JP2005102132A - オフセット補償機能付駆動回路およびそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 占有面積が小さく、オフセット電圧を正確にキャンセルすることが可能なオフセット補償機能付駆動回路を提供する。
【解決手段】 このカラー液晶表示装置に含まれるアナログアンプ単位回路20では、駆動回路25の入力トランジスタ21のゲート電極21gを覆うようにしてアルミ配線32を形成し、ゲート電極21gおよびアルミ配線32間の容量をオフセット補償用キャパシタ23として使用する。したがって、入力トランジスタ21のゲート電極21gの寄生容量を小さくすることができ、キャパシタ24の占有面積を大きくすることなく、オフセット電圧を正確にキャンセルすることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】 このカラー液晶表示装置に含まれるアナログアンプ単位回路20では、駆動回路25の入力トランジスタ21のゲート電極21gを覆うようにしてアルミ配線32を形成し、ゲート電極21gおよびアルミ配線32間の容量をオフセット補償用キャパシタ23として使用する。したがって、入力トランジスタ21のゲート電極21gの寄生容量を小さくすることができ、キャパシタ24の占有面積を大きくすることなく、オフセット電圧を正確にキャンセルすることができる。
【選択図】 図4
Description
この発明はオフセット補償機能付駆動回路およびそれを用いた液晶表示装置に関し、特に、入力電位に応じた電位を出力するオフセット補償機能付駆動回路およびそれを用いた液晶表示装置に関する。
従来より、駆動回路のオフセット電圧をキャンセルするオフセット補償回路が提案されている。このオフセット補償回路では、キャパシタをオフセット電圧に充電し、そのキャパシタを駆動回路の入力ノードに接続することによってオフセット電圧を補償する(たとえば特許文献1参照)。
特開2000−114889号公報
しかし、従来のオフセット補償回路では、駆動回路の入力ノードの寄生容量の影響によりキャパシタの電圧が損失され、オフセット電圧を正確にキャンセルすることができないという問題があった。
キャパシタの容量値を寄生容量よりも十分に大きくすれば損失電圧を小さくすることができるが、そのためにはキャパシタの面積を大きくする必要があり、オフセット補償回路の占有面積が増大してしまう。オフセット補償回路を液晶表示装置のデータ線駆動回路に用いる場合、多数のオフセット補償回路が必要になるので、特に問題が大きくなる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、占有面積が小さく、オフセット電圧を正確にキャンセルすることが可能なオフセット補償機能付駆動回路およびそれを用いた液晶表示装置を提供することである。
この発明に係るオフセット補償機能付駆動回路は、そのゲート電極が入力ノードに接続された第1のトランジスタを含み、入力ノードの電位に応じた電位を出力ノードに出力する駆動回路と、駆動回路のオフセット電圧に充電される第1のキャパシタを含み、オフセット電圧を補償するオフセット補償回路とを備えたものである。ここで、第1のキャパシタは、第1のトランジスタのゲート電極である第1の電極と、第1の電極に対向して設けられた第2の電極を含む。
また、この発明に係る他のオフセット補償機能付駆動回路は、そのゲート電極が入力ノードに接続された第1のトランジスタを含み、入力ノードの電位に応じた電位を出力ノードに出力する駆動回路と、駆動回路のオフセット電圧に充電される第1のキャパシタを含み、オフセット電圧を補償するオフセット補償回路とを備えたものである。ここで、第1のキャパシタは、第1のトランジスタのゲート電極に接続された第1の電極と、第1の電極の下側に絶縁層を介して形成された第2の電極と、第1の電極の上側に絶縁層を介して形成され、第2の電極に接続された第3の電極とを含む。
この発明に係るオフセット補償機能付駆動回路では、駆動回路の入力トランジスタのゲート電極をオフセット補償用のキャパシタの一方電極として使用するので、入力トランジスタのゲートの寄生容量を小さくすることができ、占有面積を大きくすることなくオフセット電圧を正確に補償することができる。
また、この発明に係る他のオフセット補償機能付駆動回路では、駆動回路の入力トランジスタのゲート電極に接続されるオフセット補償用のキャパシタの一方電極を2枚の他方電極間に設けるので、入力トランジスタのゲートの寄生容量を小さくすることができ、占有面積を大きくすることなくオフセット電圧を正確に補償することができる。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1によるカラー液晶表示装置の構成を示すブロック図である。図1において、このカラー液晶表示装置は、液晶パネル1、垂直走査回路7および水平走査回路8を備え、たとえば携帯電話機に設けられる。
図1は、この発明の実施の形態1によるカラー液晶表示装置の構成を示すブロック図である。図1において、このカラー液晶表示装置は、液晶パネル1、垂直走査回路7および水平走査回路8を備え、たとえば携帯電話機に設けられる。
液晶パネル1は、複数行複数列に配列された複数の液晶セル2と、各行に対応して設けられたゲート線4および共通電位線5と、各列に対応して設けられたデータ線6とを含む。液晶セル2は、各行において3つずつ予めグループ化されている。各グループの3つの液晶セル2には、それぞれR,G,Bのカラーフィルタが設けられている。各グループの3つの液晶セル2は、1つの画素3を構成している。
各液晶セル2には、図2に示すように、液晶駆動回路10が設けられている。液晶駆動回路10は、N型トランジスタ11およびキャパシタ12を含む。N型トランジスタ11は、データ線6と液晶セル2の一方電極2aとの間に接続され、そのゲートはゲート線4に接続される。キャパシタ12は、液晶セル2の一方電極2aと共通電位線5との間に接続される。液晶セル2の他方電極には共通電位VCOMが与えられ、共通電位線5には共通電位VCOMが与えられる。
図1に戻って、垂直走査回路7は、画像信号に従って、複数のゲート線4を所定時間ずつ順次選択し、選択したゲート線4を選択レベルの「H」レベルにする。ゲート線4が選択レベルの「H」レベルにされると、図2のN型トランジスタ11が導通し、そのゲート線4に対応する各液晶セル2の一方電極2aとその液晶セル2に対応するデータ線6とが結合される。
水平走査回路8は、画像信号に従って、垂直走査回路7によって1本のゲート線4が選択されている間に各データ線6に階調電位VGを与える。液晶セル2の光透過率は、階調電位VGのレベルに応じて変化する。垂直走査回路7および水平走査回路8によって液晶パネル1の全液晶セル2が走査されると、液晶パネル1に1つの画像が表示される。
図3は、水平走査回路8の構成を示す回路ブロック図である。図3において、水平走査回路8は、シフトレジスタ13、データラッチ回路14,15、階調電位発生回路16、デコード回路18およびアナログアンプ19を含む。シフトレジスタ13は、スタート信号STおよびクロック信号CLKに同期してデータラッチ回路14を制御する。データラッチ回路14は、シフトレジスタ13によって制御され、画像データ信号D0〜D5を1データ線6分ずつ順次ラッチし、1行分の画像データ信号D0〜D5をラッチする。データラッチ回路15は、ラッチ信号LTによって制御され、データラッチ回路14にラッチされた1行分の画像データ信号D0〜D5を1度にラッチする。
階調電位発生回路16は、直列接続された複数の抵抗素子17を含み、高電位VHおよび低電位VL間の電圧を分圧して64の階調電位VG1〜VG64を生成する。デコード回路18は、各データ線6毎に、データラッチ回路16から与えられた画像データ信号D0〜D5に従って64の階調電位VG1〜VG64のうちのいずれかの階調電位を選択し、選択した階調電位をアナログアンプ19に与える。アナログアンプ19は、デコード回路18から与えられた各階調電位を電流増幅して対応のデータ線6に与える。
アナログアンプ19は、データ線6と同数のアナログアンプ単位回路を含んでいる。各アナログアンプ単位回路は、高い入力インピーダンスと低い出力インピーダンスを有し、入力電位を電流増幅して入力電位と等しい電位を出力する。
図4は、アナログアンプ単位回路20の構成を示す回路図である。図4において、アナログアンプ単位回路20は、N型トランジスタ21、定電流回路22、キャパシタ23,24およびスイッチS1〜S4を含む。
N型トランジスタ21は、高電位VH1のラインとノードN22との間に接続され、そのゲート電極はノードN21に接続される。定電流回路22は、ノードN22と低電位VL1のラインとの間に接続され、ノードN22から低電位VL1のラインに所定値の電流を流す。N型トランジスタ21および定電流回路22は、駆動回路25を構成する。
N型トランジスタ21の駆動電流は定電流回路22の電流値よりも十分小さく設定されているので、N型トランジスタ21はソースフォロア動作を行ない、ノードN22の電位V22はノードN21の電位V21よりもN型トランジスタ21のしきい値電圧VTNだけ低い電位V22=V21−VTNとなる。したがって、駆動回路25のオフセット電圧VOFはVOF=−VTNとなる。
スイッチS1は入力ノードN20とノードN21との間に接続され、スイッチS3,S2は入力ノードN20とノードN22との間に直列接続され、スイッチS4はノードN22と出力ノードN23との間に接続される。キャパシタ23,24は、ノードN21とスイッチS2,S3間のノードN24との間に並列接続される。スイッチS1〜S4およびキャパシタ23,24は、駆動回路25のオフセット電圧VOFをキャンセルするためのオフセット補償回路を構成する。
次に、このアナログアンプ単位回路20の動作について説明する。まず第1の期間では、スイッチS1,S2がオンされるとともにスイッチS3,S4がオフされ、入力電位VIがスイッチS1を介してN型トランジスタ21のゲート電極に与えられるとともに、キャパシタ23,24がスイッチS2によってノードN21,N22間に並列接続される。これにより、ノードN22の電位V22がV22=VI−VTNとなり、キャパシタ23,24はオフセット電圧VOF=−VTNに充電される。
第1の期間の次の第2の期間では、スイッチS1,S2,S4がオフされるとともに、スイッチS3がオンされ、ノードN21の電位V21は入力電位VIからキャパシタ23,24の端子間電圧VOF=−VTNを減算した電位V21=VI+VTNとなり、ノードN22の電位V22はV22=V21−VTN=VI+VTN−VTN=VIとなる。このようにして駆動回路25のオフセット電圧VOFがキャンセルされる。
なお、実際にはノードN21に寄生容量があるため、スイッチS3がオンされたときノードN21の電位V21はV21=VI+VTN−ΔVとなり、駆動回路25の出力電位V22はV22=VI−ΔVとなる。この損失電圧ΔVは、ノードN21の寄生容量の容量値をC21とし、キャパシタ23,24の容量値をC23,C24とすると次式で表わされる。
ΔV=VOF・C21/(C21+C23+C24) …(1)
但し、このアナログアンプ単位回路20では、ノードN21の寄生容量の一部がキャパシタ23として使用されるので、ΔVは十分に小さい。この点については後に詳述する。第2の期間の次の第3の期間では、スイッチS1,S2がオフされるとともにスイッチS3,S4がオンされ、ΔV=0とすると、VO=VIとなる。
ΔV=VOF・C21/(C21+C23+C24) …(1)
但し、このアナログアンプ単位回路20では、ノードN21の寄生容量の一部がキャパシタ23として使用されるので、ΔVは十分に小さい。この点については後に詳述する。第2の期間の次の第3の期間では、スイッチS1,S2がオフされるとともにスイッチS3,S4がオンされ、ΔV=0とすると、VO=VIとなる。
図5は図4に示したN型トランジスタ21およびキャパシタ23のレイアウトを示す図、図6は図5のVI−VI線断面図である。図5および図6において、ガラス基板30の表面に、図中Y方向に延在する帯状のポリシリコン薄膜31が形成され、ポリシリコン薄膜31の中央部の上方に絶縁層(図示せず)を介して図中X方向に延在するゲート電極21gが形成される。ゲート電極21gをマスクとしてポリシリコン薄膜31に不純物が注入される。ゲート電極21gの一方側のポリシリコン薄膜はドレイン21dとなり、ゲート電極21gの他方側のポリシリコン薄膜はソース21sとなる。
ゲート電極21gの端部は、ポリシリコン薄膜31の領域外に延在し、コンタクトホールCHおよびアルミ配線35を介してノードN21に接続される。ドレイン21dはコンタクトホールCHおよびアルミ配線33を介して高電位VH1のラインに接続され、ソース21sはコンタクトホールCHおよびアルミ配線34を介してノードN22に接続される。ゲート電極21gの上方に絶縁層(図示せず)を介してアルミ配線32が形成され、アルミ配線32はノードN24に接続される。アルミ配線32は、ゲート電極21gを覆うように形成されている。
ゲート電極21gとその周辺部との間には図6中の点線で示される電界が存在し、この電界が寄生容量の原因となる。寄生容量としては、ゲート電極21gの下面の電界によるものが最も大きいが、これはトランジスタ21の動作上必須のものである。ゲート電極21gの側面および上面の電界は、トランジスタ21の動作上必要がない。
そこで、この実施の形態1では、ゲート電極21gを覆うようにしてアルミ配線32を形成し、ゲート電極21gの側面および上面の電界に起因する寄生容量を低減するとともに、ゲート電極21gおよびアルミ配線32間の容量をオフセットキャンセル用のキャパシタ23として用いる。つまり、マイナスの影響を与えていたゲート電極21gの側面および上面の電界を逆にプラスの影響に働くようにしたので、その効果は大きい。
アルミ配線32の幅を図6中の横方向に広げるほど、ゲート電極21gとアルミ配線33,34の間の電界を少なくすることができ、寄生容量値を小さくすることができる。また、ゲート電極21gとアルミ配線33,34の間の距離を大きくするほど、ゲート電極21gとアルミ配線33,34の間の電界を少なくすることができ、寄生容量値を小さくすることができる。
この実施の形態1では、駆動回路25の入力トランジスタ21のゲート電極21gを覆うようにしてアルミ配線32を形成し、ゲート電極21gおよびアルミ配線32間の容量をオフセット補償用キャパシタ23として使用する。したがって、入力トランジスタ21のゲート電極21gの寄生容量を小さくすることができ、キャパシタ24の占有面積を大きくすることなく、オフセット電圧を正確にキャンセルすることができる。
図7は、この実施の形態1の比較例となるアナログアンプ単位回路36の構成を示す回路図であって、図4と対比される図である。図7を参照して、このアナログアンプ単位回路36が図4のアナログアンプ単位回路20と異なる点は、キャパシタ23が除去されている点である。このため、このアナログアンプ単位回路36では、N型トランジスタ21のゲート電極の寄生容量が大きく、オフセット電圧VOFを正確にキャンセルすることができない。図7では、寄生容量は、ノードN21と接地電位GNDのラインとの間に接続されたキャパシタ37で示されている。
(1)式で説明した損失電圧ΔVはキャパシタ37の容量値をC37とすると、次式で表わされる。
ΔV=VOF・C37/(C37+C24) …(2)
C21<C37<C21+C23であり、(1)式は(2)式に比べて分母が大きく分子が小さいので、(1)式の損失電圧ΔVは、(2)式の損失電圧ΔVよりも小さくなる。
ΔV=VOF・C37/(C37+C24) …(2)
C21<C37<C21+C23であり、(1)式は(2)式に比べて分母が大きく分子が小さいので、(1)式の損失電圧ΔVは、(2)式の損失電圧ΔVよりも小さくなる。
図8は、図7に示したN型トランジスタ21の構成を示す断面図であって、図6と対比される図である。図8では、ゲート電極21gの上方にアルミ配線32がないので、ゲート電極21gの側面および上面とアルミ配線33,34との間の電界が強くなり、ゲート電極21gの寄生容量が大きくなっている。
[実施の形態2]
図9は、この発明の実施の形態2によるアナログアンプ単位回路の要部を示す回路図である。図9を参照して、このアナログアンプ単位回路が図4のアナログアンプ単位回路と異なる点は、駆動回路25が駆動回路40で置換されている点である。
図9は、この発明の実施の形態2によるアナログアンプ単位回路の要部を示す回路図である。図9を参照して、このアナログアンプ単位回路が図4のアナログアンプ単位回路と異なる点は、駆動回路25が駆動回路40で置換されている点である。
駆動回路40は、定電流回路41およびP型トランジスタ42を含む。定電流回路41は、高電位VH2のラインとノードN22との間に接続され、高電位VH2のラインからノードN22に所定値の電流を流す。P型トランジスタ42は、ノードN22と定電流VL2のラインとの間に接続され、そのゲート電極はノードN21に接続される。
P型トランジスタ42の駆動電流は定電流回路41の電流値よりも十分大きく設定されているので、P型トランジスタ42はソースフォロワ動作を行ない、ノードN22の電位V22はノードN21の電位V21よりもP型トランジスタ42のしきい値電圧VTPの絶対値|VTP|だけ高い電位V22=V21+|VTP|となる。したがって、この駆動回路40のオフセット電圧VOFはVOF=|VTP|となる。
図4で示したキャパシタ23は、図5および図6で示したように、P型トランジスタ42のゲート電極およびそれを覆うように形成されたアルミ配線32で形成される。他の構成および動作は、図4〜図6で示したアナログアンプ単位回路20と同じであるので、その説明は繰返さない。
この実施の形態2でも、実施の形態1と同じ効果が得られる。
以下、この実施の形態2の種々の変更例について説明する。図10の駆動回路45は、図4の駆動回路25と図9の駆動回路40とを組合せたものである。P型トランジスタ42のゲートは、N型トランジスタ21と定電流回路22の間のノードN40の電位V40を受ける。V40はV40=V21−VTNとなり、V22はV22=V40+|VTP|=V21−VTN+|VTP|となる。この駆動回路45のオフセット電圧VOFはVOF=−VTN+|VTP|となる。
図11の駆動回路46は、図9の駆動回路40と図4の駆動回路25とを組合せたものである。N型トランジスタ21のゲートは、定電流回路41とP型トランジスタ42の間のノードN41の電位V41を受ける。V41はV41=V21+|VTP|となり、V22はV22=V41−VTN=V21+|VTP|−VTNとなる。この駆動回路46のオフセット電圧VOFはVOF=|VTP|−VTNとなる。
図12の駆動回路50は、図10の駆動回路45にP型トランジスタ51およびN型トランジスタ52を追加したものである。P型トランジスタ51は、N型トランジスタ21のドレインとノードN40との間に介挿され、そのゲート電極はノードN40に接続される。N型トランジスタ52は、ノードN22とP型トランジスタ42のソースとの間に介挿され、そのゲート電極はノードN22に接続される。トランジスタ51,52の各々は、ダイオード素子を構成する。V40はV40=V21−VTN−|VTP|となり、V22はV22=V40+|VTP|+VTN=V21−VTN−|VTP|+|VTP|+VTN=V21となる。
この駆動回路50では、N型トランジスタ21と52のしきい値電圧が等しく、かつP型トランジスタ51と42のしきい値電圧が等しい場合は、オフセット電圧VOFは0Vになる。但し、トランジスタのしきい値電圧のばらつきにより、N型トランジスタ21と52のしきい値電圧が等しくならない場合やP型トランジスタ51と42のしきい値電圧が等しくならない場合は、オフセット電圧VOFは0Vにならない。このオフセット電圧VOFは、図4のキャパシタ23,24およびスイッチS1〜S4からなるオフセット補償回路によってキャンセルされる。
図13の駆動回路55は、図11の駆動回路46にN型トランジスタ56およびP型トランジスタ57を追加したものである。N型トランジスタ56は、ノードN41とP型トランジスタ42のソースとの間に介挿され、そのゲート電極はノードN41に接続される。P型トランジスタ57は、N型トランジスタ21のソースとノードN22との間に介挿され、そのゲート電極はノードN22に接続される。トランジスタ56,57の各々は、ダイオード素子を構成する。V41はV41=V21+|VTP|+VTNとなり、V22はV22=V41−VTN−|VTP|=V21+|VTP|+VTN−VTN−|VTP|=V21となる。
この駆動回路55では、P型トランジスタ42と57のしきい値電圧が等しく、かつN型トランジスタ56と21のしきい値電圧が等しい場合は、オフセットVOFは0Vになる。但し、トランジスタのしきい値電圧のばらつきにより、P型トランジスタ42と57のしきい値電圧が等しくならない場合やN型トランジスタ56と21のしきい値電圧が等しくならない場合は、オフセット電圧VOFは0Vにならない。このオフセット電圧VOFは、図4のキャパシタ23,24およびスイッチS1〜S4からなるオフセット補償回路によってキャンセルされる。
図14の駆動回路58は、差動増幅回路60、P型トランジスタ66および定電流回路67を含む。差動増幅回路60は、P型トランジスタ61,62、N型トランジスタ63,64および定電流回路65を含む。P型トランジスタ61,62は、高電位VH1のラインとノードN61,N62との間にそれぞれ接続され、それらのゲートは共にノードN62に接続される。P型トランジスタ61,62は、カレントミラー回路を構成する。N型トランジスタ63,64は、それぞれノードN61,N62とノードN63との間に接続され、それらのゲートがそれぞれノードN21の電位V21およびノードN22の電位V22を受ける。定電流回路65は、ノードN63から低電位VL1のラインに所定値の定電流I1を流出させる。P型トランジスタ66は、高電位VH2のラインとノードN22との間に接続され、そのゲートはノードN61の電位V61を受ける。定電流回路67は、ノードN22から低電位VL2のラインに所定値の定電流I2を流出させる。
N型トランジスタ63,64には、それぞれノードN21,N22の電位V21,V22に応じた値の電流が流れる。N型トランジスタ64とP型トランジスタ62は直列接続され、P型トランジスタ61と62はカレントミラー回路を構成しているので、P型トランジスタ61にはノードN22の電位V22に応じた値の電流が流れる。V22がV21よりも高い場合は、P型トランジスタ61に流れる電流がN型トランジスタ63に流れる電流よりも大きくなってノードN61の電位V61が上昇し、P型トランジスタ66に流れる電流が減少してV22が低下する。V22がV21よりも低い場合は、P型トランジスタ61に流れる電流がN型トランジスタ63に流れる電流よりも小さくなってノードN61の電位V61が低下し、P型トランジスタ66に流れる電流が増加してV22が上昇する。
したがって、V22=V21になり、オフセット電圧VOFは0Vになる。但し、トランジスタ特性のばらつき、たとえばトランジスタ63と64のしきい値電圧のばらつきがあった場合、V22はV21と等しくならない。この場合、この2つのトランジスタ63,64のしきい値電圧の差がオフセット電圧VOFになる。このオフセット電圧VOFは、図4のキャパシタ23,24およびスイッチS1〜S4からなるオフセット補償回路によってキャンセルされる。
図15の駆動回路68は、差動増幅回路70、定電流回路76およびN型トランジスタ77を含む。差動増幅回路70は、定電流回路71、P型トランジスタ72,73およびN型トランジスタ74,75を含む。定電流回路71は、高電位VH1のラインからノードN71に所定値の定電流I1を流入させる。P型トランジスタ72,73は、それぞれノードN71とノードN72,N73との間に接続され、それらのゲートはそれぞれノードN21の電位V21およびノードN22の電位V22を受ける。N型トランジスタ74,75は、それぞれノードN72,N73と低電位VL1のラインとの間に接続され、それらのゲートは共にノードN73に接続される。N型トランジスタ74と75は、カレントミラー回路を構成する。定電流回路76は、高電位VH2のラインからノードN22に所定値の定電流I2を流入させる。N型トランジスタ77は、ノードN22と低電位VL2のラインとの間に接続され、そのゲートはノードN72の電位V72を受ける。
P型トランジスタ72,73には、それぞれノードN21,N22の電位V21,V22に応じた値の電流が流れる。P型トランジスタ73とN型トランジスタ75は直列接続され、N型トランジスタ74と75はカレントミラー回路を構成しているので、N型トランジスタ74にはノードN22の電位V22に応じた値の電流が流れる。V22がV21よりも高い場合は、N型トランジスタ74に流れる電流がP型トランジスタ72に流れる電流よりも小さくなってノードN72の電位V72が上昇し、N型トランジスタ77に流れる電流が増加してV22が低下する。V22がV21よりも低い場合は、N型トランジスタ74に流れる電流がP型トランジスタ72に流れる電流よりも大きくなってノードN72の電位V72が低下し、N型トランジスタ77に流れる電流が減少してV22が上昇する。
したがって、VO=VIになり、オフセット電圧VOFは0Vになる。但し、トランジスタ特性のばらつき、たとえばトランジスタ72と73のしきい値電圧のばらつきがあった場合、V22はV21と等しくならない。この場合、この2つのトランジスタ72,73のしきい値電圧の差がオフセット電圧VOFになる。このオフセット電圧VOFは、図4のキャパシタ23,24およびスイッチS1〜S4からなるオフセット補償回路によってキャンセルされる。
図9〜図15で示した駆動回路40,45,46,50,55,58,68のうちのいずれかの駆動回路で図4の駆動回路25を置換し、V21が入力されるトランジスタ21,42,63または72のゲート電極とそれを覆うように形成された図6のアルミ配線32とによってオフセットキャンセル用のキャパシタ23を構成することにより、実施の形態1と同じ効果が得られる。
[実施の形態3]
図16は、この発明の実施の形態3によるアナログアンプ単位回路80の構成を示す回路ブロック図である。図16を参照して、このアナログアンプ単位回路80は、図4のアナログアンプ単位回路20のスイッチS1の一方端子を入力ノードN20の代わりに基準電位VRのノードN60に接続したものである。基準電位VRは、液晶表示装置の外部から直接供給してもよいし、液晶表示装置内に設けられた低出力インピーダンスの電源回路から供給してもよい。入力ノードN20は、スイッチS3の一方端子に接続されている。スイッチS1〜S4の制御方法は、実施の形態1で説明したとおりである。
図16は、この発明の実施の形態3によるアナログアンプ単位回路80の構成を示す回路ブロック図である。図16を参照して、このアナログアンプ単位回路80は、図4のアナログアンプ単位回路20のスイッチS1の一方端子を入力ノードN20の代わりに基準電位VRのノードN60に接続したものである。基準電位VRは、液晶表示装置の外部から直接供給してもよいし、液晶表示装置内に設けられた低出力インピーダンスの電源回路から供給してもよい。入力ノードN20は、スイッチS3の一方端子に接続されている。スイッチS1〜S4の制御方法は、実施の形態1で説明したとおりである。
次に、このアナログアンプ単位回路80の効果について説明する。まずスイッチS1,S2がオンすると、駆動回路25の入力電位V21は基準電位VRになり、駆動回路25の出力電位V22はV22=V21−VTN=VR−VTNとなり、キャパシタ23,24はオフセット電圧VOF=−VTNに充電される。
次にスイッチS1,S2がオフされると、オフセット電圧VOFがキャパシタ23,24に保持される。次いでスイッチS3がオンされると、ノードN24の電位がVR−VOFからVIに変化する。この変化分はキャパシタ23,24を介して駆動回路25の入力ノードN21に伝達される。VI>VR−VOFとすると、駆動回路25の入力ノードN21の電圧変化ΔV1は次式で表わされる。
ΔV1=[VI−(VR−VOF)]・C1/(C0+C1) …(3)
ここで、C0はノードN21の寄生容量の容量値であり、C1はキャパシタ23,24の容量値の和である。C1/(C0+C1)=1/(1+C0/C1)であり、C0≪C1とすると、1/(1+C0/C1)≒1−C0/C1となる。C0/C1=rとすると、1−CO/C1=1−rとなり、この式を上式(3)に代入すると、次式が得られる。
ΔV1=[VI−(VR−VOF)]・(1−r) …(4)
駆動回路25の入力電位V21は、基準電位VRにΔV1を加算した電位VR+ΔV1となり、これは次式で表わされる。
V21=VR+ΔV1=VR+[VI−(VR−VOF)]・(1−r)
=VR+VI−VR+VOF−[VI−(VR−VOF)]・r
=VI+VOF−r・VOF−r・(VI−VR) …(5)
図4のアナログアンプ単位回路20について同様の計算を行なうと以下のようになる。
V21=VI+VOF−VOF・C0・(C0+C1)
=VI+VOF−VOF・(C0/C1)/(C0/C1+1)
=VI+VOF−VOF・r/(1+r)
≒VI+VOF−VOF・r・(1−r)
=VI+VOF−VOF・(r−r2)
ここでr2≒0とすると、次式が得られる。
V21≒VI+VOF−r・VOF …(6)
式(5)と(6)を比較すると、図16のアナログアンプ単位回路80のV21は図4のアナログアンプ単位回路20のV21に比べて式(5)の第4項分[−r・(VI−VR)]だけ小さくなるが、この値はrを小さくすることにより無視可能な大きさになる。
ΔV1=[VI−(VR−VOF)]・C1/(C0+C1) …(3)
ここで、C0はノードN21の寄生容量の容量値であり、C1はキャパシタ23,24の容量値の和である。C1/(C0+C1)=1/(1+C0/C1)であり、C0≪C1とすると、1/(1+C0/C1)≒1−C0/C1となる。C0/C1=rとすると、1−CO/C1=1−rとなり、この式を上式(3)に代入すると、次式が得られる。
ΔV1=[VI−(VR−VOF)]・(1−r) …(4)
駆動回路25の入力電位V21は、基準電位VRにΔV1を加算した電位VR+ΔV1となり、これは次式で表わされる。
V21=VR+ΔV1=VR+[VI−(VR−VOF)]・(1−r)
=VR+VI−VR+VOF−[VI−(VR−VOF)]・r
=VI+VOF−r・VOF−r・(VI−VR) …(5)
図4のアナログアンプ単位回路20について同様の計算を行なうと以下のようになる。
V21=VI+VOF−VOF・C0・(C0+C1)
=VI+VOF−VOF・(C0/C1)/(C0/C1+1)
=VI+VOF−VOF・r/(1+r)
≒VI+VOF−VOF・r・(1−r)
=VI+VOF−VOF・(r−r2)
ここでr2≒0とすると、次式が得られる。
V21≒VI+VOF−r・VOF …(6)
式(5)と(6)を比較すると、図16のアナログアンプ単位回路80のV21は図4のアナログアンプ単位回路20のV21に比べて式(5)の第4項分[−r・(VI−VR)]だけ小さくなるが、この値はrを小さくすることにより無視可能な大きさになる。
図3で示した階調電位発生回路16から多数のアナログアンプ単位回路20に同一の階調電位VGを与える場合は、階調電位発生回路16の負荷容量値は多数のアナログアンプ単位回路20の入力容量値C0の総和になり、階調電位VGの安定化に必要な時間が長くなる。しかし、アナログアンプ単位回路20を図16のアナログアンプ単位回路80で置換すると、アナログアンプ単位回路80の入力容量は基準電位VRで充電されるので、階調電位発生回路16の負荷容量値が大幅に小さくなり、階調電位VGが短時間で安定する。
[実施の形態4]
図17は、この発明の実施の形態4によるアナログアンプ単位回路81の構成を示す回路図であって、図4と対比される図である。図17を参照して、このアナログアンプ単位回路81が図4のアナログアンプ単位回路20と異なる点は、入力ノードN20とスイッチS1の一方端子との間に図9の駆動回路40が追加されている点である。P型トランジスタ42のゲート電極は入力ノードN20に接続され、定電流回路41およびP型トランジスタ42間のノードN41はスイッチS1の一方端子に接続される。N型トランジスタ21はデータ線6を駆動する必要があるが、P型トランジスタ42はN型トランジスタ21を駆動すればよいので、P型トランジスタ42のサイズはN型トランジスタ21のサイズよりも十分に小さく設定されており、P型トランジスタ42の入力容量値はN型トランジスタ21の入力容量値よりも十分に小さい。スイッチS1〜S4の制御方法は、実施の形態1で説明したとおりである。
図17は、この発明の実施の形態4によるアナログアンプ単位回路81の構成を示す回路図であって、図4と対比される図である。図17を参照して、このアナログアンプ単位回路81が図4のアナログアンプ単位回路20と異なる点は、入力ノードN20とスイッチS1の一方端子との間に図9の駆動回路40が追加されている点である。P型トランジスタ42のゲート電極は入力ノードN20に接続され、定電流回路41およびP型トランジスタ42間のノードN41はスイッチS1の一方端子に接続される。N型トランジスタ21はデータ線6を駆動する必要があるが、P型トランジスタ42はN型トランジスタ21を駆動すればよいので、P型トランジスタ42のサイズはN型トランジスタ21のサイズよりも十分に小さく設定されており、P型トランジスタ42の入力容量値はN型トランジスタ21の入力容量値よりも十分に小さい。スイッチS1〜S4の制御方法は、実施の形態1で説明したとおりである。
式(4)のVRをV41=VI+|VTP|で置換するとV21は次式で表わされる。
V21=VI+VOF−r・VOF−r・(VI−VI−|VTP|)
=VI+VOF−r・VOF+r・|VTP| …(7)
式(7)と(6)を比較すると、図17のアナログアンプ単位回路81のV21は図4のアナログアンプ単位回路20のV21に比べて式(7)の第4項分r・|VTP|だけ大きくなる。通常、VOF(=VTN)と|VTP|はほぼ同じ値に設定されるので、第4項により第3項が相殺され、オフセット電圧VOFが補償される。
V21=VI+VOF−r・VOF−r・(VI−VI−|VTP|)
=VI+VOF−r・VOF+r・|VTP| …(7)
式(7)と(6)を比較すると、図17のアナログアンプ単位回路81のV21は図4のアナログアンプ単位回路20のV21に比べて式(7)の第4項分r・|VTP|だけ大きくなる。通常、VOF(=VTN)と|VTP|はほぼ同じ値に設定されるので、第4項により第3項が相殺され、オフセット電圧VOFが補償される。
この実施の形態4では、階調電位発生回路16の負荷容量値が大幅に小さくなり、階調電位VGが短時間で安定する。
[実施の形態5]
図18は、この発明の実施の形態5によるアナログアンプ単位回路85の構成を示す回路図であって、図4と対比される図である。図18を参照して、このアナログアンプ単位回路85が図4のアナログアンプ単位回路20と異なる点は、キャパシタ86が追加されている点である。キャパシタ86は、キャパシタ24に並列接続される。
図18は、この発明の実施の形態5によるアナログアンプ単位回路85の構成を示す回路図であって、図4と対比される図である。図18を参照して、このアナログアンプ単位回路85が図4のアナログアンプ単位回路20と異なる点は、キャパシタ86が追加されている点である。キャパシタ86は、キャパシタ24に並列接続される。
ここで、ノードN21の寄生容量の容量値をC21とし、キャパシタ23,24,86の容量値をC23,C24,C86とすると、実施の形態1で説明した損失電圧ΔVは次式で表される。
ΔV=VOF・C21/(C21+C23+C24+C86) …(8)
但し、このアナログアンプ単位回路85では、N型トランジスタ21のゲート電極の寄生容量がキャパシタ23として使用され、さらにキャパシタ24の一方電極(ノードN21に接続された電極)の寄生容量がキャパシタ86として使用されるので、C21が十分に小さくなり、ΔVが十分に小さくなる。
ΔV=VOF・C21/(C21+C23+C24+C86) …(8)
但し、このアナログアンプ単位回路85では、N型トランジスタ21のゲート電極の寄生容量がキャパシタ23として使用され、さらにキャパシタ24の一方電極(ノードN21に接続された電極)の寄生容量がキャパシタ86として使用されるので、C21が十分に小さくなり、ΔVが十分に小さくなる。
図19は図18に示したN型トランジスタ21およびキャパシタ23,24,25のレイアウトを示す図、図20は図19のXX−XX線断面図である。図19および図20において、ガラス基板30の表面に、図中Y方向に延在する帯状のポリシリコン薄膜31が形成され、ポリシリコン薄膜31の中央部の上方に絶縁層(図示せず)を介して図中X方向に延在するゲート電極21gが形成される。ゲート電極21gをマスクとしてポリシリコン薄膜31に不純物が注入される。ゲート電極21gの一方側のポリシリコン薄膜はドレイン21dとなり、ゲート電極21gの他方側のポリシリコン薄膜はソース21sとなる。
ゲート電極21gの端部は、ポリシリコン薄膜31の領域外に延在している。ドレイン21dはコンタクトホールCHおよびアルミ配線33を介して高電位VH1のラインに接続され、ソース21sはコンタクトホールCHおよびアルミ配線34を介してノードN22に接続される。ゲート電極21gの上方に絶縁層(図示せず)を介してアルミ配線32が形成される。アルミ配線32は、ゲート電極21gを覆うように形成されている。ゲート電極21gはキャパシタ23の一方電極を構成し、アルミ配線32はキャパシタ23の他方電極を構成する。
また、帯状のポリシリコン薄膜31に隣接して、ガラス基板30の表面に四角形のポリシリコン膜90が形成される。ポリシリコン膜90は、たとえばN型不純物が注入されて導電体にされている。ポリシリコン膜90の上方に絶縁層(図示せず)を介して略四角形の電極91が形成される。電極91は、ゲート電極21gと同じ導電体層で形成され、ポリシリコン膜90よりも小さい。電極91の上方に絶縁層(図示せず)を介して四角形のアルミ電極92が形成される。アルミ電極92は、ポリシリコン膜90および電極91を覆うように形成されている。
電極91は、ゲート電極21gに接続されるとともに配線93を介してノードN21に接続される。アルミ電極92は、コンタクトホールCHを介してポリシリコン膜90に接続されるとともにアルミ配線94を介してノードN24に接続される。電極91はキャパシタ24,86の一方電極を構成し、ポリシリコン膜90およびアルミ電極92はそれぞれキャパシタ24,86の他方電極を構成する。
図6で説明したように、ゲート電極21gおよび電極91とその周辺部との間には電界が存在し、この電界が寄生容量の原因となる。そこで、この実施の形態5では、電極91を覆うようにしてアルミ電極92を形成し、電極91の側面および上面の電界に起因する寄生容量を低減するとともに、電極91およびアルミ電極92間の容量をオフセットキャンセル用のキャパシタ86として用いる。つまり、マイナスの影響を与えていた電極91の側面および上面の電界を逆にプラスの影響に働くようにしたので、その効果は大きい。
この実施の形態5では、オフセット補償用キャパシタ24の一方電極91を覆うようにしてアルミ電極92を形成し、電極91およびアルミ電極92間の容量をオフセット補償用キャパシタ86として使用する。したがって、入力トランジスタ21のゲート電極21gの寄生容量を小さくすることができ、キャパシタ24の占有面積を大きくすることなく、オフセット電圧を正確にキャンセルすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 液晶パネル、2 液晶セル、3 画素、4 ゲート線、5 共通電位線、6 データ線、7 垂直走査回路、8 水平走査回路、10 液晶駆動回路、11,21,52,56,63,64,74,75,77 N型トランジスタ、12,23,24,37,86 キャパシタ、13 シフトレジスタ、14,15 データラッチ回路、16 階調電位発生回路、17 抵抗素子、18 デコード回路、19 アナログアンプ、20,36,80,81,85 アナログアンプ単位回路、21g ゲート電極、21d ドレイン、21s ソース、22,41,65,67,71,76 定電流回路、25,40,45,46,50,55,58,68 駆動回路、S1〜S4 スイッチ、30 ガラス基板、31,90 ポリシリコン薄膜、32〜35,94 アルミ配線、CH コンタクトホール、42,51,57,61,62,66,72,73 P型トランジスタ、60,70 差動増幅回路、91 電極、92 アルミ電極、93 配線。
Claims (15)
- オフセット補償機能付駆動回路であって、
そのゲート電極が入力ノードに接続された第1のトランジスタを含み、前記入力ノードの電位に応じた電位を出力ノードに出力する駆動回路、および
前記駆動回路のオフセット電圧に充電される第1のキャパシタを含み、前記オフセット電圧を補償するオフセット補償回路を備え、
前記第1のキャパシタは、
前記第1のトランジスタのゲート電極である第1の電極、および
前記第1の電極に対向して設けられた第2の電極を含む、オフセット補償機能付駆動回路。 - 前記第1のトランジスタは、絶縁体基板の表面上に形成された半導体薄膜を含み、
前記ゲート電極は、前記半導体薄膜の表面上に絶縁層を介して形成され、
前記第1のキャパシタの第2の電極は、前記ゲート電極の表面上に絶縁層を介して形成されている、請求項1に記載のオフセット補償機能付駆動回路。 - オフセット補償機能付駆動回路であって、
そのゲート電極が入力ノードに接続された第1のトランジスタを含み、前記入力ノードの電位に応じた電位を出力ノードに出力する駆動回路、および
前記駆動回路のオフセット電圧に充電される第1のキャパシタを含み、前記オフセット電圧を補償するオフセット補償回路を備え、
前記第1のキャパシタは、
前記第1のトランジスタのゲート電極に接続された第1の電極、
前記第1の電極の一方側に絶縁層を介して形成された第2の電極、および
前記第1の電極の他方側に絶縁層を介して形成され、前記第2の電極に接続された第3の電極を含む、オフセット補償機能付駆動回路。 - 前記第1のトランジスタは、絶縁体基板の表面上に形成された半導体薄膜の一部分を含み、
前記ゲート電極は、前記半導体薄膜の表面上に絶縁層を介して形成された第1の導電体層の一部分を含み、
前記第1の電極は、前記第1の導電体層の他の部分を含み、
前記第2の電極は、前記半導体薄膜の他の部分を含み、
前記第3の電極は、前記第1の導電体層の表面上に絶縁層を介して形成された第2の導電体層の一部分を含む、請求項3に記載のオフセット補償機能付駆動回路。 - オフセット補償機能付駆動回路であって、
そのゲート電極が入力ノードに接続された第1のトランジスタを含み、前記入力ノードの電位に応じた電位を出力ノードに出力する駆動回路、および
前記駆動回路のオフセット電圧に充電される第1のキャパシタを含み、前記オフセット電圧を補償するオフセット補償回路を備え、
前記第1のキャパシタは、
前記第1のトランジスタのゲート電極である第1の電極、
前記第1の電極に対向して設けられた第2の電極、
第3の電極、
前記第3の電極の表面上に絶縁層を介して形成され、前記第1の電極に接続された第4の電極、および
前記第4の電極の表面上に絶縁層を介して形成され、前記第2および第3の電極に接続された第5の電極を含む、オフセット補償機能付駆動回路。 - 前記第1のトランジスタは、絶縁体基板の表面上に形成された半導体薄膜の一部分を含み、
前記ゲート電極は、前記半導体薄膜の表面上に絶縁層を介して形成された第1の導電体層の一部分を含み、
前記第2の電極は、前記第1の導電体層の表面上に絶縁層を介して形成された第2の導電体層の一部分を含み、
前記第3の電極は、前記半導体薄膜の他の部分を含み、
前記第4の電極は、前記第1の導電体層の他の部分を含み、
前記第5の電極は、前記第2の導電体層の他の部分を含む、請求項5に記載のオフセット補償機能付駆動回路。 - 前記オフセット補償回路は、
入力電位を前記入力ノードに与えるとともに、前記第1のキャパシタの第2の電極を前記出力ノードに接続し、前記第1のキャパシタを前記オフセット電圧に充電させる第1の切換回路、および
前記第1のキャパシタの第2の電極に前記入力電位を与える第2の切換回路を含む、請求項1から請求項6のいずれかに記載のオフセット補償機能付駆動回路。 - 前記オフセット補償回路は、
基準電位を前記入力ノードに与えるとともに、前記第1のキャパシタの第2の電極を前記出力ノードに接続し、前記第1のキャパシタを前記オフセット電圧に充電させる第1の切換回路、および
前記第1のキャパシタの第2の電極に入力電位を与える第2の切換回路を含む、請求項1から請求項6のいずれかに記載のオフセット補償機能付駆動回路。 - 前記オフセット補償回路は、
入力電位に応じた電位を出力する副駆動回路、
前記副駆動回路の出力電位を前記入力ノードに与えるとともに、前記第1のキャパシタの第2の電極を前記出力ノードに接続し、前記第1のキャパシタを前記オフセット電圧に充電させる第1の切換回路、および
前記第1のキャパシタの第2の電極に前記入力電位を与える第2の切換回路を含む、請求項1から請求項6のいずれかに記載のオフセット補償機能付駆動回路。 - 前記オフセット補償回路は、さらに、前記第1のキャパシタに並列接続された第2のキャパシタを含む、請求項1から請求項9のいずれかに記載のオフセット補償機能付駆動回路。
- 前記駆動回路は、さらに、前記出力ノードと第1の電源電位のラインとの間に接続された第1の定電流回路を含み、
前記第1のトランジスタのドレインは第2の電源電位のラインに接続され、そのソースは前記出力ノードに接続されている、請求項1から請求項10のいずれかに記載のオフセット補償機能付駆動回路。 - 前記第1のトランジスタは第1の導電形式であり、
前記駆動回路は、
さらに、そのドレインが前記出力ノードに接続され、そのソースが第1の電源電位のラインに接続された第2の導電形式の第2のトランジスタ、
第2の電源電位のラインと前記出力ノードとの間に接続された第1の定電流回路、および
前記第2のトランジスタのゲート電極と第3の電源電位のラインとの間に接続された第2の定電流回路を含み、
前記第1のトランジスタのドレインは第4の電源電位のラインに接続され、そのソースは前記第2のトランジスタのゲート電極に接続されている、請求項1から請求項10のいずれかに記載のオフセット補償機能付駆動回路。 - 前記駆動回路は、
さらに、前記第1のトランジスタのソースと前記第2のトランジスタのゲート電極との間に介挿され、そのゲート電極が前記第2のトランジスタのゲート電極に接続された第2の導電形式の第3のトランジスタ、および
前記出力ノードと前記第2のトランジスタのソースとの間に介挿され、そのゲート電極が前記出力ノードに接続された第1の導電形式の第4のトランジスタを含む、請求項12に記載のオフセット補償機能付駆動回路。 - 前記駆動回路は、
第1の電源電位のラインと前記出力ノードとの間に接続された第2のトランジスタ、
前記出力ノードと第2の電源電位のラインとの間に接続された定電流回路、および
前記第1のトランジスタと、そのゲート電極が前記出力ノードに接続された第3のトランジスタとを有し、前記出力ノードの電位が前記入力ノードの電位に一致するように前記第2のトランジスタのゲート電極の電位を制御する差動増幅回路を含む、請求項1から請求項10のいずれかに記載のオフセット補償機能付駆動回路。 - 請求項1から請求項14のいずれかに記載のオフセット補償機能付駆動回路と、
前記オフセット補償機能付駆動回路の出力電位に応じてその光透過率が変化する液晶セルとを備える、液晶表示装置。
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2005
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