JP2005105020A - エポキシ樹脂粉体塗料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エポキシ樹脂粉体塗料の優れた特性を損なうことなく、静電塗装後の機械的衝撃等による粉体塗料の脱落防止効果のあるエポキシ樹脂粉体塗料を提供する。
【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。アクリル樹脂微粒子(D)の含有量が、粉体塗料全体に対して0.01〜3重量%、アクリル樹脂微粒子(D)の平均粒子径が、20μm以下であることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。アクリル樹脂微粒子(D)の含有量が、粉体塗料全体に対して0.01〜3重量%、アクリル樹脂微粒子(D)の平均粒子径が、20μm以下であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、エポキシ樹脂粉体塗料に関するものである。
エポキシ樹脂粉体塗料は、電気的特性、機械的特性、熱的特性に優れており、従来の溶剤型塗料と比較して、塗料中に溶剤を含有しないため、低公害で作業環境性にも優れたものであること、塗装直後でも使用できること、多層の重ね塗りが可能で塗膜厚みを厚くできること、比較的安価であること、塗装時に余過剰分の塗料が回収利用できることなどの利点から、電子部品、OA機器、家電製品、建材、自動車部品等の絶縁保護装飾用塗料として、近年需要が高い。
エポキシ樹脂粉体塗料の塗装方法には、流動浸漬法、静電塗装法、ホットスプレー法等があるが、中でも静電塗装方法は、塗装膜厚調整の容易性、被塗装物の予熱が不要であること等の理由から近年普及し始めている。特にコロナ帯電を利用したヘッドコーター式粉体塗装装置は、複雑な形状を有する被塗装物の塗装に適し、被塗装物を一直線上でのみ搬送することで塗装が簡単にできるため、自動化が容易であり、高速塗装に適することから広い分野で使用されている。
しかしながら、塗装部から硬化炉までの搬送中に粉体塗料が脱落し、硬化後の塗膜平滑性が損なわれるという不具合がある。塗装時の塗着効率を上げる方法としては電荷の異なるアクリル樹脂微粒子を粉体塗料に付着させる方法、あるいは、シリカ微粒子をドライブレンドする方法等がある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)が、塗装後の機械的衝撃等に対する粉体塗料の脱落を抑制する効果的な方法は見出されていない。
本発明は、エポキシ樹脂粉体塗料の優れた特性を損なうことなく、静電塗装後の機械的衝撃等による粉体塗料の脱落防止効果のあるエポキシ樹脂粉体塗料を提供するものである。
このような目的は、下記の本発明(1)〜(4)により達成される。
(1)エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
(2)上記アクリル樹脂微粒子(D)の含有量が、上記粉体塗料全体に対して0.01〜3重量%である上記(1)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(3)上記アクリル樹脂微粒子(D)の平均粒子径が、20μm以下である上記(1)または(2)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(4)上記粉体塗料は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有する原材料混合物を溶融混練して、これを粉砕してなるものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(1)エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
(2)上記アクリル樹脂微粒子(D)の含有量が、上記粉体塗料全体に対して0.01〜3重量%である上記(1)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(3)上記アクリル樹脂微粒子(D)の平均粒子径が、20μm以下である上記(1)または(2)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(4)上記粉体塗料は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有する原材料混合物を溶融混練して、これを粉砕してなるものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
本発明は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料であり、従来のものと比較して、静電塗装後の機械的衝撃等による粉体塗料の脱落を抑制させることができたものである。
以下、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料について詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有することを特徴とする。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有することを特徴とする。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料(以下、単に「粉体塗料」ということがある)に配合されるエポキシ樹脂(A)としては特に限定されない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などを用いることができ、これらを単独または混合して用いてもよい。これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、塗膜が機械的特性、電気的特性に優れたものになり好ましい。また、これらのエポキシ樹脂の分子量やエポキシ当量なども特に限定されず、粉体塗料の配合や要求される性状に合わせて適宜選択すればよい。
一例を挙げると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、エポキシ当量が450〜2000であるのものを用いると、粉体塗料の塗装性が優れたものになり好ましい。
一例を挙げると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、エポキシ当量が450〜2000であるのものを用いると、粉体塗料の塗装性が優れたものになり好ましい。
エポキシ樹脂(A)の配合量についても特に限定されないが、後述する硬化剤(B)と合わせて、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)の合計量に対して30〜60重量%であることが好ましく、さらに好ましくは40〜55重量%である。エポキシ樹脂(A)をかかる範囲の配合量とすることで、粉体塗料の塗装性を良好なものにできる。配合量が上記下限値よりも少ないと塗膜の平滑性が低下することがあり、一方、上記上限値よりも多いと塗装後の硬化工程である焼成時にタレやトガリといった外観不良を起こすことがある。
本発明の粉体塗料に配合される硬化剤(B)としては特に限定されず、一般にエポキシ樹脂用の硬化剤として用いられている公知のものが使用できる。例えば、ジシアンジアミド、アジピン酸、イミダゾール化合物、アミン系硬化剤、芳香族系酸無水物などが挙げられる。これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、ジシアンジアミドやイミダゾール化合物、酸無水物を用いると、硬化性、密着性、耐熱性等が優れ好ましい。なお、硬化剤(B)の配合量についても特に限定されず、用いるエポキシ樹脂の種類、硬化剤の種類などを考慮して適宜設定すればよい。
本発明の粉体塗料に配合される無機充填材(C)としては特に限定されないが、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、タルク等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。
無機充填材(C)の配合量についても特に限定されないが、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)の合計量に対して40〜70重量%であることが好ましく、さらに好ましくは45〜60重量%である。無機充填材(C)をかかる範囲の配合量とすることで、粉体塗料の塗装性を良好なものにできる。配合量が上記下限値よりも少ないと焼成時にタレやトガリといった外観上の不具合を起こすことがあり、一方、上記上限値よりも多いと塗膜の平滑性が低下することがある。
また、無機充填材(C)の粒径は特に限定されないが、通常、平均粒径として10〜30μmのものが用いられる。かかる平均粒径を有する無機充填材を用いることにより、粉体塗料に良好な流動性と塗膜の強度を付与することができる。
無機充填材(C)の配合量についても特に限定されないが、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び、無機充填材(C)の合計量に対して40〜70重量%であることが好ましく、さらに好ましくは45〜60重量%である。無機充填材(C)をかかる範囲の配合量とすることで、粉体塗料の塗装性を良好なものにできる。配合量が上記下限値よりも少ないと焼成時にタレやトガリといった外観上の不具合を起こすことがあり、一方、上記上限値よりも多いと塗膜の平滑性が低下することがある。
また、無機充填材(C)の粒径は特に限定されないが、通常、平均粒径として10〜30μmのものが用いられる。かかる平均粒径を有する無機充填材を用いることにより、粉体塗料に良好な流動性と塗膜の強度を付与することができる。
本発明の粉体塗料には、アクリル樹脂微粒子(D)を配合することを特徴とする。これにより、静電付着後の機械的衝撃等による粉体塗料の脱落を抑制することができる。
本発明の粉体塗料に配合されるアクリル樹脂微粒子(D)としては特に限定されないが、例えば、アクリル単独重合微粒子、アクリル/スチレン共重合微粒子、それらの架橋型、非架橋型等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。
これらの中でも、架橋型微粒子は、耐熱性、耐溶剤性に優れるため、硬化後の樹脂塗膜の特性を実質的に損なうことがないという利点を有する。
本発明の粉体塗料に配合されるアクリル樹脂微粒子(D)としては特に限定されないが、例えば、アクリル単独重合微粒子、アクリル/スチレン共重合微粒子、それらの架橋型、非架橋型等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。
これらの中でも、架橋型微粒子は、耐熱性、耐溶剤性に優れるため、硬化後の樹脂塗膜の特性を実質的に損なうことがないという利点を有する。
アクリル樹脂微粒子(D)の配合量は特に限定されないが、粉体塗料全体に対して0.01〜3重量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1重量%である。これにより、粉体塗料の脱落を抑制する効果を高めることができ、硬化後の塗膜の平滑性を向上させることができる。
配合量が上記下限値未満では、粉体塗料の脱落防止効果が十分でないことがあり、一方、上記上限値を越えると、塗装時に全体的に厚塗りとなりやすく、溶融時のレベリング性が低下し、絶縁被膜を形成する際表面がきれいに仕上がらないことがある。
配合量が上記下限値未満では、粉体塗料の脱落防止効果が十分でないことがあり、一方、上記上限値を越えると、塗装時に全体的に厚塗りとなりやすく、溶融時のレベリング性が低下し、絶縁被膜を形成する際表面がきれいに仕上がらないことがある。
さらに、アクリル樹脂微粒子(D)の粒径についても特に限定されないが、平均粒子径で20μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは1〜15μmである。特に好ましくは10〜15μmである。これにより、粉体塗料の脱落を抑制する効果をより高めることができ、硬化後の塗膜の平滑性を最適な水準にすることができる。粒子径が上記上限値を越えると、粉体塗料の脱落防止効果が十分でないことがある。
また、アクリル樹脂微粒子(D)は、粒度分布が単分散ないしはこれに近いものであることが好ましい。これにより、粉体塗料に良好な静電塗装性を付与することができる。
また、アクリル樹脂微粒子(D)は、粒度分布が単分散ないしはこれに近いものであることが好ましい。これにより、粉体塗料に良好な静電塗装性を付与することができる。
本発明の粉体塗料では、粉体塗料の静電付着後の機械的衝撃等に対する脱落を抑制させるために、アクリル樹脂微粒子を配合することを特徴とする。
その効果は、アクリル樹脂微粒子を配合することにより、静電付着時の粉体塗料の初期帯電量を増加させ、粉体塗料の被塗装物への付着力を強化し、脱落を防止するものである。この脱落防止効果により、硬化後の塗膜の平滑性を最適な水準に確保することができる。また、添加量が少量であるため、エポキシ樹脂の硬化を阻害したり、硬化後の特性に影響を与えたりすることも少ないと考えられる。このため、使用する樹脂の種類や粉体塗料の組成に特に制限を設けなくてもよいという利点もある。
その効果は、アクリル樹脂微粒子を配合することにより、静電付着時の粉体塗料の初期帯電量を増加させ、粉体塗料の被塗装物への付着力を強化し、脱落を防止するものである。この脱落防止効果により、硬化後の塗膜の平滑性を最適な水準に確保することができる。また、添加量が少量であるため、エポキシ樹脂の硬化を阻害したり、硬化後の特性に影響を与えたりすることも少ないと考えられる。このため、使用する樹脂の種類や粉体塗料の組成に特に制限を設けなくてもよいという利点もある。
なお、本発明の粉体塗料には上記配合物のほかにも、本発明の目的を損なわない範囲内で酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等の着色顔料、レベリング剤、硬化促進剤等を配合してもよい。
本発明の粉体塗料は、例えば、所定の原材料組成としたものを分散混合する方法、あるいは、このようにして得られた原材料混合物をさらに溶融混練して粉砕する方法、などにより得ることができる。
所定の原材料組成としたものを分散混合する方法は、具体的には、所定の組成比で原材料成分を配合し、これをヘンシェルミキサー等の分散混合装置によって十分に均一混合するものである。
また、原材料混合物を溶融混練して粉砕する方法は、具体的には、上記の方法で得られた原材料混合物を、エクストルーダー、ロールなどの溶融混練装置により溶融混合し、これを、粉砕装置を用いて適当な粒度に粉砕した後、分級するものである。
本発明の粉体塗料は、上記原材料混合物を溶融混練して粉砕してなるものであることが好ましい。これにより、粉体塗料中における各成分の均一分散性を高めることができ、静電付着時の粉体層に帯電付与材が均一に存在するため帯電性が均一となり、アクリル樹脂微粒子の添加が少量であっても、粉体塗料の脱落を抑制する効果を充分に発現させることができる。
所定の原材料組成としたものを分散混合する方法は、具体的には、所定の組成比で原材料成分を配合し、これをヘンシェルミキサー等の分散混合装置によって十分に均一混合するものである。
また、原材料混合物を溶融混練して粉砕する方法は、具体的には、上記の方法で得られた原材料混合物を、エクストルーダー、ロールなどの溶融混練装置により溶融混合し、これを、粉砕装置を用いて適当な粒度に粉砕した後、分級するものである。
本発明の粉体塗料は、上記原材料混合物を溶融混練して粉砕してなるものであることが好ましい。これにより、粉体塗料中における各成分の均一分散性を高めることができ、静電付着時の粉体層に帯電付与材が均一に存在するため帯電性が均一となり、アクリル樹脂微粒子の添加が少量であっても、粉体塗料の脱落を抑制する効果を充分に発現させることができる。
また、本発明の粉体塗料については、粉体の流動性向上のため、シリカなどの微粉末で粉体塗料粒子の表面を被覆することもできる。このような処理を行なう方法としては、粉砕時に微粉末を添加しながら混合する粉砕混合やヘンシェルミキサーなどによる乾式混合がある。
以下、本発明を実施例、比較例を用いて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、表1に記載されている原材料の配合量は「重量部」を示す。
<実施例>
原材料成分を表1で示す配合比でヘンシェルミキサーにより20分間混合して、原材料混合物を調製した。これを、エクストルーダーを用いて混練後、粉砕装置にて粉砕して平均粒子径30〜50μmの粉体塗料を得た。
原材料成分を表1で示す配合比でヘンシェルミキサーにより20分間混合して、原材料混合物を調製した。これを、エクストルーダーを用いて混練後、粉砕装置にて粉砕して平均粒子径30〜50μmの粉体塗料を得た。
<比較例>
原材料成分を表1で示す配合比でヘンシェルミキサーにより20分間混合して、原材料混合物を調製した。これを、エクストルーダーを用いて混練後、粉砕装置にて粉砕して平均粒子径30〜50μmの粉体塗料を得た。
原材料成分を表1で示す配合比でヘンシェルミキサーにより20分間混合して、原材料混合物を調製した。これを、エクストルーダーを用いて混練後、粉砕装置にて粉砕して平均粒子径30〜50μmの粉体塗料を得た。
実施例及び比較例の粉体塗料について、その配合を表1に示す。
1.使用原材料
(1)エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製・エピコート1055、エポキシ当量850)
(2)硬化剤:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
(3)硬化促進剤:2−フェニルイミダゾール
(4)無機充填材:炭酸カルシウム(丸尾カルシウム株式会社製・タンカルN−35、平均粒径22μm)
(5)アクリル樹脂微粒子A:MX−150(綜研化学社製・平均粒子径1.5μm、架橋型)
(6)アクリル樹脂微粒子B:MX−500(綜研化学社製・平均粒子径5.0μm、架橋型)
(7)アクリル樹脂微粒子C:MX−1500H(綜研化学社製・平均粒子径15.0μm、架橋型)
(1)エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製・エピコート1055、エポキシ当量850)
(2)硬化剤:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
(3)硬化促進剤:2−フェニルイミダゾール
(4)無機充填材:炭酸カルシウム(丸尾カルシウム株式会社製・タンカルN−35、平均粒径22μm)
(5)アクリル樹脂微粒子A:MX−150(綜研化学社製・平均粒子径1.5μm、架橋型)
(6)アクリル樹脂微粒子B:MX−500(綜研化学社製・平均粒子径5.0μm、架橋型)
(7)アクリル樹脂微粒子C:MX−1500H(綜研化学社製・平均粒子径15.0μm、架橋型)
2.評価用試料の作製
鋼棒(12.5×12.5×10mm)に絶縁被膜の厚さが平坦部で約250μmとなるように静電塗装装置により塗装した。
鋼棒(12.5×12.5×10mm)に絶縁被膜の厚さが平坦部で約250μmとなるように静電塗装装置により塗装した。
3.評価
(1)粉体保持率
上記鋼棒塗装後の付着粉体量を測定した。その後、鋼棒を所定の高さ(20mm)から落下させ、再度粉体付着量を測定した。次式により落下による衝撃を加えた後の粉体保持率を算出した。
(a):落下前の粉体付着鋼棒の重さ−未塗装の鋼棒の重さ
(b):落下後の粉体付着鋼棒の重さ−未塗装の鋼棒の重さ
粉体保持率(重量%)=[(b)/(a)]×100
(1)粉体保持率
上記鋼棒塗装後の付着粉体量を測定した。その後、鋼棒を所定の高さ(20mm)から落下させ、再度粉体付着量を測定した。次式により落下による衝撃を加えた後の粉体保持率を算出した。
(a):落下前の粉体付着鋼棒の重さ−未塗装の鋼棒の重さ
(b):落下後の粉体付着鋼棒の重さ−未塗装の鋼棒の重さ
粉体保持率(重量%)=[(b)/(a)]×100
(2)塗膜外観
上記(1)で落下による衝撃を加えた後、これを300kHzの高周波により、120秒間で230℃まで加熱して硬化した。硬化後の鋼棒塗の塗膜表面を観察し、塗膜表面の平滑性に優れているものを◎、平滑性が実質的に問題ないレベルのものを○、凹凸のあるものを×とした。
上記(1)で落下による衝撃を加えた後、これを300kHzの高周波により、120秒間で230℃まで加熱して硬化した。硬化後の鋼棒塗の塗膜表面を観察し、塗膜表面の平滑性に優れているものを◎、平滑性が実質的に問題ないレベルのものを○、凹凸のあるものを×とした。
(3)密着性及び機械的強度
以下のデュポン衝撃試験法により評価を行った。
鋼板(1.6×70×100mm)に絶縁被膜の厚さが平坦部で約250μmとなるように静電塗装装置により塗装した。これを300kHzの高周波により、120秒間で230℃まで加熱して硬化した。この試料の塗膜上にポンチサイズ1/8インチの球を置き、その上方から500gの重りを上記球の上に落下させ、塗膜の割れ及び鋼鈑からの剥がれが起こらない最高落下高さを測定した。
以下のデュポン衝撃試験法により評価を行った。
鋼板(1.6×70×100mm)に絶縁被膜の厚さが平坦部で約250μmとなるように静電塗装装置により塗装した。これを300kHzの高周波により、120秒間で230℃まで加熱して硬化した。この試料の塗膜上にポンチサイズ1/8インチの球を置き、その上方から500gの重りを上記球の上に落下させ、塗膜の割れ及び鋼鈑からの剥がれが起こらない最高落下高さを測定した。
上記評価の結果を表2に示す。
実施例1〜7は、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、及び、アクリル樹脂微粒子を含有する本発明の粉体塗料であり、いずれも粉体保持率が90重量%以上と高い値となった。また、密着性及び機械的強度を低下させることなく、硬化後の塗膜外観の平滑性に優れたものを得ることができた。
特に、実施例3については、アクリル樹脂微粒子の配合量、及び、平均粒子径が最適であったので、特性バランスに最も優れたものとなった。
一方、比較例はアクリル樹脂微粒子を使用しなかったので、粉体保持率が低く、硬化後の塗膜の平滑性も悪いものとなった。
特に、実施例3については、アクリル樹脂微粒子の配合量、及び、平均粒子径が最適であったので、特性バランスに最も優れたものとなった。
一方、比較例はアクリル樹脂微粒子を使用しなかったので、粉体保持率が低く、硬化後の塗膜の平滑性も悪いものとなった。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料は、静電付着後の脱落防止効果に優れるため、静電塗装用粉体塗料として好適に用いることができる。
Claims (4)
- エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
- 前記アクリル樹脂微粒子(D)の含有量が、前記粉体塗料全体に対して0.01〜3重量%である請求項1に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
- 前記アクリル樹脂微粒子(D)の平均粒子径が、20μm以下である請求項1または2に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
- 前記粉体塗料は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)、及び、アクリル樹脂微粒子(D)を含有する原材料混合物を溶融混練して、これを粉砕してなるものである請求項1ないし3のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
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