JP2005103674A - ロボット制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突の誤検出発生時、軌道修正後の干渉発生時などでは、干渉や衝突検出を無効とし、それ以外の時は、衝突検出機能を有効できる安全性の高いロボット制御装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】位置指令に基づいて速度指令を算出する位置制御部10と、速度指令に基づいてトルク指令を算出する速度制御部11と、トルク指令に基づいてモータ12を駆動してロボットを制御するロボット制御装置において、トルク指令とモータ12の位置に基づいて外乱を推定するモデル制御部14と、外乱と予め設定した基準値とを比較して衝突を検出する衝突検出部16と、衝突検出部16を有効または無効とする衝突検出選択部15とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、産業ロボットの衝突を検出する機能を有するロボット制御装置及び制御方法に関する。
従来のロボット制御装置では、ロボット本体に予期せぬ外乱力がロボットに作用した場合に、ロボットアームがロボット周辺に配置されている設備、あるいは他のロボットへの干渉や衝突、またロボットの教示中では教示作業者への干渉や衝突をまねく場合がある。この様な場合にはロボットを停止させて、操作者の安全確保や設備の損傷を最小限にとどめる機能が内蔵されている。
衝突の検出手段としては、モータの加速トルクと速度維持トルクを加算して求めたモータの運動に必要な仮想トルク指令と、実際のトルク指令との差を求め、これが予め設定した値を超えると、あるいは、制御系の位置ループ及び速度ループの特性を模擬してモータの速度を予測する制御モデルと、モータの検出器より得られた速度信号との差が基準値を超えたときに速度異常として衝突が発生したと判断していた(特許文献1)。
特開平11−77580(図1)
ところが、従来技術では、手動操作時誤って干渉物に干渉させたり設定操作のミス等により誤検出した場合、干渉物を除去して、衝突していない状態にしなければならず、簡単にロボットを再起動することができなかった。
また、複数ロボット動作時にあるロボットの動作軌道変更により他ロボットとの干渉が発生した場合も簡単にロボットを再起動することができなかった。
上記の問題に鑑みて、本発明は、衝突の誤検出発生時、軌道修正後の干渉発生時などでは、干渉や衝突検出を無効とし、それ以外の時は、衝突検出機能を有効できる安全性の高いロボット制御装置及び制御方法を提供することを目的するものである。
上記問題を解決するため、本発明の請求項1記載のロボット制御装置は、位置指令に基づいて速度指令を算出する位置制御部と、前記速度指令に基づいてトルク指令を算出する速度制御部と、前記トルク指令に基づいてモータを駆動してロボットを制御するロボット制御装置において、前記トルク指令と前記検出位置に基づいて外乱を推定するモデル制御部と、前記外乱と予め設定した基準値とを比較して衝突を検出する衝突検出部と、前記衝突検出部を有効または無効とする衝突検出選択部とを備えることを特徴とするものである。
本発明の請求項2記載のロボット制御装置は、前記衝突検出選択部は、外部から信号または前記ロボット制御装置に接続された教示装置からの設定されることを特徴とするものである。
本発明の請求項3記載のロボット制御方法は、複数のロボットのアーム同士の干渉を検出し、前記複数のロボットを停止するロボット制御方法において、外部からの信号または前記ロボットを動作させる命令に基づいて、ロボットの移動を許可または不許可とすることを特徴とするものである。
本発明の請求項4記載のロボット制御方法は、前記複数のロボットは、予め優先度が設定され、前記ロボットのアーム同士が衝突した場合には、前記優先度が低いロボットを停止させることを特徴とするものである。
本発明の請求項5記載のロボット制御方法は、前記複数のロボットのうち少なくとも2台以上のロボットが協調同期運転を行っている場合は、協調同期運転を行っている全てのロボットを停止することを特徴とするものである。
本発明によれば、干渉あるいは衝突を検出する機能を簡単に無効、または有効の選択を容易に切り替える事ができるので、教示装置による一連の複数の操作によっての選択に比較して手間が省けるという効果がある。また選択の状態が教示装置に表示されるため作業者の勘違いによる誤操作を防ぐことができるという効果もある。
以下、本発明を具体的実施例に基づいて説明する。
図2は本発明に係る干渉あるいは衝突を検出する機能を無効、または有効にするための装置の構成を示すものであり、1は干渉物、2は産業用ロボット、3はアーム、4は教示装置、5はロボット制御装置、6は外部出力装置である。産業用ロボット2が干渉物1に干渉あるいは衝突した場合、衝突したことを検出しロボットの動作を停止させてアラームを発生する。また外部出力装置6はロボット制御装置5と接続されておりロボット制御装置5は外部出力装置6の信号を受信することができるものとする。そして、産業用ロボット2が動作する場合、ロボット制御装置5によって、各軸のモータの位置指令が算出される。産業用ロボット2の1つの関節について、以下に本発明を説明する。
図1に本発明の構成図を示す。モータ12は、ロボットの関節の駆動する。エンコーダ13は、モータ12の位置を検出する。モータ12への位置指令とエンコーダ13の位置フィードバックにより、位置制御部10に入力される。位置制御部10では、速度指令が出力される。またエンコーダ13の位置の差分に基づいて速度算出部20にて速度フィードバックが算出される。位置制御部10から出力された速度指令と速度フィードバックに基づいて速度制御部11は、モータ12に対してトルク指令を出力する。
モデル制御部14は、速度制御部11の出力であるトルク指令とエンコーダ13の検出位置を入力として、外乱を推定する。衝突検出部16は、予め衝突と判断するための基準値を格納しており、モデル制御部の出力である外乱が基準値を超えていれば、ロボットが衝突したと判断する。
衝突検出選択部15は、ロボット制御装置5に接続されている教示装置や外部からの入力信号により、衝突検出部16を有効または無効を選択する。衝突検出選択部15において、無効が設定された場合には、衝突検出部16の処理は実行されない。つまり、ロボット制御装置5内のCPUは、衝突検出部16の処理へ実行ステップを移行しない。
図2は本発明に係る衝突を検出する機能を無効、または有効にする手順を示すフローチャートであり、手順に沿って、上記装置の動作も含めて説明する。
(ステップ21)
産業用ロボット2が干渉物1に衝突する。
(ステップ22)
衝突したことを検出しロボット2の動作を停止させて教示装置4にアラームが発生したことを通知する。教示装置には衝突発生の表示を行う。
(ステップ23)
外部出力装置6からの信号により衝突を検出する機能を無効とする。
(ステップ24)
衝突を検出する機能を無効としたことを教示装置4に通知する。
(ステップ25)
ロボット2を手動で動作させ干渉物1との干渉を回避する。
(ステップ26)
外部出力装置6からの信号により衝突を検出する機能を有効とする。
(ステップ27)
(ステップ24)で通知した表示を消去する。
(ステップ28)
通常の動作を再開する。
この例では、どのロボットを対象とするか指定するステップがないが、1コントローラでロボットを複数台制御できるシステムにおいては教示装置4にてどのロボットを対象とするかをユーザが指定することができる。
図3は本発明に係るロボットアーム同士の干渉を検出する機能において、干渉検出後、ロボットの移動を許可、または不許可とする手順を示すフローチャートであり、手順に沿って、上記装置の動作も含めて説明する。
(ステップ31)
あらかじめ複数の産業用ロボット2の優先順位を教示装置4に設定する。
(ステップ32)
複数の産業用ロボット2のロボットアーム同士が干渉する。
(ステップ33)
干渉したことを検出すると(ステップ31)に設定した優先順位の低いロボットの動作を停止させる。干渉したロボットが協調同期運転を行っている場合は協調同期運転を行っている全てのロボットを停止する。
(ステップ34)
停止後、教示装置4にアラームが発生したことを通知する。教示装置には干渉発生と干渉したロボットの番号、停止したロボットの番号の表示を行う。
(ステップ35)
外部出力装置6からの信号、または命令実行により停止したロボットの移動を許可する。
(ステップ36)
干渉アラーム発生中、かつロボット移動許可中であることを教示装置に通知する。
(ステップ37)
ロボット2を手動で動作させロボットアーム同士の干渉を回避する。
(ステップ38)
外部出力装置6からの信号または命令実行によりロボットの移動を不許可とする。
(ステップ39)
(ステップ34)で通知した表示を消去する。
(ステップ40)
通常の動作を再開する。
産業ロボットの衝突を検出する機能を有するロボット制御装置及び制御方法に有用である。
本発明のシステム構成図 本発明を使用した装置の構成図 本発明の実施例2のフローチャート 本発明の実施例3のフローチャート
符号の説明
1:干渉物
2:産業用ロボット
3:アーム
4:プログラミングペンダント
5:ロボット制御装置
6:外部出力装置
10:位置制御部
11:速度制御部
12:モータ
13:エンコーダ
14:モデル制御部
15:衝突検出選択部
16:衝突検出部

Claims (5)

  1. 位置指令に基づいて速度指令を算出する位置制御部と、前記速度指令に基づいてトルク指令を算出する速度制御部と、前記トルク指令に基づいてモータを駆動してロボットを制御するロボット制御装置において、
    前記トルク指令と前記モータの位置に基づいて外乱を推定するモデル制御部と、
    前記外乱と予め設定した基準値とを比較して衝突を検出する衝突検出部と、
    前記衝突検出部を有効または無効とする衝突検出選択部とを備えることを特徴とするロボット制御装置。
  2. 前記衝突検出選択部は、外部から信号または前記ロボット制御装置に接続された教示装置から設定されることを特徴とする請求項1記載のロボット制御装置。
  3. 複数のロボットのアーム同士の干渉を検出し、前記複数のロボットを停止するロボット制御方法において、
    外部からの信号または前記ロボットを動作させる命令に基づいて、ロボットの移動を許可または不許可とすることを特徴とするロボットの制御方法。
  4. 前記複数のロボットは、予め優先度が設定され、前記ロボットのアーム同士が衝突した場合には、前記優先度が低いロボットを停止させることを特徴とする請求項4記載のロボットの制御方法。
  5. 前記複数のロボットのうち少なくとも2台以上のロボットが協調同期運転を行っている場合は、協調同期運転を行っている全てのロボットを停止することを特徴とする請求項4乃至5記載のロボット制御方法。
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