JP2005106410A - 作業管理装置及び作業管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、作業用工具の位置測定を確実に行うとともに、作業された細管の管理を簡単に行うことができる作業管理装置及び作業管理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 バッフル11が挿入された細管2の位置が位置検出装置12によって検出されて、その位置情報が管理制御装置16に送信される。管理制御装置16では、受信した位置情報に基づいて細管2の座標位置を確認し、管位置表示部15a,15bに送信するとともに、自機器においてもその座標位置を表示する。又、管位置表示部15a,15bは、受信した座標位置に基づいて細管2の座標位置を表示する。
【選択図】 図3
【解決手段】 バッフル11が挿入された細管2の位置が位置検出装置12によって検出されて、その位置情報が管理制御装置16に送信される。管理制御装置16では、受信した位置情報に基づいて細管2の座標位置を確認し、管位置表示部15a,15bに送信するとともに、自機器においてもその座標位置を表示する。又、管位置表示部15a,15bは、受信した座標位置に基づいて細管2の座標位置を表示する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、熱交換器や復水器などに設けられる複数の細管における各種作業を管理するための作業管理装置及び作業管理方法に関するものである。
タービン発電設備などのプラントに設けられる熱交換器や復水器においては、温度の異なる2つの流体が効率よく熱交換を行うために、一方の流体が内側に流れるとともに外側に他方の流体が流れる複数の細管が設けられている。このような細管が設けられる熱交換器や復水器では、細管となる伝熱管が管板に支持されて胴内に配置され、胴の外側の水室から伝熱管に給水される。そして、胴内に蒸気を流すことによって、伝熱管内に流れる流体を加熱する。
このように構成されるとき、熱交換器においては、伝熱管の内周面に異物である酸化スケールが生成されるため、伝熱管に対する探傷検査を定期的に行う必要がある。この探傷検査が行われる前に、この伝熱管に発生する酸化スケールを除去しなければ成らず、伝熱管内に砂やアルミナなどの研削材(ブラスト材)を圧送するブラスト研削などの酸化スケール除去作業が行われる。又、熱交換器及び復水器それぞれにおいて、伝熱管を管板の嵌合部に密封するために、嵌合部を圧着させるために嵌合部の内径を伝熱管の内径と略同一に押し広げる拡管作業が行われる。
このような酸化スケール除去作業や拡管作業が行われるとき、酸化スケール除去作業においては細管の肉厚が薄いことより重複してブラスト研削が行われたときに細管が異常に研削されてしまい、又、拡管作業においても重複して実行したときに嵌合部が異常に広がりすぎてしまう。このように、酸化スケール除去作業及び拡管作業それぞれにおいて重複して作業が実行されたとき、細管や管板に不具合が発生する恐れがある。このような不具合の発生を防ぐために、従来では、作業が終了した細管の位置を作業者自身が確認していた。又、この作業が終了した細管の位置の確認より、作業が実行されていない細管も管理することができる。
しかしながら、このように作業者が作業を終了した細管の確認を行うことで作業管理が行われている場合、その細管の数が膨大であることから、作業者がその細管位置を誤って確認することがあり、結果的に、作業が重複されたり又は作業がなされない細管が存在してしまうことがある。このような作業の重複実行や実行忘れを防ぐための工程管理システムとして、赤外線レーザ・スキャナを備えたセンサを用いて作業用工具の位置を確認し、センサで確認された作業終了した細管の位置情報をパソコンなどにおいて管理するものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−56994号公報
しかしながら、特許文献1に記載の管理システムのように、赤外線レーザ・スキャナを用いて作業用工具の位置を確認するとき、作業用工具と赤外線レーザ・スキャナとの間を異物が横切った場合、赤外線レーザ・スキャナを備えたセンサにおいて、異物を作業用工具として誤認識してしまう。特に、酸化スケール除去作業においては、研削剤による粉塵が漂うため、レーザ・スキャナからのレーザ照射による位置測定が不可能である。
このような問題を鑑みて、本発明は、作業用工具の位置測定を確実に行うとともに、作業された細管の管理を簡単に行うことができる作業管理装置及び作業管理方法を提供することを目的とする。
本発明の作業管理装置は、管板に設置された複数の細管に対して所定の工具を使用して行われる作業を管理する作業管理装置において、ワイヤの長さより前記工具までの距離を測定する位置検出部と、該位置検出部で測定された前記工具までの距離に基づいて演算処理を行い、前記工具が使用されている前記細管の位置を検出する演算部と、該演算部で検出された前記工具が使用された前記細管の位置を記憶する記憶部と、を備え、作業が終了した前記細管と作業未終了の前記細管それぞれを管理することを特徴とする。
このとき、前記位置検出部が前記ワイヤの長さを直接測定することにより、前記工具までの距離を測定することで、粉塵が多い場所や障害物がある場所においても、正確に前記工具までの距離を測定することができる。
このような作業管理装置において、前記位置検出部が、第1方向に移動可能であるとともに、前記第1方向と垂直な第2方向に延びる前記ワイヤが前記工具に接続されて前記工具との第1距離を測定する第1エンコーダと、所定位置に固定されて設置されるとともに、前記第1方向に延びる前記ワイヤが該第1エンコーダに接続されて前記第1エンコーダとの第2距離を測定する第2エンコーダと、を備え、前記演算部が、前記第1エンコーダで測定された前記第1距離より前記工具が使用されている前記細管の前記第2方向における座標位置を求めるとともに、前記第2エンコーダで測定された前記第2距離より前記工具が使用されている前記細管の前記第1方向における座標位置を求めるものとしても構わない。このとき、前記第1方向にレールを設置するとともに、当該レールに沿って移動する台車を設けて、当該台車上に前記第2エンコーダを設置するものとしても構わない。
又、前記位置検出部が、第1所定位置に固定されて設置されるとともに、前記ワイヤが前記工具に接続されて前記工具との第1距離を測定する第1エンコーダと、前記第1所定位置と異なる第2所定位置に固定されて設置されるとともに、前記ワイヤが前記工具に接続されて前記工具との第2距離を測定する第2エンコーダと、を備え、前記演算部が、前記第1エンコーダで測定された前記第1距離と前記第2エンコーダで測定された前記第2距離より、前記工具が使用されている前記細管の第1方向における座標位置と前記第1方向と垂直な第2方向の座標位置とを求めるものとしても構わない。このとき、前記第1距離と前記第2距離と前記第1エンコーダ及び前記第2エンコーダ間の距離とから前記細管の座標位置が求められる。
又、前記位置検出部が、更に、前記第1エンコーダから前記工具へ接続された前記ワイヤを方向転換させるための第1プーリと、前記第2エンコーダから前記工具へ接続された前記ワイヤを方向転換させるための第2プーリと、を備え、前記演算部において、前記第1エンコーダで測定された前記第1距離を、前記ワイヤと前記第1プーリとの前記第1エンコーダ側の接点から前記工具と前記ワイヤとの接続点までの直線距離である第3距離に変換するとともに、前記第2エンコーダで測定された前記第2距離を、前記ワイヤと前記第2プーリとの前記第2エンコーダ側の接点から前記工具と前記ワイヤとの接続点までの直線距離である第4距離に変換し、前記第3距離及び前記第4距離に基づいて前記工具が使用されている前記細管の前記第1方向及び前記第2方向の座標位置を求める。このとき、前記第3距離と前記第4距離と前記第1プーリ及び前記第2プーリ間の距離とから前記細管の座標位置が求められる。
又、前記演算部において、前記工具の種類と前記第1エンコーダ及び前記第2エンコーダそれぞれの前記ワイヤの接続位置とに基づいて、前記工具が使用されている前記細管の座標位置が補正される。即ち、前記ワイヤの前記工具への接続位置と使用される前記細管の位置との関係による補正値を用いて、前記細管の座標位置が補正される。
又、前記演算部によって検出された前記工具が現在使用されている前記細管が、既に作業終了した前記細管であるとき、前記演算部より警告信号を送信するようにして、作業者又は管理者に作業終了した前記細管に対して前記工具が使用されようとしていることを通知するようにしても構わない。このとき、前記警告信号が前記工具に対して送信されるとともに、前記工具が前記警告信号を受信したときに、その駆動が強制的に停止されるものとしても構わない。
又、上述の各作業管理装置において、前記演算部で検出された前記細管の位置を表示する表示部を備える。このとき、前記表示部において、作業が終了した前記細管と作業未終了の前記細管とが識別可能となる表示が行われるものとしても構わないし、又、現在作業中の前記細管が識別可能となる表示が行われるものとしても構わないし、又、作業不可能な前記細管と作業可能な前記細管とが識別可能となる表示が行われるものとしても構わないし、又、前記細管に使用するのに最適な前記工具の種類又は使用方法が識別可能となる表示が行われるものとしても構わない。
又、本発明の作業管理方法は、管板に設置された複数の細管に対して所定の工具を使用して行われる作業を管理する作業管理方法において、前記作業を管理するための作業管理装置として、上述の表示部を備えた作業管理装置が使用され、前記演算部と前記表示部とを備えるとともに前記作業を管理する管理者側に設置された管理者側制御装置が設置されるとともに、前記表示部を備えるとともに前記工具を使用する作業者側に設置された作業者側装置が設置され、前記管理者側制御装置及び前記作業者側装置の前記表示部により、前記作業が終了した前記細管の位置と前記作業未終了の前記細管の位置とを確認して、前記作業を管理することを特徴とする。
このとき、前記作業がブラスト研削作業であり、前記作業者がブラスト材を圧送する第1作業者と、粉塵を吸入する第2作業者とがいる場合、前記作業者側装置が前記第1作業者及び前記第2作業者それぞれに対して設置されるとともに、前記管理者側制御装置及び前記作業者側装置の前記表示部に前記第1作業者が使用する前記工具が使用されている前記細管の位置が表示されるものとし、前記作業者側装置の前記表示部に表示された前記第1作業者が使用する前記工具が使用されている前記細管の位置より、前記第2作業者が粉塵を吸入する前記細管の位置を確認するものとしても構わない。又、前記作業が拡管作業であり、該拡管作業が行われた前記細管の位置が確認されるものとしても構わない。
本発明によると、位置検出部がワイヤにより物理的に工具までの距離を測定し、工具が使用されている細管の位置が求められるため、粉塵の多い環境や遮蔽物のある環境においても正確に細管の位置を求めることができる。又、演算部で工具が現在使用されようとしている細管が作業終了した細管であることが確認されたときに警告信号を送信することで、作業者及び管理者に既に作業終了していることを通知することができ、同一の細管に重複して作業することを防ぐことができる。更に、警告信号が送信されたとき工具の駆動を強制的に停止することで、同一の細管に重複して作業することを禁止できる。又、表示部に既に作業未終了の細管の位置を表示することで、作業未終了である細管を作業者及び管理者が確認できるため、作業漏れを防ぐことができる。又、使用するのに最適な工具の種類又は使用方法が識別可能となる表示を行うことで、作業者が作業しようとする細管に対して最適な工具の種類及び使用方法を容易に認識することができる。
本発明の実施形態について、以下に説明する。尚、各実施形態において、熱交換器に対して酸化スケール除去作業(ブラスト研削)を行う際の作業管理装置を例に挙げて説明する。
<熱交換器>
まず、熱交換器1の構成について説明する。図1は、熱交換器の概略構成を示す断面図である。熱交換器1は、図1のように、胴4内に複数構成されるU字型の細管(伝熱管)2と、この伝熱管2を支持する管板3と、蒸気が供給されて伝熱管2内を流通する流体(給水)を加熱する胴4と、胴4内に蒸気を供給する胴入口部4aと、胴4から蒸気を排出する胴出口部4bと、伝熱管2に給水を供給する水室5aと、伝熱管2で加熱された給水が排出される水室5bと、水室5aと水室5bを別室として仕切るための仕切板5cと、水室5aに給水を供給する水室入口部5dと、水室5bから給水を排出する水室出口部5eと、を備える。このとき、水室5a,5bは、管板3と仕切板5cによって形成されている。尚、図1においては、伝熱管2を一本のみ示しているが、実際には、複数本(2000〜20000本)の伝熱管2が設置される。
まず、熱交換器1の構成について説明する。図1は、熱交換器の概略構成を示す断面図である。熱交換器1は、図1のように、胴4内に複数構成されるU字型の細管(伝熱管)2と、この伝熱管2を支持する管板3と、蒸気が供給されて伝熱管2内を流通する流体(給水)を加熱する胴4と、胴4内に蒸気を供給する胴入口部4aと、胴4から蒸気を排出する胴出口部4bと、伝熱管2に給水を供給する水室5aと、伝熱管2で加熱された給水が排出される水室5bと、水室5aと水室5bを別室として仕切るための仕切板5cと、水室5aに給水を供給する水室入口部5dと、水室5bから給水を排出する水室出口部5eと、を備える。このとき、水室5a,5bは、管板3と仕切板5cによって形成されている。尚、図1においては、伝熱管2を一本のみ示しているが、実際には、複数本(2000〜20000本)の伝熱管2が設置される。
このように構成されるとき、水室入口部5dより水室5aに供給された給水が伝熱管2に供給されると、伝熱管2を流通する間に、胴入口部4aより胴4内に供給された蒸気と熱交換が行われて加熱される。そして、胴4内の蒸気で加熱された給水は、伝熱管2より水室5bに排出された後、水室出口部5eより排出される。又、伝熱管2を流通する給水に対して熱を与えた胴4内の蒸気は、胴出口部4bより排出される。このように、胴4内で伝熱管2を介して蒸気と給水との間で熱交換が行われているとき、伝熱管2内に酸化スケールなどの異物が発生する。又、図2のように、円状の管板3に対して、管板3の中心位置を横切るように仕切板5cが設置されるとともに、水室5a側(図2における仕切板5cよりも下側)に伝熱管2の給水供給側が設置され、又、水室5b側(図2の仕切板5cよりも上側)に伝熱管2の給水排出側が設置される。
<ブラスト研削>
図1のように構成される熱交換器1に対して、伝熱管2内に発生する異物を除去するために、定期的にブラスト研削作業が行われる。このブラスト研削作業は、図3に示すような構成の作業管理装置によって行われる。即ち、ブラスト研削作業を行うための作業管理装置は、伝熱管2に挿入されるとともにブラスト材及び空気を噴出するバッフル11と、バッフル11の位置を検出する位置検出装置12と、バッフル11にブラスト材及び空気を圧送するブラスト研削装置13と、伝熱管2から排出されるブラスト材及び異物を受けて回収する回収用ホース14と、水室5a内の作業者17aがブラスト研削された伝熱管2及びブラスト研削されていない伝熱管2を確認するための管位置表示部15aと、水室5b内の作業者17bがブラスト研削された伝熱管2及びブラスト研削されていない伝熱管2を確認するための管位置表示部15bと、位置検出装置12で検出されたバッフル11の位置情報が与えられるとともにブラスト研削装置13及び管位置表示部15a,15bの動作を制御する管理制御装置16と、を備える。
図1のように構成される熱交換器1に対して、伝熱管2内に発生する異物を除去するために、定期的にブラスト研削作業が行われる。このブラスト研削作業は、図3に示すような構成の作業管理装置によって行われる。即ち、ブラスト研削作業を行うための作業管理装置は、伝熱管2に挿入されるとともにブラスト材及び空気を噴出するバッフル11と、バッフル11の位置を検出する位置検出装置12と、バッフル11にブラスト材及び空気を圧送するブラスト研削装置13と、伝熱管2から排出されるブラスト材及び異物を受けて回収する回収用ホース14と、水室5a内の作業者17aがブラスト研削された伝熱管2及びブラスト研削されていない伝熱管2を確認するための管位置表示部15aと、水室5b内の作業者17bがブラスト研削された伝熱管2及びブラスト研削されていない伝熱管2を確認するための管位置表示部15bと、位置検出装置12で検出されたバッフル11の位置情報が与えられるとともにブラスト研削装置13及び管位置表示部15a,15bの動作を制御する管理制御装置16と、を備える。
又、ブラスト研削装置13は、図4に示すように、ブラスト材を供給するブラスト材ホッパ21と、ブラスト材ホッパ21から供給されるブラスト材を圧送するブラスト材通路22と、ブラスト材通路22及びエア通路24に空気を供給するエア源23と、エア通路24と、ブラスト材通路22からのブラスト材とエア通路24からの空気とを混合して旋回状態でバッフル11に圧送する混合部25と、エア通路24の圧力を検出する圧力センサ26と、エア通路24の流量を検出する流量センサ27と、各部の動作を制御するとともに管理制御装置16と通信を行う制御部28と、を備える。又、ブラスト研削装置13を駆動させるための駆動スイッチ29が、作業者17aによって操作されるために、バッフル11側に設けられる。
このように構成されるブラスト研削装置13を用いてブラスト研削作業が行われるとき、水室5a内の作業者17aが管位置表示部15aよりブラスト研削する伝熱管2の位置を確認し、位置確認した伝熱管2に管板3を介してバッフル11を挿入する。又、水室5b内の作業者17bが管位置表示部15bよりブラスト研削する伝熱管2の位置を確認し、ブラスト研削される伝熱管2を覆うように回収用ホース14を設置する。即ち、伝熱管2の給水が供給される側にバッフル11が作業者17aによって挿入されるとともに、伝熱管の2の給水が排出される側に回収用ホースが作業者17bによって設置される。
このとき、作業者17aによって駆動スイッチ29が操作されると、図5のフローチャートに示す動作が行われる。即ち、まず、駆動スイッチ29が操作されたことが制御部28を通じて管理制御装置16に送信され、管理制御装置16では、位置検出装置12から与えられる位置情報に基づいて演算処理を行い、バッフル11が挿入された伝熱管2の座標位置を求める(STEP1)。そして、確認された座標位置が管位置表示部15a,15bに送信されて、管位置表示部15a,15b及び管理制御装置16の表示部31(図6)に表示される(STEP2)。管位置表示部15a,15b及び管理制御装置16の表示部31(図6)での表示方法については後述する。よって、作業者17bは、管位置表示部15bを確認することによって、作業者17aがバッフル11を挿入した伝熱管2の座標位置を確認し、確認した伝熱管2を覆うように回収用ホース14を設置する。
その後、STEP1で確認された座標位置の伝熱管2がブラスト研削作業を行うことが可能であるか否かが管理制御装置16において確認される(STEP3)。このとき、既にブラスト作業が終了している伝熱管2又は伝熱管2として利用不可能なプラグ管であるときは(No)、ブラスト研削作業を禁止するための警告信号を制御部28及び管位置表示部15a,15bに送出する(SETP4)。そして、制御部28がブラスト研削装置13の各部の駆動を禁止して、ブラスト材がバッフル11から圧送できない状態とした後(STEP5)、管位置表示部15a,15bにおいて作業を禁止するための警告表示が行われる(STEP6)。
又、STEP3において、STEP1で確認された座標位置の伝熱管2がまだブラスト研削作業がなされていない場合(Yes)、ブラスト研削作業を許可するための許可信号を制御部28に送出する(STEP7)。そして、制御部28がブラスト研削装置13の各部を駆動させてブラスト研削作業が開始される(STEP8)。このとき、ブラスト研削装置13において、エア源23から空気が供給されるとともに、ブラスト材ホッパ21からブラスト材が供給されることで、ブラスト材通路22及びエア通路24それぞれからブラスト材及び空気が混合部25に圧送される。そして、混合部25では、ブラスト材を空気と混合して、バッフル11に対して旋回状態で圧送する。そして、バッフル11からブラスト材が旋回流が生じるように伝熱管2に噴出されると、伝熱管2内の異物が研削されて除去された後、ブラスト材とともに回収用ホース14に回収される。
このようなブラスト研削作業が終了すると(STEP9)、終了したことを通知する終了通知信号が制御部28より管理制御装置16に送出される(STEP10)。よって、管理制御装置16では、ブラスト研削作業が終了した伝熱管2の座標位置として、STEP1で確認された座標位置を記録する(STEP11)。このブラスト研削作業が終了した伝熱管2の座標位置は、管位置表示部15a,15bに送出されるとともに、管位置表示部15a,15b及び管理制御装置16の表示部31(図6)に表示される(STEP12)。そして、管位置表示部15a,15b及び管理制御装置16の表示部31(図6)における表示により全ての伝熱管2に対してブラスト研削が終了したことが確認されるまで、作業者17aによってバッフル11が伝熱管2に挿入されるとともに駆動スイッチ29が操作されるたびに、この図5のフローチャートで示す動作が行われる。
<伝熱管座標位置の表示方法>
上述のような構成の作業管理装置の管位置表示部15a,15b及び管理制御装置16における伝熱管座標位置の表示方法について、以下に説明する。まず、管理制御装置16の構成について説明する。この管理制御装置16は、図6のように、伝熱管2の座標位置などを表示する表示部31と、伝熱管2の全ての位置とその状態を表すマップデータを格納するメモリ32と、ブラスト研削装置13からの信号が入力されるとともに位置検出装置12及びブラスト研削装置13及び管位置表示部15a,15bへの信号を出力する通信部33と、位置検出装置12からの位置情報によりバッフル11の座標位置などを算出する演算部34と、管理制御装置16を操作する管理者により入力操作が行われる入力部35と、各装置へ送信する制御信号(警告信号や許可信号も含む)の生成や管理制御装置16内の各ブロックの動作を制御する制御部36と、を備える。
上述のような構成の作業管理装置の管位置表示部15a,15b及び管理制御装置16における伝熱管座標位置の表示方法について、以下に説明する。まず、管理制御装置16の構成について説明する。この管理制御装置16は、図6のように、伝熱管2の座標位置などを表示する表示部31と、伝熱管2の全ての位置とその状態を表すマップデータを格納するメモリ32と、ブラスト研削装置13からの信号が入力されるとともに位置検出装置12及びブラスト研削装置13及び管位置表示部15a,15bへの信号を出力する通信部33と、位置検出装置12からの位置情報によりバッフル11の座標位置などを算出する演算部34と、管理制御装置16を操作する管理者により入力操作が行われる入力部35と、各装置へ送信する制御信号(警告信号や許可信号も含む)の生成や管理制御装置16内の各ブロックの動作を制御する制御部36と、を備える。
上述のようにしてブラスト研削作業が行われるとき、管理制御装置16では、メモリ32に格納されたマップデータが読み出されて、表示部31において、水室5a側の伝熱管2全ての位置を表すマップデータによる表示(このマップデータによって表示される図を「伝熱管位置マップ」と呼ぶ)が成される。このとき、管理制御装置16では、メモリ32のマップデータより伝熱管2のうち使用不可能とするプラグ管の位置が確認され、図7(a)のように、表示部31における伝熱管位置マップ上にプラグ管を識別するための表示が成される。尚、図7(a)では、伝熱管2の座標位置に対応するように「○」を表示し、プラグ管を表すために、「○」を黒色で塗りつぶした表示にしている。
そして、制御部36によってプラグ管の座標位置が確認されると、演算部34によって複数の伝熱管2それぞれに対して挿入するバッフル11の種類及び挿入方法の設定が行われる。尚、バッフル11の種類として、単一の伝熱管2に挿入するシングル用バッフルと、2つの伝熱管2に挿入するダブル用バッフルとがあるものとする。このとき、ダブル用バッフルには、支持するための支持棒を備えられ、図8のように、ブラスト研削する2つの伝熱管2aの上段で且つ伝熱管2aの間の伝熱管2bに支持棒を挿入するか、又は、ブラスト研削する2つの伝熱管2aの下段で且つ伝熱管2aの間の伝熱管2cに支持棒を挿入することで、バッフルを支持する。即ち、ダブル用バッフルは、通常、下段の伝熱管2cに支持棒を挿入して支持するが、支持棒を挿入する位置の伝熱管2cがプラグ管である場合、バッフル11を逆向きにして、上段の伝熱管2bに支持棒を挿入して支持する。
そして、演算部34による演算結果より、伝熱管2それぞれに対して挿入するバッフル11の種類及び挿入方法が設定されると、表示部31における伝熱管位置マップにおいて、例えば、図7(b)のような表示が成される。図7(b)では、ダブル用バッフルが通常の状態で挿入される伝熱管2については、その伝熱管2の座標位置を表す「○」内に黒い点を表示し、ダブル用バッフルが逆向きの状態で挿入される伝熱管2については、その伝熱管2の座標位置を表す「○」の下半分を黒く塗りつぶした表示とし、シングル用バッフルが挿入される伝熱管2については、伝熱管2の座標位置を表す「○」内に黒く塗りつぶした三角を表示する。又、このように設定された各伝熱管2に対して挿入するバッフル11の種類及び挿入方法が伝熱管2の座標位置とともに、通信部33を通じて管位置表示部15a,15bに送信され、管位置表示部15a,15bにおいても、表示部31と同様、図7(b)のようなに伝熱管位置マップが表示される。尚、図7(b)では、図7(a)と同様、プラグ管を示す表示も成される。又、管位置表示部15bでは、図7の表示と上下が対象になった伝熱管位置マップが表示される。
このようにして、管位置表示部15a,15bに伝熱管2それぞれに対して設定されたバッフル11の種類及び挿入方法が表示されると、作業者17a,17bがそれぞれ、管位置表示部15a,15bの伝熱管位置マップを確認する。そして、作業者17aが、管位置表示部15aの伝熱管位置マップに表示されるバッフル11の種類及び挿入方法に従って、バッフル11を伝熱管2に挿入するとともに、作業者17bが回収用ホース14を設置する。その後、作業者17aによって駆動スイッチ29が操作されると、位置検出装置12で検出されたバッフル11の位置を示す位置情報を通信部33で受信すると、演算部34において、バッフル11の座標位置が求められる。
この演算部34で求められたバッフル11の座標位置より、バッフル11が挿入された伝熱管2の座標位置が確認されて表示部31に表示されるとともに、管位置表示部15a,15bに通知する。よって、表示部31及び管位置表示部15a,15bにおける伝熱管位置マップにバッフル11が挿入された伝熱管2の位置が示される。このとき、例えば、図7(c)のように、バッフル11が挿入されたことが確認された伝熱管2の座標位置を表す「○」を点滅表示する。このようにすることで、管理者が表示部31で現在ブラスト研削作業が行われている伝熱管2を確認することができるとともに、作業者17bが、管位置表示部15bによって、作業者17aがバッフル11を挿入した伝熱管2を確認することができる。
そして、ブラスト研削が終了して終了通知信号がブラスト研削装置13より送信されると、管理制御装置16が、この終了通知信号を通信部33で受信して、ブラスト研削作業の終了を確認する。このようにしてブラスト研削作業が終了した伝熱管2の座標位置を表示部31に表示するとともに、管位置表示部15a,15bに通知する。よって、表示部31及び管位置表示部15a,15bにおける伝熱管位置マップに、ブラスト研削作業が終了した伝熱管2の座標位置が示される。このとき、例えば、図7(d)のように、ブラスト研削作業が終了した伝熱管2の座標位置を表す「○」内に「×」を表示する。尚、図7(d)では、未だ終了していない伝熱管2に対しては、図7(b)と同様、挿入するバッフル11の種類及び挿入方法を示す表示も成されるとともに、プラグ管を示す表示も成される。
このような伝熱管位置マップを表示部31及び管位置表示部15a,15bに表示することによって、ブラスト研削作業を行う際に、各伝熱管2に挿入するバッフル11の種類及び挿入方法を作業者17aを確認することができるとともに、既にブラスト研削作業が終了した伝熱管2を確認することができる。又、作業者17bが、作業者17aが現在バッフル11を挿入した伝熱管2を確認することができるため、回収用ホース14を誤った位置に設置することを防止することができる。そして、表示部31及び管位置表示部15a,15bに表示される伝熱管位置マップにより、プラグ管を除く伝熱管2の座標位置を表す「○」全てに「×」が表示されることで、全ての伝熱管2がブラスト研削されたことが確認され、ブラスト研削作業を終了する。
上述の各装置を用いて、ブラスト研削作業が行われるときの、バッフル11の座標位置を検出する位置検出装置12と、位置検出装置12から送信される位置情報よりバッフル11が挿入される伝熱管2の座標位置を算出する演算方法について、以下の各実施形態において説明する。又、上述の各構成及び動作については、以下で説明する各実施形態において共通のものである。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図9は、本実施形態の作業管理装置における位置検出装置12の構成を示す概略構成図である。
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図9は、本実施形態の作業管理装置における位置検出装置12の構成を示す概略構成図である。
本実施形態の作業管理装置における位置検出装置12は、図9に示すように、仕切板5cに沿うように管板3に設置されるレール121と、レール121の一端に設置されたエンコーダ123aと、レール121に車輪が嵌合されてレール121に沿って移動する台車122と、台車122上に載置されたエンコーダ123bと、を備える。そして、エンコーダ123aのワイヤがエンコーダ123bに接続されるとともに、エンコーダ123bのワイヤがバッフル11に接続される。
このようにレール121及びエンコーダ123a,123bによる位置検出装置12が水室5aの管板3に設置されると、レール121とエンコーダ123bのワイヤとの関係が垂直となるように、水平方向に対して移動するバッフル11に応じて、台車123をレール121上を移動させる。このとき、エンコーダ123aにより延びたワイヤの長さlxがバッフル11の水平方向の位置xとして、エンコーダ123bより延びたワイヤの長さlyがバッフル11の垂直方向の位置yとして、それぞれ測定される。このエンコーダ123a,123bで測定された長さlx,lyがそれぞれ管理制御装置16に送信され、管理制御装置16の通信部33で受信される。
そして、バッフル11の駆動スイッチ29が操作されたとき、管理制御装置16が通信部33を介して制御部36が認識し、管理制御装置16での演算部34において以下の演算処理が行われる。このとき、まず、バッフル11の水平方向の位置xがエンコーダ123aで測定された長さlxに基づいて、又、バッフル11の垂直方向の位置yがエンコーダ123bで測定された長さlyに基づいて求められる。このとき、ブラスト研削装置13から駆動スイッチ29が操作されたことが管理制御装置16に送信されるとともに、バッフル11の種類についても管理制御装置16に通知される。
よって、バッフル11がシングル用バッフルのときは、図10(a)のように、エンコーダ123aのワイヤ及びエンコーダ123bの接続点とバッフル11が挿入される伝熱管2の中心との水平方向の距離がαxであり、エンコーダ123bのワイヤ及びバッフル11の接続点とバッフル11が挿入される伝熱管2の中心との垂直方向の距離がαyであるとすると、バッフル11が挿入された伝熱管2の座標位置(x,y)が(lx+αx,ly+αy)として求められる。
又、バッフル11がダブル用バッフルのときは、図10(b)のように、エンコーダ123aのワイヤ及びエンコーダ123bの接続点とバッフル11が挿入される2つの伝熱管2p,2qの中心との水平方向の距離がそれぞれαx1,αx2であり、エンコーダ123bのワイヤ及びバッフル11の接続点とバッフル11が挿入される2つの伝熱管2p,2qの中心との垂直方向の距離がαyであるとすると、バッフル11が挿入された伝熱管2p,2qそれぞれの座標位置(x,y)が(lx−αx1,ly+αy)、(lx+αx2,ly+αy)として求められる。
このようにして、バッフル11が挿入された座標位置が求められると、求められた座標位置を管板3における伝熱管2の配列に応じた値による座標位置に変換する。即ち、行が仕切板5cに対して垂直方向を、列が仕切板5cに対して水平方向を表し、水室5aにおいて左側から順番に列を表す数値xが大きくなるとともに上側から順番に行を表す数値yが大きくなるものとする。このとき、例えば、図11(a)のように、2m−1列目の伝熱管2の水平方向の座標位置を表す値xをmaとするとともに、2m列目の伝熱管2の水平方向の座標位置を表す値xをmbとし、又、2n−1行目の伝熱管2の垂直方向の座標位置を表す値yをnaとするとともに、2n行目の伝熱管2の垂直方向の座標位置を表す値yをnbとして、2列を1列とみなすとともに2行を1行とみなすようにして配列を設定しても構わない。又、例えば、図11(b)のように、2m−1列目の伝熱管2の水平方向の座標位置を表す値xを2m−1とするとともに、2m列目の伝熱管2の水平方向の座標位置を表す値xを2mとし、又、2n−1行目の伝熱管2の垂直方向の座標位置を表す値yを2n−1とするとともに、2n行目の伝熱管2の垂直方向の座標位置を表す値yを2nとして、行列そのものによって配列を設定しても構わない。
このようにして求められたバッフル11が挿入された伝熱管2の座標位置に基づいて、管理制御部16の表示部31及び管位置表示部15a,15bにおいて、図7(c)のように、求められた伝熱管2の座標位置に対する点滅表示が成される。そして、ブラスト研削が終了して終了通知信号がブラスト研削装置13より送信されると、管理制御部16のメモリ32に作業終了した伝熱管2の座標位置が記憶されるとともに、管理制御部16の表示部31及び管位置表示部15a,15bにおいて、図7(d)のように、求められた伝熱管2の座標位置に対して、研削作業が終了したことを示す「×」が表示される。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図12は、本実施形態の作業管理装置における位置検出装置12の構成を示す概略構成図である。
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図12は、本実施形態の作業管理装置における位置検出装置12の構成を示す概略構成図である。
本実施形態の作業管理装置における位置検出装置12は、図12に示すように、仕切板5cの左端及び右端それぞれの下側に設置されたエンコーダ123c,123dと、エンコーダ123c,123dからのワイヤの方向を転換するためのプーリ124c,124dと、を備える。そして、エンコーダ123c,123dそれぞれのワイヤが、プーリ124c,124dを介して、バッフル11に接続される。
このようにエンコーダ123c,123d及びプーリ124c,124dによる位置検出装置12が水室5aの管板3に設置されると、左端に設置されたエンコーダ123cのワイヤの長さlcと、右端に設置されたエンコーダ123dのワイヤの長さldとがそれぞれ測定されて、管理制御装置16に送信され、管理制御装置16の通信部33で受信される。そして、バッフル11の駆動スイッチ29が操作されたとき、管理制御装置16が通信部33を介して制御部36が認識し、管理制御装置16の演算部34において以下の演算処理が行われる。このとき、まず、バッフル11の水平方向の位置x及び垂直方向の位置yが、エンコーダ123c,123dそれぞれで測定された長さlc,ldに基づいて求められる。
このエンコーダ123c,123dのワイヤの長さlc,ldにはプーリ124c,124dの円弧部分の長さを含む曲線の長さである。そのため、ワイヤの長さlc,ldをプーリ124c,124dのエンコーダ123c,123d側での接点Pc,Pdからバッフル11への直線距離lxc,lxdに変換して、バッフル11の水平方向の位置x及び垂直方向の位置yが求められる。又、このとき、ブラスト研削装置13から駆動スイッチ29が操作されたことが管理制御装置16に送信されるとともに、バッフル11の種類についても管理制御装置16に通知される。尚、以下に、ワイヤの長さlc,ldに基づいて接点Pc,Pdからバッフル11への直線距離lxc,lxdに変換するとき、以下に説明するような近似演算を用いるものとしても構わない。
この近似演算について、図13を参照して説明する。尚、バッフル11とエンコーダ123c,123dそれぞれのワイヤとの接続点をOとする。即ち、エンコーダ123cのワイヤの長さlcが曲線PcOの長さであるとともに、エンコーダ123dのワイヤの長さldが曲線PdOの長さである。又、直線PcOの長さが直線距離lxcと等しく、直線PdOの長さが直線距離lxdと等しい。又、プーリ124c,124dそれぞれのバッフル11側での接点をQc,Qdとすると、ワイヤの長さlcが曲線PcQcの長さと直線QcOの長さの和であり、ワイヤの長さldが曲線PdQdの長さと直線QdOの長さの和である。
図13(a)のように、曲線PcO,PdOをそれぞれ直線PcO1,PdO1とし、交点O1を接続点Oの近似点とする。この近似点O1からプーリ124c,124dそれぞれへの接線を結んだときの接点をそれぞれQc1,Qd1とし、曲線PcQc1,PdQd1と直線O1Qc1,O1Qd1の長さを求める。そして、直線O1qc1の長さが直線O1Qc1と等しくなる直線PcO1上の点qc1が、直線O1qd1の長さが直線O1Qd1と等しくなる直線PdO1上の点qd1が、それぞれ求められ、曲線PcQc1の長さから直線Pcqc1の長さを減算した差分値dc1及び曲線PdQd1の長さから直線Pdqd1長さを減算した差分値dd1が求められる。よって、ワイヤの長さlc,ldそれぞれから差分値dc1,dd1を減算して求められた長さlc−dc1,ld−dd1がそれぞれ、直線距離lxc,lxdに対する1回目の近似値lc1,ld1とされる。
又、n−1回目の近似値がlc(n−1),ld(n−1)となるとき、n回目の近似値についても、ワイヤの長さlc,ldから1回目の近似値lc1,ld1を求めたときと同様の近似方法によって求められる。即ち、図13(b)のように、n回目の近似により求められた近似値lc(n−1),ld(n−1)を長さとする直線PcOn,PdOnより近似点Onが求められ、この近似点Onからプーリ124c,124dそれぞれへの接線を結んだときの接点をそれぞれQcn,Qdnとし、曲線PcQcn,PdQdnと直線OnQcn,OnQdnの長さを求める。
そして、直線Onqcnの長さが直線OnQcnと等しくなる直線PcOn上の点qcnが、直線Onqdnの長さが直線OnQdnと等しくなる直線PdOn上の点qdnが、それぞれ求められ、曲線PcQcnの長さから直線Pcqcnの長さを減算した差分値dcn及び曲線PdQdnの長さから直線Pdqdn長さを減算した差分値ddnが求められる。よって、ワイヤの長さlc(n−1),ld(n−1)それぞれから差分値dcn,ddnを減算して求められた長さlc(n−1)−dcn,ld(n−1)−ddnがそれぞれ、直線距離lxc,lxdに対するn回目の近似値lcn,ldnとされる。
このように、n回の近似演算が行われて得られた近似値lcn,ldnをそれぞれ、点Pc,Pdから接続点Oまでの直線距離lxc,lxdとして、接続点Oの水平方向の位置ox(プーリ124cの接点Pcからの水平方向の距離)と垂直方向の位置oy(仕切板5cからの垂直方向の距離)とが求められる。このとき、図13(c)のように、プーリ124c,124dそれぞれの接点Pc,Pd間の長さをLとするとともに、仕切板5cと直線PcOとにより成る角度をθとしたとき、(1)式の関係より、角度θを求める。よって、この角度θより、接続点Oの座標位置(ox,oy)が、(lcn×cosθ,lcn×sinθ)として求められる。
ldn2=lcn2+L2−2×lcn×L×cosθ …(1)
そして、更に、このようにバッフル11とエンコーダ123c,123dそれぞれのワイヤとの接続点Oの座標位置(ox,oy)とバッフル11の種類とによって、バッフル11が挿入された伝熱管2の座標位置が求められる。即ち、バッフル11がシングル用バッフルのときは、エンコーダ123c,123dのワイヤ及びバッフル11の接続点Oとが挿入される伝熱管2の中心との水平方向の距離が0である。よって、図14(a)のように、エンコーダ123c,123dのワイヤ及びバッフル11の接続点Oとバッフル11が挿入される伝熱管2の中心との垂直方向の距離がαyであるとすると、バッフル11が挿入された伝熱管2の座標位置(x,y)が(ox,oy+αy)として求められる。
又、バッフル11がダブル用バッフルのときは、図14(b)のように、エンコーダ123c,123dのワイヤ及びバッフル11の接続点Oとバッフル11が挿入される2つの伝熱管2p,2qの中心との水平方向の距離がそれぞれαxであり、エンコーダ123c,123dのワイヤ及びバッフル11の接続点Oとバッフル11が挿入される2つの伝熱管2p,2qの中心との垂直方向の距離がαyであるとすると、バッフル11が挿入された伝熱管2p,2qそれぞれの座標位置(x,y)が(ox−αx,oy+αy)、(ox+αx,oy+αy)として求められる。
そして、このように求められたバッフル11が挿入された座標位置は、管板3における伝熱管2の配列に応じた値による座標位置に変換される。このようにして求められたバッフル11が挿入された伝熱管2の座標位置に基づいて、管理制御部16の表示部31及び管位置表示部15a,15bにおいて、図7(c)のように、求められた伝熱管2の座標位置に対する点滅表示が成される。そして、ブラスト研削が終了して終了通知信号がブラスト研削装置13より送信されると、管理制御部16のメモリ32に作業終了した伝熱管2の座標位置が記憶されるとともに、管理制御部16の表示部31及び管位置表示部15a,15bにおいて、図7(d)のように、求められた伝熱管2の座標位置に対して、研削作業が終了したことを示す「×」が表示される。
尚、本実施形態において、エンコーダ123c,123dそれぞれのワイヤとバッフル11の接続点が同一の位置となるものとしたが、図15(a)に示すように、別の位置となるようにしても構わない。このとき、エンコーダ123cのワイヤとバッフル11との接続点Ocと、エンコーダ123dのワイヤとバッフル11との接続点Odとの間の距離がlaとなるとき、点Pcから接続点Ocまでの直線距離lxcと点Pdから接続点Odまでの直線距離lxdを求める際、図15(b)のように、プーリ124dの位置をlaだけ水平方向にプーリ124cに近づくように左側へ移動させて、接続点Oc,Odが一致するものとして演算する。
そして、更に、接続点Ocの座標位置と接続点Odの座標位置を求める。このとき、接続点Ocの水平方向の位置については、上述した演算方法と同様、プーリ124cの接点Pcからの水平方向の距離とし、又、接続点Odの水平方向の位置については、プーリ124dの接点Pdからの水平方向の距離とする。尚、接続点Oc,Odの垂直方向の位置については、上述した演算方法と同様、仕切板5cからの垂直方向の距離とする。このようにして、接続点Oc,Odの座標位置を求めると、この2点の座標位置とバッフル11の種類とに基づいて、バッフル11が挿入されている伝熱管2の座標位置が求められる。
又、上述の各実施形態において、管理制御装置16の演算部34で演算処理が行われることによって、バッフル11が挿入される伝熱管2の座標位置が求められるものとしたが、予め、演算部34内に、エンコーダ123a,123bのワイヤの長さ及びバッフル11の種類とバッフル11が挿入されている伝熱管2の座標位置とが対応づけられたデータテーブル、又は、エンコーダ123a,123bのワイヤの長さ及びバッフル11の種類とバッフル11が挿入されている伝熱管2の座標位置とが対応づけられたデータテーブルを格納するものとしても構わない。このようにすることで、管理制御装置16は、エンコーダ123a,123bのワイヤの長さ又はエンコーダ123c,123dのワイヤの長さとバッフル11の種類とを認識したとき、演算部34内に格納したデータテーブルを参照することで、バッフル11が挿入されている伝熱管2の座標位置を算出することができる。
本発明の作業管理装置及び作業管理方法は、上述した熱交換器における酸化スケール除去作業だけでなく、熱交換器や復水器における拡管作業においても適用可能である。この拡管作業において本発明の作業管理装置及び作業管理方法が用いられるとき、拡管作業を行う工具に対してエンコーダのワイヤが接続されるとともに、上述の実施形態と同様にすして、この拡管作業を行う工具が使用されている管の座標位置が算出されるとともに、作業されるべき管及び作業終了した管の管理が行われる。
1 熱交換器
2 伝熱管
3 管板
4 胴
4a 胴入口部
4b 胴出口部
5a,5b 水室
5c 仕切板
5d 水室入口部
5e 水室出口部
2 伝熱管
3 管板
4 胴
4a 胴入口部
4b 胴出口部
5a,5b 水室
5c 仕切板
5d 水室入口部
5e 水室出口部
Claims (14)
- 管板に設置された複数の細管に対して所定の工具を使用して行われる作業を管理する作業管理装置において、
ワイヤの長さより前記工具までの距離を測定する位置検出部と、
該位置検出部で測定された前記工具までの距離に基づいて演算処理を行い、前記工具が使用されている前記細管の位置を検出する演算部と、
該演算部で検出された前記工具が使用された前記細管の位置を記憶する記憶部と、
を備え、
作業が終了した前記細管と作業未終了の前記細管それぞれを管理することを特徴とする作業管理装置。 - 前記位置検出部が、
第1方向に移動可能であるとともに、前記第1方向と垂直な第2方向に延びる前記ワイヤが前記工具に接続されて前記工具との第1距離を測定する第1エンコーダと、
所定位置に固定されて設置されるとともに、前記第1方向に延びる前記ワイヤが該第1エンコーダに接続されて前記第1エンコーダとの第2距離を測定する第2エンコーダと、
を備え、
前記演算部が、前記第1エンコーダで測定された前記第1距離より前記工具が使用されている前記細管の前記第2方向における座標位置を求めるとともに、前記第2エンコーダで測定された前記第2距離より前記工具が使用されている前記細管の前記第1方向における座標位置を求めることを特徴とする請求項1に記載の作業管理装置。 - 前記位置検出部が、
第1所定位置に固定されて設置されるとともに、前記ワイヤが前記工具に接続されて前記工具との第1距離を測定する第1エンコーダと、
前記第1所定位置と異なる第2所定位置に固定されて設置されるとともに、前記ワイヤが前記工具に接続されて前記工具との第2距離を測定する第2エンコーダと、
を備え、
前記演算部が、前記第1エンコーダで測定された前記第1距離と前記第2エンコーダで測定された前記第2距離より、前記工具が使用されている前記細管の第1方向における座標位置と前記第1方向と垂直な第2方向の座標位置とを求めることを特徴とする請求項1に記載の作業管理装置。 - 前記位置検出部が、更に、
前記第1エンコーダから前記工具へ接続された前記ワイヤを方向転換させるための第1プーリと、
前記第2エンコーダから前記工具へ接続された前記ワイヤを方向転換させるための第2プーリと、
を備え、
前記演算部において、
前記第1エンコーダで測定された前記第1距離を、前記ワイヤと前記第1プーリとの前記第1エンコーダ側の接点から前記工具と前記ワイヤとの接続点までの直線距離である第3距離に変換するとともに、
前記第2エンコーダで測定された前記第2距離を、前記ワイヤと前記第2プーリとの前記第2エンコーダ側の接点から前記工具と前記ワイヤとの接続点までの直線距離である第4距離に変換し、
前記第3距離及び前記第4距離に基づいて前記工具が使用されている前記細管の前記第1方向及び前記第2方向の座標位置を求めることを特徴とする請求項3に記載の作業管理装置。 - 前記演算部において、前記工具の種類と前記第1エンコーダ及び前記第2エンコーダそれぞれの前記ワイヤの接続位置とに基づいて、前記工具が使用されている前記細管の座標位置が補正されることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の作業管理装置。
- 前記演算部によって検出された前記工具が現在使用されている前記細管が、既に作業終了した前記細管であるとき、前記演算部より警告信号を送信することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の作業管理装置。
- 前記警告信号が前記工具に対して送信されるとともに、前記工具が前記警告信号を受信したときに、その駆動が強制的に停止されることを特徴とする請求項6に記載の作業管理装置。
- 前記演算部で検出された前記細管の位置を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の作業管理装置。
- 前記表示部において、作業が終了した前記細管と作業未終了の前記細管とが識別可能となる表示が行われることを特徴とする請求項8に記載の作業管理装置。
- 前記表示部において、現在作業中の前記細管が識別可能となる表示が行われることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の作業管理装置。
- 前記表示部において、作業不可能な前記細管と作業可能な前記細管とが識別可能となる表示が行われることを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれかに記載の作業管理装置。
- 前記表示部において、前記細管に使用するのに最適な前記工具の種類又は使用方法が識別可能となる表示が行われることを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれかに記載の作業管理装置。
- 管板に設置された複数の細管に対して所定の工具を使用して行われる作業を管理する作業管理方法において、
前記作業を管理するための作業管理装置として、請求項8〜請求項12のいずれかに記載の作業管理装置が使用され、
前記演算部と前記表示部とを備えるとともに前記作業を管理する管理者側に設置された管理者側制御装置が設置されるとともに、
前記表示部を備えるとともに前記工具を使用する作業者側に設置された作業者側装置が設置され、
前記管理者側制御装置及び前記作業者側装置の前記表示部により、前記作業が終了した前記細管の位置と前記作業未終了の前記細管の位置とを確認して、前記作業を管理することを特徴とする作業管理方法。 - 前記作業がブラスト研削作業であり、前記作業者がブラスト材を圧送する第1作業者と、粉塵を吸入する第2作業者とがいる場合、
前記作業者側装置が前記第1作業者及び前記第2作業者それぞれに対して設置されるとともに、
前記管理者側制御装置及び前記作業者側装置の前記表示部に前記第1作業者が使用する前記工具が使用されている前記細管の位置が表示されることを特徴とする請求項13に記載の作業管理方法。
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