JP2005096280A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2005096280A JP2003333207A JP2003333207A JP2005096280A JP 2005096280 A JP2005096280 A JP 2005096280A JP 2003333207 A JP2003333207 A JP 2003333207A JP 2003333207 A JP2003333207 A JP 2003333207A JP 2005096280 A JP2005096280 A JP 2005096280A
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圭一郎 鈴木
Hiroshi Mitsuhashi
拓 三觜
Takayuki Kato
孝行 加藤
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    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/007Conveyor belts or like feeding devices

Abstract

【課題】、記録媒体を搬送ベルトに確実に吸着させて、正確に搬送させることにより、良好な画像を得ることができ、かつ手間がかからないインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】記録媒体4を支持して搬送する搬送ベルト7を有し、搬送ベルト7に対して、記録媒体4を吸着する静電吸着力を発生させる静電力発生装置10を設けるとともに、搬送ベルト7は、少なくとも記録媒体当接面が粘着力を有するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録装置に係り、特に、低剛性でしわになりやすい布帛を主たる記録媒体とし、これを支持して搬送する搬送ベルトを有するインクジェット記録装置に関する。
近年、画像分野においてデジタル化の波が急速に押し寄せて来ている。特に、捺染業界では、従来のスクリーン捺染方式よりもクイックレスポンスや小ロット、多品種に適したインクジェット記録装置に着目している。同様にサインディスプレイ業界では、従来のスクリーン印刷やグラビア印刷よりも簡便で安価に画像が形成できるインクジェット装置に期待をしている。
ところで、捺染業界では、剛性の低い布帛を主な記録媒体としており、サインディスプレイ業界でも紙等の他にプラスチック材料(塩化ビニール)で織られた材料が用いられている。そして、このような剛性の低い材料を記録媒体として用いる場合、一般に、記録媒体を搬送ベルトに密着させて搬送することが行われている。
このように記録媒体を搬送ベルトに密着させて搬送するインクジェット記録装置としては、搬送ベルトの表面に、水溶性樹脂、感圧性樹脂、感熱性樹脂等の地張剤や粘着シートを用いて形成された粘着層を設け、この粘着層に記録媒体を密着させて搬送するインクジェット記録装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
一方、記録媒体として紙を搬送ベルトにて搬送させて画像を記録するインクジェット記録装置では、例えば、搬送ベルトの下部に搬送ベルトを帯電させて記録媒体を静電吸着する静電力発生装置を設けたインクジェット記録装置が知られている(例えば特許文献2参照)。このインクジェット記録装置では、静電力発生装置により搬送ベルトを帯電させ、帯電した搬送ベルトに紙を支持させることにより紙を接触帯電させて搬送ベルトに吸着させている。
特開2001−277656号公報 特開平7−137877号公報
しかし、従来の粘着層を設けた搬送ベルト有するインクジェット記録装置(特許文献1)では、記録媒体の搬送ベルトへの貼着、剥離を繰り返すことにより表面に凹凸が発生したり、ゴミ等の付着による粘着効果の劣化が見られ、少なくとも数ヶ月に1度は粘着剤を剥がし洗浄して再度粘着剤を塗布しなければならず、手間がかかるという問題があった。
また、この従来のインクジェット記録装置では、粘着層のみにより記録媒体を搬送ベルトに密着させているため、粘着層の粘着力が高く、一端搬送ベルトに記録媒体を貼着させると、記録媒体の位置ずれを補正することができず、貼着、剥離を繰り返すこととなり、手間がかかるという問題があった。
一方、従来の静電力発生装置を設けたインクジェット記録装置(特許文献2)では、綿布や絹布等の布帛や塩化ビニールの織物等、帯電しにくい記録媒体を静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに支持させても、搬送ベルトに吸着されず、搬送ベルト上で記録媒体がすべり、精度良く搬送されないため、画像不良を生じるという問題があった。
また、この従来のインクジェット記録装置では、搬送ベルトは、帯電しやすいポリカーボネイトやポリエチレンを使用しなければならないという制約があった。
さらに、従来のインクジェット記録装置では、静電吸着の原理がクーロン力によるもので搬送ベルトと記録媒体との距離の関数で静電吸着力が減衰してしまうため、搬送ベルトは厚みが0.1〜0.2mm程度に形成されているが、厚みが小さいと搬送ベルトの耐久性が劣り搬送ベルトを頻繁に交換しなければならならず、手間がかかるという問題があった。
ここで、ある程度搬送ベルトの耐久性を確保しつつ記録媒体を正確に搬送するために、静電力発生装置を構成する電極に印加する電圧を高くして、静電力を増強させることが考えられるが、印加電圧を過度に高くすると、記録ヘッドより記録媒体に対して吐出されたインク滴が偏向して、着弾位置がずれてしまうおそれがあった。
そこで、本発明は、記録媒体を搬送ベルトに確実に吸着させて、正確に搬送させるとともにインク滴を正確に着弾させることにより、良好な画像を得ることができ、かつ手間がかからないインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明によるインクジェット記録装置は、記録媒体を支持して搬送する搬送ベルトを有し、前記搬送ベルトに対して、前記記録媒体を吸着する静電吸着力を発生させる静電力発生装置を設けるとともに、前記搬送ベルトの少なくとも前記記録媒体と当接する記録媒体当接面は粘着力を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面の粘着力により、記録媒体が静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに密着されるため、帯電しにくい記録媒体であっても、電荷の分極により搬送ベルトに吸着される。
ここで、記録媒体は、静電吸着されるため、記録媒体当接面の粘着力は、記録媒体にしわ等が発生することなく搬送ベルトに密着される程度の粘着力ですむ。
また、記録媒体が分極されればよく、搬送ベルトを薄くする必要がないため、搬送ベルトに一定の厚みを持たせることができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記静電吸着力は0.7N/100cm2以下であり、前記粘着力は0.02N/25mm以上、1N/25mm以下であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面は0.02N/25mm以上の粘着力を有するため、記録媒体は、静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに確実に密着され、記録媒体の電荷が分極することにより、記録媒体が搬送ベルトに充分に吸着される。
さらに、粘着力は1N/25mm以下であるため、静電力の発生を解除すれば、搬送ベルトに密着された記録媒体を剥離して再密着させることなく、記録媒体の位置ずれを容易に補正することができる。
ここで、静電吸着力は0.7N/25mm以下であるため、記録方式がインクジェット方式であっても、記録媒体に対して吐出されたインク滴が偏向することがない。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置において、前記搬送ベルトの前記記録媒体当接面は、平坦であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面は平坦であり、記録媒体の浮きを生じさせることがないため、記録媒体が静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに確実に密着され、記録媒体の電荷が分極することにより、記録媒体が搬送ベルトに充分に吸着される。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、前記搬送ベルトは、少なくとも前記記録媒体当接面がシリコン系樹脂により形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面がシリコン系樹脂により形成されており、所定の粘着力を有するため、記録媒体が静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに確実に密着され、記録媒体の電荷が分極することにより、記録媒体が搬送ベルトに充分に吸着される。また、静電吸着力の発生を解除すれば、記録媒体の位置ずれを容易に補正することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、前記搬送ベルトは、少なくとも前記記録媒体当接面がウレタン系樹脂により形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面がウレタン系樹脂により形成されており、所定の粘着力を有するため、記録媒体が静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに確実に密着され、記録媒体の電荷が分極することにより、記録媒体が搬送ベルトに充分に吸着される。また、静電吸着力の発生を解除すれば、記録媒体の位置ずれを容易に補正することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、前記搬送ベルトは、積層して形成され、少なくとも一層の体積抵抗率が103Ωcm以上であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、静電力発生装置により搬送ベルトに発生した静電力が保持されるため、記録媒体当接面の粘着力により搬送ベルトに密着された記録媒体が、電荷の分極により搬送ベルトに確実に吸着される。
請求項7に記載の発明は、前記記録媒体は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、布帛であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面の粘着力により、布帛が搬送ベルトに密着されるため、帯電しにくい布帛であっても、電荷の分極により搬送ベルトに吸着される。ここで言う布帛とは、織物全体を示し、塩化ビニールやポリエステルなどの化学繊維を含むものとする。
ここで、布帛は、静電吸着されるため、記録媒体当接面の粘着力は、布帛にしわ等が発生することなく搬送ベルトに密着される程度の粘着力ですむ。
請求項1に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面は所定の粘着力を有しており、記録媒体が静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに密着され、帯電しにくい記録媒体であっても、電荷の分極により搬送ベルトに吸着されるため、記録媒体を正確に搬送させることができ、この結果、良好な画像を得ることができる。
また、記録媒体が分極されればよいことから、搬送ベルトに一定の厚みを持たせることができるため、搬送ベルトの耐久性に優れ、搬送ベルトの交換頻度が減少し、搬送ベルトを交換する手間が省ける。
さらに、記録媒体当接面の粘着力は、記録媒体にしわ等が発生することなく搬送ベルトに密着される程度の粘着力ですむことから、記録媒体の位置ずれを容易に補正することができるため、搬送ベルトに密着した記録媒体を剥離して再密着させる手間が省ける。
請求項2に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面は0.02N/25mm以上の粘着力を有しており、記録媒体が静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに確実に密着され、帯電しにくい記録媒体であっても、電荷の分極により搬送ベルトに吸着されるため、記録媒体を正確に搬送させることができ、この結果、良好な画像を得ることができる。
さらに、粘着力は1N/25mm以下であることから、記録媒体の位置ずれを容易に補正することができるため、搬送ベルトに密着した記録媒体を剥離して再密着させる手間が省ける。
また、静電吸着力が0.7N/25mm以下であり、吐出されたインク滴が偏向することがないため、インクが記録媒体上の所定位置に着弾して、良好な画像を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面は平坦であることから、記録媒体の浮きを生じさせることがなく、記録媒体が静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに確実に密着され、記録媒体の電荷が分極することにより、記録媒体が搬送ベルトに充分に吸着されるため、記録媒体を正確に搬送させることができ、この結果、良好な画像を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面がシリコン系樹脂により形成されていることから、所定の粘着力を有しており、記録媒体が静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに確実に密着され、記録媒体の電荷が分極することにより、記録媒体が搬送ベルトに充分に吸着されるため、記録媒体を正確に搬送させることができ、この結果、良好な画像を得ることができる。
また、記録媒体が分極されればよいことから、搬送ベルトに一定の厚みを持たせることができるため、搬送ベルトの耐久性に優れ、搬送ベルトの交換頻度が減少し、搬送ベルトを交換する手間が省ける。
さらに、記録媒体当接面の粘着力は、記録媒体にしわ等が発生することなく搬送ベルトに密着される程度の粘着力ですむため、記録媒体の位置ずれを容易に補正することができることからも、手間が省ける。
請求項5に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面がウレタン系樹脂により形成されていることから、所定の粘着力を有しており、記録媒体が静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに確実に密着され、記録媒体の電荷が分極することにより、記録媒体が搬送ベルトに充分に吸着されるため、記録媒体を正確に搬送させることができ、この結果、良好な画像を得ることができる。
また、記録媒体が分極されればよいことから、搬送ベルトに一定の厚みを持たせることができるため、搬送ベルトの耐久性に優れ、搬送ベルトの交換頻度が減少し、搬送ベルトを交換する手間が省ける。
さらに、記録媒体当接面の粘着力は、記録媒体にしわ等が発生することなく搬送ベルトに密着される程度の粘着力ですむため、記録媒体の位置ずれを容易に補正することができることからも、手間が省ける。
請求項6に記載の発明によれば、静電力発生装置により搬送ベルトに発生した静電力が保持されることから、記録媒体当接面の粘着力により搬送ベルトに密着された記録媒体が、電荷の分極により搬送ベルトに確実に吸着されるため、記録媒体をより正確に搬送させることができ、この結果、良好な画像を得ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、搬送ベルトの記録媒体当接面は所定の粘着力を有しており、布帛が静電力発生装置により帯電した搬送ベルトに密着され、帯電しにくい布帛であっても、電荷の分極により搬送ベルトに吸着されるため、布帛を正確に搬送させることができ、この結果、良好な画像を得ることができる。
また、布帛が分極されればよいことから、搬送ベルトに一定の厚みを持たせることができるため、搬送ベルトの耐久性に優れ、搬送ベルトの交換頻度が減少し、搬送ベルトを交換する手間が省ける。
さらに、記録媒体当接面の粘着力は、布帛にしわ等が発生することなく搬送ベルトに密着される程度の粘着力ですむたことから、記録媒体の位置ずれを容易に補正することができるため、搬送ベルトに密着した布帛を剥離して再密着させる手間が省ける。
以下、本発明の実施の形態を、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本発明によるインクジェット記録装置の一実施の形態に係るインクジェットプリンタ1を示したもので、このインクジェットプリンタ1は、シリアルヘッド方式のインクジェットプリンタ1である。
インクジェットプリンタ1は、図1に示すように、棒状のガイドレール2を有しており、このガイドレール2には、キャリッジ3が支持されている。このキャリッジ3は、キャリッジ駆動機構(図示しない)によって主走査方向Xをガイドレール2に沿って往復移動するようになっている。
キャリッジ3には、記録媒体4に対して、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインクを吐出するノズル(図示しない)が設けられた記録ヘッド5が搭載されている。
なお、記録媒体4としては、布帛やプラスチック材料(塩化ビニール)で織られた材料等の剛性が低くしわが発生しやすい記録媒体4が適用可能であり、特に、帯電しにくい記録媒体4を適用することができる。
キャリッジ3の移動可能範囲の中央部分は、記録媒体4に記録を行う記録領域とされており、この記録領域には、記録媒体4をその幅方向と直交する搬送方向Yに搬送する搬送装置6が配設されている。この搬送装置6には、記録媒体4を平面状に支持して水平方向に搬送する環状の搬送ベルト7が、搬送ベルト7を回転動作させる駆動ローラ8と、駆動ローラ8に従動して回転するとともに搬送ベルト7にテンションを付与するテンションローラ9とにより張設されている。そして、搬送装置6は、画像記録時において、キャリッジ3の動作に合わせて、記録媒体4の搬送と停止とを繰り返して記録媒体4を間欠的に搬送するようになっている。
搬送ベルト7の記録媒体4を平面状に支持する記録媒体支持面の下方には、搬送ベルト7に対して、記録媒体4を吸着する静電吸着力を発生させる静電力発生装置10が設けられている。この静電力発生装置10は、陰電極と陽電極とが櫛歯状に交互に配置された複数の対電極(図示しない)を有しており、この対電極に直流電圧を印加することにより搬送ベルト7を帯電させるようになっている。
ここで、静電吸着力と記録ヘッド5から記録媒体4に対して吐出されたインク滴の偏向の有無との関係を表1に示す。表1は、119cm幅の試料に対して、1ドットのラインを1ドットのスペースを空けて繰り返して記録した偏向評価チャートを作成し、目視により画像に乱れが認められる場合にはインク滴の偏向があると判断し、画像に乱れが認められない場合にはインク滴の偏向がないと判断して得られて結果を表にしたもので、インク滴の偏向がない場合を○、偏向がある場合を×で示した。表1から、静電吸着力が0.7N/100cm2以下であれば、インク滴の偏向が生じないことがわかる。
Figure 2005096280
したがって、静電力発生装置10は、記録ヘッド5より吐出されたインク滴の偏向を防止する観点から、静電吸着力が0.7N/100cm2以下となるように、対電極に直流電圧を印加するようになっている。
搬送ベルト7は、図2に示すように、基材11を有しており、この基材11の外側表面には、静電力を保持可能な静電力保持層12が形成されている。基材11は、例えばガラスクロスにより構成されている。静電力保持層12は、搬送ベルト7が静電力を保持し記録媒体4を良好に吸着させる観点から、例えばテフロン(登録商標)等の体積抵抗率が103Ωcm以上の材料により形成されることが好ましい。また、静電力保持層12の表面には、例えばシリコン系樹脂やウレタン系樹脂等の粘着性材からなり表面が平坦な粘着層13が設けられており、これにより、搬送ベルト7の記録媒体4が当接する記録媒体当接面は粘着力を有するようになっている。
ここで、粘着力と布帛の浮きとの関係を表2に示す。表2は、搬送ベルト上に載置した140cm×50cmの綿帛上に、重石ローラを転がして20g/cm2の面圧を加えた後、綿布の浮きが生じているか否かを視認により観測した結果を表にしたもので、浮きが観測されなかった場合を○、浮きが観測された場合を×で示した。なお、粘着力は、JIS Z0237に基づく90℃引き剥がし粘着力によるものである。表2から、粘着力が0.02N/25mm以上であれば、浮きが生じないことがわかる。
Figure 2005096280
したがって、粘着層13は、搬送ベルト7上での記録媒体4の浮きを防止して搬送ベルト7に記録媒体4を密着させる観点から、0.02N/25mm以上の粘着力を有するように形成されている。
なお、粘着層の表面は平坦に形成されているが、ここにいう平坦とは、表面の凹凸により記録媒体4の浮きを防止して、記録媒体の分極が可能な程度に記録媒体と搬送ベルトとを密着させることができる程度の平坦さをいう。
次に、粘着力と水平移動の可否との関係を表3に示す。表3は、搬送ベルト上に載置した140cm×50cmの綿帛上に、重石ローラを転がして20g/cm2の面圧を加えた後、140cm側の一辺を水平方向に移動させたとき、綿布をしわや浮きを発生させることなく移動させることができるか否かを視認により観測した結果を表にしたもので、しわ等を発生させることなく水平移動をさせることが可能である場合を○、しわ等を発生させることなく水平移動をさせることが不可能である場合を×で示した。なお、粘着力は、JIS Z0237に基づく90℃引き剥がし粘着力によるものである。表3から、粘着力が1.0N/25mm以下であれば、しわ等を発生させることなく水平移動をさせることが可能であることがわかる。
Figure 2005096280
したがって、粘着層13は、搬送ベルト7に密着された記録媒体4を剥離して再密着させることなく、記録媒体4を搬送ベルト7上でスライドさせて位置を調整できるようにする観点から、1N/25mm以下の粘着力を有するように形成されている。
また、インクジェットプリンタ1には、図1に示すように、長尺の記録媒体4を搬送装置6に送り出す送出しローラ14と画像が記録された記録媒体4を巻き取る巻取りローラ15とを有しており、これら送出しローラ14及び巻取りローラ15は、図示しないローラ駆動機構により、画像記録動作に合わせて記録媒体4の送出し動作又は巻取り動作を行うようになっている。
送出しローラ14と巻取りローラ15との間であって、搬送ベルト7の記録媒体当接面上流側には、搬送ベルト7とともに記録媒体4を搬送方向Yに搬送させる搬送ローラ16が設けられている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
画像を記録する際には、搬送装置6及びローラ駆動機構が駆動して、記録媒体4が記録ヘッド5の下方へ搬送される。記録媒体4が記録ヘッド5の下方所定位置に到達すると、キャリッジ駆動機構が作動することにより、キャリッジ3が記録媒体4の上方を往復移動するとともに、画像情報に基づいて記録ヘッド5より所定のインク滴が順次吐出され、記録媒体4に着弾して硬化することにより画像が記録される。
このとき、搬送ベルト7の記録媒体支持面においては、静電力発生装置10を構成する対電極に所定の直流電圧が印加されることにより、静電力保持層12が帯電して静電力が保持されている。また、記録媒体当接面には0.02N/25mm以上の粘着力を有し表面が平坦な粘着層13が形成されていることから、記録媒体4が搬送ベルト7に確実に密着されるため、記録媒体4の電荷が分極して、搬送ベルト7に充分に吸着される。
また、記録媒体4が分極されればよく、搬送ベルト7を薄くする必要がないため、搬送ベルト7に一定の厚みを持たせることができる。
さらに、粘着力は1N/25mm以下であるため、静電力の発生を解除すれば、搬送ベルト7に密着された記録媒体4を剥離して再密着させることなく、記録媒体4の位置ずれを容易に補正することができる。
また、静電吸着力は0.7N/25mm以下であるため、記録ヘッド5より記録媒体4に対して吐出されたインク滴が偏向することがない。
以上のように、本実施形態によれば、搬送ベルト7の記録媒体当接面には、所定の粘着力を有するとともに表面が平坦な粘着層13が形成されており、記録媒体4が搬送ベルト7に確実に密着されて、記録媒体4の電荷の分極により充分に吸着されるため、記録媒体4を正確に搬送させることができ、この結果、良好な画像を得ることができる。
また、記録媒体4が分極されればよいことから、搬送ベルト7に一定の厚みを持たせることができ、搬送ベルト7の耐久性に優れるため、搬送ベルト7の交換頻度が減少し、搬送ベルト7を交換する手間が省ける。
さらに、記録媒体4の位置ずれを容易に補正することができるため、搬送ベルト7に密着した記録媒体4を剥離して再密着させる手間が省ける。
また、静電吸着力が0.7N/25mm以下であり、インク滴が偏向することがないため、インクが記録媒体4上の所定位置に着弾して、良好な画像を得ることができる。
なお、本実施形態では、搬送ベルト7は、再外表面に粘着性材により形成された粘着層13を設けるようにしたが、基材に粘着性材を含浸させてもよい。
本発明によるインクジェット記録装置の一実施形態の構成を示す図である。 本実施形態における搬送ベルトの構成を示す図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
4 記録媒体
6 搬送装置
7 搬送ベルト
10 静電力発生装置
12 静電力保持層
13 粘着層

Claims (7)

  1. 記録媒体を支持して搬送する搬送ベルトを有し、前記搬送ベルトに対して、前記記録媒体を吸着する静電吸着力を発生させる静電力発生装置を設けるとともに、前記搬送ベルトの少なくとも前記記録媒体と当接する記録媒体当接面は粘着力を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記静電吸着力は0.7N/100cm2以下であり、前記粘着力は0.02N/25mm以上、1N/25mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記搬送ベルトの前記記録媒体当接面は、平坦であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記搬送ベルトは、少なくとも前記記録媒体当接面がシリコン系樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記搬送ベルトは、少なくとも前記記録媒体当接面がウレタン系樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記搬送ベルトは、積層して形成され、少なくとも一層の体積抵抗率が103Ωcm以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記記録媒体は、布帛であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
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