JP2005199527A - 液体噴射ヘッドのクリーニング方法及び液体噴射装置のクリーニング方法 - Google Patents

液体噴射ヘッドのクリーニング方法及び液体噴射装置のクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 液体の消費量を低減することができる液体噴射ヘッドのクリーニング方法及び液体噴射装置のクリーニング方法を提供する。
【解決手段】 プリンタは、ステップS2及びステップS3によって、記録ヘッドのノズルに負圧がかからない状態とした後、ギヤポンプを駆動させてキャップ部材からキャップ開放バルブを介して空気を吸引する。このとき、キャップ部材に接続するチューブ、又はギヤポンプ内に前回のクリーニング動作による廃インクが残留していた場合、この廃インクを、空気の流動に伴って第1のインクカートリッジに流入させ、インク吸収体に吸収させる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、液体噴射ヘッドのクリーニング方法及び液体噴射装置のクリーニング方法に関する。
従来、液体噴射装置の1つとして、インクジェット式記録装置が広く知られている。このインクジェット式記録装置には、液体容器としてのインクカートリッジ内に設けられたインク収容体を、インク供給チューブを介して記録ヘッドに接続するいわゆるオフキャリッジタイプがある。そして、このオフキャリッジタイプでは、インクカートリッジ内にポンプ等により加圧空気を送り込むことによって、インク収容体を加圧していた。この加圧を受けて、インク収容体に貯留されているインクは、インク供給チューブを介して記録ヘッドに向けて圧送され、これによって記録ヘッドにはインクが供給されていた。そして、この供給されるインクを、記録ヘッドのノズル開口からインク滴として記録紙に吐出させて記録するようになっていた。
また、一般に、インクジェット式記録装置では、インクの吐出不良を低減するために、適宜クリーニングすることによって、記録ヘッドのノズル開口から気泡、増粘したインク等を排出させて廃インクタンクに破棄していた。
このような廃インクタンク及びインクカートリッジを一体形成したものを備えたオフキャリッジタイプのインクジェット式記録装置が種々提案されている。(例えば、特許文献1。)。
図9に示すように、特許文献1に記載のインクジェット式記録装置100は、インク袋101を収容するインクタンク102を備えている。このインク袋101は、インクタンク102のインク供給口103に接続されたインク供給管104を介して記録ヘッド105に接続されている。また、インクジェット式記録装置100には、この記録ヘッド105から排出される廃インクを受け止めるキャップ106が設けられている。このキャップ106は、インク回収管107及びポンプ108を介して、インクタンク102の加圧口109に接続されている。このインクタンク102の排出口110には、流路111を介して、同インクタンク102を適宜開放するバルブ112及び同インクタンク102内の圧力を検知する圧力センサ113が接続されている。さらに、インク供給管104の途中には、同インク供給管104内のインクの流動を遮断又は開放するストッパ114が設けられている。
そして、インクジェット式記録装置100では、ストッパ114が開放されている状態で、ポンプ108を駆動させると、キャップ106からインクタンク102にインク回収管107を介して廃インク及び空気が送りこまれるようになっている。これによって、インクタンク102内の圧力が上昇し、インク袋101が押し潰されてインク供給管104を介して記録ヘッド1にインクが供給されるようになっている。
このように形成されたインクジェット式記録装置100では、回復動作を行う際に、ストッパ114によりインク供給管114を遮断しポンプ108を動作させる。そして、インクタンク102が予め定められた圧力に達すると、インク供給管114を開放させる。これによって、インクが記録ヘッド105に一気に流入して、同記録ヘッド105のノズル部分からインクとインク中の気泡等が流し出されて加圧回復動作を行われるようになっている。
特開2001−162838号公報
ところで、近年、液体噴射装置では、小型化が要望されている。そして、この小型化を実現できるポンプとしてギヤポンプが注目されている。
しかしながら、ギヤポンプを、特許文献1のインクジェット式記録装置100に採用した場合、ギヤポンプ内又はギヤポンプを境にしたインク供給管107の上流側に廃インクが残留してしまうことがあった。
そして、このように廃インクが残留した場合では、この廃インクが呼び水となって、廃インクが残留していない状態に比べて、ギヤポンプの廃インクを吸引する吸収能力が高くなることがあった。
また、一般に、インクジェット式記録装置では、ギヤポンプの吸引能力が低い状態(ギヤポンプ内に廃インクが残留していない状態)から吸引動作を開始することを前提としてギヤポンプの駆動時間、駆動速度等が設定されている。そして、ギヤポンプの吸引能力が低い場合であっても、廃インクの吸引が十分にできるように、余裕を持った駆動時間にてギヤポンプを駆動するようになっている。そして、駆動時間の前半では、液体噴射ヘッドからギヤポンプまで廃インクが到達しておらず、主に空気を吸引しており、効果的な吸引は、ギヤポンプに廃インクが到達してポンプ能力が向上してから行われる。このため、上述したように、ギヤポンプの吸引能力が高くなっている状態から、この駆動時間にて同ギヤポンプを駆動させると、ギヤポンプには廃インクが早く到達してしまって、残りの駆動時間が長くなるために、液体噴射ヘッドからインクを余分に吸引してしまってインクの消費量が増加してしまう虞があった。
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、液体の消費量を低減することができる液体噴射ヘッドのクリーニング方法及び液体噴射装置のクリーニング方法を提供することにある。
本発明の液体噴射ヘッドのクリーニング方法では、液体噴射ヘッドをキャップ部材にて封止した後に、前記キャップ部材と、廃液タンクとの間に連結された誘導チューブに設けられた吸引手段にて前記液体噴射ヘッドの廃液を吸引して、前記キャップ部材から前記誘導チューブを介して前記廃液タンクに排出させるようにした液体噴射ヘッドのクリーニング方法において、前記廃液を吸引する前に、少なくとも前記吸引手段より上流側の誘導チューブを開放させて前記吸引手段にて吸引動作させた。
これによれば、例えば、吸引手段内に廃液が残留している場合には、この廃液が呼び水となって同吸引手段の吸引能力が高くなることがあるが、廃液を吸引する前に上流側の誘導チューブを開放させて前記吸引手段にて吸引動作したことによって、この残留した廃液を廃液タンクに排出することができる。これによって、吸引加圧手段の吸引能力の向上による液体噴射ヘッドからの廃液の吸引過多を低減することができる。
本発明の液体噴射装置のクリーニング方法では、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体を貯留するとともに、加圧空気にて加圧されることによって貯留した前記液体を液体噴射ヘッドに供給する液体収容体と、前記液体噴射ヘッドから排出される廃液を受け止めるキャップ部材と、前記液体収容体を収容するとともに前記廃液を貯留する廃液タンクと前記キャップ部材と前記廃液タンクとの間に連結された誘導チューブと、前記誘導チューブの途中に設けられ、前記誘導チューブを介して前記キャップ部材に負圧を発生させて
同キャップ部材から前記廃液を吸引して前記廃液タンクに誘導するとともに、前記キャップ部材から前記誘導チューブを介して、前記加圧空気を吸引して前記廃液タンクに導入し、その導入した加圧空気によって前記液体収容体を加圧する吸引加圧手段とを備えた液体噴射装置のクリーニング方法であって、少なくとも吸引加圧手段の上流側を開放させて前記吸引加圧手段にて吸引動作させる空吸引段階と、前記液体噴射ヘッドをキャップ部材にて封止した後に、前記吸引加圧手段にて前記液体噴射ヘッドの廃液を吸引して、前記キャップ部材から前記誘導チューブを介して前記廃液タンクに排出させる廃液排出段階とからなる。
これによれば、例えば、吸引加圧手段内又は、同吸引加圧手段の上流側の誘導チューブ内に廃液が残留している場合には、この廃液が呼び水となって同吸引加圧手段の吸引能力が高くなることがあるが、空吸引段階によって吸引加圧手段の上流側を開放させて吸引動作したことで、この残留した廃液を廃液タンクに排出することができる。これによって、廃液排出段階では、吸引加圧手段の吸引能力の向上による液体噴射ヘッドからの廃液の吸引過多を低減することができるので、液体収容体から供給される液体の消費量を低減することができる。
この液体噴射装置のクリーニング方法の前記廃液排出段階は、前記廃液タンクを開放させた状態で前記吸引加圧手段にて前記吸引動作を行う。
このように、廃液タンクを開放することによって、誘導チューブにおける吸引加圧手段の上流側と下流側の圧力差を小さくして廃液を流動し易くできるので、同誘導チューブを介して廃液をより廃液タンクに排出し易くすることができる。
この液体噴射装置のクリーニング方法は、前記廃液排出段階の後に、少なくとも前記誘導チューブの上流側を開放するとともに、前記廃液タンクを封止する。
これによれば、廃液排出段階の後に廃液タンクを封止することによって、同廃液タンクに加圧空気を充填することができる。これによって、液体収容体をこの加圧空気によって加圧することができ、液体噴射ヘッドに液体を供給することができる。
この液体噴射装置のクリーニング方法の前記空吸引段階は、前記誘導チューブの下流側も開放させた状態で前記吸引加圧手段にて前記吸引動作を行う。
これによれば、空吸引段階では、誘導チューブの上流側の開放に加えて、同誘導チューブの下流側も開放しているので、吸引加圧手段による同上流側と同下流側との圧力差を小さくして廃液を流動し易くすることができる。これによって、吸引加圧手段内又は誘導チューブの上流側に廃液が残留していた場合では、この残留した廃液をより廃液タンクに排出し易くすることができる。
この液体噴射装置のクリーニング方法の前記空吸引段階は、前記液体噴射ヘッドを前記キャップ部材にて封止した状態から、前記キャップ部材内と連通する開放バルブを開放した後に、前記吸引加圧手段を前記吸引動作させるようにした。
これによれば、吸引加圧手段の上流側は、開放手段を介して開放することができる。これによって、空吸引段階では、開放手段によって吸引加圧手段の上流側を開放させた後、吸引加圧手段にて吸引動作することで、吸引加圧手段内又は、同吸引加圧手段の上流側の誘導チューブ内に残留している廃液を廃液タンクに排出することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8に従って説明する。
図1は、本実施形態のプリンタの概略を説明するための斜視図である。図2は、本実施形態の記録ヘッドへのインク供給系を説明するためのブロック図である。
図1に示すように、液体噴射装置としてのプリンタ1は、略直方形状のフレーム2を備えている。このフレーム2の上面には、給紙トレイ3が設けられ、さらに、フレーム2の前面には、排紙トレイ4が設けられている。この給紙トレイ3及び排紙トレイ4は、図示しないヒンジ構造によってフレーム2に対して折り畳み収容可能となるように構成されている。
このフレーム2内には、その長手方向にプラテン5が配設され、このプラテン5上には、図示しない紙送り機構によって、給紙トレイ3からフレーム2内に挿入された記録用紙が給送されるようになっている。そして、この給送された記録用紙は、排紙トレイ4からフレーム2外へ排出されるようになっている。
前記フレーム2内には、プラテン5と平行となるようにガイド部材6が架設されている。このガイド部材6には、同ガイド部材6に沿って移動可能なキャリッジ7が挿通支持されている。また、前記フレーム2には、キャリッジモータ(図示しない)が取着され、このキャリッジモータは、一対のプーリ(図示しない)に掛け装されたタイミングベルト(図示しない)を介してキャリッジ7が駆動連結されている。このように構成することによって、キャリッジモータが駆動すると、その駆動力はタイミングベルトを介してキャリッジ7に伝達される。この駆動力を受けてキャリッジ7は、ガイド部材6に案内されプラテン5と平行(主走査方向)に往復移動するようになっている。
一方、前記キャリッジ7の下面(プラテン5と対向する面)には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド8が設けられている。この記録ヘッド8は、前記記録用紙に対向するようにノズル形成面8a(図2参照)を有し、このノズル形成面8aには、1列あたりn個(nは自然数)のノズルN(図2参照)からなるノズル列(図示せず)が6列形成されている。本実施例では、説明の便宜上1列あたりn個のノズルNからなるノズル列を6列形成したが、この限りではなく1列あたりのノズルNの数及びノズル列の数は、適宜変更しても良い。
この記録ヘッド8には、フレーム2内に設けられた液体容器としての第1及び第2のインクカートリッジ9,10から、後述するように、各ノズルにそれぞれ対応した色(本実施形態では、ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダ)の液体としてのインクが供給されるようになっている。そして、記録ヘッド8に流入したインクは、圧電素子8b(図2参照)によって加圧され、同記録ヘッド8の前記ノズルNからインク滴として吐出されることによってドットを形成する。つまり、記録ヘッド8に形成された各ノズルNからは、それぞれ対応する色である、ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダが吐出されるようになっている。
前記プリンタ1では、キャリッジ7を往復移動させながらインク滴を記録用紙に吐出させ印刷するための領域を印刷領域としている。さらに、プリンタ1には、非印刷時にノズルNを封止するための非印刷領域が設けられ、その非印刷領域には、図1に示すように、キャップホルダ11が設けられている。
前記キャップホルダ11には、記録ヘッド8のノズル形成面8aと対向するように、可撓性を有するキャップ部材12が設けられている。キャップホルダ11は、図示しない駆動機構を介して、キャップ部材12を記録ヘッド8のノズル形成面8aに密着させることによって、各ノズルNを封止するようになっている。また、図2に示すように、キャップ部材12は、その底部に同キャップ部材12内と連通する第1及び第2の連通口12a,12b(図2参照)が形成され、この第1の連通口12aにはチューブT1を介してキャップホルダ11外にてキャップ開放バルブ13が接続されている。このキャップ開放バル
ブ13は、キャップ部材12とノズル形成面8aを密着させることによって形成される空間を適宜開放するようになっている。さらに、第2の連通口12bは、チューブT2を介してギヤポンプGPの吸引口(図示しない)に接続されている。このギヤポンプGPは、ギヤG1,G2を備えていて、駆動モータ(図2参照)から駆動力が伝達されると同ギヤG1,G2が回転駆動されて、キャップ部材12に負圧をかけるようになっている。つまり、キャップ開放バルブ13が閉じている状態であって、キャップ部材12によって前記ノズル形成面8aを封止している際に、ギヤポンプGPを駆動させることによって、ノズル形成面8aのノズルNに負圧をかけてクリーニングすることができるようになっている。
このギヤポンプGPの排出口(図示しない)は、チューブT3を介してチェックバルブ14が接続され、このチェックバルブ14には、チューブT4を介して第1のインクカートリッジ9の流体導入部材15が接続されている。
この第1のインクカートリッジ9は、区画板16によって区画される各収容部に、それぞれブラックのインクを貯留するインクパックB、及びインクを吸収するインク吸収体17を収容している。このインクパックBは、チューブT5を介して前記キャリッジ7の記録ヘッド8に接続されている。このインク吸収体17は、例えば、スポンジ等の吸水性を有する多孔質材料である。
このように構成することによって、第1のインクカートリッジ9には、ギヤポンプGPによってキャップ部材12から吸引された廃インク及び空気が流体導入部材15から流入するようになっている。このとき、第1のインクカートリッジ9内に流入する廃インクは、インク吸収体17によって吸収されるようになっている。また、後述するように、チェックバルブ14によって、キャップ部材12側への廃インク及び空気の逆流を防止している。
前記第1のインクカートリッジ9の空気導出部材18には、チューブT6を介して第2のインクカートリッジ10の空気導入部材19が接続されていて、同第1のインクカートリッジ9及び同第2のインクカートリッジ10は互いに連通している。この第2のインクカートリッジ10は、区画板20によって区画される各収容部に、それぞれシアン、マゼンダ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダのインクをそれぞれ貯留するインクパックC,M,Y,LC,LMを収容している。この各インクパックC,M,Y,LC,LMは、それぞれチューブT7〜T11を介して、前記キャリッジ7の記録ヘッド8に接続されている。また、この第2のインクカートリッジ10の空気導出部材21には、チューブT12を介して開放装置22が接続されている。この開放装置22は、後述する駆動電流SG2に応じて、第2のインクカートリッジ10内を適宜開放するためのものである。
このように構成することによって、ギヤポンプGPを駆動すると、キャップ部材12から廃インク及び空気が吸引され、この廃インク及び空気は、キャップ部材12→チューブT2→ギヤポンプGP→チューブT3→チェックバルブ14→チューブT4を順に流動した後、第1のインクカートリッジ9内に流入する。このとき、第1のインクカートリッジ9内に流入する廃インクは、上述したインク吸収体17によって吸収されるので、同第1のインクカートリッジ9内には、流入した空気(以下、加圧空気という)だけ流動する。そして、この加圧空気は、第1のインクカートリッジ9内からチューブT6を介して第2のインクカートリッジ10に流入した後、チューブT12に接続された開放装置22によって保持されるようになっている。
即ち、第1及び第2のインクカートリッジ9,10内の空気圧は常に偏倚がなく同等であるので、ギヤポンプGPが駆動すると、両第1及び第2のインクカートリッジ9,10
内のそれぞれのインクパックB,C,M,Y,LC,LMは、上述した加圧空気によって加圧されるようになっている。これによって、各インクパックB,C,M,Y,LC,LMに貯留されたインクは、それぞれ前記キャリッジ7の記録ヘッド8に圧送されるようになっている。
つまり、本実施形態のプリンタ1では、ギヤポンプGPがキャップ部材12に負圧をかけるクリーニング用のポンプ、及び各インクパックB,C,M,Y,LC,LMを加圧する加圧用のポンプを兼ねるようになっている。そして、ギヤポンプGPを駆動すると、キャップ部材12に負圧をかけて廃インク及び空気を吸引するとともに、各インクパックB,C,M,Y,LC,LMを加圧し、記録ヘッド8に各インクを圧送するようになっている。
また、プリンタ1は、コントローラCTを備えている。このコントローラCTは、プリンタ1を制御するための駆動制御回路を備えていて、前記キャップ開放バルブ13、前記開放装置22のソレノイドバルブ52(図5参照)、前記ギヤポンプGPを駆動する駆動モータに、それぞれを駆動するための駆動電流SG1〜SG3を供給し駆動制御するようになっている。
次に、上記したチェックバルブ14の構成を図3及び図4に従って説明する。図3及び図4は、本実施形態のチェックバルブ14の構成を説明するための断面図である。
図3に示すように、チェックバルブ14は、本体ケース30、ダイヤフラム部31、支持部材32、バネ部材33を備えている。この本体ケース30は、上ケース30a及び下ケース30bから構成されていて、同上ケース30aには、上流側バルブ室34が円環状に凹設されている。また、下ケース30bには、下流側バルブ室35が漏斗状に凹設されている。そして、この上ケース30aを下ケース30bに取り付けることによって、本体ケース30内には、バルブ室36が形成されるようになっている。
また、チェックバルブ14の本体ケース30には、前記チューブT3を取り付けるための取り付け口(図示しない)及び前記チューブT4を取り付けるための取り付け口37が形成されている。このチューブT3を取り付けるための取り付け口(図示しない)は、本体ケース30(上ケース30a)に貫通形成された第1の流路38を介して上流側バルブ室34に連通するようになっている。また、チューブT4を取り付けるための取り付け口37は、本体ケース30(下ケース30b)に貫通形成された第2の流路39を介して下流側バルブ室35に連通するようになっている。このように構成することによって、バルブ室36(上流側バルブ室34及び下流側バルブ室35)には、前記ギヤポンプGPから送られる廃インク及び空気が、チューブT3及び第1の流路38を介して流入するようになっている。さらに、バルブ室36からは、第2の流路39及びチューブT4を介して前記インクカートリッジ9に流出するようになっている。
一方、前記ダイヤフラム部31は、ゴム等の可撓性部材から構成されていて、円板状に形成されている。そして、前記チェックバルブ14を形成する際には、このダイヤフラム部31は、その外縁部40を本体ケース30の上ケース30a及び30bに狭持され固定された状態で前記バルブ室36内に収容される。このように構成することによって、このダイヤフラム部31は、前記バルブ室36内にて上流側バルブ室34及び下流側バルブ室35を区画し、さらにその中心部が図3に示す上下方向(上流及び下流側バルブ室34,35方向)に往復移動可能となっている。このダイヤフラム部31の中心部には、同ダイヤフラム部31を貫通するように連通孔41が形成されている。この連通孔41は、上流側及び下流側バルブ室34,35を互いに連通させるものであって、その周縁部(上流側バルブ室34側)に、円環状のキャップ部42が形成されている。そして、このキャップ部42と直接対向するように前記上ケース30aには、円柱状の当接部43が突出形成さ
れている。この当接部43は、キャップ部42と当接し密着することによって、前記連通孔41を非連通状態とするものであって、上述したように、上ケース30aに前記上流側バルブ室34を凹設したことによって円柱状に突出形成されている。このように構成することによって、前記ダイヤフラム部31が下方向(下流側バルブ室35方向)に撓んで、このキャップ部42が当接部43と離間している状態では、上流側及び下流側バルブ室34,35は連通状態となる。また、前記ダイヤフラム部31が上方向(上流側バルブ室34方向)に撓んで、同キャップ部42が当接部43に当接している状態では、上流側バルブ室34及び下流側バルブ室35は非連通状態となる。
また、前記ダイヤフラム部31の連通孔41には、前記下流側バルブ室35側から筒状に形成された支持部材32が嵌合し、同ダイヤフラム部31と一体となっている。この支持部材32は、後述するようにバネ部材33からの付勢力を受けてダイヤフラム部31を下流側バルブ室35側から上方向(上流バルブ室34方向)に支持及び付勢するものであって、その内径部には内孔44が形成されている。この内孔44は、上述したように、支持部材32をダイヤフラム部31の連通孔41に嵌合し一体とすることで、同連通孔41と連通するようになっている。また、この支持部材32の外側面には、凸部32aが形成されていて、同凸部32aはその上側(上流バルブ室34側)にて前記ダイヤフラム部31に当接するようになっている。これによって、支持部材32は、ダイヤフラム部31に嵌合した際に位置決めされるようになっている。
他方、下流側バルブ室35の底部には、この支持部材32と対向する位置に円形状の溝部45が凹設されている。この溝部45は、前記バネ部材33を嵌合させることによって支持するものである。そして、バネ部材33は、溝部45に嵌合するとともに、支持部材32の外側面に嵌合し前記凸部32aに当接することによって、下流側バルブ室35内に配設されるようになっている。このバネ部材33は、上述したように、支持部材32を介して、ダイヤフラム部31を上方向(上流側バルブ室34側)に付勢するものである。このバネ部材33は、上流側及び下流側バルブ室34,35内の圧力差が予め設定された基準値以下となっている状態において、ダイヤフラム部31を付勢して同ダイヤフラム部31のキャップ部42を前記当接部43に当接させるように設定されている。さらに、このバネ部材33は、上流側及び下流側バルブ室34,35内の前記圧力差が予め定められた基準値以上となっている状態において、ダイヤフラム部31を介して伝わる上流側バルブ室34の圧力に屈して下方向(下流側バルブ室35方向)に撓むように設定されている。
このように構成することによって、チェックバルブ14の上流側及び下流側バルブ室34,35内の圧力差が予め設定された基準値以下となっている状態では、図3に示すように、ダイヤフラム部31のキャップ部42は当接部43に当接する。このとき、チェックバルブ14は、上流側及び下流側バルブ室34,35を非連通状態として、前記廃インク及び前記空気を流動させないようになっている。そしてこの状態からチェックバルブ14に、ギヤポンプGPから廃インク及び空気が流入されていくと、同チェックバルブ14には、図4(a)に示すように、上流側バルブ室34に廃インクが流入し、同上流側バルブ室34に廃インクが充填された状態となる。そして、さらに、上流側及び下流側バルブ室34,35の圧力差が広がって予め設定された基準値以上の状態となると、チェックバルブ14は、図4(b)に示すように、キャップ部42を当接部43から離間させるようになっている。これによって、チェックバルブ14は、上流側及び下流側バルブ室34,35を連通状態として、廃インク及び空気を流動させるようになっている。このとき、ギヤポンプGPから前記チューブT3を介してチェックバルブ14に流入する廃インク及び空気は、第1の流路38→上流側バルブ室34→連通孔41→内孔44→下流側バルブ室35→第2の流路39→チューブT4と順に流動した後、第1のインクカートリッジ9に流出するようになっている。そして、図4(c)に示すように、ギヤポンプGPが動作を停止して、第1の流路38への廃インク及び空気の流動が停止すると上流側バルブ室34の
圧力が低下して、下流側バルブ室35内との圧力差が前記基準値以下となる。このとき、ダイヤフラム部31は、上述したように、バネ部材33によって上方向(上流側バルブ室34方向)に付勢さるとともに、下流側バルブ室35内に充填された廃インクによって同上方向に向けて押圧される。これによって、ダイヤフラム部31のキャップ部42は、再び当接部43と当接し上流側及び下流側バルブ室34,35は再び非連通状態となって廃インク及び前記空気を流動させないようになる。そして、これによって下流側バルブ室35から上流側バルブ室34に向けて廃インク及び空気が逆流を防ぎ、ギヤポンプGPへの廃インク及び空気の逆流を防止するようになっている。
このように構成することによって、このチェックバルブ14では、上流側及び下流側バルブ室34,35内の圧力差を前記基準値以上とすることができる廃インク及び空気が流動したときのみ、連通状態となって、この廃インク及び空気を第1のインクカートリッジ9に流動させるようになっている。即ち、本実施形態のプリンタ1では、ギヤポンプGPからの廃インク及び空気を、チェックバルブ14を介して第1のインクカートリッジ9に流入し、さらに加圧空気として第2のインクカートリッジ10に流動させることで、同第1及び第2のインクカートリッジ9,10に基準圧を満足する加圧空気を供給するようになっている。尚、この基準圧とは各インクパックB,C,M,Y,LC,LMを好適に加圧するための予め設定される基準値である。
これによって、ギヤポンプGPによって、圧送される空気がチューブT3を流動することによってその圧力が損失される場合や、ギヤポンプGPの吸引保持能力が低い場合でも、基準圧を満足する加圧空気として、第1及び第2のインクカートリッジ9,10内の各インクパックB,C,M,Y,LC,LMを好適に加圧することができる。また、上述したように、チェックバルブ14を介して第1のインクカートリッジ9に流動する廃インク及び空気は、その逆流を低減されるので、上述した従来の液体噴射装置のように記録ヘッド8を汚すことを防止することができる。またさらに、第1及び第2のインクカートリッジ9,10内を流動する加圧空気の圧力の低下を低減することができるようになっている。
次に、上記した開放装置22の構成を図5〜図7に従って説明する。図5〜図7は、本実施形態の開放装置22の構成を説明するための断面図である。
図5に示すように、開放装置22は、本体ケース50と、同本体ケース50内に収容されるリリースバルブ51及びソレノイドバルブ52から構成されている。
詳しくは、本体ケース50は、第1ケース50a、第2ケース50b、第3ケース50cから構成されていて、同第1ケース50aには、下流側エア室53が凹設されている。また、第2ケース50bには、上流側エア室54が凹設されている。そして、この第1ケース50aを第2ケース50bに取り付けることによって、本体ケース50内には、上流側及び下流側エア室54,53から第1エア室55が形成されるようになっている。また、本体ケース50の第2ケース50bには、前記チューブT12を取り付けるための取り付け口56が形成されている。この取り付け口56は、第2ケース50bに貫通形成された流路57を介して第1エア室55(上流側エア室54)に連通するようになっている。そして、この第1エア室55は、下流側エア室53に貫通形成された第1の大気開放口58を介して大気に開放されている。このように構成することによって、第1エア室55(上流側エア室54及び下流側エア室53)には、前記第2のインクカートリッジ10から送られる加圧空気が、チューブT12及び流路57を介して流入し、さらに、この加圧空気は、第1の大気開放口58を介して大気に開放されるようになっている。
そして、このように構成された第1エア室55には、前記リリースバルブ51が形成されている。このリリースバルブ51は、ダイヤフラム部60、支持部材61、バネ部材6
2を備えている。ダイヤフラム部60は、ゴム等の可撓性部材から構成されていて、円板状に形成されている。そして、リリースバルブ51を形成する際には、このダイヤフラム部60は、その外縁部63を第1及び第2ケース50a,50bに狭持され固定された状態で前記第1エア室55内に収容される。このように構成することによって、このダイヤフラム部60は、前記第1エア室55内にて上流側エア室54及び下流側エア室53を区画し、さらにその中心部が図5に示す上下方向(上流及び下流側エア室54,53方向)に往復移動可能となっている。このダイヤフラム部60の中心部には、同ダイヤフラム部60を貫通するように連通孔64が形成されている。この連通孔64は、上流側及び下流側エア室54,53を互いに連通させるものであって、その周縁部(上流側エア室54側)に、円環状のキャップ部65が形成されている。そして、このキャップ部65と直接対向するように、前記第2ケース50bには、円板状の当接板66が固着配設されている。この当接板66は、金属等から構成されていて、キャップ部65と当接し密着することによって、前記連通孔64を非連通状態とするものである。このように構成することによって、前記ダイヤフラム部60が下方向(下流側エア室53方向)に撓んで、このキャップ部65が当接板66と離間している状態では、上流側及び下流側エア室54,53は連通状態となる。また、前記ダイヤフラム部60が上方向(上流側エア室54方向)に撓んで、同キャップ部65が当接板66に当接している状態では、上流側エア室54及び下流側エア室53は非連通状態となる。
また、前記ダイヤフラム部60の連通孔64には、前記下流側エア室53側から筒状に形成された支持部材61が嵌合し、同ダイヤフラム部60と一体となっている。この支持部材61は、後述するようにバネ部材62からの付勢力を受けてダイヤフラム部60を下流側エア室53側から上方向(上流エア室54方向)に支持及び付勢するものであって、その内径部には内孔67が形成されている。この内孔67は、上述したように、支持部材61をダイヤフラム部60の連通孔64に嵌合し一体とすることで、同連通孔64と連通するようになっている。また、この支持部材61の外側面には、凸部61aが形成されていて、同凸部61aはその上側(上流エア室54側)にて前記ダイヤフラム部60に当接するようになっている。これによって、支持部材61は、ダイヤフラム部60に嵌合した際に位置決めされるようになっている。
一方、下流側エア室53の底部には、この支持部材61と対向する位置に円形状の溝部68が凹設されている。この溝部68は、前記バネ部材62を嵌合させることによって支持するものである。そして、バネ部材62は、溝部68に嵌合するとともに、支持部材61の外側面に嵌合し前記凸部61aに当接することによって、下流側エア室53内に配設されるようになっている。このバネ部材62は、上述したように、支持部材61を介して、ダイヤフラム部60を上方向(上流側エア室54側)に付勢するものである。このバネ部材62は、上流側エア室54内の圧力が予め設定された前記基準圧以下となっている状態において、ダイヤフラム部60を付勢して同ダイヤフラム部60のキャップ部65を前記当接板66に当接させるように設定されている。さらに、このバネ部材62は、上流側エア室54内の前記圧力が予め定められた前記基準圧以上となっている状態において、ダイヤフラム部60を介して伝わる上流側エア室54の圧力に屈して下方向(下流側エア室53方向)に撓むように設定されている。
このように構成することによって、リリースバルブ51の上流側エア室54内の圧力が予め設定された前記基準圧以下となっている状態では、図5に示すように、ダイヤフラム部60のキャップ部65は当接板66に当接する。このとき、リリースバルブ51は、上流側及び下流側エア室54,53を非連通状態として、前記第2のインクカートリッジ10内の前記加圧空気を保持するようになっている。そしてこの状態から開放装置22(リリースバルブ51)に、前記第2のインクカートリッジ10からチューブT12を介して前記加圧空気が流入されていくと、同リリースバルブ51の上流側エア室54内の圧力が
上昇する。そして、さらに、上流側エア室54内の圧力が予め設定された前記基準圧以上の状態となると、リリースバルブ51は、図6に示すように、キャップ部65を当接板66から離間させるようになっている。これによって、リリースバルブ51は、上流側及び下流側エア室54,53を連通状態として、加圧空気を第1の大気開放口58から開放させるようになっている。このとき、ギヤポンプGPから前記チューブT3を介してチェックバルブ14に流入する廃インク及び空気は、上述したように、第1の流路38→上流側バルブ室34→連通孔41→内孔44→下流側バルブ室35→第2の流路39→チューブT4と順に流動した後、加圧空気として第1のインクカートリッジ9に流入する。そして、この加圧空気は、第1のインクカートリッジ9→チューブT6→第2のインクカートリッジ10→チューブT12→開放装置22(リリースバルブ51)と順に流動した後、前記第1の大気開放口58から開放されるようになっている。
即ち、このリリースバルブ51は、第1及び第2のインクカートリッジ9,10内の加圧空気が前記基準圧以上の圧力になると、リリースバルブ51を介して第1の大気開放口58から適宜開放し、その圧力の上昇を低減するようになっている。このように構成することによって、前記第1及び第2のインクカートリッジ9,10内の圧力、開放装置22に至るまでの各チューブT4,T6,T12内の圧力、チェックバルブ14(下流側バルブ室35)内の圧力は、リリースバルブ51から加圧空気を適宜開放することによって、前記基準圧を満足するように好適に保たれるようになっている。
他方、前記本体ケース50の第2ケースには、第2エア室70が凹設され開口している。そして、この第2エア室70の開口部は、第3ケース50cを第2ケース50bに取り付けることによって封止されるようになっている。また、本体ケース50の第2ケース50bには、第2エア室70内を大気に開放する第2の大気開放口71が貫通形成されている。さらに、第2ケース50bの底部には、円筒状の突出部72が突出形成され、同突出部72の内径部には、第2エア室70を前記第1エア室55(上流側エア室54)に連通させる連通孔73が形成されている。
このように構成することによって、第2エア室70には、前記第2のインクカートリッジ10から送られる加圧空気が、チューブT12→流路57→第1エア室55(上流側エア室54)と流入し、さらに、この加圧空気は、連通孔73から第2の大気開放口71を介して大気に開放されるようになっている。
そして、このように構成された第2エア室70には、前記ソレノイドバルブ52が配設されている。このソレノイドバルブ52は、ボビン74、ヨーク75、バネ部材76、キャップ部77、コイル78、ハウジングHを備えている。
前記ボビン74は円筒状に形成され、ハウジングHに収容されている。そして、このハウジングHは、第2エア室70の内側面にて支持されるようになっている。また、このハウジングHの底部は、前記突出部72と直接対向するとともに、その一部が開放されていて、この開放部を介することで、ボビン74の内側面を突出部72側に開放するようになっている。さらに、このボビン74の内側面には、ヨーク75が上下方向に摺動可能に挿入されていて、同ボビン74によって支持されている。このヨーク75の台座部75aとボビン74との間には、バネ部材76が設けられていて、同バネ部材76は、同台座部75aを介して同ヨーク75を常に上方向に付勢するようになっている。
前記突出部72の内径部には、円環状に形成されたキャップ部77が前記連通孔73の縁部に位置するように設けられている。このキャップ部77は、前記ヨーク75が下方向に移動したとき、同ヨーク75と当接し密着するとともに、同ヨーク75を支持するためのものである。また、ヨーク75は、キャップ部77に密着することによって、前記連通
孔73を封止し、第1エア室55(上流側エア室54)と第2エア室70を非連通状態とするようになっている。反対に、ヨーク75は、キャップ部77から離間することによって、前記連通孔73を開放し、第1エア室55(上流側エア室54)と第2エア室70を連通状態とするようになっている。
前記ボビン74の外側面には、コイル78が巻回されている。このコイル78に、コントローラCTから駆動電流SG2が供給されると、ヨーク75は、バネ部材76の付勢力に抗して図6に示す下方向に移動されてキャップ部77と密着する。反対に、駆動電流を供給しないと、ヨーク75は、バネ部材76に付勢されることによって上方向に移動されて同キャップ部77から離間するようになっている。
即ち、ソレノイドバルブ52は、非連通状態となると前記加圧空気の流動を遮断し、連通状態となると前記加圧空気を流動させて大気に開放するようになっている。そして、ソレノイドバルブ52を連通状態とすることで、前記第1及び第2のインクカートリッジ9,10、開放装置22に至るまでの各チューブT4,T6,T12、チェックバルブ14(下流側バルブ室35)を、大気に開放してその圧力を大気圧と同等にできるようになっている。
尚、本実施形態のソレノイドバルブ52は、通常、非連通状態となっていて、前記第1及び第2のインクカートリッジ9,10内の圧力、開放装置22に至るまでの各チューブT4,T6,T12内の圧力、チェックバルブ14(下流側バルブ室35)内の圧力は、保持されるようになっている。
また、本実施形態のプリンタ1では、クリーニング時にギヤポンプGPを駆動する際には、前記ソレノイドバルブ52を連通状態にして、チェックバルブ14の下流側バルブ室35内の圧力を大気圧と同等にするようになっている。
このように構成することによって、プリンタ1では、前記ギヤポンプGPを駆動する際に、上述したように、チェックバルブ14(下流側バルブ室35)から開放装置22に至るまで加圧空気が流入しその圧力が高くなっている場合に比べ、前記上流側バルブ室34と下流側バルブ室35の圧力差を前記基準値以上にし易くなっている。
次に、上記のように構成したプリンタ1の動作について図8に従って説明する。
図8は、本実施形態のプリンタのクリーニング動作を説明するためのフローチャート図である。
プリンタ1は、印刷時における印刷不良発生の際に、記録ヘッド8に対してクリーニング動作を実行するように設定されている。このクリーニング動作では、まず非印刷領域にキャリッジ7を移動させた後、キャップ部材12によって記録ヘッド8に形成されたノズルNを封止するようになっている。
次に、プリンタ1のコントローラCTは、図8に示すように、空吸引段階として開放装置22のソレノイドバルブ52を大気と連通する連通状態にする(ステップS1)。これによって、プリンタ1は、上述したように、チェックバルブ14の下流側バルブ室35内の圧力を大気圧と同等にし、同チェックバルブ14を連通状態とし易くする。
次に、プリンタ1のコントローラCTは、キャップ開放バルブ13を開き(ステップS2)、さらに、ギヤポンプGPを駆動させる(ステップS3)。これによって、記録ヘッド8のノズルNには、負圧がかからない状態となり、ギヤポンプGPの駆動により、キャップ部材12からは、キャップ開放バルブ13を介して空気が吸引される。この空気は、
上述したように、キャップ部材12→チューブT2→ギヤポンプGP→チューブT3→チェックバルブ14→チューブT4と順に流動した後、第1のインクカートリッジ9に流入し、さらに、第1のインクカートリッジ9→第2のインクカートリッジ10→開放装置22と流動した後、大気に開放される。このとき、チューブT2又はギヤポンプGP内に前回のクリーニング動作による廃インクが残留していた場合、この廃インクは、前記空気の流動に伴って第1のインクカートリッジ9に流入し、前記インク吸収体17に吸収される。
次に、プリンタ1のコントローラCTは、廃液排出段階として所定の時間が過ぎると、キャップ開放バルブ13を閉じる(ステップS4)。これによって、記録ヘッド8のノズルNには、負圧がかかる状態となって、同ノズルNからはキャップ部材12に向けて廃インクが排出されクリーニングされる。この廃インクは、上述したように、キャップ部材12→チューブT2→ギヤポンプGP→チューブT3→チェックバルブ14→チューブT4と順に流動した後、第1のインクカートリッジ9に流入し、インク吸収体17によって吸収される。
次に、プリンタ1のコントローラCTは、所定の時間が過ぎると、ギヤポンプGPを停止し(ステップ5)、このクリーニングを終了するためにキャップ開放バルブ13を開くようになっている(ステップ6)。これによって、記録ヘッド8のノズルNには、再び、負圧がかからない状態となる。
さらに、この後、プリンタ1のコントローラCTは、ギヤポンプGPを駆動し(ステップ7)、開放装置22のソレノイドバルブ52を非連通状態にする(ステップS8)。これによって、上述したように、第1及び第2のインクカートリッジ9,10、開放装置22に至るまでの各チューブT4,T6,T12及びチェックバルブ14(下流側バルブ室35)内を流動する加圧空気は保持されて、同第1及び第2のインクカートリッジ9,10の前記各インクパックB,C,M,Y,LC,LMは加圧される。そして、プリンタ1は、この加圧された各インクパックB,C,M,Y,LC,LMから、それぞれ対応する各インクが記録ヘッド8に圧送されるために必要な圧力に達する頃に加圧のためのギヤポンプGPの駆動を停止するようになっている(ステップ9)。
以上、上記した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態のプリンタ1のコントローラCTは、クリーニング動作において、ステップS2及びステップS3によって、記録ヘッド8のノズルNに負圧がかからない状態とした後、ギヤポンプGPを駆動させてキャップ部材12からキャップ開放バルブ13を介して空気を吸引した。このとき、チューブT2又はギヤポンプGP内に前回のクリーニング動作による廃インクが残留していた場合、この廃インクは、前記空気の流動に伴って第1のインクカートリッジ9に流入し、前記インク吸収体17に吸収させることができる。
これによって、チューブT2又はギヤポンプGP内に残留する廃インクを破棄することで、この廃液が呼び水となって従来のインクジェット式記録装置100のようにギヤポンプGPの吸引能力が高くすることを低減することができる。この結果、この吸引能力の向上に起因する、記録ヘッド8からの廃インクの吸引過多を低減することができるので、前記各インクパックB,C,M,Y,LC,LMの消費量の増加を低減することができる。この結果、プリンタ1のランニングコストの低コスト化を実現することができる。
(2)本実施形態の開放装置22のソレノイドバルブ52では、非連通状態となると加圧空気の流動を遮断し、連通状態となると加圧空気を流動させて大気に開放するように構成した。このように構成することによって、このソレノイドバルブ52を、連通状態とすることで、第1及び第2のインクカートリッジ9,10、開放装置22に至るまでの各チューブT4,T6,T12、チェックバルブ14(下流側バルブ室35)を、大気に開放し
てその圧力を大気圧と同等にすることができる。そして、ギヤポンプGPを駆動する際に、ソレノイドバルブ52を連通状態とすることで、チェックバルブ14の下流側バルブ室35から開放装置22に至るまで加圧空気が流入しその圧力が高くなっている場合に比べ、上流側バルブ室34と下流側バルブ室35との圧力差を基準値以上にし易くすることができる。即ち、チェックバルブ14を連通状態となり易くできるので、ギヤポンプGP内部に廃インクが呼び込まれて能力が向上するまでの時間が短くなり、総駆動時間に占める実際にインク吸引に有効な駆動時間の割合が増加するため、インク吸引に有効な駆動時間のバラツキを低減することができ、クリーニング動作時のインク消費量を低減することができる。また、チェックバルブ14を連通状態となり易くできるので、ギヤポンプGPの吸引能力をあげる必要がなく、同ギヤポンプGPの負荷を低減し、騒音を小さくすることができる。この結果、この開放装置22を備えたプリンタ1は、静音化を実現することができる。
(3)本実施形態の開放装置22では、リリースバルブ51を、第1及び第2のインクカートリッジ9,10内の加圧空気の圧力が基準圧以上になると、同加圧空気を第1の大気開放口58から適宜開放するように構成した。このように構成することによって、前記第1及び第2のインクカートリッジ9,10内の圧力は、基準圧にて好適に保たれるようになっている。これによって、ギヤポンプGPから流入する廃インク及び空気の量が急激に増加した場合であっても、前記第1及び第2のインクカートリッジ9,10内の圧力が急激に上昇することを低減することができる。そして、第1及び第2のインクカートリッジ9,10内の各インクパックB,C,M,Y,LC,LMからは、それぞれ対応する各インクを記録ヘッド8に、好適に圧送することができる。この結果、プリンタ1は、好適な印刷を行うことができる。
(4)本実施形態のチェックバルブ14では、下流側バルブ室35から上流側バルブ室34に向けて廃インク及び空気が逆流を防ぐように構成した。これによって、ギヤポンプGPへの廃インク及び空気の逆流を低減することができる。この結果、上述した従来の液体噴射装置のように記録ヘッド8を汚すことを低減することができる。またさらに、第1及び第2のインクカートリッジ9,10内を流動する加圧空気の圧力の低下を低減することができる。
尚、発明の実施の形態は、上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、チェックバルブ14及び開放装置22をそれぞれ設けたが、この限りではなく、チェックバルブ14及び開放装置22を一体形成してもよい。これによって、プリンタ1の小型化を実現することができる。
・上記実施形態では、チェックバルブ14をチューブT3,T4に接続することでギヤポンプGPと第1のインクカートリッジ9の間に設けたが、この限りではなく、これに加えたチューブT6に接続し、第1及び第2のインクカートリッジ9,10の間にも設けてもよい。これによって、第2のインクカートリッジ10により基準圧を満足する加圧空気を供給することができる。
・上記実施形態では、第1のインクカートリッジ9及び第2のインクカートリッジ10を設けたが、この限りではなく、第1のインクカートリッジ9及び第2のインクカートリッジ10を一体形成してもよい。このとき、プリンタ1の構成を適宜変更することが望ましい。
・上記実施形態では、第1のインクカートリッジ9及び第2のインクカートリッジ10を設けたが、この限りではなく、各インクパックB,C,M,Y,LC,LM毎に独立したインクカートリッジに形成してもよい。このように構成することによって、各インクカートリッジを個々に管理できるので、各インクパックB,C,M,Y,LC,LMのそれ
ぞれに貯留されるインクの信頼性を向上させることができる。また、このインクカートリッジを複数用意することで、記録ヘッド8により多くのインクを供給することができる。このとき、プリンタ1の構成を適宜変更することが望ましい。
・上記実施形態では、インク吸収体17を第1のインクカートリッジ9に設けたが、この限りではなく、これに加えて第2のインクカートリッジ10に設けてもよい。これによって、第2のインクカートリッジ10に廃インクが流入した場合でも速やかに吸収することができる。
・上記第実施形態では、第1のインクカートリッジ9にインクパックBを収容し、第2のインクカートリッジ10のインクパックC,M,Y,LC,LMを収容したがこの限りではなく、どのように収容してもよい。従って例えば、第1のインクカートリッジ9にインクパックB,Cを収容し、第2のインクカートリッジ10にインクパックM,Y,LC,LMを収容させてもよい。また、第1又は第2のインクカートリッジ9,10に、さらに、同色又は他色のインクパックを収容させてもよい。このとき、各インクを記録ヘッド8に供給できるようにプリンタ1の構成を適宜変更することが望ましい。
・上記実施形態では、液体噴射装置をプリンタ1に具体化したが、この限りではなく、他の液体を噴射する液体噴射装置に具体化するようにしてもよい。例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。そして、これに伴って、第1及び第2のインクカートリッジ9,10の構成を適宜変更してもよい。
本実施形態のプリンタの概略を説明するための斜視図。 同実施形態の記録ヘッドへのインク供給系を説明するためのブロック図。 同実施形態のチェックバルブの構成を説明するための断面図。 (a)同実施形態のチェックバルブの構成を説明するための断面図、(b)同実施形態のチェックバルブの構成を説明するための断面図、(c)同実施形態のチェックバルブの構成を説明するための断面図。 同実施形態の開放装置の構成を説明するための断面図。 同実施形態の開放装置の構成を説明するための断面図。 同実施形態の開放装置の構成を説明するための断面図。 同実施形態のプリンタのクリーニング動作を説明するためのフローチャート図。 従来の液体噴射装置の概略を説明するためのブロック図。
符号の説明
1…液体噴射装置としてのプリンタ、8…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、9…廃液タンクを構成する第1のインクカートリッジ、12…キャップ部材、B,C,M,Y,LC,LM…液体収容体としてのインクパック、GP…吸引手段及び吸引加圧手段としてのギヤポンプ、S1…空吸引段階及び廃液排出段階としてのステップ、S2…空吸引段階としてのステップ、S3…空吸引段階及び廃液排出段階としてのステップ、S4…廃液排出段階としてのステップ、T2,T3,T4…誘導チューブとしてのチューブ。

Claims (6)

  1. 液体噴射ヘッドをキャップ部材にて封止した後に、前記キャップ部材と、廃液タンクとの間に連結された誘導チューブに設けられた吸引手段にて前記液体噴射ヘッドの廃液を吸引して、前記キャップ部材から前記誘導チューブを介して前記廃液タンクに排出させるようにした液体噴射ヘッドのクリーニング方法において、
    前記廃液を吸引する前に、少なくとも前記吸引手段より上流側の誘導チューブを開放させて前記吸引手段にて吸引動作させたことを特徴とする液体噴射ヘッドのクリーニング方法。
  2. 液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体を貯留するとともに、加圧空気にて加圧されることによって貯留した前記液体を液体噴射ヘッドに供給する液体収容体と、
    前記液体噴射ヘッドから排出される廃液を受け止めるキャップ部材と、
    前記液体収容体を収容するとともに前記廃液を貯留する廃液タンクと
    前記キャップ部材と前記廃液タンクとの間に連結された誘導チューブと、
    前記誘導チューブの途中に設けられ、前記誘導チューブを介して前記キャップ部材に負圧を発生させて同キャップ部材から前記廃液を吸引して前記廃液タンクに誘導するとともに、前記キャップ部材から前記誘導チューブを介して、前記加圧空気を吸引して前記廃液タンクに導入し、その導入した加圧空気によって前記液体収容体を加圧する吸引加圧手段と
    を備えた液体噴射装置のクリーニング方法であって、
    少なくとも吸引加圧手段の上流側を開放させて前記吸引加圧手段にて吸引動作させる空吸引段階と、
    前記液体噴射ヘッドをキャップ部材にて封止した後に、前記吸引加圧手段にて前記液体噴射ヘッドの廃液を吸引して、前記キャップ部材から前記誘導チューブを介して前記廃液タンクに排出させる廃液排出段階と
    からなることを特徴とする液体噴射装置のクリーニング方法。
  3. 請求項2に記載の液体噴射装置のクリーニング方法において、
    前記廃液排出段階は、前記廃液タンクを開放させた状態で前記吸引加圧手段にて前記吸引動作を行うことを特徴とする液体噴射装置のクリーニング方法。
  4. 請求項2又は3に記載の液体噴射装置のクリーニング方法において、
    前記廃液排出段階の後に、少なくとも前記誘導チューブの上流側を開放するとともに、前記廃液タンクを封止することを特徴とする液体噴射装置のクリーニング方法。
  5. 請求項2〜4のいずれか1つに記載の液体噴射装置のクリーニング方法において、
    前記空吸引段階は、前記誘導チューブの下流側も開放させた状態で前記吸引加圧手段にて前記吸引動作を行うことを特徴とする液体噴射装置のクリーニング方法。
  6. 請求項2〜5のいずれか1つに記載の液体噴射装置のクリーニング方法において、
    前記空吸引段階は、前記液体噴射ヘッドを前記キャップ部材にて封止した状態から、前記キャップ部材内と連通する開放バルブを開放した後に、前記吸引加圧手段を前記吸引動作させるようにしたことを特徴とする液体噴射装置のクリーニング方法。
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