JP2005098261A - 複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】予混合圧縮自着火エンジンにつき、シンプルかつ安価な構成により安定運転を実現可能とすること。
【解決手段】予混合圧縮自着火エンジンは、エンジン本体1の二つの気筒1a,1bに空気と燃料との混合気を供給し、その混合気を圧縮して自着火させる。各気筒1a,1bに空気を供給する吸気マニホールド2及び吸気パイプ3と、各気筒1a,1bに燃料を供給する燃料供給器10A,11Bと、各気筒1a,1bに供給される空気を昇圧するターボチャージャ6と、各気筒1a,1bから排気を排出する排気マニホールド4及び排気パイプ5とを備える。吸気マニホールド2、排気マニホールド3及びエンジン本体1のそれぞれは、各気筒1a,1b間における混合気の燃焼条件バラツキを抑制する燃焼条件バラツキ抑制構造を有する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、複数の気筒を有し、各気筒のそれぞれに空気と燃料との混合気を供給し、その混合気を圧縮して自着火させる予混合圧縮自着火エンジンに関する。
予混合圧縮自着火エンジンは、空気と燃料を予め混合した予混合気をエンジンの気筒に供給し、その予混合気を気筒内で圧縮・高温化して自着火させる方式のものである。このエンジンは、燃料を希薄状態にして燃焼することができるため、希薄燃焼が困難な火花点火エンジンに比べて低NOxであることに加え、ノッキングし難いことから、高圧縮比により燃焼が可能であり、エンジンの高効率化に寄与する。
一方、予混合圧縮自着火エンジンは、吸気温度、吸気圧力、空燃比、排気圧(排気ガス残留量)及びエンジン筒内壁温度の5つの要因(燃焼条件)で着火が決定され、火花点火エンジンにおける点火装置のような着火制御手段がないことから、エンジンの運転制御が難しいものとなっている。特に、複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジンでは、各気筒間で吸気温度等の吸気条件のバラツキがあることから、燃焼制御が難しい。そのため、複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジンは、運転制御が特に難しく、運転制御に有効な燃焼制御技術を確立することが課題となっている。
そこで、このような課題を解決するために、下記の特許文献1乃至3には、各気筒毎に温度センサ等の燃焼条件検出手段を設置し、各気筒毎に空気量調整弁やヒータ等の燃焼条件調整手段を設けて、検出された燃焼条件に基づき燃焼条件調整手段を制御することにより、予混合圧縮自着火エンジンに関して、各気筒間の着火時期等を精度良く制御する技術が記載され、提案されている。
特開2002−221060号公報(第2〜8頁,図1〜8) 特開2001−323833号公報(第2〜6頁,図1,5,7,9,10,11,13) 特開2001−271670号公報(第2〜6頁,図1〜3)
ところが、上記の特許文献1乃至3に記載の技術では、燃焼制御が難しい複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジンにおいて、各気筒毎に燃焼条件検出手段及び燃焼条件調整手段を設けて着火時期等を制御していることから、構成が複雑化し、製造コスト高騰を招くおそれがあった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、シンプルかつ安価な構成により安定運転を実現可能とした複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジンを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジン本体に複数の気筒を有し、各気筒のそれぞれに空気と燃料との混合気を供給し、その混合気を圧縮して自着火させる複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジンであって、各気筒に空気を供給するための吸気通路と、各気筒に燃料を供給するための燃料供給手段と、各気筒に供給される空気を昇圧するための過給手段と、各気筒から排気を排出するための排気通路とを備え、吸気通路を、各気筒間における混合気の燃焼条件バラツキを抑制するための燃焼条件バラツキ抑制構造とすることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、過給手段により昇圧された空気が各気筒に供給されることから、各気筒の内圧が上昇し、混合気の着火範囲が拡大して、複数の気筒間における燃焼条件バラツキの影響が少なくなる。また、各気筒内へ空気を導く吸気通路が、燃焼条件バラツキ抑制構造を有することから、各気筒間における混合気の燃焼条件バラツキが抑制される。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、吸気通路の燃焼条件バラツキ抑制構造は、一つの吸気マニホールドを含み、その吸気マニホールドにおける入口から各気筒までの流路長さが互いに同一で、その吸気マニホールド内の各気筒に対応する各流路の断面積が互いに同一であることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明における吸気通路の燃焼条件バラツキ抑制構造が、吸気マニホールドにおける入口から各気筒までの流路長さを互いに同一にし、それら流路の断面積を互いに同一にすることで特定され、各気筒に対する各流路での流量が同一となり、吸気マニホールドの入口から各気筒までの圧力損失及び放熱量がほぼ等しくなる。これにより、各気筒での吸気圧、吸気温度等の燃焼条件バラツキが抑制され、請求項1に記載の発明と同様の作用が得られる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、各気筒に供給される空気を加熱するための加熱手段を更に備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1又は2に記載の発明に対し、各気筒に供給される空気の温度が上昇することから、各気筒で混合気がより着火し易くなる。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明において、エンジン本体を、各気筒間における混合気の燃焼条件バラツキを抑制するための燃焼条件バラツキ抑制構造とすることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の作用に対し、各気筒を含むエンジン本体が、燃焼条件バラツキ抑制構造を有することから、各気筒間における混合気の燃焼条件バラツキが更に抑制される。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、エンジン本体の燃焼条件バラツキ抑制構造は、そのエンジン本体内に設けられる冷却水通路を含み、その冷却水通路が各気筒に対応して流れる冷却水の温度を互いに均一にするものであることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項4に記載の発明におけるエンジン本体の燃焼条件バラツキ抑制構造が、冷却水通路が各気筒に対応して流れる冷却水の温度を互いに均一にすることで特定され、請求項4に記載の発明と同様の作用が得られる。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の発明において、排気通路を、各気筒間における混合気の燃焼条件バラツキを抑制するための燃焼条件バラツキ抑制構造とすることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の作用に対し、各気筒につながる排気通路が、燃焼条件バラツキ抑制構造を有することから、各気筒間における混合気の燃焼条件バラツキが更に抑制される。
上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、排気通路の燃焼条件バラツキ抑制構造は、一つの排気マニホールドを含み、その排気マニホールドにおける出口から各気筒までの流路長さが互いに同一で、その排気マニホールド内の各気筒に対応する各流路の断面積が互いに同一であることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項6に記載の発明における排気通路の燃焼条件バラツキ抑制構造が、排気マニホールドにおける出口から各気筒までの流路長さを互いに同一にし、それら流路の断面積を互いに同一にすることで特定され、各気筒に対する各流路での流量が同一となり、排気マニホールドの出口から各気筒までの圧力損失がほぼ等しくなる。これにより、各気筒での排気圧が等しくなり、各気筒での燃焼条件バラツキが抑制され、請求項6に記載の発明と同様の作用が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジンにつき、シンプルかつ安価な構成により安定運転を実現することができる。
請求項2に記載の発明によれば、吸気通路の燃焼条件バラツキ抑制構造が特定され、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に対し、より安定した運転を実現することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の効果に対し、より安定した運転を実現することができる。
請求項5に記載の発明によれば、エンジン本体の燃焼条件バラツキ抑制構造が特定され、請求項4に記載の発明と同様の効果が得られる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の効果に対し、より安定した運転を実現することができる。
請求項7に記載の発明によれば、排気通路の燃焼条件バラツキ抑制構造が特定され、請求項6に記載の発明と同様の効果が得られる。
以下、本発明の複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジンを具体化した一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態の予混合圧縮自着火エンジンを概略構成図に示す。エンジン本体1は、二つの気筒1a,1bを有するレシプロ方式のものであり、各気筒1a,1bの吸気ポートには、吸気マニホールド2が接続される。吸気マニホールド2には、吸気パイプ3が接続される。これら吸気マニホールド2及び吸気パイプ3により各気筒1a,1bに空気を供給するための本発明の吸気通路が構成される。各気筒1a,1bの排気ポートには、排気マニホールド4が接続される。排気マニホールド4には、排気パイプ5が接続される。これら排気マニホールド4及び排気パイプ5により、各気筒1a,1bから排気を排出するための本発明の排気通路が構成される。
吸気パイプ3と排気パイプ5との間には、ターボチャージャ6が設けられる。周知のように、ターボチャージャ6は、同一軸上に一体回転可能に設けられたタービン6aとコンプレッサ6bを備える。タービン6aが排気パイプ5を流れる排気エネルギー受けて回転することにより、コンプレッサ6bが一体回転して吸気パイプ3を流れる空気を昇圧させる。このターボチャージャ6により、各気筒1a,1bに供給される空気を昇圧するための本発明の過給手段が構成される。
また、吸気パイプ3と排気パイプ5との間には、熱交換器7が設けられる。この熱交換器7は、排気パイプ5を流れる排気と、吸気パイプ3を流れる空気との間で熱交換させるものであり、各気筒1a,1bに供給される空気を加熱するための本発明の加熱手段に相当する。
熱交換器7より下流の吸気パイプ3には、ヒータ8及び減圧弁9が設けられる。ヒータ8は、各気筒1a,1bに供給される空気を更に加熱するためのものであり、電気的に駆動される。減圧弁9は、各気筒1a,1bに供給される空気を減圧させるためのものである。
吸気マニホールド2には、各気筒1a,1bに燃料を供給するための本発明の燃料供給手段としての一対の燃料供給器10A,10Bが、各気筒1a,1bのそれぞれに対応して設けられる。燃料供給器10A,10Bは、所定の燃料貯蔵器から圧送される天然ガスなどの燃料を計量しながら吸気マニホールド2の中へ導入するものである。
この実施形態で、吸気マニホールド2は、各気筒1a,1b間における混合気の燃焼条件(吸気温、吸気圧、空燃比、排気圧及びエンジン気筒内壁温度)のバラツキを抑制するための燃焼条件バラツキ抑制構造を有する。具体的には、吸気マニホールド2における入口から二つの気筒1a,1bまでの流路長さが互いに同一で、その吸気マニホールド2内の各気筒1a,1bに対応する各流路の断面積が互いに同一であるように設定される。
図2〜4に、実際に使用される吸気マニホールド2を示す。図2に、吸気マニホールド2の側面図を示す。図3に、図2のA−A線断面図を示す。図4に、図2のB−B線断面図を示す。図3に示すように、吸気マニホールド2は、各気筒1a,1bに対応して左右対称に形成される。吸気マニホールド2は、その上流側に位置する一つのサージタンク21と、サージタンク21から平行に延びる一対の支管22A,22Bと、両支管22A,22Bの下流側をエンジン本体1に接続するための接続ブロック23とを含む。サージタンク21の上流側中央には、吸気パイプ3に接続される一つの上流ポート21aが形成される。二つの支管22A,22Bは、互いに同一形状・同一寸法をなし、その流路22aの長さ及び断面積は互いに同一寸法となっている。各支管22A,22Bには、燃料としての天然ガスを導入するための導入パイプ24が設けられる。この導入パイプ24には、前述した燃料供給器10A,10Bが接続される。接続ブロック23には、各支管22A,22Bの流路22aに連通する一対の下流ポート23a,23bが形成される。これら下流ポート23a,23bの流路長さ及び断面積も互いに同一寸法となっている。
この実施形態で、排気通路を構成する排気マニホールド4も、各気筒1a,1b間における混合気の燃焼条件(吸気温、吸気圧、空燃比、排気圧及びエンジン筒内壁温度)のバラツキを抑制するための燃焼条件バラツキ抑制構造を有する。具体的には、排気マニホールド4における出口から各気筒1a,1bまでの流路長さが互いに同一で、その排気マニホールド4内の各気筒1a,1bに対応する各流路の断面積が互いに同一であるように設定される。具体的には、排気マニホールド4は、図2〜4に示す吸気マニホールド2に準ずる構造を有する。
この実施形態で、エンジン本体1は、各気筒1a,1b間における混合の燃焼条件(吸気温、吸気圧、空燃比、排気圧及びエンジン気筒内壁温度)のバラツキを抑制するための燃焼条件バラツキ抑制構造を有する。具体的には、エンジン本体1の燃焼条件バラツキ抑制構造は、図5に断面図に示すように、エンジン本体1内において各気筒1a,1bに対応して設けられる一対の冷却水通路11A,11Bを含む。各冷却水通路11A,11Bは、各気筒1a,1bに対応して流れる冷却水の温度を互いに均一にするよう各気筒1a,1bに対応してエンジン本体1に対し左右対称に形成される。
以上説明したこの実施形態の予混合圧縮自着火エンジンによれば、ターボチャージャ6により昇圧された空気がエンジン本体1の二つの気筒1a,1bに供給される。従って、各気筒1a,1bの内圧が上昇し、混合気の着火範囲が拡大して、各気筒1a,1bの間の燃焼条件のバラツキの影響が少なくなる。また、各気筒1a,1b内へ空気を導く吸気マニホールド2が、燃焼条件バラツキ抑制構造を有する。すなわち、吸気マニホールド2における入口から各気筒1a,1bまでの流路長さが互いに同一に形成され、それら流路断面積が互いに同一に形成される。従って、各気筒1a,1bに対する各流路での流量が同一となり、吸気マニホールド2の入口(上流ポート21a)から各気筒1a,1bまでの圧力損失及び放熱量がほぼ等しくなる。これにより、各気筒1a,1b間における混合気の燃焼条件バラツキが抑制される。このため、二つの気筒1a,1bを有する予混合圧縮自着火エンジンにつき、従来例とは異なり、各気筒1a,1bのそれぞれに燃焼条件検知手段や燃焼条件調整手段を付加することなく、シンプルかつ安価な構成により安定運転を実現することができる。
また、この実施の形態の予混合圧縮自着火エンジンでは、各気筒1a,1bに供給される空気を加熱するための熱交換器7及びヒータ8が設けられる。従って、各気筒1a,1bに供給される空気の温度が上昇し、各気筒1a,1bで混合気が更に着火し易くなる。このため、空気を加熱しない場合に比べ、予混合圧縮自着火エンジンにつき、より安定した運転を実現することができる。
この実施形態の予混合圧縮自着火エンジンでは、エンジン本体1が燃焼条件バラツキ抑制構造を有する。すなわち、エンジン本体1の内部に設けられる冷却水通路11A,11Bが、各気筒1a,1bに対応して流れる冷却水の温度を互いに均一にするよう各気筒1a,1bに対応して個別に同一形状・同一寸法により形成される。従って、二つの気筒1a,1b間における混合気の燃焼条件バラツキが更に抑制される。このため、二つの気筒1a,1bを有する予混合圧縮自着火エンジンにつき、混合気の着火を更に確実なものにすることができ、より安定した運転を実現することができる。
この実施形態の予混合圧縮自着火エンジンでは、排気マニホールド4を吸気マニホールド2に準ずる燃焼条件バラツキ抑制構造としている。従って、各気筒1a,1bに対する各流路での流量が同一となり、排気マニホールド4の出口から各気筒1a,1bまでの圧力損失がほぼ等しくなる。これにより、各気筒1a,1bでの排気圧が等しくなり、各気筒1a,1b間における混合気の燃焼条件バラツキが更に抑制される。このため、二つの気筒1a,1bを有する予混合圧縮自着火エンジンにつき、混合気の着火を更に確実なものにすることができ、より安定した運転を実現することができる。
ここで、この実施形態の予混合圧縮自着火エンジンに関する着火運転条件試験について説明する。この試験の運転条件を以下に記載する。すなわち、2気筒4サイクルエンジンの各気筒のボア内径及びピストンストロークは、それぞれ「80mm」及び「72mm」であり、排気量は「724cc」であった。エンジンの圧縮比は「19.8」であり、エンジン回転速度は「1800rpm」であった。吸気圧は「110,160,210(kPa)」であった。吸気温は最大で「220℃」であり、冷却水温度は「80℃」であった。空燃比は「2.10〜3.25」であった。
図6に、上記試験結果をグラフに示す。このグラフは、横軸に吸気圧を、縦軸に吸気温を示す。グラフ中の「○」は、着火運転可能なポイントを示し、「×」は、不着火のポイントを示す。グラフ中の「NA」は、過給を行わない場合を示す。このグラフから、吸気圧が「100(kPa)」では、「200,190(℃)」の吸気温で着火運転可能となり、吸気圧が「160(kPa)」では、「170,160,150(℃)」の吸気温で着火運転可能となり、吸気圧が「210(kPa)」では、「140,130(℃)」の吸気温で着火運転可能となることが分かる。すなわち、吸気圧が「100〜210(kPa)」の範囲で上昇するに連れて、着火運転可能な吸気温は「200〜130(℃)」の範囲で下がり、着火し易くなることが分かる。
次に、この実施形態における予混合圧縮自着火エンジンの性能試験について説明する。図7に試験設備の構成をブロック図により示す。エンジンの圧縮比は「19.8」であった。エンジンには、コンプレッサで昇圧された空気が空気ヒータにより加熱されて混合器に流れる。ここで、混合器として、上記した吸気マニホールド2が使用される。また、混合器には、天然ガス(13A)が導入される。空気と天然ガスが混合器で混合されてエンジンの各気筒に供給される。エンジンの駆動力及び出力はダイナモにより計測された。エンジンのクランク角度及び燃焼圧力は各種センサにより計測され、その計測結果に基づいて燃焼解析装置により解析された。エンジンの排気ガスは適宜採取され、NOx,CO,CO2,HCが排気ガス分析計により解析された。
この性能試験は、次の手順により実施した。先ず、ダイナモの動力でエンジンを駆動し、空気コンプレッサで昇圧した乾燥空気を空気ヒータで昇温してエンジンの混合器に導入した。冷却水温やエンジン油温が所定温度になるまで、エンジンは一定の回転速度で運転した。所定条件になったところで、燃料をマスフローコントローラで徐々に導入し、エンジン燃焼が生じた段階で、出力等の性能データの取得を行った。排気ガス分析は、エンジン排気パイプから排気ガスを採取し、約200℃に保ったサンプリング管により排気ガスを排気ガス分析計に導いて行った。
図8,9に、上記試験結果をグラフに示す。図8に示すグラフは、横軸に正味出力を、縦軸に正味効率を示す。グラフ中の各印は、吸気圧と吸気温の条件が異なる場合を示す。このグラフから、吸気圧が比較的低い「110(kPa)」では、「200,190(℃)」の比較的高い吸気温を要し、正味出力は「3〜4(kW)」と低く、正味効率は「30%」前後と相対的に低くなった。これに対し、吸気圧が比較的高い「210(kPa)」では、「140,130(℃)」の比較的低い吸気温でもよく、正味出力は「7〜10(kW)」と比較的高く、正味効率も「38%」と比較的高くなった。このことから、ターボチャージャ6による空気の昇圧が、着火の容易化に寄与していることが分かる。
図9に示すグラフは、横軸に正味出力を、縦軸にNOx濃度を示す。グラフ中の各印は、吸気圧と吸気温の条件が異なる場合を示す。このグラフから、吸気圧が比較的低い「110(kPa)」で、吸気温が比較的高い「200,190(℃)」の場合は、正味出力は「3〜4(kW)」と低く、NOx濃度は「100(ppm)」をゆうに上回る「350〜450(ppm)」となる場合があった。これに対し、吸気圧が比較的高い「200(kPa)」で、吸気温が比較的低い「140,130(℃)」の場合は、正味出力は「7〜10(kW)」と比較的高く、NOx濃度はほとんど「0(ppm)」となった。このことから、ターボチャージャ6による空気の昇圧が、NOx濃度の低減に寄与していることが分かる。
尚、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜に変更して以下のように実施することもできる。
(1)前記実施形態では、本発明を二つの気筒1a,1bを有するエンジン本体1に具体化したが、三つ以上の気筒を有するエンジン本体に具体化することもできる。
(2)前記実施形態では、吸気パイプ3と排気パイプ5との間に熱交換器7を設けたが、この熱交換器を省略してもよい。
(3)前記実施形態では、排気マニホールド4を吸気マニホールド2の燃焼条件バラツキ抑制構造に準ずる構造としたが、排気マニホールドに係る燃焼条件バラツキ抑制構造を省略してもよい。
(4)前記実施形態では、エンジン本体1を、冷却水通路11A,11Bにより燃焼条件バラツキ抑制構造としたが、この燃焼条件バラツキ抑制構造を省略してもよい。
予混合圧縮自着火エンジンを示す概略構成図。 吸気マニホールドの側面図を示す。 図2のA−A線断面図。 図2のB−B線断面図。 エンジン本体の平断面図。 着火運転条件に関する試験結果を示すグラフ。 試験設備の構成を示すブロック図。 正味出力と正味効率との関係を示すグラフ。 正味出力とNOx濃度との関係を示すグラフ。
符号の説明
1 エンジン本体
1a 気筒
1b 気筒
2 吸気マニホールド
3 吸気パイプ
(2,3は吸気通路を構成する。)
4 排気マニホールド
5 排気パイプ
(4,5は排気通路)
6 ターボチャージャ(過給手段)
7 熱交換器(加熱手段)
10A 燃料供給器(燃料供給手段)
10B 燃料供給器(燃料供給手段)
11A 冷却水通路
11B 冷却水通路

Claims (7)

  1. エンジン本体に複数の気筒を有し、前記各気筒のそれぞれに空気と燃料との混合気を供給し、その混合気を圧縮して自着火させる複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジンであって、
    前記各気筒に空気を供給するための吸気通路と、
    前記各気筒に燃料を供給するための燃料供給手段と、
    前記各気筒に供給される空気を昇圧するための過給手段と、
    前記各気筒から排気を排出するための排気通路と
    を備え、前記吸気通路を、前記各気筒間における混合気の燃焼条件バラツキを抑制するための燃焼条件バラツキ抑制構造とすることを特徴とする複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジン。
  2. 前記吸気通路の燃焼条件バラツキ抑制構造は、一つの吸気マニホールドを含み、その吸気マニホールドにおける入口から前記各気筒までの流路長さが互いに同一で、その吸気マニホールド内の前記各気筒に対応する各流路の断面積が互いに同一であることを特徴とする請求項1に記載の複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジン。
  3. 前記各気筒に供給される空気を加熱するための加熱手段を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジン。
  4. 前記エンジン本体を、前記各気筒間における混合気の燃焼条件バラツキを抑制するための燃焼条件バラツキ抑制構造とすることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジン。
  5. 前記エンジン本体の燃焼条件バラツキ抑制構造は、そのエンジン本体内に設けられる冷却水通路を含み、その冷却水通路が前記各気筒に対応して流れる冷却水の温度を互いに均一にするものであることを特徴とする請求項4に記載の複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジン。
  6. 前記排気通路を、前記各気筒間における混合気の燃焼条件バラツキを抑制するための燃焼条件バラツキ抑制構造とすることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジン。
  7. 前記排気通路の燃焼条件バラツキ抑制構造は、一つの排気マニホールドを含み、その排気マニホールドにおける出口から前記各気筒までの流路長さが互いに同一で、その排気マニホールド内の前記各気筒に対応する各流路の断面積が互いに同一であることを特徴とする請求項6に記載の複数気筒を有する予混合圧縮自着火エンジン。
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KR20160042567A (ko) * 2014-10-10 2016-04-20 현대중공업 주식회사 배기 가스를 이용한 공기 여과 시스템

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