JP2005095573A - 殺菌装置及び粉砕殺菌装置 - Google Patents

殺菌装置及び粉砕殺菌装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 被殺菌物を効率よく粉砕、殺菌することができる殺菌装置及び粉砕殺菌装置を提供すること。
【解決手段】 被殺菌物を収容する収容空間を規定する収容容器14と、収容容器14に収容された被殺菌物を攪拌するための攪拌手段と、を備え、攪拌手段による攪拌作用によって被殺菌物を摩擦などによって帯電し、被殺菌物の帯電を利用して被殺菌物を殺菌する殺菌装置。被殺菌物は、帯電されるときは収容容器14が非接地状態で攪拌され、被殺菌物の電荷を放電するときには収容容器14が接地状態とされることによって、被殺菌物への帯電の際に急激に電流が流れ、これによって高い殺菌効果が得られる。また、玉状部材62を被殺菌物とともに収容容器14に収容し、混合攪拌することによって被殺菌物が粉砕されるとともに玉状部材62との摩擦、衝突などによって被殺菌物が帯電され、殺菌される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、茶葉などの食品性又は薬草などの薬品性の乾燥植物又は乾燥動物などの粉砕物を殺菌する殺菌装置に関する。また、これら乾燥物などを粉砕するとともにこれを殺菌する粉砕殺菌装置に関する。
近年、食品などの製造販売に関する衛生管理の重要性が高まっており、特に食品などから人体への細菌感染が問題となりつつある。通常、茶葉などの被粉砕物の殺菌は、被粉砕物を微細粉末化する前の状態で蒸気又は加熱などにより行っており、被粉砕物(例えば茶葉)を微細粉末化した後は、被粉砕物に対して殺菌処理を行っていない。これは、粉砕処理後に例えば蒸気殺菌を行うと、微細粉末が湿気を帯びて商品とならないためであり、また粉砕処理後に加熱殺菌を行うと、微細粉末化された微細粉末が熱変質してしまうためである。また微粉砕装置自体の衛生を維持することも大変困難である。
また、細菌感染の問題から、微細粉末化された茶粉末などにおいても殺菌処理が望まれている。特に、茶粉末などを乳製品、菓子、パンなどに混入させて使用するときには、殺菌処理の要望が強くなってきている。
このようなことから、茶葉などの葉原料又はその破砕物に振動及び回動を与えながら電子線を照射して殺菌を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、茶葉などの被粉砕物に電子線を照射し、電子線の殺菌作用によって殺菌を行うものである。
特開平11−164651号公報
電子線を利用する公知の方法では、微細粉末の品質を劣化させずに殺菌することが可能であるが、電子線を生成し、照射するための特殊な殺菌装置が必要となる。また、このような特殊な殺菌装置が必要となることから茶葉などの被粉砕物を粉砕、殺菌するための設備が大型化する。
本発明の目的は、簡単な構造でもって被殺菌物の殺菌を確実に行うことができる殺菌装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、簡単な構造でもって茶葉などの乾燥物の被粉砕物を粉砕するとともに殺菌することができる粉砕殺菌装置を提供することである。
本発明の請求項1に記載の殺菌装置は、被殺菌物を収容する収容空間を規定する収容容器と、前記収容容器に収容された前記被殺菌物を攪拌するための攪拌手段と、を備え、
前記攪拌手段による攪拌作用によって前記被殺菌物を帯電し、前記被殺菌物の帯電を利用して前記被殺菌物を殺菌することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の殺菌装置では、被殺菌物を収容する収容空間を規定する収容容器と、前記収容容器に収容された前記被殺菌物を攪拌するための攪拌手段と、前記被殺菌物を前記収容容器に投入するための投入口と、前記被殺菌物を前記収容容器から排出するための排出口と、を備え、
前記被殺菌物は前記投入口から連続的に前記収容容器に投入され、前記収容容器に投入された前記被殺菌物は、前記投入口から前記排出口に移送されながら、前記攪拌手段による攪拌作用によって帯電され、前記被殺菌物の帯電を利用して前記被殺菌物が殺菌され、殺菌された前記被殺菌物が前記排出口から連続的に排出されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の殺菌装置では、前記攪拌手段は、前記収容容器に回転自在に支持された回転軸と、この回転軸に設けられた攪拌部材とから構成され、前記回転軸が駆動源に駆動連結され、前記駆動源によって前記回転軸及び前記攪拌部材が所定方向に回転駆動されると、前記攪拌部材の攪拌作用によって前記被殺菌物が帯電されることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の殺菌装置では、前記収容容器は回転自在に支持され、前記攪拌手段は前記収容容器の内面に設けられた攪拌部材から構成され、前記収容容器が駆動源に駆動連結され、前記駆動源によって前記収容容器及び前記攪拌部材が所定方向に回転駆動されると、前記攪拌部材の攪拌作用によって前記被殺菌物が帯電されることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の殺菌装置では、前記駆動源は、比較的高速に回転される第1の状態と、比較的低速に回転され又は回転停止される第2の状態とに運転され、前記第1の状態においては、前記攪拌手段の攪拌作用によって前記被殺菌物が帯電され、前記第2の状態においては、前記被殺菌物に帯電された電荷が放電されることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の殺菌装置では、前記収容容器と前記攪拌部材とに関連して、前記収容容器及び前記攪拌部材を接地するためのアース手段が設けられ、前記アース手段が非接地状態のときには、前記攪拌手段の攪拌作用によって前記被殺菌物が帯電され、前記アース手段が接地状態のときには、前記被殺菌物に帯電された電荷が前記アース手段を介して放電されることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載の殺菌装置では、前記収容容器には摩擦部材が混合され、前記攪拌手段の攪拌作用によって前記被殺菌物及び前記摩擦部材が混合され、この混合によって、前記被殺菌物が帯電されることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に記載の粉砕殺菌装置は、第1軸線を中心として回転自在に支持された第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲に配設され、前記第1回転軸と平行に延びる第2軸線を中心として回転自在に支持された第2回転軸と、前記第2回転軸に取り付けられ、被粉砕物を粉砕するための粉砕空間を有する筒状密封容器と、前記筒状密封容器に収容された玉状部材と、前記筒状密封容器を前記第1軸線を中心として回動させるとともに、前記第2軸線を中心として回動させるための駆動機構と、を備えた粉砕殺菌装置において、
前記筒状密封容器は、前記粉砕空間の内周面を規定する内筒部材と、前記粉砕空間の外周面を規定する外筒部材とを有し、被粉砕物は、前記玉状部材とともに前記筒状密封容器の前記粉砕空間に収容され、前記筒状密封容器が前記駆動機構によって前記第1軸線を中心として公転されるとともに、前記第2軸線を中心として自転されると、前記被粉砕物及び前記玉状部材が前記粉砕空間内で混合され、この混合によって、前記被粉砕物が粉砕されるとともに、被粉砕物が帯電され、この帯電を利用して前記被粉砕物が殺菌されることを特徴とする。
また、本発明の請求項9に記載の粉砕殺菌装置では、被粉砕物を粉砕殺菌する粉砕殺菌空間を規定する筒状密封容器と、前記筒状密封容器に収容された玉状部材と、前記筒状密封容器に収容された前記被粉砕物及び前記玉状部材を攪拌するための攪拌手段と、前記被粉砕物を前記筒状密封容器に投入するための投入口と、前記被粉砕物を前記筒状密封容器から排出するための排出口と、を備えた粉砕殺菌装置において、
前記被粉砕物は前記投入口から連続的に前記筒状密封容器に投入され、前記筒状密封容器に投入された前記被粉砕物は、前記投入口から前記排出口に移送されながら、前記攪拌手段による攪拌作用によって前記玉状部材とともに攪拌されることによって粉砕されるとともに帯電され、前記被粉砕物の帯電を利用して前記被粉砕物が殺菌され、粉砕殺菌された前記被粉砕物が前記排出口から連続的に排出されることを特徴とする。
また、本発明の請求項10に記載の粉砕殺菌装置では、前記被粉砕物を粉砕する粉砕運転に続いて、前記被粉砕物を殺菌する殺菌運転が行われ、前記殺菌運転においては、前記筒状密封容器が比較的高速に回転される第1の状態と、前記筒状密封容器が比較的低速に回転され又は回転停止される第2の状態とが交互に行われ、第1の状態においては、前記攪拌手段の攪拌作用によって前記被粉砕物が帯電され、前記第2の状態においては、前記被粉砕物に帯電された電荷が放電されることを特徴とする。
また、本発明の請求項11に記載の粉砕殺菌装置では、前記筒状密封容器の前記内筒部材の外周面には、間隔をおいて複数個の突状部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項12に記載の粉砕殺菌装置では、前記複数個の突状部は、前記内筒部材の外周面に取り付けられたピン状部材、棒状部材又は板状部材から構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項13に記載の粉砕殺菌装置では、前記内筒部材及び前記外筒部材は円筒状であり、前記内筒部材の半径rは、前記外筒部材の半径Rの1/3〜4/5(R/3≦r≦4R/5)であることを特徴とする。
また、本発明の請求項14に記載の粉砕殺菌装置では、前記複数個の突出部の長さLは、前記内筒部材と前記外筒部材との間隙Wの1/2〜4/5(W/2≦L≦4W/5)であることを特徴とする。
また、本発明の請求項15に記載の粉砕殺菌装置では、前記被粉砕物は、茶葉、薬草、乾燥動植物であることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載された殺菌装置によれば、被殺菌物が収容容器に収容され、攪拌手段による攪拌作用によって攪拌されることによって被殺菌物が帯電され、この帯電によって被殺菌物を殺菌することができる。帯電は、被殺菌物が攪拌手段によって攪拌されるときに、被殺菌物同士、被殺菌物と収容容器又は被殺菌物と攪拌手段との摩擦、衝突又は接触などによって行われ、これによって、被殺菌物が、例えば−30〜−40kV程度の電位に帯電され、この帯電の際に流れる電流によって被殺菌物を殺菌することができる。尚、帯電には、攪拌する物によって、負に帯電する場合と正に帯電する場合とがある。
また、本発明の請求項2に記載された殺菌装置によれば、被殺菌物が投入口から連続的に収容容器に投入され、この投入口から排出口に移送される間に攪拌手段による攪拌作用によって攪拌され、被殺菌物が摩擦などによって帯電され、この帯電の際に流れる電流によって被殺菌物が殺菌される。そして、殺菌された被殺菌物が収容容器の排出口から連続的に排出される。このように、収容容器を通して移送される間に被殺菌物が連続的に殺菌処理されるので、効率よく被殺菌物の殺菌を行うことができる。
また、本発明の請求項3に記載された殺菌装置によれば、攪拌手段が収容容器に回転自在に支持された回転軸と、この回転軸に設けられた攪拌部材とから構成され、この攪拌手段が駆動源によって所定方向に回転駆動されるので、攪拌手段により被殺菌物が攪拌され、この攪拌作用によって被殺菌物が帯電され、帯電の際に流れる電流によって被殺菌物を殺菌することができる。
また、本発明の請求項4に記載された殺菌装置によれば、攪拌手段が収容容器の内面に設けられた攪拌部材から構成され、回転自在に支持された収容容器が駆動源によって所定方向に回転駆動されるので、攪拌手段により被殺菌物が攪拌され、この攪拌作用によって被殺菌物が帯電され、帯電の際に流れる電流によって被殺菌物を殺菌することができる。
また、本発明の請求項5に記載された殺菌装置によれば、駆動源が比較的高速に回転される第1の状態と、比較的低速に回転され又は回転停止される第2の状態とに運転される。第1の状態の運転においては、攪拌手段が比較的高速に回転されるので、被殺菌物が帯電され、この帯電の際に流れる電流によって被殺菌物の殺菌が行われる。また、第2の状態においては、駆動源が比較的低速に回転され又は回転停止されるので、被殺菌物に蓄積した電荷の放電が行われ、この電荷の放電によって再び被殺菌物の帯電が可能となる。そして、この第1の状態と第2の状態とを繰り返すことによって、被殺菌物の殺菌を繰り返し行うことができ、殺菌作用を非常に高めることができる。
また、本発明の請求項6に記載された殺菌装置によれば、収容容器と攪拌部材に関連して、アース手段が設けられているので、被殺菌物の帯電及び放電の状態をコントロールすることができる。即ち、アース手段を非接地状態に保った状態で攪拌手段により攪拌することによって、収容容器に収容された被殺菌物を帯電させることができ、またアース手段を接地状態に保つことによって、被殺菌物に蓄積した電荷を放電することができ、アース手段の非接地状態及び接地状態を繰り返し遂行することによって、効率よく被殺菌物を殺菌することができる。尚、アース手段を非接地状態に保つときには、被殺菌物の帯電が効率よく行われるように、攪拌手段を比較的高速で回転駆動するのが望ましく、またアース手段を接地状態に保つときには、蓄積した電荷の放電が効率よく行われるように、攪拌手段を比較的低速で回転駆動するのが望ましい。
また、本発明の請求項7に記載された殺菌装置によれば、収容容器には摩擦部材が混合されるので、収容空間内の被殺菌物は摩擦部材の移動に積極的に巻き込まれ、摩擦部材との衝突、摩擦又は圧縮によって帯電し、より効果的に被殺菌物を殺菌することができる。
また、本発明の請求項8に記載された粉砕殺菌装置によれば、被粉砕物及び玉状部材が筒状密封空間に収容され、筒状密封空間が第1軸線を中心として公転されるとともに、第2軸線を中心として自転されるので、被粉砕物を効率よく微細粉末化することができる。また、筒状密封部材は内筒部材と外筒部材との間に粉砕空間を規定し、この粉砕空間に被粉砕物及び玉状部材が収容されるので、筒状密封部材の第1及び第2軸線を中心とする回動によって、粉砕空間内の被粉砕物(微粉末化されたものも含む)は玉状部材の移動に積極的に巻き込まれ、また内筒部材、外筒部材及び玉状部材との間に挟まれるように圧力を受け、その結果、収容された被粉砕物を実質上均一に微粉末化することができる。また、この微粉末化の際に、被粉砕物は、玉状部材との衝突、摩擦、圧縮などによって、例えば−30〜−40kV程度の電位に帯電され、この帯電の際に流れる電流によって微粉末化した被粉砕物を殺菌することができる。かくして、専用の殺菌装置を設ける必要がなく、被粉砕物の微粉末化と同時に微粉末化された被粉砕物の殺菌も行うことができる。また、粉砕殺菌装置自体も衛生的に維持することができる。
また、本発明の請求項9に記載された粉砕殺菌装置によれば、被粉砕物が投入口から連続的に筒状密封容器に投入され、この投入口から排出口に移送される間に攪拌手段による攪拌作用によって玉状部材とともに攪拌されて粉砕され、被粉砕物が帯電され、この帯電の際に流れる電流によって被粉砕物が殺菌される。そして、粉砕殺菌された被粉砕物が筒状密封容器の排出口から連続的に排出される。このように、筒状密封容器を通して移送される間に被粉砕物が連続的に粉砕殺菌処理されるので、効率よく被粉砕物の粉砕殺菌を行うことができる。
また、本発明の請求項10に記載された粉砕殺菌装置によれば、被粉砕物を粉砕する粉砕運転に続いて、粉砕した被粉砕物を殺菌する殺菌運転が行われ、この殺菌運転においては、筒状密封容器が比較的高速に回転される第1の状態と、比較的低速に回転され又は回転停止される第2の状態とが繰り返し行われる。第1の状態では、筒状密封容器が比較的高速に回転されるので、被粉砕物が帯電されて電荷が蓄えられ、また第2の状態では、筒状密封容器が比較的低速に又は回転停止されるので、被粉砕物に蓄積された電荷が放電され、このように帯電及び放電が繰り返し行われることによって、被粉砕物の殺菌を効率よく行うことができる。尚、第1の状態のときには、例えば、筒状密封容器を回転自在に支持する軸受のグリスが膜状となり、これによって筒状密封容器が装置本体に対して非接地状態となり、被粉砕物に蓄積された電荷の放電が行われにくくなるのに対し、第2の状態のときには、軸受のグリスが膜状とならず、これによって筒状密封容器が装置本体に対して接地状態となり、被粉砕物に蓄積された電荷の放電が行われやすくなる。尚、電荷の帯電、放電をより確実に行うようにアース手段を設けるようにしてもよい。
また、本発明の請求項11に記載された粉砕殺菌装置によれば、内筒部材の外周面に複数個の突状部が設けられているので、被粉砕物及び玉状部材がこれら突状部によって効率的に攪拌され、かかる攪拌によって剪断力及び圧力が被粉砕物に作用し、かくして、被粉砕物を一層効率よく微細粉末化することができる。また、この微粉末化と同時に、被粉砕物は、玉状部材との衝突、摩擦、圧縮、剪断などによって帯電される。また、放電の際には、内筒部材、外筒部材及び玉状部材との間で電荷が移動して放電される。尚、これら複数個の突状部は、例えば、内筒部材の周方向及び軸線方向に間隔をおいて設けることができ、それらの先端が粉砕空間内に位置するように、或いは粉砕空間を貫通するように設けることができる。
また、本発明の請求項12に記載された粉砕殺菌装置によれば、突状部がピン部材、棒状部材又は板状部材から構成されているので、被粉砕物及び玉状部材を効率よく攪拌して被粉砕物を微細粉末化することができると同時に、玉状部材との衝突、摩擦、圧縮、剪断等によって帯電することができる。
また、本発明の請求項13に記載された粉砕殺菌装置によれば、内筒部材の半径rは外筒部材の半径Rの1/3〜4/5の範囲であるので、外筒部材の径方向中央部にある程度大きい内筒部材が存在するようになる。これによって、微細粉末化した被粉砕物が粉砕空間に漂うことがほとんどなくなり、被粉体物を一層効率よく粉砕するとともに帯電することができる。また、内筒部材の表面積が増大するので、玉状部材と内筒部材との接触回数が増え、被粉砕物の帯電(放電の際には、蓄積した電荷の放電)が一層活発に行われる。
また、本発明の請求項14に記載された粉砕殺菌装置によれば、突出部の長さLは内筒部材と外筒部材との間隙Wの1/2〜4/5であるので、筒状密封部材の第1及び第2軸線を中心とする回動の際に突出部が、粉砕空間の内周部に滞留しがちな被粉砕物及び玉状部材に充分に作用し、その結果、被粉砕物を更に一層効率よく微細粉末化することができるとともに、被粉砕物の帯電(放電の際には、蓄積した電荷の放電)も一層効果的に行うことができる。
また、本発明の請求項15に記載された粉砕殺菌装置によれば、茶葉、薬草、乾燥動植物を微細粉末化するのに好都合に用いることができ、これらのものを変質することなく粉末化すると同時に殺菌することができ、微細粉末を直接食用品に使用したり、又は飲用したりすることができる。尚、乾燥植物とは、乾燥茎、乾燥根、乾燥葉、乾燥実などであり、また乾燥動物とは乾燥骨、乾燥血などである。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う殺菌装置及び粉砕殺菌装置の最良の実施形態について説明する。
[粉砕殺菌装置の第1の実施形態]
まず、図1〜図5を参照して、第1の実施形態の粉砕殺菌装置について説明する。図1は、第1の粉砕殺菌装置における粉砕殺菌ユニットの一部を示す断面図であり、図2は、図1の粉砕殺菌ユニットの駆動系を簡略的に示す図であり、図3は、図1の粉砕殺菌ユニットの収容容器を一部切り欠いて示す図であり、図4は、被粉砕物及び摩擦部材を充填したときの図3におけるIV−IV線による断面図である。
図1及び図2において、図示の粉砕殺菌装置は粉砕殺菌ユニット2を備え、この粉砕殺菌ユニット2は工場の床などに設置される装置本体(図示せず)に取り付けられる。この粉砕殺菌ユニット2は、装置本体から実質上垂直方向に延びる一対の支持部材4,6を備え、一対の支持部材4,6に第1回転軸8が軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されている。第1回転軸8は、その中心軸線が第1軸線を構成し、一対の支持部材4,6間を実質上水平方向に延びている。
この第1回転軸8の両端部には一対の回転プレート10,12が固定され、これら一対の回転プレート10,12間に複数個(この実施形態では4個)の収容容器14(図1において2個示す)(筒状密封容器を構成する)が装着されている。収容容器14は第1回転軸8の周囲に周方向に実質上等間隔(90度間隔)をおいて配設され、各収容容器14の両端壁には支持軸16,18が取り付けられ、一方(図1において左側)の支持軸16が軸受(図示せず)を介して回転プレート10に回転自在に支持され、他方(図1において右側)の支持軸18が軸受(図示せず)を介して他方の回転プレート12に回転自在に支持されている。図1から理解されるように、支持軸16,18は、収容容器14を回転自在に支持する第2回転軸を構成し、支持軸16,18の中心軸線が第2軸線を構成し、この第2軸線が一対の回転プレート10,12間を実質上水平方向に、第1軸線(第1回転軸8)に対して実質上平行に延びている。このように構成されているので、各収容容器14は、第1回転軸8を中心として回転自在であるとともに、対応する第2回転軸(支持軸16,18)を中心として回転自在である。尚、この形態では、収容容器14の両端壁52,54に支持軸16,18を設けているが、このような構成に代えて、一つの軸部材を収容容器14の両端壁を貫通して設け、この軸部材の両端部を回転プレート10,12に回転自在に支持するようにしてもよい。
第1回転軸8の端部(図1において右端部)には主プーリ20が取り付けられている。また、各収容容器14の第2回転軸を構成する支持軸18には、それぞれ、副プーリ22が取り付けられている。図1及び図2において、理解を容易にするために、4本の支持軸を18a〜18dと、また4個の副プーリを22a〜22dと示す。支持軸18aに装着された副プーリ22a、支持軸18bに装着された副プーリ22b及び主プーリ20のプーリ部24には第1ベルト26が巻き掛けられ、この第1ベルト26は更にテンションプーリ28,30に巻き掛けられ、テンションプーリ28を両矢印で示す方向に移動することによって、第1ベルト26の張力が調整される。また、支持軸18cに装着された副プーリ22c、支持軸18dに装着された副プーリ22d及び主プーリ20のプーリ部32には第2ベルト34が巻き掛けられ、この第2ベルト34は更にテンションプーリ36,38に巻き掛けられ、テンションプーリ36を両矢印で示す方向に移動することによって、第2ベルト34の張力が調整される。テンションプーリ28,30,36,38は、回転プレート12に取り付けられている。また、第1回転軸8には、駆動源を構成する電動モータ40が例えば駆動ベルト(図示せず)を介して駆動連結されている。
上述した主プーリ20、副プーリ22a〜22d、第1及び第2ベルト26,34並びに電動モータ40などは、収容容器14を回転駆動するための駆動機構42を構成し、電動モータ40によって第1回転軸8が所定方向に回転駆動されると、この第1回転軸8と一体的に一対の回転プレート10,12が回動し、4個の収容容器14は第1回転軸8を中心として回転する。このとき、主プーリ20のプーリ部24及び副プーリ22a,22bが第1ベルト26を介して、また主プーリ20のプーリ部32及び副プーリ22c、22dが第2ベルト34を介して回転が相互に拘束されているので、第1回転軸8が所定方向に回動すると、これと一体的に回動する主プーリ20を介して副プーリ22a〜22dが所定方向と反対方向に回動する。従って、第1回転軸8が所定方向に回動すると、各収容容器14は第1回転軸8(第1軸線)を中心として所定方向に公転するとともに、対応する第2回転軸(第2軸線)を中心として所定方向と反対方向に自転する。
この実施形態では、副プーリ22a〜22dは実質上同じ大きさであり、第1回転軸8とともに一対の回転プレート10,12が所定角速度(第1の角速度)で所定方向に回転(公転)すると、一対の回転プレート10,12間で各収容容器14が上記所定角度と異なる角速度(第2の角速度)で所定方向と反対方向に回転(自転)する。尚、このような所望の回転速度を得るには、主プーリ20のプーリ部24,32の直径及び副プーリ22a〜22dの直径との間に所定の関係が必要であるが、ここではその関係についての説明を省略する。
次に、図1とともに図3及び図4を参照して収容容器14について説明する。4つの収容容器14は実質上同一の構成であり、以下それらの一つについて説明する。図示の収容容器14は、金属、例えばステンレス鋼から形成された円筒状であり、同心状に配設された内筒部材48及び外筒部材50を有し、内筒部材48及び外筒部材50の両端に端壁52,54(図1参照)が設けられ、これら内筒部材48、外筒部材50及び端壁52,54によって、実質上密封された環状の収容空間56が規定される。一方(図1において上左側)の端壁52には支持軸16が固定され、他方(図1において右側)の端壁54には支持軸18が固定され、これら支持軸16,18が上述したように軸受(図示せず)を介して回転プレート10,12に回転自在に支持される。尚、この実施形態では、内筒部材48及び外筒部材50は円筒形状であるが、多角形状に形成するようにしてもよい。
また、収容容器14に関連してアース手段101(図1参照)が設けられ、各アース手段101は、開閉操作(オン、オフ操作)されるスイッチ102を備えている。この実施形態では、支持軸16(又は支持軸18)がスイッチ102及びリード線103を介して装置本体(図示せず)に電気的に接続され、収容容器14の内筒部材48及び外筒部材50は、支持軸16(又は支持軸18)を介して装置本体(図示せず)に電気的に接地(アース)されている。従って、スイッチ102が開状態のときにはアース手段101は非接地状態となり、後述する如く蓄積された電荷はアースされないが、スイッチ102が閉状態のときにはアース手段101は接地状態となり、蓄積された電荷はアース手段101を介して装置本体にアースされる。
内筒部材48と外筒部材50とは、次の関係に形成するのが望ましい。即ち、内筒部材48の半径rは、外筒部材50の半径Rの1/3〜4/5の範囲である(R/3≦r≦4R/5)のが望ましく、このような関係に設定することによって、粉砕殺菌空間56は半径方向の幅が比較的小さい環状となり、従って、収容容器14の径方向中央部に空間が存在せず、後述する被粉砕物が粉砕殺菌空間56内で浮遊することがほとんどなくなる。
このような収容容器14では、内筒部材48の外周面、即ち粉砕殺菌空間56の内側周面を規定する周面に、間隔をおいて複数個の突状部が設けられている。この実施形態では、これら突状部は、例えばステンレス鋼から形成されたピン状部材58から構成され、内筒部材48の外周面に間隔をおいて植設されている。ピン状部材58は、内筒部材48の外周面に周方向に実質上等間隔(90度の間隔)をおいて、且つその軸線方向(図3において右下から左上の方向、図4において紙面に垂直な方向)に実質上等間隔をおいて設けられ、このように設けることによって、被粉砕物を後述するように効率的に攪拌して実質上均一に粉砕することができるとともに、粉砕した被粉砕物を摩擦などによって帯電させて被粉砕物を殺菌処理することができる。これら突状部は、ピン状部材58に代えて、棒状部材、細い板状部材でもよく、またその断面形状についても、円形状、楕円形状、三角形状、矩形状などの適宜の形状でよい。また、これら突状部は、図3及び図4に示すように、内筒部材48の外周面に放射状に設けてもよいが、所定方向に傾斜して設けるようにしてもよい。更に、突状部の材質は、セラミックス材などの電気的に絶縁性のものでもよく、このような材料から形成することによって、被粉砕物の帯電を促進することができる。
突状部を構成するピン状部材58の長さL(内筒部材48の外周面からの突出量)は、内筒部材48と外筒部材50との間隙Wの1/2〜4/5の範囲である(W/2≦L≦4W/5)のが望ましく、このような関係に設定することによって、ピン状部材58が殺菌空間56内に大きく突出し、殺菌空間56の内周部に滞留しがちな被粉砕物及び玉状部材62に作用し、被粉砕物を後述するように効率よく均一に攪拌することができる。
各収容容器14の粉砕殺菌空間56内には、茶葉などのこれから粉砕及び殺菌しようとする被粉砕物60が入れられる。被粉砕物60としての茶葉は、予め充分に乾燥され、適当に予備粉砕される。収容容器14の粉砕殺菌空間56には、被粉砕物60と一緒に粉砕殺菌媒体としての粉砕、摩擦用の玉状部材62が入れられる。玉状部材62は、角に尖った部分が無く、全体としては丸みを帯びたものが好ましく、その表面が光沢を示さない程度の表面粗さを有し、比重の比較的大きい物質、例えばステンレス鋼、セラミック材などから形成するのがよい。玉状部材62の大きさは、直径が2〜10mmであるのが好ましく、例えば、直径3.0mm程度の耐摩耗性を有するクロムを含有する焼きの入った鋼球を好都合に用いることができ、その表面粗さについては、JIS B0601に定義されるRy値がJIS B651に規定された測定方法で測定して基準長さ0.25mmにつき2.0〜10.0μm(実際には、±1.5μm程度ばらつく)程度であるのが好ましい。
玉状部材62は、これだけを収容容器14に入れたとき、図3及び4に示すように、全体として水平に保持される収容容器14の下部にその直径の2/5〜4/5程度の量が入れられる(図4参照)。被粉砕物60は、水平に保持された状態で玉状部材62の上面よりもわずかに越える程度を限度に入れられる。被粉砕物60が予備粉砕されているときには、玉状部材62相互の間にかなりの隙間が存在するので、その入れる限度量は、玉状部材62の隙間を満たすよりやや多い程度となる。
上述した粉砕殺菌装置を用いて被粉砕物60の粉砕及び殺菌を行うときは、次のように行われ、まず粉砕処理の運転が行われ、その後殺菌処理の運転が行われる。粉砕運転においては、電動モータ40が比較的高速で回転駆動される第1の状態に保たれ、これによって第1回転軸8が比較的高速に回転され、かかる第1の状態が所定粉砕運転時間、例えば10分〜20分程度、所定方向に回転駆動される。このように第1回転軸8が回転すると、これと一体に一対の回転プレート10,12が回転し、収容容器14が第1回転軸8の周囲に第1の角速度で回転(公転)される。このとき、第1及び第2ベルト26,34によって主プーリ20(プーリ部24,32)及び副プーリ22a〜22dの回動が拘束されているので、各収容容器14は、上述したように、対応する第2回転軸を中心として第2の角速度で回動(自転)され、収容容器14も比較的高速で第1回転軸を中心として回転駆動される。上述した回転時の第1及び第2の角速度が適当であると、収容容器14内で内容物(被粉砕物60及び玉状部材62)が公転による遠心力でもって収容容器14の外筒部材50の内周面(粉砕殺菌空間56を規定する面)に押し付けられ、またこれと同時に、自転による遠心力、コリオリの力及び重力により内容物(被粉砕物60及び玉状部材62)が互いに擦れ合い、ぶつかり合いながら攪拌混合を繰返し、粉砕殺菌空間56内の内容物にはこのような複雑な攪拌運動が作用する。それ故に、この攪拌運動の際、被粉砕物60には、玉状部材62同士の間に、玉状部材62と収容容器14の内筒部材48及び外筒部材50との間に、またこれらとピン状部材58との間に働く剪断力を伴う摩擦作用、押圧作用、衝突作用などが働き、これらの複雑な作用によって被粉砕物60が微細な粉末状に粉砕される。
この粉砕運転のときには、収容容器14が第2回転軸を中心に比較的高速で回転駆動されるので、これを回転支持する軸受の潤滑用グリスが膜状となり、また、スイッチ102が開状態に保たれてアース手段101は非接地状態に保持され、収容容器14は装置本体(図示せず)に対して電気的に絶縁した状態に保たれる。従って、収容容器14内の被粉砕物60及び玉状部材62の摩擦、衝突などによる混合によってこれらが帯電され、この帯電により生じた電荷が被粉砕物60に蓄積されて、例えば−30〜−40kV程度の電位となる。このように電荷が蓄積する際に被粉砕物60に電流が流れ、この電流が被粉砕物60に付着した雑菌に通電し、変質等生じることなく被粉砕物物60に対する殺菌処理をある程度行うことができる。
上述した粉砕運転の後に殺菌運転が行われる。この殺菌運転においては、電動モータ40が比較的低速で回転駆動される第2の状態と、電動モータ4が比較的高速で回転される第1の状態(例えば、粉砕運転と同じ運転状態)に交互に運転される。殺菌運転における第2の状態では、第1回転軸8が比較的低速で、例えば第1の状態の回転速度の1/3〜1/5程度の速度で回転され、これによって、収容容器14は第2回転軸を中心に比較的低速で回転駆動される。この第2の状態では、収容容器14が比較的低速で回転駆動されるので、これを回転支持する軸受の潤滑用グリスの膜が解消し、またスイッチ手段102が閉状態に保たれてアース手段101は接地状態に保持され、収容容器14は装置本体(図示せず)に対して電気的に導通状態した状態となる。従って、粉砕運転において被粉砕物60に蓄積された電荷は、アース手段101及び軸受(図示せず)を介して装置本体に流れてアースされ、これによって、被粉砕物60の電荷がなくなり、再び電荷の蓄積が可能な状態となる。尚、装置本体は工場の床面などに設置されており、それ故に、大地と接地状態に保たれている。
その後、電動モータ40が比較的高速で回転駆動される第1の状態になり、またアース手段101が非接地状態に保たれ、これによって、被粉砕物60に対する帯電が行われ、被粉砕物60に電荷が蓄積され、この際に流れる電流によって殺菌処理が行われる。
殺菌運転においては、上述した第1の状態と第2の状態とが交互に行われ、この第1及び第2の状態の運転は例えば2〜5分程度行うことができ、この第1及び第2の状態の運転を繰り返して帯電による電荷の蓄積、蓄積した電荷の放電(アース)を繰り返し行うことによって、被粉砕物60に対する殺菌処理が繰り返し行われる。殺菌運転における第1及び第2の状態の運転は、例えば4〜7回程度繰り返し行われ、これによって被粉砕物60の細菌処理が効果的に且つ確実に行うことができ、被粉砕物60に付着した雑菌数を大幅に少なくし、例えば粉砕処理前の100分の1〜600分の1程度にまで減少させることができ、この繰返し回数を多くすることによって、殺菌効果を一層高めることができる。
この粉砕殺菌装置による粉砕殺菌は、茶葉、薬草、各種動植物の乾燥物(乾燥茎、乾燥根乾燥葉、乾燥実、乾燥骨、乾燥血)などを粉末状に粉砕加工するとともに殺菌するのに用いることができ、特に風味や香りなどの品質に影響を与えることなく粉砕殺菌することができる。
尚、上述した実施形態では、殺菌運転の第2の状態においては、電動モータ40を比較的低速で回転駆動して収容容器14を比較的低速で回転しているが、このような構成に代えて、この第2の状態において電動モータ40の作動を停止して収容容器14の回転を停止するようにしてもよく、回転停止することによっても軸受のグリスの膜がなくなり、収容容器14と装置本体(図示せず)とを軸受を介して電気的に導通させることができる。
また、上述した実施形態では、殺菌運転の第1の状態においてはアース手段101を非接地状態に保持し、その第2の状態ではアース手段101を接地状態に保持しているが、第2の状態において被粉砕物60に蓄積された電荷を軸受を介して装置本体に所要の通りにアースすることができる場合、このアース手段101を省略することができる。
上述した粉砕殺菌装置においては、玉状部材62同士の間又は玉状部材62と収容容器14の内筒部材48及び外筒部材50との間に挟まれた状態で、圧力によってわずかに擦れ合う(ギシギシした感じ)ようになり、これによって、質量のある玉状部材62が不必要に収容容器14内を移動することなく、効率的に内容物の攪拌混合が行われるようになり、また玉状部材62同士でもって大きい圧力も加えられるようになる。その結果、被粉砕物60の温度上昇が少なく、被粉砕物60を効率よく粉砕して短時間で微細粉末化することができるとともに、この微細粉末化の際に同時に摩擦などによる帯電を行って電荷の蓄積を行うことができる。このようなことから、玉状部材62として比重の大きいものを用いるとともに、収容容器14は単に回転させるだけでなく、遠心力を利用して玉状部材62相互間に、また玉状部材62と収容容器14の内筒部材48及び外筒部材50との間に圧力が生じるようにある程度大きい回転半径と角速度でもって回転させるのが望ましい。
また、上述した粉砕殺菌装置では、収容容器14を第1回転軸8を中心として公転させるとともに、第2回転軸(支持軸16,18)を中心として自転させているので、殺菌空間56内の内容物(被粉砕物60及び玉状部材62)が収容容器14の外筒部材50の内周面にへばりつくことが少なく、粉砕殺菌空間56内を転がって攪拌混合が行われ、被粉砕物60への粉砕作用及び帯電作用が促進される。この収容容器14の粉砕殺菌空間56は、あまり大きくしない方が望ましい。粉砕殺菌空間56が大きいと、収容容器14の自転に伴って内容物が粉砕殺菌空間56内で転がり移動する距離が長くなり、この転がり移動によって摩擦熱が発生し、熱変質の問題が生じるおれがあるからである。
また、上述した粉砕殺菌装置では、収容容器14が第1回転軸8を中心として公転されるとともに第2回転軸を中心として自転されるので、収容容器14の外周面(外筒部材50)が周囲の空気によって効果的に冷却され、その温度上昇が抑えられ、これによっても、被粉砕物60の熱変質を防止することができる。加えて、図1に示すように、内筒部材48を筒状に形成し、内筒部材48の内側に空間を生成し、この空間を外部に連通するように構成する(図示していないが、収容容器14の端壁52,54の内筒部材48の内側空間に対応する部分に複数の孔を設ける)ことによって、収容容器14の内周面(内筒部材48)も効果的に冷却され、収容容器14の温度上昇を一層抑えることができる。
このような粉砕殺菌装置では、収容容器14の公転速度と自転速度は、被粉砕物60の種類などによって適宜設定されるが、その公転速度は玉状部材62が遠心力により充分な圧力を発生するように定められ、その自転速度は被粉砕物60と玉状部材62とが所要の通りに攪拌混合されるように定められる。この公転速度及び自転速度は、使用する玉状部材62によるが、上述したように公転と自転の回転方向が相互に逆方向であると、自転速度の絶対値が公転速度の絶対値に対して数分の1程度の速度に設定することができ、このように設定することによって、被粉砕物60の品質を保ちながら効果的に摩擦などによる帯電を生じさせることができる。
この粉砕殺菌装置では、表面が光沢のない適当に粗い面状態を有する玉状部材62を用いるのが望ましい。表面の滑らかな摩擦部材を用いて茶葉などの被粉砕物60の粉砕殺菌を行った場合、被粉砕物60の粒子がある程度細かくなると、粉末状の被粉砕物60が収容容器14の内面を覆うようにこびりつき、粉砕効率の低下や粉砕の粒度むらが発生する。これに対して、光沢のない適当に粗い面状態を有する粉砕媒体を用いて被粉砕物60の粉砕を行った場合、玉状部材62の面同士がぶつかり合うときに生ずる剪断力を伴う押圧力や衝突力が被粉砕物60に有効に働き、単に粉砕が効率的に行われるだけでなく、ヤスリの様な効果によって収容容器14の内面へのこびりつき現象も減少し、被粉砕物60に対する粉砕が効率的に行われる。そして、被粉砕物60が内筒部材48及び外筒部材50と接触する面積が確保され、被粉砕物60が帯電し、この帯電の際に流れる電流により細菌の殺菌が行われる。
玉状部材62の直径は、2〜10mmであるのが望ましい。この直径が2mm未満になると、衝突1回当たりのエネルギーが小さくなって粉砕効率及び被粉砕物60への帯電効率が低下する。一方、この直径が10mmを超えると、相互の衝突乃至摩擦を伴って接触する箇所の数が少なくなり、従って、この場合においても粉砕効率及び被粉砕物60への帯電効率が低下する。
上述した粉砕殺菌装置では、粉砕殺菌空間56は内筒部材48と外筒部材50との間に規定され、このように内筒部材48を設けることによって、粉砕効率及び帯電効率を一層高めることができる。被粉砕物60を玉状部材62と一緒に通常の収容容器(内筒部材を備えていないもの)に入れて上述したように回転運動を行わしめる(公転及び自転させる)と、粉砕の進行に伴い、収容容器の中心に近い部分に粉末状の被粉砕物60が浮遊するようになり、これが自転による攪拌にもかかわらずいつまでも玉状部材62の上に浮いたように漂い、このことに起因して、粉砕効果が低下するようになり、また、被粉砕物60の摩擦などによる帯電も行われ難くなる。これに対して、上述した粉砕殺菌装置のように外筒部材50の半径方向内側に内筒部材48を設けて粉砕殺菌空間56を環状にすると、被粉砕物60が浮遊する空間がほとんどなくなり、被粉砕物60は玉状部材62の移動に巻き込まれ、その結果、被粉砕物60は効果的に玉状部材62と攪拌混合され、その結果、被粉砕物60を一層効率よく、実質上均一に粉砕して微細粉末化することができるとともに、被粉砕物60と玉状部材62との衝突、摩擦などによって被粉砕物60を実質上均一に帯電し、この帯電の際に流れる電流によって被粉砕物60を一層効率よく殺菌処理することができる。
この粉砕殺菌装置では、内筒部材48の外周面(粉砕殺菌空間56を規定する面)に複数個の突状部(ピン状部材58)が設けられているので、被粉砕物60を更に一層効率よく粉砕することができるとともに殺菌することができる。内筒部材48に複数個の突状部を設けることによって、筒状密封部材14が自転すると、これら突状部が粉砕殺菌空間56の内周部にある内容物(被粉砕物60及び玉状部材62)に作用して攪拌混合し、この攪拌混合作用が促進されて一層効率よく混合され、かくして、玉状部材62相互間に、また玉状部材62と収容容器14との間に働く剪断力を伴う摩擦、押圧、衝突などによる粉砕効果及び帯電効果が一層高められ、その結果、より短時間で高品質の微細粉末、例えば抹茶粉を作ることができるとともに、粉砕処理した微細粉末を殺菌処理することができる。
例えば、上述した実施形態では、殺菌ユニット2に収容容器14を4個設けているが、このような構成に限定されず、殺菌ユニット2に2個、3個又は5個以上設けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、粉砕運転した後に殺菌運転して図1〜図4に示す装置を粉砕殺菌装置(粉砕機能と殺菌機能を有する装置)として適用しているが、このような粉砕殺菌装置に限定されず、微粉末状の殺菌すべき被殺菌物に対して殺菌処理を行う殺菌装置(殺菌機能を有する装置)として適用することもでき、この場合、粉砕運転が省略され、上述した殺菌運転が遂行されるようになる。
[粉砕殺菌装置の第2の実施形態]
次に、図5を参照して、第2の実施形態の粉砕殺菌装置について説明する。図5は、第2の粉砕殺菌装置における殺菌ユニットの一部を示す断面図である。
上述した第1の実施形態では、第1回転軸8及び第2回転軸(支持軸16,18)が水平方向に延びる粉砕殺菌装置に適用して説明したが、このような構成に限定されず、図5に示すように、第1回転軸及び第2回転軸が垂直方向に延びるものにも同様に適用することができる。
図5において、他の実施形態の殺菌ユニット2aは、支持フレーム6aを備え、支持フレーム6aに第1回転軸8aが軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されている。第1回転軸8aの中心軸は第1軸線を構成し、この第1軸線は、実質上垂直方向に延びている。この第1回転軸8aには回転プレート12aが固定され、この回転プレート12aに複数個(この実施形態では4個)の支持軸86が軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されている。支持軸86は第2回転軸を構成し、その中心線が第2軸線を構成し、この第2軸線が実質上垂直方向に、第1回転軸8a(第1軸線)に対して実質上平行に延びている。
各支持軸86には、収容容器14a(筒状密封容器を構成する)が着脱自在に装着される。図5においては、収容容器14aが装着されていない支持軸86(図5において左側に示す)と、収容容器14aが装着された支持軸86(5において右側に示す)とを1個づつ示している。収容容器14aは、第1回転軸8aの周囲に周方向に実質上等間隔をおいて配設される。各収容容器14aは、内筒部材48a、外筒部材50a及び端壁54aを有する中空筒状構造で、上面が開放されており、この開放された開口を通して被粉砕物及び摩擦部材の充填、取出しが行われる。一方、各支持軸86には半径方向に突出する載置部92が設けられ、この実施形態では支持軸86に一体的に設けられている。従って、収容容器14aの内筒部材48aを支持軸86に外嵌して下方に嵌め込むと、収容容器14aの端壁54aが支持軸86の載置部92に載置され、収容容器14aは殺菌ユニット2aに脱着可能に装着される。
この形態では、支持軸86の外周面に凹条88が設けられ、かかる凹条88が支持軸86の軸線方向(図5において上下方向)に延びている。また、この凹条88に対応して、収容容器14aの内筒部材48aの内周面には、この凹条88に嵌め込まれる突条90が設けられ、突条90は収容容器14aの軸線方向(図5において上下方向)に延びている。従って、凹条88と突条90とを合わせて下方に移動させて嵌め込むと、凹条88と突条90が相互に係合し、支持軸86の回転に伴い収容容器14aも一体的に回転する。この実施形態では、支持軸86に凹条88を、内筒部材48aに突条90を設けているが、これとは反対に、支持軸86に突条を、内筒部材に凹条を設けるようにしてもよい。また、このような凸条及び凹条は周方向に間隔をおいて二つ以上設けるようにしてもよい。尚、殺菌ユニット2aの駆動機構42aの構成及び駆動方法は上述した実施形態に示すものと実質上同一である。
図示の収容容器14aは、例えばステンレス鋼から形成された円筒状であり、同心状に配設された内筒部材48a及び外筒部材50aを有し、これらの下端には端壁54aが設けられ、上端が開放された中空円筒状構造である。このような構造に関連して、収容容器14aの上端開口には上蓋94が後述するように着脱自在に取り付けられ、これら内筒部材48a、外筒部材50a、下端壁54a及び上蓋94によって実質上密封された環状の粉砕殺菌空間56aを規定する。
この形態においても、上述した実施形態と同様に、各収容容器14aに関連してアース手段101aが設けられている。アース手段101は上述したと同様の構成であり、開閉制御(オン、オフ制御)されるスイッチ102を備え、支持軸86がスイッチ102及びリード線103を介して装置本体(図示せず)に電気的に接続されている。従って、スイッチ102が開状態のときにはアース手段101は非接地状態に保持され、スイッチ102が閉状態のときにはアース手段102の接地状態(アース状態)に保持される。
この実施形態では、粉砕殺菌空間56aの底部98(即ち、下端壁54aの内面及び外筒部材50aの下部内周面)は、その外周部が半径方向外方に向けて上方に弧状して延びており、このように弧状に形成しているので、収容容器14aの回動によって半径方向外方に移動した被粉砕物及び摩擦部材は、この弧状の内周面に沿って半径方向内方に集まるようになる。
この収容容器14aに関連して、更に、各支持軸86の上端部に雄ねじ部96が設けられている。この雄ねじ部96は、収容容器14aを載置部92に載置した状態においては内筒部材48aの半径方向内側から上方に突出し、かく突出する雄ねじ部96に上蓋94が螺着され、かく螺着することによって、収容容器14aの上端開口が閉じられて密封された粉砕殺菌空間56aを規定するとともに、収容容器14aが載置部92に載置した状態で支持軸86に確実に固定される。この支持軸86は上述したように回転プレート12aに回転自在に支持される。
また、内筒部材48aの外周面(粉砕殺菌空間56aの内側面を規定する周面)には、間隔をおいて複数個の突状部、例えばピン状部材58a,58bが設けられ、粉砕殺菌空間56aの底部の外周部96が弧状に延びていることに関連して、図5に示すように、粉砕殺菌空間56aの底部96に配設されたピン状部材58bの長さが、この底部96の上方に配設されたピン状部材58aの長さよりも短くするのが望ましく、このような関係にすることによって、ピン状部材58bが粉砕殺菌空間56a内に大きく突出することがなく、ピン状部材58b自体が粉砕物及び摩擦部材の移動を妨げることなく、被粉砕物を後述するように効率よく均一に攪拌するとともに帯電することができる。
この殺菌ユニット2aにおいては、第1及び第2回転軸の軸線方向が異なる点を除いてその基本的構成が上述した実施形態と実質上同一であり、第1回転軸8aが所定方向に回転(公転)されると、駆動機構42aを介して各収容容器14aが所定方向と反対方向に回転(自転)されるので、第1の実施形態と同様に収容容器14aが回転駆動される。従って、粉砕運転においては、電動モータ40を比較的高速で回転駆動することによって、各収容容器14aが比較的高速で回転され、これによって、被粉砕物を攪拌粉砕して微粉末化することができる。また、このときには、アース手段101が非接地状態に保持され、攪拌粉砕による帯電によって電荷が蓄積され、この電荷蓄積の際の電流によって雑菌をある程度殺菌することができ、粉砕と殺菌を同時に行うことができる。
また、殺菌運転の第1の状態では、粉砕運転と同様に、電動モータ40が比較的高速で回転駆動され、各収容容器14aが比較的高速で回転される。このときには、アース手段101は非接地状態に保持され、かくして、微粉末化された被粉砕物が摩擦などによって帯電され、この帯電の際に流れる電流によって殺菌処理される。また、その第2の状態では、電動モータ40が比較的低速で回転駆動され(又は作動停止され)、各収容容器14aは比較的低速で回転される(又は回転停止する)。このときには、アース手段101は接地状態に保たれ、かくして、被粉砕物に蓄積された電荷がアース手段101を介して装置本体側に流れ、被粉砕物の電位が消失する。殺菌運転では、このように第1及び第2状態が繰り返され、これによって電荷の蓄積、蓄積された電荷のアースを交互に行うことによって、被粉砕物に繰り返し電流が流れ、殺菌を繰り返し遂行することができる。
また、この実施形態でも、被粉砕物を粉砕殺菌する粉砕殺菌装置として用いているが、粉砕された微粉末を殺菌する細菌装置として用いるようにすることもでき、この場合、粉砕運転が省略される。
[殺菌装置の第1の実施形態]
次に、図6及び図7を参照して、殺菌装置の第1の実施形態について説明する。図6は、第1の実施形態の殺菌装置における殺菌ユニットの一部を示す断面図であり、図7は、図6の殺菌ユニットにおける攪拌部材の変形形態を示す側面図である。
上述した第1及び第2の実施形態の粉砕殺菌装置では、収容容器14,14aは、第1回転軸8,8aの周囲を公転するとともに、第2回転軸を中心として自転しているが、この殺菌装置では、図6に示すように、収容容器を回転させることに代えて、攪拌手段の回転軸を回転させている。
図6において、図示の殺菌ユニット2bは、支持フレーム6bを介して装置本体(図示せず)に支持され、支持フレーム6bに収容容器14bが実質上垂直方向に設置されている。収容容器14bは、金属、例えばステンレス鋼から形成された円筒形状であり、支持フレーム6bに例えば電気的絶縁部材(図示せず)を介在させて固定的に取り付けられている。
収容容器14b内には攪拌手段105が配設され、この攪拌手段105は回転軸104及び回転軸104に取り付けられた攪拌部材114から構成されている。収容容器14bは、上下方向に延びる筒状の周側壁107と、周側壁107の上端に設けられた上壁109と、周側壁107の下端に設けられた底壁109とを有し、回転軸104の一端部(上端部)が軸受(図示せず)を介して上壁109に回転自在に支持され、その他端部(下端部)が軸受(図示せず)を介して底壁111に回転自在に支持されている。この回転軸104には電動モータ40が駆動連結されており、またこの回転軸104及び収容容器14bに関連して、上述したと同様のアース手段101bが配設され、アース手段101bは開閉制御されるスイッチ102を備えている。
この実施形態では、収容容器14bによって殺菌空間106が規定され、上壁109には殺菌空間106に被殺菌物を投入するための投入口108が設けられ、底壁111には殺菌処理された被殺菌物を殺菌空間106から排出するための排出口110が設けられている。投入口108から投入された被殺菌物は、収容容器14b内を投入口108から下方に排出口110に移送され、かく移送される間に、後述するように帯電による電流が流れ、これにより殺菌され、殺菌処理された被殺菌物が排出口110から外部に排出される。
この殺菌装置では、被殺菌物は、殺菌空間106を満たすように充填される。また、殺菌処理時には上側から下側に向けて圧力が加えられるように構成するのが望ましい。この実施形態では、例えばステンレス鋼などから形成される押圧部材112が収容容器14b内に配設され、殺菌空間106に充填された被殺菌物の上側にこれを押さえるように載置される。そして、自重により、またより大きな圧力を負荷する場合には押圧部材112に空気圧又は油圧などを加えることによって被殺菌物に圧力が加えられる。尚、この実施形態では、被殺菌物粉砕されて微粉末化されており、このような被殺菌物に対して殺菌処理が行われる。
この回転軸104に設けられる攪拌部材114は、例えばステンレス鋼から形成されたピン状部材等から構成され、回転軸104に間隔をおいて植設されている。このように設けることによって、被殺菌物を効率的に攪拌して摩擦などによる帯電を生じさせ、帯電の際に流れる電流によって被殺菌物を殺菌することができる。
上述した殺菌装置を用いて被殺菌物の殺菌を行うときは、投入口108から殺菌空間106に被殺菌物を投入し、挿入した被殺菌物の上側に押圧部材112を載置し、必要に応じて押圧力を加えてて被殺菌物を押圧状態とする。そして、このような状態において、電動モータ40が比較的高速の第1の状態で回転され、これによって回転軸104が比較的高速に回転され、例えば2〜5分程度所定方向に回転駆動される。回転軸104が回転されると、被殺菌物が攪拌部材114によって攪拌され、これによって、被殺菌物が摩擦などによって帯電される。このとき、スイッチ102は開(オフ)状態に保持され、アース手段101bが非接地状態に保たれているので、帯電により生じた電荷は被殺菌物に蓄積され、例えば−30〜−40kV程度の電位となり、この帯電の際に生じる電流によって被殺菌物に対する殺菌が行われる。このとき、被殺菌物には押圧力が加えられているので、被殺菌物に対する摩擦などによる帯電が効果的に行われ、効率よく帯電することができる。
このような第1の状態の後、電動モータ40が比較的低速の第2の状態で回転駆動され(電動モータ40を作動停止するようにしてもよい)、これによって回転軸104が比較的低速で回転され、第1の状態と同様に、例えば2〜5分程度所定方向に回転駆動される。この第2の状態では、回転軸104は、上述した第1の状態のときの回転速度の1/3〜1/5程度の速度で回転駆動され、被殺菌物が帯電されることがほとんどない。このときには、スイッチ102は閉(オン)状態になり、アース手段101bは接地状態に保持されるので、被殺菌物に蓄積された電荷がアース手段102を介して装置本体に流れて放電され、被殺菌物の電位がほぼ零の状態まで下がり、再び帯電による電荷の蓄積が可能となる。
このような殺菌装置においても、第1の状態(電荷の蓄積が行われる運転状態)と第2の状態(蓄積された電荷が放電される運転状態)とが交互に例えば4〜7回程度繰り返し遂行され、これによって帯電の際の電流が被殺菌物を通して繰り返し流れ、これにより、被殺菌物に対する殺菌処理が繰り返し行われ、その結果、被殺菌物に付着した雑菌を滅菌させて大幅に少なくすることができる。尚、殺菌処理された被殺菌物は排出口110を通して収容容器14b外に排出される。
攪拌手段の変形形態を示す図7において、図示の攪拌手段105cは、収容容器14bの上壁109及び底壁111に回転自在に支持される回転軸104と、この回転軸104に取り付けられた攪拌用羽根部材116とから構成されている。この実施形態では、回転軸104に相互に対向するように一対の羽根部材116が設けられ、この羽根部材116には細長いスリット118が複数個、例えば3個設けられている。このようなスリット118が設けられているので、回転軸104とともに羽根部材116が回転すると、被殺菌物がスリット118を通って移動し、この移動の際に羽根部材116によって攪拌され、このようにしても被殺菌物の摩擦などによる帯電を効率よく生じることができる。
殺菌装置に上述した攪拌手段105,105cを用いる場合、被殺菌物に上述したような玉状部材などの摩擦部材を混合させるのが好ましく、例えば玉状部材を混合させた場合、摩擦部材としての玉状部材が攪拌部材114,116によって攪拌され、この攪拌作用によって被殺菌物を効率よく摩擦などによって帯電することができる。図7において、回転軸104に一対の羽根部材116を設けているが、かかる羽根部材116を回転軸104の軸方向に間隔をおいて複数組設けるようにしてもよい。尚、摩擦部材を混入した場合、摩擦部材が排出口110から排出されるのを防止するために、この排出口110に金網などを設けたり、排出口110をスリット状に形成するのが望ましい。
上述した形態では、収容容器14b内に配設された攪拌手段105を回転駆動させているが、攪拌効率を高めるために、収容容器の内周面に複数の突起などを設けて攪拌手段105との協動によって被殺菌物を攪拌するようにしても良い。
また、図6の実施形態では、収容容器14bが固定的に設けられ、この収容容器14b内に配設された攪拌手段105が回転駆動され、この攪拌手段105の回動によって被殺菌物が帯電される構成であるが、このような構成に限定されず、収容容器自体を回転自在に支持し、この収容容器の内周面に攪拌手段の攪拌部材を設け、この収容容器を電動モータで回転駆動するようにしてもよく、このように構成しても、被殺菌物を帯電させて殺菌を行うことができる。
[殺菌装置の第2の実施形態]
次に、図8を参照して、第2の実施形態の殺菌装置について説明する。図8は、第2の実施形態の殺菌装置における殺菌ユニットの一部を示す断面図である。
図8において、殺菌ユニット2dは支持フレーム6dによって支持され、支持フレーム6dに収容容器14dが実質上垂直方向に設置され、収容容器14dが電気的絶縁部材(図示せず)を介して支持フレーム6dに固定的に取り付けられている。
この実施形態では、収容容器14d内に上下方向に間隔をおいて攪拌手段105dが3組設けられている。各攪拌手段105dは実質上同一の構成であり、実質上水平方向に延びる回転軸120と、この回転軸120に設けられた攪拌部材122とから構成されている。攪拌手段105dの回転軸120には電動モータ40が駆動連結され、電動モータ40によって、例えば、上側及び下側の攪拌手段105dの回転軸120は同一方向に、中間の攪拌手段105dの回転軸120は上記回転軸とは反対方向に回転駆動される。更に、各攪拌手段105dの回転軸120及び収容容器14dはアース手段101dを介して装置本体(図示せず)に電気的に接続されている。アース手段101dは、上述したようにスイッチ102を備え、スイッチ102が開状態のときには非接地状態に保持され、スイッチ102が閉状態のときには接地状態に保持される。その他の構成については、第1の実施形態の殺菌装置と実質上同様であるため説明を省略する。このような構成においても、第1の実施形態の殺菌装置と同様に、被殺菌物を帯電させ、この帯電の際に流れる電流によって殺菌することができる。
第1及び第2の殺菌装置では、収容容器14b(14d)に充填した被殺菌物をバッチ式で殺菌処理しているが、このような殺菌装置を利用して被殺菌物を実質上連続的に殺菌処理することもできる。この場合、収容容器14b(14d)の投入口108を通して殺菌空間106に被殺菌物が連続的に投入され、かく投入された被殺菌物は投入口108から下方に排出口110に向けて移送され、かく移送される間に被殺菌物に対する殺菌処理が行われる。例えば、殺菌空間106に投入された被殺菌物が投入口108から排出口120まで移送されるのに約25分程度要するように移送速度を設定し、第1及び第2の状態の運転時間をそれぞれ3分間程度に設定すると、殺菌空間106内を移送される間に、この被殺菌物に対して第1及び第2の状態が4回繰り返し遂行され、換言すると、摩擦などによる帯電によって通電状態が4回生じて4回の殺菌処理が行われるようになり、このように構成することによって、被殺菌物に対して充分な殺菌処理を連続的に行うことができる。
尚、図6及び図7の装置を殺菌装置(殺菌機能を有する装置)に適用して説明したが、このような装置を粉砕殺菌装置(粉砕機能及び殺菌機能を有する装置)として適用することもできる。この場合、殺菌運転に先立って、被粉砕物(被殺菌物)を粉砕するための粉砕運転を上述したようにして行うようにすればよい。
[実施例]
上述した粉砕殺菌装置における殺菌効果を確認するために、次の通りの実験を行った。この確認実験には図1〜図4に示す第1の実施形態の粉砕殺菌装置を用い、この粉砕殺菌装置の各種構成要素の具体的パラメータは次の通りであった。
第2回転軸(支持軸16,18)(4個)のピッチ円の直径:360mm
収容容器14(4個):長さ100mm、材質−ステンレス
外筒部材50:直径150mm、長さ100mm
内筒部材48:直径75mm、長さ100mm
ピン状部材58:直径8mm、高さ25mm
軸線方向の間隔50mm、周方向の間隔90度
(対向するピン状部材(軸線方向)と残りのピン状部材とは軸線方向
にずれて配置されている)
玉状部材62:直径3.0mm、表面粗さRy値3.5μm、材質−鋼球
(収容容器14の1個当たり2.1kg用いる)
公転回転速度:180rpm(第1回転軸8の回転速度)
自転回転速度:公転の回転と逆方向に60rpm(第1回転軸8と第2回転軸を結んだ
線を基準とする相対的な値)
被粉砕物60:茶葉(収容容器14の1個当たり100g、予め乾燥及び粗挽きさ
れている)
上述した条件で粉砕殺菌装置を作動させ、実施例1として被殺菌物としてもが茶を用い、実施例2としてセンナ葉を用い、実施例3及び4として碾茶を用いて粉砕殺菌前と粉砕殺菌後のそれらの茶葉についての一般細菌数を調べた。検査は食品衛生検査指針に準拠して行った。具体的には、標準平板菌数測定法に基づき、茶葉10gを試料として滅菌希釈液90mlを加えた10倍希釈液を用い、標準寒天培地で35±1℃、48時間培養して生菌数を測定した。
実施例1
まず、実施例1のもが茶について説明すると、粉砕殺菌前では一般細菌数が、25,000個/g検出された。そして、内筒部材48及び外筒部材50を接地状態(「アース有り状態」ともいう)として、粉砕殺菌装置を20分間作動させた。粉砕殺菌後の一般細菌数は、5,300個/g検出された。粉砕殺菌後の一般細菌数の割合は、粉砕殺菌前の一般細菌数に対して21.2%であった。
次に、この粉砕殺菌装置を20分間作動させた後に続いて、内筒部材48及び外筒部材50を非接地状態(「アース無し状態」ともいう)として、粉砕殺菌装置を4分間作動させた。粉砕殺菌後の一般細菌数は、820個/g検出された。粉砕殺菌後の一般細菌数の割合は、粉砕殺菌前の一般細菌数に対して3.3%であった。
この実験結果から、アース有り状態で20分間粉砕殺菌した場合よりもアース無し状態で4分間粉砕殺菌したほうが、もが茶の一般細菌数が減少していることが分かった。これは、アース有り状態ではもが茶に摩擦などによる帯電が生じているものの、その電荷の放電も行われているために、電荷の蓄積が急激に行われず、それ故に、帯電の際の電流の流れも少なく、殺菌効果が弱くなると思われる。これに対し、アース無し状態ではもが茶に摩擦などによる帯電が生じ、この電荷が急激に蓄積されることに関係があると考え、即ち、殺菌作用のメカニズムは、放電よりも摩擦などの帯電による電荷の蓄積の際の電流の流れが有効であると考えられた。そこで、それを確認するために実施例2の実験を行った。
実施例2
実施例2のセンナ葉において、粉砕殺菌前では一般細菌数が、240,000個/g検出された。そして、アース無し状態で14分間粉砕殺菌装置を作動させ、その後アース有り状態で2分間粉砕殺菌装置を作動させ、次にアース無し状態で2分間粉砕殺菌装置を作動させた。その後、このアース有り状態とアース無し状態を交互に3回繰り返し行った。尚、アース無し状態では、粉砕殺菌装置の公転回転速度は上述した条件で行い、アース有り状態では、公転回転速度は上述した条件の1/5の速度で行った。これは、アース有り状態で比較的低速で粉砕殺菌装置を作動させることによって、センナ葉に帯電した電荷を効率よく放電させるためである。
この結果、粉砕運転し、その後殺菌運転した後の一般細菌数は、440個/g検出された。殺菌運転後の一般細菌数の割合は、粉砕運転前の一般細菌数に対して0.2%であった。これにより、アース無し状態及びアース有り状態を交互に複数回繰り返すことによって、殺菌運転後のセンナ葉の一般細菌数が非常に減少し、高い殺菌処理効果が得られた。
実施例3
実施例3として、碾茶を用い、上述した条件で粉砕殺菌装置をアース有り状態で25分間作動させて粉砕運転を行った。粉砕前の一般細菌数は、2,600個/g検出され、粉砕後の一般細菌数は、330個/g検出された。粉砕後の一般細菌数の割合は、粉砕前の一般細菌数に対して12.7%であった。これにより、粉砕と同時に殺菌を行うことができるが、アース無し状態とアース有り状態とを交互に繰り返して殺菌装置を作動させたときのほうが、一般細菌数が殺菌される割合が高いことが確認された。
実施例4
実施例4として、碾茶を用い、上述した条件で粉砕殺菌装置をアース無し状態で40分間作動させて粉砕運転を行った。粉砕前の一般細菌数は、2,600個/g検出され、粉砕後の一般細菌数は、200個/g検出された。粉砕後の一般細菌数の割合は、粉砕前の一般細菌数に対して7.7%であった。これにより、被粉砕物を粉砕することによって、粉砕と同時に殺菌も行うことができるが、アース無し状態とアース有り状態とを交互に繰り返して粉砕殺菌装置を作動させたときのほうが、一般細菌数が殺菌される割合が高いことが確認された。
第1の実施形態の粉砕殺菌装置における粉砕殺菌ユニットの一部を示す断面図である。 図1の粉砕殺菌ユニットの駆動系を簡略的に示す図である。 図1の粉砕殺菌ユニットの収容容器を一部切り欠いて示す図である。 図3におけるIV−IV線による断面図である。 第2の実施形態の粉砕殺菌装置における粉砕殺菌ユニットの一部を示す断面図である。 第1の実施形態の殺菌装置における殺菌ユニットの一部を示す断面図である。 図6の殺菌ユニットにおける攪拌部材の変形形態を示す側面図である。 第2の実施形態の殺菌装置における殺菌ユニットの一部を示す断面図である。
符号の説明
2,2a 殺菌ユニット
8,8a 第1回転軸
10,10a,12,12a 回転プレート
14,14a,14b 収容容器
16,18,86 支持軸
42,42a 駆動機構
48,48a 内筒部材
50,50a 外筒部材
56,56a,106 殺菌空間
58,58a,58b,108 突状部
60 被粉砕物
62 玉状部材
101 アース手段
104,120 回転軸

Claims (15)

  1. 被殺菌物を収容する収容空間を規定する収容容器と、前記収容容器に収容された前記被殺菌物を攪拌するための攪拌手段と、を備え、
    前記攪拌手段による攪拌作用によって前記被殺菌物を帯電し、前記被殺菌物の帯電を利用して前記被殺菌物を殺菌することを特徴とする殺菌装置。
  2. 被殺菌物を収容する収容空間を規定する収容容器と、前記収容容器に収容された前記被殺菌物を攪拌するための攪拌手段と、前記被殺菌物を前記収容容器に投入するための投入口と、前記被殺菌物を前記収容容器から排出するための排出口と、を備え、
    前記被殺菌物は前記投入口から連続的に前記収容容器に投入され、前記収容容器に投入された前記被殺菌物は、前記投入口から前記排出口に移送されながら、前記攪拌手段による攪拌作用によって帯電され、前記被殺菌物の帯電を利用して前記被殺菌物が殺菌され、殺菌された前記被殺菌物が前記排出口から連続的に排出されることを特徴とする殺菌装置。
  3. 前記攪拌手段は、前記収容容器に回転自在に支持された回転軸と、この回転軸に設けられた攪拌部材とから構成され、前記回転軸が駆動源に駆動連結され、前記駆動源によって前記回転軸及び前記攪拌部材が所定方向に回転駆動されると、前記攪拌部材の攪拌作用によって前記被殺菌物が帯電されることを特徴とする請求項1又は2に記載の殺菌装置。
  4. 前記収容容器は回転自在に支持され、前記攪拌手段は前記収容容器の内面に設けられた攪拌部材から構成され、前記収容容器が駆動源に駆動連結され、前記駆動源によって前記収容容器及び前記攪拌部材が所定方向に回転駆動されると、前記攪拌部材の攪拌作用によって前記被殺菌物が帯電されることを特徴とする請求項1又は2に記載の殺菌装置。
  5. 前記駆動源は、比較的高速に回転される第1の状態と、比較的低速に回転され又は回転停止される第2の状態とに運転され、前記第1の状態においては、前記攪拌手段の攪拌作用によって前記被殺菌物が帯電され、前記第2の状態においては、前記被殺菌物に帯電された電荷が放電されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の殺菌装置。
  6. 前記収容容器と前記攪拌部材とに関連して、前記収容容器及び前記攪拌部材を接地するためのアース手段が設けられ、前記アース手段が非接地状態のときには、前記攪拌手段の攪拌作用によって前記被殺菌物が帯電され、前記アース手段が接地状態のときには、前記被殺菌物に帯電された電荷が前記アース手段を介して放電されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の殺菌装置。
  7. 前記収容容器には摩擦部材が混合され、前記攪拌手段の攪拌作用によって前記被殺菌物及び前記摩擦部材が混合され、この混合によって、前記被殺菌物が帯電されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の殺菌装置。
  8. 第1軸線を中心として回転自在に支持された第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲に配設され、前記第1回転軸と平行に延びる第2軸線を中心として回転自在に支持された第2回転軸と、前記第2回転軸に取り付けられ、被粉砕物を粉砕するための粉砕空間を有する筒状密封容器と、前記筒状密封容器に収容された玉状部材と、前記筒状密封容器を前記第1軸線を中心として回動させるとともに、前記第2軸線を中心として回動させるための駆動機構と、を備えた粉砕殺菌装置において、
    前記筒状密封容器は、前記粉砕空間の内周面を規定する内筒部材と、前記粉砕空間の外周面を規定する外筒部材とを有し、被粉砕物は、前記玉状部材とともに前記筒状密封容器の前記粉砕空間に収容され、前記筒状密封容器が前記駆動機構によって前記第1軸線を中心として公転されるとともに、前記第2軸線を中心として自転されると、前記被粉砕物及び前記玉状部材が前記粉砕空間内で混合され、この混合によって、前記被粉砕物が粉砕されるとともに、被粉砕物が帯電され、この帯電を利用して前記被粉砕物が殺菌されることを特徴とする粉砕殺菌装置。
  9. 被粉砕物を粉砕殺菌する粉砕殺菌空間を規定する筒状密封容器と、前記筒状密封容器に収容された玉状部材と、前記筒状密封容器に収容された前記被粉砕物及び前記玉状部材を攪拌するための攪拌手段と、前記被粉砕物を前記筒状密封容器に投入するための投入口と、前記被粉砕物を前記筒状密封容器から排出するための排出口と、を備えた粉砕殺菌装置において、
    前記被粉砕物は前記投入口から連続的に前記筒状密封容器に投入され、前記筒状密封容器に投入された前記被粉砕物は、前記投入口から前記排出口に移送されながら、前記攪拌手段による攪拌作用によって前記玉状部材とともに攪拌されることによって粉砕されるとともに帯電され、前記被粉砕物の帯電を利用して前記被粉砕物が殺菌され、粉砕殺菌された前記被粉砕物が前記排出口から連続的に排出されることを特徴とする粉砕殺菌装置。
  10. 前記被粉砕物を粉砕する粉砕運転に続いて、前記被粉砕物を殺菌する殺菌運転が行われ、前記殺菌運転においては、前記筒状密封容器が比較的高速に回転される第1の状態と、前記筒状密封容器が比較的低速に回転され又は回転停止される第2の状態とが交互に行われ、第1の状態においては、前記攪拌手段の攪拌作用によって前記被粉砕物が帯電され、前記第2の状態においては、前記被粉砕物に帯電された電荷が放電されることを特徴とする請求項8又は9に記載の粉砕殺菌装置。
  11. 前記筒状密封容器の前記内筒部材の外周面には、間隔をおいて複数個の突状部が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の粉砕殺菌装置。
  12. 前記複数個の突状部は、前記内筒部材の外周面に取り付けられたピン状部材、棒状部材又は板状部材から構成されていることを特徴とする請求項11に記載の粉砕殺菌装置。
  13. 前記内筒部材及び前記外筒部材は円筒状であり、前記内筒部材の半径rは、前記外筒部材の半径Rの1/3〜4/5(R/3≦r≦4R/5)であることを特徴とする請求項8,11又は12のいずれかに記載の粉砕殺菌装置。
  14. 前記複数個の突出部の長さLは、前記内筒部材と前記外筒部材との間隙Wの1/2〜4/5(W/2≦L≦4W/5)であることを特徴とする請求項13に記載の粉砕殺菌装置。
  15. 前記被粉砕物は、茶葉、薬草、乾燥動植物であることを特徴とする請求項8〜14のいずれかに記載の粉砕殺菌装置。
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