JP2005107359A - ホログラフィック記録用組成物、ホログラフィック記録メディア、ホログラフィック記録方法およびホログラフィック情報メディア - Google Patents

ホログラフィック記録用組成物、ホログラフィック記録メディア、ホログラフィック記録方法およびホログラフィック情報メディア Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、感度が高く体積収縮率の低いホログラフィック記録組成物、ホログラフィック記録メディア、ホログラフィック記録方法およびホログラフィック記録されたホログラフィック情報メディアを提供することに有る。
【解決手段】 バインダー形成化合物、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有し、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物の屈折率がともに1.55以上である化合物を少なくとも含有することを特徴とするホログラフィック記録用組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は大容量化、高速転送が可能なホログラフィック記録メディアに関し、さらにホログラフィック記録用組成物、ホログラフィック記録方法および情報が記録されたホログラフィック情報メディアに関するものである。
近年、インターネットの普及やブロードバンド化による高速大容量のデータのやり取りが増加しており、また各国政府の推進による電子政府の拡張により、各所属機関に保管されるデータの容量が急速に拡大してきている。さらに、テレビジョン放送におけるハイビジョンの普及や地上波デジタルの普及などにより今後高記憶容量の記録メディアが必要となると予想され、その中で、Blue−rayディスクやAODディスク等の次世代の光記録メディアが今後普及していくと思われる。しかしながら、次々世代の記録メディアについては、種々の方式が提案されているが今だ本命不在な状態に有る。
この次々世代の記録メディアの中で、ページ方式のメモリシステム、特にホログラフィック記録が、従来のメモリ装置に代わるものとして提案され、高記憶容量でかつランダムアクセスが可能な高速転送可能な方式であることから近年注目を集めている。このホログラフィック記録については幾つかの総説(例えば、非特許文献1参照。)等に詳細が説明されている。
このホログラフィック記録における記録方式としては、例えばホログラフィック記録層の両側に透明な基材が配置されたホログラフィック記録メディアを用いた記録方法(例えば、特許文献1参照。)や、ホログラフィック記録層の片面側に配置された反射面とを備えたホログラフィック記録メディアを用いた記録方法(例えば、特許文献2参照。)などが提案されている。
このようなホログラフィック記録メディアは、ホログラフィック露光することにより該メディア内のホログラフィック記録層内の屈折率を変化させることにより情報を記録し、この記録されたメディア内の屈折率の変化を読み取ることにより情報を再生させることを基本原理にしており、このホログラフィック記録層としては無機材料を利用した材料(例えば、特許文献3参照。)、光で構造異性化する化合物を利用した材料(例えば、特許文献4参照。)、或いはフォトポリマーの拡散重合を利用した材料(例えば、特許文献5参照。)など種々提案されている。これらの中で、特許文献5で記載されているフォトポリマーを使用した材料においては記録層形成組成物を調製する際に揮発性溶剤を使用をするため、記録層の厚さは最大150μm程度に制限されている。さらに、重合によって引き起こされる4〜10%の体積収縮は、記録された情報を再生する際の信頼性に悪影響を与えていた。
上述した欠点を改善するために、無溶剤で比較的体制収縮の少ないカチオン重合を利用したホログラフィック記録層形成組成物(例えば、特許文献6参照。)などが提案されている。しかしながら、この記録層形成組成物においては光カチオン重合を起こすモノマー以外が液状物質であるため、ホログラフィック露光により記録層内のモノマーが光重合して形成された島状部分が移動してしまう恐れが有ったり、装置内の環境温度の変化により液状物質の体積が膨張するなどの欠点を有していた。
このような欠点を改善するためにホログラフィック露光での記録にはラジカル重合を用い、この露光前のラジカル重合可能なモノマーを保持する為にバインダーをメディア形成後に形成させる組成物(例えば、特許文献7参照。)などが提案されており、このような組成物を用いることによってホログラフィック記録層の膜厚を厚く出来、かつ体積収縮を少なくすることが出来るが今だ十分であるとは言えない。
一方、ホログラフィック記録メディアにホログラフィック記録を行う場合、低エネルギーで露光できることが記録速度を向上させる為には必須となる。この記録速度、言い換えれば記録感度を向上させるためには、使用される拡散重合させる為のモノマー、バインダー形成化合物、増感色素およびラジカル開始剤の選択および組み合わせが重要となる。例えばモノマーとしてラジカル重合可能なモノマーとカチオン重合可能なモノマーを併用したホログラム記録用感光性組成物(例えば、特許文献8、9参照。)が提案されており、このようなハイブリッドな系では酸素や水などによる阻害を防止できるため感度や諸物性に対しては改善することは出来るが、バインダーとしてポリマーを使用している為ホログラム記録用感光性組成物を調製する際に溶剤を必要とし、記録層の厚さが十分稼げない等の欠点を有していた。
米国特許第5,719,691号明細書 特開2002−123949号公報 英国特許第9,929,953号明細書 特開平10−340479号公報 米国特許第4,942,112号明細書 米国特許第5,759,721号明細書 米国特許第6,103,454号明細書 特開平5−107999号公報 特開平8−16077号公報 Hans J.Coufal等著「Holographic Data Storage(Springer Series in Optical Sciences,Vol 76)」(Springer−Verlag GmbH & Co.KG、2000年08月)
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、感度が高く体積収縮率の低いホログラフィック記録組成物、ホログラフィック記録メディア、ホログラフィック記録方法およびホログラフィック記録されたホログラフィック情報メディアを提供することに有る。
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成された。
(請求項1)
バインダー形成化合物、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有し、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物の屈折率がともに1.55以上である化合物を少なくとも含有することを特徴とするホログラフィック記録用組成物。
(請求項2)
前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物が、オキシラン環またはオキセタン環を有する化合物であることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項3)
前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物が、分子内に1〜4個のオキセタン環を有する化合物であることを特徴とする請求項2に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項4)
前記バインダー形成化合物がイソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物、イソシアネート基を有する化合物とアミノ基を有する化合物、カルボジイミド基とカルボキシル基を有する化合物、不飽和エステル基を有する化合物とアミノ基を有する化合物、不飽和エステル基を有する化合物とメルカプタン基を有する化合物、ビニル基を有する化合物とシリコンヒドリド基を有する化合物から選ばれる少なくとも1種の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項5)
前記バインダー形成化合物が、イソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物の組み合わせであることを特徴とする請求項4に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項6)
前記イソシアネート基を有する化合物が、少なくとも分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であることを特徴とする請求項5に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項7)
前記水酸基を有する化合物が、少なくとも分子内に2個以上の水酸基を有する化合物であることを特徴とする請求項5に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項8)
前記ホログラフィック記録用組成物中に含まれるイソシアネート基を有する化合物のイソシアネート基のモル数をN、ホログラフィック記録用組成物中に含まれる水酸基を有する化合物の水酸基のモル数をMとした際に、0.5≦N/M≦2.0の関係を満たすことを特徴とする請求項5に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項9)
第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持されたホログラフィック記録メディアにおいて、該ホログラフィック記録層がバインダー形成化合物、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有し、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物の屈折率がともに1.55以上である化合物を少なくとも含有することを特徴とするホログラフィック記録メディア。
(請求項10)
前記ホログラフィック記録メディアにおいて、第一の基材の厚みをd1と第二の基材の厚みをd2とし、ホログラフィック記録層の厚みをDhとした際に、0.15≦Dh/(d1+d2)≦2.0の関係を満たすことを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項11)
前記ホログラフィック記録メディアにおいて、ホログラフィック記録層の厚みDhが200μm以上、2.0mm以下であることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項12)
前記ホログラフィック記録メディアにおいて、第一の基材の厚みd1と第二の基材の厚みd2との関係がd1≦d2であることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項13)
前記ホログラフィック記録メディアにおいて、第一の基材が透明であり、ホログラフィック記録層が積層された面とは反対の面に反射防止処理がなされていることを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項14)
前記ホログラフィック記録メディアにおいて、第一の基材の材質がガラスであることを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項15)
前記ホログラフィック記録メディアにおいて、第二の基材のホログラフィック記録層が積層される面或いはその反対面に反射率が70%以上の反射層が積層されていることを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項16)
前記ホログラフィック記録メディアにおいて、形状がディスク状であることを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項17)
前記ホログラフィック記録メディアにおいて、形状がカード状であることを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項18)
第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持されたホログラフィック記録メディアへのホログラフィック記録方法において、該ホログラフィック記録メディアのホログラフィック記録層がバインダー形成化合物、屈折率が1.55以上であるエチレン性不飽和結合を有する化合物を少なくとも含有するエチレン性不飽和結合を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤、屈折率が1.55以上であるカチオン重合可能な官能基を有する化合物を少なくとも含有するカチオン重合可能な官能基を有する化合物、および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有しており、該記録メディアにホログラフィック露光する以前にバインダー形成化合物同士を反応させバインダーを形成させた後に、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤を活性化させ、この活性種によりエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物をホログラフィック記録層内で拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録することを特徴とするホログラフィック記録方法。
(請求項19)
前記ホログラフィック記録方法において、ホログラフィック記録メディアへの情報記録が終了した後に、さらにホログラフィック記録メディア全体に熱および光照射により安定化させることを特徴とする請求項18に記載のホログラフィック記録方法。
(請求項20)
第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持されたホログラフィック記録メディアへのホログラフィック記録方法において、該ホログラフィック記録メディアのホログラフィック記録層がバインダー形成化合物、屈折率が1.55以上であるエチレン性不飽和結合を有する化合物を少なくとも含有するエチレン性不飽和結合を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤、屈折率が1.55以上であるカチオン重合可能な官能基を有する化合物を少なくとも含有するカチオン重合可能な官能基を有する化合物、および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有しており、該記録メディアに記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤を活性化させ、この活性種によりエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録し、ホログラフィック記録メディアへの情報記録が終了した後に、さらにホログラフィック記録メディア全体に熱および光照射を行うことにより記録された情報を安定化させることを特徴とするホログラフィック記録方法。
(請求項21)
第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック情報記録層が挟持され、該ホログラフィック情報記録層が、ウレタン化合物を主成分とする領域と、屈折率が1.55以上であるエチレン性不飽和結合を有する化合物を少なくともモノマー単位として含むラジカル重合させて形成したラジカル重合体および屈折率が1.55以上であるカチオン重合可能な官能基を有する化合物を少なくともモノマー単位として含むカチオン重合させて形成したカチオン重合体を主成分とする領域とを有することを特徴とするホログラフィック情報メディア。
本発明により、感度が高く体積収縮率の低いホログラフィック記録組成物、ホログラフィック記録メディア、ホログラフィック記録方法およびホログラフィック記録されたホログラフィック情報メディアを提供することが出来る。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、本発明のホログラフィック記録用組成物、ホログラフィック記録メディア、ホログラフィック記録方法およびホログラフィック情報メディアについて詳述する。
本発明のホログラフィック記録メディアの記録層に用いられるホログラフィック記録用組成物としては、バインダー形成化合物、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有し、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物の屈折率がともに1.55以上である化合物を少なくとも含有することを特徴としている。尚、ここで言うバインダー形成化合物とは、記録用組成物を調製時にはバインダーとしての重合体になっていない前駆体を指し、このようなバインダー形成化合物を用いることにより後述するホログラフィック露光前後の記録メディアの収縮を防止することが出来るとともに、ホログラフィック記録メディアを作製する際の記録層の厚みを厚くすることが出来る。
本発明の必須成分として添加される屈折率が1.55以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物としては、例えばスチレン誘導体、アリル基を有する化合物或いは不飽和オレフィンなど本発明の屈折率を有する化合物であれば特に制限なく用いることが出来るが、記録メディアにした際の基材との密着やバインダー形成化合物との相溶性などを考慮する場合には、分子内にアシルオキシ基或いはアシルアミド基を有する化合物が好ましく、さらにラジカル重合する際の立体障害の点から(メタ)アクリロイル基を有する化合物がより好ましい。尚、本発明で言う(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基またはメタクリロイル基を表す。
このような、屈折率が1.55以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、一般に分子内に窒素、酸素、硫黄およびリンなどのヘテロ原子、塩素、臭素およびヨウ素などのハロゲン原子、或いは芳香環を二個以上有する化合物が挙げられ、このような化合物の具体的なものとしては、パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコールメタアクリレート、ヒドロキシエチル化o−フェニルフェノールアクリレート、ヒドロキシエチル化β−ナフトールアクリレート、トリブルモフェニルアクリレート、トリブルモフェニルメタアクリレート、トリヨードフェニルメタクリレート、ポリエチレンオキサイド変性テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、ポリエチレンオキサイド変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート、ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、特開平6−301322号、特開2000−344716号、同2003−29604号等に記載されたフルオレン骨格を有する化合物などを挙げることが出来る。
また、バインダー形成化合物から形成されたバインダーとエチレン性不飽和結合を有する化合物の拡散重合物との間で屈折率差を設けるという目的を阻害しない範囲で、ホログラフィック記録層組成物を調製する際の相溶性や粘度調整、さらにはホログラフィック露光時の拡散重合を制御する等の目的で、屈折率が1.55未満の(メタ)アクリロイル基を有する化合物をさらに添加してもよく、このような(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリロイル基を1個有する化合物として置換または無置換のフェノール、ノニルフェノールおよび2−エチルヘキサノールの(メタ)アクリレート、並びにこれらのアルコールのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート等が挙げられる。(メタ)アクリロイル基を2個有する化合物としては、置換または無置換のビスフェノールA、ビスフェノールF、フルオレンおよびイソシアヌル酸のジ(メタ)アクリレート並びにこれらのアルコールのアルキレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールやプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレートド等が挙げられる。(メタ)アクリロイル基を3個有する化合物としては、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンおよびイソシアヌル酸のトリ(メタ)アクリレート、並びにこれらのアルコールのアルキレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート等が有り、(メタ)アクリロイル基を4個以上有する化合物としては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、ウレタン結合を主鎖とするウレタンアクリレート、エステル結合を主鎖とするポリエステルアクリレート等の従来公知の(メタ)アクリロイル基含有系モノマー・オリゴマーなども本発明においては適時選択して用いることが出来る。
尚、前述した屈折率が1.55以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物は、1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良く、通常ホログラフィック記録用組成物中1.0質量%以上、40質量%以下であり、さらには2.0質量%以上、20質量%以下にするのが好ましい。
また、本発明の必須成分として添加される屈折率が1.55以上のカチオン重合可能な官能基を有する化合物としては、例えばオキシラン基、オキセタン基、アルケニルエーテル基、アレンエーテル基およびケテンアセタール基、テトラヒドロフラン基、オキセパン基、単環アセタール基、双環アセタール基、ラクトン基、環状オルトエステル基或いは環状カーボナート基など本発明の屈折率を有する化合物であれば特に制限なく用いることが出来るが、記録メディアにした際の基材との密着やバインダー形成化合物との相溶性などを考慮する場合には、分子内にオキシラン環或いはオキセタン環を有する化合物が好ましく、さらには高分子量の重合体を形成できる点から分子内に1〜4個のオキセタン環を有する化合物より好ましい。
このような屈折率が1.55以上のオキセタン環を有する化合物としては、一般に分子内に窒素、酸素、硫黄およびリンなどのヘテロ原子、塩素、臭素およびヨウ素などのハロゲン原子、或いは芳香環を二個以上有する化合物が挙げられ、このような化合物の具体的なものとしては、3−エチル−3−(ナフタレン−1−イルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ナフタレン−2−イルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ナフタレン−1−イルスルファニルメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ナフタレン−2−イルスルファニルメチル)オキセタン、3−(ビフェニル−2−イルオキシメチル)−3−エチルオキセタン、3−エチル−3−[2−(ナフタレン−2−イルオキシ)エトキシメチル]オキセタン3−(ビフェニル−2−イルスルファニルメチル)−3−エチルオキセタン、3−エチル−3−(2,4,6−トリブロモ−フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−[2−(2,4,6−トリブロモ−フェノキシ)エトキシメチル]オキセタン、および下記構造式で表される化合物、さらには特開2001−40085号、同2003−81958号、同2003−89693号等に記載された化合物などを挙げることが出来る。
Figure 2005107359
また、バインダー形成化合物から形成されたバインダーとカチオン重合可能な官能基を有する化合物の拡散重合物との間で屈折率差を設けるという目的を阻害しない範囲で、ホログラフィック記録層組成物を調製する際の相溶性や粘度調整、さらにはホログラフィック露光時の拡散重合を制御する等の目的で、屈折率が1.55未満の分子内に1〜4個のオキセタン環を有する化合物をさらに添加してもよく、このような化合物の具体的なものとしては、例えば特開平5−170763号、同5−371224号、同6−16804号、同7−17958号、同7−173279号、同8−245783号、同8−301859号、同10−237056号、同10−330485号、同11−106380号、同11−130766号、同11−228558号、同11−246510号、同11−246540号、同11−246541号、同11−322735号、特開2000−1482号、同2000−26546号、同2000−191652号、同2000−302774号、同2000−336133号、同2001−31664号、同2001−31665号、同2001−31666号、同2001−163882号、同2001−226365号、同2001−278874号、同2001−278875号、同2001−302651号、同2001−342194号、同2002−20376号、同2002−80581号、同2002−193965号、同2002−241489号、同2002−275171号、同2002−275172号、2002−322268号、同2003−2881号、同2003−12662号、同2003−81958号、特表平11−500422号等明細書に記載されている化合物を挙げることが出来、これらの化合物は単独若しくは2種以上併用して使用することが出来る。
尚、カチオン重合可能な官能基を有する化合物は、オキセタン基を有する化合物以外に、組成物とした場合の液粘度の調整や物性調整などの目的で、オキシラン基、ビニルエーテル基、アルケニルエーテル基、アレンエーテル基或いはケテンアセタール基等のカチオン重合可能な官能基を有する化合物を併用してもよく、このカチオン重合可能な官能基を有する化合物は通常ホログラフィック記録用組成物中1.0質量%以上、40質量%以下であり、さらには2.0質量%以上、20質量%以下にするのが好ましい。
次に、エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物を光重合させる為の光重合開始剤について詳述する。
本発明のエチレン性不飽和結合を有する化合物を光重合させる為の光重合開始剤は、光によりラジカルを発生できるものであれば特に制限はなく、従来から公知の、ベンゾインおよびその誘導体、ベンゾフェノンなどのカルボニル化合物、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物、ジベンゾチアゾリルスルフィドなどの硫黄化合物、ベンゾイルパーオキシドなどの過酸化物、2−トリブロモメタンスルホニル−ピリジンなどのハロゲン化物、四級アンモニウム塩或いは置換または無置換のジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩などのオニウム化合物、鉄アレーン錯体やチタノセン錯体などの金属π錯体、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,6,4′−テトラフェニル−1,2′−ビスイミダゾール等のビスイミダゾール誘導体などの光重合開始剤などが挙げられ、さらに後述するホログラフィック露光する際に用いる露光光源波長に対して、該光重合開始剤のホログラフィック露光に使用されるレーザー光源の波長に対して吸収を持たない、或いは持っていたとしても極僅かで有る場合には、光重合開始剤の分光波長を波長増感させるための増感色素を併用するのがより好ましい。
尚、ここで用いる光重合開始剤の分光波長を波長増感させるための増感色素としては当分野で使用されている各種色素を挙げることが出来、例えばクマリン誘導体、メチン誘導体、ポリメチン誘導体、トリアリールメタン誘導体、インドリン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、オキサジン誘導体、アクリジン誘導体、シアニン誘導体、カルボシアニン誘導体、メロシアニン誘導体、ヘミシアニン誘導体、ローダシアニン誘導体、アザメチン誘導体、スチリル誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、ポルフィラジン誘導体、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体およびピロメテン誘導体等の各種色素を単独或いは必要に応じて二種以上併用して用いても良い。
このような光重合開始剤または増感色素の具体的なものとしては、例えば米国特許第5,027,436号、同5,096,790号、同5,147,758号、同5,204,467号、同5,256,520号、同6,011,180号、欧州特許第255,486号、同256,981号、同277,915号、同318,893号、同401,165号、同565,488号、特開平2−236553号、同5−46061号、同5−216227号、同5−247110号、同5−257279号、同6−175554号、同6−175562号、同6−175563号、同6−175566号、同6−186899号、同6−195015号、同6−202540号、同6−202541号、同6−202543号、同6−202544号、同6−202548号、同6−324615号、同6−329654号、同7−13473号、同7−28379号、同7−84502号、同7−84503号、同7−181876号、同9−106069号、同9−309907号、特開2002−60429号、同2002−62786号、同2002−244535号等明細書に記載されているものを適時選択して用いることが出来る。
さらに、下記一般式(1)で表される光重合開始剤も本発明では好適に用いることが出来、この光重合開始剤では光ラジカル開始剤とホログラフィック露光する露光光源波長に対して該開始剤を分光増感させるための増感色素との組み合わせによる開始剤系と比較して、ラジカルを生成するホウ素アニオン部が増感色素であるカチオン性色素の近傍に存在するためラジカルを効率良く発生させることが出来ると同時に、カチオン性色素の構造を変化させることにより、容易にホログラフィック露光に使用される光源波長に合わせることが出来る。
Figure 2005107359
式中Dye+はカチオン性色素を表し、R1〜R4は各々置換または非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基またはシアノ基を表し、またR1〜R4は各々2個以上が互いに結合して環を形成しても良い。
上述の一般式(1)において、ホウ素アニオンからラジカルを効率良く発生させるためには、ホウ素アニオン部のR1〜R4で表される置換基のうち少なくとも一つが置換または無置換のアルキル基、アラルキル基、アルケニル基或いはアルキニル基で有り、他の置換基が置換または無置換のアリール基、ヘテロ環基であることが好ましい。
さらに一般式(1)で表される化合物における、Dye+で表されるカチオン性色素としては、従来から種々の分野で用いられているカチオン性色素を適時選択して用いることが出来るが、その中でメチン色素、ポリメチン色素、トリアリールメタン色素、インドリン色素、アジン色素、チアジン色素、キサンテン色素、オキサジン色素、アクリジン色素、シアニン色素、カルボシアニン色素、ヘミシアニン色素、ローダシアニン色素、アザメチン色素、スチリル色素、ピリリウム色素、チオピリリウム色素および下記一般式(2)で表される配位金属錯体が好ましい。
一般式(2) Ma+(L)b
式中、Mは金属原子を、aは1〜4の整数を表し、またLは配位子を、bは1〜6の整数を表す。
さらに、前記一般式(2)中のLで表される配位子は金属イオンに対して2座以上でキレート可能な色素であることが、配位金属錯体の安定性の面から、さらにはホログラフィック露光する露光光源波長が500nm以上の場合に分光極大波長を合わせやすいことから好ましい。
このような2座以上でキレート可能な色素としては下記の色素を挙げることが出来る。
Figure 2005107359
式中、X1はアゾ結合に結合する炭素の隣接位の少なくとも一つが窒素、酸素、硫黄、セレン若しくはテルル原子で置換され、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成されている芳香族の炭素環または複素環を完成するのに必要な原子群を表し、X2は少なくとも一つの環が5〜7個の炭素環または複素環を完成するのに必要な原子群を表し、それぞれの炭素環または複素環は置換されていても良い。Gはキレート化基を表し、Wは−COR7または−CSR7を表し、Yは−O−、−S−、−N=、−NH−または−NR8−を表し、ZはОまたはSを表し、mとnは1〜5の整数を表す。R1およびR2は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アニリノ基、アシルアミノ基、アルキルウレイド基、アリールウレイド基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基、カルボキシ基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R7は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アニリノ基、アシルアミノ基、アルキルウレイド基、アリールウレイド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R8はアルキル基、アルケニル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。
また、前述の一般式(2)中のMa+で表される金属イオンとしては、銀(I)、アルミニウム(III)、金(III)、セリウム(III,IV)、コバルト(II,III)、クロム(III)、銅(I,II)、ユウロピウム(III)、鉄(II,III)、ガリウム(III)、ゲルマニウム(IV)、インジウム(III)、ランタン(III)、マンガン(II)、ニッケル(II)、パラジウム(II)、白金(II,IV)、ロジウム(II,III)、ルテニウム(II,III,IV)、スカンジウム(III)、珪素(IV)、サマリウム(III)、チタン(IV)、ウラン(IV)、亜鉛(II)、ジルコニウム(IV)等が挙げられ、これらの中で2座配位の色素の場合は、4座或いは6座で配位可能な金属イオンが好ましく、また3座配位の色素の場合は、6座で配位可能な金属イオンが好ましい。特に好ましい金属イオンとしては亜鉛(II)、ニッケル(II)、コバルト(II,III)、銅(II)、ロジウム(II,III)、ルテニウム(II,III)、パラジウム(II)、白金(II,IV)を挙げることが出来る。
上述したエチレン性不飽和結合を有する化合物を光重合させる為の光重合開始剤としては、光重合開始剤の分子量やエチレン性不飽和結合を有する化合物中のエチレン性不飽和結合の占める割合により一概に決めることは出来ないが、通常エチレン性不飽和結合を有する化合物に対して通常0.01質量部〜25質量部の範囲で用いるのが好ましい。
本発明のカチオン重合可能な官能基を有する化合物を光重合させる為の光重合開始剤は、光によりブレンステッド酸若しくはルイス酸を発生できるものであれば特に制限はなく用いることが出来、例えば、化学増幅型フォトレジストや光造形用樹脂などで利用される光カチオン重合開始剤(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)を適時選択して用いることが出来る。
このような光カチオン重合開始剤の具体的なものとしては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンおよび特開平2−306247号記載の化合物などのトリハロメチル基で置換されたs−トリアジン化合物;[η6−i−プロピルベンゼン]または[η5−シクロペンタジエニル]鉄ヘキサフルオロホスフェート等の鉄アレーン錯体;ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルテルロニウムヘキサフルオロアルシネート等のオニウム塩、特開昭62−57646号等に記載されたアリールジアゾニウム塩、ジアゾケトン、o−ニトロベンジルエステル、スルホン酸エステル、ジスルホン誘導体、イミドスルホネート誘導体、シラノール−アルミニウム錯体等が挙げられ、さらに特開平5−107999号、同5−181271号、同8−16080号、同8−305262号、特開2000−47552号、同2003−66816号、米国特許5,759,721号、欧州特許1,029,258号等明細書に記載されているものを適時選択して用いることが出来る。
さらに後述するホログラフィック露光する際に用いる露光光源波長に対して、該光重合開始剤のホログラフィック露光に使用されるレーザー光源の波長に対して吸収を持たない、或いは持っていたとしても極僅かで有る場合には、光カチオン重合開始剤の分光波長を波長増感させるための増感色素を併用するのがより好ましい。
尚、ここで用いる光カチオン重合開始剤の分光波長を波長増感させるための増感色素としては当分野で使用されている各種色素を挙げることが出来、例えばクマリン誘導体、メチン誘導体、ポリメチン誘導体、トリアリールメタン誘導体、インドリン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、オキサジン誘導体、アクリジン誘導体、シアニン誘導体、カルボシアニン誘導体、メロシアニン誘導体、ヘミシアニン誘導体、ローダシアニン誘導体、アザメチン誘導体、スチリル誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、ポルフィラジン誘導体、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体およびピロメテン誘導体等の各種色素を単独或いは必要に応じて二種以上併用して用いても良い。
上述したカチオン重合可能な官能基を有する化合物を光重合させる為の光カチオン重合開始剤としては、光カチオン重合開始剤の分子量やカチオン重合可能な官能基を有する化合物中のカチオン重合可能な官能基の占める割合により一概に決めることは出来ないが、通常カチオン重合可能な官能基を有する化合物に対して通常0.01質量部〜30質量部の範囲で用いるのが好ましい。
本発明においては、上述で述べたエチレン性不飽和結合を有する化合物を光重合させる光ラジカル重合開始剤およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物を光重合させる光カチオン重合開始剤はそれぞれ別々のものを用いても良いし、光を照射することによりラジカルと同時にブレンステッド酸若しくはルイス酸をなどの酸を発生できる開始剤の場合には、光重合開始剤として1種のみを用いても良い。
次に本発明のホログラフィック記録メディアの記録層に用いられるホログラフィック記録用組成物の必須成分の一つであるバインダー形成化合物について詳述する。
本発明のバインダー形成化合物は、ホログラフィック記録用組成物を調製した際にはバインダー形成化合物同士で重合或いは架橋せず、後述するホログラフィック記録メディアを作製する際に、重合或いは架橋させバインダーとすることを特徴としている。このようにバインダー形成化合物としては、例えばイソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物、イソシアネート基を有する化合物とアミノ基を有する化合物、カルボジイミド基とカルボキシル基を有する化合物、不飽和エステル基を有する化合物とアミノ基を有する化合物、不飽和エステル基を有する化合物とメルカプタン基を有する化合物、ビニル基を有する化合物とシリコンヒドリド基を有する化合物から選ばれる少なくとも1種の組み合わせを適時選択して用いることが出来、さらには前記組み合わせの中で温和な条件でバインダーへと重合或いは架橋させることが出来るイソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物との組み合わせがより好ましい。
本発明に用いられるイソシアネート基を有する化合物としては特に制限は無く用いることが出来るが、上で詳述した光重合成分であるエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物をホログラフィック記録メディア作製後に十分に保持する為には、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物がより好ましく、このようなイソシアネート基を有する化合物の具体的なものとしては、例えば1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチル−オクタン、2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネートカプロエート、ベンゼン−1,3,5−トリイソシアネート、1−メチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4′−トリイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート、ビス(イソシアナートトリル)フェニルメタン、ジメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサンメチレンジイソシアネート、2,2−ジメチルぺンタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルぺンタンジイソシアネート、デカンジイソシアネート、ω,ω′−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω′−ジイソシアネート−1,2−ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート、ω,ω−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、イソホロンジイソシアネート、1−メチルシクロヘキシル−2,4−ジイソシアネート、ω,ω′−ジイソシアネート−1,5−ジメチルナフタレン、ω,ω′−ジイソシアネート−n−プロピルビフェニル、1,3−フェニレンジイソシアネート、1−メチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、1,3−ジメチルベンゼン−2,6−ジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、1,1′−ジナフチル−2,2′−ジイソシアネート、ビフェニル−2,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジエトキシジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンキシリレンジイソシアネートなどが挙げられ、さらに上記の各イソシアネート化合物の2量体または3量体のアダクト体(例えばヘキサメチレンジイソシアネートの2モルのアダクト、ヘキサメチレンジイソシアネート3モルのアダクト、2,4−トリレンジイソシアネート2モルのアダクト、2,4−トリレンジイソシアネート3モルのアダクトなど)、これらのイソシアネートの中から選ばれる互いに異なる2種以上のイソシアネート同士のアダクト体、およびこれらのイソシアネートと2価または3価のポリアルコール(例えばジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールプロパンなど)とのアダクト体(例えばトリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクトなど)などが挙げられる。尚、これらのイソシアネート化合物は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。
尚、前述のイソシアネート化合物において、後で詳述するホログラフィック記録用組成物で構成した記録層を積層したホログラフィック記録メディアに情報を全て記録し、この記録し終えた状態で用いられるホログラフィック情報メディアは、CDやDV同様に蛍光灯下、窓辺或いは放置される環境温度が種々多様となる可能性が有る。従って、種々の条件で記録層の着色を抑えるものが好ましく、このように着色を抑える為には、上述の化合物の中で脂肪族系のイソシアネート化合物がより好ましい。
本発明では、上述の必須成分であるイソシアネート基を有する化合物の自己架橋でバインダーを形成させても良いが、バインダー形成を温和な条件下で行わせる為には、上で詳述したイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を分子内に有する化合物との架橋反応によりバインダー形成するのが好ましく、このようなイソシアネート化合物と反応しうる化合物としては、例えば分子内に水酸基を有する化合物、一級または二級アミノ基を有する化合物さらにはエナミン構造を有する化合物などを挙げることが出来る。しかしながら、後で詳述するホログラフィック記録用組成物で構成した記録層を積層したホログラフィック記録メディアに情報を全て記録し、この記録し終えた状態で用いられるホログラフィック情報メディアの着色を抑える為には、上述の化合物の中でイソシアネート化合物と反応しうる化合物として水酸基を有する化合物が好ましく、さらには脂肪族系のアルコール性水酸基を分子内に2個以上有する化合物がより好ましい。
このように分子内にアルコール性水酸基を2個以上有する化合物としては、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチルー1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスルトール、ソルビトール等が挙げられ、さらに前記分子内にアルコール性水酸基を2個以上有する化合物を、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなど2価のアルコールで変性したアルコールなどが挙げられる。尚、これらのアルコール性水酸基を分子内に2個以上有する化合物は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。
尚、脂肪族系のアルコール性水酸基を分子内に2個以上有する化合物の分子量としては、化合物自身の揮発性、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物或いは光重合開始剤との相溶性や溶解性を考慮した場合、通常分子量が100以上、2000以下にするのが好ましく、また、脂肪族系のアルコール性水酸基を分子内に2個以上有する化合物の添加量としては、上述の必須成分であるイソシアネート化合物の種類や添加量により一概に規定することは出来ないが、イソシアネート基を有する化合物が有するホログラフィック記録用組成物中のイソシアネート基のモル数をN[mol]、前記アルコール性水酸基を化合物のホログラフィック記録用組成物中の水酸基のモル数をM[mol]とした際に、通常0.5≦N/M≦2.0であり、より好ましくは0.7≦N/M≦1.5の範囲にするのが相溶性や架橋反応のコントロールの面からより好ましい。
本発明のホログラフィック記録メディアは、第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がバインダー形成化合物、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有し、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物の屈折率がともに1.55以上である化合物を少なくとも含有することを特徴としている。
尚、ここで言うバインダー形成化合物、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤は、上述のホログラフィック記録用組成物で詳述したものと同義である。
次に、記録メディアを構成する第一の基材および第二の基材について説明する。尚、ここで言う第一の基材とは記録メディアに対して、情報を記録するためのホログラフィック露光する際に情報光および参照光が入射する側の基材或いは再生するための再生光を照射する側の基材のことであり、第二の基材とは前記第一の基材とはホログラフィック記録層を挟んで反対の基材のことを指す。
本発明の記録メディアに用いられる第一の基材および第二の基材としては、透明であり使用環境温度で伸縮や曲がりを発生しないもの、さらには上述した記録用組成物に対して不活性なものであれば特に制限なく用いることが出来、このような基材としては、石英ガラス、ソーダガラス、カリガラス、鉛クリスタルガラス、ほう珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、チタンクリスタルガラス或いは結晶化ガラスなどのガラス、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホンおよびポリエーテルスルホン、ポリイミド−アミドやポリエーテルイミドなどのポリイミド、ポリアミド、環状オレフィン系開環重合物などのポリオレフィンなどの各種樹脂を挙げることが出来る。
前述の基材の中で、ホログラフィック露光する際の環境温度や湿度に対する厚み変動や気体透過性、ホログラフィック露光時に使用する光源波長の光の透過率の観点から、情報光および参照光が入射する側である第一の基材の材質としてはガラスにするのがより好ましい。また、第二の基材は第一の基材同様、材質としてはガラスが好ましいが、ホログラフィック記録された情報をCCDで読み出す際に焦点補正機構を設けた装置であれば、伸縮率や厚み変動が押さえられたガラスのような基材ではなく樹脂からなる基材であっても良い。
また、情報光および参照光が入射する側の第一の基材の入射する光の透過率は70%以上が好ましく、さらには80%以上がホログラフィック記録層に到達する光のロスが少ないことからより好ましい。このように透過率をなるべく上げるためには、ホログラフィック記録層が積層された面とは反対の第一の基材面に反射防止処理を施したものが好ましく、このような反射防止処理としては第一の基材よりも屈折率が低ければ特に制限はないが、例えばAlF3、MgF2、AlF3・MgF2、CaF2等の無機金属フッ化物、フッ化ビニリデン、テフロン(R)などのフッ素原子を含有するホモポリマー、コポリマー、グラフト重合体、ブロック重合体さらにはフッ素原子を含有する官能基で修飾した変性ポリマー等の有機フッ化物などが、基材として前述で詳述したものよりも屈折率が低くなることから好ましい。
尚、基材上にフッ素系の化合物からなる層を設ける方法としては、支持体やフッ素系の化合物の種類により一概に決めることは出来ないが、ゾル−ゲル法、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法或いは塗工法などの公知の方法、或いは特開平7−27902号、特開2001−123264号、同2001−264509号公報等に記載された方法などを適時選択して用いることが出来る。
このような反射防止層は基材の表面処理や材質などにより一概に規定することは出来ないが、通常0.001〜20μmの範囲であり、好ましくは0.005〜10μmの範囲である。
また、特開2002−123949号、世界特許99/57719号等のホログラフィック記録・再生装置に用いられるような記録メディアに対しては、第二の基材ホログラフィック記録層が積層される面或いはその反対面に反射層が設けられることが好ましく、このように反射層を設ける場合には反射させる光の波長に対して反射率を70%以上にするのが好ましく、さらには80%以上にするのがより好ましい。
このような反射層は、所望する反射率が得られれば特に材質に制限はないが、通常、金属などの薄膜を基材表面に設けることにより積層することが出来る。例えば、このような反射層を形成するためには真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの公知の方法によって金属薄膜として、金属の単結晶または多結晶として積層することが出来、金属薄膜を積層するために用いられる金属としては、アルミニウム、亜鉛、アンチモン、インジウム、セレン、錫、タンタル、クロム、鉛、金、銀、白金、ニッケル、ニオブ、ゲルマニウム、珪素、モリブデン、マンガン、タングステン、パラジウム等の金属を1種或いは2種以上併用などにより形成することが出来る。この金属薄膜層の厚みは、所望する反射率を得ることが出来ればどのような膜厚であっても構わないが、通常1〜3000nmの範囲であり、好ましくは5〜2000nmの範囲である。
一方、ホログラフィック記録メディアにおいては、ホログラフィック記録層を出来るだけ厚くすることで、高記憶容量の記録メディアを作製することが出来るが、該記録メディアの使用環境や記録された情報の読み取り誤差などを考慮した場合、本発明においては、第一の基材の厚みをd1、第二の基材の厚みをd2、ホログラフィック記録層の厚みをDhとした際に、0.15≦Dh/(d1+d2)≦2.0の関係を満たすことが好ましい。
ここで、0.15>Dh/(d1+d2)ではホログラフィック記録層の膜厚を厚く出来ないし、或いはたとえ記録層の膜厚を厚くしたとしても基材の厚みが厚くなり、記録メディア全体が厚くなってしまう。この場合、記録メディア単体としての質量が重く装置の駆動系への負荷が生じる場合が有ることから好ましくない。また、Dh/(d1+d2)>2.0の場合には、記録層の膜厚を確保しつつ記録メディアの厚みを薄くすることは可能となるが、基材の厚みに対して記録層の膜厚が厚くなり、記録メディアの面精度や使用環境温度における記録層の膜厚ムラ、不慮の応力が掛かった際に記録層の膜厚変動、さらには第一の基材と第二の基材がずれてしまう場合が有ることから好ましくない。
さらに、ホログラフィック露光時のエネルギー損失の面から第一の基材の厚みd1、第二の基材の厚みd2の関係がd1≦d2であることが好ましく、また記録メディアの平面性を確保するためにはd1とd2の厚みの比率としては0.20≦d1/d2≦1.00の範囲にするのがより好ましい。
また、ホログラフィック記録層の厚みDhとしては記録層の回折効率やダイナミックレンジ、空間分解能などにより一概に決められないが、通常200μm以上、2.0mm以下であることが好ましく、200μm未満では高記憶容量の記録メディアを得ることが出来ず、2.0mmよりも厚い場合には、記録メディアの面精度や使用環境温度における記録層の厚みムラが生じる場合が有ることから好ましくない。
一方記録メディアの形状としては、該記録メディアに使用されるホログラフィック記録・再生装置に適したものであれば特に制限はないが、例えば米国特許第5,719,691号、特開2002−123949号等に記載された装置に用いるものであればディスク状をしたものが好ましく、世界特許99/57719号などに記載された装置を用いるのであればカード状のものが好ましい。
上述で詳述した、記録メディアの作製する方法としては、セーフライト下で常温或いは必要に応じて加温してホログラフィック記録用組成物を混合することによりホログラフィック記録層形成組成物を調製し、ホログラフィック露光時の重合阻害を押さえるために脱気した後に、第一の基材上に常温或いは必要に応じて加温したホログラフィック記録層形成組成物を付し、次いで第二の基材を所定の記録層の厚みとなるように気泡が入らないように貼合後、最後に端部を封止することにより記録メディアを製造することが出来る。また、セーフライト下で第一の基材と第二の基材を所定の間隙を有するように型に固定し、常温或いは必要に応じて加温したホログラフィック記録用組成物を気泡が入らないように射出成形若しくは気泡が入らないように減圧吸引させることにより第一の基材と第二の基材間に充填し、最後に端部を封止することにより記録メディアを作製することが出来る。尚、ここで言うセーフライト下とは、光重合開始剤が直接或いは増感色素を介して活性となる光の波長をカットした状態での作業を指す。
また、貼合により記録メディアを作製する場合には、ホログラフィック記録層形成組成物を前述した第一の基材上ではなく、第二の基材上に付しても良いし、第一および第二の基材の両方に付しても良い。さらに、第一の基材、ホログラフィック記録層および第二の基材の端部を封止する場合には、封止できるような湿分硬化型の接着剤に代表される液状の封止材を架橋させ封止させても良いし、予めホログラフィック記録層が所定の膜厚を確保するためのリング上の端部封止材などを用いて封止させても良い。
次に、ホログラフィック記録メディアに情報を記録する方法について詳述する。
本発明のホログラフィック記録方法に於ける第一の態様は、第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持されたホログラフィック記録メディアに記録する方法であり、該記録メディアのホログラフィック記録層がバインダー形成化合物、屈折率が1.55以上であるエチレン性不飽和結合を有する化合物を少なくとも含有するエチレン性不飽和結合を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤、屈折率が1.55以上であるカチオン重合可能な官能基を有する化合物を少なくとも含有するカチオン重合可能な官能基を有する化合物、および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有しており、該記録メディアにホログラフィック露光する以前にバインダー形成化合物同士を反応させバインダーを形成させた後に、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤を活性化させ、この活性種によりエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物をホログラフィック記録層内で拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録することを特徴している。
尚、ここで言うバインダー形成化合物、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤は、上述のホログラフィック記録用組成物で詳述したものと同義である。
一般に厚膜の層を付す場合には希釈するための溶剤無しに記録層組成物を調製するため、固体或いは高粘度の組成物では、均一膜厚を得る或いは組成物調製時に巻き込まれた気泡の除去が難しくなる。そのため、記録層組成物を調製した際に常温または加温した状態で流動性が必要となる。この記録層組成物が特に常温で液状でかつ低粘度の場合には、記録メディアとして平面性を確保するのが難しかったり、ホログラフィック露光で情報を記録した後の、エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物により形成された重合体が記録層内で位置がずれてしまう可能性が有るので好ましくない。
そこで、上述の必須成分を含有するホログラフィック記録層が積層されたホログラフィック記録メディアに対して、ホログラフィック露光の前にバインダー形成化合物を架橋させることによりバインダーとし、平面性の確保とホログラフィック露光時に、エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物が拡散重合することにより形成された重合体のホログラフィック記録層内での移動を防止させることが出来る。
次いで、バインダーが形成された後で、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤を活性化させ、この活性種によりエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録することが出来る。
尚、本記録方法におけるバインダーを形成させるための架橋反応は、反応可能な官能基の組み合わせを全て架橋させても良いし、実技上支障の生じない範囲で一部のみ架橋させても良い。さらに、ホログラフィック記録メディアに情報を記録後には、記録されたホログラフィック情報を固定化する目的で、光および必要に応じて加えられる熱により、記録層内に残存しているエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物を光重合開始剤で光重合、および残存するバインダー形成化合物の未架橋の官能基同士を熱架橋させてしまうのが好ましい。この場合、露光に用いる光は記録メディア全体に一括露光させるのが好ましく、加熱する場合には一括露光前、一括露光と同時或いは一括露光後のいずれであっても良いし、複数の加熱処理を組み合わせても良い。
本発明のホログラフィック記録方法に於ける第二の態様は、第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持されたホログラフィック記録メディアに記録する方法であり、該記録メディアのホログラフィック記録層がバインダー形成化合物、屈折率が1.55以上であるエチレン性不飽和結合を有する化合物を少なくとも含有するエチレン性不飽和結合を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤、屈折率が1.55以上であるカチオン重合可能な官能基を有する化合物を少なくとも含有するカチオン重合可能な官能基を有する化合物、および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有しており、該記録メディアに記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤を活性化させ、この活性種によりエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録し、ホログラフィック記録メディアへの情報記録が終了した後に、さらにホログラフィック記録メディア全体に熱および光照射を行うことにより記録された情報を安定化させること特徴としている。
尚、ここで言うバインダー形成化合物、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤は、上述の第一の態様と同様にホログラフィック記録用組成物で詳述したものと同義である。
本態様は、前述の第一の態様とは異なり、記録層形成組成物を調製した際に、加温した状態では流動するが常温では流動しない組成物、或いは剪断応力が加わらない限り常温ではゲル化、或いはチキソ性を有する記録層形成組成物により記録層が形成されたホログラフィック記録メディアに対して有効な記録方法である。
このような記録メディアにおいては、該記録メディアの平面性の確保と、エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物の拡散重合により形成された重合体の移動防止に対して、実技上問題ないレベルにすることは出来るが、さらなる記録情報保存性を向上させる目的で、ホログラフィック記録メディアに情報を記録し終えた後に、光および熱により、記録層内に残存しているエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物を光重合開始剤で光重合、および残存するバインダー形成化合物の未架橋の官能基同士を熱架橋させてしまうのが好ましい。この場合、上述の第一の態様と同様に露光に用いる光は記録メディア全体に一括露光させるのが好ましく、記録メディアを加熱する場合は一括露光前、一括露光と同時或いは一括露光後のいずれであっても良いし、幾つかの加熱処理を組み合わせても良い。
また、本発明の第一および第二の態様の記録方法に用いられる、ホログラフィック記録メディアを記録・再生する装置としては、本発明の記録メディアに対して記録・再生可能なものであれば特に制限はなく、そのような記録・再生する装置としては、例えば米国特許第5,719,691号、同5,838,467号、同6,163,391号、同6,414,296号、米国公開公報2002−136143号、特開平9−305978号、同10−124872号、同11−219540号、特開2000−98862号、同2000−298837号、同2001−23169号、同2002−83431号、同2002−123949号、同2002−123948号、同2003−43904号、世界特許99/57719号、同02/5270号、同02/75727号等に記載されたもの挙げることが出来る。
上に述べた記録・再生する装置に用いられるレーザーとして光源としては、記録メディア中の光重合開始剤を活性化しホログラフィック記録可能、および記録されたホログラムを読み取ることのできるレーザー光源であれば特に制限なく用いることが出来、このような光源としては青紫色領域の半導体レーザー、アルゴンレーザー、He−Cdレーザー、周波数2倍YAGレーザー、He−Neレーザー、Krレーザー、近赤外領域の半導体レーザーなどを挙げることが出来る。
また、記録前のホログラフィック記録メディアおよび記録された情報が少なく追記する可能性が有るホログラフィック記録メディアは、通常ホログラフィック記録に用いられる光源の波長をλnmとした際に、(λ+400)nm以下の光に対して少なくとも遮光できるケースやカセットなどに保管して置かれ、該記録メディアにレーザー光を露光し記録するときのみケースやカセットから取り出し、遮光下でレーザー光を照射することにより情報が記録される。
さらに、本発明のホログラフィック記録方法により情報が記録された記録メディアは、前述した遮光できるケースやカセットなどから取り出して、CDやDVDなどと同様に明室で取り扱うことが出来るホログラフィック情報メディアとして使用できる。このホログラフィック情報メディアは、第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック情報記録層が挟持され、該ホログラフィック情報記録層が、ウレタン化合物を主成分とする領域と、屈折率が1.55以上であるエチレン性不飽和結合を有する化合物を少なくともモノマー単位として含むラジカル重合させて形成したラジカル重合体および屈折率が1.55以上であるカチオン重合可能な官能基を有する化合物を少なくともモノマー単位として含むカチオン重合させて形成したカチオン重合体を主成分とする領域とを有することを特徴としており、このホログラフィック情報メディアでは、通常の取り扱われる条件での情報が記録された情報記録層の着色がほとんど生じない為、経時による再生装置での読み出し劣化がほとんど無い。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。
尚、ホログラフィック記録層形成組成物を調製する際に用いたバインダー形成化合物(A−1〜3、B−1〜3)、エチレン性不飽和結合を有する化合物(C−1〜5)、カチオン重合可能な官能基を有する化合物(D−1〜5)、光重合開始剤(E−1〜8)、増感色素(F−1〜4)を以下に示す。
〈バインダー形成化合物〉
A:分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物
(A−1)2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネートカプロエート
(A−2)ヘキサメチレンジイソシアネートのポリイソシアネート体(旭化成(株)製、デュラネートD−101)
(A−3)ヘキサメチレンジイソシアネートのポリイソシアネート体(旭化成(株)製、デュラネートTSE−100)
B:分子内に2個以上の水酸基を有する化合物
(B−1)グリセリンのポリプロピレンオキサイド付加物(平均分子量1000:日本油脂(株)製、ユニオールTG−1000)
(B−2)ポリプロピレングリコール(平均分子量1000:日本油脂製、ユニオールD−1000)
(B−3)トリエチレングリコール(分子量150.2)
〈エチレン性不飽和結合を有する化合物〉
(C−1)ヒドロキシエチル化o−フェニルフェノールアクリレート(屈折率=1.576:新中村化学(株)製、NKエステルА−L4)
(C−2)9,9−ビス(3−フェニル−4−アクリロイルポリオキシエトキシ)フルオレン(屈折率=1.597:新中村化学(株)製、NKエステルА−BPFL−4E)
(C−3)トリブロモフェニルアクリレート(屈折率*1=1.567:第一工業製薬(株)製、ニューフロンティアBR−30)
(C−4)EO変性トリブロモフェニルアクリレート(屈折率*1=1.564:第一工業製薬(株)製、ニューフロンティアBR−31)
(C−5)フェノキシエチルアクリレート(屈折率=1.519)
尚、屈折率*1はスチレン50%溶液として25℃で測定した。
〈カチオン重合可能な官能基を有する化合物〉
(D−1)3−エチル−3−(ナフタレン−1−イルオキシメチル)オキセタン(屈折率=1.58)
(D−2)3−エチル−3−(ナフタレン−1−イルスルファニルメチル)オキセタン(屈折率=1.61)
(D−3)前出化合物(O−1:屈折率=1.57)
(D−4)前出化合物(O−2:屈折率=1.63)
(D−5)3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン(屈折率=1.52:東亜合成(株)製、アロンオキセタンOXT−211)
尚、カチオン重合可能な官能基を有する化合物(D−1〜4)は特開2001−40085号、同2003−89693号、同2003−81958号記載の製造方法に準じて合成した。
〈光重合開始剤、増感色素〉
光重合開始剤(E−1〜6)および増感色素(F−1〜4)を以下に示す。
(E−1)チタノセン系光重合開始剤(チバスペシャリティケミカル(株)製、イルガキュアー784)
(E−2)鉄アレーン錯体系光重合開始時(チバスペシャリティケミカル(株)製、イルガキュアー261)
(E−4)スルホニウム塩系光重合開始剤(みどり化学(株)製、DTS−103)
(E−5)スルホニウム塩系光重合開始剤(みどり化学(株)製、MDS−109)
(E−6)ヨードニウム塩系光重合開始剤(みどり化学(株)製、BBI−105)
Figure 2005107359
《ホログラフィック記録用組成物の調製》
(ホログラフィック記録用組成物)
表1、2に示す分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物にエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物を溶解し、次いでこの溶液に増感色素を溶解した。別途分子内に2個以上の水酸基を有する化合物に前記エチレン性不飽和結合を有する化合物および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物を活性化できる光重合開始剤を溶解させた溶液を、この増感色素を溶液させた溶液に添加し、最後に調製した組成物を窒素で脱空気を施した後、真空脱気で内包されている気体成分を除去し、ホログラフィック記録用組成物1〜22を調製した。
Figure 2005107359
Figure 2005107359
《ホログラフィック記録メディアの作製》
(作製方法1)
第一の基材と第二の基材として、厚み0.5mmのガラスの片面を532nmの波長に対して垂直な入射光による反射率が0.1%となるように反射防止処理した。この第一の基材の反射防止処理していない面上に表3に記載の記録層の厚みとなるようにポリエチレンテレフタレートシートをスぺーサーとし、表1、2に記載したホログラフィック記録用組成物を第一の基材に付し、次いで第二の基材の反射防止処理していない面をホログラフィック記録用組成物上に空気層を巻き込まないように貼合しスぺーサーを介して第一の基材と第二の基材を貼合させた。最後に、端部を湿分硬化型の接着剤で封止し、表3に記載した熱処理条件で熱処理しホログラフィック記録メディアを作製した。
Figure 2005107359
(作製方法2)
厚み0.5mmのガラスの片面を532nmの波長に対して垂直な入射光による反射率が0.1%となるように反射防止処理を施すことにより第一の基材を、厚み0.5mmのガラスの片面を532nmの波長に対して垂直な入射光による反射率が90%となるようにアルミ蒸着を施して第二の基材をそれぞれ作製した。次いで、前述の第一の基材の反射防止処理していない面上に表4記載の記録層の厚みとなるようにポリエチレンテレフタレートシートをスぺーサーとし、表1、2に記載したホログラフィック記録層形成組成物を第一の基材に付し、次いで第二の基材のアルミ蒸着した面をホログラフィック記録用組成物上に空気層を巻き込まないように貼合しスぺーサーを介して第一の基材と第二の基材を貼合させた。最後に、端部を湿分硬化型の接着剤で封止し、表4に記載した熱処理条件で熱処理しホログラフィック記録メディアを作製した。
Figure 2005107359
《ホログラフィック記録メディアへの記録および評価》
(ホログラフィック記録メディアへの記録および評価1)
上述のようにして作製したホログラフィック記録メディアを、米国特許第5,719,691号に記載の手順に従って、一連の多重ホログラムを書き込み、下記の方法に従って、感度(記録エネルギー)、収縮耐性および屈折率のコントラストについて測定、評価を行い、得られた結果を表5に示した。
(感度の測定)
セーフライト下でホログラフィック記録メディアに、Nd:YAGレーザー(532nm)を備えたホログラフィック作製装置にてデジタルパターンを表示し、0.1〜20mJ/cm2のエネルギーで、このデジタルパターン化されたホログラフィック露光することによりホログラムを得た。次いで、Nd:YAGレーザー(532nm)を参照光に用いて、発生した再生光をCCDで読み取り、良好なデジタルパターンが再生できた最小露光量を感度(S)として測定した。
(収縮耐性の評価)
収縮耐性は、下記の方法により測定する収縮率で表示する。
図1は、収縮率を測定する測定装置の原理を示す概略図である。すなわち、ホログラム3を照明する白色照明光源の発光点を01、観察者の視点を02とする。測定装置では、発光点01に白色照明光源4、視点02に分光器5が設置されている。分光器5はパソコン6に接続され、分光波長の輝度分布を測定するホログラム3の上面には、一部のみ光が透過するようなピンホール8が孔設されている移動ピンホール板7が設置されている。移動ピンホール板7は、図示していないXYステージに取り付けられて任意の位置に移動できる構成である。
すなわち、移動ピンホール板7が点P(I,J)に有る場合、ピンホール8の中心から白色照明光源4との角度をθc、分光器5との角度をθiとする。ホログラム3の点P(I,J)の領域は、θcの角度から照明光9で照明させ、θiの方向に再生光11が出射する。再生光11は分光器5で分光され、輝度がピークとなる波長がP(I,J)での再生波長λcである。この関係を用いて、移動ピンホール板7を移動しながら、ホログラム3の各位置でのθc、θi、λcを測定する。
また、点P(I,J)でのホログラムの収縮率をM(I,J)とすると、ホログラムの収縮率M(I,J)は、記録前の光像記録材料の平均屈折率をnr、現像処理後のホログラムの平均屈折率をncとすれば、下式で表すことが出来る。
M(I,J)=−nc/nr・λr/λc・(cosθc−cosθi)/(cosθo−cosθr)
尚、上記式中θoはホログラフィック記録メディアへの入射角、λrはレーザー光の波長、θrは参照光のホログラフィック記録メディアへの入射角である。
(屈折率のコントラストの評価)
屈折率のコントラストは、下記の方法に従って測定した回折効率より求めた。回折効率の測定は、日本分光工業(株)製のART25C型分光光度計を用い、幅3mmのスリットを有したフォトマルチメータを、試料を中心にした半径20cmの円周上に設置した。幅0.3mmの単色光を、試料に対し45度の角度で入射し、試料からの回折光を検出した。正反射光以外で最も大きな値と、試料を置かず直接入射光を受光した時の値との比を回折効率とし、得られたホログラムの回折効率から屈折率のコントラスト(Δn)を求めた。
Figure 2005107359
上表から、本発明の記録メディアは比較例に対し、高感度、低収縮率、高コントラストであり良好な結果を示すことが分かる。
(ホログラフィック記録メディアへの記録および評価2)
上述のようにして作製したホログラフィック記録メディアを、米国特許第5,719,691号に記載の手順に従って、一連の多重ホログラムを書き込み、下記の方法に従って、感度(記録エネルギー)、および評価1に従って収縮耐性、屈折率のコントラストについて測定、評価を行い、得られた結果を表6に示した。
(感度の測定)
セーフライト下でホログラフィック記録メディアに、Nd:YAGレーザー(532nm)を備えたホログラフィック作製装置にてデジタルパターンを表示し、0.1〜20mJ/cm2のエネルギーで、このデジタルパターン化されたホログラフィック露光することによりホログラムを得た。次いで、ホログラフィック記録メディアを7万ルクスのサンシャインフェードメータ下で5分間処理した後に100℃で5分間加熱処理した。この処理された記録メディアをセーフライト下でNd:YAGレーザー(532nm)を参照光に用いて、発生した再生光をCCDで読み取り、良好なデジタルパターンが再生できた最小露光量を感度(S)として測定した。
Figure 2005107359
上表から、評価1を再現し、本発明の記録メディアは比較例に対し、高感度、低収縮率、高コントラストであり良好な結果を示すことが分かる。
(ホログラフィック記録メディアへの記録および評価3)
上述のようにして作製したホログラフィック記録メディアを、特開2002−123949号に記載の手順に従って、一連の多重ホログラムを書き込み、下記の方法に従って、感度(記録エネルギー)について測定、評価を行い、得られた結果を表7に示した。
(感度の測定)
セーフライト下でホログラフィック記録メディアに、Nd:YAGレーザー(532nm)を備えたホログラフィック作製装置にてデジタルパターンを表示し、0.1〜20mJ/cm2のエネルギーで、このデジタルパターン化されたホログラフィック露光することによりホログラムを得た。次いで、ホログラフィック記録メディアを7万ルクスのサンシャインフェードメータ下で5分間処理した後に100℃で5分間加熱処理した。この処理された記録メディアをセーフライト下でNd:YAGレーザー(532nm)を参照光に用いて、発生した再生光をCCDで読み取り、良好なデジタルパターンが再生できた最小露光量を感度(S)として測定した。
Figure 2005107359
上表から、評価1、2を再現し、本発明の記録メディアは比較例に対し、高感度であり良好な結果を示すことが分かる。
(ホログラフィック情報メディアの評価)
記録された情報を固定化した表6および表7で作製しホログラフィック記録メディアをホログラフィック情報メディアとして下記の条件で保存し、保存前後で各情報メディアに合った方法でデジタルパターンを再生評価し、良好なデジタルパターンが再生できた最小露光量の保存前後の差を以下の方法で評価し、得られた結果を表8に示した。また、併せてホログラフィック情報メディアの着色度合を下記の方法で評価し、得られた結果を表9に示した。
(耐熱保存性)
ホログラフィック情報メディアを60℃、2週間保存し、保存前後の最小露光感度差(ΔSh)を求めた。
最小露光感度差(ΔSh)=保存後の最小露光感度(S2h)−保存前の最小露光感度(S1h)
(耐光保存性)
温度25℃で、7万ルクスのサンシャインフェードメータ下で4日間保存、保存前後の最小露光感度差(ΔSw)を求めた。
最小露光感度差(ΔSw)=保存後の最小露光感度(S2w)−保存前の最小露光感度(S1w)
Figure 2005107359
上表から、本発明のホログラフィック情報メディアは、再生する為の読み取り感度の大きな低下が無いことが分かる。
(着色度合の評価)
表6で用いたホログラフィック記録メディアをホログラフィック露光せずに7万ルクスのサンシャインフェードメータ下で5分間処理した後に100℃で5分間加熱処理しホログラフィック情報メディアを作製した。次いで下記の条件で保存し、保存前後で各情報メディアの透過率を日立製作所(株)製、日立分光光度計U−4100で測定し、以下の方法で評価した。
(耐熱保存性)
ホログラフィック情報メディアを60℃、2週間保存、保存前後の400nmの透過率差(ΔTh)を求めた。
透過率差(ΔTh)=保存前の透過率(T1h)−保存後の透過率(T2h)
(耐光保存性)
温度25℃で、7万ルクスのサンシャインフェードメータ下で4日間保存、保存前後の400nmの透過率差(ΔTh)を求めた。
透過率差(ΔTw)=保存前の透過率(T1w)−保存後の透過率(T2w)
Figure 2005107359
上表から、本発明のホログラフィック情報メディアは、着色も少なく良好な結果を示すことが分かる。
収縮率の測定に用いる測定装置の原理を示す概略図である。
符号の説明
01 白色照明光源の発光点
02 観察者の視点
3 ホログラム
4 白色照明光源
5 分光器
6 パソコン
7 移動ピンホール板
8 ピンホール
9 照明光
11 再生光

Claims (21)

  1. バインダー形成化合物、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有し、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物の屈折率がともに1.55以上である化合物を少なくとも含有することを特徴とするホログラフィック記録用組成物。
  2. 前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物が、オキシラン環またはオキセタン環を有する化合物であることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
  3. 前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物が、分子内に1〜4個のオキセタン環を有する化合物であることを特徴とする請求項2に記載のホログラフィック記録用組成物。
  4. 前記バインダー形成化合物がイソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物、イソシアネート基を有する化合物とアミノ基を有する化合物、カルボジイミド基とカルボキシル基を有する化合物、不飽和エステル基を有する化合物とアミノ基を有する化合物、不飽和エステル基を有する化合物とメルカプタン基を有する化合物、ビニル基を有する化合物とシリコンヒドリド基を有する化合物から選ばれる少なくとも1種の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
  5. 前記バインダー形成化合物が、イソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物の組み合わせであることを特徴とする請求項4に記載のホログラフィック記録用組成物。
  6. 前記イソシアネート基を有する化合物が、少なくとも分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であることを特徴とする請求項5に記載のホログラフィック記録用組成物。
  7. 前記水酸基を有する化合物が、少なくとも分子内に2個以上の水酸基を有する化合物であることを特徴とする請求項5に記載のホログラフィック記録用組成物。
  8. 前記ホログラフィック記録用組成物中に含まれるイソシアネート基を有する化合物のイソシアネート基のモル数をN、ホログラフィック記録用組成物中に含まれる水酸基を有する化合物の水酸基のモル数をMとした際に、0.5≦N/M≦2.0の関係を満たすことを特徴とする請求項5に記載のホログラフィック記録用組成物。
  9. 第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持されたホログラフィック記録メディアにおいて、該ホログラフィック記録層がバインダー形成化合物、エチレン性不飽和結合を有する化合物、カチオン重合可能な官能基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有し、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物の屈折率がともに1.55以上である化合物を少なくとも含有することを特徴とするホログラフィック記録メディア。
  10. 前記ホログラフィック記録メディアにおいて、第一の基材の厚みをd1と第二の基材の厚みをd2とし、ホログラフィック記録層の厚みをDhとした際に、0.15≦Dh/(d1+d2)≦2.0の関係を満たすことを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
  11. 前記ホログラフィック記録メディアにおいて、ホログラフィック記録層の厚みDhが200μm以上、2.0mm以下であることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
  12. 前記ホログラフィック記録メディアにおいて、第一の基材の厚みd1と第二の基材の厚みd2との関係がd1≦d2であることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
  13. 前記ホログラフィック記録メディアにおいて、第一の基材が透明であり、ホログラフィック記録層が積層された面とは反対の面に反射防止処理がなされていることを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
  14. 前記ホログラフィック記録メディアにおいて、第一の基材の材質がガラスであることを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
  15. 前記ホログラフィック記録メディアにおいて、第二の基材のホログラフィック記録層が積層される面或いはその反対面に反射率が70%以上の反射層が積層されていることを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
  16. 前記ホログラフィック記録メディアにおいて、形状がディスク状であることを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
  17. 前記ホログラフィック記録メディアにおいて、形状がカード状であることを特徴とする請求項9に記載のホログラフィック記録メディア。
  18. 第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持されたホログラフィック記録メディアへのホログラフィック記録方法において、該ホログラフィック記録メディアのホログラフィック記録層がバインダー形成化合物、屈折率が1.55以上であるエチレン性不飽和結合を有する化合物を少なくとも含有するエチレン性不飽和結合を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤、屈折率が1.55以上であるカチオン重合可能な官能基を有する化合物を少なくとも含有するカチオン重合可能な官能基を有する化合物、および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有しており、該記録メディアにホログラフィック露光する以前にバインダー形成化合物同士を反応させバインダーを形成させた後に、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤を活性化させ、この活性種によりエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物をホログラフィック記録層内で拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録することを特徴とするホログラフィック記録方法。
  19. 前記ホログラフィック記録方法において、ホログラフィック記録メディアへの情報記録が終了した後に、さらにホログラフィック記録メディア全体に熱および光照射により安定化させることを特徴とする請求項18に記載のホログラフィック記録方法。
  20. 第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持されたホログラフィック記録メディアへのホログラフィック記録方法において、該ホログラフィック記録メディアのホログラフィック記録層がバインダー形成化合物、屈折率が1.55以上であるエチレン性不飽和結合を有する化合物を少なくとも含有するエチレン性不飽和結合を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤、屈折率が1.55以上であるカチオン重合可能な官能基を有する化合物を少なくとも含有するカチオン重合可能な官能基を有する化合物、および前記カチオン重合可能な官能基を有する化合物の重合反応を開始することのできる光重合開始剤を少なくとも含有しており、該記録メディアに記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤を活性化させ、この活性種によりエチレン性不飽和結合を有する化合物およびカチオン重合可能な官能基を有する化合物を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録し、ホログラフィック記録メディアへの情報記録が終了した後に、さらにホログラフィック記録メディア全体に熱および光照射を行うことにより記録された情報を安定化させることを特徴とするホログラフィック記録方法。
  21. 第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック情報記録層が挟持され、該ホログラフィック情報記録層が、ウレタン化合物を主成分とする領域と、屈折率が1.55以上であるエチレン性不飽和結合を有する化合物を少なくともモノマー単位として含むラジカル重合させて形成したラジカル重合体および屈折率が1.55以上であるカチオン重合可能な官能基を有する化合物を少なくともモノマー単位として含むカチオン重合させて形成したカチオン重合体を主成分とする領域とを有することを特徴とするホログラフィック情報メディア。
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