JP2005108525A - カードアダプタ - Google Patents

Abstract

【課題】カード挿入時のカバー部材の浮き上がりに伴うカバー部材とグランド端子の接触不良の発生を防止できるカードアダプタの提供。
【解決手段】 カード挿入部１ａの奥端面１ｂと対面する接触面４０をグランド端子１２に設け、カバー部材４の前端部に形成した曲げ部４１ａに、接触面４０に接触する接触部４１ａと、カード挿入部１ａの幅方向に延びカード挿入部１ａの奥行き方向に撓む板ばね部４１ｂと、この板ばね部４１ｂを片もち支持する片もち支持部４１ｃとから構成されるグランド当接部４１を形成する。そして、カード挿入部１ａの奥行き方向において、グランド当接部４１の接触部４１ａを、板ばね部４１ｂの弾性力によりグランド端子１２の接触面４０に圧接させた。
【選択図】図３

Description

本発明は、カードを挿入するカード挿入部を覆いグランドに接続される金属製のカバー部材を備えるカードアダプタに関する。

従来のカードアダプタは、表面に露出する外部端子群を有するカードが挿入されるカード挿入部と、このカード挿入部内外で露出し、カード挿入部に挿入されたカードの外部端子群に接触するアダプタ端子群と、カード挿入部を覆いアダプタ端子群に含まれるグランド端子に当接するグランド当接部を有する金属製のカバー部材とを備えている。

この従来のカードアダプタでは、カバー部材がカード挿入部の底板に対向するように配置され、このカバー部材のグランド当接部がグランド端子に対して、カード挿入部の厚さ方向において当接し、これにより、カバー部材がグランドされていた。
特開２０００−４０１３１公報

上述した従来のカードアダプタでは、カード挿入部の厚さ方向において、カバー部材のグランド当接部がグランド端子に当接している。このため、カードがカード挿入部に挿入されたときにカバー部材が浮き上がると、グランド当接部とグランド端子の接触不良が生じるおそれがある。そして、カバー部材とグランド端子の接触不良が生じると、カバー部材の接地が行われないために、カードやカードアダプタを静電気等から保護することができなくなるという問題が生じる。

本発明は、上述の実情を考慮してなされもので、その目的は、カード挿入時のカバー部材の浮き上がりに伴うカバー部材とグランド端子の接触不良の発生を防止できるカードアダプタを提供することにある。

上述の目的を達成するために、本発明は、表面に露出する外部端子群を有するカードが挿入されるカード挿入部と、このカード挿入部内外で露出し、このカード挿入部に挿入された前記カードの前記外部端子群に接触するアダプタ端子群と、前記アダプタ端子群に含まれるグランド端子に当接するグランド当接部が設けられ前記カード挿入部を覆う金属製のカバー部材とを備え、前記グランド当接部を前記グランド端子に対して前記カード挿入部の奥行き方向において当接させたことを特徴とする。

このように構成した本発明では、グランド当接部がグランド端子に対してカード挿入部の奥行き方向において当接する。これにより、カバー部材が浮き上がってもグランド当接部がグラント端子から離れないようにすることができる。したがって、カード挿入時のカバー部材の浮き上がりに伴うカバー部材とグランド端子の接触不良の発生を防止できる。

また、本発明は、上記発明において、前記グランド端子が、前記カード挿入部の奥端面と対面する接触面を有し、前記グランド当接部が、前記カバー部材の前端部を折り曲げてなる曲げ部に形成され、前記カード挿入部の幅方向に延び前記カード挿入部の奥行き方向に撓む板ばね部と、この板ばね部を片もち支持する片もち支持部とを有することを特徴とする。

このように構成した本発明では、グランド当接部を、板ばね部の弾性力によってグランド端子の接触面に圧接させることができ、これにより、グランド当接部のグランド端子に対する接触を安定させることができる。また、グランド当接部の板ばね部をカード挿入部の幅方向に延びるように形成してあるので、グランド当接部をカード挿入部の厚さ方向に大型化することなくグランド当接部に弾性をもたせることができる。

また、本発明は、上記発明において、前記カバー部材を前記カード挿入部の側壁を形成するフレーム部の所定位置に配置した状態から、前記カード挿入部の奥方向にスライドさせることによって前記フレーム部に前記カバー部材を係止させる係止手段を備えることを特徴とする。

このように構成した本発明では、係止手段によってカバー部材の組付けを容易に行うことができる。

また、本発明は、上記発明において、前記カード挿入部の厚さ方向における前記カバー部材の位置を位置決めする位置決め部を、前記カバー部材に形成したことを特徴とする。

このように構成した本発明では、位置決め部によってカード挿入部の厚さ方向における所定位置にカバー部材に正確に配置でき、これにより、グランド当接部をグランド端子に対して正確に配置することができる。

以上で説明したように、本発明によれば、カバー部材が浮き上がってもグランド当接部がグラント端子から離れないようにすることができ、これにより、カード挿入時におけるカバー部材とグランド端子の接触不良の発生を防止できる。したがって、カードやカードアダプタを静電気等から保護することに貢献できる。

以下で本発明のカードアダプタの一実施形態について図を用いて説明する。

図１は、本発明のカードアダプタの一実施形態の平面図、図２は、図１に示す実施形態の裏面図、図３は、図１に示す実施形態から上ケースを取り除いた状態を示す平面図、図４は、図３のIV-IV断面図、図５は、図３に示すカバー部材のV方向矢視図、図６は、図３のVI方向矢視図、図７は、下ケースのフレーム部にカバー部材が配置された状態であってカバー部材がフレーム部に係止される前の状態を示す平面図、図８は、カバー部材がフレーム部に係止された状態を示す平面図である。

本実施形態は、図１，２に示す外観のカードアダプタ１である。このカードアダプタ１は、カード挿入部１ａ（図４，６参照）の底板２ｆおよび側壁を有する下ケース２と、カード挿入部１ａを上方から覆い下ケース２に取り付けられる金属製のカバー部材４と、下ケース２との間でカバー部材４の前端部および両側部を挟み、下ケース２に取り付けられる上ケース３とを備えている。

下ケース２の裏面には、複数の端子７〜１５からなるアダプタ端子群６を露出させてある。このアダプタ端子群６は、図示しないカードコネクタにカードアダプタ１が挿入された状態で、カードコネクタに備えられる端子群に接触するものである。なお、図１，２に示す５は、ライトプロテクト用の摺動部材である。

アダプタ端子群６は、図３に示すように、ウエハ１６にインサート形成してある。これらアダプタ端子群６およびウエハ１６は、下ケース２内の前部に嵌め込んである。また、アダプタ端子群６の各端子７〜１５は、図示しないがカード挿入部１ａ内で露出させてある。

カード挿入部１ａには、カード、例えば小型ＳＤカード２０が挿入される。この小型ＳＤカード２０は、表面に露出した複数の外部端子２２〜３２からなる外部端子群２１を備えている。この外部端子群２１と前記アダプタ端子群６は、小型ＳＤカード２０がカード挿入部１ａに挿入された状態で接触するようにしてある。

また、下ケース２の底板２ｆには、カード挿入部１ａ内において、小型ＳＤカード２０の前端面に当接し、小型ＳＤカード２０の挿入が完了する位置を規定するストッパ部１７，１８，１９を設けてある。

特に、本実施形態では、前記アダプタ端子群６に含まれグランドに接続されるグランド端子１２に対して、前記カバー部材４に設けられグランド端子１２に当接するグランド当接部４１を、カード挿入部１ａの奥行き方向において当接させてある。

つまり、グランド端子１２には、図３，４に示すように、下ケース２の底板２ｆから上方に突出し、カード挿入部１ａの奥端面１ｂと対面する接触面４０を形成してあり、この接触面４０に対して、カバー部材４の前端部に形成したグランド当接部４１を接触させてある。

グランド当接部４１は、図５に示すように、カバー部材４の前端部を下ケース２の底板２ｆに向けてほぼ直角に折り曲げてなる曲げ部４ａに形成してある。すなわち、カバー部材４の前端部をＬ字状に切り欠いてなる切り欠き４ｂによって、カード挿入部１ａの幅方向に延び奥行き方向に撓む板ばね部４１ｂと、この板ばね部４１ｂを片もち支持する片もち支持部４１ｃと、板ばね部４１ｂの先端に位置し、グランド端子１２の接触面４０に接触する接触部４１ａとを形成してある。

また、特に本実施形態では、図３に示すように、カバー部材４の両側部の後端に一対の係合爪５０を形成してある。この係合爪５０は、図６に示すように、カバー部材４の側端部を折り曲げて形成してあり、カード挿入部１ａの厚さ方向における所定位置にカバー部材４の後端部を位置決めする位置決め部、すなわち脚部５０ｂと、この脚部５０ｂの先端においてカード挿入部１ａの外側へ広がる爪部５０ａとを有する。

また、下ケース２のフレーム部２ａの両側後部のそれぞれには、図３に示すように、係合爪５０の爪部５０ａが配置される一対の凹部２ｂを形成してある。また、フレーム部２ａには、図６に示すように、カード挿入部１ａ側に突出する一対の鍔部２ｃを形成してあり、この一対の鍔部２ｃの下方のそれぞれに凹部２ｂと連続し係合爪５０の爪部５０ａが嵌合する横溝２ｄを形成してある。なお、カード挿入部１ａの奥行き方向における凹部２ｂの寸法と、同方向における爪部５０ａの寸法とは、ほぼ同じ寸法に設定してある。

すなわち、カバー部材４を、カード挿入部１ａの側壁を形成するフレーム部２ａの所定位置、すなわち各爪部５０ａが各凹部２ｂに配置される位置に配置した状態から、カード挿入部１ａの奥方向、すなわち矢印Ａ方向（図８参照）にスライドさせると、各爪部５０ａが各横溝２ｄに嵌合するようにしてある。言い換えると、爪部５０ａと横溝２ｄによってカバー部材４をフレーム部２ａに係止させる係止手段を構成してある。

また、カバー部材４の両側部の中間には、図３に示すように、一対の係合舌５１を形成してある。この係合舌５１は、カバー部材４の側端部を折り曲げて形成してあり、カード挿入部１ａの厚さ方向における所定位置にカバー部材４の中央部を位置決めする位置決め部、すなわち脚部（図示しない）と、この脚部の先端においてカード挿入部１ａの外側へ広がる舌部５１ａとを有する。

また、フレーム部２ａの両側部中間のそれぞれには、係合舌５１の舌部５１ａが配置され、カード挿入部１ａの奥行き方向における舌部５１ａの所定距離のスライドを許容する一対の凹部２ｅを形成してある。

また、カバー部材４の前端部の両側には、一対の係合舌５２を形成してある。この係合舌５２は、カバー部材４の前端部を折り曲げて形成してあり、カード挿入部１ａの厚さ方向における所定位置にカバー部材４の前端部を位置決めする位置決め部、すなわち脚部５２ｂと、この脚部５２ｂの先端においてカード挿入部１ａの外側へ広がる舌部５２ａとを有する。

また、ウエハ１６の後端部には、係合舌５２の舌部５２ａが配置され、カード挿入部１ａの奥行き方向における舌部５２ａの所定距離スライドを許容する一対の凹部１６ａを設けてある。

このように構成した本実施形態では、カバー部材４を下ケース２に組付ける際、まず、図７に示すように、係合爪５０の爪部５０ａを凹部２ｂに配置するとともに、係合舌５１の舌部５１ａおよび係合舌５２の舌部５２ａのそれぞれを、凹部２ｅ，１６ａのそれぞれに配置する。

このとき、カード挿入部１ａの奥行き方向における凹部２ｂの寸法と、同方向における爪部５０ａの寸法とがほぼ同じ寸法なので、爪部５０ａを凹部２ｂに配置すると、同時に舌部５１，５２のそれぞれが凹部２０ｅ，１６ａのそれぞれに配置される。

また、このように係合爪５０の爪部５０ａ、係合舌５１の舌部５１ａおよび係合舌５２の舌部５２ａが配置されると、係合爪５０の脚部５０ｂ、係合舌５１の脚部および係合舌５２の脚部５２ｂのそれぞれにより、カード挿入部１ａの厚さ方向における所定位置にカバー部材４の後端部、中央部および前端部のそれぞれが位置決めされる。

次に、上述のようにしてカバー部材４をフレーム部２ａに配置した状態から、カバー部材４をカード挿入部１ａの奥方向、すなわち矢印Ａ方向にスライドさせる。すると、図８に示すように、係合舌５１の舌部５１ａおよび係合舌５２の舌部５２ａのそれぞれは、フレーム部２ａの凹部２ｅ，１６ａ内のそれぞれにおいて矢印Ａ方向にスライドする。このとき、特に係合爪５０の爪部５０ａは、鍔部２ｃの下方にスライドし、すなわち横溝２ｄに嵌合し、これにより、カバー部材４がフレーム部２ａに係止される。つまり、カバー部材４が下ケース２に仮止めされる。

次に、上述のようにして仮止めしたカバー部材４の上方から下ケース２に上ケース３を取り付ける。このとき、係合舌５１の舌部５１ａは、凹部２ｅ内において下ケース２のフレーム部２ａと上ケース３の側部によって挟まれ、係合舌５２の舌部５２ａは、凹部１６ａ内においてウエハ１６と上ケース３の前部によって挟まれる。これにより、カバー部材４の下ケース２からの浮き上がりが強固に規制される。

なお、上述の図７に示すようにカバー部材４をフレーム部２ａに配置した状態では、カバー部材４のグランド当接部４１は、グランド端子１２の接触面４０に近接した状態にある。そして、カバー部材４を矢印Ａ方向にスライドさせると、グランド当接部４１は、図８に示すように接触部４１ａがグランド端子１２の接触面４０に押し付けられ板ばね部４１ｂが撓んだ状態となる。つまり、グランド当接部４１は、板ばね部４１ｂの弾性力により接触部４１ａがグランド端子１２の接触面４０に圧接した状態となる。

本実施形態によれば、次の効果が得られる。

本実施形態では、グランド当接部４１の接触部４１ａがグランド端子１２の接触面４０に対してカード挿入部１ａの奥行き方向において当接するので、カバー部材４が浮き上がってもグランド当接部４１がグラント端子１２から離れないようにすることができる。これにより、カード挿入時におけるカバー部材４とグランド端子１２の接触不良の発生を防止できる。したがって、カードやカードアダプタを静電気等から保護することに貢献できる。

また、本実施形態では、グランド当接部４１が、カード挿入部１ａの奥行き方向に撓む片もち支持された板ばね部４１ｂを有するので、この板ばね部４１ｂの弾性力によって接触部４１ａをグランド端子１２の接触面４０に圧接させることができる。これにより、グランド当接部４１のグランド端子１２に対する接触を安定させることができる。したがって、この点においても、カードやカードアダプタを静電気等から保護することに貢献できる。

また、本実施形態では、グランド当接部４１の板ばね部４１ｂを、カード挿入部１ａの幅方向に延びるように形成してある。これにより、グランド当接部１２をカード挿入部１ａの厚さ方向に大型化することなくグランド当接部１２に弾性をもたせることができる。したがって、カードアダプタ１を大型化させないことに貢献できる。

また、本実施形態では、係止手段によって、すなわち、係合爪５０の爪部５０ａとフレーム部２ａの横溝２ｄによって、カバー部材４を挿入方向にスライドさせると、フレーム部２ａにカバー部材４が係止されるようにしてある。これにより、カバー部材４の下ケース２に対する仮止めを容易に行うことができる。したがって、カバー部材４の組付けを容易に行うことができる。

また、本実施形態では、位置決め部によって、すなわち、係合爪５０の脚部５０ｂ、係合舌５１の脚部および係合舌５２の脚部５２ｂによって、カード挿入部１ａの厚さ方向における所定位置にカバー部材４を正確に配置できる。これにより、グランド端子１２の接触面４０に対してグランド当接部４１の接触部４１ａを正確に配置することができる。したがって、グランド当接部４１のグランド端子１２に対する接触を安定させることができ、この点においてもカードやカードアダプタを静電気等から保護することに貢献できる。

本発明のカードアダプタの一実施形態の拡大平面図である。 図１に示す実施形態の裏面図である。 図１に示す実施形態から上ケースを取り除いた状態を示す平面図である。 図４は、図３のIV-IV断面図である。 図３に示すカバー部材のV方向矢視図である。 図６は、図３のVI方向矢視図である。 下ケースのフレーム部にカバー部材が配置された状態であってカバー部材がフレーム部に係止される前の状態を示す平面図である。 カバー部材がフレーム部に係止された状態を示す平面図である。

符号の説明

１ カードアダプタ
１ａ カード挿入部
１ｂ 奥端面
４ａ 曲げ部
２ 下ケース
２ａ フレーム部
２ｂ 凹部
２ｃ 鍔部
２ｄ 横溝（係止手段）
２ｆ 底板
３ 上ケース
４ カバー部材
６ アダプタ端子群
１２ グランド端子
１６ ウエハ
１７ ストッパ
１８ ストッパ
１９ ストッパ
２０ 小型ＳＤカード
２１ 外部端子群
４０ 接触面
４１ グランド当接部
４１ａ 接触部
４１ｂ 板ばね部
４１ｃ 片もち支持部
５０ 係合爪
５０ａ 爪部（係止手段）
５０ｂ 脚部（位置決め部）
５１ 係合舌
５１ａ 舌部
５２ 係合舌
５２ａ 舌部
５２ｂ 脚部（位置決め部）

Claims (4)

1. 表面に露出する外部端子群を有するカードが挿入されるカード挿入部と、このカード挿入部内外で露出し、このカード挿入部に挿入された前記カードの前記外部端子群に接触するアダプタ端子群と、前記アダプタ端子群に含まれるグランド端子に当接するグランド当接部が設けられ前記カード挿入部を覆う金属製のカバー部材とを備え、
   前記グランド当接部を前記グランド端子に対して前記カード挿入部の奥行き方向において当接させたことを特徴とするカードアダプタ。
2. 請求項１記載の発明において、
   前記グランド端子が、前記カード挿入部の奥端面と対面する接触面を有し、
   前記グランド当接部が、前記カバー部材の前端部を折り曲げてなる曲げ部に形成され、前記カード挿入部の幅方向に延び前記カード挿入部の奥行き方向に撓む板ばね部と、この板ばね部を片もち支持する片もち支持部とを有することを特徴とするカードアダプタ。
3. 請求項１または２記載の発明のおいて、
   前記カバー部材を前記カード挿入部の側壁を形成するフレーム部の所定位置に配置した状態から、前記カード挿入部の奥方向にスライドさせることによって前記フレーム部に前記カバー部材を係止させる係止手段を備えることを特徴とするカードアダプタ。
4. 請求項１〜３のいずれかに記載の発明において、
   前記カード挿入部の厚さ方向における前記カバー部材の位置を位置決めする位置決め部を、前記カバー部材に形成したことを特徴とするカードアダプタ。
   

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