JP2005106296A - 空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】人や物を介して侵入した室内の浮遊菌及び付着菌を低減させる空調システムを提供する。
【解決手段】空調システム10では、クリーンルーム25における空気の循環及び換気が循環ダクト12及び給気ダクト16により紫外線照射装置18,18で紫外線照射されてから、抗菌剤噴霧装置20,20…で抗菌剤が噴霧されるので、空気中の浮遊菌を紫外線殺菌するとともに、クリーンルーム25に抗菌剤が散布されて、抗菌雰囲気に保持できることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は空調システムに係り、特に衛生的であることが要求される食品や医薬品の施設、或いは病院などにおいて室内に存在する浮遊菌及び付着菌を低減させる空調システムに関する。
食品及び医薬品工場や病院などの衛生的な施設では、浮遊菌及び付着菌として人や物の出入りに伴って室内に侵入する可能性があり、この侵入した浮遊菌及び付着菌が室内の平面や装置等に付着して増殖することにより、室内が汚染されるという問題があった。室内の汚染があると、製品の品質悪化、食品の場合には食中毒の原因となり問題である。
従来、この問題の対策として、循環空気及び外気をフィルタで濾過してから室内に吹き込む方法が多く採用されている。また、無人状態の時に紫外線やオゾンなどを用いた殺菌装置で室内を殺菌する方法や、この殺菌装置をダクト内に設置してダクトに流れる循環空気及び外気を殺菌する方法なども用いられる。一方、室内に付着した付着菌の増殖を抑制する方法としては、酸化チタンなどの抗菌剤を室内に塗布する方法が用いられる。
特許文献1では、室内及び空調設備内に食品添加物に使用される薬液を噴霧する家庭用空調設備の自動殺菌装置が開示されている。これにより、かび、ウイルス、バクテリアなどの微生物を人体に害を及ぼさずに低減できる。
特開平11−159787号公報
しかしながら、従来のフィルタを用いて除菌する方法では、除菌率を高くするには高価なフィルタを高頻度で交換する必要がある上、フィルタによる圧力損失を低減するために送風動力を大きくしなければならず、設備コスト及びランニングコストが増大するという問題があった。また、紫外線やオゾン発生による室内殺菌方法では、人の存在下では使用不可能であり、人が持ち込むダスト等からの微生物に対する処理ができず、作業空間中の浮遊菌及び付着菌を抑制することは不可能である。病院に関しては浮遊菌を除去するためには室内換気回数を必要であるが運転コストの増大につながる。さらに、従来のダクト内に殺菌装置を設置する方法では、ダクト内を流れる空気が速く、浮遊菌の全てを殺菌することは難しい。
また、特許文献1の自動殺菌装置は家庭用である上、薬液として使用している食品添加物は抗菌力が低いため、自動殺菌装置のみで食品及び医薬品工場や病院などの衛生的な施設を衛生的に保持することは極めて困難である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、人や物を介して侵入した室内の浮遊菌及び付着菌を効果的に低減させることのできる空調システムを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、前記目的を達成するために、室内の空気を循環させる循環系統と、前記室内の空気を換気する換気系統と、少なくても前記循環系統及び換気系統に設けられ、前記室内の空気に存在する微生物を低減させる微生物低減手段と、から成る空調システムであって、前記循環系統及び換気系統の排気口を前記室内の上部位置にそれぞれ形成するとともに、給気口を前記室内の下部位置にそれぞれ形成し、前記微生物低減手段として、抗菌剤を噴霧する抗菌剤噴霧装置と、紫外線を照射する紫外線照射装置と、で構成するとともに、前記紫外線照射装置を前記抗菌剤噴射装置の上流側に配置したことを特徴とする。
請求項1によれば、循環系統の排気口から取り込まれた室内の空気は紫外線照射装置から紫外線が照射された後、抗菌剤噴射装置から抗菌剤が噴射されて、循環系統の給気口から室内へ給気される。また、換気系統からの外気も同様に、紫外線照射装置から紫外線が照射された後、抗菌剤噴射装置から抗菌剤が噴射されて給気口から室内へ吸気される。このように、紫外線殺菌をしてから抗菌剤を噴射することで、抗菌剤の効果が紫外線で低減することがない。これにより、給気される外気の浮遊菌は紫外線殺菌されるとともに、室内の浮遊菌は循環系統で紫外線殺菌されるため、室内の浮遊菌を低減することができる。
また、循環系統及び換気系統から給気される空気は抗菌剤を含有するため、抗菌剤が室内に散布されて室内を抗菌雰囲気に保持できるので、室内の付着菌を低減することができる。抗菌剤としては、ヒノキチオール、二酸化塩素を好適に使用することができる。
更に、循環系統及び換気系統は、給気口を室内の下部に、排気口を室内の上部に配置されているため、室内に上向流が発生する。この上向流により、浮遊菌は床面及び壁に落下・付着することなく上部の排気口から吸い込まれると共に、床面や壁に既に付着している付着菌は剥離されて上向流と一緒に上部の排気口から吸い込まれ、紫外線照射装置により殺菌されるので、室内の付着菌を迅速に低減できる。
本発明の請求項2は前記目的を達成するために、室内の空気を循環させる循環系統と、前記室内の空気を換気する換気系統と、少なくても前記循環系統及び換気系統に設けられ、前記室内の空気に存在する微生物を低減させる微生物低減手段と、から成る空調システムであって、前記循環系統及び換気系統の排気口を前記室内の下部位置にそれぞれ形成するとともに、給気口を前記室内の上部位置にそれぞれ形成し、前記微生物低減手段は、抗菌剤を噴霧する抗菌剤噴霧装置と、紫外線を照射する紫外線照射装置と、から構成されるとともに、前記紫外線照射装置は前記抗菌剤噴射装置の上流側に配置されることを特徴とする。
請求項2によれば、循環系統の排気口から取り込まれた室内の空気は紫外線照射装置から紫外線が照射された後、抗菌剤噴射装置から抗菌剤が噴射されて、循環系統の給気口から室内へ給気される。また、換気系統で取り込まれた外気も同様に、紫外線照射装置から紫外線が照射された後、抗菌剤噴射装置から抗菌剤が噴射されて換気系統の給気口から室内へ吹き付けられる。このように、紫外線殺菌をしてから抗菌剤を噴射することで、抗菌剤の効果が紫外線で低減することがない。これにより、給気される外気は換気系統で紫外線殺菌されるとともに、室内の浮遊菌は循環系統で紫外線殺菌されるため、室内の浮遊菌を低減することができる。
また、循環系統及び換気系統から給気される空気は抗菌剤を含有するため、抗菌剤が室内に散布されて室内を抗菌雰囲気に保持できるので、室内の付着菌を低減することができる。抗菌剤としては、ヒノキチオール、二酸化塩素を好適に使用することができる。
更に、循環系統及び換気系統は、給気口を室内の上部に、排気口を室内の下部に配置しているため、室内に下向流が発生する。この下向流により、抗菌剤を含有する空気が室内の上部からダウンフローされて抗菌剤を効率よく散布するので、室内を抗菌雰囲気に迅速に保持することができる。
本発明の請求項3は前記目的を達成するために、室内の空気を循環させる循環系統と、前記室内の空気を換気する換気系統と、少なくても前記循環系統及び換気系統に設けられ、前記室内の空気に存在する微生物を低減させる微生物低減手段と、から成る空調システムであって、前記循環系統及び換気系統の給排気口を前記室内の上部位置と下部位置とにそれぞれ形成し、前記下部位置の給排気口から前記室内に給気して前記上部位置の給排気口から排気する上向流運転モードと、前記上部位置の給排気口から前記室内に給気して前記下部位置の給排気口から排気する下向流運転モードと、を切り替える運転切替手段を設け、前記微生物低減手段として、前記上向流運転モードのエアの流れにおいて紫外線を照射する紫外線照射装置を抗菌剤を噴霧する抗菌剤噴射装置の上流側に配置した第1の微生物低減手段と、前記下向流運転モードのエアの流れにおいて前記紫外線照射装置を前記抗菌剤噴射装置の上流側に配置した第2の微生物低減手段とで構成し、前記運転切替手段は、前記上向流運転モードの場合には前記第1の微生物低減手段のみを駆動し、前記下向流運転モードの場合には前記第2の微生物低減手段のみを駆動することを特徴とする。
請求項3によれば、運転切替手段を上向流運転モードに切り替えると、室内には上向流が発生すると共に、循環系統と換気系統にそれぞれ設けられた第1及び第2の微生物低減手段のうち、第1の微生物低減手段のみが駆動する。この上向流により、浮遊菌は床面及び壁に落下・付着することなく上部の給排気口から吸い込まれると共に、床面や壁に既に付着している付着菌は剥離されて上向流と一緒に上部の給排気口から吸い込まれ、紫外線照射装置により殺菌されるので、室内の付着菌を迅速に低減できる。また、循環系統及び換気系統から給気される空気は抗菌剤を含有するため、抗菌剤が室内に散布されて室内を抗菌雰囲気に保持できるので、室内の付着菌を低減することができる。この場合、第1の微生物低減手段のみが駆動するので、紫外線殺菌をしてから抗菌剤を噴射する順番になり、抗菌剤の効果が紫外線で低減することがない。
運転切替手段を下向流運転モードに切り替えると、室内には下向流が発生すると共に、循環系統と換気系統にそれぞれ設けられた第1及び第2の微生物低減手段のうち、第2の微生物低減手段のみが駆動する。この下向流により、抗菌剤を含有する空気が室内の上部からダウンフローされて抗菌剤を効率よく散布するので、室内を抗菌雰囲気に迅速に保持することができる。
従って、例えば人や物が室内に入った直後は、運転切替手段を上向流運転モードに切り替えて室内に上向流を形成し、人や物と一緒に侵入したダストが室内の床面や壁面に落下・付着する前に上向流と共に上部の給排気口から除去する。そして、上向流を一定時間行って人や物に伴って侵入したダストが室内から除去されたら運転切替手段を下向流運転モードに切り替えて、室内に下向流を形成するとよい。この下向流により抗菌剤が効率よく散布されるので、室内を抗菌状態に維持することができる。このように、空調システムの運転を運転切替手段で上向流運転モードと下向流運転モードに切り替えることにより、状況に応じて室内に存在する浮遊菌及び付着菌を適切に低減することができる。
以上説明したように本発明に係る空調システムによれば、人や物を介して侵入した室内の浮遊菌及び付着菌を効果的に低減させることができる。
以下添付図面に従って本発明に係る空調システムの好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明の第1の実施の形態である空調システム10の概略構成図であり、クリーンルーム25に上向流を形成する一例である。
空調システム10は、主に、クリーンルーム25と、循環系統27と、換気系統29と、紫外線照射装置18と抗菌剤噴霧装置20とで構成された微生物低減手段とで構成される。
循環系統27は、クリーンルーム25の天井面25Aに形成された排気口11と側壁25B下部に形成された給気口13とを連結する循環ダクト12と、循環ダクト12内部に設置された送風ファン22とで構成され、送風ファン22によりクリーンルーム25の空気を循環させる。
換気系統29は、天井面25Aに形成された排気口11に連結された排気ダクト14と、側壁25B下部の給気口13に形成された給気ダクト16と、排気ダクト14及び給気ダクト16の内部にそれぞれ設けられた一対の送風ファン22、22とで構成され、送風ファン22、22によりクリーンルーム25へ外気を給気すると共に、クリーンルーム25内のエアを排出する。
微生物低減手段の紫外線照射装置18は、循環ダクト12及び給気ダクト16の内部に設置され、空気中に紫外線を照射する。抗菌剤噴霧装置20は、クリーンルーム25の側壁25Bと、循環ダクト12の給気口13近傍と、給気ダクト16の給気口13近傍とに設置され、内部で抗菌剤を気化して空気中に抗菌剤を噴霧する。抗菌剤としてはヒノキチオール及び二酸化塩素が好適に使用され、空気中への噴霧はどちらか一方を単独で行うか、同時に行うか、又は交互に行われる。
また、クリーンルーム25内には、制御装置24が設けられ、各送風ファン22,22…、各紫外線照射装置18,18、及び各抗菌剤噴霧装置20,20…の各装置の稼動を制御する。
次に上記の如く構成された本発明の第1の実施の形態である空調システムの作用について説明する。
循環ダクト12、排気ダクト14、及び給気ダクト16を用いて空気を循環及び換気することにより、クリーンルーム25には衛生的な雰囲気が保持されている。
しかしながら、クリーンルーム25に人や物が出入りすると、その出入りに伴って浮遊菌及び付着菌がクリーンルーム25内に侵入し、クリーンルーム25の床や壁などに付着する可能性がある。このクリーンルーム25内の付着菌が残存して増殖すると、クリーンルーム25が微生物で汚染されるおそれがある。
そこで、循環ダクト12及び給気ダクト16の内部に紫外線照射装置18,18を設置することにより、循環ダクト12及び給気ダクト16を通過する空気を紫外線照射して、空気中の浮遊菌を紫外線殺菌することができる。また、クリーンルーム25の側壁25B、循環ダクト12、及び給気ダクト16の内部に抗菌剤噴霧装置20,20…を設置することにより、抗菌剤を含有する空気の循環及び換気によりクリーンルーム25に抗菌剤が散布されて抗菌雰囲気に保持できるので、クリーンルーム25の付着菌を抗菌することができる。これにより、クリーンルーム25内に侵入した浮遊菌及び付着菌を低減することができる。なお、抗菌剤は紫外線照射されると酸化分解されて抗菌作用が大幅に低減するため、循環ダクト12及び給気ダクト16ともに、抗菌剤噴霧装置20,20を紫外線照射装置18,18よりも上流側、好ましくは空気の吹出しを行う給気口13近傍に設置することが好ましい。
図1で示した白色矢印方向で空気の循環及び換気を行うように、制御装置24が各送風ファン22,22…を稼動させることにより、クリーンルーム25内に上向流を発生させる。この上向流により、浮遊菌は床面25C及び側壁25Bに落下・付着することなく排気口11から循環ダクト12内に吸い込まれると共に、床面25Cや側壁25Bに既に付着している付着菌は剥離されて上向流と一緒に排気口11から循環ダクト12内に吸い込まれ、紫外線照射装置18により殺菌されるので、クリーンルーム25の付着菌を迅速に低減できる。
図2は、本発明の第2の実施の形態である空調システム30の概略構成図であり、クリーンルーム25に下向流を形成する一例である。なお、第1の実施の形態と同じ部材及び装置には同符合を付して説明するとともに、その説明は省略する。以下、第3の実施の形態の説明も同様である。
空調システム30の構成は、本発明の第1の実施の形態とほぼ同様であるが、給気ダクト16の給気口13が天井面25Aに形成されると共に、排気ダクト14の排気口11がクリーンルーム25の側壁25B下部に形成される。また、循環ダクト12の給気口13が天井面25Aに形成されると共に、排気口11が側壁25B下部に形成される。
かかる空調システム30において、循環ダクト12の送風ファン22は天井面25Aの給気口13からエアを吹き出し、吹き出したエアを側壁25B下部の排気口11から循環ダクト12内に吸い込む循環エア流を形成する。また、排気ダクト14及び給気ダクト16では、給気ダクト16の送風ファン22は天井面25Aの給気口13からエアを吹き出し、吹き出したエアを排気ダクトの送風ファン22により側壁25B下部の排気口11から排気ダクト14内に吸い込むエア流れを形成する。これにより、クリーンルーム25には、図1で示した黒色矢印の方向の下向流が発生する。したがって、循環ダクト12及び給気ダクト16により紫外線殺菌されて抗菌剤が噴霧された空気がクリーンルーム25の上部からダウンフローされるので、クリーンルーム25に抗菌剤が効率よく散布することができる。これにより、クリーンルーム25は迅速に抗菌雰囲気に保持されるため、クリーンルーム25の付着菌を効果的に低減することができる。
図3は、本発明の第3の実施の形態である空調システム40の概略構成図であり、クリーンルーム25内において上向流と下向流の切替ができるようにしたものである。
空調システム40の構成は、第1及び第2の実施の形態とが組み合わされた構成であり、換気系統29として上側換気ダクト26Aの給排気口15が天井面25Aに形成されると共に、下側換気ダクト26Bの給排気口15が側壁25B下部に形成される。上側及び下側換気ダクト26A,26Bの内部には、給排気口15から順に抗菌剤噴霧装置20,20、紫外線照射装置18,18、及び正逆回転可能な送風ファン22,22が設置され、これらの装置18、20、22は運転切替装置24により稼動が制御される。
また、循環系統27として循環ダクト12の給排気口15、15、15がそれぞれ天井面25Aと側壁25B下部とに形成され、各給排気口15、15、15の近傍には、抗菌剤噴霧装置20,20…が設置されるとともに、これら抗菌剤噴霧装置20,20よりもダクト内部側に紫外線照射装置18,18が一対設置され、一対の紫外線照射装置18,18の間に正逆回転可能な送風ファン22が設けられ、これらの装置18、20、22は運転切替装置24によって稼動が制御される。
さらに、運転切替装置24は、クリーンルーム25内に上向流を発生させる上向流運転モードと、クリーンルーム25内に下向流を発生させる下向流運転モードとを備え、運転切替装置24で各モードに運転を切り替えることにより、クリーンルーム25に設けられた各装置18、20、22の稼動が制御される。
次に上記の如く構成された本発明の第3の実施の形態である空調システム40の作用について説明する。
運転切替装置24が空調システム40の運転を上向流運転モードに切り替えると、クリーンルーム25内の抗菌剤噴霧装置20を稼動し、循環ダクト12の送風ファン22は通過する空気の流れが上方から下方になるように回転するとともに、循環ダクト12内の側壁25B下部の給排気口15側に設置された抗菌剤噴霧装置20と紫外線照射装置18とが稼動する。また、上側換気ダクト26Aの送風ファン22はクリーンルーム25内の空気を排気する方向に稼動するが、上側換気ダクト26Aの紫外線照射装置18及び抗菌剤噴霧装置20は稼動しない。一方、下側換気ダクト26Bの送風ファン22は外気を給気する方向に稼動するとともに、下側換気ダクト26Bの紫外線照射装置18及び抗菌剤噴霧装置20が稼動する。これにより、クリーンルーム25の空気は図3の白色矢印で示した方向に流れて上向流が発生するため、クリーンルーム25の浮遊菌を紫外線殺菌できるとともに、クリーンルーム25内を好適雰囲気に維持できる。また、上向流によりクリーンルームの付着菌が剥離されて循環ダクト12で紫外線殺菌されるので、付着菌を迅速に低減させることができる。
一方、運転切替装置24が空調システム40の運転を下向流運転モードに切り替えると、クリーンルーム25の抗菌剤噴霧装置20が稼動して、循環ダクト12では空気の流れが下方から上方になるように循環ダクト12の送風ファン22が稼動するとともに、循環ダクト12内の天井面側に設置された紫外線照射装置18及び抗菌剤噴霧装置20が稼動する。また、上側換気ダクト26Aでは、外気を給気する方向に送風ファン22が稼動するとともに、紫外線照射装置18及び抗菌剤噴霧装置20を稼動させる。一方、下側換気ダクト26Bでは、クリーンルーム25内の空気を排気する方向に送風ファン22を稼動させるが、紫外線照射装置18及び抗菌剤噴霧装置20は稼動させない。これにより、クリーンルーム25の空気は、図3の黒色矢印で示した方向に流れて下向流が発生するため、クリーンルーム25の浮遊菌を紫外線殺菌されるとともに、クリーンルーム25へ抗菌剤を効果的に散布できるので、クリーンルーム25の抗菌雰囲気を迅速に保持できる。
このように、運転切替装置24で空調システムの運転を上向流運転モード及び下向流運転モードに切り替えることにより、状況に応じてクリーンルーム25の浮遊菌及び付着菌に対して適切に低減することができる。
なお、上述した空調システムにおいて、各部材及び装置の個数、形状、材質などは特に限定するものではない。制御装置24はクリーンルーム25内部に設置されているが、特に限定するものではなく、外部に設置してもよい。
本願発明者は、抗菌剤噴霧装置20による付着菌の抗菌効果を確認するために、本発明の第1の実施の形態である空調システムを用いて、抗菌剤噴霧装置20による抗菌試験を行った。
抗菌する対象としてカビを用い、その菌糸の成長を測定することにより抗菌効果を確認した。また、抗菌剤としては5%のヒノキチオールと、0.1ppmの二酸化塩素とを使用した。さらに、噴霧条件としては、ヒノキチオールのみの噴霧、二酸化塩素のみの噴霧、ヒノキチオール及び二酸化塩素の交互噴霧、及びヒノキチオール及び二酸化塩素の同時噴霧を常時行った。なお、比較として抗菌剤を全く噴霧しない運転を行った。
その結果を図4に示す。図4は各噴霧条件の抗菌剤噴霧装置20における時間に対するカビの菌糸の成長速度の変化を示したグラフである。図4から分かるように、ヒノキチオールのみの噴霧では20時間後まで菌糸の成長を抑制でき、二酸化塩素のみの噴霧、ヒノキチオール及び二酸化塩素の交互噴霧、及びヒノキチオール及び二酸化塩素の同時噴霧では完全に菌糸の成長を抑制できた。一方、抗菌剤を全く噴霧しない運転では、13時間後から菌糸の成長が増加した。
また、紫外線照射装置18による浮遊菌の殺菌効果を確認するために、本発明の第1の実施の形態である空調システムを用いて、各風速での紫外線照射装置18による浮遊菌の殺菌試験を行った。なお、紫外線照射装置は中出力殺菌灯(90W) を用いた。
その結果を図5に示す。図5は、紫外線照射装置18での風速に対する浮遊菌の殺菌効率の変化を示したグラフである。図5から分かるように、風速2m/s以下では90%以上の浮遊菌を殺菌することができた。
本発明の第1の実施の形態である空調システムを好適に用いたクリーンルームの概略構成図 本発明の第2の実施の形態である空調システムを好適に用いたクリーンルームの概略構成図 本発明の第3の実施の形態である空調システムを好適に用いたクリーンルームの概略構成図 本発明における抗菌剤噴霧装置の各噴霧条件での時間に対するカビの菌糸の成長速度の変化を示したグラフ 本発明における紫外線照射装置での風速に対する浮遊菌の殺菌効率の変化を示したグラフ
符号の説明
10、30、40…空調システム、11…排気口、12…循環ダクト、13…給気口、14…排気ダクト、15…給排気口、16…給気ダクト、18…紫外線照射装置、20…抗菌剤噴霧装置、22…送風ファン、24…制御装置又は運転切替装置、25…クリーンルーム、25A…天井面、25B…側壁、25C…床面、26A…上側換気ダクト、26B…下側換気ダクト

Claims (3)

  1. 室内の空気を循環させる循環系統と、前記室内の空気を換気する換気系統と、少なくても前記循環系統及び換気系統に設けられ、前記室内の空気に存在する微生物を低減させる微生物低減手段と、から成る空調システムであって、
    前記循環系統及び換気系統の排気口を前記室内の上部位置にそれぞれ形成するとともに、給気口を前記室内の下部位置にそれぞれ形成し、
    前記微生物低減手段として、抗菌剤を噴霧する抗菌剤噴霧装置と、紫外線を照射する紫外線照射装置と、から構成されるとともに、前記紫外線照射装置は前記抗菌剤噴射装置の上流側に配置されることを特徴とする空調システム。
  2. 室内の空気を循環させる循環系統と、前記室内の空気を換気する換気系統と、少なくても前記循環系統及び換気系統に設けられ、前記室内の空気に存在する微生物を低減させる微生物低減手段と、から成る空調システムであって、
    前記循環系統及び換気系統の排気口を前記室内の下部位置にそれぞれ形成するとともに、給気口を前記室内の上部位置にそれぞれ形成し、
    前記微生物低減手段は、抗菌剤を噴霧する抗菌剤噴霧装置と、紫外線を照射する紫外線照射装置と、から構成されるとともに、前記紫外線照射装置は前記抗菌剤噴射装置の上流側に配置されることを特徴とする空調システム。
  3. 室内の空気を循環させる循環系統と、前記室内の空気を換気する換気系統と、少なくても前記循環系統及び換気系統に設けられ、前記室内の空気に存在する微生物を低減させる微生物低減手段と、から成る空調システムであって、
    前記循環系統及び換気系統の給排気口を前記室内の上部位置と下部位置とにそれぞれ形成し、
    前記下部位置の給排気口から前記室内に給気して前記上部位置の給排気口から排気する上向流運転モードと、前記上部位置の給排気口から前記室内に給気して前記下部位置の給排気口から排気する下向流運転モードと、を切り替える運転切替手段を設け、
    前記微生物低減手段として、前記上向流運転モードのエアの流れにおいて紫外線を照射する紫外線照射装置を抗菌剤を噴霧する抗菌剤噴射装置の上流側に配置した第1の微生物低減手段と、前記下向流運転モードのエアの流れにおいて前記紫外線照射装置を前記抗菌剤噴射装置の上流側に配置した第2の微生物低減手段とで構成し、
    前記運転切替手段は、前記上向流運転モードの場合には前記第1の微生物低減手段のみを駆動し、前記下向流運転モードの場合には前記第2の微生物低減手段のみを駆動することを特徴とする空調システム。
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