JP2005101431A - フェライトコアの取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、フェライトコアを電源ケーブルに装着する従来の様々な手法に対応可能で電子機器の外部からのノイズの流れ込みを効果的に遮断することができるフェライトコアの取付構造を提供することを目的とするものである。
【解決手段】取付部材3は、ブッシュ固定部30、コア固定部31及び連結部32からなる。ブッシュ固定部30は、一対の保持体33の内側にブッシュ4を保持して筐体2の取付穴21に嵌め込まれている。コア固定部31は、湾曲した基体部36にフェライトコア6を収納し、係止部37及び爪部38によりフェライトコア6を安定した状態に保持している。電源ケーブル5は、ブッシュ4に設けられた保持孔41を貫通してフェライトコア6の中心孔60に二重に挿通されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器の内部又は外部で発生したノイズを吸収するために電源ケーブルに装着されるフェライトコアの取付構造に関する。
電源ケーブルに装着されるフェライトコアは重量が大きいため、従来よりその取付方法に様々な改良工夫がなされている。例えば、特許文献1には、電子機器の本体とカバーとを接続するコードに遊挿可能に配設されたダクトにフェライトコアを取り付けた点が記載されている。また、特許文献2には、筐体に固定されたケーブルブッシュにフェライトコアを内蔵させた点が記載されている。また、特許文献3には、開閉可能に形成されたケース部に2分割されたフェライトコアを収納して保持する保持ケースからなる雑音電流吸収ブッシュが記載されている。また、特許文献4には、フェライトコアを覆うカバーにやじり状の固定部を設け、固定板に形成された穴に固定部を挿入してフェライトコアを固定する点が記載されている。
実開平5−77915号公報 実開平6−84635号公報 特開平7−273485号公報 特開平11−204980号公報
上述した特許文献1から3に記載されているように、ケーブル用ブッシュやダクトにフェライトコアを内蔵させると、例えば図9に示すようにフェライトコア100にケーブル101を二重に巻きつける場合には用いることができない。また、ケーブル自体は規格化されているためそれに合わせてブッシュも規格化することができるが、フェライトコアについては特に規格化されていないため、ブッシュをフェライトコアに合わせて設計しなおす必要があり、さらにブッシュを固定する電子機器の筐体の取付穴についてもブッシュに合わせて設計する必要がある。したがって、フェライトコアに合わせて製造する手間がかかり、そのためのコスト負担が大きくならざるを得ない。
また、特許文献4に記載されているように、電子機器の筐体に設けられたケーブルの取出口から離れた位置でフェライトコアをケーブルに装着すると、筐体外部からのノイズが筐体内に流れ込みやすくなる。図10では、フェライトコア100をカバー102で保持して筐体103の内部に固定しているが、ケーブル101の取出口であるブッシュ104からフェライトコア100までのケーブル部分Aからノイズが放射するため、筐体103の内部にノイズが流れ込んでしまう。そして、フェライトコアを固定するために別途筐体に穴を形成する等の工程が必要となり、コストアップにつながることになる。
そこで、本発明は、フェライトコアを電源ケーブルに装着する従来の様々な手法に対応可能で電子機器の外部からのノイズの流れ込みを効果的に遮断することができるフェライトコアの取付構造を提供することを目的とするものである。
本発明に係るフェライトコアの取付構造は、電源ケーブルを貫通させて保持する保持孔が形成されるとともに筐体の取付穴に固定されるケーブル固定部と、前記電源ケーブルに流れるノイズを吸収するフェライトコアを前記筐体内において前記電源ケーブルに装着されるように保持するコア固定部と、該コア固定部を前記ケーブル固定部に近接して連結する連結部と備えていることを特徴とする。
さらに、前記連結部は、前記ケーブル固定部における前記電源ケーブルの貫通方向に沿って前記電源ケーブルが前記コア固定部に保持されるように前記コア固定部及び前記ケーブル固定部を一体化して連結することを特徴とする。
さらに、前記連結部は、前記ケーブル固定部に設けられた係止穴と前記コア固定部に形成された前記電源ケーブルの挿通孔との間を通して結束された紐状体からなることを特徴とする。
さらに、前記連結部は、前記ケーブル固定部において前記筐体内に向かって突設されるとともに前記コア固定部が引掛け可能なフックからなることを特徴とする。
上記のような構成を有することで、電源ケーブルを保持するケーブル固定部とフェライトコアを保持するコア固定部を分けて構成しているので、例えばフェライトコアに電源ケーブルを二重巻きするといった装着方法にも対応可能であり、さらにコア固定部をケーブル固定部に近接して連結する連結部を設けているので、ケーブル固定部に近接した位置にフェライトコアを配置して筐体外部からのノイズを吸収することができ、筐体内部へのノイズの流れ込みを効果的に遮断することが可能となる。また、フェライトコアを固定するために別途筐体に固定穴等を形成する必要がなくなる。
さらに、ケーブル固定部における電源ケーブルの貫通方向に沿って電源ケーブルがコア固定部に保持されるようにコア固定部及びケーブル固定部を一体化して連結すれば、ケーブル固定部での電源ケーブルの不用意な折れ曲がりを防止するとともに、コア固定部及びケーブル固定部が一体化されているので取付作業を効率化することができる。
さらに、ケーブル固定部に係止穴を設け、コア固定部に形成された電源ケーブルの保持孔部との間を紐状体通して結束することで連結すれば、ケーブル固定部及びコア固定部を容易に連結することができるとともに、両者を近接した位置に保持することが可能となる。同様に、ケーブル固定部に筐体内に向かってフックを突設し、このフックにコア固定部を引掛けて連結すれば、容易に連結でき取付作業が効率化するとともに両者を近接した位置に保持できる。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施形態を示す概略斜視図である。また、図2及び図3は、それぞれその側面図及び上面図を示している。取付構造1は、電子機器の筐体2に嵌め込まれる取付部材3と、電源ケーブル5が貫通して保持されるブッシュ4と、フェライトコア6とからなる。
取付部材3は、ブッシュ4を保持するブッシュ固定部30と、フェライトコア6を保持するコア固定部31と、両固定部を一体として連結する連結部32とからなる。
ブッシュ固定部30には、一対の保持体33が底部の両側に立設している。保持体33の内側には、ブッシュ4の両縁部に形成された溝40と嵌合するレール部34がそれぞれ設けられており、保持体33の外側には、筐体2の側面板20に設けられた取付穴21に嵌合する溝35が設けられている。そして、ブッシュ固定部30の底部が連結部32と連続して一体化している。
コア固定部31は、軸方向に上下に分割した半円筒状に湾曲形成された基体部36を有しており、その中にフェライトコア6のほぼ下半分が収納されて保持される。基体部36の軸方向の両側には、基体部36の周縁に沿って係止部37が設けられており、基体部36の側端部にはそれぞれ爪部38が突設されている。したがって、フェライトコア6は、基体部36内に収納されると、爪部38により上方への移動が規制され、係止部37により軸方向への移動が制限されるため、安定して保持されるようになる。基体部36の底部は連結部32と一体化して連結している。
ブッシュ4は、ほぼ中央部分に電源ケーブル5が貫通して保持される保持孔41が穿設されており、上述したようにブッシュ固定部30に嵌め込まれて安定した状態で保持される。
フェライトコア6は、鉄を主成分とする材料からなり、円柱状に成形されている。フェライトコア6の軸方向の中心部分には、電源ケーブル5を挿通するための中心孔60が貫通して設けられている。そして、ブッシュ4に穿設された保持孔41における電源ケーブル5の貫通方向に沿って中心孔60が配置されるように、フェライトコア6はコア固定部31に保持されている。
以上の説明から明らかなように、上記の実施形態では、ブッシュ4及びブッシュ固定部30がケーブル固定部を構成し、コア固定部31及び連結部32がそれぞれコア固定部及び連結部に相当する。そして、フェライトコア6の中心孔60が電源ケーブル5のブッシュ4における貫通方向に沿うように配置されているため、フェライトコア6をブッシュ4に十分近接した位置に配置することができることから、コア固定部31は、ブッシュ固定部30に十分近接した位置に配置される。
次に、別の実施形態について説明する。図4は、その概略側面図を示しており、図5は、上面図を示している。ブッシュ固定部30は、図1と同様に筐体2に嵌め込まれ、内側にブッシュ4を保持している。ブッシュ固定部30の筐体内側には係止穴が形成されたリング状の係止部39が突設されている。そして、コア固定部は、図6に示すようにフェライトコア6全体を被覆するカバー部材70からなり、カバー部材70の軸方向の中心部分にはフェライトコア6の中心孔60とほぼ一致するように挿通孔71が穿設されている。したがって、電源ケーブル5は、中心孔60及び挿通孔71を通って保持されるようになる。また、連結部である紐状体8は、係止部39の係合穴、中心孔60及び挿通孔71を挿通して結束されており、フェライトコア6をブッシュ固定部30の近接した位置に保持することができる。
また、図7及び図8は、図4に示した実施形態の変形例に関する概略側面図及びその上面図を示している。この例では、連結部としてフック9を用いている。フック9は、弓状に湾曲しており、基端部がブッシュ固定部30の底部に固定されており、先端部90は上方に向かって延びるように形成されている。先端部90は、上述したカバー部材70の挿通孔71及びフェライトコア6の中心孔60に下方から挿入されてカバー部材70及びフェライトコア6をブッシュ固定部30に近接した位置に保持するようになっている。
以上説明した例では、いずれもブッシュ固定部30にコア固定部を連結しているので、筐体2の側面板20に別途コア固定部を固定するための加工(取付穴の穿設、取付用突起部の形成等)を行う必要がなく、また、取付構造を筐体2に装着する際には嵌め込むだけで簡単に装着することができ、生産効率を高めることが可能となる。
本発明に係る実施形態に関する概略斜視図である。 図1の側面図である。 図1の上面図である。 本発明に係る別の実施形態に関する概略側面図である。 図4の上面図である。 図4のコア固定部の概略斜視図である。 図4に示す実施形態の変形例に関する概略側面図である。 図7の上面図である。 従来例に関する説明図である。 別の従来例に関する説明図である。
符号の説明
1 取付構造
2 筐体
3 取付部材
30 ブッシュ固定部
31 コア固定部
32 連結部
4 ブッシュ
5 電源ケーブル
6 フェライトコア
70 カバー部材
8 紐状体
9 フック

Claims (4)

  1. 電源ケーブルを貫通させて保持する保持孔が形成されるとともに筐体の取付穴に固定されるケーブル固定部と、前記電源ケーブルに流れるノイズを吸収するフェライトコアを前記筐体内において前記電源ケーブルに装着されるように保持するコア固定部と、該コア固定部を前記ケーブル固定部に近接して連結する連結部と備えていることを特徴とするフェライトコアの取付構造。
  2. 前記連結部は、前記ケーブル固定部における前記電源ケーブルの貫通方向に沿って前記電源ケーブルが前記コア固定部に保持されるように前記コア固定部及び前記ケーブル固定部を一体化して連結することを特徴とする請求項1に記載のフェライトコアの取付構造。
  3. 前記連結部は、前記ケーブル固定部に設けられた係止穴と前記コア固定部に形成された前記電源ケーブルの挿通孔との間を通して結束された紐状体からなることを特徴とする請求項1に記載のフェライトコアの取付構造。
  4. 前記連結部は、前記ケーブル固定部において前記筐体内に向かって突設されるとともに前記コア固定部が引掛け可能なフックからなることを特徴とする請求項1に記載のフェライトコアの取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015173167A (ja) * 2014-03-11 2015-10-01 オリンパス株式会社 電気機器

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