JP2004216373A - ボールミル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
略多角形状の粉砕室に投入された粉砕媒体および被粉砕物を高位側から低位側に向けて一挙に自重落下させ、該被粉砕物を各粉砕媒体が衝突する時に生じる衝撃力で粉砕することにより、食用に適したサイズに粉砕処理することができ、摂取時の喉越しが良好となるボールミル装置の提供を目的とする。
【解決手段】
多数の粉砕媒体A,Bが投入された粉砕室2を回転して、該粉砕室2に投入された被粉砕物Cを上記各粉砕媒体A,Bが衝突する時に生じる衝撃力で粉砕するボールミル装置であって、上記粉砕室2の壁部内面を、該粉砕室2の回転軸芯aを中心として略多角形状に構成したことを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

この発明は、稲若葉やケールその他の被粉砕物を、栄養補助食品に適する微粉末に粉砕、または麺や豆腐、餅、ケーキ、練り食品、乳製品、飲み物等の食品に添加(混入)するのに最適なサイズ(微粉末または超微粉末)に粉砕処理するようなボールミル装置に関する。
従来、上述例のボールミル装置としては、多数のボールが投入された円筒状の粉砕室を回転して、全てのボールを粉砕室内壁面に沿って低位側に向けて転動させながら、粉砕室に投入された被粉砕物を、各ボールが互いに衝突する時に生じる衝撃力を利用して粉末状に粉砕するボールミル(例えば特許文献1参照)と、
ボールミルを構成する円筒状の外筒と、この外筒の中心部に軸支した内筒とを相反する方向に回転して、外筒と内筒と対向面間に投入された多数のボールを、外筒と内筒との対向面に突設した撹拌翼で撹拌しながら転動させ、粉砕室に投入された被粉砕物を、多数のボールが互いに衝突する時に生じる衝撃力を利用して粉末状に粉砕する内外筒相互回転型のボールミル(例えば特許文献2参照)とがある。
しかし、上述の特許文献1に記載のボールミルは、ボールおよび被粉砕物が粉砕室内部曲面に沿って低位側に滑り落ち、また転がり落ちるため、ボールおよび被粉砕物の落差が小さくなって、稲若葉のような硬質の被粉砕物を、所望のサイズに粉砕するのに必要な衝撃力が得られず、粉砕処理に要する処理時間が極めて長くなる。
一方、特許文献2に記載の内外筒相互回転型のボールミルは、撹拌翼で撹拌されたボールおよび被粉砕物が、外筒の内周面と内筒の外周面とに曲率面沿って低位側に滑り落ち、また転がり落ちるため、ボールおよび被粉砕物の落差が小さくなって、上述と同様に、稲若葉のような硬質の被粉砕物を、所望のサイズに粉砕するのに充分な衝撃力が得られず、粉砕処理に要する処理時間が著しく長くなる。
さらに、これら特許文献1、特許文献2に記載のボールミルで粉砕処理された被粉砕物は充分な微粉末状が確保できないので、この被粉砕物を食品に添加、混入した場合、被粉砕物のサイズが大きく、摂取時の喉越しが悪く、食用に適さないという問題点を有している。
特開平6−134330号公報 特開平11−253828号公報
そこで、この発明は、略多角形状の粉砕室に投入された粉砕媒体および被粉砕物を高位側から低位側に向けて一挙に自重落下させ、該被粉砕物を各粉砕媒体が衝突する時に生じる衝撃力で粉砕することにより、確実に微粉末化することができ、食用に適したサイズに粉砕処理することができ、摂取時の喉越しが良好となるボールミル装置の提供を目的とする。
この発明によるボールミル装置は、多数の粉砕媒体が投入された粉砕室を回転して、該粉砕室に投入された被粉砕物を上記各粉砕媒体が衝突する時に生じる衝撃力で粉砕するボールミル装置であって、上記粉砕室の壁部内面を、該粉砕室の回転軸芯を中心として略多角形状に構成したものである。
上述の被粉砕物は、稲若葉やケール等の植物に設定してもよく、また、粉砕媒体は、ステンレスや鋼材等の金属、セラミックスやプラスチック、ガラス等の非金属で構成し、かつ被粉砕物を微細な粉末状に粉砕するのに適した硬度、形状、大きさ、重量の球形状および多角形状のボールに設定してもよく、直径が約20mmのボールと、直径が約13mmのボールと直径が約5mmのボール(つまり異径数種類のボール)を任意の割合で混合して使用してもよい。
また、粉砕室の壁部内面を、略五角形状や略六角形状、略八角形状等の略多角形状(但し、正多角係形を含む)に形成してもよい。この場合、壁部内面の角数を多くすると、円筒形状に近づくため、落差が小さくなる。逆に、壁部内面の角数を少なくすると、落下回数が減少するので、食用に適したサイズ(微粉末状)に粉砕する場合、好ましくは略六角形状(正六角形を含む)に形成するのが最適である。
上記構成によれば、粉砕媒体および被粉砕物を、略多角形状の壁部内面を有する粉砕室の回転力により高位側に移動して持ち上げ、高位側内壁面から低位側内壁面に向けて一挙に自重落下させるので、粉砕媒体および被粉砕物の落差が大きく、被粉砕物を微粉末状に粉砕するのに必要なかつ充分な衝撃力が確実に得られると共に、食用に最適なサイズに粉砕処理することができ、粉砕された被粉砕物を摂取する際の喉越しが良好となる。
この発明の一実施態様においては、上記略多角形状を有する粉砕室の壁部内面を、該粉砕室の回転軸芯を中心として略六角形状に構成したものである。
上記構成によれば、充分な落差の確保と、最適な落下回数の確保との両立を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記粉砕媒体および被粉砕物を撹拌する突起を設け、該突起は上記粉砕室の少なくとも1つの壁部内面または全ての壁部内壁面に複数突設したものである。
上述の突起は、棒状、柱状、板状、羽根状、リブ状、角柱状の何れに設定してもよい。
上記構成によれば、粉砕媒体および被粉砕物を粉砕室の壁部内面に突設した突起に衝突させて粉砕するので、被粉砕物を所望のサイズに粉砕処理する作業が短時間で行なえ、処理能力の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記突起は壁部内面側の基端から回転軸芯側の先端にかけて角柱状に形成されたものである。
上述の角柱状は、三角柱状、四角柱状、五角柱状、六角柱状の何れに設定してもよい。
上記構成によれば、上述の突起を基端から先端にかけて角柱状に形成したので、突起の突出長さの全長が被粉砕物の粉砕に寄与し、この結果、粉砕効率が大幅に向上すると共に、粉砕処理時間のさらなる短縮を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記壁部の突起は、粉砕室の回転軸芯線に沿って該軸芯線方向に所定間隔を隔てて複数配列されたものである。
上記構成によれば、上記配列構造の各突起により、良好な粉砕効率を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、上記粉砕室の回転軸芯線に沿う突起列を複数列設け、隣接する突起列の突起が互い違いとなるように配置したものである。
上述の突起例は1つの壁部に対して複数列設けてもよく各壁部に少なくとも1列づつ設けて合計複数列と成してもよい。
上記構成によれば、突起の所謂千鳥状配置により粉砕媒体の衝突回数および分散回数が増大し、この結果、被粉砕物の粉砕効率向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記突起を、それぞれ壁部の内面に対して複数列状に配置したものである。
上記構成によれば、突起の複数列状の配置構造により、粉砕効率の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記粉砕媒体は、異なる大きさ、または/および異なる形状に形成された複数種類のボールに設定したものである。
上記構成によれば、上述の複数種類のボールにより、多様な衝撃形態、多様な分散形態が確保できるので、被粉砕物をさらに良好に粉砕することができる。
この発明によれば、略多角形状の粉砕室に投入された粉砕媒体および被粉砕物を高位側から低位側に向けて一挙に自重落下させ、該被粉砕物を各粉砕媒体が衝突する時に生じる衝撃力で粉砕すべく構成したので、食用に適したサイズに粉砕処理することができ、摂取時の喉越しが良好となる効果がある。
被粉砕物を食用に適するサイズに粉砕処理して、超微粉末または微粉末に成すという目的を、略多角形状(但し、正多角形を含む)の粉砕室に投入された粉砕媒体および被粉砕物を高位側から低位側に向けて一挙に自重落下させ、粉砕媒体が衝突する時に発生する衝撃力により被粉砕物を粉砕するように構成するという構造にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は、被粉砕物を食用に最適なサイズに粉砕処理するボールミル装置を示し、図1において、このボールミル装置1は、球形状のボールA…(図5参照)と、樽形状のボールB…(図5参照)と、稲若葉やケール等の被粉砕物C(図5参照)とをステンレス製の粉砕室2に所定量投入した後、粉砕室2を粉砕処理に最適な速度で回転(望ましくは高速回転)して、被粉砕物Cを食用に最適なサイズ(微粉末または超微粉末)に粉砕処理するものである。
この実施例では、1個の重量が約2.5g、直径が約12mmのボールAを略30kg投入し、1個の重量が約50g、直径が約19mm、長さが約27mmのボールBを略100kg投入して粉砕処理するが、ボールAの重量は約2.5g以上または以下に変更してもよく、その直径は約12mm以下または以上に変更してもよく、投入量は約30kg以下または以上に変更してもよい。また、ボールBの重量は約50g以上または以下に変更してもよく、その直径は約19mm以下または以上に変更してもよく、長さは、約27mm以下または以上に変更してもよく、投入量は約100kg以下または以上に変更してもよい。またボールAについてはその直径が約20mmのもの、約13mmのもの、約5mmのものを任意の割合にて使用すべく構成してもよい。ここで上述のボールA,Bおよび粉砕室2はステンレス(剛性部材)で構成されている。
上述の粉砕室2は、図5、図6に示すように、ボールA,Bおよび被粉砕物Cを所定量投入するのに適した内部容積を有する壁部内面を、その前端側中心部および後端側中心部の間に設定した回転軸芯線aを中心として略六角形状(この実施例では正六角形)に形成し、ボールA,Bおよび被粉砕物Cの投入・排出が許容される投入口2aを、粉砕室2の前端側中央部に開口し、投入口2a(図1〜図4参照)を気密状態に密閉および閉塞する蓋部3を、該投入口2aに着脱可能に設けている。
また、図3、図4に示すように、蓋部3は、投入口2aと合致する大きさ、形状に形成され、投入口2aに蓋部3を嵌合および嵌着した時、投入口2aの外周縁部に取り付けた締付けハンドル13…を、蓋部3の外周縁部に係止すると共に、投入口2aの気密状態が確保される状態に締付け固定する。
さらに図5に示すように、粉砕室2に投入されたステンレス製のボールA,Bおよび被粉砕物Cを撹拌するボルト型の突起4を、粉砕室2の合計六面の各壁部2b内面に対して径方向内方(回転軸芯方向)に向けて突設すると共に、図6に示すように、粉砕室2の回転軸芯線aと平行に複数の突起4…を所定間隔(約7.5cm)を隔てて一列状に複数個配列(例えば5個配列)している。また、同図に示す如く、隣り合う壁部2b…の突起4が軸芯線方向において互い違いとなるように千鳥状(オフセット配置)に配列している。なお、隣り合う壁部2b…の突起4はオフセットしないように配置してもよい。
上述の突起4は、図7に示すように、壁部2bに形成した孔部2cに対して径方向に挿入され、粉砕室2内部に突出する突起4(この実施例では六角頭部を有するボルトを用いている)のネジ部4aに螺合したナット5および粉砕室2外部に突出するネジ部4aに螺合したナット6で締付けて、径方向内方に対して所望の突出量に突出した状態に固定する。一方、突起4を、所望の突出量に可変調節する場合、ナット5,6による締付け固定を一旦、解除した後、突起4を径方向に移動させ、被粉砕物Cを所望のサイズに粉砕するのに適した突出量に可変調節する。この実施例では、それぞれの突起4…を略同一の高さ、および略同一の突出量に設定している。
また、1つの壁部2bにおいて互に隣接する突起4,4相互の間隔は約7.5cm以下または以上の間隔に変更してもよく、突起4…の本数は、5本以下または以上の本数に変更してもよい。さらに、壁部2b…に突設した突起4…を、壁部2b…毎に異なる高さ、かつ異なる突出量に可変調節してもよく、一つの壁部2bに配列した突起4…を、それぞれ異なる高さ、突出量に可変調節してもよい。または、突起4のネジ部4aを、粉砕室2内部に露出する軸部周面に形成せず、ナット5,6が螺合される軸部周面のみに形成してもよい。
ところで、図2、図3、図4に示すように、粉砕室2の後端側外面部(粉砕時に底部側となる外面部)の回転中心部に直結した軸部7を、旋回フレーム14の後端側中央部に固定した軸受部8で軸受して、軸受部8上に固定した減速機付きモータ9の駆動力により、スプロケット10,11およびチェーン12を介して、一方向に定速回転(被粉砕物Cを粉砕するのに最適な回転速度、約65Hz回転)する。また、粉砕室2を、予め設定した時間毎に正逆回転してもよく、粉砕室2の回転速度は約65Hz以下または以上に変更してもよい。
上述の、旋回フレーム14は、粉砕室2の両側部および底面部を囲むような大きさ、形状に形成され、旋回フレーム14の両端部に固定した軸部15を、基台16の左側部に起立する支持台17上部に固定した軸受部18と、右側部に起立する支持部17上部に内蔵した軸受部18とで軸受して、粉砕室2全体を、右側支持部17に内蔵した減速機付きモータ19の駆動力により、スプロケット20,21およびチェーン22を介して、投入口2aが下向きとなる略垂直姿勢と、上向きとなる略鉛直姿勢との間で所望の角度に前後回動(傾動)する。
つまり、被粉砕物Cを投入するのに適した角度(投入口2aが斜め上向き、または略真上向きとなる角度)と、被粉砕物Cを粉砕するのに最適な角度(投入口2aが斜め上向き、または略正面向きとなる角度)と、粉砕済みの被粉砕物Cを排出するのに適した角度(投入口2aが斜め下向き、または略真下を向いた角度)とに回動することができる。なお、粉砕室2を、ギヤやウォーム、ハンドル等の回動手段を介して、手動操作にて所望の角度に前後回動すべく構成してもよい。
さらに、図3に示すように、始動スイッチ23、停止スイッチ24、回転速度調整スイッチ25等のスイッチ類および計器類を、右側支持部17の操作面に配置している。また、図1、図2に示すように、キャスタまたはコロ等の輪体26を各支持部17下部に取り付けて、ボールミル装置1全体を所望の場所に移動し得るように構成している。なお、図7において矢印INは粉砕室2の内方を示し、矢印OUTは粉砕室2の外方を示す。
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、ボールミル装置1により稲若葉やケール等の被粉砕物Cを粉砕処理する作用について説明する。
まず、図1に示すように、粉砕室2を、被粉砕物Cを投入するのに適した角度(投入口2aが斜め上向きとなる角度)に停止保持した後、蓋部3を、粉砕室2の投入口2aから取り外して、所定量(約30kg)のボールA…と、所定量(約100kg)のボールB…と、所定量(約20kg)の被粉砕物Cとを、粉砕室2内部に投入した後、図2に示す如く蓋部3を、粉砕室2の投入口2aに嵌合して気密状態に密閉および密封する。
ここで、粉砕室2内を一旦、真空状態と成した後に、粉砕室2内にNガスを投入し、粉砕室2内のO量低減を図って、被粉砕物Cの酸化を防止すると共に、被粉砕物Cに含まれるビタミン等の栄養分が劣化するのを防止することが望ましく、さらに、ボールミル装置1の全体を冷却雰囲気中(例えば約10℃の雰囲気中)において稼動させ、粉砕時において粉砕室2内部が温度上昇するのを抑止することが望ましい。
次に、図3、図4、図5に示すように、粉砕室2を、被粉砕物Cを粉砕するのに最適な角度(投入口2aが斜め上向きとなる角度)に回動した後、または回動させながら、モータ9の駆動力により被粉砕物Cを粉砕するのに最適な速度で回転させ、粉砕室2の低位側壁部2b…に堆積するボールA,Bおよび被粉砕物Cを高位側に持ち上げ移動させ、ボールA,Bおよび被粉砕物Cを、粉砕室2の高位側壁部2bから低位側壁部2bに向けて一挙に自重落下させながら、壁部2b…に突設した複数の突起4…に衝突させて様々な方向に分散させて略均一に撹拌する。
かつ、ボールA,Bを互いに衝突させながら、粉砕室2の壁部2b…内面に突設した突起4…および低位側壁部2bに衝突させて、その衝突時に生じる衝撃力を利用して、ボールA,Bおよび壁部2b…の対向面間と、ボールA,Bの対向面間と、ボールA,Bおよび突起4…の対向面間に入り込んだ被粉砕物Cとを外気に何等接触させることなく粉砕処理する。ここで、少なくとも粉砕室2は、被粉砕物Cを粉砕するのに適した温度に冷却手段にて冷却保持され、この状態で粉砕処理が実行される。
上述の撹拌処理および粉砕処理を所定時間連続して行い、被粉砕物Cを、微粉末状または超微粉末状に粉砕し、これを麺や豆腐、餅、飲み物等の様々な食品に添加(混入)した場合、摂取時の喉越しがよくなる。上述の被粉砕物Cは食用に最適なサイズ(約0.5μm〜約80μmの範囲に含まれるサイズの微粉末状、望ましくは約60μm以下、さらに望ましくは約20μm以下)の微粉末状に粉砕処理する。また、ボールAおよびボールBの何れか一方のみの粉砕媒体を用いて粉砕処理してもよい。
粉砕処理後、粉砕室2は、粉砕済みの被粉砕物Cを排出するのに適した角度(投入口2aが斜め下向きとなる角度)に停止保持され、その後蓋部3を、粉砕室2の投入口2aから取り外して、ボールA,Bおよび粉砕済みの被粉砕物Cを取り出し、被粉砕物CのみをボールA,Bから分離および回収して、麺や豆腐、餅、ケーキ、飲み物等の食品に所定量添加(混入)する。また微粉末それ自体を栄養補助食品に加工してもよい。以下、上述と同様にして、被粉砕物Cの粉砕処理を継続して行う。
このように、ボールA,Bおよび被粉砕物Cを、略六角形状(正六角形を含む)の内壁面を有する粉砕室2の回転力により高位側に移動および持ち上げ、粉砕室2の高位側壁部2b…から低位側壁部2b…に向けて一挙に自重落下させるので、従来のボールミルよりも、ボールA,Bおよび被粉砕物Cの落差が大きく、被粉砕物Cを微粉末状に粉砕するのに必要な衝撃力が確実に得られると共に、食用に最適なサイズに粉砕処理することができ、粉砕された稲若葉やケール等の微粉末を食品に混入して食する際の喉越しも良好となる。
また、ボールA,Bおよび被粉砕物Cを、粉砕室2の壁部2b…内面に突設した突起4…に衝突させて撹拌かつ粉砕するので、被粉砕物Cを、所望のサイズに粉砕処理する作業が短時間で行え、処理能力の向上を図ることができる。
図8はボールミル装置の他の実施例を示し、この実施例では上述の突起4(図7参照)を、粉砕室2の壁部2b…に対して平行2列状に配置し、かつ1つの壁部2dにおいて隣設列の各突起4…が互い違いとなるように千鳥状に配列している。この場合、突起4…が千鳥状に配列された壁部2dを、壁部2bに開口した開口部2e…に対して気密状態に固定するので、先の実施例のように一直線上に配列した突起4…に衝突させるものに対して、衝突回数および分散回数が多くなり、被粉砕物Cの粉砕効率が向上する。この図8に示す実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図8において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図9は、ボールミル装置のさらに他の実施例を示し、この実施例では一列状および2列千鳥状の突起4(図7参照)を組み合わせて配列するように構成している。突起4…が一列状および2列千鳥状に配列された壁部2d,2dを、壁部2bの開口部2e…に固定するので、一列状および千鳥状に配列した何れか一方の突起4…に衝突させるものに対して、ボールA,Bおよび被粉砕物Cを様々な方向に分散かつ撹拌することができ、上述の実施例と同等または、それ以上の作用、効果を奏することができる。また、突起4…が一列状に配列された壁部2dを、壁部2bの開口部2eから取り外して、突起4…が非オフセット構造にて2列平行に配列された壁部2dと交換することもでき、突起4…を所望する配列に変更および組み合わせることができる。
図10はボールミル装置のさらに他の実施例を示し、この実施例では粉砕室2を所謂両持ち構造にて回転すべく構成したものである。つまり、粉砕室2の前後両端部を軸受すると共に、ボールA,Bおよび被粉砕物Cを壁部2bに開口した開口部2eから投入して、その開口部2eを壁部2dにより気密状態に密閉かつ密封した後、粉砕室2を粉砕処理に最適な速度で回転させるように構成している。このように構成すると、粉砕室2の回転軸芯線aが偏心しないので、被粉砕物Cを食用に最適なサイズに粉砕処理する作業の安定性向上を図ることができる。この図10に示す実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図10において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図11、図12はボールミル装置のさらに他の実施例を示すものであって、図11は六角形状の粉砕室2の1つの壁部2bを粉砕室2の内部から見た状態で示す図面、図12は図11のX−X線矢視断面図である。
この実施例においては、壁部2bの内面にステンレス等の剛性部材から成るナット構造の複数の突起27を設けるが、図11に示すように、これらの突起27は回転軸芯線aに沿って複数列設けられると共に、隣接する突起列の突起27が互い違いとなるように千鳥状に配置している。
しかも、上述の突起27は図12に示すように壁部2bの内面側の基端27aから回転軸芯側の先端27bにかけて六角形状に形成されている。
上述の各突起27は図12に示すように壁部2bに形成された孔部2cに粉砕室2の外側から配置したボルト28に対してスプリングワッシャ等のワッシャ29を介して強固に締付け固定されたものである。
なお、図11においては六角形状の粉砕室2の1つの壁部2bについてのみ図示したが他の5面の壁部2bについても図11と同等に構成されている。
このように、上述の突起27をその基端27aから先端27bにかけて途中に凹部がない六角形状に形成したので、それぞれの突起27の突出長さLの全長が稲若葉、ケール等の被粉砕物Cの粉砕に寄与し、この結果、粉砕効率が大幅に向上して、被粉砕物Cを約60μm以下の微粉末(詳しくは横軸に粉砕後の粒子径をとり、縦軸に相対粒子量をとった場合の測定曲線のピーク値の値が60μm以下になる粉砕状態)に粉砕することができると共に、粉砕処理時間のさらなる短縮を図ることができる。
加えて、上記複数の突起27の千鳥状配置によりボールA,B(特に直径が約20mmのボールAと、直径が約13mmのボールAと、直径が約5mmのボールAとを所定割合に混合して用いることが望ましい)の衝突回数、分散回数が増大するので、被粉砕物Cの粉砕効率向上を図ることができる。
図11、図12で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果に
ついては図1〜図7で示した先の実施例とほぼ同様であるから、図11、図12において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略するが、突起27はその外観形状が六角形状のものに代えて、三角柱状、四角柱状、五角柱状のものを用いてもよい。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の粉砕媒体は、実施例のボールA,Bに対応し、
以下同様に、
被粉砕物Cは、稲若葉、ケールに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、被粉砕物Cとしては麦若葉などの他の被粉砕物であってもよく、突起4,27の配列個数並びに突起列の数は適宜増減してもよい。また、上記各実施例を任意に組合せてボールミル装置を構成してもよい。
本発明のボールミル装置を示す斜視図。 粉砕室の傾動作用を示す側面図。 粉砕室の支持構造態を示す平面図。 粉砕時の傾動状態を示す斜視図。 粉砕室の断面図。 突起の千鳥状配置を内部から見た状態で示す展開図。 突起の取付け構造を示す断面図。 ボールミル装置の他の実施例を示す平面図。 ボールミル装置のさらに他の実施例を示す平面図。 粉砕室支持構造の他の実施例を示す平面図。 ボールミル装置のさらに他の実施例を示す部分説明図。 図11のX−X線矢視断面図。
符号の説明
A,B…ボール(粉砕媒体)
C…被粉砕物
2…粉砕室
2b,2d…壁部
4,27…突起

Claims (8)

  1. 多数の粉砕媒体が投入された粉砕室を回転して、該粉砕室に投入された被粉砕物を上記各粉砕媒体が衝突する時に生じる衝撃力で粉砕するボールミル装置であって、
    上記粉砕室の壁部内面を、該粉砕室の回転軸芯を中心として略多角形状に構成した
    ボールミル装置。
  2. 上記略多角形状を有する粉砕室の壁部内面を、該粉砕室の回転軸芯を中心として略六角形状に構成した
    請求項1記載のボールミル装置。
  3. 上記粉砕媒体および被粉砕物を撹拌する突起を設け、上記粉砕室の少なくとも1つの壁部内面または全ての壁部内壁面に複数突設された
    請求項1または2記載のボールミル装置。
  4. 上記特許は壁部内面側の基端から回転軸芯側の先端にかけて角柱状に形成された
    請求項3記載のボールミル装置。
  5. 上記壁部の突起は、粉砕室の回転軸芯線に沿って該軸芯線方向に所定間隔を隔てて複数配列された
    請求項3または4記載のボールミル装置。
  6. 上記粉砕室の回転軸芯線に沿う突起列を複数列設け、隣接する突起列の突起が互い違いとなるように配置した
    請求項5記載のボールミル装置。
  7. 上記突起を、それぞれの壁部の内面に対して複数列状に配置した
    請求項3〜6の何れか1に記載のボールミル装置。
  8. 上記粉砕媒体は、異なる大きさ、または/および異なる形状に形成された複数種類のボールに設定した請求項1〜7の何れか1に記載のボールミル装置。
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