JP2005096404A - 液体噴射装置及びその駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体噴射装置について、装置を大型化させることなく、簡単な制御でチョーククリーニングができるようにする。
【解決手段】 インクカートリッジのインクパックとインクケースとの隙間に加圧ポンプからの加圧空気を導入することにより、インクを記録ヘッド側へと圧送する。インクパックと記録ヘッドとの間の流路途中には、バルブユニット21が設けられ、バルブユニット21は第1のインク導入室84aを備える。第1のインク導入室84aは、その壁面の一部が、第1のインク導入室84aの内外の圧力差によって撓む第1のフィルム部材45によって形成される。第1のインク導入室84a内には、第1のフィルム部材45と対峙する位置に、第1のフィルタ43aが設けられている。第1のフィルム部材45は撓むことにより第1のフィルタ43aに当接し、第1のフィルタ43aを通過するインクの流れを遮断する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、液体噴射装置及びその駆動方法に関する。
従来から、ノズルからターゲットに対して液体を噴射する液体噴射装置として、インクジェット式記録装置が広く使用されている。このインクジェット式記録装置は、キャリッジと、同キャリッジに搭載された記録ヘッドとを備えていた。そして、キャリッジを記録媒体に対して移動させながら、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを吐出し、記録媒体に対して印刷を行うようになっていた。
ところで、このようなインクジェット式記録装置は、非印刷時において、記録ヘッドのノズルから水蒸気等のインクの溶媒が蒸発することにより、ノズルにおけるインク粘度が上昇したり、インクが固化したりしてしまうことがあった。そしてその結果、ノズルに塵埃が付着したり、インクの吐出が良好に行われなくなったりして、印刷が良好に行われなくなる可能性があった。
このため、これらの問題を解決するために、キャッピング手段を備えたインクジェット式記録装置が知られていた。詳しくは、キャッピング手段は、記録ヘッドのノズル形成面を覆うことが可能なキャップと、同キャップの内部を減圧可能な吸引ポンプとを備えており、非印刷時にはこのキャップによって記録ヘッドのノズル形成面を覆うようになっていた。そして、記録ヘッドとキャップによって形成される空間の湿度を保ち、インクの固化を防ぐようになっていた。
また、キャップによって記録ヘッドのノズル形成面を覆った状態で、吸引ポンプによってキャップの内部を減圧させることにより、ノズルからインクや塵埃等を吸引するようになっていた。これにより、ノズル付近における粘度の上昇したインクや塵埃等が除去され、ノズルの性能を最適な状態に保つことが可能となっていた。
ところで、上記のようなインクジェット式記録装置においては、インクカートリッジから記録ヘッドまでのインク流路中に、インクに混入している気泡や不純物が滞留することがあった。そして、これらの気泡や不純物によって、インク流路内におけるインクの充填性が低下し、記録ヘッドへのインクの供給性が低下したり、印刷中にノズルから気泡や不純物が流れ出したりして、印刷品質が低下するおそれがあった。
そこで、インク流路中におけるインクの充填性を高めるために、いわゆる、チョークバルブといわれるバルブユニットを備えたインクジェット式記録装置が知られていた(例えば、特許文献1参照。)。詳しくは、このバルブユニットは、インクカートリッジと記録ヘッドとの間のインク流路内に設けられ、インク流路を開閉することが可能となっていた。
そして、バルブユニットを閉弁状態とするとともに、前記したキャップによって記録ヘッドのノズル形成面を覆い、吸引手段によってキャップの内部を減圧させることにより、バルブユニットよりも下流におけるインク流路内に負圧を蓄積することができるようになっていた。その後、負圧が蓄積された状態でバルブユニットを開弁状態とすることにより、インク流路内のインクの流速を瞬間的に高めることができるようになっていた。そして、瞬間的に流速の高められたインクと一緒に、滞留していた気泡や不純物を一気にノズルから排出する、いわゆる、チョーククリーニングを行うことができるようになっていた。
そして、この結果、インク流路内におけるインクの充填性を高めることが可能となっていた。
特開2001−38925号公報
ところで、上記の特許文献1におけるバルブユニットは、その開弁及び閉弁の切り替えが、通常、アクチュエータ等によって行われるようになっていた。従って、キャップや吸引ポンプの駆動制御だけでなく、バルブユニットのアクチュエータの駆動制御を行う必要があり、制御が複雑化する原因となることがあった。また、アクチュエータの配置スペースを考慮する必要もあり、装置が大型化するおそれがあった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置を大型化させることなく、簡単な制御でチョーククリーニングを行うことができる液体噴射装置及びその駆動方法を提供することにある。
本発明は、液体を貯留する液体貯留手段と、ターゲットに対してノズルから前記液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体貯留手段から前記液体噴射ヘッドへと前記液体を導く液体供給路と、同液体噴射ヘッドの前記ノズルから前記液体を吸引する吸引手段とを備えた液体噴射装置において、前記液体供給路は、同液体供給路を構成する壁面の一部が、前記液体供給路の内外の圧力差によって撓む可撓性部材により形成され、前記可撓性部材よりも上流側における前記液体供給路内の流体の圧力を調整する圧力調整手段を備えた。
本発明によれば、圧力調整手段により可撓性部材よりも上流側における液体供給路内の流体の圧力を減少させ、吸引手段にて液体噴射ヘッドのノズルから液体を吸引することで、液体供給路内の圧力を全体的に減少させることができる。そして、液体供給路の内外に圧力差を生じさせ、可撓性部材を、液体供給路の流路断面積を減少させる方向に撓ませることができる。従って、液体供給路の流路抵抗を増大させることができ、可撓性部材付近における液体供給路内の流量を減少させることができる。
そして、この状態で、吸引手段による吸引動作を継続させることにより、可撓性部材が設けられている部分より下流における液体供給路内に、負圧を蓄積することが可能となる。従って、負圧を蓄積した後に、圧力調整手段によって、可撓性部材よりも上流における液体の圧力を増加させることで、液体供給路内に蓄積された負圧を一気に解消させ、液体供給路内の液体の流速を瞬間的に高めることができる。この結果、液体とともに液体供給路内に滞留していた気泡や不純物を一気にノズルから排出するチョーククリーニングを行うことができるようになる。
そして、本発明によれば、このようなチョーククリーニングを行うために、アクチュエータ等で開閉する開閉弁等を設けるようにしていないので、装置を大型化させることない。また、圧力調整手段と吸引手段とを制御するのみで簡単にチョーククリーニングを行うことができる。
この液体噴射装置において、前記液体供給路は、流路断面積の異なる大断面積流路と小断面積流路とを連続するようにして備え、前記可撓性部材は、前記大断面積流路と小断面積流路とにより形成された段差に対して対峙する位置に設けられている。
これによれば、液体供給路の内部の圧力を増減させることにより、可撓性部材を、段差に対して近付けたり離間させたりすることができる。この結果、液体供給路の内部圧力の
増減に対する、流路抵抗の増減の応答性をより正確なものとすることができる。従って、チョーククリーニングをより確実に行うことができる。
この液体噴射装置において、前記大断面積流路と前記小断面積流路とは、前記段差が、前記可撓性部材よりも下流に位置するように形成されている。
これによれば、チョーククリーニングを行うときには、吸引手段によって、可撓性部材に対して下流側への吸引力が加わることとなるが、段差が可撓性部材よりも下流に位置しているので、可撓性部材が段差に対してより確実に近付くようになる。従って、可撓性部材を、段差よりも上流に位置させる場合に比較して、可撓性部材をより確実に段差に対して近付けることができるようになる。この結果、チョーククリーニングをより確実に行うことができる。
この液体噴射装置において、前記液体供給路上において前記液体を一時貯留し、前記液体噴射ヘッドからの前記液体の噴射に伴って、前記一時貯留した前記液体が減少する圧力室と、同圧力室内の前記液体の減少に伴う負圧を感知して前記液体供給路から前記圧力室への前記液体の供給及び非供給を切り換える開閉弁とを有する液体供給用バルブユニットを備え、前記大断面積流路と前記小断面積流路とは、前記液体供給用バルブユニットを構成する流路形成部材に一体に設けられている。
これによれば、大断面積流路と小断面積流路とが、液体供給用バルブユニットを構成する流路形成部材に対して、一体に形成されるようになるので、装置を簡素化させることができる。
この液体噴射装置において、前記液体供給路上において前記液体を一時貯留し、前記液体噴射ヘッドからの前記液体の噴射に伴って、前記一時貯留した前記液体が減少する圧力室と、同圧力室内の前記液体の減少に伴う負圧を感知して前記液体供給路から前記圧力室への前記液体の供給及び非供給を切り換える開閉弁とを有する液体供給用バルブユニットを備え、前記大断面積流路と前記小断面積流路とは、前記液体供給用バルブユニットとは別の部材に設けられ、同液体供給用バルブユニットよりも上流側に設けられる。
これによれば、大断面積流路と小断面積流路とが、液体供給用バルブユニットとは別の部材に設けられるため、液体供給用バルブユニットの構成を簡素化させることができる。又は、液体供給用バルブユニットを小型化、軽量化させることができる。また、大断面積流路と小断面積流路とは、その液体供給用バルブユニットよりも上流側に設けられるので、液体供給用バルブユニットは、可撓性部材よりも下流側に配置される。このため、可撓性部材の作用により、液体供給用バルブユニット内をチョーククリーニングすることができる。
この液体噴射装置において、複数の前記液体貯留手段と、複数の前記液体供給路を備えるとともに、複数組の前記大断面積流路及び前記小断面積流路は、前記液体貯留手段に備えられる液体導出口から、前記大断面積流路までの長さ、同液体導出口から前記小断面積流路までの長さ、又は同液体導出口から前記段差までの液体供給路の長さが等しくなるように設けられている。
これによれば、大断面積流路及び小断面積流路は、液体貯留手段に備えられる液体導出口から、大断面積流路、小断面積流路又は段差までの液体供給路の長さが等しくなるように設けられている。このため、液体供給路の流路断面積を減少させる方向に撓んだ可撓性部材が、圧力調整手段による液体の圧力増加によって元の位置に戻るまでの時間をほぼ一定にすることができる。
この液体噴射装置において、前記液体貯留手段を前記液体供給路側へ接続する接続部に、前記大断面積流路及び前記小断面積流路を形成した。
これによれば、液体貯留手段と液体供給路側とを接続する接続部に、大断面積流路及び小断面積流路を形成するため、液体貯留手段から、大断面積流路及び小断面積流路側に液体を供給されやすくすることができる。このため、圧力調整手段によって流体の圧力を増加した際に、撓んだ可撓性部材が元の位置に戻るのが容易になり、可撓性部材の作用における信頼性を高めることができる。従って、可撓性部材よりも下流に対して流体を安定して供給することができる。また、大断面積流路及び小断面積流路は上流側に設けられるため、液体供給路の比較的長い範囲に亘ってチョーククリーニングすることができる。
この液体噴射装置において、複数の前記液体貯留手段と、複数の前記液体供給路を備えるとともに、その各液体供給路を構成する複数組の前記大断面積流路及び前記小断面積流路は、前記液体貯留手段と、前記液体供給用バルブユニットとの間に設けられた流路形成部材に一体に設けられている。
これによれば、複数組の大断面積流路及び小断面積流路は、流路形成部材に一体に設けられているため、大断面積流路及び小断面積流路をそれぞれ別の部材に形成するよりも、製造工程数又は組み立て工程数を少なくすることができる。
この液体噴射装置において、前記液体供給路の内外の圧力差によって撓む前記可撓性部材に対し、同液体供給路の流路の抵抗を小さくする方向への変位を規制する規制手段を設けた。
これによれば、液体供給路の一部を構成する可撓性部材に対し、液体供給路の流路の抵抗を小さくする方向への変位を規制する規制手段が設けられる。従って、チョーククリーニングの際に、可撓性部材を撓ませることで液体供給路の流路抵抗を必要な大きさまで増大させるとき、可撓性部材は流路抵抗を小さくする方向への変位が抑制されているので、可撓性部材の変位の範囲が小さくなる。つまり、可撓性部材は、チョーククリーニングの際に、すぐにクリーニングに必要な位置に変位することができるので、流路抵抗がチョーククリーニングに必要な大きさに到達するまでの時間を短縮することができる。
この液体噴射装置において、前記規制手段は、前記可撓性部材の前記液体供給路側と反対側に設けられ、前記可撓性部材の可撓領域のうち少なくとも一部を外側から閉塞することで、前記可撓性部材の外側への変位を規制する。
これによれば、規制手段は、可撓性部材の液体供給路側と反対側に設けられ、可撓性部材の可撓領域のうち、少なくとも一部を外側から閉塞する。このため、規制手段は、可撓性部材を閉塞するだけで、その変位を防止できるので、規制手段を簡単な構成にすることができる。また、規制手段を、液体供給路の外側に設けることができるので、液体に対する汚染、流体の流れの妨害を防止できる。
この液体噴射装置において、前記規制手段は、前記可撓性部材の可撓領域のうち少なくとも一部を閉塞する閉塞部と、前記閉塞部に形成され、前記可撓性部材の変位を許容する孔部とを備えている。
これによれば、規制手段は、可撓性部材の可撓領域の少なくとも一部を閉塞する板状の閉塞部と、閉塞部に形成され、可撓性部材の変位を部分的に許容する孔部とを備えている。このため、可撓性部材の、液体供給路の流路の抵抗を小さくする方向への変位を閉塞部によって規制しながら、孔部によって部分的に許容することで、液体供給路内の圧力が高圧になった際に、可撓性部材等がその圧力によって破損するのを防止できる。
この液体噴射装置において、前記規制手段は、板状に形成された部分によって、前記可撓性部材の可撓領域の少なくとも一部を閉塞する。
これによれば、規制手段は板状に形成されるので、規制手段の構成を簡単にすることができる。
この液体噴射装置において、前記規制手段は、前記液体貯留手段と、前記液体供給用バルブユニットとの間に設けられ、前記複数の大断面積流路及び小断面積流路が一体に設けられた流路形成部材に対して配設され、前記各大断面積流路及び小断面積流路により形成された各段差に対峙する前記可撓性部材の各可撓領域を閉塞する閉塞部を備えるとともに、
前記閉塞部に形成され、前記可撓領域の変位を部分的に許容する孔部を、前記段差の数と同数個以上備えている。
これによれば、規制手段は、複数の大断面積流路及び小断面積流路が一体に設けられている流路形成部材に対して配設される。そして、規制手段は、各大断面積流路及び小断面積流路により形成された各段差に対峙する可撓性部材を閉塞する閉塞部を備える。さらに、規制手段は、可撓性部材の変位を許容する孔部を、段差の数と同数個以上備える。従って、規制手段は、閉塞部に複数の孔部を設けた構成になるので、複数の大断面積流路及び小断面積流路がある場合に、複数の規制手段を別々に配設する必要がない。このため、製造工程及び組立工程の増加を抑制することができる。
この液体噴射装置において、前記液体供給路は、その流路途中にフィルタを備え、前記可撓性部材は、前記フィルタに対して対峙する位置に設けられている。
これによれば、液体供給路内の液体に含まれる気泡や不純物等が、フィルタにおいてトラップされ、液体噴射ヘッドからターゲットに対して液体を噴射しているときに、ノズルから噴射される気泡や不純物等を減少させることができる。この結果、品質の高い液体噴射を行うことが可能となる。
また、可撓性部材は、フィルタに対して対峙しているので、圧力調整手段と吸引手段との駆動によって液体供給路の内部の圧力を増減させることにより、可撓性部材を、フィルタに対して近付けたり離間させたりすることができる。そしてこのとき、可撓性部材をフィルタよりも上流に設けることにより、フィルタの上流側に滞留している気泡や不純物等を、可撓性部材によって押圧し、フィルタを通過させるようにすることができる。従って、チョーククリーニングのときに、液体供給路内の液体に含まれる気泡や不純物等を、より確実に排出させ、液体供給路内における液体の充填性をより効果的に高めることができる。
この液体噴射装置において、前記小断面積流路は、同小断面積流路を囲み、その一側面で同小断面積流路が開口するように設けられたシール部内に形成され、前記可撓性部材は、前記シール部の一側面に対して対峙する位置に設けられている。
これによれば、小断面積流路はシール部に形成され、シール部の一側面で開口している。そして、可撓性部材は、前記一側面に対して対峙する位置に設けられる。このため、圧力調整手段と吸引手段との駆動によって、液体供給路内の圧力を増減させることにより、可撓性部材をシール部に対して近付けたり離間させたりすることができる。このため、可撓性部材の変位によって、小断面積流路の開口を閉塞したり、解放したりすることができるため、より確実にチョーククリーニングを行うことができる。
この液体噴射装置において、前記可撓性部材を前記液体供給路の流路抵抗の大きくなる
方向に付勢する付勢手段を備えた。
これによれば、可撓性部材に対して、液体供給路の流路抵抗が小さくなる方向への力を加えない限り、可撓性部材は、液体供給路の流路抵抗が大きくなるように位置するようになる。なお、液体供給路の流路抵抗の小さくなる方向とは、液体供給路内の圧力が増加しているとき、すなわち、圧力調整手段により、可撓性部材よりも上流側における液体供給路内の流体の圧力を増加させているときである。従って、圧力調整手段によって、可撓性部材よりも上流側における液体供給路内の流体の圧力を増加させない限り、液体供給路は、流路抵抗が大きな状態に維持される。
この結果、例えば、液体噴射装置のメンテナンス時など、圧力調整手段の駆動が行われていないときには、液体供給路の流路抵抗を大きな状態のままとすることができる。従って、液体貯留手段の交換時等に、液体供給路と液体貯留手段との接続部等から、液体が漏れ出すことを減少させることができる。
この液体噴射装置において、前記液体貯留手段は、可撓性部を有し液体を内包可能な液体収容部と同液体収容部の前記可撓性部を加圧する加圧室とを備えた液体カートリッジであり、前記圧力調整手段は、加圧空気を形成する加圧ポンプと、前記加圧空気を前記加圧室に導く空気流路とによって構成されている。
これによれば、圧力調整手段を、空気加圧供給方式の液体噴射装置において通常備えられている、加圧ポンプと空気流路とによって具体化することができる。すなわち、加圧ポンプを駆動させ、加圧室の圧力を上昇させることにより、液体収容部の可撓性部を加圧し、液体収容部内の液体を加圧させることができる。そして、可撓性部材よりも上流側における液体供給路内の流体の圧力を、増加させることができる。また、加圧ポンプの駆動を停止することにより、可撓性部材よりも上流側における液体供給路内の流体の圧力を減少させることができる。
従って、空気加圧供給方式の液体噴射装置に通常備えられている加圧ポンプと空気流路とによって圧力調整手段を具体化することができ、装置を大型化させることなく、簡単な制御でチョーククリーニング行うことができる。
本発明は、液体を貯留する液体貯留手段と、ターゲットに対してノズルから前記液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体貯留手段から前記液体噴射ヘッドへと前記液体を導く液体供給路と、同液体噴射ヘッドの前記ノズルから前記液体を吸引する吸引手段とを備えた液体噴射装置の駆動方法において、前記液体供給路は、同液体供給路を構成する壁面の一部が、前記液体供給路の内外の圧力差によって撓む可撓性部材により形成され、圧力調整手段により前記可撓性部材よりも上流側における前記液体供給路内の流体の圧力を減少させる圧力減少段階と、前記可撓性部材よりも上流側における前記液体供給路内の前記流体の圧力が所定値以下となったときに前記吸引手段により前記液体噴射ヘッドの前記ノズルから前記液体を吸引する吸引段階と、前記吸引段階の後に、前記圧力調整手段により前記可撓性部材よりも上流側における前記液体供給路内の前記流体の圧力を増加させる圧力増加段階とを備えた。
本発明によれば、圧力減少段階の後に吸引段階に移行することにより、前記液体供給路内の圧力を全体的に減少させることが可能となる。そして、液体供給路内の圧力を減少させることにより、可撓性部材を、液体供給路の流路断面積を減少させる方向に撓ませることができるようになる。従って、液体供給路の流路抵抗を増大させ、液体供給路内の液体の流量を減少させることができる。そして、この状態を継続させることにより、可撓性部材が設けられている部分よりも下流における液体供給路内に、負圧を蓄積することが可能となる。この結果、液体供給路内に滞留している気泡の体積を増大させ、液体噴射ヘッド
を介して外部に排出させやすい状態とすることができる。また、この後に、圧力増加段階に移行することにより、液体供給路内における負圧の蓄積を解消させ、液体供給路内に滞留していた気泡を一気にノズルから排出することが可能となる。この結果、チョーククリーニングを効果的に行うことができる。
すなわち、本発明においては、圧力調整手段による液体供給路内の圧力を変化によってチョーククリーニングを行うことができるようになっている。従って、空気加圧供給方式の液体噴射装置に予め備えられている加圧ポンプ等を圧力調整手段として使用し、制御することで、チョーククリーニングを行うことができる。この結果、チョーククリーニングを行うために、専用のチョークバルブ等を設ける場合に比較して、装置を大型化させることなく、簡単な制御でチョーククリーニングを行うことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図11に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置11は、本体ケース12、プラテン13、ガイド軸14、キャリッジ15、タイミングベルト16、キャリッジモータ17、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド20を備える。さらに、インクジェット式記録装置11は、液体供給用バルブユニットとしてのバルブユニット21、液体貯留手段及び液体カートリッジとしてのインクカートリッジ23、加圧ポンプ25、吸引手段としてのキャッピング装置26を備える。
本体ケース12は、略直方体形状の箱体であり、図1に示す右側端部にはカートリッジホルダ12aが形成されている。なお、本実施形態においては、本体ケース12の長手方向を主走査方向というものとする。
プラテン13は、本体ケース12内において、主走査方向に沿って架設されており、紙送り手段(図示しない)を介して送出されるターゲットとしての記録媒体(図示しない)を支持するための部材となっている。なお、本実施形態においては、記録媒体は、前記主走査方向と直交する方向、すなわち、副走査方向に送出されるものとする。
ガイド軸14は棒状に形成され、前記プラテン13と平行、すなわち、主走査方向に沿って、本体ケース12内に架設されている。キャリッジ15は、前記プラテン13と対向する位置において、前記ガイド軸14に対して相対移動可能に貫挿されており、主走査方向に往復移動可能となっている。
そして、キャリッジ15は、タイミングベルト16を介してキャリッジモータ17に接続されている。キャリッジモータ17は本体ケース12に支持されており、キャリッジモータ17が駆動されることにより、タイミングベルト16を介してキャリッジ15は駆動される。この結果、キャリッジ15がガイド軸14に沿って往復移動される。
記録ヘッド20は、キャリッジ15の前記プラテン13と対向する面に設けられており、プラテン13側に向かって液体としてのインクを噴射させるための複数の図示しないノズルを備えている。バルブユニット21は、キャリッジ15上に搭載されており、一時貯留したインクを、圧力を調整した状態で前記記録ヘッド20へと供給するようになっている。なお、本実施形態においては、バルブユニット21は、2つ設けられており、1つのバルブユニット21は、2色のインクの圧力を調整可能となっている。そして、本実施形態においては、一方のバルブユニット21はブラックとイエロー、他方のバルブユニット21はマゼンタとシアンの各色のインクについて、圧力を調整して記録ヘッド20へと供給するものとするが、その他の色の組み合わせに変更してももちろんよい。
インクカートリッジ23は、前記カートリッジホルダ12aに対して着脱可能に収容されており、前記インクの色に対応して4個具備されている。そして、図2には、4個のインクカートリッジ23のうち、1つを示しており、インクカートリッジ23は、加圧室としてのインクケース31と液体収容部としてのインクパック32とを備えている。インクケース31は略直方体状に形成されている。また、インクパック32は、2枚の可撓性部としてのフィルム32a,32bを重ね合わせて形成され、その内部に液体としてのインクが封入されている。
そして、インクパック32は、インク排出口32cを備え、前記インクケース31内に収納されている。なお、このとき、インク排出口32cのみがインクケース31から露出した状態となり、それ以外の部分がインクケース31内に気密状態となるようにして収納される。従って、インクケース31とインクパック32との間には、隙間33が形成されている。
また、前記インクケース31には、前記隙間33に連通する連通孔(図示しない)が設けられており、この連通孔を介して空気を流入させることにより、隙間33における圧力を上昇させ、インクパック32を押し潰すような力を発生させることが可能となっている。そして、インクパック32のインク排出口32cは、図1に示すように、インクの色毎に設けられているインク供給チューブ35を介して、前記バルブユニット21に対して接続されている。なお、インク供給チューブ35は、液体供給路を構成する。従って、インクケース31内の隙間33に空気を導入することにより、インクパック32内のインクは、インク供給チューブ35を介して、バルブユニット21に対して供給される。
加圧ポンプ25は、本実施形態においては、インクカートリッジ23の上に位置するようにして、本体ケース12に対して固定されている。加圧ポンプ25は、大気を吸引して加圧空気として排出することが可能であり、加圧された空気は、空気流路を構成する加圧チューブ37を介して圧力検出器38に供給される。
圧力検出器38では、加圧ポンプ25から供給された空気の圧力が検出される。そして、本実施形態においては、圧力検出器38において検出された圧力に基づいて、加圧ポンプ25の駆動が調整されるものとする。従って、加圧ポンプ25から供給された空気は、圧力検出器38によって、所定範囲内の圧力となるように調整される。そして、圧力検出器38は、空気流路を構成する4本の空気供給チューブ39を介して前記インクカートリッジ23の連通孔に対して接続されており、インクカートリッジ23の前記隙間33に所定範囲内の圧力となるように調整された空気が導入される。
以上により、各インクカートリッジ23のインクパック32は、加圧ポンプ25から供給される加圧空気によって加圧され、インクパック32内のインクが、前記バルブユニット21に対して供給される。そして、バルブユニット21において一時貯留されたインクは、圧力が調整された状態で、記録ヘッド20へと供給される。
このとき、画像データに基づいて、紙送り手段によって記憶媒体を副走査方向に移動させながら、キャリッジ15を主走査方向に移動させ、記録ヘッド20からインクを噴射させることにより、記録媒体上に印刷を行うことが可能となる。
キャッピング装置26は、前記キャリッジ15の移動経路上における非印刷領域(ホームポジョン)に設けられている。そして、キャッピング装置26の上面には、前記記録ヘッド20のノズル形成面に密着して封止し得るエラストマ等の弾性材料により形成されたキャップ26aが配置されている。そして、図3に示すように、このキャップ26aは、
キャリッジ15がホームポジョンに移動したときに、記録ヘッド側に移動(上昇)して、記録ヘッド20のノズル形成面を封止することができるように構成されている。
そして、キャップ26aの内部には、インクを含んだ吸収体26bが配設されており、インクジェット式記録装置11の休止期間中において、キャップ26aによって記録ヘッド20のノズル形成面を封止することで、キャップ26aの内部を高湿状態に保ち、インク粘度の上昇を防ぐようになっている。なお、吸収体26bの材質としては、スポンジ等が使用可能であるが、インクを吸収保持可能な材質であれば、これに限定されない。
また、キャップ26aの底部にはインクや気泡、不純物等を排出するための排出口26cが設けられており、この排出口26cにはインク排出チューブ26dの一端が接続されている。そして、インク排出チューブ26dの他端は、図示しない廃液タンクに接続されている。
インク排出チューブ26dの途中にはチューブポンプ26eが設けられており、チューブポンプ26eの吸引動作によって、キャップ26aの内部に負圧が形成されるようになっている。そして、粘度が上昇したインクや、塵埃、カートリッジ交換等によって発生した記録ヘッド20の内部の気泡等が、インク排出チューブ26dを介して廃液タンクへと排出されるようになっている。これにより、いわゆるクリーニング操作を行うことができるようになっている。
一方、図1に示すように、キャッピング装置26には、キャップ26aの印字領域側に隣接するようにして、ゴム等の弾性素材を短冊状に形成したワイピング部材26fが備えられている。そして、ワイピング部材26fは、必要に応じて記録ヘッド20の移動経路に水平方向に進出することにより、ノズル形成面を払拭して清掃することができるように構成されている。
次に、前記バルブユニット21について、図4〜図8に従って、詳しく説明する。
図4〜図8に示すように、バルブユニット21は、流路形成部材41、第1及び第2のフィルタ43a,43b、可撓性部材としての第1のフィルム部材45、第1及び第2の嵌合部材47a,47bを備える。さらに、バルブユニット21は、開閉弁としての第1及び第2の弁部材49a,49b、第2のフィルム部材51、第1及び第2の受圧板53a,53bも備える。
流路形成部材41は、略直方体形状に形成されており、その背面41a(図4の左側面)にインク導入部55が設けられている。図6及び図7に示すように、インク導入部55は、2つの円筒を連結したような形状を有しており、第1及び第2のインク導入孔57a,57bを備える。そして、これら第1及び第2のインク導入孔57a,57bに、前記インク供給チューブ35(図1参照)がそれぞれ1本ずつ接続されることによって、インク供給チューブ35から合わせて2色のインクが流路形成部材41内に導かれるようになっている。
図4及び図6に示すように、流路形成部材41には、その一側面41bに、大断面積流路としての第1及び第2の正方形凹部61a,61bが凹設されている。また、図6に示すように、第1及び第2の正方形凹部61a,61bの底面には、それぞれ小断面積流路としての第1及び第2の球面状凹部63a,63bが凹設されている。そして、これら第1及び第2の球面状凹部63a,63bは、球面状に形成されている。従って、第1及び第2の正方形凹部61a,61bと第1及び第2の球面状凹部63a,63bとの間には、略環状の段差としての第1及び第2の段差面65a,65bが形成されている。
また、図4及び図6に示すように、流路形成部材41は、その一側面41bに、第1〜第3の溝67a〜67cが凹設されている。第1の溝67aは、その一端が前記第1の正方形凹部61aと連通されている。また、図8に示すように、第1の溝67aは、その他端が流路形成部材41内に形成された連通孔69を介して前記第1のインク導入孔57aに連通されている。
さらに、図4及び図6に示すように、第2の溝67bは、その一端が前記第2の正方形凹部61bと連通されている。また、第2の溝67bは、前記第1の溝67aと同様にして、その他端が流路形成部材41内に形成された連通孔(図示しない)を介して前記第2のインク導入孔57bに連通されている。第3の溝67cは、前記第2の正方形凹部61bと第2の溝67bの近傍に設けられている。
図4及び図8に示すように、流路形成部材41は、その下面41cに第1及び第2のインク排出部71a,71bを備える。そして、これら第1及び第2のインク排出部71a,71bは、それぞれ円筒形状に形成されており、第1及び第2のインク排出孔73a,73bを備える。なお、第1のインク排出孔73aは、前記第3の溝67cと連通されている。
そして、第1及び第2のインク排出孔73a,73bは、それぞれ、前記記録ヘッド20(図1参照)に設けられたノズルに対してインクの色毎に接続されている。従って、第1及び第2のインク排出孔73a,73bから排出されるインクは、色毎に記録ヘッド20へと導かれ、ノズルから噴射される。
一方、図7に示すように、流路形成部材41には、その他側面41dに第1及び第2の円形凹部75a,75bが凹設されている。なお、第1及び第2の円形凹部75a,75bは、それぞれ、第1及び第2の嵌合用凹部77a,77bと、第1及び第2の非嵌合用凹部79a,79bとによって構成されている。
第1及び第2の嵌合用凹部77a,77bは、断面が半円となるように形成されており、その底面はそれぞれ平面状となっている。一方、第1及び第2の非嵌合用凹部79a,79bは、同じく、断面が半円となるように形成されているが、前記第1及び第2の嵌合用凹部77a,77bよりも浅く形成されている。そして、第1及び第2の非嵌合用凹部79a,79bは、その底面が略球面状となるように形成されている。
そして、図8に示すように、前記第1の嵌合用凹部77aは、前記第1の球面状凹部63aに対して、連通孔81aを介して連通されている。また、第2の嵌合用凹部77bについても、前記第2の球面状凹部63bに対して連通孔81b(図6参照)を介して連通されている。
さらに、第1の嵌合用凹部77aは、連通孔83aを介して前記第3の溝67cに対して連通されている。従って、第1の嵌合用凹部77aは、第3の溝67cを介して第1のインク排出孔73a(図4参照)と連通されている。また、図7に示すように、第2の嵌合用凹部77bには、連通孔83bが設けられており、この連通孔83bは、前記第2のインク排出孔73b(図4参照)と連通されている。
図4及び図6〜図8に示すように、第1及び第2のフィルタ43a,43bは、ともに、略正方形の薄片状に形成されている。そして、第1及び第2のフィルタ43a,43bは、それぞれ、前記第1及び第2の正方形凹部61a,61bと、第1及び第2の球面状凹部63a,63bとの間を仕切るようにして、前記第1及び第2の段差面65a,65b(図6参照)に対して取り付けられている。
第1のフィルム部材45は、本実施形態においては、略長方形形状のガスバリア性の高い可撓性材料によって形成され、前記流路形成部材41の一側面41bに対して熱溶着されている。なお、このとき、第1のフィルム部材45によって、第1及び第2の正方形凹部61a,61b、第1〜第3の溝67a〜67cの開口が封止されるようにして、第1のフィルム部材45は流路形成部材41に対して熱溶着される。
これにより、図4及び図8に示すように、第1のフィルム部材45と、流路形成部材41の第1の正方形凹部61a、第1の球面状凹部63aとによって、第1のインク導入室84aが形成される。また、同様にして、第1のフィルム部材45と、第2の正方形凹部61b、第2の球面状凹部63bとによって、第2のインク導入室84bが形成される。
そして、この第1のフィルム部材45は、前記第1及び第2のインク導入室84a,84b内外の圧力差によって、撓むようになっている。すなわち、第1のフィルム部材45は、第1及び第2のインク導入室84a,84b内の圧力が所定圧よりも減少すると、第1及び第2のインク導入室84a,84bの容積を減少させるような方向に撓む。この結果、第1のフィルム部材45は、第1及び第2のインク導入室84a,84b内の第1及び第2のフィルタ43a,43bに当接するようになり、第1及び第2のフィルタ43a,43bを通過するインクの流れを遮断することが可能となっている。なお、第1のフィルム部材45は、第1及び第2のインク導入室84a,84b内外の圧力差によって撓むのであれば、フィルム部材以外の材料に変更するようにしてもよい。
さらに、図4に示すように、第1のフィルム部材45と流路形成部材41の第1の溝67aとによって第1の流路85aが、第1のフィルム部材45と第2の溝67bとによって第2の流路85bが、第1のフィルム部材45と第3の溝67cとによって第3の流路85cが、それぞれ形成されている。
図5〜図7に示すように、第1及び第2の嵌合部材47a,47bは、略半月形状に形成されており、前記流路形成部材41の第1及び第2の嵌合用凹部77a,77bに対してそれぞれ嵌合されている。そして、図5及び図8に示すように、第1及び第2の嵌合部材47a,47bと第1及び第2の非嵌合用凹部79a,79bとによって、連続した球面状の第1及び第2の大凹部89a,89bが形成されている。
また、図5〜図8に示すように、第1及び第2の嵌合部材47a,47bには、それぞれ、前記流路形成部材41に形成されている連通孔81a,81bと、前記第1及び第2の大凹部89a,89bとを連通させる第1及び第2のインク流入孔91a,91bが設けられている。さらに、第1及び第2の嵌合部材47a、47bには、それぞれ、前記第1及び第2の大凹部89a,89bと、前記連通孔83a,83bとを連通させる第1及び第2のインク流出孔93a,93bが設けられている。
そして、第1及び第2の嵌合部材47a,47bには、それぞれ、前記連通孔81a,81bと対向する位置に、略円柱形状の第1及び第2の凸部94a,94bが設けられている。さらにまた、第1及び第2の嵌合部材47a,47bには、その中心部に、前記第1及び第2のインク流入孔91a,91bと連通する第1及び第2の中心孔95a,95bが設けられている。
図6〜図8に示すように、第1及び第2の弁部材49a,49bは、第1及び第2の弁部材本体97a,97bと、第1及び第2の密着部99a,99bと、第1及び第2の弁付勢ばね101a,101bとを備える。第1及び第2の弁部材本体97a,97bは、略くの字形状に形成されており、その一端に円盤部103a,103bが形成されている
。また、円盤部103a,103bの近傍には、支軸105a,105bが形成されている。
そして、図8に示すように、第1及び第2の弁部材本体97a,97bは、この支軸105a,105bを介して、前記第1及び第2の嵌合部材47a,47bに対して回動可能に支持されている。このとき、第1及び第2の弁部材本体97a,97bは、その円盤部103a,103bが前記連通孔81a,81bと対峙するようにして支持される。さらに、第1及び第2の弁部材本体97a,97bは、その他端が、前記第1及び第2の嵌合部材47a,47bの、第1及び第2の中心孔95a,95bを貫通するようにして第1及び第2の弁部材本体97a,97bに対して支持される。
図6〜図8に示すように、第1及び第2の密着部99a,99bは、可撓性部材により円盤形状に形成されており、前記第1及び第2の弁部材本体97a,97bにおいて、前記円盤部103a,103bの前記連通孔81a,81b側の面に対して、重ね合わされるようにして固定されている。
第1及び第2の弁付勢ばね101a,101bは、それぞれ、その一端が、前記第1及び第2の嵌合部材47a,47bの、第1及び第2の凸部94a,94bに対して外嵌固定されているとともに、他端が、前記第1及び第2の弁部材本体97a,97bの円盤部103a,103bに対して固定されている。従って、第1及び第2の弁部材本体97a,97bは、この第1及び第2の弁付勢ばね101a,101bによって、支軸105a,105bを回動中心として、図8に示す矢印R方向に回動するように付勢されている。
そして、第1及び第2の弁部材本体97a,97bは、外部から何も力が加わっていない状態においては、図8に示す矢印R方向に付勢されており、第1及び第2の密着部99a,99bが、前記連通孔81a,81bに対して当接するようになっている。また、第1及び第2の弁部材本体97a,97bに対して、図8に示す矢印R方向と反対方向への力を加えると、第1及び第2の密着部99a,99bが、前記連通孔81a,81bから離間するようになっている。すなわち、第1及び第2の弁部材本体97a,97bに対して、力を加えなかったり、矢印R方向と反対方向への力を加えたりすることにより、前記連通孔81a,81bと、前記第1及び第2のインク流入孔91a,91bとの間が連通、及び、非連通状態となるように切り換えることができるようになっている。
図5〜図8に示すように、第2のフィルム部材51は、前記第1のフィルム部材45と同一材料にてほぼ同一形状に形成されており、前記流路形成部材41の他側面41dに対して熱溶着されている。なお、このとき、第2のフィルム部材51によって、第1及び第2の大凹部89a,89bの開口が封止されるようにして、第1のフィルム部材45は流路形成部材41に対して熱溶着される。これにより、図5及び図8に示すように、第2のフィルム部材51と、前記第1及び第2の大凹部89a,89bとによって、第1及び第2の圧力室106a,106bが形成されている。
すなわち、図4〜図8に示すように、バルブユニット21において、第1のインク導入孔57aに流入したインクは、連通孔69、第1の流路85a、第1のインク導入室84a、連通孔81a、第1のインク流入孔91a、第1の中心孔95aを介して第1の圧力室106aに流入する。また、第1の圧力室106a内に流入したインクは、第1のインク流出孔93a、連通孔83a、第3の流路85c、第1のインク排出孔73aを介して記録ヘッド20(図1参照)へと供給される。
同様にして、前記インク供給チューブ35から第2のインク導入孔57bに流入するインクは、連通孔、第2の流路85b、第2のインク導入室84b、連通孔81b、第2の
インク流入孔91b、第2の中心孔95bを介して、第2の圧力室106bに流入する。そして、第2の圧力室106bに流入したインクは、第2のインク流出孔93b、連通孔83b、第2のインク排出孔73bを介して記録ヘッド20へと供給される。なお、本実施形態においては、これら、第1及び第2のインク導入孔57a,57bから記録ヘッド20までの各流路によって液体供給路が構成されている。
また、第2のフィルム部材51は、前記第1及び第2の圧力室106a,106bの内外の圧力差によって、撓むようになっている。すなわち、第2のフィルム部材51は、第1及び第2の圧力室106a,106b内の圧力が所定圧よりも減少すると、第1及び第2の圧力室106a,106bの容積を減少させるような方向に撓む。
第1及び第2の受圧板53a,53bは、円盤形状に形成されており、図5及び図8に示すように、第1及び第2の圧力室106a,106b内に位置するようにして、前記第2のフィルム部材51に対してそれぞれ固着されている。
そして、図6〜図8に示すように、第1及び第2の受圧板53a,53bと、前記第1及び第2の大凹部89a,89bとの間には、第1及び第2の受圧用ばね107a,107bが介在している。なお、この第1及び第2の受圧用ばね107a,107bは、第1及び第2の受圧板53a,53bを、前記第1及び第2の大凹部89a,89bから離間するように付勢している。従って、外部から力が加わっていない状態においては、前記第1及び第2の受圧板53a,53bは、前記第1及び第2の大凹部89a,89bから離間した状態となっている。
また、前記第1及び第2の受圧板53a,53bは、前記第1及び第2の弁部材本体97a,97bの他端に対して当接している。そして、第1及び第2の受圧板53a,53bが、前記第1及び第2の受圧用ばね107a,107bの付勢力に抗して、前記第1及び第2の大凹部89a,89bに近付くように移動すると、第1及び第2の弁部材本体97a,97bは、図8に示す矢印R方向と反対方向に回動する力を受けるようになっている。
すなわち、前記第1及び第2の圧力室106a,106b内の圧力が減少することにより、第2のフィルム部材51が撓むと、第1及び第2の受圧板53a,53bが、前記第1及び第2の受圧用ばね107a,107bの付勢力に抗して、前記第1及び第2の大凹部89a,89bに近付くように移動する。すると、第1及び第2の弁部材本体97a,97bは、図8に示す矢印R方向と反対方向に回動し、前記連通孔81a,81bと、前記第1及び第2のインク流入孔91a,91bとの間が連通状態とされる。また、第1及び第2の圧力室106a,106b内の圧力が増加すると、第1及び第2の受圧板53a,53bが第1及び第2の大凹部89a,89bから離間するように移動し、連通孔81a,81bと第1及び第2のインク流入孔91a,91bとの間が非連通状態とされる。
次に、以上のように構成されたインクジェット式記録装置11の電気的構成について説明する。
図9に示すように、インクジェット式記録装置11は、CPU111、ROM112、RAM113を備える。また、インクジェット式記録装置11は、入力部115、第1のモータ駆動回路117、第2のモータ駆動回路119、第3のモータ駆動回路120、第4のモータ駆動回路121、ヘッド駆動回路123を備える。そして、これらは、バス124を介してお互いに接続されている。
CPU111は、前記入力部115からオン信号を入力する。なお、本実施形態においては、入力部115は、インクジェット式記録装置11の本体ケース12等に設けられ、
ユーザの操作によりオン信号がCPU111に対して入力されるように構成されているものとする。また、CPU111は、第1のモータ駆動回路117を介して前記キャリッジモータ17に対して接続され、キャリッジモータ17に対して駆動制御のための駆動制御信号を出力する。
また、CPU111は、第2のモータ駆動回路119を介して、加圧ポンプモータ125に接続され、同加圧ポンプモータ125を駆動させるための駆動制御信号を出力する。なお、加圧ポンプモータ125は、前記加圧ポンプ25に対して動力を伝達可能に接続されており、本実施形態においては、加圧ポンプモータ125を正回転させることにより、前記加圧ポンプ25から加圧空気を送出することができるように構成されているものとする。また、加圧ポンプモータ125の駆動を停止させることで、加圧ポンプ25からの加圧空気の送出を停止させることができるように構成されているものとする。
さらに、CPU111は、第3のモータ駆動回路120を介して、キャップ昇降モータ126と接続され、同キャップ昇降モータ126を正逆回転させるための駆動制御信号を出力する。なお、キャップ昇降モータ126は、前記キャップ26aに対して動力を伝達可能に接続されている。そして、本実施形態においては、キャップ昇降モータ126を正回転させることにより、前記キャップ26aを上昇させることができるように構成されているものとする。また、キャップ昇降モータ126を逆回転させることにより、前記キャップ26aを下降させることができるように構成されているものとする。
さらに、CPU111は、第4のモータ駆動回路121を介して、チューブポンプモータ127と接続され、同チューブポンプモータ127を正逆回転させるための駆動制御信号を出力する。なお、チューブポンプモータ127は、前記チューブポンプ26eに対して動力を伝達可能に接続されている。そして、本実施形態においては、チューブポンプモータ127を正回転させることにより、前記チューブポンプ26eによって、キャップ26aの内部に負圧を形成することができるように構成されているものとする。また、チューブポンプモータ127の駆動を停止させることで、チューブポンプ26eにおける吸引動作を停止させることができるように構成されているものとする。
さらにまた、CPU111は、ヘッド駆動回路123を介して、前記記録ヘッド20に接続され、記録ヘッド20に設けられているノズルからインクを吐出させるための図示しないノズル駆動体に対してノズル駆動信号を出力する。
CPU111は、ROM112に記憶された各種プログラムに従って動作し、その演算処理結果等を一時RAM113に記憶するようになっている。詳述すると、ROM112は、チョーククリーニングプログラム及びその他プログラムを備えている。
チョーククリーニングプログラムは、CPU111が、前記入力部115からオン信号を入力すると、第1のモータ駆動回路117を介してキャリッジモータ17を駆動させ、キャリッジ15をホームポジションに移動させるためのプログラムである。また、チョーククリーニングプログラムは、前記入力部115からオン信号を入力すると、第2のモータ駆動回路119を介して加圧ポンプモータ125を停止させ、加圧ポンプ25から加圧空気が送出されないようにするためのプログラムである。
さらに、チョーククリーニングプログラムは、キャリッジ15がホームポジションに移動すると、CPU111が、第3のモータ駆動回路120を介してキャップ昇降モータ126を駆動させ、キャップ26aを上昇させて記録ヘッド20のノズル形成面を封止するためのプログラムである。さらにまた、チョーククリーニングプログラムは、前記キャップ26aが上昇されると、第4のモータ駆動回路121を介してチューブポンプモータ1
27を駆動させ、チューブポンプ26eの吸引動作によってキャップ26aの内部に負圧を形成するためのプログラムである。
加えて、チョーククリーニングプログラムは、前記チューブポンプモータ127の駆動から所定時間が経過すると、前記第2のモータ駆動回路119を介して加圧ポンプモータ125を駆動させ、加圧ポンプ25からの加圧空気の送出を開始するためのプログラムである。
すなわち、CPU111は、前記入力部115からオン信号を入力すると、まず、チョーククリーニングプログラムに従って、キャリッジモータ17に駆動信号を出力し、キャリッジ15をホームポジションに移動させる。また、CPU111は、入力部115からのオン信号の入力に基づいて、加圧ポンプモータ125を停止させ、加圧ポンプ25からの加圧空気の送出を停止させる。
続いて、CPU111は、チョーククリーニングプログラムに従って、キャップ昇降モータ126を駆動させ、キャップ26aを上昇させて記録ヘッド20のノズル形成面を封止させる。そして、CPU111は、チューブポンプモータ127を駆動させ、チューブポンプ26eの吸引動作によってキャップ26aの内部に負圧を形成させる。
さらに、CPU111は、チョーククリーニングプログラムに従って、チューブポンプモータ127の駆動時間を計時し、所定時間が経過すると、加圧ポンプモータ125を駆動させ、加圧ポンプ25からの加圧空気の送出を開始する。
次に、以上のように構成されたインクジェット式記録装置11の作用について説明する。
まず、通常の印刷時におけるインクジェット式記録装置11の作用について説明する。通常の印刷時においては、インクパック32から記録ヘッド20までの間に、インクが各色毎に充填された状態となっている。そして、CPU111によって、第2のモータ駆動回路119を介して加圧ポンプモータ125が駆動された状態となっており、インクカートリッジ23の隙間33に導入された加圧空気により、インクパック32内のインクは加圧状態に維持されている。従って、印刷時においては、インクカートリッジ23からバルブユニット21へと、インクが加圧状態で供給された状態となっている。
そして、バルブユニット21には、インクパック32から加圧状態で導入されたインクが各色毎に供給されている。そして、図8に示すように、例えば、第1のインク導入孔57aを介して第1のインク導入室84aへと供給されたインクは、高い圧力を有する状態に維持されている。従って、バルブユニット21の第1のフィルム部材45は、撓まない状態に維持されている。この結果、第1のインク導入孔57a内に供給されたインクは、前記第1のフィルタ43aを通過することが可能な状態とされている。
そして、この状態において、画像データに基づいて印刷が開始されると、記録ヘッド20からインクの噴射が行われ、インクの噴射量に応じて、バルブユニット21の前記第1の圧力室106a内のインクが、第1のインク排出孔73a等を介して記録ヘッド20へと供給される。この結果、第1の圧力室106a内のインクが減少し、第1の圧力室106aの内部の圧力が減少する。
そして、例えば、第1の圧力室106a内のインクの圧力が所定圧よりも減少すると、図10に示すように、前記第2のフィルム部材51が、第1の圧力室106a内の容積を減少させるような方向に撓む。この結果、第1の受圧板53aによって、第1の弁部材本体97aが回動され、連通孔81aと第1のインク流入孔91aとの間が連通状態とされ
る。そして、第1のインク導入室84a内に加圧状態で貯留されていたインクは、第1の圧力室106a内に流入し、第1の圧力室106a内にインクが充填されるようになる。
なお、第1のインク導入室84a内のインクが第1の圧力室106a内に流入するときには、インクは、第1のフィルタ43aを通過する。そしてこのとき、第1のフィルタ43aは空気を通過しにくい構造となっているため、インク内に混入している気泡や不純物等は、ほとんどが、この第1のインク導入室84a内において、トラップされた状態となる。
また、第1の圧力室106a内へとインクが流入されると、第1の圧力室106a内のインクの圧力が上昇する。この結果、第2のフィルム部材51の撓みが解消される。そして、第1の弁部材本体97aが元の位置に向かって回動し、連通孔81aと第1のインク流入孔91aとの間が再び非連通状態とされる。
すなわち、第1の圧力室106a内におけるインクが減少し、内部の圧力が所定値以下となると、連通孔81aと第1のインク流入孔91aとの間が連通状態となり、第1の圧力室106aにインクが供給される。また、第1の圧力室106a内にインクが供給されることにより、第1の圧力室106a内のインクの圧力が上昇し、所定値以上となると、連通孔81aと第1のインク流入孔91aとの間が非連通状態となり、第1の圧力室106aへのインクの供給が停止されるようになっている。
この結果、印刷時においては、第1の圧力室106a内には、所定範囲の圧力値となるように調整されたインクが貯留された状態となり、記録ヘッド20へのインク供給の安定性が確保されるようになっている。
なお、前記第2のインク導入孔57bを介して第2のインク導入室84bへと供給されるインクについても、第1のインク導入室84aへと供給されたインクと同様にして、前記第2の圧力室106bおいて、所定範囲の圧力に調整され、記録ヘッド20へと安定した状態で供給される。
次に、チョーククリーニング時におけるインクジェット式記録装置11の作用について説明する。本実施形態においては、ユーザによって前記入力部115(図9参照)が操作されることにより、チョーククリーニングが行われるようになっている。ユーザによって入力部115が操作され、CPU111に対してオン信号が入力されると、CPU111は、まず、チョーククリーニングプログラムに従って、キャリッジモータ17を駆動させ、キャリッジ15をホームポジションに移動させる。
また、CPU111は、圧力減少段階に移り、加圧ポンプモータ125の駆動を停止させ、加圧ポンプ25から加圧空気が送出されないようにする。この結果、インクカートリッジ23からバルブユニット21へと、インクが非加圧状態で供給される状態となる。続いて、CPU111は、キャッピング段階に移り、キャップ昇降モータ126を駆動させ、キャップ26aを上昇させて記録ヘッド20のノズル形成面を封止する。そして、CPU111は、キャップ26aを上昇させると、吸引段階に移り、チューブポンプモータ127を駆動させ、キャップ26aの内部に負圧を形成する。
この結果、記録ヘッド20を介してインクが吸引され、バルブユニット21の前記第1及び第2の圧力室106a,106b内のインクが減少し始める。なお、図11には、第1の圧力室106aにおいてインクが減少した様子を示しており、第2の圧力室106bについては、第1の圧力室106aと同様のため、その図示を省略している。そして、この図11に示すように、第1及び第2の圧力室106a,106b内の圧力が所定圧以下
となることにより、前記印刷時と同様にして、第2のフィルム部材51、第1及び第2の弁部材本体97a,97b等が作用する。そして、連通孔81a,81bと第1及び第2のインク流入孔91a,91bとの間が連通状態とされる。
この結果、第1及び第2のインク導入室84a,84b内のインクが第1及び第2の圧力室106a,106b内に流入するようになる。ところが、このチョーククリーニング時においては、前記したように、第1及び第2のインク導入室84a,84b内には、インクカートリッジ23からのインクが非加圧状態で供給されている。従って、第1及び第2のインク導入室84a,84b内の圧力についても、連通孔81a,81bと第1及び第2のインク流入孔91a,91bが連通状態とされることにより、減少し始める。
そして、第1及び第2のインク導入室84a,84b内における圧力が所定圧よりも減少すると、前記第1のフィルム部材45が撓み、第1のフィルム部材45と第1及び第2のフィルタ43a,43bが当接する。この結果、第1及び第2のフィルタ43a,43bを通過するインクの流れが遮断される。
この状態で、さらに、前記チューブポンプ26eによる吸引動作が継続されることにより、第1及び第2のインク導入室84a,84bを境目に、下流側に負圧が蓄積されるようになる。そして、CPU111は、チョーククリーニングプログラムに従って、チューブポンプモータ127の駆動時間を計時し、所定時間が経過すると、圧力増加段階に移り、加圧ポンプモータ125の駆動を開始する。そして、CPU111は、加圧ポンプモータ125の駆動を開始すると、チョーククリーニングプログラムの処理を終了する。
この結果、加圧ポンプ25から加圧空気の送出が開始され、インクカートリッジ23からバルブユニット21へとインクが加圧状態で供給される。すると、バルブユニット21の第1及び第2のインク導入室84a,84bに、インクが供給され、前記第1のフィルム部材45の撓みが解消される。これにより、第1のフィルム部材45と第1及び第2のフィルタ43a,43bが離間し、第1及び第2のフィルタ43a,43bを通過するインクの流れが許容される。
そして、第1及び第2のインク導入室84a,84bの下流には、蓄積されていた負圧を解消しようとして、上流側から一気にインクが流れ込み、瞬間的に流速の高められたインクが流れるようになる。この結果、第1及び第2のインク導入室84a,84bよりも下流において滞留していた気泡や不純物が、インクとともに一気に記録ヘッド20のノズルから排出される。そして、いわゆるチョーククリーニングを行うことができる。この結果、インクジェット式記録装置11におけるインクの充填性が向上される。
第1の実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第1の実施形態では、インクジェット式記録装置11は、加圧ポンプ25等を備え、インクカートリッジ23内に加圧ポンプ25からの加圧空気を導入することにより、インクを記録ヘッド20側へと圧送する空気加圧方式の装置であるようにした。そして、インクカートリッジ23と記録ヘッド20との間のインクの流路の途中に、バルブユニット21に形成されている第1及び第2のインク導入室84a,84bを設けるようにした。そして、この第1及び第2のインク導入室84a,84bは、その壁面の一部が、内部のインクの圧力と、大気圧との差によって撓む第1のフィルム部材45によって形成されるようにした。
従って、本実施形態によれば、キャップ26aにて記録ヘッド20のノズルを覆った状態で、加圧ポンプ25の駆動を停止させることで、インク供給チューブ35内における流体の圧力を減少させることができる。なお、本実施形態及び後述する他の各実施形態にお
いては、流体としては、インクやインク溶媒、水蒸気、空気といった各種流体が含まれる。そして、この状態で、チューブポンプ26eの吸引動作を行うことで、バルブユニット21及びインク供給チューブ35内の流体の圧力を全体的に減少させることができる。これにより、第1及び第2のインク導入室84a,84b内における圧力を所定圧よりも減少させ、第1のフィルム部材45を内側に撓ませることができる。
この結果、第1のフィルム部材45と第1及び第2のフィルタ43a,43bが当接し、第1及び第2のフィルタ43a,43bを通過するインクの流れを遮断することができる。そして、この状態で、チューブポンプ26eの吸引動作を継続させることにより、第1のフィルム部材45と第1及び第2のフィルタ43a,43bとの当接部分よりも下流において、負圧を蓄積することが可能となる。また、負圧が蓄積した状態で、加圧ポンプ25の駆動を開始することにより、第1のフィルム部材45の撓みを復帰させ、蓄積されていた負圧を一気に解消させることができる。この結果、第1及び第2のインク導入室84a,84bよりも下流において滞留していた気泡や不純物等が、インクとともに一気に記録ヘッド20のノズルから排出させることができる。そして、いわゆるチョーククリーニングを行うことができる。この結果、インクジェット式記録装置11におけるインクの充填性を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、このようなチョーククリーニングを行うために、アクチュエータ等で開閉するチョークバルブではなく、加圧供給方式に通常備えられている加圧ポンプ25の駆動により、対応するようにしている。従って、新たなチョークバルブ等によって装置を大型化させることなく、簡単な制御でチョーククリーニングを行うことができる。
(2)第1の実施形態では、第1及び第2のインク導入室84a,84bは、第1及び第2の正方形凹部61a,61bと、第1及び第2の球面状凹部63a,63bとを備えるようにした。そして、これら第1及び第2の正方形凹部61a,61bと、第1及び第2の球面状凹部63a,63bとの間に、第1及び第2の段差面65a,65bが形成されるようにした。また、第1のフィルム部材45は、これら第1及び第2の段差面65a,65bに対峙するようにして設けるようにした。
従って、第1及び第2のインク導入室84a,84b内の圧力が低下し、第1のフィルム部材45が撓むときには、第1のフィルム部材45が第1及び第2の段差面65a,65bに対して当接する方向に移動するようになる。この結果、第1及び第2のインク導入室84a,84b内の圧力の増減に対する、流路抵抗の増減の応答性をより正確なものとすることができ、チョーククリーニングをより確実に行うことができる。
(3)第1の実施形態では、第1及び第2の段差面65a,65bは、第1のフィルム部材45よりも下流に位置するようにした。従って、チョーククリーニングを行うときには、チューブポンプ26eによって、第1のフィルム部材45に対して下流側への吸引力が加わることとなるが、このとき、第1のフィルム部材45は、第1及び第2の段差面65a,65bに対してより確実に近付くようにすることができる。この結果、第1のフィルム部材45を、第1及び第2の段差面65a,65bよりも上流に位置させる場合に比較して、第1のフィルム部材45をより確実に第1及び第2の段差面65a,65bに対して近付けることができるようになる。この結果、チョーククリーニングをより確実に行うことができる。
(4)第1の実施形態では、第1及び第2のインク導入室84a,84bは、第1及び第2の圧力室106a,106bや、第1及び第2の弁部材49a,49bが備えられたバルブユニット21に一体に備えられるようにした。従って、1つのバルブユニット21
に、印刷時において記録ヘッド20へのインク供給の安定性を確保する機能と、チョーククリーニングを確実に行うための機能との両方の機能を兼ね備えるものとすることができる。この結果、インクジェット式記録装置11の構造を簡素化させることができる。
(5)第1の実施形態では、第1及び第2のインク導入室84a,84bの第1及び第2の段差面65a,65bに、第1及び第2のフィルタ43a,43bを取り付けるようにした。そして、これら第1及び第2のフィルタ43a,43bは、第1のフィルム部材45と対峙するようにして設けられるようにした。
従って、インクカートリッジ23から記録ヘッド20へと供給されるインク内に含まれる気泡や不純物等を、この第1及び第2のフィルタ43a,43bにおいてトラップすることができる。この結果、記録ヘッド20から記録媒体に対してインクを噴射しているときに、ノズルから噴射される気泡や不純物等を減少させることができる。そして、品質の高い印刷を行うことが可能となる。
そして、チョーククリーニングを行うときには、第1のフィルム部材45が、第1及び第2のフィルタ43a,43bに当接する方向に撓むので、第1及び第2のフィルタ43a,43bにトラップされている気泡や不純物等を押圧し、第1及び第2のフィルタ43a,43bを通過させるようにすることができる。従って、チョーククリーニングのときに、トラップされていた気泡や不純物等をより確実に排出させ、インクカートリッジ23と記録ヘッド20との間のインクの充填性をより効果的に高めることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態を図12〜図18に従って説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態のバルブユニットを変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。図12は、液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置145の斜視図、図13はインクジェット式記録装置145の要部斜視図である。
図13に示すように、インクジェット式記録装置145には、その両側にフレーム板145a,145bが相対向するように設けられており、このフレーム板145a,145b間にはガイド軸146が架設されている。キャリッジ147は、ガイド軸146に対して相対移動可能に貫挿されており、キャリッジモータ17(図9参照)の駆動により主走査方向に往復移動可能となっている。ガイド軸146の下方には、図示しない紙送り手段によりターゲットとしての記録媒体Pが搬送され、副走査方向に送出されるようになっている。また、キャリッジ147には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド148と、3個のバルブユニット155とが搭載されている。本実施形態では、記録ヘッド148には、6種類のインクを吐出するためのノズル吐出口がそれぞれ複数形成されている。
この記録ヘッド148に供給するインクを貯留した、液体貯留手段及び液体カートリッジとしてのインクカートリッジ23は、図12に示すように、キャリッジ147の上方に一列に並べて装着される。このとき、各インクカートリッジ23は、インクジェット式記録装置145に取り付けられたホルダ150にそれぞれ着脱可能に収容されている。インクケース31に形成された前記連通孔(図示しない)には、圧力調整手段を構成する加圧ポンプ25(図1参照)から送出された空気が、ホルダ150に対して取り付けられた、液体供給路を構成する集束流路151を介して導入される。その連通孔を介して導入された空気は、インクケース31内の隙間33(図2参照)に流入される。
隙間33に流入した空気により、インクパック32が押し潰されることによって導出されるインクは、液体導出口としてのインク排出口32c(図2参照)を介して、集束流路
151に流入する。この集束流路151には、後述するように、空気流路と複数のインク流路とが形成されており、空気流路は、その一端が加圧ポンプ25に連通するとともに、他端が各インクカートリッジ23の隙間33に連通している。また、各インク流路は、その一端が各インクカートリッジ23に連通するとともに、他端が液体供給路を構成するインク供給チューブ152に連通している。
図13に示すように、インク供給チューブ152は、可撓性部材から構成されるとともに帯状に形成され、インクカートリッジ23と同数のインク流路を備えている。そして、インク供給チューブ152は、インクジェット式記録装置145内で引き回されて、上流側端部153を集束流路151に接続されるとともに、下流側端部154をキャリッジ147側に接続されている。下流側端部154は、キャリッジ147に搭載された各バルブユニット155に連通されている。そして、インクカートリッジ23から、集束流路151及びインク供給チューブ152を介してバルブユニット155に送出されたインクは、バルブユニット155から記録ヘッド148に導出される。
(集束流路)
次に、集束流路151について詳述する。図14は、集束流路151の斜視図、図15は、インクジェット式記録装置145側に取り付けられた集束流路151の要部斜視図である。図16及び図17は、集束流路151の要部断面図である。
図14に示すように、集束流路151は、本体156と、本体156に熱溶着された可撓性部材としてのフィルム157とから構成される。本体156は、熱可塑性樹脂からなり、図15に示すように、圧力調整手段を構成する1本の空気用溝158と、6本のインク用溝159が長手方向に沿って形成されている。なお、図15は、フィルム157が貼着されていない状態の本体156を示す。また、フィルム157は、本体156と熱溶着可能であって、ガスバリア性の高い可撓性材料によって形成されている。
空気用溝158及びインク用溝159は、上面が開口しており、本体156に対して熱溶着されたフィルム157によって、その開口が封止されている。そして、貼着されたフィルム157と空気用溝158とにより空気流路が形成され、フィルム157と各インク用溝159とによりインク流路が形成される。
また、集束流路151には、図14に示すように、一側面160に1個のポンプ接続部162と、6本の空気導出部163が形成されている。ポンプ接続部162及び空気導出部163は、本体156の一側面160から突出し、円筒状に形成されている。ポンプ接続部162及び空気導出部163内に形成された図示しない孔は、空気用溝158に連通している。また、集束流路151の他側面161には、接続部としてのインク導入部164が6個形成されている。インク導入部164は、本体156の他側面161から張り出した、断面略L字状の張り出し部165と、張り出し部165から突出し、円筒状に形成された嵌挿部166とが設けられている。嵌挿部166は、集束流路151がホルダ150に対して取り付けられた際に、図15に示す接続部167に嵌挿される。
また、図14に示すように、集束流路151の一側面160には、チューブ接続部168が設けられている。チューブ接続部168には、6個のインク導出口169が突出形成されている。このインク導出口169内に形成された図示しないインク孔は、本体156の各インク流路(インク用溝159)に連通されている。このインク導出口169は、前記インク供給チューブ152の上流側端部153に接続される。
次に、集束流路151に形成された空気流路及び各インク流路について詳述する。図15に示すように、本体156から突出したポンプ接続部162には、ポンプ側チューブ1
70が嵌挿されている。ポンプ側チューブ170は、一端がポンプ接続部162に、他端が加圧ポンプ25に連通しており、加圧ポンプ25から送出された空気を、ポンプ接続部162を介して空気流路に導入する。
また、各空気導出部163には、分配チューブ171がそれぞれ接続されている。分配チューブ171は、一端が空気導出部163に接続され、他端がホルダ150に設けられた前記接続部167の流路(図示しない)に接続されている。前記流路は、接続部167内に貫通形成されており、接続部167の一側面に形成されたケース係合口172で開口している。ケース係合口172は、ホルダ150に装着されたインクカートリッジ23の前記連通孔に接続可能に接続部167に設けられている。従って、加圧ポンプ25から送出された空気は、ポンプ側チューブ170を介して集束流路151の空気流路に流入する。そして、各分配チューブ171によって分配され、ケース係合口172からインクケース31内の隙間33に流入することになる。
集束流路151の嵌挿部166は、接続部167の支持部173に嵌挿される。この支持部173には、図示しないインク孔が形成されている。このインク孔は、一端が、支持部173に嵌挿された嵌挿部166に、他端が支持部173に固定されたインク供給針174内の孔にそれぞれ連通されている。このインク供給針174は、中空状に形成されている。そして、ホルダ150にインクカートリッジ23が装着された際に、インク供給針174がインクカートリッジ23のインク排出口32cに差し込まれることで、インクパック32内のインクが支持部173のインク孔に流入されるようになる。このため、インクパック32から押し出されたインクは、インク供給針174を介してインク孔に流入する。インク孔は、支持部173に嵌挿された嵌挿部166内の孔175に連通しており、インク孔内に流入したインクは孔175に導出される。
図16及び図17に示すように、嵌挿部166内に貫通形成された孔175は、張り出し部165内を貫通し、各張り出し部165の上面176側に形成された凹部177の底面にて開口している。大断面積流路としての凹部177は、上面176側が開口しており、フィルム157によって封止されることにより、インクを一時貯留するインク導入室178になっている。この凹部177は、6本のインク用溝159に対応して、本体156のインク導入部164に1個ずつ形成されている。このため、合計6個の凹部177が本体156に形成されていることになる。
凹部177の底面には、段差、シール部に対応する、底面から突出した突部179が形成されている。この突部179は、上面176側に向かって先細り形状に形成されており、突部179の中央部には、図16及び図17に示すように連通孔180が貫通している。このように、各凹部177は、各インク導入部164に形成されているとともに、嵌挿部166の孔175は凹部177の底面にて開口している。嵌挿部166の孔175の長さは、すべて均一に形成されている。このため、ホルダ150に固定された各インクカートリッジ23のインク排出口32cから、各インク導入室178までの流路の長さは一定になっている。具体的には、各インク排出口32cから、各凹部177の底面で開口した孔175の終端までの流路の長さは一定となっている。又は、各インク排出口32cから、突部179に形成された連通孔180の開口までは一定となっている。又は、集束流路151に設けられた嵌挿部166の孔175の開口から、インク導入室178の孔175の開口までの流路の長さは一定となる。
この凹部177を封止するフィルム157の内側(凹部177側)には、エラストマ等の弾性材料からなるシール材183が固着されている。そして、凹部177を閉塞するフィルム157は、インク導入室178内外の圧力差によって、図中z方向及び反z方向(鉛直方向)に撓むことが可能となっている。シール材183は、図17に示すように、フ
ィルム157が凹部177側に変位した際に、連通孔180の開口を閉塞することが可能になっている。すなわち、インク導入室178内の圧力が、所定の圧力よりも減少すると、図17に示すように、フィルム157はインク導入室178の容積を減少させるような方向に撓む。この結果、フィルム157は、突部179の上面に当接するようになり、突部179の連通孔180を通過するインクの流れを遮断することが可能となっている。
突部179に形成された連通孔180は、突部179の上面から垂直に形成され、同じく本体156内に形成された第1の孔181に接続されている。第1の孔181は、連通孔180の伸びる方向と略垂直方向(図中水平方向)に貫通している。第1の孔181は、インク導入室178側からインク用溝159側へ向かって形成されており、第2の孔182に連通している。第2の孔182は第1の孔181の端部から上面176側に垂直に貫通している。そして、第2の孔182は、本体156に形成されたインク流路(インク用溝159)に連通している。
そして、各インク流路(インク用溝159)は、図15に示すように、本体156の集束部184に集束する。さらに、各インク流路は、上面176(図16参照)側から下面側へ向かって屈曲し、再び上面176側へ屈曲する。そして、各インク流路は、チューブ接続部168に設けられたインク導出口169(図14参照)に連通するように形成されている。従って、各インクカートリッジ23から、インク供給針174を介して導入されたインクは、孔175、インク導入室178、及び連通孔180等を介してインク流路(インク用溝159)に流入する。さらに、インク流路に流入したインクは、インク導出口169に接続したインク供給チューブ152に導出されることになる。インク供給チューブ152内に導入されたインクは、キャリッジ147に搭載されたバルブユニット155に導出される。
(バルブユニット)
次に、液体供給用バルブユニットとしてのバルブユニット155について詳述する。図18は、バルブユニット155の断面図を示す。図18に示すように、バルブユニット155は、流路形成部材185、可撓性部材としての第1のフィルム部材186、第1の嵌合部材187及び第2の嵌合部材(図示しない)を備える。さらに、バルブユニット155は、開閉弁としての第1の弁部材188及び第2の弁部材(図示しない)、第2のフィルム部材189、第1の受圧板190、及び第2の受圧板(図示しない)を備える。
流路形成部材185は、略直方体形状に形成された熱可塑性樹脂からなり、その背面にインク導入部191が設けられている。インク導入部191は、2つの円筒を連結したような形状を有しており、第1のインク導入孔192及び第2のインク導入孔(図示しない)を備える。そして、これらの第1のインク導入孔192及び第2のインク導入孔に、インク供給チューブ152が連通されることにより、インク供給チューブ152から合わせて2色のインクが流路形成部材185内に導かれるようになっている。なお、第1のインク導入孔192と第2の導入孔とに対応した、流路形成部材185内のインク流路は、構成がほぼ同じであるため、便宜上、第2の導入孔に対応するインク流路は、その詳細な説明を省略するとともに、図18においては図示を省略する。
第1のインク導入孔192は、流路形成部材185内に形成された第1の連通孔195に連通されている。第1の連通孔195は、流路形成部材185内に略コの字形状に形成されており、その途中において開口部を有している。この開口部は、第1のフィルム部材186が流路形成部材185の一側面197に熱溶着されることにより封止されている。そして、第1の連通孔195及び第1のフィルム部材186から、インクの流路が形成されている。第1のフィルム部材186及び第2のフィルム部材189は、ガスバリア性の高い可撓性材料によって形成されている。
また、流路形成部材185の他側面201には、第1の嵌合用凹部194が形成されており、この第1の嵌合用凹部194には、第1の嵌合部材187が嵌合されている。上述した第1の連通孔195は、この第1の嵌合部材187に貫通された第1のインク流入孔199に連通されている。
流路形成部材185の他側面201には、第2のフィルム部材189が熱溶着されている。このとき、第2のフィルム部材189によって、他側面201側に設けられた第1の凹部202の開口が封止される。これにより、第2のフィルム部材189と、第1の凹部202によって、第1の圧力室203が形成されている。第2のフィルム部材189は、第1の圧力室203の内外の圧力差によって撓むようになっている。すなわち、第2のフィルム部材189は、第1の圧力室203内の圧力が所定圧よりも減少すると、第1の圧力室203の容積を減少させるような方向に撓む。
この第1の圧力室203は、第1のインク流入孔199及び第1の中心孔200を介して第1の連通孔195に連通されている。また、第1の圧力室203は、第1の嵌合部材187に形成された第1のインク流出孔204に連通されている。第1のインク流出孔204は、流路形成部材185に形成された連通孔205に連通されている。
また、流路形成部材185は、その下面193に第1のインク排出部206及び第2のインク排出部207を備える。これらの第1のインク排出部206及び第2のインク排出部207は、第1のインク排出孔208及び第2のインク排出孔209を備えている。第1のインク排出孔208は連通孔205に連続して形成されている。また、第2のインク排出孔209は、図示しない連通孔(第2のインク導入孔に対応するインク流路)に連続して形成されている。
そして、第1のインク排出孔208及び第2のインク排出孔209は記録ヘッド148に連通されており、第1のインク排出孔208及び第2のインク排出孔209から排出されるインクは、色毎にノズルから吐出される。すなわち、第1のインク導入孔192に流入したインクは、第1の連通孔195、第1のインク流入孔199、第1の中心孔200を介して第1の圧力室203に流入する。また、第1の圧力室203に流入したインクは、第1のインク流出孔204、連通孔205、及び第1のインク排出孔208を介して記録ヘッド148へと供給される。
また、第1の嵌合用凹部194に嵌合された第1の嵌合部材187には、第1の弁部材188が取り付けられている。第1の弁部材188の第1の密着部211は、第1の連通孔195側の面に対して重ね合わされるようにして、第1の弁部材本体212に対して固定されている。第1の付勢ばね213は、一端が第1の嵌合部材187側に、他端が第1の弁部材本体212の第1の円盤部214に固定されている。従って、第1の弁部材188は、第1の付勢ばね213によって、図18中矢印R方向に付勢されている。
そして、第1の圧力室203の圧力が減少することにより、第2のフィルム部材189が撓むと、第1の受圧板190が第1の受圧用ばね216の付勢力に抗して、第1の凹部202に近づくように移動する。すると、第1の弁部材188は、図18に示す矢印R方向と反対方向に回動し、第1の連通孔195と第1のインク流入孔199及び第1の中心孔200が連通状態とされる。また、第1の圧力室203内の圧力が増加すると、第1の受圧板190が第1の凹部202と離間するように移動し、第1の連通孔195及び第1のインク流入孔199が非連通状態とされる。
次に、以上のように構成されたインクジェット式記録装置145の作用について説明す
る。なお、インクジェット式記録装置145の電気的構成は、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
通常の印刷時においては、インクカートリッジ23から記録ヘッド148までの間のインクの流路に、インクが各色毎に充填された状態となっている。集束流路151の各インク導入室178に供給されたインクは、高い圧力を有する状態に維持されている。従って、インク導入室178を封止するフィルム157は撓まない状態に維持されている。その結果、インク導入室178に流入したインクは、連通孔180を介して集束流路151の各インク流路に導出可能な状態とされている。
また、キャリッジ147に搭載されたバルブユニット155には、インクカートリッジ23から、集束流路151及びインク供給チューブ152を介して加圧状態で導入されたインクが各色毎に供給されている。例えば、第1のインク導入孔192から流入したインクは、第1の連通孔195を介して第1の圧力室203内に流入している。
そして、この状態において、画像データに基づいて印刷が開始されると、記録ヘッド148からインクの噴射が行われ、インクの噴射量に応じて第1の圧力室203内のインクが第1のインク排出孔208等を介して記録ヘッド148に供給される。その結果、第1の圧力室203内のインクが減少し、第1の圧力室203の内部の圧力が減少する。
そして、例えば、第1の圧力室203内のインクが所定圧よりも減少すると、第2のフィルム部材189が、第1の圧力室203内の容積を減少させるような方向に撓む。この結果、第1の受圧板190によって、第1の弁部材188が回動され、第1の連通孔195と第1のインク流入孔199及び第1の中心孔200とが連通状態とされる。そして、第1の連通孔195、インク供給チューブ152内のインクが第1の圧力室203内に流入し、第1の圧力室203内にインクが充填されるようになる。このため、第1のインク導入孔192よりも上流のインク供給チューブ152内のインク、集束流路151内のインク流路内のインクは、バルブユニット155側へ導出される。
第1の圧力室203内にインクが流入されると、第1の圧力室203内のインクの圧力が上昇する。この結果、第2のフィルム部材189の撓みが解消される。この結果、第1の弁部材188が元の位置に向かって回動し、第1の連通孔195と第1のインク流入孔199との間が再び非連通状態とされる。
次に、チョーククリーニング時におけるインクジェット式記録装置145の作用について説明する。ユーザによって入力部115(図9参照)が操作されると、CPU111は、まず、第1実施形態に記載のチョーククリーニングプログラムに従って、キャリッジモータ17を駆動させ、キャリッジ147をホームポジション(例えば、図2中、フレーム板145aとフレーム板145bとの間の左端)に移動させる。
また、CPU111は、圧力減少段階に移り、加圧ポンプモータ125の駆動を停止させ、加圧ポンプ25から加圧空気が送出されないようにする。続いて、CPU111は、キャッピング段階へ移り、キャップ昇降モータ126を駆動させ、キャップ26aを上昇させて記録ヘッド148のノズル形成面を封止する。そして、CPU111は、キャップ26aを上昇させると、吸引段階に移り、チューブポンプモータ127を駆動させ、キャップ26aの内部に負圧を形成する。
この結果、記録ヘッド148を介してインクが吸引され、まず、バルブユニット155の第1の圧力室203及び第2の圧力室内のインクが減少し始める。そして、第1の圧力室203及び第2の圧力室内の圧力が所定圧以下となることにより、前記印刷時と同様に
して、第2のフィルム部材189、第1の弁部材188及び第2の弁部材が作用する。そして、第1の連通孔195及び第2の連通孔と、第1のインク流入孔199及び第2のインク流入孔との間が連通状態とされる。
すると、バルブユニット155よりも上流側の、インク供給チューブ152及び集束流路151のインク流路内のインクが、バルブユニット155内に流入する。また、このとき、加圧ポンプ25からの加圧空気は送出されない状態であるため、インク供給チューブ152及び集束流路151のインク流路よりも上流側に設けられた、各インク導入室178内のインクも徐々に減少し始める。
そして、各インク導入室178内における圧力が、所定圧よりも減少すると、図17に示すように、インク導入室178を封止したフィルム157が撓み、シール材183が突部179の連通孔180の開口を閉塞する。その結果、インク導入室178から連通孔180に流入するインクの流れが遮断される。
この状態で、吸引手段を構成するチューブポンプ26eによる吸引動作が継続されることにより、第1の各インク導入室178を境目に、その下流側に負圧が蓄積されるようになる。そして、CPU111は、チョーククリーニングプログラムに従って、チューブポンプモータ127の駆動時間を計時し、所定時間が経過すると、圧力増加段階に移り、加圧ポンプモータ125の駆動を開始する。そして、CPU111は、加圧ポンプモータ125の駆動を開始すると、チョーククリーニングプログラムの処理を終了する。
この結果、加圧ポンプ25から加圧空気の送出が開始され、インクカートリッジ23から、接続部167を介して、インクが加圧状態で供給される。すると、インク導入室178にインクが加圧状態で供給され、フィルム157の撓みが解消される。これにより、フィルム157と突部179とが離間し、連通孔180を通過するインクの流れが許容される。
このとき、各インクカートリッジ23のインク排出口32cから、各インク導入室178までの流路の長さは一定となっている。具体的には、インクカートリッジ23のインク排出口32cから、各インク導入室178に形成された孔175の開口まで又は連通孔180の開口までの流路の長さはそれぞれ一定になっている。このため、各インクカートリッジ23から加圧状態でインクが供給されると、ほぼ同時にインク導入室178内へのインクの充填が完了して、ほぼ同時にフィルム157の撓みが解消される。
そして、各インク導入室178よりも下流に蓄積されていた負圧を解消しようとして、上流側から一気にインクが流れ込み、瞬間的に流速の高められたインクが流れるようになる。この結果、各インク導入室178よりも下流における流路、すなわち集束流路151から、インク供給チューブ152を介して、バルブユニット155までの流路内に滞留していた気泡や不純物がインクとともに一気に記録ヘッド148のノズルから排出される。そして、いわゆるチョーククリーニングを行うことができる。
従って、第2の実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(6)第2の実施形態では、インクジェット式記録装置145は、加圧ポンプ25等を備え、インクカートリッジ23内に加圧ポンプ25からの加圧空気を導入することにより、インクを記録ヘッド148側へと圧送する空気加圧方式の装置であるようにした。そして、インクカートリッジ23と記録ヘッド148との間の流路の途中であって、集束流路151に形成されたインク流路の上流側に各インク導入室178を設けた。そして、このインク導入室178は、その壁面の一部が、内部のインクの圧力と、大気圧との差によって撓むフィルム157によって形成されるようにした。
従って、本実施形態によれば、キャップ26aにて記録ヘッド148のノズル開口面を覆った状態で、加圧ポンプ25の駆動を停止させることで、集束流路151内、インク供給チューブ152、及びバルブユニット155内における流体の圧力を減少させることができる。そして、この状態で、チューブポンプ26eの吸引動作を行うことで、集束流路151、インク供給チューブ152及びバルブユニット155内の流体の圧力を全体的に減少させることができる。これにより、各インク導入室178内における圧力を所定圧よりも減少させ、フィルム157を内側に撓ませることができる。
この結果、フィルム157の内側のシール材183が、突部179に当接し、連通孔180を通過するインクの流れを遮断することができる。そして、この状態で、チューブポンプ26eの吸引動作を継続させることにより、フィルム157と突部179との当接部分よりも下流において、負圧を蓄積することができる。また、負圧が蓄積した状態で、加圧ポンプ25の駆動を開始することにより、フィルム157の撓みを復帰させ、蓄積されていた負圧を一気に解消させることができる。この結果、各インクカートリッジ23から記録ヘッド148のノズル開口までのインク流路において、ほぼ全体に亘る流路内の気泡や不純物等を、インクとともに一気に記録ヘッド148のノズルから排出することができる。そして、いわゆるチョーククリーニングを行うことができる。この結果、インクジェット式記録装置145におけるインクの充填性を向上させることができる。
また、インク導入室178を、集束流路151に形成されたインク流路の上流側に設けたので、インク導入室178にはインクカートリッジ23から比較的安定してインクが供給される。従って、インク導入室178を封止するフィルム157の撓みが解消されやすくなり、フィルム157の変位動作の信頼性を高めることができる。従って、インク導入室178よりも下流側にインクを比較的安定して導出することができる。
(7)第2の実施形態では、インク導入室178を集束流路151に備えられるようにした。また、第1の圧力室203及び第2の圧力室は、集束流路151よりも下流のバルブユニット155に備えられるようにした。このため、バルブユニット155を小型化、又は軽量化することができる。又は、バルブユニット155の構造を簡素化することができる。従って、インクカートリッジ23の数が増加して、キャリッジ147に搭載するバルブユニット155の数が増加した場合等に、キャリッジモータ17の負荷を低減させることができる。
(8)第2の実施形態では、集束流路151に形成されたインク導入部164に、各インク導入室178を形成した。そして、各インクカートリッジ23のインク排出口32cから、各インク導入室178までの流路の長さは一定となるようにした。具体的には、ホルダ150にインクカートリッジ23が装着された状態において、インクカートリッジ23のインク排出口32cから、インク導入室178の孔175の開口まで又はインク導入室178の連通孔180の開口までの流路の長さが一定となるようにした。
このため、チューブポンプ26eの駆動によって、フィルム157が連通孔180を閉塞した状態において、加圧ポンプ25の駆動を開始してから、フィルム157の撓みが解消されるまでの時間が、各インク導入室178においてほぼ一定となる。このため、加圧ポンプ25の駆動を開始してから、フィルム157の撓みが解消されるまでの時間がインク導入室ごとに異なる場合のように、フィルム157の撓みが解消されるまでの時間が長くなっているインク導入室に合わせて、加圧ポンプ25を駆動させる必要がない。このため、フィルム157の撓みを解消するための加圧ポンプ25の駆動時間を必要最小限にすることができる。従って、チョーククリーニングにかかる時間を短縮化させることができる。
(9)第2の実施形態では、各インク導入室178(凹部177)の底面に、連通孔180が貫通した突部179が形成されるようにした。そして、この各突部179と、インク導入室178を構成するフィルム157が対峙するようにした。従って、チョーククリーニングの際には、フィルム157がインク導入室178側へ撓むことによって、突部179に当接することが可能となり、連通孔180をより確実に封止することができる。このため、フィルム157よりも下流の流路において、より確実に負圧を蓄積することができるため、チョーククリーニングをより確実に行うことができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明を具体化した第3の実施形態を図19〜図22に従って説明する。なお、第3の実施形態は、第1の実施形態及び第2の実施形態のバルブユニット又はインク導入室を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。図19は、液体供給路を構成する集束流路220の斜視図、図20は集束流路220に接続されるチョークバルブ221の本体227の平面図であり、図21は本体227の下面図である。図22は、チョークバルブ221の要部断面図である。
本実施形態の集束流路220は、第2実施形態に記載の集束流路151から、インク導入室178を省略したのみの構成となっている。従って、集束流路220の一側面に設けられた円筒状の嵌挿部222に流入したインクは、集束流路220に形成された第1インク流路L1〜第6インク流路L6に直接流入することになる。第1インク流路L1〜第6インク流路L6に対応する嵌挿部222は、それぞれ集束流路220に図19中左端から右端に向かって順番に突出形成されている。
また、この第1インク流路L1〜第6インク流路L6の流路全体の長さは、それぞれ長さD1〜D6となっている。そして、各長さD1〜D6の大きさは、長さD5を除いて、長さD1から長さD6になるにつれて小さくなっている。そして、長さD5は、最も短くなっている(長さD1>長さD2>長さD3>長さD4>長さD6>長さD5)。
集束流路220の本体224に設けられたバルブ側接続部225には、チョークバルブ221が接続されている。チョークバルブ221は、略長方形の板状に形成された、流路形成部材としての本体227と、可撓性部材としての第1フィルム228及び第2フィルム229(図22参照)とから構成されている。本体227は、熱可塑性樹脂から構成され、略長方形の形状である第1フィルム228及び第2フィルム229は、本体227に対して熱溶着可能であって、ガスバリア性の高い可撓性材料によって形成されている。そして、図22に示すように、第1フィルム228及び第2フィルム229は、本体227の上面230及び下面231にそれぞれ熱溶着されている。
図20及び図21に示すように、本体227には、大断面積流路としての第1凹部C1〜第6凹部C6、それらの凹部に連通する各インク溝等が形成されている。第1凹部C1〜第6凹部C6及びそれらに連通する溝は、それぞれ開口部を有しており、その開口は、第1フィルム228及び第2フィルム229が本体227に対して熱溶着されることにより封止されている。そして、第1凹部C1〜第6凹部C6、溝、第1フィルム228、及び第2フィルム229により、第1流路R1〜第6流路R6が構成されている。なお、図20及び図21は、本体227に第1フィルム228及び第2フィルム229が熱溶着されていない状態を示している。
図21及び図22に示すように、本体227の下面231には、6個の導入口232が突出形成されている。この導入口232は、集束流路220のインク導出口169にそれぞれ嵌合されるものである。図22に示すように、導入口232には、導入孔234が貫
通形成されており、導入孔234は本体227の上面230側に形成された上側溝235に連続して形成されている。なお、図22には、第1流路R1を構成する、第1凹部C1、及びそれに対応する溝や孔等を示している。
図22に示すように、上側溝235は、上面230側が開口しており、第1フィルム228により、その開口が封止されている。上側溝235の一端は導入孔234に連通し、他端は上流側連通孔236に連通している。上流側連通孔236は、図22中上下方向に本体227を貫通しており、導入溝237に連通している。導入溝237は、下面231側が開口しており、本体227に第2フィルム229が熱溶着されることによりその開口が封止されている。また、図21に示すように、第1流路R1〜第6流路R6をそれぞれ構成する導入溝237は、それぞれ対応する第1凹部C1〜第6凹部C6の近傍まで伸びている。従って、各導入溝237の長さ及び形状はそれぞれ異なる長さ及び形状となっている。
図22に示すように、導入溝237には、下流側連通孔238が連通している。下流側連通孔238は、図22中上下方向に本体227を貫通している。また、下流側連通孔238は、上面230側に凹設された第1凹部C1〜第6凹部C6の底面でそれぞれ開口している。第1凹部C1〜第6凹部C6は、略円形状に形成されており、その側面は、上面230側から下面231側にかけて、断面積が小さくなるような傾斜面(テーパ状)となっている。そして、第1凹部C1〜第6凹部C6は、図20に示すように、本体227の各導入口232(導入孔234)が形成された一端部から、他端部に向かって順番に配置されている。
図22に示すように、第1凹部C1(第2凹部C2〜第6凹部C6)は、上面230側が開口しており、第1フィルム228によって封止されている。そして、第1凹部C1〜第6凹部C6の底面の略中央には、段差、シール部を構成する突部240がそれぞれ形成されている。突部240は、その上面241が、本体227の上面230よりも低くなるように形成されている。そして、第1凹部C1〜第6凹部C6と、第1フィルム228とにより、第1インク導入室S1(第2インク導入室S2〜第6インク導入室S6)が形成されている。突部240には、小断面積流路としての連通孔242が貫通されており、この連通孔242は、上面241において開口している。
この第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6を構成する第1フィルム228は、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6内外の圧力差によって撓むようになっている。すなわち、第1フィルム228は、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6内の圧力が所定圧よりも減少すると、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6の容積をそれぞれ減少させるような方向に撓む。この結果、第1フィルム228は、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6にそれぞれ形成された突部240の上面241に当接するようになり、連通孔242へのインクの流れを遮断することが可能となっている。
また、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6を構成する第1フィルム228の外側の面には、ばね座260が貼着されている。また、第1フィルム228の近傍には、6個の付勢ばね261が第1フィルム228を介して第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6に対峙するように設けられている。この付勢ばね261は、一端がばね座260に固定され、他端が固定部262に固定されている。この固定部262は、インクジェット式記録装置145側に支持されている。そして、付勢ばね261は、第1フィルム228を、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6側へ押圧する方向に付勢しており、第1フィルム228を突部240に当接させることが可能となっている。
そして、印刷時等、加圧ポンプ25の駆動により第1インク導入室S1〜第6インク導
入室S6に加圧状態でインクが供給された状態においては、図22に示すように、第1フィルム228は、付勢ばね261の付勢力に抗して、突部240に当接しない状態に維持されている。すなわち、付勢ばね261は、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6に加圧状態でインクが供給された状態においては、第1フィルム228を突部240に当接させることができないような大きさの付勢力を備えている。
また、ホルダ150からインクカートリッジ23等が取り外されたとき等、加圧ポンプ25が駆動を停止したときには、第1フィルム228は、付勢ばね261の付勢力によって、突部240に当接される。すなわち、付勢ばね261は、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6に非加圧状態でインクが供給された状態においては、第1フィルム228を突部240に当接させるような付勢力を備えている。
突部240に形成された連通孔242は、導出溝243に連続して形成されている。導出溝243は、下面231側が開口しており、第2フィルム229によってその開口を封止されている。第1流路R1〜第6流路R6をそれぞれ構成する導出溝243は、それぞれ対応する第1凹部C1〜第6凹部C6の真下から、本体227の他端側まで伸びている。従って、各導出溝243の長さ及び形状は、それぞれ異なる長さ及び形状となっている。
図21に示すように、各導出溝243は、前記本体227の他端側において、導出孔247に連通している。各導出孔247は、本体227を下面231側から上面230側に垂直に貫通している。
また、図20に示すように、本体227の他端部に設けられたチューブ接続部249には、6個の接続口250が突出形成されており、各接続口250には、インク供給チューブ152の各流路が接続されるようになっている。導出溝243に連通された導出孔247は、この接続口250を貫通し、接続口250の上端で開口している。そして、第1流路R1〜第6流路R6は、各接続口250を介して、インク供給チューブ152の各インク流路とに連通されるようになっている。インク供給チューブ152は、第2の実施形態と同様に、キャリッジ147に搭載されたバルブユニット155に接続されている。
従って、集束流路220の第1インク流路L1〜第6インク流路L6から導出されたインクは、チョークバルブ221の本体227に形成された各導入口232を介して、チョークバルブ221内の第1流路R1〜第6流路R6にそれぞれ流入する。このとき、インクは、第1流路R1〜第6流路R6の途中にそれぞれ設けられた、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6に流入する。そして、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6に流入したインクは、本体227の他端に設けられた各接続口250から、インク供給チューブ152内のインク流路に導出されることになる。
また、各導入孔234の開口から、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6までの流路の長さM1〜長さM6の大きさは、長さM1〜長さM6の順に大きくなっている(長さM1<長さM2<長さM3<長さM4<長さM5<長さM6)。長さM1〜長さM6は、具体的には、各導入孔234の開口から、下流側連通孔238の第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6の底面における開口までの長さ、又は各突部240に形成された連通孔242の開口までの長さである。
そして、チョークバルブ221の第1流路R1〜第4流路R4は、それぞれ集束流路220の第1インク流路L1〜第4インク流路L4に連通している。そして、チョークバルブ221の第5流路R5は、集束流路220の第6インク流路L6に、チョークバルブ221の第6流路R6は、集束流路220の第5インク流路L5にそれぞれ連通している。
そして、集束流路220側のインク流路の長さD1〜長さD6と、チョークバルブ221側のインク流路の長さM1〜長さM6とをそれぞれ加算した、インク流路全体の長さは一定になるようにしている。つまり、例えば、集束流路220の第1インク流路L1の長さD1とチョークバルブ221の第1流路R1の長さM1とを加算した値(長さD1+長さM1)は、集束流路220の第2インク流路L2の長さD2とチョークバルブ221の第2流路R2の長さM2とを加算した値(長さD2+長さM2)と等しい。また、その他のインク流路の長さを加算した値(長さD3+長さM3,長さD4+長さM4,長さD5+長さM6,長さD6+長さM5)とも等しい。すなわち、集束流路220のインク流路と、それに連通するチョークバルブ221のインク流路とから構成されるインク流路全体の長さは、等しくなるように設定されている。
通常の印刷時においては、インクカートリッジ23から記録ヘッド148までの間に、インクが各色毎に充填された状態となっている。このとき、チョークバルブ221に形成された第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6に供給されたインクは、高い圧力を有する状態に維持されている。従って、第1凹部C1〜第6凹部C6を封止する第1フィルム228は撓まない状態に維持されている。その結果、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6に流入したインクは、連通孔242を介して導出溝243側へ導出可能な状態とされている。
この状態において、画像データに基づいて印刷が開始されると、記録ヘッド148からインクの噴射が行われ、インクの噴射量に応じてバルブユニット155の第1の圧力室203(第2の圧力室)内のインクが記録ヘッド148に供給される。その結果、第1の圧力室203及び第2の圧力室内の圧力が減少する。そして、例えば、第1の受圧板190によって、第1の弁部材188が回動されると、バルブユニット155よりも上流側、すなわち第1の連通孔195側のインクが第1の圧力室203内に充填される。これにより、インク供給チューブ152、チョークバルブ221、及び集束流路220内のインクがインク供給チューブ152に順次押し出されることになる。
次に、チョーククリーニング時におけるインクジェット式記録装置145の作用について説明する。ユーザによって入力部115(図9参照)が操作されると、CPU111は、キャリッジ147を前記ホームポジションに移動させる。そして、CPU111は、圧力減少段階に移り、加圧ポンプモータ125の駆動を停止させる。すると、加圧ポンプ25の駆動が停止し、各付勢ばね261の付勢力により、第1フィルム228は突部240の上面241に当接される。その結果、各インク導入室178から各連通孔180に流入するインクの流れが遮断される。続いて、CPU111は、キャップ26aを上昇させて記録ヘッド148のノズル形成面を封止するキャッピング段階を経て、前記吸引段階に移る。
この結果、記録ヘッド148を介してインクが吸引され、まず、バルブユニット155の第1の圧力室203及び第2の圧力室内のインクが減少し始める。これにより、第1の弁部材188及び第2の弁部材が回動し、第1の連通孔195及び第2の連通孔と、第1のインク流入孔199及び第2のインク流入孔との間がそれぞれ連通状態とされる。そして、バルブユニット155よりも上流側の、インク供給チューブ152内のインクが、バルブユニット155内に流入する。
この状態で、チューブポンプ26eによる吸引動作が継続されることにより、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6を境目に、その下流側に負圧が蓄積されるようになる。そして、CPU111は、チョーククリーニングプログラムに従って、チューブポンプモータ127の駆動時間を計時し、所定時間が経過すると、圧力増加段階に移り、加圧ポンプモータ125の駆動を開始する。そして、CPU111は、加圧ポンプモータ12
5の駆動を開始すると、チョーククリーニングプログラムの処理を終了する。
この結果、加圧ポンプ25から加圧空気の送出が開始され、インクカートリッジ23からバルブユニット155に対してインクが加圧状態に供給される。すると、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6にインクが加圧状態で供給され、各付勢ばね261の付勢力に抗して第1フィルム228の撓みが解消される。これにより、第1フィルム228と、突部240とが離間し、連通孔242を通過するインクの流れが許容される。このとき、インク排出口32cから第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6までのインク流路全体の長さはほぼ一定になっているため、加圧ポンプ25の駆動を開始してから、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6の一部を構成する第1フィルム228の撓みが解消されるまでの時間は、ほぼ一定となっている。
そして、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6よりも下流に蓄積されていた負圧を解消しようとして、上流側から一気にインクが流れ込み、瞬間的に流速の高められたインクが流れるようになる。この結果、各第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6よりも下流において滞留していた気泡や不純物がインクとともに一気に記録ヘッド148のノズルから排出される。そして、いわゆるチョーククリーニングを行うことができる。
従って、第3の実施形態によれば、第2の実施形態の(9)に記載の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(10)第3の実施形態では、インクジェット式記録装置145は、加圧ポンプ25等を備え、インクカートリッジ23内に加圧ポンプ25からの加圧空気を導入することにより、インクを記録ヘッド148側へと圧送する空気加圧方式とした。そして、インクカートリッジ23と記録ヘッド148との間の流路の途中であって、集束流路220とインク供給チューブ152との間に、6個の第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6を一体に設けたチョークバルブ221を備えるようにした。さらに、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6は、その壁面の一部が、内部のインクの圧力と、大気圧との差によって撓む第1フィルム228によって形成されるようにした。
従って、本実施形態によれば、キャップ26aにて記録ヘッド148のノズル開口面を覆った状態で、加圧ポンプ25の駆動を停止させることで、集束流路220、チョークバルブ221、インク供給チューブ152及びバルブユニット155内における流体の圧力を減少させることができる。これにより、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6内における圧力を所定圧よりも減少させ、第1フィルム228を内側に撓ませるとともに、付勢ばね261の付勢力により、第1フィルム228を突部240に当接させることができる。このため、第1フィルム228によって、連通孔242を通過するインクの流れを遮断することができる。
そして、この状態で、チューブポンプ26eの吸引動作を継続させることにより、第1フィルム228と突部240との当接部分よりも下流において、負圧を蓄積することができる。また、負圧が蓄積した状態で、加圧ポンプ25の駆動を開始することにより、第1フィルム228の撓みを復帰させ、蓄積されていた負圧を一気に解消させることができる。この結果、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6よりも下流のインク供給チューブ152、バルブユニット155内に滞留していた気泡や不純物等を、インクとともに一気に記録ヘッド148のノズルから排出することができる。そして、いわゆるチョーククリーニングを行うことができる。この結果、インクジェット式記録装置145におけるインクの充填性を向上させることができる。
(11)第3の実施形態では、各インクカートリッジ23のインク排出口32cから、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6までの長さがほぼ一定となるようにした。
このため、チューブポンプ26eの駆動によって、第1フィルム228が突部240に当接して、連通孔242を閉塞した状態において、加圧ポンプ25の駆動を開始してから、第1フィルム228の撓みが解消されるまでの時間が、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6においてほぼ一定となる。このため、加圧ポンプ25の駆動を開始してから、第1フィルム228の撓みが解消されるまでの時間がインク導入室ごとに異なる場合のように、フィルム157の撓みが解消されるまでの時間が長いインク導入室及びインク流路に合わせて、加圧ポンプ25を駆動させる必要がない。このため、第1のフィルムの撓みを解消するための加圧ポンプ25の駆動時間を最小限の長さにすることができる。
従って、第3の実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(12)第3の実施形態では、6個の第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6を本体227に形成することにより、チョークバルブ221を構成した。このため、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6をそれぞれ別の部材に形成するよりも、チョークバルブ221を集束流路220に対して容易に取り付けることができる。また、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6を一つの本体227に形成するので、チョークバルブ221の製造工程数を少なくすることができる。さらに、バルブユニット155を小型化、軽量化することができる。
(13)第3の実施形態では、第1フィルム228の外側に、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6に対峙する6個の付勢ばね261を設けた。そして、各付勢ばね261は、第1フィルム228を第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6側に押圧するようにした。そして、付勢ばね261は、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6にインクが加圧状態で供給されているときには、第1フィルム228を突部240に当接しない状態に維持する付勢力を備えるようにした。また、付勢ばね261は、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6にインクが非加圧状態で供給されているときには、第1フィルム228を突部240に当接させるような付勢力を備えるようにした。このため、インクカートリッジ23がホルダ150から取り外された場合に、第1フィルム228を突部240に当接させて、連通孔242を確実に閉塞することができる。その結果、インクカートリッジ23の非装着状態において、ホルダ150のインク供給針174から、連通孔242よりも下流のインク流路内に滞留したインクを漏出させないようにすることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明を具体化した第4の実施形態を図23〜図30に従って説明する。なお、第4の実施形態は、第3の実施形態のチョークバルブ221を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。図23は、集束流路220の斜視図、図24は、本実施形態のチョークバルブ270の平面図である。図25は、チョークバルブ270を構成する規制板271の斜視図、図26は、チョークバルブ270の要部を説明する説明図である。また、図27〜図30は、チョークバルブ270の作用を説明する要部断面図である。
図23に示すように、集束流路220のバルブ側接続部225には、本実施形態のチョークバルブ270が接続されている。このチョークバルブ270は、第3の実施形態に記載の本体227と、第1及び第2フィルム228,229(図22参照)とを備えている。また、図24に示すように、チョークバルブ270は、本体227の上に配設された、規制手段としての規制板271をさらに備えている。
図25に示すように、規制板271は、長尺の金属板から構成されている。また、規制板271には、一列に並ぶ、孔部としての許容孔272が6個貫通形成されている。各許容孔272は、円形状に形成されており、その内径は、図25中左端の許容孔272に示
すように、内径d1になっている。また、規制板271のうち、許容孔272が形成されていない部分は、閉塞部273になっている。
規制板271を本体227に取着する際は、図24に示すように、本体227のチューブ接続部249側に形成された段差部Dの位置に、規制板271の短手方向の一端を合わせるようにして位置決めし、接着剤等により第1フィルム228上に固着する。すると、図26及び図27に示すように、第1〜第6凹部C1〜C6の開口を封止した、可撓領域としての第1フィルム228の円形部分(以下、開口封止部Kという。)の上であって、開口封止部Kの外周よりも内側になるように許容孔272が配置される。また、規制板271が本体227に取着されると、第1フィルム228によって封止された上側溝235(図20参照)も、規制板271の閉塞部273によって閉塞される。なお、第1〜第6凹部C1〜C6を、互いに区別しないで説明するときには、以下、単に凹部Cとして説明する。
図26及び図27に示すように、開口封止部Kは、直径が径d2(>内径d1)になるように形成され、許容孔272の内径d1よりも大きくなっている。このため、規制板271が本体227に対して取着されると、規制板271は、第1〜第6インク導入室S1〜S6を構成する開口封止部Kのうち、その周縁部を覆うような状態になる。そして、各開口封止部Kの中央部に、規制板271の許容孔272が配置することにより、中央部は規制板271によって覆われない状態になる。なお、第1〜第6インク導入室S1〜S6を、互いに区別しないで説明する場合には、以下、単にインク導入室Sとして説明する。
そして、各インク導入室Sを構成する開口封止部Kは、インク導入室S内外の圧力差によって変位するようになっている。例えば、図30に示すように、チョークバルブ270に規制板271を配設していない場合に、加圧ポンプ25の駆動により、インクを加圧状態で各インク導入室Sに流入させると、開口封止部Kは、インク導入室Sの容積を増大させるような力(図30中上方への方向)を受ける。そして、インク導入室S内のインク量が所定量以上流入し、内圧が所定値以上になると、開口封止部Kの全体が、図30のように、上方に変位する。
一方、本実施形態の開口封止部Kは、インク導入室S内外の圧力差によって部分的に変位するようになっている。例えば、印刷時等、加圧ポンプ25の駆動により、インク導入室Sにインクが所定量以上流入し、インク導入室Sの内圧が所定値以上になったとき、開口封止部Kは、インク導入室Sの容積を増大させるような方向(図27中上方)に力を受ける。このとき、図28に示すように、開口封止部Kは、規制板271により、その周縁部において上方への変位を規制されているので、全体としての膨み(変位)が防止される。さらに、開口封止部Kの中央部は、許容孔272が配置されることによって上方への変位が許容されているので、許容孔272側に若干変位した状態になる。つまり、インク導入室S内に加圧状態でインクが導入された場合には、規制板271の閉塞部273により開口封止部K全体の変位を規制する。しかも、許容孔272を介して、開口封止部Kの中央部のみを円蓋状に膨ませることによって、インク導入室S内の圧力が、第1フィルム228の破損を生じるような高圧状態になるのを防止するようになっている。
一方、チューブポンプ26eの駆動等により、インク導入室S内のインクが所定量未満となり、インク導入室Sの内圧が所定値よりも減少すると、図29に示すように、開口封止部Kは、インク導入室Sの容積を減少させるような方向に撓む。その結果、開口封止部Kは、インク導入室Sにそれぞれ形成された突部240の上面241に当接するようになり、連通孔242へのインクの流れを遮断することが可能となる。なお、図27は、インク導入室S内外の圧力差がないときの開口封止部Kの位置を示す。また、図27に示すように、第1フィルム228は、本体227に対し、弛みが全くない状態で固着されるので
はなく、開口封止部Kがインク導入室S内に撓むことが可能なように固着されている。
次に、このチョークバルブ270の作用について、チョーククリーニング時を例にして説明する。チョーククリーニングを開始する前、チョークバルブ270のインク導入室Sを構成する開口封止部Kは、図27又は図28のように、少なくとも、連通孔242を閉塞しない状態になっている。このとき、インク導入室S内にインクが所定量以上流入している場合には、図28のように、その開口封止部Kの中央部分のみが膨らみ、周縁部が規制板271により上方への移動が規制されている。その結果、各インク導入室Sを構成する開口封止部Kは、規制板271によって、インク導入室Sの容積を増大させるような方向への変位を規制された状態にあるので、全体として変位が小さくなっている。
そして、チョーククリーニングが開始されると、CPU111(図9参照)が、チョーククリーニングプログラムに従って、加圧ポンプモータ125(図9参照)の駆動を停止するとともに、キャップ昇降モータ126(図9参照)を駆動させる。すると、加圧ポンプ25(図12参照)からの空気の送出が停止され、キャップ26a(図3参照)がノズル形成面を封止する。
さらに、CPU111は、吸引段階に移り、チューブポンプモータ127(図9参照)を駆動させ、キャップ26aの内部に負圧を蓄積する。その結果、記録ヘッド148を介してインクが吸引され、バルブユニット155(図18参照)の第1の圧力室203及び第2の圧力室(図示せず)内のインクが減少し始める。そして、第1の圧力室203及び第2の圧力室内の圧力が所定圧以下となることにより、第2の実施形態の印刷時と同様に、第2のフィルム部材189が撓み、第1の弁部材188及び第2の弁部材(図示せず)が回動する。
すると、各バルブユニット155よりも上流側のインク供給チューブ152(図13参照)のインク流路内のインクが、バルブユニット155内に流入する。このとき、加圧ポンプ25からの空気が送出されない状態であるため、インク供給チューブ152よりも上流側に設けられた第1〜第6インク導入室S1〜S6内のインクも徐々に減少し始める。
そして、各インク導入室S内における圧力が所定値よりも減少すると、第1フィルム228の各開口封止部Kは、各インク導入室S内の突部240に接近するような力をそれぞれ受ける。このとき、前記したように、各開口封止部Kが突部240側へ変位する前に、開口封止部Kは、規制板271の閉塞部273の規制により、突部240の上面241から大きく離間しない位置にある。そして、このようにすることで、チョーククリーニングの際に、開口封止部Kを突部240に当接させるまでの、インク導入室Sからのインク吸引量を少なくしている。この結果、チューブポンプ26eが駆動を開始してから、開口封止部Kを突部240の上面241に当接させるまでの時間が短縮されるようになっている。
そして、開口封止部Kが、突部240の上面241に当接すると、連通孔242が閉塞される。その結果、第1〜第6インク導入室S1〜S6から連通孔242に流入するインクの流れが遮断される。この状態で、チューブポンプ26eによる吸引動作が継続されることにより、各インク導入室Sを境目に、その下流側に負圧が蓄積されるようになる。そして、CPU111は、チョーククリーニングプログラムに従って、チューブポンプモータ127の駆動時間を計時し、所定時間が経過すると、圧力増加段階に移り、加圧ポンプモータ125の駆動を開始する。そして、CPU111は、加圧ポンプモータ125の駆動を開始すると、チョーククリーニングプログラムの処理を終了する。
その結果、加圧ポンプ25の空気の送出が開始され、インクカートリッジ23からイン
クが加圧状態で供給される。加圧状態で供給されたインクは、各インク導入室Sの下流側に蓄積されていた負圧を解消しようとして、各インク導入室Sの上流側から一気に流入する。すると、各インク導入室S内及び各インク導入室Sよりも下流側に、瞬間的に流速の高められたインクが流れるようになる。この結果、各インク導入室Sよりも下流に滞留していた気泡や不純物がインクとともに一気に記録ヘッド148のノズルから排出される、いわゆるチョーククリーニングを行うことができる。
従って、第4の実施形態によれば、第2の実施形態の(9)、第3の実施形態の(10)〜(12)に記載の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(14)第4の実施形態では、チョークバルブ270に備えられ、各インク導入室Sの内外の圧力差によって撓む第1フィルム228に対し、流路の抵抗を小さくする方向(インク導入室Sの容積を大きくする方向)への変位を規制する規制板271を設けた。従って、チョーククリーニングの際に、第1フィルム228の開口封止部Kを撓ませることで、流路抵抗を大きくするとき、開口封止部Kは規制板271によって、流路抵抗を小さくする方向への変位が予め抑制されているので、開口封止部Kの変位の範囲が小さくなる。つまり、開口封止部Kは、チョーククリーニングの際に、すぐにクリーニングに必要な位置(突部240の上面241に当接する位置)に変位することができるので、インク導入室Sよりも下流側の流路を閉塞するまでの時間を短縮し、チューブポンプ26eの駆動開始に対する開口封止部Kの応答性を向上することができる。
(15)第4の実施形態では、規制板271は、第1フィルム228のインク導入室S側と反対側に設けられ、開口封止部Kの周縁部を外側から閉塞することで、開口封止部Kの外側への変位を規制する。このため、規制板271は、開口封止部Kの上から配設され、その周縁部を閉塞するだけで変位を防止できるので、簡単な構成にすることができる。また、規制板271は、インク流路の外側に設けられるので、インクに対する汚染、インクの流れの妨害を防止できる。
(16)第4の実施形態では、規制板271は、開口封止部Kの周縁部を閉塞し、インク導入室Sの容積を大きくする方向への変位を規制する板状の閉塞部273と、閉塞部273に形成され、開口封止部Kの中央部の変位を許容する許容孔272を備えている。このため、閉塞部273により、開口封止部Kの変位を規制しながら、許容孔272によって開口封止部Kの変位を部分的に許容することで、インク導入室S内の圧力が高圧になった際に、第1フィルム228がその圧力によって破損するのを防止できる。また、閉塞部273を板状にすることで、構成を簡単にすることができる。
(17)第4の実施形態では、6個の第1〜第6インク導入室S1〜S6を設け、その上面及び下面に第1及び第2フィルム228,229を固着した本体227に、規制板271を配設するようにした。そして、規制板271は、第1〜第6インク導入室S1〜S6を構成する各開口封止部Kのうち、周縁部を閉塞する閉塞部273と、各中央部の変位をそれぞれ許容する6個の許容孔272を備えるようにした。このため、各開口封止部Kの変位を規制する規制板を、各開口封止部Kに対して別々に設ける必要がない。このため、製造工程及び組立工程の増加を抑制することができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・第1の実施形態においては、バルブユニット21の第1及び第2のインク導入室84a,84bは、第1のフィルム部材45と、第1及び第2の正方形凹部61a,61b、第1及び第2の球面状凹部63a,63bによって形成されるようにした。そして、第1及び第2の正方形凹部61a,61bと第1及び第2の球面状凹部63a,63bとの間に形成されている第1及び第2の段差面65a,65bに、第1及び第2のフィルタ43a,43bを取り付けるようにした。
そして、第1のフィルム部材45が、この第1及び第2のフィルタ43a,43bに対して当接したり離間したりすることによって、流路抵抗を変化させるようにした。これを、第1のフィルム部材45が撓むことによって、流路抵抗を変化させることができるのであれば、第1及び第2のインク導入室84a,84bを、その他の構成となるように変更するようにしてもよい。例えば、第1及び第2のインク導入室84a,84bに、第1及び第2のフィルタ43a,43bを備えないようにしてもよい。
例えば、第2〜第4実施形態と同様に、図31に示すように、第1のインク導入室131aに、連通孔81aを囲むようにして設けられている環状の環状凸部132aを備えるようにしてもよい。このようにすれば、図32に示すように、チョーククリーニングを行うときには、第1のフィルム部材45が内側に撓むことによって、環状凸部132aに当接するようになり、連通孔81aをより確実に封止することが可能となる。この結果、より確実なチョーククリーニングを行うことができる。なお、第2のインク導入室についても、同様に変更してもよい。
・第1、第2及び第4の実施形態においては、第1のフィルム部材45,フィルム157は、第1及び第2のインク導入室84a,84b、インク導入室178,S内の圧力が所定圧よりも減少すると、第1及び第2のインク導入室84a,84b、インク導入室178,Sの容積を減少させる方向(流路抵抗を増大させる方向)に撓むようにした。
これを、図36に示すように、バルブユニット21に、第1のフィルム部材45(フィルム157、第1フィルム228)を常に第1のインク導入室84a(インク導入室178,S)の容積を減少させるような方向に付勢する、付勢手段137aを設けるようにしてもよい。なお、この付勢手段137aは、流路形成部材41、本体156に対して移動不能な固定端部139aと、同固定端部139aと第1のフィルム部材45との間に介在するコイルばね141aによって構成されるようにしてもよい。
これによれば、加圧ポンプ25を駆動させて、加圧されたインクを供給させない限り、第1のフィルム部材45(フィルム157、第1フィルム228)は、常に、第1のインク導入室84a(インク導入室178,S)内における流路抵抗が増大するような位置に維持されるようになる。この結果、例えば、インクジェット式記録装置11,145のメンテナンス時など、加圧ポンプ25の駆動が停止していないときには、第1のインク導入室84a(インク導入室178,S)内の流路抵抗を大きなままとすることができる。従って、インクカートリッジ23等の交換時などに、インク供給チューブ35,152とインクカートリッジ23との接続部等から、インクが漏れ出すことを減少させることができる。なお、第2のインク導入室84bについても、同様に付勢手段を設けるように変更してもよい。
・第1の実施形態においては、チョーククリーニング時の負圧蓄積時においては、第1のフィルム部材45が第1及び第2のフィルタ43a,43bに当接し、第1及び第2のフィルタ43a,43bを通過するインクの流れが遮断されるようにした。これを、第1及び第2のフィルタ43a,43bを通過するインクに対して流路抵抗を増大させるのであれば、完全に流れを遮断するようにしなくてもよい。
また、第2の実施形態においては、フィルム157が突部179に当接して、連通孔180を閉塞するようにした。第3及び第4の実施形態においては、第1フィルム228が、突部240に当接して、連通孔242を閉塞するようにした。これを、連通孔180,242を通過するインクに対して流路抵抗を増大させるのであれば、完全に流れを遮断するようにしなくてもよい。
・第1の実施形態においては、第1及び第2のインク導入室84a,84bは、第1及び第2の圧力室106a,106bや、第1及び第2の弁部材49a,49bが備えられたバルブユニット21に一体に備えられるようにした。これを、第1及び第2のインク導入室84a,84bは、バルブユニット21と別体となるように設けるようにしてもよい。
・第1、第3及び第4の実施形態において、第1のフィルム部材45、第2のフィルム部材51及び第1フィルム228の内側に、第2の実施形態と同様に、連通孔81a,242を閉塞するシール材を貼着するようにしてもよい。
・第2の実施形態では、フィルム157の各インク導入室178側にシール材183を設けたが、これを省略するようにしてもよい。また、第3の実施形態では、第1フィルム228の外側に、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6に対峙する6個の付勢ばね261を設けたが、これを省略してもよい。
・第2〜第4の実施形態では、インク導入室178、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6の底面に、連通孔180,242が貫通された突部179,240を設け
るようにした。これ以外に、突部179,240を省略し、第1の実施形態と同様に、凹部にフィルタを収容して、このフィルタにフィルム157又は第1フィルム228を当接させることによりフィルタを通過するインクの流れを遮断するようにして、連通孔180,242を閉塞してもよい。
・第2〜第4の実施形態においては、凹部177及び第1凹部C1〜第6凹部C6を、傾斜面を備えるとともに、その底面を平面状に形成したが、これ以外の形状でもよく、例えば球面状でもよい。また、凹部177及び第1凹部C1〜第6凹部C6は円形状に形成したが、第1の実施形態のように正方形の形状等に形成してもよい。
・第3及び第4の実施形態においては、集束流路220の第1インク流路L1〜第6インク流路L6の長さD1〜D6は、それぞれ長さD1、長さD2、長さD3、長さD4、長さD6、長さD6の順に大きいとしたが、これ以外の順番になるように流路を形成してもよい。また、チョークバルブ221,270の導入孔234から第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6までの流路の長さM1〜長さM6の大きさは、長さM1〜長さM6の順に大きくなっているとしたが、これ以外の順番になるように流路を形成してもよい。つまり、集束流路220のインク流路と、それに連通するチョークバルブ221,270のインク流路とから構成されるインク流路全体の長さが等しくなっていればよい。
・第3及び第4の実施形態においては、チョークバルブ221,270は、6個の第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6を備えるようにしたが、インク導入室の数は、インクジェット式記録装置145に使用されるインクの種類と同数であればよく、複数個以上であればよい。また、インクジェット式記録装置が、1種類のインクを使用する場合等においては、1個のインク導入室が形成されたチョークバルブを、集束流路220に接続するようにしてもよい。
・第2〜第4の実施形態においては、インクジェット式記録装置145に、集束流路151,220を設け、この集束流路151,220は、インク流路及び空気流路を一体に形成したものとした。これ以外に、第2の実施形態では、集束流路151のかわりに、第1の実施形態と同様のインク供給チューブ35、空気供給チューブ39を設けてもよい。そして、各インクカートリッジ23の接続側にインク導入室178が形成された接続部を設け、この接続部にインク供給チューブ35の一端を接続してもよい。また、第3及び第
4の実施形態においても、集束流路220のかわりにインク供給チューブ35、空気供給チューブ39を設けてもよい。そして、バルブユニット155とインクカートリッジ23の間を接続するインク供給チューブ152の途中に、チョークバルブ221,270を設けてもよい。
・第4の実施形態では、第1フィルム228のインク導入室S側に、規制手段を設けるようにしてもよい。例えば、図37に示すように、インク導入室Sを構成する開口封止部Kの内側に、受圧板280を配設してもよい。そして、受圧板280の一部を開口封止部Kの内側に固着し、その他の部分を開口封止部Kに固着しないで、重力に従って垂下させるようにしてもよい。このようにすると、開口封止部Kは、受圧板280の重力によってインク導入室S側に撓むような力を受け、インク導入室Sの容積を大きくするような方向への変位が規制される。
また、図38に示すように、第1フィルム228のインク導入室S側に、規制手段として弾性手段を設けるようにしてもよい。例えば、インク導入室Sを構成する開口封止部Kの内側と、インク導入室Sの底面とに、二組の掛止部281を配設し、各掛止部281に引張りバネ282の巻端をそれぞれ掛止してもよい。そして、引張りバネ282によって、開口封止部Kに、インク導入室S内の突部240を近づけるような弾性力を付与するようにしてもよい。尚、弾性手段は、引張りバネに限定されることなく、圧縮バネ、ゴム部材等の弾性部材から構成してよい。
・第4の実施形態では、インク導入室Sの外側に、第1フィルム228をインク導入室S側に付勢する圧縮バネを設けるようにしてもよい。また、第1フィルム228上に敷設されず、開口封止部Kが膨らんだ場合のみ、開口封止部Kと当接し、開口封止部Kが膨らむ方向への変位を規制する面を備えた規制手段を設けてもよい。
・第4の実施形態では、規制板271に許容孔272を形成せず、単なる板状に形成してもよい。このようにすると、例えば、インク導入室S内が、第1フィルム228を破損させるような高圧にならない場合には、チョーククリーニングの際に開口封止部Kが連通孔242を閉塞するまでの時間をより短縮し、チョークバルブとしての応答性を向上させることができる。
・第4の実施形態では、複数のインク導入室Sを構成する開口封止部Kの変位を規制するために、規制板271に複数の許容孔272を設けるようにしたが、第2の実施形態のように、個別に設けられた各インク導入室Sに対して、規制孔を設けた規制板を配設するようにしてもよい。
・第4の実施形態では、規制板271を、第2及び第3の実施形態のインク導入室に適用可能にしたが、第1の実施形態のバルブユニット21に配設可能となるような構成にしてもよい。つまり、バルブユニット21の第1及び第2のインク導入室84a,84bに、規制孔を設けた規制板をそれぞれ配設して、第1のフィルム部材45が第1及び第2のフィルタ43a,43bから離間する方向に変位するのを規制してもよい。
・第4の実施形態では、規制板271に、各開口封止部Kと同数である6個の許容孔272を形成したが、6個以上の許容孔を形成してもよい。例えば、規制板271は、一つの開口封止部Kに対し、複数の許容孔を備えてもよい。このようにすると、より確実に第1フィルム228の破損を防止できる。
・上記各実施形態においては、第1のフィルム部材45、フィルム157、第1フィルム228を熱可塑性樹脂と熱溶着可能な材質からなるとしたが、フィルム状に形成した、
エラストマ等の弾性部材等から形成してもよい。この場合、フィルムは、流路形成部材41に対して接着剤等により貼着される。このようにすると、フィルムは、シール材の機能も兼ね備えることができる。
・上記各実施形態においては、図33及び図34に示すように、第1のインク導入室135a(インク導入室178、第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6)に、リブ136aを設けるようにしてもよい。なお、このリブ136aは、印刷時には第1のフィルム部材45(フィルム157、第1フィルム228)に非当接となる。そして、リブ136aは、図35に示すように、チョーククリーニングによる負圧蓄積時には、第1のフィルム部材45(フィルム157、第1フィルム228)と当接し、連通孔69と連通孔81aとの間(連通孔180,242)の流れを遮断するようにして設ける。なお、第2のインク導入室についても、同様に変更してもよい。
・上記各実施形態においては、吸引手段として、キャッピング装置26に具体化するようにした。これを、記録ヘッド20のノズルからインクを吸引することが可能な他の吸引手段に変更するようにしてもよい。
・上記各実施形態においては、圧力調整手段として、加圧ポンプ25と加圧チューブ37とに具体化するようにした。これを、バルブユニット21の第1及び第2のインク導入室84a,84b、集束流路151のインク導入室178、又はチョークバルブ221の第1インク導入室S1〜第6インク導入室S6に供給するインクの圧力を変動可能なものであれば、その他の圧力調整手段に具体化するようにしてもよい。
・上記各実施形態においては、チョーククリーニングプログラムは、CPU111に、チューブポンプモータ127の駆動時間を計時させ、所定時間が経過すると、加圧ポンプモータ125の駆動を開始させるようなプログラムであるようにした。これを、チョーククリーニングプログラムは、CPU111が、チューブポンプモータ127の駆動時間の計時結果以外の要因に基づいて加圧ポンプモータ125の駆動を開始させるようなプログラムであるようにしてもよい。
・上記各実施形態においては、バルブユニット21,155は、2色のインクに対応するようにして、1つのバルブユニット21,155に、インク導入室、圧力室等を2つずつ備えるようにした。これを、バルブユニット21,155を1色のインクに対応するように、または、3色以上のインクに対応するように、インク導入室、圧力室等の数を変更するようにしてもよい。
・上記各実施形態においては、液体カートリッジとしてのインクカートリッジ23は、液体収容部としてのインクパック32と、加圧室としてのインクケース31とによって構成されるようにした。これをその他の液体収容部と加圧室とによって構成される液体カートリッジに具体化するようにしてもよい。なお、その他の液体収容部としては、箱体等の内部を可撓部としてのフィルム等で仕切ることによって、液体収容部と加圧室とを形成するようなものに具体化するようにしてもよい。
・上記各実施形態においては、液体噴射装置として、インクを吐出するインクジェット式記録装置11(ファックス、コピア等の印刷装置を含む)を用いて説明した。これを、他の液体を噴射する液体噴射装置に具体化するようにしてもよい。例えば、他の液体を噴射する液体噴射装置として、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(a)請求項2〜17のいずれか一つに記載の液体噴射装置において、前記可撓性部材の前記段差側に、シール手段を設けたことを特徴とする液体噴射装置。
これによれば、可撓性部材に設けられたシール手段が、段差と対峙し、小断面積流路に近づいたり離間したりすることが可能となる。このため、シール手段を、段差に対して当接させることで、シール性を向上させることができる。なお、このシール材としては、第2実施形態のシール材183が含まれる。
(b)請求項16に記載の液体噴射装置において、前記付勢手段は、前記可撓性部材の前記段差側の面と反対側の面に対峙し、前記可撓性部材を押圧することを特徴とする液体噴射装置。
これによれば、可撓性部材を押圧する付勢手段が設けられているので、強制的に可撓性部材を前記液体供給路の流路断面積が減少する方向へ撓ませることが可能となる。このため、液体噴射装置の非駆動状態等において、可撓性部材よりも下流側の流体を、可撓性部材よりも上流側に導出されないようにすることができる。
第1の実施形態におけるインクジェット式記録装置の平面図。 同じく、インクカートリッジの断面図。 同じく、インクジェット式記録装置の部分断面図。 同じく、バルブユニットの側面図。 同じく、バルブユニットの側面図。 同じく、バルブユニットの分解斜視図。 同じく、バルブユニットの分解斜視図。 同じく、バルブユニットの部分断面図。 同じく、インクジェット式記録装置の電気的構成図。 同じく、バルブユニットの作用を説明する図。 同じく、バルブユニットの作用を説明する図。 第2の実施形態におけるインクジェット式記録装置の斜視図。 同じく、インクジェット式記録装置の部分斜視図。 同じく、集束流路の斜視図。 同じく、集束流路の取着状態を示す部分斜視図。 同じく、インク導入室の作用を説明する図。 同じく、インク導入室の作用を説明する図。 同じく、バルブユニットの部分断面図。 第3の実施形態における集束流路の斜視図。 同じく、チョークバルブの本体の平面図。 同じく、チョークバルブの本体の下面図。 同じく、インク導入室の作用を説明する図。 第4の実施形態における集束流路の斜視図。 同じく、チョークバルブの平面図。 同じく、チョークバルブの規制板の斜視図。 同じく、チョークバルブの要部平面図。 同じく、チョークバルブの要部断面図。 同じく、チョークバルブの要部断面図。 同じく、チョークバルブの要部平面図。 チョークバルブに規制板を設けない場合を説明する説明図。 別例におけるバルブユニットの部分断面図。 別例におけるバルブユニットの作用を説明する図。 別例におけるバルブユニットの部分断面図。 別例におけるバルブユニットの部分側面図。 別例におけるバルブユニットの作用を説明する図。 別例におけるバルブユニットの部分断面図。 別例におけるバルブユニットの部分断面図。 別例におけるバルブユニットの部分断面図。
符号の説明
11,145…液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置、20,148…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、21,155…液体供給用バルブユニットとしてのバルブユニット、23…液体貯留手段及び液体カートリッジとしてのインクカートリッジ、25…圧力調整手段を構成する加圧ポンプ、26…吸引手段としてのキャッピング装置、32…液体収容部としてのインクパック、32a,32b…可撓性部としてのフィルム、32c…液体導出口としてのインク排出口、33…加圧室としてのインクケース、35,152…液体供給路を構成するインク供給チューブ、37…空気流路を構成する加圧チューブ,39…空気流路を構成する空気供給チューブ、41…流路形成部材、43a,43b…第1及び第2のフィルタ、45…可撓性部材としての第1のフィルム部材、49a,49b,188…開閉弁としての第1及び第2の弁部材、61a,61b…大断面積流路としての第1及び第2の正方形凹部、63a,63b…小断面積流路としての第1及び第2の球面状凹部、65a,65b…段差としての第1及び第2の段差面、106a,106b…第1及び第2の圧力室、137a…付勢手段、151,220…液体供給路を構成する集束流路、157…可撓性部材としてのフィルム、158…圧力調整手段を構成する空気用溝、164…接続部としてのインク導入部、177…大断面積流路としての凹部、179,240…段差を構成する突部、180,242…小断面積流路としての連通孔、185…流路形成部材、156,227…流路形成部材としての本体、228…可撓性部材としての第1のフィルム、271…規制手段としての規制板、272…孔部としての許容孔、273…閉塞部、C1〜C6…大断面積流路としての第1〜第6凹部、P…ターゲットとしての記録媒体。

Claims (18)

  1. 液体を貯留する液体貯留手段と、
    ターゲットに対してノズルから前記液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体貯留手段から前記液体噴射ヘッドへと前記液体を導く液体供給路と、
    同液体噴射ヘッドの前記ノズルから前記液体を吸引する吸引手段と
    を備えた液体噴射装置において、
    前記液体供給路は、同液体供給路を構成する壁面の一部が、前記液体供給路の内外の圧力差によって撓む可撓性部材により形成され、
    前記可撓性部材よりも上流側における前記液体供給路内の流体の圧力を調整する圧力調整手段を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、
    前記液体供給路は、
    流路断面積の異なる大断面積流路と小断面積流路とを連続するようにして備え、
    前記可撓性部材は、前記大断面積流路と小断面積流路とにより形成された段差に対して対峙する位置に設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項2に記載の液体噴射装置において、
    前記大断面積流路と前記小断面積流路とは、前記段差が、前記可撓性部材よりも下流に位置するように形成されていることを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項2又は3に記載の液体噴射装置において、
    前記液体供給路上において前記液体を一時貯留し、前記液体噴射ヘッドからの前記液体の噴射に伴って、前記一時貯留した前記液体が減少する圧力室と、同圧力室内の前記液体の減少に伴う負圧を感知して前記液体供給路から前記圧力室への前記液体の供給及び非供給を切り換える開閉弁とを有する液体供給用バルブユニットを備え、
    前記大断面積流路と前記小断面積流路とは、前記液体供給用バルブユニットを構成する流路形成部材に一体に設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項2又は3に記載の液体噴射装置において、
    前記液体供給路上において前記液体を一時貯留し、前記液体噴射ヘッドからの前記液体の噴射に伴って、前記一時貯留した前記液体が減少する圧力室と、同圧力室内の前記液体の減少に伴う負圧を感知して前記液体供給路から前記圧力室への前記液体の供給及び非供給を切り換える開閉弁とを有する液体供給用バルブユニットを備え、
    前記大断面積流路と前記小断面積流路とは、前記液体供給用バルブユニットとは別の部材に設けられ、同液体供給用バルブユニットよりも上流側に設けられることを特徴とする液体噴射装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1つに記載の液体噴射装置において、
    複数の前記液体貯留手段と、複数の前記液体供給路を備えるとともに、
    複数組の前記大断面積流路及び前記小断面積流路は、
    前記液体貯留手段に備えられる液体導出口から、前記大断面積流路までの長さ、同液体導出口から前記小断面積流路までの長さ、又は同液体導出口から前記段差までの液体供給路の長さが等しくなるように設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  7. 請求項5又は6に記載の液体噴射装置において、
    前記液体貯留手段を前記液体供給路側へ接続する接続部に、前記大断面積流路及び前記小断面積流路を形成したことを特徴とする液体噴射装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1つに記載の液体噴射装置において、
    複数の前記液体貯留手段と、複数の前記液体供給路を備えるとともに、
    その各液体供給路を構成する複数組の前記大断面積流路及び前記小断面積流路は、前記液体貯留手段と、前記液体供給用バルブユニットとの間に設けられた流路形成部材に一体に設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一つに記載の液体噴射装置において、
    前記液体供給路の内外の圧力差によって撓む前記可撓性部材に対し、同液体供給路の流路の抵抗を小さくする方向への変位を規制する規制手段を設けたことを特徴とする液体噴射装置。
  10. 請求項9に記載の液体噴射装置において、
    前記規制手段は、前記可撓性部材の前記液体供給路側と反対側に設けられ、前記可撓性部材の可撓領域のうち少なくとも一部を外側から閉塞することで、前記可撓性部材の外側への変位を規制することを特徴とする液体噴射装置。
  11. 請求項10に記載の液体噴射装置において、
    前記規制手段は、
    前記可撓性部材の可撓領域のうち少なくとも一部を閉塞する閉塞部と、
    前記閉塞部に形成され、前記可撓性部材の変位を許容する孔部とを備えていることを特徴とする液体噴射装置。
  12. 請求項10又は11に記載の液体噴射装置において、
    前記規制手段は、板状に形成された部分によって、前記可撓性部材の可撓領域の少なくとも一部を閉塞することを特徴とする液体噴射装置。
  13. 請求項9〜12のいずれか一つに記載の液体噴射装置において、
    前記規制手段は、
    前記液体貯留手段と、前記液体供給用バルブユニットとの間に設けられ、前記複数の大断面積流路及び小断面積流路が一体に設けられた流路形成部材に対して配設され、前記各大断面積流路及び小断面積流路により形成された各段差に対峙する前記可撓性部材の各可撓領域を閉塞する閉塞部を備えるとともに、
    前記閉塞部に形成され、前記可撓領域の変位を部分的に許容する孔部を、前記段差の数と同数個以上備えていることを特徴とする液体噴射装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1つに記載の液体噴射装置において、
    前記液体供給路は、その流路途中にフィルタを備え、
    前記可撓性部材は、前記フィルタに対して対峙する位置に設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  15. 請求項2〜14のいずれか1つに記載の液体噴射装置において、
    前記小断面積流路は、同小断面積流路を囲み、その一側面で同小断面積流路が開口するように設けられたシール部内に形成され、
    前記可撓性部材は、前記シール部の一側面に対して対峙する位置に設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  16. 請求項1〜15のいずれか1つに記載の液体噴射装置において、
    前記可撓性部材を前記液体供給路の流路抵抗の大きくなる方向に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  17. 請求項1〜16のいずれか1つに記載の液体噴射装置において、
    前記液体貯留手段は、
    可撓性部を有し液体を内包可能な液体収容部と同液体収容部の前記可撓性部を加圧する加圧室とを備えた液体カートリッジであり、
    前記圧力調整手段は、
    加圧空気を形成する加圧ポンプと、
    前記加圧空気を前記加圧室に導く空気流路と
    によって構成されていることを特徴とする液体噴射装置。
  18. 液体を貯留する液体貯留手段と、
    ターゲットに対してノズルから前記液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体貯留手段から前記液体噴射ヘッドへと前記液体を導く液体供給路と、
    同液体噴射ヘッドの前記ノズルから前記液体を吸引する吸引手段と
    を備えた液体噴射装置の駆動方法において、
    前記液体供給路は、同液体供給路を構成する壁面の一部が、前記液体供給路の内外の圧力差によって撓む可撓性部材により形成され、
    圧力調整手段により前記可撓性部材よりも上流側における前記液体供給路内の流体の圧力を減少させる圧力減少段階と、
    前記可撓性部材よりも上流側における前記液体供給路内の前記流体の圧力が所定値以下となったときに前記吸引手段により前記液体噴射ヘッドの前記ノズルから前記液体を吸引する吸引段階と、
    前記吸引段階の後に、前記圧力調整手段により前記可撓性部材よりも上流側における前記液体供給路内の前記流体の圧力を増加させる圧力増加段階と
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置の駆動方法。
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