示している。これに伴い、製品厚みも同様に活性炭の平均粒径が減少するにつれ、小さい傾向にある。カーボンの平均粒径が減少すると膜厚も減少するのは、活性炭の場合と同様、平均粒径が減少すると粉末間における空隙が減少し、活性炭が充填しやすくなるためと考えられる。ただし、カーボンの場合は組成比が小さい為、膜厚への寄与の割合は小さくなっているものと考えられる。
ESRに関しても、カーボンの平均粒径の減少に伴い減少傾向にある。これはカーボンの微細化に伴い粉末が充填されやすく、導電性が確保され分極性電極1部分の比抵抗が減少しているためと考えられる。
一方、静電容量に関しては、活性炭の平均粒径の減少はわずかである。これは活性炭の場合と同様、カーボンが充填されやすくなり分極性電極1の密度が上昇した為と考えられる。
以上のことから、カーボンの平均粒径を減少させることに伴い、製品厚み及びESR減少が確認されたが、これらの効果は平均粒径10μm以下の範囲に設定すればその効果は大きい。
Figure 2005109293
下記表3より、本発明の例1と例4のESR及び静電容量を比較すると、例1では変化は小さいのに対し、比較例では電圧負荷後でESR上昇及び静電容量低下がみられる。またセル液漏れ発生率を比較すると、例1より例4の方が多い。例4では外装フィルムの膨れがみられ、また比較例の積層セルを両面から圧力をかけると、ガスケット4である低密度ポリエチレン樹脂の間から液漏れが生じることから、ガスケット4同士の接着が不十分である為と考えられる。例4のガスケットである低密度ポリエチレンは熱可塑性を有するという点ではエチレン−メタクリル酸共重合体樹脂と共通であるものの、分子内に極性官能基が存在しない為、熱接着性が劣る為と考えられる。
Figure 2005109293
下記表4より、本発明の例1と比較例の電圧負荷前のESRを比べると、分極性電極の膜厚は例1の方が減少している。電極膜厚に差が生じた要因として、比較例で採用している球状活性炭と球状カーボンの接触が不十分である為と考えられる。
また、電圧負荷前のESRは、例1の方が減少している。電圧負荷前のESRの違いは、活性炭とカーボン間の接触面積の差による導電率の違いによるものと考えられる。静電容量に関しては比較例の方が逆に大きくなっているが、これは球状活性炭の方がより充填密度が大きい為と考えられる。
一方、圧負荷前後のESR及び静電容量を比較すると、例1では変化は小さいのに対し、比較例では電圧負荷後でESR上昇及び静電容量低下がみられる。またセル液漏れ発生率を比較すると、本発明の例1より比較例の方が多い。比較例では外装フィルムの膨れがみられ、また比較例の積層セルを両面から圧力をかけるとガスケット4であるブチルゴムの間から液漏れが生じることから、ガスケット4同士の接着が不十分である為と考えられる。
Figure 2005109293
以上の結果より、本発明を実施することにより、電気二重層コンデンサの薄型化を実現でき、また電圧負荷前後におけるESR、セル液漏れ率不良率においても良好な結果が得られた。
なお、本発明では、分極性電極1内に繊維状カーボンを混合しているが、これはコンデンサの内部抵抗を低減させる為に含有させている為であり、同等の内部抵抗を実現できる材料で代替することも出来る。
また、セパレータ2としてはポリテトラフルオロエチレン系フィルムを用いているが、ポリオレフィン系フィルム、ガラス繊維及びアクリル繊維等を用いても同様の効果が得られる。
また、集電体3としては導電性オレフィン共重合体を用いているが、同等の内部抵抗を実現できる材料であればこれに限定されるものではない。
また、ガスケット4としてはエチレン‐メタクリル酸共重合体樹脂を用いているが、分子中に極性を有する官能基を含有する材料であればこれに限定されるものではない。
また、端子板5としては錫メッキを施した銅製端子板と記述しているが、同等の抵抗及びESR安定性を有する材料であればこれに限定されるものではない。
また、導電層6は銀ペーストを乾燥させた固形物からなるが、同等の内部抵抗を実現できればこれに限定されるものではない。
更に、ラミネートフィルム7として厚さ0.08mmと記述しているが、同等の内部抵抗を実現できればこれに限定されるものではない。
本発明に係る電気二重層コンデンサは、メモリー等のバックアップは勿論、大電流を供給することができる移動式通信装置用電源、パーソナルコンピュータのCPU用電源、各種通信機器の電源等のエネルギー源に適用できる。
本発明による電気二重層コンデンサの断面図である。 本発明による電気二重層コンデンサの積層セル作製プロセスを示す断面図である。 本発明の例及び比較例において作製した6セル積層の電気二重層コンデンサの断面図である。 比較例1による電気二重層コンデンサの断面図である。 電気二重層コンデンサの基本セル構造を示す。
符号の説明
1、9 分極性電極
2、10 セパレータ
3、11 集電体
4、12 ガスケット
5、13 端子板
6 導電層
7 ラミネートフィルム
8 接着部
100,101,102,103 電気二重層コンデンサ
104,105 積層セル

Claims (4)

  1. 集電体及び周縁部に位置するガスケットにより、セパレータと同セパレータを介して対向する一対の分極性電極を収納するセルが単数又は複数積層されている電気二重層コンデンサにおいて、上記分極性電極内に平均粒径10μm以下の非球状活性炭粉末及び平均粒径10μm以下の非球状である導電性粉末の両方を使用していることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  2. 集電体及び周縁部に位置するガスケットにより、セパレータと同セパレータを介して対向する一対の分極性電極を収納するセルが単数又は複数積層されている電気二重層コンデンサにおいて、前記ガスケットは熱可塑性を有し、前記集電体及び前記セパレータのいずれもが、前記ガスケットと接着していることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  3. 請求項2に記載の電気二重層コンデンサにおいて、前記ガスケットは、分子中に極性を有する官能基を含有することを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  4. 請求項2又は請求項3記載の電気二重層コンデンサにおいて、複数のセルの積層体における前記ガスケット部分が一体化されていることを特徴とする電気二重層コンデンサ。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019212422A (ja) * 2018-06-01 2019-12-12 株式会社豊田自動織機 蓄電モジュール

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