JP2005095273A - 巻きおしぼり製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シート材への散水量を調整して、シート材の厚みや長さに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造可能な巻きおしぼり製造装置を提供すること。
【解決手段】 ROMには、図9に示す流量パラメータテーブルが設けられており、この流量パラメータテーブルには、噴射ポンプの駆動力がシート材の厚みt及び長さLに関連付けられて記憶されている。よって、使用するシート材の厚みtや長さLに応じてシート材への散水量を調整することができるので、シート材Sの散水過多または散水不足の発生を抑制することができ、その結果、シート材の厚みtや長さLに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりMを製造することができるのである。
【選択図】 図9

Description

本発明は巻きおしぼり製造装置に関し、特に、シート材への散水量を調整して、シート材の厚みや長さに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造可能な巻きおしぼり製造装置に関するものである。
紙や不織布からなるシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを製造する巻きおしぼり製造装置がある。この巻きおしぼり製造装置は、従来より、水を散水するための散水手段を備えており、その散水手段によりシート材に水を散水して、適度な湿り気が付与された巻きおしぼりを製造可能に構成されるのが一般的である。
そして、季節やユーザーの趣向に応じて、暖かい巻きおしぼりや冷たい巻きおしぼりを製造可能に構成された巻きおしぼり製造装置も提案されている。例えば、特許第3213837号公報に記載の巻きおしぼり製造装置は、加熱冷却用熱電素子により加熱または冷却された水(温水または冷水)をポンプの圧送力によりシート材に散水し、暖かな巻きおしぼりや冷たい巻きおしぼりを製造可能に構成されている。
特許第3213837号公報(段落[0054]、図3など)
ところで、近年では、より高級感の有る巻きおしぼりを提供するべく、厚いシート材を使用して巻きおしぼりのニーズが高まっており、従来の薄いシート材に加え、厚いシート材でも巻きおしぼりを製造可能な巻きおしぼり製造装置の開発が進められている。更に、状況に応じて種々の直径の巻きおしぼりを提供可能とするべく、シート材長さを変更可能な巻きおしぼり製造装置の開発も進められている。
しかしながら、従来の巻きおしぼり製造装置では、シート材への散水量が一定であるため、シート材の厚みや長さを変更した場合には、散水過多または散水不足が発生してしまい適切な湿り具合の巻きおしぼりを提供できなくなるばかりか、巻きおしぼりの成形自体が不可能になるという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、シート材への散水量を調整して、シート材の厚みや長さに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造することができる巻きおしぼり製造装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の巻きおしぼり製造装置は、タオルロールから帯状のシート材を引き出す送給手段と、その送給手段により引き出されたシート材を所定の長さに切断する切断手段と、その切断手段よりも前記シート材の搬送経路下流側に配設されると共に前記シート材に散水して湿り気を付与する散水手段と、前記切断手段により切断されたシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する成形手段とを備えたものであり、前記シート材に関する情報を指定する指定手段と、その指定手段により指定された情報に応じて前記散水手段による散水量を調整する調整手段とを備えている。
請求項2記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項1記載の巻きおしぼり製造装置において、前記指定手段は、前記シート材の厚みに関する情報を指定する厚み指定手段を備えており、前記調整手段による前記散水量の調整は、その厚み指定手段により指定されたシート材の厚みに応じて行われるように構成されている。
請求項3記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項1又は2に記載の巻きおしぼり製造装置において、前記指定手段は、前記切断手段により切断するシート材の長さに関する情報を指定する長さ指定手段を備えており、前記調整手段による前記散水量の調整は、その長さ指定手段により指定されたシート材の長さに応じて行われるように構成されている。
請求項4記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項1から3のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置において、前記調整手段は、前記散水手段による散水時間を変更する散水時間変更手段を備えており、その散水時間変更手段で前記散水時間を変更することにより、前記指定手段により指定された情報に応じて前記散水量の調整を行うように構成されている。
請求項5記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項1から4のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置において、前記調整手段は、前記散水手段による単位時間当たりの散水流量を変更する散水流量変更手段を備えており、その散水流量変更手段で前記散水流量を変更することにより、前記指定手段により指定された情報に応じて前記散水量の調整を行うように構成されている。
請求項6記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項4又は5に記載の巻きおしぼり製造装置において、前記散水時間を規定する時間パラメータデータ又は前記散水流量を規定する流量パラメータデータの少なくとも一方が、前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられたパラメータテーブルデータと、そのパラメータテーブルデータを記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶されたパラメータテーブルデータから、前記厚み指定手段によって指定された前記シート材の厚み又は前記長さ指定手段によって指定された前記シート材の長さの少なくとも一方に対応する時間パラメータデータ又は流量パラメータデータの少なくとも一方を読み出す読み出し手段とを備え、前記調整手段による前記散水量の調整は、その読み出し手段により前記パラメータテーブルデータから読み出された前記時間パラメータデータ又は流量パラメータデータに基づいて、前記散水時間または散水流量の少なくとも一方を前記散水時間変更手段または散水流量変更手段により変更することにより行われる。
請求項7記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項6記載の巻きおしぼり製造装置において、前記時間パラメータデータは、前記成形手段によりロール状に巻き込まれるシート材であって、前記切断手段により切断された後の前記シート材へ散水する際の前記散水手段の散水時間を規定する切断後時間パラメータデータを備えており、前記パラメータテーブルデータには、その切断後時間パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されている。
請求項8記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項6又は7に記載の巻きおしぼり製造装置において、前記流量パラメータデータは、前記送給手段によりタオルロールから引き出され前記成形手段に引き込まれるシート材であって、前記切断手段により切断される前の前記シート材へ散水する際の前記散水手段の散水流量を規定する引き込み時流量パラメータデータを備えており、前記パラメータテーブルデータには、その引き込み時流量パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されている。
請求項9記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項6から8のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置において、前記流量パラメータデータは、前記成形手段によりロール状に巻き込まれるシート材であって、前記切断手段により切断された後の前記シート材へ散水する際の前記散水手段の散水流量を規定する切断後流量パラメータデータを備えており、前記パラメータテーブルデータには、その切断後流量パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されている。
請求項10記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項8又は9に記載の巻きおしぼり製造装置において、前記散水手段の散水流量を下限値と上限値との間で設定する散水流量設定手段と、その散水流量設定手段により設定された値が前記下限値から上限値までの範囲に占める割合を算出する算出手段とを備えると共に、前記引き込み時流量パラメータデータ又は切断後流量パラメータデータの少なくとも一方は、最小値データと最大値データとを備え、前記調整手段による前記散水量の調整は、前記算出手段により算出された割合に対応して前記最小値データから上限値データまでの範囲で算出される前記引き込み時流量パラメータデータ又は切断後流量パラメータデータに基づいて前記散水時間または散水流量の少なくとも一方を変更することにより行われる。
請求項11記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項10記載の巻きおしぼり製造装置において、前記散水流量設定手段は、停止位置に応じて異なる抵抗値を出力すると共に、正逆方向へ回転可能操作可能なロータリースイッチにより構成されている。
請求項12記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項6から11のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置において、前記パラメータテーブルデータには、前記送給手段による前記シート材の引き出し動作が開始されてから前記散水手段による散水動作を開始するまでの待機時間を規定する初期待機時間パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されており、前記散水手段による散水は、その初期待機時間パラメータデータで規定される待機時間の経過後に行われる。
請求項13記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項6から11のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置において、前記パラメータテーブルデータには、前記切断手段による切断操作が開始されてから前記散水手段による散水動作を開始するまでの待機時間を規定する切断後待機時間パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されており、前記散水手段による散水は、その切断後待機時間パラメータデータで規定される待機時間の経過後に行われる。
請求項14記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項12又は13に記載の巻きおしぼり製造装置において、前記散水手段は、水を貯留する貯留部と、その貯留手段に貯留される水を圧送する圧送手段と、その圧送手段により圧送された水を前記シート材に散水する散水ノズルと、その散水ノズルと前記圧送手段とを互いに接続して水の流路を形成する送水ホースとを備えると共に、前記パラメータテーブルデータには、前記送給手段による前記シート材の引き出し動作が開始されてから前記散水手段による散水動作を開始するまでの待機時間、又は、前記切断手段による切断操作が開始されてから前記散水手段による散水動作を開始するまでの待機時間の少なくとも一方の待機時間の間の前記圧送手段の予圧駆動力を規定する予圧駆動力パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されており、前記圧送手段は、前記少なくとも一方の待機時間の間は、前記予圧駆動力パラメータデータで規定される予圧駆動力に基づいて駆動されている。
請求項15記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項14記載の巻きおしぼり製造装置において、前記送水ホースは、その頂部が前記貯留部及び散水ノズルよりも高い位置を通過するように引き回されるものであり、前記予圧駆動力パラメータデータの値は、前記圧送手段により圧送される水が前記送水ホースの頂部に到達しない程度の予圧駆動力をその圧送手段に付与するものである。
請求項16記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項14又は15に記載の巻きおしぼり製造装置において、前記初期待機時間パラメータデータの値は、前記シート材の長さが少なくとも最も短い場合の待機時間が他の場合の待機時間よりも長くされると共に、前記予圧駆動力パラメータデータの値は、前記シート材の長さが少なくとも最も短い場合の予圧駆動力が他の場合の予圧駆動力よりも大きくされている。
請求項17記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項15又は16に記載の巻きおしぼり製造装置において、前記引き込み時流量パラメータデータの少なくとも最小値データは、前記散水手段から散水が行われない値に規定されている。
請求項1記載の巻きおしぼり製造装置によれば、シート材に関する情報を指定する指定手段と、その指定手段により指定された情報に応じて散水手段による散水量を調整する調整手段とを備えているので、シート材に関する情報を指定手段で指定することにより、その情報に応じてシート材への散水量を調整手段により調整することができ、その結果、各種のシート材に応じて適切な湿り気が付与された巻きおしぼりを製造することができるという効果がある。
請求項2記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項1記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、厚み指定手段によりシート材の厚みを指定した場合には、その指定したシート材の厚みに応じて散水量が調整手段によって調整されるので、散水過多または散水不足の発生を抑制することができるという効果があり、その結果、シート材の厚みに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造することができるという効果がある。
請求項3記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項1又は2に記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、長さ指定手段によりシート材の長さを指定した場合には、その指定したシート材の長さに応じて散水量が調整手段によって調整されるので、散水過多または散水不足の発生を抑制することができるという効果があり、その結果、シート材の長さに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造することができるという効果がある。
請求項4記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、調整手段は、散水手段による散水時間を変更する散水時間変更手段を備えているので、例えば、シート材の長さに応じて散水時間を変更することにより、かかるシート材の先端から後端まで過不足なく適切に散水することができるという効果があり、その結果、シート材の長さに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造することができるという効果がある。
請求項5記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項1から4のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、調整手段は、散水手段による単位時間当たりの散水流量を変更する散水流量変更手段を備えているので、例えば、シート材の厚みに応じて散水流量を変更したり、更には、厚みが同じでもその長さに応じて散水流量を変更することにより、かかるシート材に過不足なく適切に散水することができるという効果があり、その結果、シート材の厚みや長さに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造することができるという効果がある。
また、シート材の厚みが厚い場合や長い場合には、散水流量を大きくする一方、シート材の厚みが薄い場合や短い場合には、散水流量を小さくすることで、シート材の搬送速度を高速化しても、散水過多や散水不足を発生させることなく搬送することができるので、その分、巻きおしぼりの製造時間の短縮を達成することができるという効果がある。
請求項6記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項4又は5に記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、時間パラメータデータ又は流量パラメータデータとシート材の厚み又は長さとを関連付けたパラメータテーブルデータが記憶手段に記憶されており、調整手段による散水量の調整は、そのパラメータテーブルデータから読み出し手段によって読み出された各パラメータデータに基づいて行われるので、ユーザーは、シート材の厚みや長さに応じて散水時間や散水量を指定する必要がなく、シート材の厚みや長さを指定するだけで良いので、その分、ユーザーの操作負担の軽減を図ることができると共に、散水量の調整の高速化と確実化を達成することができるという効果がある。
請求項7記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項6記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、成形手段によりロール状に巻き込まれるシート材であって、切断手段により切断された後のシート材へ散水する際の散水手段の散水時間を規定する切断後時間パラメータデータを備えており、パラメータテーブルデータには、その切断後時間パラメータデータがシート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されているので、かかる切断後パラメータデータにより規定された散水時間だけシート材へ散水を行うことにより、散水過多または散水不足の発生を抑制することができるという効果があり、その結果、シート材の厚みや長さに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造することができるという効果がある。例えば、シート材の長さに応じて散水時間が変更されることにより、薄いシート材または短いシート材での散水過多や厚いシート材または長いシート材での散水不足などを抑制することができる。
請求項8記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項6又は7に記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、送給手段によりタオルロールから引き出され成形手段に引き込まれるシート材であって、切断手段により切断される前のシート材へ散水する際の散水手段の散水流量を規定する引き込み時流量パラメータデータを備えており、パラメータテーブルデータには、その引き込み時流量パラメータデータがシート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されているので、かかる引き込み時流量パラメータデータにより規定された散水流量でシート材への散水を行うことにより、例えば、成形手段に引き込まれるシート材先端部を適切な状態に湿らせて、かかる先端部への散水過多や散水不足に起因する成形手段での成形不良の発生を抑制することができるという効果がある。
また、シート材の厚みが厚い場合や長い場合には、散水流量を大きくする一方、シート材の厚みが薄い場合や短い場合には、散水流量を小さくすることで、シート材の搬送速度を高速化しても、散水過多や散水不足を発生させることなく搬送することができるので、その分、巻きおしぼりの製造時間の短縮を達成することができるという効果がある。
請求項9記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項6から8にいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、流量パラメータデータは、成形手段によりロール状に巻き込まれるシート材であって、切断手段により切断された後のシート材へ散水する際の散水手段の散水流量を規定する切断後流量パラメータデータを備えており、パラメータテーブルデータには、その切断後流量パラメータデータがシート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されているので、かかる切断後流量パラメータデータにより規定された散水流量でシート材へ散水を行うことにより、散水過多または散水不足の発生を抑制することができるという効果があり、その結果、シート材の厚みや長さに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造することができるという効果がある。例えば、シート材の厚みや長さに応じて散水流量が変更されることにより、薄いシート材または短いシート材での散水過多や厚いシート材または長いシート材での散水不足などを抑制することができる。
また、シート材の厚みが厚い場合や長い場合には、散水流量を大きくする一方、シート材の厚みが薄い場合や短い場合には、散水流量を小さくすることで、シート材の搬送速度を高速化しても、散水過多や散水不足を発生させることなく搬送することができるので、その分、巻きおしぼりの製造時間の短縮を達成することができるという効果がある。
請求項10記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項8又は9に記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、散水流量設定手段を備えており、かかる散水流量設定手段でユーザーが散水流量を設定した場合には、その設定値に基づいて散水流量が調整されるので、巻きおしぼりの湿り具合を任意に設定することができるという効果がある。また、その散水流量は、予め定められた最小値データと最大値データとの間で調整されるので、散水流量設定手段で散水流量をユーザーが不用意に設定した場合でも、散水過多や散水不足となることを抑制して、適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造することができるという効果がある。
請求項11記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項10記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、散水流量設定手段は、停止位置に応じて異なる抵抗値を出力すると共に、正逆方向へ回転可能操作可能なロータリースイッチにより構成されているので、ロータリースイッチを用いた簡易な構成で散水流量設定手段を実現できると共に、ユーザーの操作性を向上させることができるという効果がある。
請求項12記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項6から11のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、パラメータテーブルデータには、送給手段によるシート材の引き出し動作が開始されてから散水手段による散水動作を開始するまでの待機時間を規定する初期待機時間パラメータデータがシート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されており、散水手段による散水は、その初期待機時間パラメータデータで規定される待機時間の経過後に行われるので、例えば、成形手段に引き込まれるシート材の先端部に対し、その厚みや長さに応じた適正なタイミングで散水することができ、かかる先端部への散水過多や散水不足に起因する成形手段での成形不良の発生を抑制することができるという効果がある。また、無駄な水の散水を抑制することができるので、少ない水で効率よくシート材に湿り気を付与することができるという効果がある。
請求項13記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項6から11のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、パラメータテーブルデータには、切断手段による切断操作が開始されてから散水手段による散水動作を開始するまでの待機時間を規定する切断後待機時間パラメータデータがシート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されており、散水手段による散水は、その切断後待機時間パラメータデータで規定される待機時間の経過後に行われるので、シート材の厚みや長さに応じた適正なタイミングで散水することができ、その結果、シート材の散水過多や散水不足を抑制して、シート材の厚みや長さに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造することができると共に、無駄な水の散水を抑制することができるので、少ない水で効率よくシート材に湿り気を付与することができるという効果がある。
請求項14記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項12又は13に記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、パラメータテーブルデータには、所定の待機時間の間の圧送手段の予圧駆動力を規定する予圧駆動力パラメータデータがシート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されており、圧送手段は、所定の待機時間の間は、予圧駆動力パラメータデータで規定される予圧駆動力に基づいて駆動されているので、所定の待機時間が経過して散水タイミングが到来した場合には、散水ノズルからの散水を即座に実行することができるという効果がある。また、その予圧駆動力は、シート材の厚みや長さに関連付けられているので、散水にかかる応答速度をシート材の厚みや長さに応じて変更させることができ、その結果、シート材の散水過多や散水不足を抑制して、シート材の厚みや長さに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりを製造することができるという効果がある。
請求項15記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項14記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、送水ホースは、その頂部が貯留部及び散水ノズルよりも高い位置を通過するように引き回されるものであり、予圧駆動力パラメータデータの値は、圧送手段により圧送される水が送水ホースの頂部に到達しない程度の予圧駆動力をその圧送手段に付与するものである。よって、散水にかかる応答速度を高めるために、所定の待機時間の間、圧送手段に予圧駆動力を付与した場合でも、圧送された水は送水ホースの頂部を越えて圧送されないので、無駄な水が散水ノズルから散水されることを抑制して、少ない水で効率よくシート材に湿り気を付与することができるという効果がある。
請求項16記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項14又は15に記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、初期待機時間パラメータデータの値は、シート材の長さが少なくとも最も短い場合の待機時間が他の場合の待機時間よりも長くされると共に、予圧駆動力パラメータデータの値は、シート材の長さが少なくとも最も短い場合の予圧駆動力が他の場合の予圧駆動力よりも大きくされている。即ち、成形手段に引き込まれるシート材の先端部へ散水するタイミングを遅らせることにより、かかる先端部が散水過多となることを抑制して、散水過多に起因する成形手段での成形不良の発生を抑制することができるという効果がある。また、散水タイミングを遅らせる場合には、種々の条件に起因するばらつきにより、散水タイミングが遅れすぎ、シート材の先端部が目標値よりも散水不足となるおそれがあるため、予圧駆動力を大きくして応答速度を高めることにより、散水不足を確実に抑制することができるという効果がある。
請求項17記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項15又は16に記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、引き込み時流量パラメータデータの少なくとも最小値データは、散水手段から散水が行われない値に規定されているので、例えば、散水流量設定手段により下限値が設定された場合、即ち、湿り具合が最も少ない巻きおしぼりの製造が指定された場合には、成形手段に引き込まれるシート材の先端部への散水を行わないようにすることにより、湿り具合がより少ない巻きおしぼりを確実に製造することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例における巻きおしぼり製造装置1の外観斜視図であり、上カバー3が取り外された状態の巻きおしぼり製造装置1を図示している。まず、この図1を参照して、巻きおしぼり製造装置1の外観構成について説明する。
巻きおしぼり製造装置1は、紙、不織布、化学繊維パルプ等からなるシート材を使用して巻きおしぼりM(図3参照)を製造するための装置であり、図1に示すように、本体2と、上カバー3とを主に備えている。本体2は、巻きおしぼり製造装置1の骨格をなす部材であり、略箱状体の外観を有して構成されている。この本体2の上方(図1上側)は、図1に示すように、開口して構成されており、この開口部は、上カバー3によって閉封することができる。
なお、上カバー3は、その一対の開閉軸3aが本体2に凹設された一対の凹溝2aに回転可能に軸支される。また、凹溝2aの一端側(図1左側)には、開口部が開口されているので、回転軸3aを凹溝2aから抜き取ることにより、上カバー3を本体2から容易に取り外すことができる。従って、後述するタオルロールRや水タンクTの交換作業等を行う場合には、凹溝2a及び開閉軸3aの軸支部を支点として上カバー3を開放して作業を行うこともできる一方、巻きおしぼり製造装置1の上方(図1上側)に上カバー3を開放するためのスペースが確保できない場合には、図1に示すように、かかる上カバー3を取り外して作業を行うこともできる。
本体2の前面パネル2bには、ユーザーが各種操作を行うための操作パネル4が設けられている。この操作パネル4には、運転・停止ボタン4aなどの各種ボタンが設けられており、これらのボタンを押下することにより、各種の操作が行われる。また、操作パネル4には、7セグメントLED4bなどの各種表示装置が設けられており、巻きおしぼり製造装置1の設定状態や各種の操作メッセージ等が必要に応じて表示される。例えば、7セグメントLED4bには、複数本の巻きおしぼりMを製造する場合に、残りの製造本数がカウントダウン表示される。
操作パネル4の下方(図1下側)には、受け皿兼用蓋5が開閉可能かつ着脱可能に配設されている。この受け皿兼用蓋5は、開放状態において、その上面側に複数本の巻きおしぼりMを載置可能に構成されており(図3参照)、製造された巻きおしぼりMは、巻きおしぼり製造装置1内から受け皿兼用蓋5上に放出され、ユーザーに提供される。
受け皿兼用蓋5の下方(図1下側)には、開口部2b1が開口形成されている。この開口部2b1は、後述する水受け皿7の取り出し口となる部位であり、受け皿兼用蓋5と略同等の幅を有すると共に、本体2の内部空間内と連通して構成されている(図3参照)。なお、水受け皿7及び上述した受け皿兼用蓋5の詳細構成については、後述する。
本体2の内部空間内には、後述するように、複数の部材や装置などが収納されており(図3参照)、これらの内のタオルロールRと、送給手段20と、水タンクTとは、図1に示すように、その交換等の作業性を考慮して、本体2の開口部近傍に配設されている。
タオルロールRは、巻きおしぼりMの原料となるシート材S(図3参照)の終端を中芯に接着してロール状に巻回したものであり、図1に示すように、本体2の前面パネル2b側、即ち、上カバー3の軸支側(図1右奥側)とは反対側に着脱自在に保持されている。よって、上カバー3が半開とされる場合でも、本体2の前面パネル2b側を大きく開放して、タオルロールRの上方に十分な作業スペースを確保することができるので、その交換作業を円滑に行うことができる。
送給手段20は、タオルロールRからシート材Sを引き出すための駆動装置であり、シート材Sを本体2の背面側に向かって引き出すべく(図3参照)、タオルロールRよりも本体2の背面側に配設されている。水タンクTは、巻きおしぼりMに湿り気を付与するための水を貯留する容器であり、本体2の背面側に着脱自在に配設されている。
次に、図2を参照して、巻きおしぼり製造装置1の電気的構成について説明する。図2は、巻きおしぼり製造装置1の電気的構成を模式的に示したブロック図である。制御回路Cには、CPU71、ROM72、RAM73、各種駆動回路81〜86、各種制御回路87,88等が備えられ、これらはバスライン74を介して相互に接続されている。
CPU71は、巻きおしぼり製造装置1による巻きおしぼりMの製造を実行するべく、バスライン74により接続された各部を制御する演算装置である。ROM72は、CPU71により実行される制御プログラムや固定値データ等を格納した書換不能なメモリであり、図7に示すフローチャートのプログラムはROM72内に格納されている。また、RAM73は、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するためのメモリである。
ROM72には、時間パラメータテーブル72aと、流量パラメータテーブル72bとが設けられている。時間パラメータテーブル72aは、シート材Sの厚みt及び長さLと開始時待ち時間Ts、切断時待ち時間Tc及び切断時動作時間Tmとの対応関係を記憶したテーブルであり(図8参照)、CPU71は、この時間パラメータテーブル72aの内容に基づいて散水手段40(噴射ポンプ83a)の駆動(待機時間及び駆動時間)を制御する。
なお、厚みtは、後述する厚み切り換えスイッチ70(図6(b)参照)によって設定されたシート材Sの厚みを、長さLは、後述する長さ設定つまみ80(図6(b)参照)によって設定されたシート材Sの切断長さを、それぞれ意味し、例えば、厚みtが「厚い」に、長さLが「30cm」に、それぞれ設定された場合には、開始時待ち時間Tsの値が「100ms」になることを表している(図8参照)。
流量パラメータテーブル72bは、シート材Sの厚みt及び長さLと引き込み時駆動力Pp及び切断時駆動力Pcとの対応関係を記憶したテーブルであり(図9参照)、CPU71は、この時間パラメータテーブル72aの内容に基づいて散水手段40(噴射ポンプ83a)の駆動(散水量など)を制御する。
なお、引き込み時駆動力Pp及び切断時駆動力Pcには、それぞれ最小値及び最大値が規定されており(図9参照)、これら最小値及び最大値は、後述する流量調整つまみ60(図6(a)参照)の下限値(Min)及び上限値(Max)にそれぞれ対応している。即ち、流量調整つまみ60が下限値(Min)又は上限値(Max)に設定された場合には、引き込み時駆動力Pp及び切断時駆動力Pcの値は最小値または最大値となり、流量調整つまみ60が下限値(Min)と上限値(Max)との間に設定された場合には、引き込み時駆動力Pp及び切断時駆動力Pcの値は、流量調整つまみ60と同じ比率で決定される。
例えば、流量調整つまみ60の下限値(Min)から上限値(Max)までの可動範囲を100とした場合に、その流量調整つまみ60が可動範囲の30%に設定されると、引き込み時駆動力Pp及び切断時駆動力Pcの値は、「最小値+(最大値−最小値)×0.3」となる。よって、流量パラメータテーブル72bは、例えば、厚みtが「厚い」に、長さLが「30cm」に、流量調整つまみ60が可動範囲の30%に、それぞれ設定された場合には、引き込み時駆動力Ppの値が「178(=160+(220−160)×0.3)パルス/s」に、切断時駆動力Pcの値が「240(=225+(275−225)×0.3)パルス/s」に、それぞれ決定されることを表している。
ここで、図2に戻って説明する。RAM73には、シート厚みフラグ73aとシート長さメモリ73bとが設けられている。シート厚みフラグ73aは、シート材Sの厚みtを記憶するためのフラグであり、後述する厚み切り換えスイッチ70(図6(b)参照)の設定状態に応じて、「0」又は「1」に更新される。即ち、厚み切り換えスイッチ70が「厚い」側に切り換えられた場合は、シート厚みフラグ73aの値が「0」に更新され、厚み切り換えスイッチ70が「薄い」側に切り換えられた場合は、シート厚みフラグ73aの値が「1」に更新される。
一方、シート長さメモリ73bは、シート材Sの長さLを記憶するためのフラグであり、後述する長さ設定つまみ80(図6(b)参照)の設定状態に応じて、「0」から「5」の範囲で更新される。即ち、長さ設定つまみ80が「18cm」に設定された場合は、シート長さメモリ73aの値が「0」に更新され、その状態から長さ設定つまみ80による設定値が「6cm」増加する毎にシート長さメモリ73aの値が「1」加算される。よって、長さ設定つまみ80が「48cm」に設定された場合には、シート長さメモリ73aの値が「5」に更新される。
なお、CPU71は、図3に示すように、割込端子71aを備えて構成されている。この割込端子71aには、送給モータ81aに規定値以上の電流(過電流)が流れた場合に、過電流検出回路81bから出力される検出信号93が入力されるように構成されており、過電流の検出により、過電流検出時処理(割込処理)が即座に実行される。
送給モータ駆動回路81は、CPU71からの指示に基づいて送給モータ81aを駆動制御するための回路であり、送給モータ81aは、駆動ローラ23(図3参照)に回転力を付与するためのモータである。送給モータ81aを駆動することにより、駆動ローラ23が所定回転数だけ回転され、タオルロールRからシート材Sが所定寸法長だけ引き出される。
送給モータ駆動回路81は、過電流検出回路81bを備えている。過電流検出回路81bは、送給モータ81aに過電流が流れた場合に、CPU71の割込端子71aへ検出信号93を出力するための回路である。過電流検出回路81bは、送給モータ81aに流れる電流値を監視し、この電流値が規定値以上となった場合に過電流の発生と判断して、検出信号93をCPU71へ出力するように構成されている。
なお、送給モータ81aに過電流が流れたということは、タオルロールRのシート材Sが終端に達したことを意味している。即ち、タオルロールRの中芯に挿嵌されるロール回転ガイドRaは、後述するように、シート材Sの引き出し方向への移動が案内溝13の第2側壁部材13bによって規制されている(図3参照)。よって、タオルロールRのシート材Sが終端に達した場合には、シート材Sの引き出し抵抗の増大により、駆動ローラ23の回転抵抗が大きくなる。その結果、送給モータ81aの負荷が増大することにより、送給モータ81aに規定値以上の電流(過電流)が流れる。
切断モータ駆動回路82は、CPU71からの指示に基づいて切断モータ82aを駆動制御するための回路であり、切断モータ82aは、回転刃32(図3参照)に回転力を供給するためのモータである。切断モータ82aを上述した送給モータ81aと連動する所定のタイミングで駆動することにより、回転刃32が回転して、タオルロールRから引き出されたシート材Sが先端部から所定寸法長の位置で切断される。
噴射ポンプ駆動回路83は、CPU71からの指示に基づいて噴射ポンプ83aを駆動制御するための回路であり、噴射ポンプ83aは、水タンクT(図3参照)から吸引した水を散水部42(図3参照)へ送出するためのポンプである。噴射ポンプ83aを駆動することにより、タオルロールRから引き出されたシート材Sに散水部42から水が散水され、巻きおしぼりMに湿り気が付与される。
ここで、噴射ポンプ83aの駆動力や噴射時間は、上述したように、時間パラメータテーブル72a及び流量パラメータテーブル72bにシート材Sの厚みt及び長さLと関連付けられつつ、噴射時間や待機時間、或いは、単位時間当たりのパルス数として予め規定されている(図8及び図9参照)。CPU71は、厚み設定スイッチ70及び流量設定つまみ80により設定された厚みt及び長さLに対応する噴射時間や待機時間、或いは、駆動力(パルス数)を各パラメータテーブル72a,72bから読み出して噴射ポンプ駆動回路83に指示する一方、噴射ポンプ駆動回路83は、その指示された時間及び駆動力(パルス数)に基づいて噴射ポンプ83aを駆動制御する。
その結果、例えば、シート材Sの長さLや厚みtに応じて散水時間や散水流量を変更したり、更には、厚みtが同じでもその長さLに応じて散水流量を変更することにより、シート材Sに過不足なく適切に散水することができるので、シート材Sの厚みtや長さLに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりMを製造することができる。
また、シート材Sの厚みtが厚い場合や長さLが長い場合には、散水流量を大きくする一方、シート材の厚みtが薄い場合や長さLが短い場合には、散水流量を小さくすることで、シート材Sの搬送速度を高速化しても、散水過多や散水不足を発生させることなく搬送することができるので、その分、巻きおしぼりMの製造時間の短縮を達成することができる。
なお、流量パラメータテーブル72bに規定されるパルス数は、噴射ポンプ83aに内蔵される駆動モータの単位時間当たりの回転数に比例しており、よって、パルス数が大きい程、噴射ポンプ83aの駆動力が大きい、即ち、吐出圧力が大きくなり、シート材Sへの単位時間当たりの散水流量が大きくなる。
ヒータ駆動回路84は、CPU71からの指示に基づいてヒータ84aを駆動制御するための回路であり、ヒータ84aは、貯留手段としての貯留室を備えると共に、その貯留室内に貯留される水を所定の温度に加熱して、所定の温度に維持するいわゆる電熱器である。ヒータ84a(図3参照)を駆動することにより、シート材Sに温水が噴射(散水)され、暖かな巻きおしぼりMが製造される。
なお、本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、水の加熱手段としてのヒータ84aのみを備える構成としたが、必ずしもこれに限られるわけではなく、ヒータ84aに代えて、又は、ヒータ84aに加えて、水の冷却手段を備えるように構成することは当然可能である。水の冷却手段としては、公知の種々の技術を適用することができ、例えば、ペルチェ素子(電子冷凍素子)を使用することができる。これにより、シート材Sに冷水を噴射(散水)して、冷たい巻きおしぼりMを製造することができる。
搬送モータ駆動回路85は、CPU71からの指示に基づいて搬送モータ85aを駆動制御するための回路であり、搬送モータ85aは、搬送ベルト51(図3参照)に回転力を供給するためのモータである。搬送モータ85aを駆動することにより、上述した回転刃32によって所定寸法長で切断された一枚のシート材Sが搬送ベルト51によって下流側へ搬送される。
反転モータ駆動回路86は、CPU71からの指示に基づいて反転モータ86aを駆動制御するための回路であり、反転モータ86aは、反転リング53(図3参照)に回転力を供給するためのモータである。反転モータ86aを駆動することにより、反転リング53が駆動され、その反転リング53は、搬送ベルト51と共動して、シート材Sをロール状に巻き込んで巻きおしぼりMを製造する。
音声・表示制御回路87は、CPU71からの指示に基づいて7セグメントLED4bなどの各種表示装置による表示を制御すると共に、スピーカ88による警告音等の出力を制御するための回路である。
センサ制御回路89は、各種センサ90の検出状態を確認して、CPU71に出力するための回路であり、CPU71は、その各種センサ90の検出状態に応じて送給モータ81a等の駆動を制御する。例えば、受け皿兼用蓋5が閉じられていると後述する光センサ120によって検出された場合には、CPU71は、巻きおしぼりMが本体2内で詰まってしまうことを防止するべく、上述した運転・停止ボタン4aの押下を無効として、巻きおしぼりMの製造を禁止する。なお、各種センサ90には、後述するや光センサ120の他に、例えば、温度センサ(図示せず)が含まれており、この温度センサにより、ヒータ84aの温度異常が検出される。
他の入出力回路91には、上述した運転・停止ボタン4aを含む各種ボタン92が接続されている。例えば、運転・停止ボタン4aがユーザーによって押下された場合には、その押下がバスライン74を介してCPU71によって検知され、CPU71は、各駆動回路81〜89等を制御することにより、送給モータ81a等を駆動して、巻きおしぼりMの製造等を行う。
なお、各種ボタン92には、後述する流量設定つまみ60、厚み切り換えスイッチ70及び長さ設定つまみ80(図6(a),(b)参照)が含まれている。CPU71は、これら各つまみ60,80及びスイッチ70の設定状態を定期的に監視し、設定状態の変更が検出された場合には、その設定状態に応じて、シート材Sへの散水量や切断長さを変更する。
次に、図3を参照して、巻きおしぼり製造装置1の内部構成について説明する。図3は、巻きおしぼり製造装置1の側断面図であり、理解を容易とするために、主要な構成のみを模式的に図示している。例えば、図3では、送水ホース43の一部や光センサ120の図示が省略されている。
巻きおしぼり製造装置1は、主に、ロール保持手段10、送給手段20、切断手段30、散水手段40、成形手段50とから概略構成されている。ロール保持手段10は、タオルロールRを回転自在に保持するためのものであり、収納室11と、支持溝12と、案内溝13とを主に備えている。収納室11は、タオルロールRを収納するための部材であり、図3に示すように、側面視略U字状に形成されつつ上方(図3上方)が開放して構成されている。タオルロールRは、この収納室11内により形成された収納空間内に収納され、その収納空間の上方から覆設される上カバー3によって被覆される。
なお、収納室11は、本体2に着脱自在に装着されている。即ち、収納室11は、上方が開放された略箱状体に構成されており、かかる箱状体を上方(図3上方)へ向けて引き抜くことにより、本体2から取り外すことができる一方、その箱状体の両側面(図3紙面奥側及び手前側)に突設された後述する案内溝13の裏面側を本体2の内側面に凹設された凹部に沿って嵌め込みつつ、かかる箱状体を下方(図3下方)へ向けて押し込むことにより、本体2内に装着される(図1参照)。
支持溝12は、タオルロールRを回転自在に保持するための部位であり、タオルロールRの両端面外側において互いに対向する収納室11の一対の側壁部(図3紙面手前側及び紙面奥側)において、図3に示すように、側面視略円弧状に凹設されている。タオルロールRは、その中芯に挿嵌される一対のロール回転ガイドRaが支持溝12に遊嵌されることにより、収納室11内において回転自在に保持される。
支持溝12からは、図3に示すように、案内溝13が上方に向かって直線状に延設されている。この案内溝部13は、タオルロールRの中芯に挿嵌されたロール回転ガイドRaを本体2の開口部から支持溝12へ案内すると共に、ロール回転ガイドRaがシート材Sの引き出し方向(図3右方向)へ移動することを規制するためのものであり、所定間隔を隔てつつ互いに対向して立設される第1及び第2側壁部材13a,13bを備えている。
よって、タオルロールRを交換する場合には、案内溝13の第1及び第2側壁部材13a,13b間に形成された案内経路によりロール回転ガイドRaを案内することができるので、支持溝12への着脱作業を容易として、タオルロールRの装着作業や取り出し作業の円滑化を図ることができる。
また、案内溝13(第1及び第2側壁部材13a,13b)は、その上端が収納室11の上端縁、即ち、本体2の開口部と略同一の高さに形成されると共に(図1参照)、図3に示すように、その上端部の案内経路幅がテーパ状に拡幅されている。よって、例えば、上カバー3を全開とすることができず、案内溝13を視認できない場合でも、かかる案内溝13へロール回転ガイドRaを容易に挿通させることができるので、案内溝13への位置合わせを容易として、タオルロールRの装着作業の円滑化を図ることができる。
更に、第2側壁部材13bの立設方向は、図3に示すように、支持溝12から上方(図3上方)へ向かって略垂直とされているので、シート材Sが終端に達した場合にかかるシート材Sがロール回転ガイドRaを引き寄せる方向(図3において支持溝12から駆動ローラ23へ向かう右斜め上方向)との間に所定の交差角を形成することができる。その結果、かかる交差角の分だけ、ロール回転ガイドRaの移動を確実に規制することができるので、タオルロールRのシート材Sが終端に達した場合には、かかる第2側壁部材13bによる規制作用によって、駆動ローラ23の回転抵抗を大きくして、送給モータ81a(図2参照)に既定値以上の電流(過電流)を確実に流させることができる。
なお、第2側壁部材13bは、図3に示すように、上方へ略垂直に延設されている必要は必ずしもなく、例えば、側面視略「く」字状(又は、逆「く」字状)に屈曲して構成されていても良い。これにより、第2側壁部材13bの傾斜部や屈曲部によりロール回転ガイドRaの移動の規制をより確実なものとすることができる。或いは、第2側壁部材13bの表面に係止突起を第1側壁部材13a方向へ向けて突設しても良い。この場合にも、ロール回転ガイドRaを係止して、その移動を確実に規制することができる。
送給手段20は、上述したロール保持手段10に回転自在に保持されたタオルロールRからシート材Sを引き出して、その引き出したシート材Sを後述する切断手段30及び散水部42へ送給するための装置であり、図3示すように、カバー部材22、駆動ローラ23、補助ローラ24等を主に備えている。
カバー部材22は、後述する駆動ローラ23等によってタオルロールRから引き出されたシート材Sを所定の方向へ案内するための部材であり、図3に示すように、その上流側(図3左側)は略水平に形成される一方、下流側(図3右側)は駆動ローラ23の外周に沿って円弧状に湾曲して形成されている。カバー部材22と駆動ローラ23との間の空隙がシート材Sの搬送経路とされている。シート材Sは、この搬送経路を通過することにより、下方へ案内され、後述する切断手段30及び散水部42へ送給される。
なお、搬送経路を形成するカバー部材22の湾曲面には、送給方向に延設される複数のリブが突出して形成されている。このリブにより、シート材Sとの摩擦抵抗を低減することができるので、かかるシート材Sを安定して送給することができる。
駆動ローラ23及び補助ローラ24は、タオルロールRからシート材Sを引き出すと共に、その引き出したシート材Sを上述した搬送経路を介して後述する切断手段30及び散水部42へ送給するための部材であり、これらは、図3に示すように、シート材Sを挟持可能に配設されている。
駆動ローラ23は、上述した送給モータ81a(図2参照)により駆動される回転部材であり、その外周面にゴム製のリング状体が周設されて構成されている。なお、このリンク状体は、シート材Sの幅方向(図3紙面垂直方向)に所定間隔を隔てつつ複数本(本実施例では4本)が配設されている。一方、補助ローラ24は、ステンレス等の金属材料から1本の略棒状体として構成されると共に、その両端側がカバー部材22に回転可能に軸支されている。
ここで、カバー部材22は、本体2に軸22aを介して回転可能に軸支されると共に、ねじりばね(図示せず)によって駆動ローラ23方向(図3反時計回り)に付勢されている。よって、かかるねじりばねの付勢力により補助ローラ24を駆動ローラ23へ向けて付勢して、シート材Sを駆動ローラ23へ押圧することができるので、かかるシート材Sを滑動させることなく確実に搬送することができる。
また、タオルロールRのシート材Sが終端に達し、シート材Sの引き出し抵抗が増大した場合にも、シート材Sに対する駆動ローラ23の滑動を防止することができるので、駆動ローラ23の回転抵抗を大きくして、送給モータ81a(図2参照)に過電流を確実に発生させることができる。その結果、タオルロールRのシート材Sが終端に達したことが確実に検出されるのである。
なお、カバー部材22を駆動ローラ23へ向けて付勢するねじりばねの付勢力は、略50g〜略250g程度とすることが好ましく、本実施例では、略150gに設定されている。かかる付勢力が略50gに満たない場合には、シート材Sを駆動ローラ23に十分に圧設させることができず、駆動ローラ23がシート材Sに対して滑動するおそれがあるからである。一方、略250gを超える場合には、駆動ローラ23の回転抵抗が大きくなり、送給モータ81aに過剰な負荷が作用するため、過電流が誤検出されるおそれがあるからである。
切断手段30は、上述した送給手段20から下方(図3下方)に垂下するシート材Sを所定寸法長で切断するための装置であり、固定刃31と回転刃32とを主に備えている。固定刃31は、シート材Sの幅方向(図3紙面垂直方向)に延設されており、この固定刃31とシート材Sを挟んで対向する位置には、回転刃32が回転可能に軸支されている。回転刃32は、連結ギヤ(図示せず)を介して、切断モータ82a(図2参照)に連結されており、この切断モータ82aが所定のタイミングで回転されることにより、回転刃32が反時計回り(図3左回り)に回転され、固定刃31との間に挟まれたシート材Sを先端部から所定寸法長の位置で切断する。
散水手段40は、シート材Sに湿り気を付与するためのものであり、タンク収納室41、噴射ポンプ83a、ヒータ84a、散水部42等を主に備えている。タンク収納室41は、水タンクTを着脱自在に収納するための部材であり、送給手段20よりも本体2の背面側(図3右側)に配設されている。水タンクTは、倒立状態でタンク収納室41内に収納され、その給水口Tmがポンプ吸水管を介して噴射ポンプ83aに連通される。
このように、水タンクTは、送給手段20および後述する散水部42よりも本体2の背面側(図3右側)に配設されているので、図3に示すように、タオルロールRから送給手段20によりシート材Sが引き出されている場合でも、かかる状態のまま水タンクTを交換することができる。よって、水タンクTとタオルロールRとの交換時期が一致せず、水タンクTのみを交換する場合でも、かかる水タンクTを本体2内から取り出すために送給手段20により一旦引き出されたシート材Sを巻き戻すといった煩雑な作業を不要とすることができる。
噴射ポンプ83aの吐出口は、図3に示すように、送水ホース43を介して、ヒータ84a及び散水部42に接続されている。ヒータ84aは、上述したように、内部の貯留室に所定量の水を保持(貯留)可能に構成されており、ヒータスイッチ(図示せず)がオンされることにより、その貯留室内の水を加熱制御して、所定の温度に維持する。ヒータ84a内で加熱された温水は、散水部42からシート材Sに散水される。
なお、送水ホース43は、図3では省略されているが、その頂部が噴射ポンプ83a及びノズル部42cよりも高い位置を通過するように引き回されているので、その流路内の水をノズル部42c及びヒータ84a側へ流下させて排出することができる。よって、その流路内に水が残留することを防止することができるので、例えば、暖かい巻きおしぼりMを製造するべく、シート材Sへ温水を散水したところ、次回製造時には、送水ホース43内に残留して冷たくなった水がシート材Sに散水されてしまい、冷たい巻きおしぼりが製造されるといった不具合を未然に防止することができる。
また、ヒータ84aは、上述したように、ペルチェ素子等を使用して、水を冷却可能に構成することは当然可能である。また、本実施例では、噴射ポンプ83aをヒータ84aの上流側に配置したが、これに代えて、噴射ポンプ83aをヒータ84aの下流側に配置することは当然可能である。即ち、噴射ポンプ83aの圧送力をヒータ84aへ吸引力として作用させ、ヒータ84aから吸い上げた水を送水ホース43へ圧送するように構成するのである。
散水手段42は、後述するカバー部材52の先端側(図3右側)に配設されており、散水ローラ42aと、散水本体42bと、ノズル部42cとを備えている。散水ローラ42aは、ステンレス等の金属材料から略棒状体に構成される回転体であり、散水本体42bの底面側(図3下側)に回転可能に軸支されると共に、後述する搬送ベルト51の搬送面と接触するように配設されている。よって、搬送ベルト51が駆動され、シート材Sが搬送ベルト51上を搬送されると、そのシート材Sの搬送と共に散水ローラ42aが回転される。なお、この散水ローラ42aの長手方向寸法は、搬送ベルト51の横幅(図3紙面垂直方向寸法)と略同等とされている。
散水本体42bは、シート材Sへ散水するための水を貯留するための部材であり、樹脂材料から後述するカバー部材52と一体に形成されている。この散水本体42bは、内部空間を有する略箱状体に形成されており、その内部空間内には、後述するノズル部42cから噴出された水が貯留される。
上述した散水ローラ42aは、散水本体42bの底面に開口形成された開口部に回転可能に軸支されており、その散水ローラ42aと底面の開口部との間には、若干の隙間が設けられている。よって、後述する噴射ノズル42cから噴射された水が散水本体42bの内部空間内に貯留され、かつ、搬送ベルト51の駆動開始により散水ローラ42aが回転されると、内部空間内に貯留された水が散水ローラ42aの回転によって開口部から流出し、シート材Sに散水される。
ノズル部42cの先端側は、散水本体42b内に開口されており、噴射ポンプ83aから送水ホース43を介して送出された水は、散水本体42bの内部空間内へ噴出され貯留される。なお、ノズル部42cの先端側は、先端端面側(図3下側)が閉塞されると共に、その側壁側(図3紙面手前側及び奥側)が開口されて構成されており、散水ローラ42aの長手方向全体に水を噴出可能とされている。
散水部42により湿り気が付与されると共に切断手段30により所定寸法長で切断された一枚のシート材Sは、成形手段50の搬送ベルト51上を下流側(図3左側)へ向かって搬送される。なお、散水部42から散水されシート材Sに吸収されなかった水は、搬送ベルト51又はケース54の底面(図4参照)を介して、後述する水受け皿7により回収されるので、巻きおしぼり製造装置1内の汚れや電装部品の故障等を防止することができる。
成形手段50は、シート材Sを円柱状(ロール状)に巻き込んで巻きおしぼりMに成形するための装置であり、搬送ベルト51と、カバー部材52と、反転リング53とを主に備えて構成されている。
本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、巻きおしぼりMを搬送ベルト51の片側面(図3上側)のみで成形するように構成されている。よって、上述したように、タオルロールRを本体2の前面パネル2b側に配設したことに起因して、シート材Sを本体2の背面側に向かって引き出す場合でも、そのシート材Sの成形処理経路を複雑化させることなく、巻きおしぼりMを操作パネル4が配設される本体2の前面パネル2b側から排出することができ、その結果、巻きおしぼり製造装置1の小型化を図りつつ、ユーザーの使い勝手の良い巻きおしぼり製造装置1を提供することができる。
搬送ベルト51は、複数の突起(図示せず)を外周面全域に有するゴム製の平ベルトであり、ケース54(図4参照)に回転可能に軸支される一対の回転ローラ51a間に架設されている。この搬送ベルト51の上側(図3上側)の搬送面には、カバー部材52が対向して配設されている。
カバー部材52には、搬送ベルト51との対向面間に複数の突起52aが洗濯板状に突出して形成されているので、搬送ベルト51により搬送されるシート材Sに適度な摩擦力を付与して、シート材Sの先端に巻き込みの核を確実に惹起させることができる。その結果、かかる核を中心として、シート材Sをロール状に確実に巻き込むことができ、成形不良の抑制を図ることができる。
カバー部材52の下流側(図3左側)には、傾斜部材52bがシート材Sの搬送方向(図3左方向)に向けて上昇傾斜して延設されている。この傾斜部材52bは、ロール成形時にシート材Sを保持するための部材であり、搬送ベルト51の幅方向(図3紙面垂直方向)に所定間隔を隔てつつ複数個(本実施例では、6個)が略櫛状に配設されている。
なお、各傾斜部材52の下面側(図3下側)には、カバー部材52と同様に、洗濯板状の突起が突設されている。また、複数個の傾斜部材52bの内の一部(本実施例では、2個)は、その先端側(図3左側)が後述する反転リング53の回転ローラ53aに接触可能な位置まで延設されており、かかる回転ローラ53aが上方へ移動された場合には、その上方への移動を抑制するように構成されている。
これら搬送ベルト51の各隣接間には、複数本(本実施例では、5本)の反転リング53がそれぞれ配設されている。反転リング53は、ゴム製のリングであり、ケース54(図4参照)に回転可能に軸支される一対の回転ローラ53a間に架設されると共に、搬送ベルト51と共同してシート材Sをロール状に巻き込むべく、図3に示すように、搬送ベルト51に対向して配設されている。
ここで、一対の回転ローラ53aの内のシート材Sの搬送方向側(図3左側)に位置する回転ローラ53aの両端は、ケース54に上下に刻設された縦溝54aに回転可能かつ搬送ベルト51側(図3下側)又は搬送ベルト51の反対側(図3上側)に向けて移動可能に挿嵌されている。よって、シート材Sをロール状に巻き込む場合には、そのロール直径の増加と共に反転リング53を上方に移動させることができるので、シート材Sの厚みやシート長に関わらず、巻きおしぼりMの成形を円滑に行うことができる。
搬送ベルト51が架設される回転ローラ51aの一方には、搬送モータ85a(図2参照)が複数のギヤを介して連結されており、かかる搬送モータ85aが回転駆動されると、搬送ベルト51が反時計回り(図3左回り)に回転される。一方、反転リング53が架設される回転ローラ53aの一方には、反転モータ86a(図2参照)が複数のギヤを介して連結されており、かかる反転モータ86aが回転駆動されると、反転リング53が時計回り(図3右回り)に、即ち、搬送ベルト51と逆方向に回転される。なお、各連結ギヤの減速比や各モータ85a,86aの出力特性は、搬送ベルト51と反転リング53との両対向面の絶対速度搬送が略等しくなるように設定されている。
上述した散水部42を通過して搬送ベルト51の搬送方向上流側(図3右側)に垂下されたシート材Sは、搬送ベルト51の回転により下流方向(図3左方向)へ向かって搬送される。その結果、シート材Sは、カバー部材52との対向面間において、その先端に巻き込みの核が惹起されると共に、反転リング53との対向面間において、傾斜部材52bの下面側に保持されつつ、その惹起された核を中心としてロール状に巻き込まれることにより、円柱状の巻きおしぼりMに成形される。
なお、反転リング53と搬送ベルト51との対向面は、上述したように、互いに反対方向へ略等しい速度で移動されている。よって、両対向面の相対速度差を大きくすることができるので、シート材Sの巻き込み速度を高速化して、その分、巻きおしぼりMの成形時間の短縮を図ることができる。
巻きおしぼりMの成形が終了すると、反転リング53の回転が停止されるので、巻きおしぼりMは、搬送ベルト51の回転によって下流側(図3左側)へ向けて搬送され、後述する受け皿兼用蓋5上に放出される。
なお、搬送ベルト51の下流側には、図3に示すように、垂下帯59がケース54(図4参照)から吊設されている。この垂下帯59は、搬送中に巻きおしぼりMの巻きが崩れることを防止するための部材であり、柔軟性を有するゴム材料から搬送ベルト51と略同等の横幅を有するシート状に構成されている。よって、搬送ベルト51上を搬送される巻きおしぼりMは、この垂下帯59に外周面が擦られつつ下流側へ搬送されるので、巻きおしぼりMを転動させることなく搬送して、その巻きおしぼりMの巻きが崩れることを抑制することができる。
なお、巻きおしぼりMは、巻きの核を中心として右回り(図3時計回り)に巻き込まれるので、垂下帯59により巻き方向へ擦られることとなり、その巻きの終端が解けることはない。また、垂下帯59の基部(図3上側)は、ケース54(図4参照)に回転可能に軸支されており、巻きおしぼりMの搬送に伴って上下に移動可能に構成されている。更に、垂下帯59には、搬送ベルト51と対向する側(図3右側)の面に複数の突起部が突設されており、巻きおしぼりMへの接触抵抗が大きくなるように構成されている。
図3に示すように、成形手段50(搬送ベルト51)の下流端(図3左側)であって、本体2の前面パネル2b側(図3左側)には、受け皿兼用蓋5が配設されると共に、その受け皿兼用蓋5の下方には、水受け皿7が配設されている。
受け皿兼用蓋5は、上述したように、その開放時には、複数本の巻きおしぼりMを載置する受け皿として使用される一方、閉じた場合には、その裏面側で本体2の前面側を閉封する蓋として使用される(図1参照)。また、水受け皿7は、散水部42のノズル部42cから噴射された水を回収するための容器であり、本体2の前面パネル2bに開口する開口部2b1から着脱可能に構成されている。
なお、本体2の前面側には、ノズル部42cからの単位時間当たりの散水流量を設定するための流量設定つまみ60が設けられている(図6(a)参照)。この流量設定つまみ60は、その停止位置に応じて異なる抵抗値を出力すると共に、下限(Min)から上限(Max)の間で正逆方向へ回転操作が可能なロータリースイッチにより構成されている。
また、前面パネル2aの裏面2b1には、シート材Sの厚みt(図8及び図9参照)を切り替えるための厚み切り換えスイッチ70と、シート材Sの長さL(図8及び図9参照)を設定するための長さ設定つまみ80とがそれぞれ設けられている(図6(b)参照)。厚み切り換えスイッチ70は、2値切り換え式の可倒式スイッチであり、シート材Sの厚みtを「厚い」「薄い」のいずれか一方に設定可能に構成される。一方、長さ設定つまみ80は、6値切り換え式のロータリースイッチであり、シート材Sの長さLを「18cm〜48cm」の範囲の6cm刻みで設定可能に構成されている。なお、上述した切断手段30は、ここで設定された長さLでシート材Sを切断する。
次いで、図4及び図5を参照して、受け皿兼用蓋5及び水受け皿7の詳細構成について説明する。図4及び図5は、巻きおしぼり製造装置1の部分拡大断面図であり、それぞれ受け皿兼用蓋5が閉じられた状態と開放された状態とを表している。
受け皿兼用蓋5は、巻きおしぼりMが載置される載置面5aと、その載置面5aの後端側(図4下側、図5左側)から立設される後端壁5bと、それら載置面5aおよび後端壁5bの両側部(図4及び図5紙面奥側及び手前側)に互いに対向して立設される一対の側壁部5cとを主に備えており、これら各部材から上方(図4左側、図5上側)が開放され複数本の巻きおしぼりMを保持可能な容器状に構成されている(図11参照)。
載置面5aは、図4及び図5に示すように、前後方向(図5左右方向)両側が上昇傾斜されており、図5に示す側断面視において、略凹状に構成されている。載置面5aの前後方向略中央部には、規制板5a1が立設されている。この規制板5a1は、搬送ベルト51から載置面5a上に放出された巻きおしぼりMの移動を規制して整列させるための部材であり、後述する後端壁5bとの間に巻きおしぼりMの直径以上の間隔を隔てつつ(図11参照)、巻きおしぼりMの放出方向と略直交する方向(図4及び図5紙面垂直方向)に延在するように形成されている(図7参照)。
後端壁5bの上端部(図4左側、図5上側)は、搬送ベルト51により搬送されてきた巻きおしぼりMを搬送面へ向けて跳躍させるための部位であり、図5に示すように、受け皿兼用蓋5が開放されると、搬送ベルト51の下流端(図4及び図5右側)と隣接するように構成されている。よって、巻きおしぼりMが搬送ベルト51から搬送されてくると、その巻きおしぼりMを後端壁5bの上端部に接触させ跳ね返すことができるので、かかる巻きおしぼりMを載置面5aのより遠方へ向けて跳躍させることができる。
更に、この後端壁5bの上端部は、載置面5aへ向けて下降する1段の略階段状に形成されている。即ち、この階段状部には、搬送ベルト51側に配設される上段部5b1と、載置面5a側に配設される下段部5b2とが形成されているので、巻きおしぼりMを上段部5b1と下段部5b2とに順に接触させて跳ね返すことができるので、かかる巻きおしぼりMの勢いを阻害することなく載置面5aへ向けて跳躍させることができる。
なお、上述したように、本実施例の巻きおしぼり製造装置1によれば、受け皿兼用蓋5が開放された状態では、後端壁5bの上端が搬送ベルト51の下流側端部に隣接されるように構成されているので、搬送ベルト51から受け皿兼用蓋5の載置面5aへ巻きおしぼりMを直接放出することができる。よって、従来の巻きおしぼり製造装置のように、搬送ベルト51と受け皿兼用蓋5との間に案内板を架設して、かかる案内板上を転動させることにより、巻きおしぼりを受け皿兼用蓋5まで搬送する必要がない。
よって、案内板を不要とした分、部品点数を減少して、巻きおしぼり製造装置1全体としての製品コストの低減を図ることができるだけでなく、従来の巻きおしぼり製造装置のように、案内板上を転動する際に巻きおしぼりMの巻きが崩れてしまうことを回避することができるので、巻きおしぼりMを良好な巻き状態のままでユーザーに提供することができる。
両側壁部5cの外面(図4及び図5紙面奥側及び手前側)には、突出軸5c1がそれぞれ突設されており、この突出軸5c1は、後述する支持板8に凹設された保持溝9に回転可能かつ着脱自在に保持されている。よって、受け皿兼用蓋5は、図4及び図5に示すように、かかる突出軸5c1を支点として、開閉可能に構成されると共に、突出軸5c1を保持溝9から抜脱することにより、本体2から取り外し可能に構成されている。
支持板8は、両側壁部5cの外側に互いに対向して配設される一対の板状部材であり、これら支持板8の両対向面には、保持溝8が凹設されている。保持溝8は、上述した突出軸5c1を回転自在かつ着脱自在に保持するための断面略コ字状の凹溝であり、図4及び図5に示すように、その下端側(図4及び図5下側)に円弧状に形成される保持部で突出軸5c1を回転可能に保持すると共に、その突出軸5c1を上端側(図4及び図5上側)に開口形成された開口部から抜脱又は挿入することができる。
また、下端側の保持部と上端側の開口部とを連結する保持溝9の通過経路は、図4及び図5に示すように、正面視略く字状に屈曲して形成されている。そのため、受け皿兼用蓋5をユーザーが開閉操作する際に、その受け皿兼用蓋5が不用意に上方に持ち上げられた場合でも、かかる受け皿兼用蓋5の突出軸5c1が保持溝9の開口部から抜脱されることを抑制することができるので、受け皿兼用蓋5が開閉操作時に本体2から外れてしまうことを抑制することができる。その結果、受け皿兼用蓋5の開閉操作の操作性を向上させることができる。
なお、保持溝9の通過経路は、本体2の背面側(図4及び図5右側)へ向けて、即ち、下端側の保持部が上端側の開口部よりも本体2の背面側(奥側)に配置されるように屈曲して形成されているので、その分、図5に示すように、開放した受け皿兼用蓋5を本体2の内部へ入り込ませることができる。よって、開放した受け皿兼用蓋5が本体2の前面パネル2b(図4及び図5左側)から突出する突出量を小さくすることができるので、かかる受け皿兼用蓋5が邪魔になり巻きおしぼり製造装置1の設置場所が制限されたり、巻きおしぼり製造装置1の美観が損なわれたりすることを抑制することができる。
また、保持溝9をこのように屈曲させて構成することで、受け皿兼用蓋5を取り外す場合には、かかる受け皿兼用蓋5を本体2の手前側(図4及び図5左側)に移動させつつ上方に持ち上げることで、取り外しが可能となる。即ち、受け皿兼用蓋5を本体2の奥側(図4及び図5右側)へ向けて移動させる必要がないので、かかる受け皿兼用蓋5と本体2内の各部材(例えば、搬送ベルト51等)との干渉を考慮する必要がなくなるので、干渉を回避するための空きスペースを設けることが不要となり、その分、巻きおしぼり製造装置1全体としての小型化を図ることができる。
本体2の開口部2b1の側壁には、図4及び図5に示すように、光センサ120が配設されている。この光センサ120は、照射した光の反射量の変化に基づいて受け皿兼用蓋5の開閉状態を検出するためのセンサであり、赤外線を照射する光源としての発光素子120aと、その反射光を受光する受光素子120bとを備えて構成されている。これら発光素子120aの光照射面と受光素子120bの光受光面とは、図4及び図5に示すように、受け皿兼用蓋5の側壁部5cと対向可能となるように、互いに開口部2b1の側壁の同一面上に配設されている。
なお、本実施例の光センサ120は、発光素子120aが赤外線LEDから構成されると共に、受光素子120bがフォトトランジスタから構成されている。但し、照射光は赤外線に限られるものではなく、他の波長の光を照射(受光)可能に構成することは当然に可能である。
発光素子120aから照射され、対象物(受け皿兼用蓋5の側壁部5c又は反対側の側壁)で反射した赤外線が受光素子120bにより受光されると、その受光量がセンサ制御回路89(図2参照)によりデジタル値にAD変換され、CPU71(図2参照)により読み取られる。CPU71は、読み取った値が予め定められたしきい値以上で有るか否かにより、受け皿兼用蓋5の開閉状態を判断する。
詳細には、受け皿兼用蓋5が閉じられている場合には、図4に示すように、発光素子120aの直前に受け皿兼用蓋5の側壁部5cが配置されるため、その発光素子120aから照射された赤外光は、受け皿兼用蓋5の側壁部5cで直接反射され、受光素子120bが受光する受光量は大きなもの(しきい値以上)となる。一方、受け皿兼用蓋5が開放されている場合には、図5に示すように、発光素子120aの前方には障害物がない状態となるので、発光素子120aから照射された赤外光は、開口部2b1の反対側の側壁で反射され、受光素子120bが受光する受光量は小さなもの(しきい値以下)となる。その結果、受光素子120bにより受光された受光量に応じて、受け皿兼用蓋5の開閉状態を検出することができる。
なお、本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、図5に示すように、光センサ120が開放状態にある受け皿兼用蓋5の側壁部5c端縁(図5上側端縁)に近接して配設されているので、受け皿兼用蓋5が図4に示す完全に閉じられていない場合、即ち、半開き状態となった場合であっても、受け皿兼用蓋5が開放されていると光センサ120が検出することはない。即ち、本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、受け皿兼用蓋5が図5に示す完全に開放された状態となった場合に、受け皿兼用蓋5が開放されていると光センサ120に検出させることができる。
受け皿兼用蓋5が閉じられていると光センサ120によって検出されると、CPU71(図2参照)は、上述したように、運転・停止ボタン4aの押下を無効として、巻きおしぼりMの製造を禁止する。よって、例えば、ユーザーが受け皿兼用蓋5が閉じられた状態のままで運転・停止ボタン4aを押下して、巻きおしぼりMの製造を指示した場合でも、その製造が開始されることを回避することができるので、受け皿兼用蓋5まで巻きおしぼりMが到達せず、本体2(成形手段50)内で巻きおしぼりMの詰まりが発生したり、更には、その詰まりに起因して搬送・反転モータ85a,86aの負荷が過大となり破損してしまうという不具合を未然に回避することができる。
また、本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、上述したように、受け皿兼用蓋5が閉じられた場合にその受け皿兼用蓋5が光センサ120の前方を遮るように構成されているので(図4及び図5参照)、受け皿兼用蓋5が本体2から取り外された場合には、図5に示す受け皿兼用蓋5が開放されている場合と同様の検出結果を光センサ120に発生させることができる。
よって、受け皿兼用蓋5を本体2から取り外した場合でも、巻きおしぼりMの製造が禁止されることはないので、かかる禁止動作が作動しないように、受け皿兼用蓋5が取り外されているか否かを検出する検出手段や、禁止動作を解除する解除手段などを別途設ける必要がなく、構成を簡素化することができるので、部品点数や設計コストを低減して、その分、巻きおしぼり製造装置1全体として製品コストの低減を図ることができる。
なお、受け皿兼用蓋5の側壁部5cが淡色(例えば、白色など)で構成される場合には、光センサ120の配設面と反対側の開口部2b1の側壁を濃色(例えば、黒色など)で構成することが好ましく、側壁部5cSが濃色で構成される場合には、開口部2b1の側壁を淡色で構成することが好ましい。これにより、受け皿兼用蓋5の開閉状態に応じて変化する反射光の光量差を大きくして、光センサ120の検出精度を高めることができる。
受け皿兼用蓋5の下方には、図4及び図5に示すように、水受け皿7が着脱可能に配設されている。この水受け皿7は、上述した散水部42から散水されシート材Sに吸収されなかった水を回収するための容器であり、上面側(図4及び図5上側)が開放された略箱状体に構成されている。
本体2の前面パネル2bには、上述したように、開口部2b1が形成されており、水受け皿7は、受け皿兼用蓋5の開閉状態に関わらず、開口部2b1を介して着脱可能に構成されている。よって、従来の巻きおしぼり製造装置のように、装置本体の前面パネルを取り外す必要がなく、水受け皿7の着脱操作が簡素化されるので、水受け皿7に貯留された水の廃棄を容易に行うことができる。なお、水受け皿7の横幅方向(図4及び図5紙面垂直方向)両側には、ガイド部材(図示せず)が配設されており、かかるガイド部材によって、水受け皿7の前後方向(図4及び図5左右方向)移動が案内される。
水受け皿7と搬送ベルト51との間には、図4及び図5に示すように、収集部材6が配設されている。この収集部材6は、搬送ベルト51又はケース54の底面54aを伝って流下した水を収集して、水受け皿7へ送出するための部材であり、流下する水をすべて収集するべく、上端(図4及び図5上側)に開放する収集口が底面54aの横幅(図4及び図5紙面垂直方向寸法)よりも若干大きな横幅を有して形成されている。なお、収集部材6によって収集された水は、その収集部材6の下端に縮径して形成された送出口6aから水受け皿7内へ送出される。
このように、搬送ベルト51等から流下する水は、収集部材6で収集されるので、水受け皿7の横幅(図4及び図5紙面垂直方向寸法)を搬送ベルト51等の横幅よりも狭く構成することができる。よって、従来の巻きおしぼり製造装置のように、搬送ベルト等から流下する水を水受け皿で直接収集するべく、その水受け皿の横幅を搬送ベルトの横幅よりも広く構成しておく必要がない。よって、その分、水受け皿7の横幅を小型化することができるので、上述したガイド部材を設けるためのスペースを水受け皿7の横幅方向両側に確保することができ、その結果、巻きおしぼり製造装置1の横幅をコンパクトに構成することができる。
ここで、水受け皿7の上面側(図4及び図5上側)には、その上面開放部を被覆する蓋部材7aが着脱可能に装着されると共に、その蓋部材7aには、収集部材6の送出口6aに対応する位置に開口部7a1が穿設されている。よって、水受け皿7の取り出し作業時には、かかる水受け皿7が揺れたり傾斜するようなことがあっても、内部に貯留された水が外部に流出してしまうことを蓋部材7aによって抑制することができるので、かかる取り外し作業を安全かつ迅速に行うことができる。
なお、水受け皿7又は蓋部材7aの少なくとも一方は、透明な樹脂材料から構成することが好ましい。水受け皿7を透明な樹脂材料で構成した場合には、かかる水受け皿7を本体2内から取り出すことなく、即ち、本体2内に設置したままの状態で、本体2の開口部2b1から水受け皿7内の水量を視認することができる。一方、蓋部材7aを透明な樹脂材料で構成した場合には、かかる蓋部材7aを取り外さなくても、水受け皿7内の水量を視認することができる。
次に、上述のように構成された巻きおしぼり製造装置1で実行される処理を、図7のフローチャートを参照して説明する。
図7は、CPU71により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。この処理は、巻きおしぼり製造装置1の電源の投入により開始され、電源が投入されている間、CPU71によって繰り返し実行される処理である。
なお、このメイン処理の実行中にCPU71に過電流検出回路81bからの検出信号93が入力された場合には、図示しない過電流検出時処理(割込処理)が即座に実行される。過電流検出時処理では、送給モータ81aの駆動が停止されると共に、タオルロールRのシート材Sが終端に達した旨がユーザーに報知される。
ここで、メイン処理のフローチャートの説明では、図8から図10を適宜参照しつつ説明する。図8及び図9は、それぞれROM72に設けられる時間パラメータテーブル72a及び流量パラメータテーブル72bの内容を模式的に示した図であり、図10は、散水手段40の動作状態を示すタイムチャートである。
CPU71は、メイン処理に関し、まず、初期設定処理(S1)を実行する。この初期設定処理では、タオルロールR(シート材S)の有無や各駆動装置の状態、受け皿兼用蓋5の開閉状態等をチェックして、その結果等を操作パネル4の表示装置へ表示すると共に、散水手段40の噴射ポンプ83aに予圧駆動力を付与する処理などが行われ、巻きおしぼり製造装置1が巻きおしぼりMの製造を開始できる状態に設定される。
なお、噴射ポンプ83aに付与される予圧駆動力は、散水にかかる応答速度を高めるためのものであり、上述した流量パラメータテーブルの予圧駆動力Pbにシート材Sの厚みt及び長さLと関連付けられて規定されている(図9参照)。CPU71は、厚み切り換えスイッチ70及び長さ設定つまみ80により設定された厚みt及び長さLに対応する予圧駆動力Pbを流量パラメータテーブルから読み出して、その値で噴射ポンプ83aを予め駆動しておく。
この噴射ポンプ83aへの予圧駆動力Pbの付与は、後述する開始時待ち時間Tsが経過するまで継続されるので(図10参照)、開始時待ち時間Tsの経過により、散水指示が発生した場合には、即座にノズル部42cからの散水を行うことができる。
ここで、送水ホース43は、上述したように、流路内に水が残留することを防止するべく、その頂部が噴射ポンプ83a及びノズル部42cよりも高い位置を通過するように引き回されているが、予圧駆動力Pbの値は、噴射ポンプ83aにより圧送される水が送水ホース43の頂部に到達しない程度の駆動力とされている。
そのため、散水にかかる応答速度を高めるために、所定の待機時間の間、噴射ポンプ83aに予圧駆動力を付与した場合でも、圧送された水は送水ホース43の頂部を越えて圧送されないので、無駄な水がノズル部42cから散水されることを抑制して、少ない水で効率よくシート材Sに湿り気を付与することができる。
S2の処理では、運転ボタン4aが押下されたか否かを確認し(S2)、運転ボタン4aが押下されていない場合には(S2:No)、各処理(S3)を実行する。各処理(S3)では、各種ボタン92(図3参照)による設定処理(例えば、巻きおしぼりMの製造本数など)やLED4b等の表示制御などが行われる。この各処理(S3)の実行後は、S2の処理へ移行する。
S2の処理において、運転ボタン4aの押下が確認された場合には(S2:Yes)、ユーザが巻きおしぼりMの製造開始を指示しているということであるので、巻きおしぼりMの製造を開始するべく、S4以降の処理を実行する。
この場合、CPU71は、まず、送給モータ81aを駆動して、駆動ローラ23を回転させることにより(図3参照)、タオルロールRからのシート材Sの引き出し動作を開始すると共に、搬送モータを駆動する(S4)。これにより、送給手段20から散水部42及び成形手段50に向けてシート材Sが移送されると共に、成形手段50の搬送経路内へのシート材S先端の引き込み準備が行われる。
シート材Sの引き出し動作を開始した後は(S4)、S5の処理へ移行して、運転ボタン4aの押下からTs秒が経過したか否かを確認し(S5)、Ts秒が経過するまで待機する(S5:No)。
なお、この待機時間Tsは、上述した時間パラメータテーブル72aに開始時待ち時間Tsとして、シート材Sの厚みt及び長さLと関連付けられて複数の値が規定されており(図8参照)、これら各開始時待ち時間Tsは、その値分の時間経過により送給手段20から垂下するシート材Sの先端が散水部42のノズル部42cの上流側に達するか或いは下流側まで通過するように設定されている。
従って、S5の処理において、運転ボタン4aの押下からTs秒が経過したと判断される場合には(S5:Yes)、シート材Sの先端が散水部42のノズル部42cに対して所定位置まで達したということであるので、噴射ポンプ83aを第1の条件で駆動して、ノズル部42cからシート材Sへ水の噴射(散水)を開始する(S6)。
なお、S6の処理における第1の条件とは、上述した流量パラメータテーブル72bに規定された引き込み時駆動力Ppを意味し、シート材Sの厚みt及び長さLと関連付けられて規定されている(図9参照)。CPU71は、厚み切り換えスイッチ70及び長さ設定つまみ80で設定された厚みt及び長さLに対応する引き込み時駆動力Ppの値を流量パラメータテーブル72bから読み出すと共に、その引き込み時駆動力Ppで噴射ポンプ83aを駆動する。よって、シート材Sには、その厚みt及び長さLに応じた散水がなされるので、散水過多や散水不足を抑制することができ、その結果、適度な湿り気の巻きおしぼりMが製造される。
なお、開始時待ち時間Tsの値は、シート材Sの長さLが最も短い場合(長さL=18cm)に最も長く(200ms)される一方、予圧駆動力Pbの値は、シート材Sの長さLが最も短い場合に最も大きく(180パルス/s)されている(図8及び図9参照)。その結果、成形手段50に引き込まれるシート材Sの先端部への散水タイミングを遅らせることにより、かかる先端部が散水過多となることを抑制して、散水過多に起因する成形手段50での成形不良の発生を抑制することができる。
また、散水タイミングを遅らせる場合には、種々の条件に起因するばらつきにより、散水タイミングが遅れすぎ、シート材Sの先端部が目標値よりも散水不足となるおそれがあるため、この場合には、予圧駆動力Pbを大きくして応答速度を高めることにより、散水不足を確実に抑制することができる。
更に、引き込み時駆動力Ppの最小値データは、散水ノズル42cから散水が行われない値、即ち、予圧駆動力Pbの値よりも小さくされているので、例えば、流量調整つまみ60が下限値(Min)が設定され(図6(a)参照)、湿り具合が最も少ない巻きおしぼりMの製造がユーザーから指示された場合には、成形手段50に引き込まれるシート材Sの先端部への散水を行わないようにすることにより、湿り具合がより少ない巻きおしぼりMを確実に製造することができる。
このように、所定のタイミングが到来するまでの間、所定の待機時間だけ散水動作を待機することにより、無駄な水の散水を抑制することができる。その結果、少ない水で効率良くシート材Sに散水でき経済的であるばかりか、水タンクT及び水受け皿7の交換頻度を低減して、ユーザーの負担の軽減を図ることがもできる。
シート材Sへの水の噴射動作を開始した後は(S6)、S8の処理へ移行して、成形手段50の搬送経路内へのシート材Sの引き込みが完了したか否かを確認し(S8)、その引き込み処理が完了するまで待機する(S8:No)。なお、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、駆動ローラ23の回転数を回転センサで検出し、その回転数が所定回数に達した場合に、シート材Sの引き込み処理が完了するように設定されている。
即ち、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、上述したように、長さ設定つまみ80(図6(b)参照)により、シート材Sの長さを18cmから48mmまでの範囲で6cm間隔の値に設定可能に構成されるので、それら各設定長さに対応する回転数分だけ駆動ローラ23を回転させるのである。
従って、駆動ローラ23が所定回数分だけ回転したと判断される場合には、ユーザーによって設定された長さ分だけのシート材Sの引き込み処理が完了したということであるので(S8:Yes)、送給モータ81a、噴射ポンプ83a及び搬送モータ85aの駆動を停止して(S9)、タオルロールRからのシート材Sの引き出しと、シート材Sへの散水と、シート材S先端の成形手段50への引き込みとの各作業を終了する。
これにより、シート材Sは、送給手段20から成形手段50に達する搬送経路上で保持される(図3参照)。なお、長さ設定つまみ80により設定されたシート材Sの長さが短い場合には(例えば、18cm)、シート材Sの先端は、成形手段50の入口近傍で停止される一方、長さ設定つまみ80により設定されたシート材Sの長さが長い場合には(例えば、48cm)、シート材Sは、成形手段50の搬送経路内(カバー部材22との対向面)へ更に引き込まれ、その先端に巻き込みの核が惹起される。
シート材Sの引き込み処理等を終了した後は(S8:Yes、S9)、切断モータ82aを駆動して、回転刃32を回転させることにより、シート材Sを固定刃33と共に切断する(S10)。そして、搬送モータ85aの駆動を再び開始して、搬送ベルト51を回転させることにより、シート材Sを成形手段50の搬送経路に沿って搬送すると共に、反転モータ86aを駆動して、反転リング53を回転させることにより、シート材Sをロール状に巻き込んで、巻きおしぼりMの成形を開始する(S11)。
なお、反転リング53は、搬送ベルト51と反対方向へ移動されると共に、その反転リング53の移動速度は、搬送ベルト51の移動速度と略等しくされている。また、シート材Sの切断後、後述する切断時待ち時間Tcが経過するまでの間は、散水にかかる応答速度を高めるべく、噴射ポンプ83aに予圧駆動力Pbが付与された状態で待機する(図10参照)。
巻きおしぼりMの成形を開始した後は(S11)、S12の処理へ移行して、切断モータ82aの駆動開始からTc秒が経過したか否かを確認し(S12)、Tc秒が経過するまで待機する(S12:No)。この待機時間Tcは、上述した時間パラメータテーブル72aに切断時待ち時間Tcとして、シート材Sの厚みt及び長さLと関連付けられて複数の値が規定されるものであり(図8参照)、散水動作を待機することにより散水過多による不具合を回避するべく、シート材Sの長さLが短くなるほど大きな値となる(即ち、待機時間が長くなる)ように規定されている。
従って、S12の処理において、切断モータ82aの駆動開始からTc秒が経過したと判断される場合には(S12:Yes)、散水動作の待機が終了したということであるので、噴射ポンプ83aを第2の条件で駆動して、ノズル部42cからシート材Sへ水の噴射(散水)を開始する(S13)。
なお、S13の処理における第2の条件とは、上述した流量パラメータテーブル72bに規定された切断時駆動力Pcを意味し、シート材Sの厚みt及び長さLと関連付けられて規定されている(図9参照)。CPU71は、厚み切り換えスイッチ70及び長さ設定つまみ80で設定された厚みt及び長さLに対応する切断時駆動力Pcの値を流量パラメータテーブル72bから読み出すと共に、その切断時駆動力Pcで噴射ポンプ83aを駆動する。よって、シート材Sには、その厚みt及び長さLに応じた散水がなされるので、散水過多や散水不足を抑制することができ、その結果、適度な湿り気の巻きおしぼりMが製造される。
例えば、シート材Sの厚みtが厚い場合には、噴射ポンプ83aの駆動力を大きくして、散水流量を多くする一方、シート材Sの厚みtが薄い場合には、噴射ポンプ83aの駆動力を小さくして、散水流量を少なくすることにより(図9参照)、シート材Sの搬送速度を高速化しても、散水過多や散水不足を発生させることなく搬送することができるので、その分、巻きおしぼりMの製造時間の短縮を達成することができる。
なお、切断時駆動力Pcの値は、シート材Sの長さLが最も短い場合(長さL=18cm)に最も大きく(255〜295パルス/s)されている(図9参照)。よって、上述したように、散水過多に起因する成形不良を抑制するべく、シート材Sの長さLが最も短い場合(長さL=18cm)の開始時待ち時間Tsの値を最も長く(200ms)して、そのシート材Sの先端部への散水タイミングを遅らせた場合でも(図8参照)、シート材Sが全体として散水不足となることを回避して、適切な湿り気の巻きおしぼりMを製造することができる。
このように、所定のタイミングが到来するまでの間、所定の待機時間だけ散水動作を待機することにより、無駄な水の散水を抑制することができる。その結果、少ない水で効率良くシート材Sに散水でき経済的であるばかりか、水タンクT及び水受け皿7の交換頻度を低減して、ユーザーの負担の軽減を図ることがもできる。
シート材Sへの水の噴射動作を開始した後は(S13)、S14の処理へ移行して、噴射ポンプ83aの駆動開始からTm秒が経過したか否かを確認し(S8)、Tm秒が経過するまで待機する(S14:No)。この待機時間Tmは、上述した時間パラメータテーブル72aに切断時動作時間Tmとして、シート材Sの厚みt及び長さLと関連付けられて複数の値が規定されるものであり(図8参照)、シート材Sの後端部への散水不足を回避するべく、シート材Sの長さLが長くなるほど大きな値となる(即ち、散水時間が長くなる)ように規定されている。
従って、S15の処理において、噴射ポンプ83aの駆動開始からTm秒が経過したと判断される場合には(S14:Yes)、シート材Sの後端までの散水動作が完了したということであるので、噴射ポンプ83aを停止して、ノズル部42cからシート材Sへ水の噴射(散水)を終了する(S15)。
なお、シート材Sへの散水時間(切断時動作時間Tm)が経過した後であって、巻きおしぼりMを連続して更に製造する場合には、散水にかかる応答速度を高めるべく、噴射ポンプ83aに予圧駆動力Pbを付与する一方、巻きおしぼりMの製造を終了する場合(例えば、1本のみ製造する場合、或いは、現在製造中のものが連続製造の最後のものに相当する場合)には、無駄や電力消費を抑制するべく、噴射ポンプ83aに予圧駆動力は付与されない(図10参照)。
S16の処理では、成形手段50で行われている巻きおしぼりMの成形が完了したか否かを確認し(S16)、かかる成形処理が完了するまで待機する(S16:No)。ここで、本実施例の巻きおしぼり製造装置1における成形手段50で巻きおしぼりMが成形される態様について説明する。S11の処理において巻きおしぼりMの成形が開始されると、シート材Sは、まず、搬送ベルト51の回転により搬送経路を下流方向(図3左方向)へ向かって搬送され、カバー部材52との対向面間を通過することにより、その先端に巻き込みの核が惹起され、その後、更に搬送されることにより、反転リング53との対向面間に達する。
反転リング53と搬送ベルト51との対向面は、互いに反対方向へ略等しい速度で移動されている。そのため、かかる対向面間に達したシート材Sは、その惹起された核を中心として、傾斜部材52bの下面側に保持されつつ、ロール状に巻き込まれる。その結果、従来の巻きおしぼり製造装置のように、シート材Sをロール状に巻き込むための処理経路長(ベルト長)を確保する必要がなく、反転リング53及び搬送ベルト51のベルト長を短縮することができるので、成形手段50を小型化して、その分、巻きおしぼり製造装置1全体としての小型化を図ることができる。
また、このように、反転リング53と搬送ベルト51との移動速度を略等しくすることにより、かかる対向面の相対速度差を最大とすることができるので、シート材Sの巻き込み速度を高速化して、その分、巻きおしぼりMの成形時間の短縮を図ることができる。
なお、例えば、製造時の寸法ばらつきや組み付け誤差、或いは、モータ出力特性のばらつき等に起因して、搬送ベルト51の移動速度よりも反転リング53の移動速度が高速となった場合でも、傾斜部材52bがシート材Sの搬送方向(図3左方向)に上昇傾斜して形成されているので、ロール成形時にシート材Sが搬送方向上流側(図3右方向側)に逆流してしまうことを防止することができる。よって、搬送ベルト51及び反転リング53の移動速度を厳密に一致させる必要がないので、その分、寸法ばらつきや組み付けばらつき等の要求レベルを抑制して、管理コストや等の製造コストを低減することができる。
シート材Sのロール成形が進行すると、シート材Sは、そのロール直径の増加に伴って、傾斜部材52bの傾斜に規制されることとなり、その傾斜部材52bの下面側において次第に搬送方向下流側(図3左方向)に移動される。この場合、反転リング53が巻回されるローラ53aの一方(図3左側)は、上述したように、ロール直径の増加に伴って、縦溝54aに沿いつつ上方(図3上方)に逃げることができる。
よって、シート材Sの厚さや長さに関わらずロール状に巻き込むことができるので、シート材Sの厚さや長さが変更されても、小径から大径までの種々のロール直径の巻きおしぼりMを確実に製造することができる。更に、シート材Sと反転リング53との接触状態を略一定とすることができるので、シート材Sの巻き込み強さを加減して、適切な巻き加減の巻きおしぼりMを成形することができる。
なお、従来の巻きおしぼり製造装置では、シート材Sが搬送方向下流側へ搬送されつつロール成形されたため、その搬送に起因して、成形上のばらつきが生じ易かった。これに対し、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、上述したように、シート材Sを傾斜部材52bの下面側に保持しつつ、ロール状に巻き込むことができるので、搬送に伴う成形上のばらつきを抑制して、巻きおしぼりMを安定した精度で成形することができる。
ここで、巻きおしぼりMの成形が完了したか否かは、S11の処理が開始されてから、即ち、搬送ベルト51及び反転リング53の回転が開始され、シート材Sのロール成形が開始されてから所定時間(以下、「成形時間Tn」と称す。)が経過したか否かを確認することにより行われる。なお、搬送ベルト51と反転リング53との始動タイミングが同時でない場合には、成形時間Tnの計測は、搬送ベルト51及び反転リング53のいずれか一方の始動タイミングを基準として計測すれば良い。
ここで、成形時間Tnは、ユーザーによって設定されたシート材Sの長さに基づいて算出される。即ち、成形時間Tnの値は、長さ設定つまみ80により設定されたシート材Sの長さLに比例しており、シート材Sのシート長が長い(短い)ほど、成形時間Tnの値は大きく(小さく)なり、ロール成形に費やされる時間が長く(短く)なる。
従って、S16の処理において、成形時間Tnの経過が確認された場合には、シート材Sのロール成形が完了し、巻きおしぼりMの成形が完了したということである(S16:Yes)。よって、この場合には(S16:Yes)、反転モータ86aを停止して、反転リング53の回転を停止させることにより(S17)、巻きおしぼりMを成形手段50から排出する。
即ち、反転リング53と搬送ベルト51との対向面間でのロール成形が終了した場合には、搬送ベルト51の回転を継続して、その移動速度を維持しつつ、S17の処理により、反転リング53の回転のみを停止して、その移動速度を「0」とするのである。これにより、ロール成形の終了したシート材S(即ち、巻きおしぼりM)を、搬送ベルト51の搬送方向下流側(図3左側)に向けて排出することができる。
よって、従来の巻きおしぼり製造装置のように、シート材Sをロール成形しつつ、そのシート材Sを対向面間の相対速度差で搬送(排出)する必要がなく、搬送ベルト51の移動速度でシート材Sを排出することができるので、その分、シート材Sの排出速度を高速化することができる。
なお、本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、搬送ベルト51を駆動する搬送モータ85aと反転リング53を駆動する反転モータ86aとの2つのモータを備えて構成されているので、反転モータ86aの回転を停止することにより、搬送ベルト53の回転を継続しつつ、反転リング53の回転のみを停止させることができる。よって、1のモータのみで搬送ベルト51及び反転リング53との両ベルトを駆動するように構成した場合のように、反転リング53の回転のみを停止させるために、その1のモータからの回転力の伝達を反転リング53側のみで停止させるべく、ギヤの歯合を解除する等の複雑な機構を別途設ける必要がなく、成形手段50の構造を簡素化することができるので、成形手段50の製造コストを低減することができる。
なお、成形手段50で成形された巻きおしぼりMは、上述したように、搬送ベルト51により下流側へ搬送され、受け皿兼用蓋5の載置面5aに向けて放出される。この場合には、搬送ベルト51の下流側に垂下帯59が吊設されているので(図3参照)、巻きおしぼりMが搬送ベルト51上で転がり、その巻きおしぼりMの巻きが崩れてしまうことを抑制することができる。
巻きおしぼりMの受け皿兼用蓋5へ放出した後は(S17)、搬送モータ85aの駆動を停止し、搬送ベルト51の回転を終了する(S18)。これにより、巻きおしぼりMを成形するための一連の処理が完了されるので、S2の処理へ移行して、次の運転ボタン4aが押下されるまで、各処理(S3)を実行しつつ待機する(S2:Yes)。
なお、搬送モータ85aの駆動の停止は、S17の処理において反転モータ86aの駆動が停止された後、所定の時間が経過したタイミングで実行される。本実施例では、この所定の時間が略1秒とされている。また、複数本の巻きおしぼりMを連続して製造する場合には、その本数分の値を更新可能なカウンタをRAM73に設けると共に、そのカウンタの値分だけS4からS18の処理を繰り返し実行可能に構成すれば良い。
次に、上述のように構成された巻きおしぼり製造装置1のタオルロールRの交換方法について説明する。タオルロールRを交換するに際しては、まず、上カバー3を上方(図3上方)に開放し、ロール保持手段10に保持されているタオルロールR(ロール回転ガイドRa)を本体2内から外部に取り出す。次いで、新たなタオルロールRを本体2内に投入して、そのタオルロールR(ロール回転ガイドRa)をロール保持手段10(支持溝12)に保持させる。
次に、図11及び図12を参照して、巻きおしぼり製造装置1で製造された巻きおしぼりMが受け皿兼用蓋5へ放出され整列される態様について説明する。
図11は、巻きおしぼり製造装置1の部分拡大断面図であり、受け皿兼用蓋5が開放された状態を表している。また、図12は、図11の矢印VII方向から見た受け皿兼用蓋5の上面図である。なお、図11では、説明の便宜上、巻きおしぼりMの符号をその製造順に「M1〜M4」とした。また、図12では、巻きおしぼりM2〜M4や垂下帯59等の図示が省略されている。
まず、成形手段50で最初に製造された1本目の巻き込まれた巻きおしぼりM1は、上述したように、搬送ベルト51により搬送され、載置面5a上へ放出される。この場合、載置面5a上には、規制板5a1が立設されているので、巻きおしぼりM1は、その移動が規制板5a1によって規制され、図12に示すように、放出方向と略直交する方向(図12上下方向)に整列される。
その結果、1本目の巻きおしぼりM1が載置面5a上で斜めになることを抑制することができるので、限られた面積の載置面5a上に2本目以降の各巻きおしぼりM2〜M4を効率良く載置して、その載置可能本数をより多くすることができると共に、これら各巻きおしぼりM1〜M4を載置面5a上で整列させ、ユーザーに見栄え良く提供することができる。
次いで、成形手段50で製造された2本目の巻き込まれた巻きおしぼりM2は、上述と同様に、搬送ベルト51により搬送され、載置面5a上へ放出される。この場合、載置面5a上には、既に、1本目の巻きおしぼりM1が載置されているので、巻きおしぼりM2は、その移動が巻きおしぼりM1によって規制され、放出方向と略直交する方向(図12上下方向)に整列される(図11参照)。
次いで、成形手段50で製造された3本目の巻きおしぼりM3は、上述と同様に、搬送ベルト51により搬送され、受け皿兼用蓋5の後端壁5bに形成された上段部5b1及び上段部5b2に順に接触して跳ね返されつつ、載置面5aへ向けて放出される。その結果、巻きおしぼりM3は、既に載置面5a上に載置されている2本目の巻きおしぼりM2に接触しつつ飛び越えることができ、更に、載置面5aの先端側(図11及び図12左側)にまで到達される。
なお、載置面5aの先端側は、図11に示すように、後端壁5b側へ向けて下降傾斜されているので、巻きおしぼりM3は、後端壁5b側へ下降して、その移動が規制板5a1によって規制される。その結果、3本目の巻きおしぼりM3も放出方向と略直交する方向(図12上下方向)に整列させることができる(図11参照)。
次いで、成形手段50で製造された4本目の巻きおしぼりM4は、上述と同様に、搬送ベルト51により搬送され、受け皿兼用蓋5の後端壁5bに形成された上段部5b1及び上段部5b2に順に接触して跳ね返されつつ、載置面5aへ向けて放出される。その結果、巻きおしぼりM4は、既に載置面5a上に載置されている2本目の巻きおしぼりM2及び3本面の巻きおしぼりM3を飛び越えることができる。その結果、4本目の巻きおしぼりM4も、載置面5aの先端側において、放出方向と略直交する方向(図12上下方向)に整列される(図11参照)。
よって、受け皿兼用蓋5へ向けて巻きおしぼりMが放出された場合には、巻きおしぼりMを後端壁5bの上端部(上端部5b1及び下段部5b2)に接触させて跳ね返すことができるので、その巻きおしぼりMを放出方向のより遠方へ跳躍させることができる。その結果、複数の巻きおしぼりMを製造する場合には、受け皿兼用蓋5の載置面5a上に巻きおしぼりMが既に載置されていても、これを越えさせることができるので、複数の巻きおしぼりMを載置面5a上において前後方向(図11左右方向)にばらけさせることができる。
また、本実施例の巻きおしぼり製造装置1によれば、受け皿兼用蓋5が本体2から取り外し可能に構成されているので、大量の巻きおしぼりMを連続して製造する場合には、かかる受け皿兼用蓋5を取り外すと共に、おぼん等の他の容器を本体2の前面側に別途設置しておくことにより、大量の巻きおしぼりを本体2内に詰まらせることなく連続して製造することができる。
以上説明したように、本実施例の巻きおしぼり製造装置1によれば、シート材Sの厚みtと長さLを設定可能に構成されると共に、その設定状態に応じてシート材Sへの散水量を調整することができるので、シート材Sへの散水過多または散水不足の発生を抑制することができ、その結果、シート材Sの厚みtや長さLに関わらず適切な湿り具合の巻きおしぼりMを製造することができるのである。
なお、図7に示すフローチャートにおいて、請求項1記載の調整手段としてはS5,S6及びS12からS15の各処理が、請求項4記載の散水時間変更手段としてはS5,S12及びS14の各処理が、請求項5記載の散水流量変更手段としてはS6及びS13の各処理が、それぞれ該当する。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
本発明の一実施例における巻きおしぼり製造装置の外観斜視図である。 巻きおしぼり製造装置の電気的構成を示したブロック図である。 巻きおしぼり製造装置の側断面図である。 巻きおしぼり製造装置の部分拡大断面図であり、受け皿兼用蓋が閉じられた状態を表している。。 巻きおしぼり製造装置の部分拡大断面図であり、受け皿兼用蓋が開放された状態を表している。 (a)は、流量調整つまみの正面図であり、(b)は、厚み切り換えスイッチ及び長さ設定つまみの正面図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 時間パラメータテーブルの内容を模式的に示した図である。 流量パラメータテーブルの内容を模式的に示した図である。 散水手段の動作状態を示すタイムチャートである。 巻きおしぼり製造装置の部分拡大断面図であり、受け皿兼用蓋が開放された状態を表している。 図11の矢印VII方向から見た受け皿兼用蓋の上面図である。
符号の説明
1 巻きおしぼり製造装置
20 送給手段
30 切断手段
40 散水手段
43 送水ホース
42c ノズル部(散水ノズル)
50 成形手段
60 流量調整つまみ(散水流量設定手段、ロータリスイッチ)
70 厚み切り換えスイッチ(指定手段の一部、厚み指定手段)
71 CPU(読み出し手段)
72 ROM(記憶手段)
72a 時間パラメータテーブル(パラメータテーブルデータの一部)
72b 流量パラメータテーブル(パラメータテーブルデータの一部)
80 長さ設定つまみ(指定手段の一部、長さ指定手段)
83a 噴射ポンプ(圧送手段)
84a ヒータ(貯留手段の一部)
R タオルロール
S シート材
M 巻きおしぼり
T 水タンク(貯留手段の一部)
Ts 開始時待ち時間(時間パラメータデータの一部、初期待機時間パラメータデータ)
Tc 切断時待ち時間(時間パラメータデータの一部、切断後待機時間パラメータデータ)
Tm 切断時動作時間(時間パラメータデータの一部、切断後時間パラメータデータ)
Pb 予圧駆動力(予圧駆動力パラメータデータ)
Pp 引き込み時駆動力(流量パラメータデータの一部、引き込み時流量パラメータデータ)
Pc 切断時駆動力(流量パラメータデータの一部、切断後流量パラメータデータ)

Claims (17)

  1. タオルロールから帯状のシート材を引き出す送給手段と、その送給手段により引き出されたシート材を所定の長さに切断する切断手段と、その切断手段よりも前記シート材の搬送経路下流側に配設されると共に前記シート材に散水して湿り気を付与する散水手段と、前記切断手段により切断されたシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する成形手段とを備えた巻きおしぼり製造装置において、
    前記シート材に関する情報を指定する指定手段と、
    その指定手段により指定された情報に応じて前記散水手段による散水量を調整する調整手段とを備えていることを特徴とする巻きおしぼり製造装置。
  2. 前記指定手段は、前記シート材の厚みに関する情報を指定する厚み指定手段を備えており、
    前記調整手段による前記散水量の調整は、その厚み指定手段により指定されたシート材の厚みに応じて行われるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の巻きおしぼり製造装置。
  3. 前記指定手段は、前記切断手段により切断するシート材の長さに関する情報を指定する長さ指定手段を備えており、
    前記調整手段による前記散水量の調整は、その長さ指定手段により指定されたシート材の長さに応じて行われるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の巻きおしぼり製造装置。
  4. 前記調整手段は、前記散水手段による散水時間を変更する散水時間変更手段を備えており、その散水時間変更手段で前記散水時間を変更することにより、前記指定手段により指定された情報に応じて前記散水量の調整を行うように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置。
  5. 前記調整手段は、前記散水手段による単位時間当たりの散水流量を変更する散水流量変更手段を備えており、その散水流量変更手段で前記散水流量を変更することにより、前記指定手段により指定された情報に応じて前記散水量の調整を行うように構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置。
  6. 前記散水時間を規定する時間パラメータデータ又は前記散水流量を規定する流量パラメータデータの少なくとも一方が、前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられたパラメータテーブルデータと、
    そのパラメータテーブルデータを記憶する記憶手段と、
    その記憶手段に記憶されたパラメータテーブルデータから、前記厚み指定手段によって指定された前記シート材の厚み又は前記長さ指定手段によって指定された前記シート材の長さの少なくとも一方に対応する時間パラメータデータ又は流量パラメータデータの少なくとも一方を読み出す読み出し手段とを備え、
    前記調整手段による前記散水量の調整は、その読み出し手段により前記パラメータテーブルデータから読み出された前記時間パラメータデータ又は流量パラメータデータに基づいて、前記散水時間または散水流量の少なくとも一方を前記散水時間変更手段または散水流量変更手段により変更することにより行われることを特徴とする請求項4又は5に記載の巻きおしぼり製造装置。
  7. 前記時間パラメータデータは、前記成形手段によりロール状に巻き込まれるシート材であって、前記切断手段により切断された後の前記シート材へ散水する際の前記散水手段の散水時間を規定する切断後時間パラメータデータを備えており、
    前記パラメータテーブルデータには、その切断後時間パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されていることを特徴とする請求項6記載の巻きおしぼり製造装置。
  8. 前記流量パラメータデータは、前記送給手段によりタオルロールから引き出され前記成形手段に引き込まれるシート材であって、前記切断手段により切断される前の前記シート材へ散水する際の前記散水手段の散水流量を規定する引き込み時流量パラメータデータを備えており、
    前記パラメータテーブルデータには、その引き込み時流量パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の巻きおしぼり製造装置。
  9. 前記流量パラメータデータは、前記成形手段によりロール状に巻き込まれるシート材であって、前記切断手段により切断された後の前記シート材へ散水する際の前記散水手段の散水流量を規定する切断後流量パラメータデータを備えており、
    前記パラメータテーブルデータには、その切断後流量パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されていることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置。
  10. 前記散水手段の散水流量を下限値と上限値との間で設定する散水流量設定手段と、
    その散水流量設定手段により設定された値が前記下限値から上限値までの範囲に占める割合を算出する算出手段とを備えると共に、
    前記引き込み時流量パラメータデータ又は切断後流量パラメータデータの少なくとも一方は、最小値データと最大値データとを備え、
    前記調整手段による前記散水量の調整は、前記算出手段により算出された割合に対応して前記最小値データから上限値データまでの範囲で算出される前記引き込み時流量パラメータデータ又は切断後流量パラメータデータに基づいて前記散水時間または散水流量の少なくとも一方を変更することにより行われることを特徴とする請求項8又は9に記載の巻きおしぼり製造装置。
  11. 前記散水流量設定手段は、停止位置に応じて異なる抵抗値を出力すると共に、正逆方向へ回転可能操作可能なロータリースイッチにより構成されていることを特徴とする請求項10記載の巻きおしぼり製造装置。
  12. 前記パラメータテーブルデータには、前記送給手段による前記シート材の引き出し動作が開始されてから前記散水手段による散水動作を開始するまでの待機時間を規定する初期待機時間パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されており、
    前記散水手段による散水は、その初期待機時間パラメータデータで規定される待機時間の経過後に行われることを特徴とする請求項6から11のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置。
  13. 前記パラメータテーブルデータには、前記切断手段による切断操作が開始されてから前記散水手段による散水動作を開始するまでの待機時間を規定する切断後待機時間パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されており、
    前記散水手段による散水は、その切断後待機時間パラメータデータで規定される待機時間の経過後に行われることを特徴とする請求項6から11のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置。
  14. 前記散水手段は、水を貯留する貯留部と、その貯留手段に貯留される水を圧送する圧送手段と、その圧送手段により圧送された水を前記シート材に散水する散水ノズルと、その散水ノズルと前記圧送手段とを互いに接続して水の流路を形成する送水ホースとを備えると共に、
    前記パラメータテーブルデータには、前記送給手段による前記シート材の引き出し動作が開始されてから前記散水手段による散水動作を開始するまでの待機時間、又は、前記切断手段による切断操作が開始されてから前記散水手段による散水動作を開始するまでの待機時間の少なくとも一方の待機時間の間の前記圧送手段の予圧駆動力を規定する予圧駆動力パラメータデータが前記シート材の厚み又は長さの少なくとも一方と関連付けられて記憶されており、
    前記圧送手段は、前記少なくとも一方の待機時間の間は、前記予圧駆動力パラメータデータで規定される予圧駆動力に基づいて駆動されていることを特徴とする請求項12又は13に記載の巻きおしぼり製造装置。
  15. 前記送水ホースは、その頂部が前記貯留部及び散水ノズルよりも高い位置を通過するように引き回されるものであり、
    前記予圧駆動力パラメータデータの値は、前記圧送手段により圧送される水が前記送水ホースの頂部に到達しない程度の予圧駆動力をその圧送手段に付与するものであることを特徴とする請求項14記載の巻きおしぼり製造装置。
  16. 前記初期待機時間パラメータデータの値は、前記シート材の長さが少なくとも最も短い場合の待機時間が他の場合の待機時間よりも長くされると共に、
    前記予圧駆動力パラメータデータの値は、前記シート材の長さが少なくとも最も短い場合の予圧駆動力が他の場合の予圧駆動力よりも大きくされていることを特徴とする請求項14又は15に記載の巻きおしぼり製造装置。
  17. 前記引き込み時流量パラメータデータの少なくとも最小値データは、前記散水手段から散水が行われない値に規定されていることを特徴とする請求項15又は16に記載の巻きおしぼり製造装置。
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