JP2005099597A - 基板のギャップ形成装置、ギャップ形成方法及び液晶パネル - Google Patents

基板のギャップ形成装置、ギャップ形成方法及び液晶パネル Download PDF

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真二 杉崎
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Abstract

【課題】 ギャップ形成される接合基板のサイズが異なる場合であっても、排気ノズルによる接合基板の内部からの排気を確実に行えるようにする。
【解決手段】 上部側のヒートプレス41におけるプレス面41aにはその全面にわたって非通気性シート44が貼り付けられ、その表面には方形枠状の隔壁45が固着され、かつ隔壁45の内側には、非通気性シート44に内部が排気経路として機能する通気性シート46が止着されて、ヒートプレス41が下降すると、隔壁45の内部が密閉空間となるが、隔壁45を貫通するように設けた排気ノズル51からなる減圧手段50により密閉空間が減圧される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、例えば液晶基板を構成する上下2枚の基板を接合した接合基板間に介装したシール材を熱硬化させて、両基板間に所定のギャップを形成する基板のギャップ形成装置及びギャップ形成方法に関するものであり、さらにこのギャップ形成方法に基づいて製造された液晶パネルに関するものである。
例えば、カラーTFT型の液晶ディスプレイを構成する液晶パネルは、TFT基板とカラーフィルタとからなる上下2枚の基板を、その間に液晶を封入した状態にして接合したものから構成される。この液晶封入領域を形成するために、TFT基板とカラーフィルタとの間に液晶封入領域の区画壁となるシール材を介装して、その間に一定のギャップを持たせるようになし、このギャップ内に液晶が充填される。
従って、液晶パネルを形成するには、まず上下の基板のうち、一方の基板、例えばTFT基板に液晶封入領域を形成する位置に未硬化の熱硬化性樹脂からなるシール材を適正なギャップより大きな厚みをもって方形枠状のパターンとなるように塗布する。ただし、このシール材は液晶封入領域の全周に及ぶのではなく、液晶注入口の部分を欠落させておく。また、両基板間に適正なギャップを持たせるために、例えば適正なギャップの寸法と一致する直径を有するガラスロッド等からなる離隔部材をシール材に混入させる。
このようにしてシール材を塗布したTFT基板に対して、カラーフィルタを正確に位置合わせして重ね合わせて仮圧着する。また、未硬化のシール材を仮圧着しただけでは外力が加わると両基板間に位置ずれが生じるので、両基板間における所定の位置に例えば紫外線硬化樹脂をスポット的に塗布し、紫外線を照射してこの紫外線硬化樹脂を硬化させて、2枚の接合基板を仮圧着した状態で相対的に位置ずれしないように固定的に保持する。
以上のようにして仮圧着された接合基板はギャップを形成するための装置に送り込んで、1段乃至複数段のプレス手段によって加熱下で加圧することにより熱圧着させて、両基板間に一定のギャップを形成すると共にシール材を熱硬化させる。従って、このギャップ形成装置は、それぞれ加熱された上下のヒートプレスを有するプレス手段を備えたものから構成され、両ヒートプレス間で接合基板を熱圧着することにより、シール材を圧縮させて両基板間が離隔部材の直径と実質的に一致するようにギャップの調整を行うと共に、熱硬化性樹脂を硬化させる。一般的には、下部側のヒートプレスは固定的に保持され、上部側のヒートプレスは昇降可能となっている。しかも、両基板間に形成されるギャップは全体にわたって均一なものとしなければならず、このためには基板の全面に均等な加圧力を作用させる必要がある。そこで、上下のヒートプレスにおけるプレス面の少なくとも一方側にはクッション部材等を設けて、両基板間に平行度が出るように加圧力を作用させるようにしている。
ところで、プレス手段によるギャップ形成時には、シール材が所定量圧縮されることから、このシール材により囲まれた領域の容積が減少する。接合基板間にはシール材が欠落した液晶注入口が形成されているので、ギャップ形成時にはこの液晶注入口から空気が排出されることになる。しかしながら、シール材を欠落させた部分の開口面積は比較的小さいことから、加圧時における液晶封入領域内の空気を迅速に排出できず、内部の圧力が上昇して、シール材による区画壁を破壊する、所謂シールパスが生じることになる。
しかも、液晶パネルの製造ラインのギャップ形成段階までは、通常、接合基板は、最終製品である液晶パネルのサイズの数倍、例えば6倍〜8倍の大きさを有するガラス基板が用いられ、ギャップ形成を行った後に、接合基板を所定の切断線に沿って切断するようにしている。このために、接合基板に形成されるシール材のパターンは、各液晶封入領域を区画形成するように複数箇所に及んでいる。また、接合基板を切断する際の便宜のために、相隣接する液晶封入領域間において、液晶封入領域を形成する以外にも、切断時の補強用としてのシール材のパターンを配置するのが一般的である。このために、各々の液晶パネルの液晶封入領域における液晶注入口を構成するシール材の欠落部のうち、ある部分では液晶封入領域となる部位からの排気通路は、他の液晶封入領域を区画形成するシール材の壁や、補強用のシール材の間に形成される細い迷路状となり、接合基板が圧縮された時における空気の排出が益々困難になる。その結果、液晶封入領域内の圧力が高まってシール材が破損して、シールパスが発生する可能性がある。特に、溶剤を多量に含んだ溶剤性のシール材を用いる場合には、このシール材が加熱されることにより溶剤が気化するために、シール材で区画形成された液晶封入領域の内部圧力が著しく上昇することから、シールパスの発生頻度がさらに高くなる。
以上のことから、特許文献1に示されているように、上下いずれかのヒートプレス、例えば上側のヒートプレスにおけるプレス面に接合基板の外形より大きく、しかもその厚み寸法と同じか、それより大きい厚みを持った弾性部材から構成される隔壁を設け、この隔壁によってシール材が圧縮される前の段階から接合基板が装着されている部位を密閉空間となし、この隔壁を貫通するように排気ノズルを設ける構成としたものが従来から知られている。従って、上下のヒートプレスが作動して、隔壁により接合基板の配置部が密閉された状態で、しかもシール材が圧縮される前の段階から、排気ノズルにより密閉空間の内部を排気することによって、プレス時において、シール材により区画された空間の内部圧力が上昇するのを抑制して、シールパスを発生させずに、円滑かつ確実にギャップ形成が行われる。
特開2002−214589号公報
ところで、プレスによる加圧力は接合基板の全体に均等に作用させなければならず、このために排気ノズルの外径は接合基板の厚み寸法より十分小さいものを用いなければならず、排気通路となるノズルの内径は微小なものとなり、かつ密閉空間を区画形成する上下の壁面に近接した位置となる。この上下の壁面のうち、少なくとも一方はクッション部材(或いはこのクッション部材を覆うように設けた保護シート)から構成されることから、密閉空間が負圧状態になると、このクッション部材が膨出変形して、排気ノズルの配設位置と、接合基板の位置との間が隔離され、接合基板の内部からの排気を円滑に行えなくなるという問題点がある。排気ノズルのノズル口を接合基板に極めて近い位置に配置すれば、クッション部材が膨出しても、排気ノズルとの間が閉塞されるのを防止できることになる。しかしながら、そのように構成すると、異なるサイズの接合基板を処理する場合には、排気ノズルの位置を変えなければならなくなる。隔壁に排気ノズルを取り付けるに当って、その周囲を密閉する必要があることから、排気ノズルの位置調整を行うのは極めて困難である等の問題点もある。
本発明は以上の点を解決課題としてなされたものであって、ギャップ形成される接合基板のサイズが異なる場合であっても、排気ノズルによる接合基板の内部からの排気を確実に行えるようにすることをその目的としている。
前述した目的を達成するために、本発明においては、上下2枚の基板間に、一部が開口する1乃至複数の区画部を有するシール材のパターンを形成した接合基板を加熱及び加圧することによって、両基板間に一定のギャップが形成されるようにプレスするためのものであり、上下に配設した一対のヒートプレス間で密閉空間を形成するために、前記接合基板の外形より大きく、しかもその厚み寸法と同じか、それより大きい厚みを持った弾性部材からなる隔壁を少なくともいずれか一方のヒートプレスのプレス面に装着することによって、前記接合基板を密閉空間内に位置させて、この密閉空間を減圧する間にこの接合基板をプレスするようにしたギャップ形成装置であって、前記弾性部材からなる隔壁は通気性のない部材で形成し、前記接合基板より大きなサイズを有し、プレス時の温度条件では実質的に熱変形しない通気性シートを前記上下いずれかのヒートプレスのプレス面に装着して、この通気性シートにより前記接合基板を加圧させる構成としたことをその特徴としている。
また、上下いずれかのヒートプレスのプレス面に通気性シートを装着して、この通気性シートより寸法の小さい上下2枚の基板間に一部が開口する1乃至複数の区画部を有するシール材のパターンを形成した接合基板を加熱及び加圧することによって、両基板間に一定のギャップが形成されるようにプレスする方法の特徴としては、前記接合基板に加圧力が作用される前に上下のヒートプレス間に、この接合基板が収容された密閉空間を形成し、この密閉空間の内部から直接または前記通気性シート内を通って空間内気体を排出することによりこの密閉空間を減圧する間にこの接合基板に所定のギャップが形成されるまでプレスするようにしたことにある。
本発明によれば、サイズの異なる接合基板に対してシールパスを発生させることなく迅速かつ確実に正確なギャップ形成を行えるようになる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。まず、図1に上下2枚の基板を貼り合わせて、その間に適正なギャップ形成を行った上で、シール材を硬化させる基板貼り合わせ装置の全体構成の一具体例を示す。図中において、1は基板搬入用コンベア、2は仮圧着ステーション、3は本圧着ステーション、4は取り出しステーションである。
図2において、10は例えばTFT基板、11は例えばカラーフィルタ基板であり、これら両基板10,11により液晶パネル12が構成される。基板貼り合わせ装置により製造されるのは、この液晶パネル12である。液晶パネル12を構成する下側に位置するTFT基板10には予め所定のパターンとなるようにしてシール材13がほぼ全周にわたって塗布されており、このシール材13によって、所定の区画部、つまり液晶封入領域が形成される。ただし、シール材13は一部分だけが欠落しており、この欠落部は液晶注入口14であり、この液晶注入口14から両基板10,11間のギャップ内に液晶が封入される。そして、最終的にはこの液晶注入口14もシールされて、液晶封入領域が密閉される。さらに、TFT基板10の少なくとも一側の端部には多数の電極が形成されており、これら各電極には図示しないドライバICのインナリードが接続され、またこのドライバICのアウタリードはやはり図示しないフレキシブル回路基板(FPC)に接続されることになる。
ところで、少なくともギャップ形成段階までは、TFT基板10とカラーフィルタ基板11とからなる液晶パネル12は、大判の接合基板20の状態で製造ラインを流れるようになっている。ここで、接合基板20は、図3及び図4に示したように、TFT基板10となる下基板21と、カラーフィルタ基板11となる上基板22とから構成され、1枚の接合基板20で複数の、図示したものにあっては6枚の液晶パネル12が形成されるようになっている。従って、接合基板20には各液晶パネル12における液晶封入領域を形成するシール材13のパターンが形成されている。また、このシール材13のパターンに加えて、接合基板20から液晶パネル12を形成する際に、安定した切り出しを行えるようにするために、補強用シール材23のパターンも形成されている。さらに、上下の基板21,22間には適宜の箇所に紫外線硬化樹脂24がスポット的に設けられている。さらに、上下の基板21,22には、接合時に位置合わせを行えるようにするためのアラインメントマーク(図示せず)が形成されている。
搬入用コンベア1は、図1に模式的に示したように、ローラコンベア等からなり、下基板21は一方のコンベア1aに搬送され、また上基板22は他方のコンベア1bにより搬送されて、仮圧着ステーション2に隣接する位置にまで搬送される。そして、真空吸着手段を備えたロボット等、適宜の移載手段によって、これら上基板22及び下基板21は仮圧着ステーション2に移載される。そして、仮圧着ステーション2では、上基板22を反転させると共に、両基板21,22に設けたアラインメントマークを基準として画像処理手段により相互に位置合わせを行った上で、両基板21,22が重ね合わせられて、紫外線硬化樹脂24を硬化させる。これによって、両基板21,22が相互に位置合わせされた状態で仮圧着され、かつ紫外線硬化樹脂24の作用によって両基板21,22間が位置ずれしないように保持された接合基板20が形成される。ここで、紫外線硬化樹脂24の軟化温度はシール材13の硬化温度より低く設定される。従って、シール材13の熱硬化が開始する際には、紫外線硬化樹脂24は軟化して両基板21,22間の固着は解除されることになる。
図4に示したように、接合基板20は、仮圧着段階においては、シール材13の厚み分だけ上下の基板21,22間が離間している。そして、同図に仮想線で示したのは、本圧着ステーション3で両基板21,22に対して加熱下で上下からプレスすることによって、両基板21,22が熱圧着されて、適正なギャップGが形成された状態である。従って、本圧着時に間隔gがギャップGになるまでシール材13が圧縮され、しかもギャップGが形成された状態で、シール材13が熱硬化することになる。
ここで、両基板21,22間における適正なギャップGを規定するために、例えばこのギャップGと一致する直径を有する円柱形のガラスロッド等からなるスペーサ15を用いることができる。このスペーサ15はシール材13に混入されている。従って、基板21,22はこのスペーサ15に当接するまで加圧されることになる。また、液晶封入領域であり、映像の表示上で有効画面となる領域には多数の微小な球形のビーズ16が分散されている。このビーズ16は軟性の合成樹脂を球状に形成したものからなり、その直径はスペーサ15の直径より大きくなっている。従って、ギャップGが形成された時には、ビーズ16は所定量圧縮変形されることになり、これにより接合基板20は、シール材13が介在されている部分だけでなく、その全体にわたって均一なギャップGを保持することになる。
仮圧着ステーション2では、上下の基板21,22が相互に正確に位置合わせされた状態に重ね合わせられるが、さらに紫外線硬化樹脂24に紫外線を照射することにより硬化させる。これによって、接合基板20を搬送したり、移載したりする際に、上下の基板21,22が位置ずれするおそれはない。仮圧着ステーション2から本圧着ステーション3に接合基板20を移載し、また本圧着ステーション3で熱圧着させて、ギャップ形成が行われた接合基板20を取り出しステーション4に移行させるために、基板移載手段5が設けられている。この基板移載手段5はハンドリング部材5aを有し、このハンドリング部材5aは図1に矢印で示したように、水平方向に回動可能となっており、また同じく矢印で示したように、左右方向にも往復移動可能となっている。
本圧着ステーション3には、左右に複数(図1では左右それぞれ4箇所)のプレスステージ30a〜30d及び31a〜31dが設けられており、これら各プレスステージに接合基板20を供給するために、2つのシャトル部材32,32が設けられており、これら各シャトル部材32は、接合基板20をいずれかのプレスステージに供給して本圧着を行わせる。ここで、本圧着は1段乃至複数段で行われるものであり、各プレスステージでは、それぞれ固有の圧着条件、つまりプレス圧,加熱温度等が設定されている。なお、8箇所全てのプレスステージがそれぞれ異なる圧着条件に設定されているのではなく、いくつかのプレスステージでは同じ圧着条件に設定される。従って、1段乃至複数段で上下の基板21,22間をプレスすることによって、シール材13を所定量圧縮させてギャップGを形成すると共にシール材13を熱硬化させる、所謂ギャップ形成が行われることになる。つまり、1段のみでプレスが完了する際には、そのプレスステージが当該の接合基板におけるギャップ形成装置となり、また複数段でプレスが行われる場合には、この複数のプレスステージが当該の接合基板におけるギャップ形成装置となる。
図5及び図6にプレスステージの構成を示す。同図において、40はプレス手段であって、このプレス手段40は上下のヒートプレス41,42を有し、下部側のヒートプレス42は固定的に保持されており、上部側のヒートプレス41は、下部側のヒートプレス42に対して近接・離間する方向に昇降駆動されるようになっている。ここで、上部側のヒートプレス41は接合基板20に対して所定のプレス圧を作用するものであり、例えばボールねじ手段と減速機とからなる昇降駆動手段(図示せず)により接合基板20に対して、連続的または段階的に最高プレス圧になるまで圧力を作用できるようになっている。
ヒートプレス41,42にはヒータ及び温度センサが内蔵されており、厳格に温度管理が行われる。そして、上部側のヒートプレス41におけるプレス面41aにはその全面にわたって非通気性シート44が貼り付けられている。この非通気性シート44の表面には方形枠状の隔壁45が固着して設けられている。この隔壁45は耐熱性を有する真空密閉用の弾性部材からなり、プレス圧を作用させると圧縮変形されるようになっている。この隔壁45の厚み寸法は、接合基板20の厚み寸法と通気性シート46の厚みとの合計の厚み寸法と同じか、それより大きいものである。また、隔壁45の内法寸法は、図7に示したように、ギャップ形成される接合基板20を完全に囲繞できるものとなっている。さらに、隔壁45の内側には、非通気性シート44に通気性シート46が止着されている。
ここで、通気性シート46は、例えばガラス繊維の平織帆布にフッ素樹脂を含浸させて焼成したシート等で構成され、ガラス繊維の織目による空隙を介して通気性を有するものである。また、通気性シート46は、表面は平滑で剛性があり、かつ滑り性が良好であるという特性を備え、さらに非粘着性、耐熱性が高く、帯電防止機能を発揮する部材である。そして、非通気性シート44についても、剛性部材で平面度が高いものであり、かつ耐熱性があり、帯電防止機能を備えたものである。なお、通気性シート46及び非通気性シート44が備える耐熱性は、プレス時に作用する加熱温度でのものであり、この加熱温度が作用した程度では、伸びたり、変形したりしない。
通気性シート46は非通気性シート44に止着されるが、この止着は、好ましくは熱溶着により行うものとし、熱溶着部47は通気性シート46における四周の端部を含む所定の幅寸法分に及ぶ枠状とする。これら通気性シート46及び非通気性シート44は剛性を有するものであり、特に熱溶着部47の内側の部位は2枚重ねのシート44,46から構成されるものの、ほぼ完全な平滑度、平面度を有する剛体からなる。そして、両シート44,46間の固着強度を高くするために、非通気性シート44もフッ素樹脂を含浸させたガラス繊維で構成し、フッ素樹脂の含浸量を調整すること等により通気性を持たせたり、空気の流通を遮断させたりする機能を付与するのが望ましい。
一方、下部側のヒートプレス42のプレス面42aには、クッション部材48が装着されている。このクッション部材48は、比較的硬いスポンジやゴム等の弾性部材からなり、プレス時に接合基板20の全体にわたってほぼ均等な加圧力を作用させるために設けられる。そして、このクッション部材48の表面は通気性のない滑りの良いシート材からなる保護シート49で覆われており、この保護シート49により接合基板20に傷等が付いたり、クッション部材48が汚損されたりしないように保護されるようになっている。また、この保護シート49は接合基板20の搬送手段を兼ねる構成とすることもできる。
上部側のヒートプレス41が下降すると、まず隔壁45が下部側のヒートプレス42のプレス面42aに貼着したクッション部材48の表面を覆う保護シート49に当接するが、この状態ではヒートプレス41側は接合基板20に対して接触するか、または接触前の状態となるが、接合基板20には実質的に加圧力が作用することはない。そして、この状態では、隔壁45の内部が密閉空間となる。この密閉空間内を減圧するために、減圧手段50が隔壁45に接続されている。減圧手段50は細い針状の排気ノズル51を有し、この排気ノズル51は隔壁45を貫通するように延在されており、その吸引口は隔壁45の内側に位置している。また、排気ノズル51の他端は真空ポンプ52に接続されている。従って、真空ポンプ52を作動させると、排気ノズル51から隔壁45により区画形成された密閉空間内の空気が排出されることになって、この密閉空間の内部が減圧される。ここで、排気ノズル51は、図7においては1箇所設けたものを示したが、密閉空間の減圧をより迅速に行うには、反対側にもう1箇所設けることができ、さらには4辺にそれぞれ排気ノズルを設ける等、排気ノズルの接続本数を多くすれば良い。
以上のように構成される基板貼り合わせ装置を用いて下基板21と上基板22との間に、適正なギャップGが形成された状態でシール材13を硬化させるギャップ形成方法について説明する。ここで、基板貼り合わせ装置によりギャップ形成がなされる接合基板20のサイズは1種類のものではなく、大小様々なサイズのものが適用され、また縦横比も異なったものに対してもギャップ形成をすることができるようにしている。
基板搬送コンベア1によりそれぞれ個別的に搬送された上下2枚の基板21,22は、仮圧着ステーション2に移行して、この仮圧着ステーション2で相互に正確に位置合わせされた状態に重ね合わせられ、かつ両基板21,22間に設けた紫外線硬化樹脂24に紫外線を照射することにより仮固着される。なお、この仮圧着ステーション2では、両基板21,22間に軽い加圧力を作用させ、つまり仮圧着を行い、もってシール材13が両基板21,22に密着させるようにする。ただし、仮圧着ステーション2で仮圧着された両基板21,22間の間隔は、図4にgで示した間隔となっており、その間に形成される適正なギャップGより広くなっている。
以上のようにして形成された接合基板20は、プレス手段40における下部側のヒートプレス42上に搬入されて、所定の位置に位置決めされる。その後に、上部側のヒートプレス41が下降を開始する。このヒートプレス41の下降ストロークの終端近傍位置に至ると、まず隔壁45が下部側のヒートプレス42に設けた保護シート49に当接することになる。その結果、隔壁45の内部空間が密閉されることになり、接合基板20はこの密閉された空間内に収納される。しかも、この空間を区画形成する壁面としては、非通気性シート46,真空密閉用として用いられる弾性部材からなる隔壁45及びこの隔壁45が当接する下部側のヒートプレス42に設けられ、通気性のない保護シート49から構成されることから、この密閉空間は外気からほぼ完全に遮断されることになる。この密閉空間が形成された時に、より好ましくはそれより以前から真空ポンプ52を作動させて、排気ノズル51に負圧を作用させる。これによって、隔壁45の内部における密閉空間から空気が吸引除去されて、内部の圧力が上昇するのを防止できる。特に、密閉空間における密閉性が極めて高いことから、外気の吸い込み等がなく、効率的な排気を行うことができる。
ヒートプレス41がさらに下降して、そのクッション部材44が接合基板20に当接し、かつ加圧される。この加圧力は連続的または段階的に上昇するが、その間に上下のヒートプレス41,42の熱が接合基板20からシール材13(及び補強用シール材23)に伝達されて、シール材が加熱される。ここで、シール材には溶剤が含まれているので、加熱によって溶剤が気化してシール材から除去されるようになる。また、これと共にヒートプレス41,42間で接合基板20が加圧されるから、この接合基板20を構成する上下の基板21,22間の間隔が狭くなる。
従って、両基板21,22間の間隔において、シール材13により液晶封入領域として区画形成されている空間の容積が減少すると共に、溶剤の気化によりガス圧が上昇することになる。しかしながら、接合基板20は隔壁45により区画形成された密閉空間内に位置し、排気ノズル51によってこの密閉空間内を減圧しているので、液晶封入領域の容積の減少に基づく空気及び気化した溶剤からなるガスが迅速かつ効率的に排出されて、両基板21,22間にガス圧が上昇するようなことはない。その結果、ヒートプレス41の下降速度を速くして、急速に加圧を行ったとしても、シール材13が損傷して、シールパスが発生するおそれはない。
ここで、排気時には密閉空間の内部が負圧状態となるので、この密閉空間の容積が縮小する傾向になる。この密閉空間の上部側の壁を構成する非通気性シート44及び通気性シート46は剛性を有するが、下側の壁は保護シート49により構成され、この保護シート49は可撓性を有するものであって、ヒートプレス42に固着されてはいない。このために、密閉空間が負圧になると、保護シート49は、図8に示したように、クッション部材48と共に部分的に膨出することになり、上部側に位置する通気性シート46に密着してしまう。その結果、接合基板20が収容されている部位と排気ノズル51の先端が臨んでいる部位との間が保護シート49の浮き上がりにより遮断されてしまう可能性がある。特に、接合基板20が薄肉で、そのサイズが小さく、この接合基板20の端面と排気ノズル51のノズル口との間の間隔が大きくなっている場合には、保護シート49の浮き上がりがより顕著になる。しかしながら、保護シート49が当接するのは通気性シート46であり、この通気性シート46の内部が排気経路として機能することになる。従って、排気ノズル51における吸引抵抗は多少増大することになるが、接合基板20の内部からの排気は阻止されるようなことはない。
そして、ヒートプレス41の作動はロードセル等からなる圧力センサで監視するようになし、予め設定した最高プレス圧を越えないように厳格に管理される。従って、ヒートプレス41に反力が作用すると、圧力センサでは最高プレス圧以上の圧力状態を検知することがある。しかしながら、密閉空間を減圧することによって、両基板21,22間にガス圧による加圧方向に対する反力が生じないようになり、ヒートプレス41は、最高プレス圧に至るまで、必ず連続的または段階的にプレス圧が上昇する。つまり、ヒートプレス41はプレス方向と反対方向に動くことはなくなる。従って、プレス時に基板21,22間の間隔が増大して、シール材13に気泡等が発生することはない。
シール材13は適正なギャップGが形成された後に、その熱硬化反応が始まるのが望ましい。ヒートプレス41,42は接合基板20に接触する前の段階で、既にシール材13を熱硬化させるのに必要な温度状態となっており、従ってヒートプレス41,42が接合基板20に当接した後には、シール材13はある時間が経過した後に熱硬化が開始される。このように、熱硬化が始まると、ヒートプレス41の加圧力に対する抵抗が増大することから、ヒートプレス41,42によりシール材13が硬化温度に達する前に最高圧にまでプレス圧を上昇させなければならない。前述したように、接合基板20の減圧によって、シールパスの問題が生じず、またヒートプレス41に対する反力も最小限に抑制できることから、ヒートプレス41の下降速度を速くできるので、シール材13が熱硬化する温度に到達する前に確実に最高プレス圧にまで上昇させることができる。その結果、接合基板20に対して極めて高精度に適正なギャップGが形成されることになる。そして、シール材13として溶剤性のものを用いる場合には、大量のガスが発生することから、通常、複数段、好ましくは3段でプレスを行う。
ここで、非通気性シート44及び通気性シート46は共に平滑で高い面精度を有する剛体であるから、ヒートプレス41,42間で接合基板20の上下から均等な加圧力を作用させることによって、この接合基板20の全体にわたって均一なギャップを形成することができる。しかしながら、加工公差や組み付け誤差等に起因して、上下から完全に均等な加圧力を作用させるのは極めて困難である。下部側のヒートプレス42にクッション部材48を設けたのは、この加圧力の均等性を確保するためである。従って、クッション部材48はゴム等の弾性部材で構成するのが一般的であるが、それ以外でも、例えば図9に示したように、下部側のヒートプレス42にオイル等の流体を封入したバス60を形成して、このバス60の上面部を可撓シート61で覆うように構成することもできる。この場合にあっても、ヒートプレス41,42間でプレスを行う際に、隔壁45に減圧手段50を構成する排気ノズル51を装着して、この排気ノズル51により密閉空間の内部を負圧にすると、接合基板20が載置されている部位の周囲に位置する可撓シート61が流体と共に盛り上がって、可撓シート61がヒートプレス41側の通気性シート46と当接する可能性がある。このときにも、通気性シート46自体が排気経路として機能することになるので、接合基板20におけるシールパスの発生を確実に防止できる。
しかも、接合基板20に当接する通気性シート46は、平滑で滑りの良い部材であることから、接合基板20を構成する下基板21と上基板22との間がずれる方向の力が作用しても、接合基板20全体が水平方向にほぼ抵抗なく移動することになり、接合基板20を損傷する等といった不都合も生じない。さらに、通気性シート46は帯電防止機能も有するために、基板に電子回路が組み込まれている場合でも、つまり前述したTFT基板のように、電子回路が形成されていても、静電気の作用により回路に過大な電圧が作用する等といったおそれもない。
本発明の実施の形態を示す基板貼り合わせ装置の全体構成の一具体例を示す構成説明図である。 液晶パネルの分解斜視図である。 接合基板の平面図である。 図3の要部断面図である。 プレスステージの要部構成図である。 図5とは異なる作動状態を示すプレスステージの要部構成図である。 図6のX−X断面図である。 図6の要部拡大断面図である。 バス方式のギャップ形成装置を示す図8と同様の断面図である。
符号の説明
3 本圧着ステーション 4 取り出しステーション
5 基板移載手段 10 TFT基板
11 カラーフィルタ基板 13 シール材
14 液晶注入口 20 接合基板
21 下基板 22 上基板
23 補強用シール材 24 紫外線硬化樹脂
30a〜30d,31a〜31d プレスステージ
40 プレス手段 41,42 ヒートプレス
41a,42a プレス面 44 非通気性シート
45 隔壁 48クッション部材
49 保護シート 50 減圧手段
51 排気ノズル 52 真空ポンプ

Claims (7)

  1. 上下2枚の基板間に、一部が開口する1乃至複数の区画部を有するシール材のパターンを形成した接合基板を加熱及び加圧することによって、両基板間に一定のギャップが形成されるようにプレスするためのものであり、上下に配設した一対のヒートプレス間で密閉空間を形成するために、前記接合基板の外形より大きく、しかもその厚み寸法と同じか、それより大きい厚みを持った弾性部材からなる隔壁を少なくともいずれか一方のヒートプレスのプレス面に装着することによって、前記接合基板を密閉空間内に位置させて、この密閉空間を減圧する間にこの接合基板をプレスするようにしたギャップ形成装置において、
    前記弾性部材からなる隔壁は通気性のない部材で形成し、
    前記接合基板より大きなサイズを有し、プレス時の温度条件では実質的に熱変形しない通気性シートを前記上下いずれかのヒートプレスのプレス面に装着して、この通気性シートにより前記接合基板を加圧させる
    構成としたことを特徴とする基板のギャップ形成装置。
  2. 前記通気性シートは、ガラス繊維からなる平織帆布にフッ素樹脂を含浸させて焼成することによって、表面が平滑で剛性があり、かつ滑り性が良好で、非粘着性、耐熱性が高く、帯電防止機能を発揮するシートからなることを特徴とする請求項1記載の基板のギャップ形成装置。
  3. 前記上下のヒートプレスのうち、上側のヒートプレスのプレス面には非通気性シートを貼り付け、この非通気性シートに前記隔壁を装着すると共に、この隔壁により囲繞される内部領域に通気性シートを貼り付けるようになし、かつ前記隔壁には減圧手段として、前記密閉空間に開口する排気ノズルを装着する構成としたことを特徴とする請求項1記載の基板のギャップ形成装置。
  4. 前記上下のヒートプレスのうち、下側のヒートプレスのプレス面にはクッション部材が貼り付けられており、かつこのクッション部材上は非通気性の保護シートで覆われていることを特徴とする請求項3記載の基板のギャップ形成装置。
  5. 前記上下のヒートプレスのうち、下側のヒートプレスのプレス面には内部に液体を封入したバッグを装着する構成としたことを特徴とする請求項3記載の基板のギャップ形成装置。
  6. 上下いずれかのヒートプレスのプレス面に通気性シートを装着して、この通気性シートより寸法の小さい上下2枚の基板間に一部が開口する1乃至複数の区画部を有するシール材のパターンを形成した接合基板を加熱及び加圧することによって、両基板間に一定のギャップが形成されるようにプレスする方法であって、
    前記接合基板に加圧力が作用される前に上下のヒートプレス間に、この接合基板が収容された密閉空間を形成し、
    この密閉空間の内部から直接または前記通気性シート内を通って空間内気体を排出することによりこの密閉空間を減圧する間にこの接合基板に所定のギャップが形成されるまでプレスする
    ことを特徴とする基板のギャップ形成方法。
  7. 前記上下の基板は液晶パネルを構成する2枚の基板であって、請求項6のギャップ形成方法に基づいて製造された液晶パネル。
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