JP2005095216A - 巻きおしぼり製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】厚みや長さの異なるシート材を確実に巻き上げることができる巻きおしぼり製造装置を提供する。
【解決手段】一対の回転ローラ53aの内のシート材Sの搬送方向側に位置する回転ローラ53aの両端は、ケース54に上下に刻設された縦溝54aに回転可能かつ搬送ベルト51側又は搬送ベルト51の反対側に向けて移動可能に挿嵌されている。
また、6個の傾斜部材52bの内、2個の傾斜部材52fは、その両端が縦溝54aに軸止されている回転ローラ53aの上部まで延設されている。よって、シート材Sをロール状に巻き込む場合には、そのロール直径の増加と共に反転リング53を上方に移動させることができるとともに、回転ローラ53aの上昇に伴って傾斜部材52fによりその上昇が押さえられるので、シート材Sの厚みやシート長に関わらず、巻きおしぼりMの成形を円滑に、しかも確実に行うことができる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、おしぼり製造装置に関し、特にロール状にシート材を巻き込むおしぼりの製造装置に関するものである。
シート材をリール状に巻き込んで巻きおしぼりを製造する巻きおしぼり製造装置がある。従来、無端ベルト上に搬送されたシート材は、シート材を搬送する無端ベルトとその上部に固定的に配設されるカバー部材の無端ベルトに対抗する面に形成された小突起との作用によりによりロールが巻き始める核が形成されように構成されていた。(特許文献1)。
特許第3355554号(第6図など)
しかしながら、上述したおしぼり製造装置では、シート材の厚さなどの諸条件により、シート材をロール状に巻き込むことができたり、できなかったりし、確実性が低かった。特にシート材の厚さやシート材の材質により、確実性が変化していた。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、シート材をその厚さや材質にかかわらず確実にロール状に巻き込むことのできる巻きおしぼり製造装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、請求項1記載のおしぼり製造装置は、帯状のシート材を送給する送給手段と、その送給手段により送給されたシート材を所定の長さに切断する切断手段と、その切断手段により切断されたシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する成形手段とを備える巻きおしぼり製造装置において、 前記成形手段は、前記シート材を搬送する搬送ベルトと、その搬送ベルトの搬送面に対抗して配設されるカバー部材と、そのカバー部材の下流側において前記シート材の搬送方向へ上昇傾斜して配設される傾斜部材と、その傾斜部材と前記搬送ベルトの幅方向に並設されると共に前記搬送ベルトの搬送面に対抗して配設される反転ベルトと、その反転ベルトと前記搬送ベルトとの対抗面の移動方向が互いに逆方向となるように、かつ、その互いに逆方向に移動される両対抗面の絶対速度が略等しくなるように前記搬送ベルトと反転ベルトを駆動する駆動手段とを備え、前記反転ベルトは、その反転ベルトを駆動する第1の回転ローラと第2の回転ローラとの間に架設され、第2の回転ローラの両端は、前記反転ベルトの長手方向に対して垂直な方向に刻設された縦溝に回転可能かつその溝に沿って移動可能に挿嵌され、前記第2の回転ローラの前記縦溝に沿う上昇移動を抑制する弾性部材を備えている。
請求項2記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項1記載の巻きおしぼり製造装置であって、 前記弾性部材は、前記カバー部材の一部である傾斜部材により形成されるものである。
請求項3記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項2記載の巻きおしぼり製造装置であって、 前記傾斜部材は、複数の略櫛状部材により構成されるものであり、この複数の略櫛状部材のうちのいずれかの略櫛状部材が前記弾性部材を形成するものである。
請求項4記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項1から3のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置であって、前記カバー部材は、前記搬送ベルトおよび前記反転ベルトを駆動する回転ローラの軸と平行な軸を中心として揺動可能に構成され、前記駆動手段により前記搬送ベルトと反転ベルトが駆動された場合には、前記シート材が、前記搬送ベルトと反転ベルトとの対抗面間において前記傾斜部材に保持されつつロール状に巻き込まれるように構成されている。
請求項5記載の巻きおしぼり製造装置は、請求項4記載の巻きおしぼり製造装置であって、前記カバー部材は、第2の弾性部材により搬送ベルトへ押圧されているものである。
請求項6記載の巻きおしぼり製造装置は、帯状のシート材を送給する送給手段と、その送給手段により送給されたシート材を所定の長さに切断する切断手段と、その切断手段により切断されたシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する成形手段とを備える巻きおしぼり製造装置において、前記成形手段は、前記シート材を搬送する搬送ベルトと、その搬送ベルトの搬送面に対抗して配設されるカバー部材と、そのカバー部材の下流側において前記シート材の搬送方向へ上昇傾斜して配設される傾斜部材と、その傾斜部材と前記搬送ベルトの幅方向に並設されると共に前記搬送ベルトの搬送面に対抗して配設される反転ベルトと、その反転ベルトと前記搬送ベルトとの対抗面の移動方向が互いに逆方向となるように、かつ、その互いに逆方向に移動される両対抗面の絶対速度が略等しくなるように前記搬送ベルトと反転ベルトを駆動する駆動手段とを備え、前記反転ベルトは、その断面に、巻きおしぼりに接触する平面を有するものである。
請求項7記載の巻きおしぼり製造装置は、 帯状のシート材を送給する送給手段と、その送給手段により送給されたシート材を所定の長さに切断する切断手段と、その切断手段により切断されたシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する成形手段とを備える巻きおしぼり製造装置であって、前記成形手段は、前記シート材を搬送する搬送ベルトと、その搬送ベルトの搬送面に対抗して配設されるカバー部材と、そのカバー部材の下流側において前記シート材の搬送方向へ上昇傾斜して配設される傾斜部材と、その傾斜部材と前記搬送ベルトの幅方向に並設されると共に前記搬送ベルトの搬送面に対抗して配設される反転ベルトと、その反転ベルトと前記搬送ベルトとの対抗面の移動方向が互いに逆方向となるように、かつ、その互いに逆方向に移動される両対抗面の絶対速度が略等しくなるように前記搬送ベルトと反転ベルトを駆動する駆動手段と、前記反転ベルトの下流において、前記搬送ベルト上を転がり降下する巻きおしぼりに、転がりを阻止する複数の突起を設けた垂下帯とを備えている。
請求項1記載の巻きおしぼり製造装置によれば、第2の回転ローラの両端は、前記反転ベルトの長手方向に対して垂直な方向に刻設された縦溝に回転可能かつその溝に沿って移動可能に挿嵌され、前記第2の回転ローラの前記縦溝に沿う上昇移動を抑制する弾性部材を備えているので、反転ベルトが比較的強く巻き上げられたおしぼりに押さえつけられ、おしぼりがしっかり巻き上げられるという効果がある。
請求項2記載のおしぼり製造装置によれば、請求項1記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、弾性部材は、前記カバー部材の一部である傾斜部材により形成されるので、簡単な構造で第2の回転ローラに弾性力を付与することができるという効果がある。
請求項3記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項2記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、複数の略櫛状部材のうちのいずれかの略櫛状部材が前記弾性部材を形成するので、回転ローラに適度な弾性力を簡単な構造で付与することができるという効果がある。
請求項4記載の巻きおしぼり製造装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、カバー部材は、搬送ベルトおよび反転ベルトを駆動する回転ローラの軸と平行な軸を中心として揺動可能に構成され、駆動手段により搬送ベルトと反転ベルトが駆動された場合には、シート材が、搬送ベルトと反転ベルトとの対抗面間において傾斜部材に保持されつつロール状に巻き込まれるように構成されている
ので、確実にシート材が巻き上げられるという効果がある。
ので、確実にシート材が巻き上げられるという効果がある。
請求項5記載の巻きおしぼり製造装置もよれば、請求項4記載の巻きおしぼり製造装置の奏する効果に加え、カバー部材は、第2の弾性部材により搬送ベルトへ押圧されているので、カバー部材を適度に搬送ベルトに対して押さえつけるとともに、この弾性力で第2の回転ローラに弾性力を付与することができるという効果がある。
請求項6記載の巻きおしぼり製造装置によれば、反転ベルトは、その断面に巻きおしぼりに接触する平面を有するので、シート材に確実に搬送ベルトとは反対の方向へ力を作用することができ、シート材を確実に巻き上げることができるという効果がある。
請求項7記載の巻きおしぼり製造装置によれば、反転ベルトの下流において、搬送ベルト上を転がり降下する巻きおしぼりに、転がりを阻止する複数の突起を設けた垂下帯を備えたので、反転ベルトにより巻き上げられたおしぼりが、搬送ベルト上を転がることを阻止するので、巻き上げられたおしぼりが解けることを防止することができる。
また、この垂下帯は、搬送ベルトの上方に設けられた軸を中心に回転するように設置されているので、おしぼりが巻き上げられるまでは、搬送ベルトに接触しており、搬送ベルトの上流においてシート材に対して給水された水のうち、シート材に吸収されなかった一部が搬送ベルトの上を流れ、この垂下帯に付着する。おしぼりが巻き上げられた後、おしぼりがこの垂下帯と接触することにより、付着した水が再度おしぼりを濡らすことができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例における巻きおしぼり製造装置1の外観斜視図であり、上カバー3が取り外された状態の巻きおしぼり製造装置1を図示している。まず、この図1を参照して、巻きおしぼり製造装置1の外観構成について説明する。
巻きおしぼり製造装置1は、紙、不織布、化学繊維パルプ等からなるシート材を使用して巻きおしぼりM(図3参照)を製造するための装置であり、図1に示すように、本体2と、上カバー3とを主に備えている。本体2は、巻きおしぼり製造装置1の骨格をなす部材であり、略箱状体の外観を有して構成されている。この本体2の上方(図1上側)は、図1に示すように、開口して構成されており、この開口部は、上カバー3によって閉封することができる。
なお、上カバー3は、その一対の開閉軸3aが本体2に凹設された一対の凹溝2aに回転可能に軸支される。また、凹溝2aの一端側(図1左側)には、開口部が開口されているので、開閉軸3aを凹溝2aから抜き取ることにより、上カバー3を本体2から容易に取り外すことができる。従って、後述するタオルロールRや水タンクTの交換作業等を行う場合には、凹溝2a及び開閉軸3aの軸支部を支点として上カバー3を開放して作業を行うこともできる一方、巻きおしぼり製造装置1の上方(図1上側)に上カバー3を開放するためのスペースが確保できない場合には、図1に示すように、かかる上カバー3を取り外して作業を行うこともできる。
本体2の前面側(図1左方)には、ユーザーが各種操作を行うための操作パネル4が設けられている。この操作パネル4には、運転・停止ボタン4aなどの各種ボタンが設けられており、これらのボタンを押下することにより、各種の操作が行われる。また、操作パネル4には、7セグメントLED4bなどの各種表示装置が設けられており、巻きおしぼり製造装置1の設定状態や各種の操作メッセージ等が必要に応じて表示される。例えば、7セグメントLED4bには、複数本の巻きおしぼりMを製造する場合に、残りの製造本数がカウントダウン表示される。
操作パネル4の下方(図1下側)には、受け皿兼用蓋5が開閉可能かつ着脱可能に配設されている。この受け皿兼用蓋5は、開放状態において、その上面側に複数本の巻きおしぼりMを載置可能に構成されており(図3参照)、製造された巻きおしぼりMは、巻きおしぼり製造装置1内から受け皿兼用蓋5上に放出され、ユーザーに提供される。
受け皿兼用蓋5の下方(図1下側)には、開口部2bが開口形成されている。この開口部2bは、後述する水受け皿7の取り出し口となる部位であり、受け皿兼用蓋5と略同等の幅を有すると共に、本体2の内部空間内と連通して構成されている(図3参照)。なお、水受け皿7及び上述した受け皿兼用蓋5の詳細構成については、後述する。
操作パネル4が配設される本体2の面には、サブパネル2cが設けられ、図8に示すように、単独モードと連続モードとを切り替え設定するスイッチ2dと1本の巻きおしぼりを作成するシート材Sの長さを設定するロータリスイッチ2eとが設けられている。
本体2の内部空間内には、後述するように、複数の部材や装置などが収納されており(図3参照)、これらの内のタオルロールRと、送給手段20と、水タンクTとは、図1に示すように、その交換等の作業性を考慮して、本体2の開口部近傍に配設されている。
タオルロールRは、巻きおしぼりMの原料となるシート材S(図3参照)の終端を中芯に接着してロール状に巻回したものであり、図1に示すように、本体2の前面側(図1左手前側)、即ち、上カバー3の軸支側(図1右奥側)とは反対側に着脱自在に保持されている。よって、上カバー3が半開とされる場合でも、本体2の前面側を大きく開放して、タオルロールRの上方に十分な作業スペースを確保することができるので、その交換作業を円滑に行うことができる。
送給手段20は、タオルロールRからシート材Sを引き出すための駆動装置であり、シート材Sを本体2の背面側に向かって引き出すべく(図3参照)、タオルロールRよりも本体2の背面側に配設されている。水タンクTは、巻きおしぼりMに湿り気を付与するための水を貯留する容器であり、本体2の背面側に着脱自在に配設されている。
次に、図2を参照して、巻きおしぼり製造装置1の電気的構成について説明する。図2は、巻きおしぼり製造装置1の電気的構成を模式的に示したブロック図である。制御回路Cには、CPU71、ROM72、RAM73、各種駆動回路81〜86、各種制御回路87,88等が備えられ、これらはバスライン74を介して相互に接続されている。
CPU71は、巻きおしぼり製造装置1による巻きおしぼりMの製造を実行するべく、バスライン74により接続された各部を制御する演算装置である。ROM72は、CPU71により実行される制御プログラムや固定値データ等を格納した書換不能なメモリであり、RAM73は、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するためのメモリである。
ここで、CPU71は、図3に示すように、割込端子71aを備えて構成されている。この割込端子71aには、送給モータ81aに規定値以上の電流(過電流)が流れた場合に、過電流検出回路81bから出力される検出信号93が入力されるように構成されており、過電流の検出により、過電流検出時処理(割込処理)が即座に実行される。
送給モータ駆動回路81は、CPU71からの指示に基づいて送給モータ81aを駆動制御するための回路であり、送給モータ81aは、駆動ローラ23(図3参照)に回転力を付与するためのモータである。送給モータ81aを駆動することにより、駆動ローラ23が所定回転数だけ回転され、タオルロールRからシート材Sが所定寸法長だけ引き出される。
送給モータ駆動回路81は、過電流検出回路81bを備えている。過電流検出回路81bは、送給モータ81aに過電流が流れた場合に、CPU71の割込端子71aへ検出信号93を出力するための回路である。過電流検出回路81bは、送給モータ81aに流れる電流値を監視し、この電流値が規定値以上となった場合に過電流の発生と判断して、検出信号93をCPU71へ出力するように構成されている。
なお、送給モータ81aに過電流が流れたということは、タオルロールRのシート材Sが終端に達したことを意味している。即ち、タオルロールRの中芯に挿嵌されるロール回転ガイドRaは、後述するように、シート材Sの引き出し方向への移動が案内溝13の第2側壁部材13bによって規制されている(図3参照)。よって、タオルロールRのシート材Sが終端に達した場合には、シート材Sの引き出し抵抗の増大により、駆動ローラ23の回転抵抗が大きくなる。その結果、送給モータ81aの負荷が増大することにより、送給モータ81aに規定値以上の電流(過電流)が流れる。
切断モータ駆動回路82は、CPU71からの指示に基づいて切断モータ82aを駆動制御するための回路であり、切断モータ82aは、回転刃32(図3参照)に回転力を供給するためのモータである。切断モータ82aを上述した送給モータ81aと連動する所定のタイミングで駆動することにより、回転刃32が回転して、タオルロールRから引き出されたシート材Sが先端部から所定寸法長の位置で切断される。
噴射ポンプ駆動回路83は、CPU71からの指示に基づいて噴射ポンプ83aを駆動制御するための回路であり、噴射ポンプ83aは、水タンクT(図3参照)から吸引した水を散水部42(図3参照)へ送出するためのポンプである。噴射ポンプ83aを駆動することにより、タオルロールRから引き出されたシート材Sに散水部42から水が散水され、巻きおしぼりMに湿り気が付与される。
ヒータ駆動回路84は、CPU71からの指示に基づいてヒータ84aを駆動制御するための回路であり、ヒータ84aは、貯留手段としての貯留室を備えると共に、その貯留室内に貯留される水を所定の温度に加熱して、所定の温度に維持するいわゆる電熱器である。ヒータ84a(図3参照)を駆動することにより、シート材Sに温水が噴射(散水)され、暖かな巻きおしぼりMが製造される。
なお、本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、水の加熱手段としてのヒータ84aのみを備える構成としたが、必ずしもこれに限られるわけではなく、ヒータ84aに代えて、又は、ヒータ84aに加えて、水の冷却手段を備えるように構成することは当然可能である。水の冷却手段としては、公知の種々の技術を適用することができ、例えば、ペルチェ素子(電子冷凍素子)を使用することができる。これにより、シート材Sに冷水を噴射(散水)して、冷たい巻きおしぼりMを製造することができる。
搬送モータ駆動回路85は、CPU71からの指示に基づいて搬送モータ85aを駆動制御するための回路であり、搬送モータ85aは、搬送ベルト51(図3参照)に回転力を供給するためのモータである。搬送モータ85aを駆動することにより、上述した回転刃32によって所定寸法長で切断された一枚のシート材Sが搬送ベルト51によって下流側へ搬送される。
反転モータ駆動回路86は、CPU71からの指示に基づいて反転モータ86aを駆動制御するための回路であり、反転モータ86aは、反転リング53(図3参照)に回転力を供給するためのモータである。反転モータ86aを駆動することにより、反転リング53が駆動され、その反転リング53は、搬送ベルト51と共動して、シート材Sをロール状に巻き込んで巻きおしぼりMを製造する。
音声・表示制御回路87は、CPU71からの指示に基づいて7セグメントLED4bなどの各種表示装置による表示を制御すると共に、スピーカ88による警告音等の出力を制御するための回路である。
センサ制御回路89は、各種センサ90の検出状態を確認して、CPU71に出力するための回路であり、CPU71は、その各種センサ90の検出状態に応じて送給モータ81a等の駆動を制御する。例えば、受け皿兼用蓋5が閉じられていると後述する光センサ120によって検出された場合には、CPU71は、巻きおしぼりMが本体2内で詰まってしまうことを防止するべく、上述した運転・停止ボタン4aの押下を無効として、巻きおしぼりMの製造を禁止する。なお、各種センサ90には、後述するや光センサ120の他に、例えば、温度センサ(図示せず)が含まれており、この温度センサにより、ヒータ84aの温度異常が検出される。
他の入出力回路91には、上述した運転・停止ボタン4aを含む各種ボタン92が接続されている。例えば、運転・停止ボタン4aがユーザーによって押下された場合には、その押下がバスライン74を介してCPU71によって検知され、CPU71は、各駆動回路81〜89等を制御することにより、送給モータ81a等を駆動して、巻きおしぼりMの製造等を行う。
次に、図3を参照して、巻きおしぼり製造装置1の内部構成について説明する。図3は、巻きおしぼり製造装置1の側断面図であり、理解を容易とするために、主要な構成のみを模式的に図示している。例えば、図3では、送水ホース43の一部や光センサ120の図示が省略されている。
巻きおしぼり製造装置1は、主に、ロール保持手段10、送給手段20、切断手段30、散水手段40、成形手段50とから概略構成されている。ロール保持手段10は、タオルロールRを回転自在に保持するためのものであり、収納室11と、支持溝12と、案内溝13とを主に備えている。収納室11は、タオルロールRを収納するための部材であり、図3に示すように、側面視略U字状に形成されつつ上方(図3上方)が開放して構成されている。タオルロールRは、この収納室11内により形成された収納空間内に収納され、その収納空間の上方から覆設される上カバー3によって被覆される。
なお、収納室11は、本体2に着脱自在に装着されている。即ち、収納室11は、上方が開放された略箱状体に構成されており、かかる箱状体を上方(図3上方)へ向けて引き抜くことにより、本体2から取り外すことができる一方、その箱状体の両側面(図3紙面奥側及び手前側)に突設された後述する案内溝13の裏面側を本体2の内側面に凹設された凹部に沿って嵌め込みつつ、かかる箱状体を下方(図3下方)へ向けて押し込むことにより、本体2内に装着される(図1参照)。
したがって、この収納室11の下部に配置される巻きおしぼり成形手段50などで不具合が生じた場合には、この収納室11を取り外すことにより、容易に修復できるという効果がある。
支持溝12は、タオルロールRを回転自在に保持するための部位であり、タオルロールRの両端面外側において互いに対向する収納室11の一対の側壁部(図3紙面手前側及び紙面奥側)において、図3に示すように、側面視略円弧状に凹設されている。タオルロールRは、その中芯に挿嵌される一対のロール回転ガイドRaが支持溝12に遊嵌されることにより、収納室11内において回転自在に保持される。
支持溝12からは、図3に示すように、案内溝13が上方に向かって直線状に延設されている。この案内溝部13は、タオルロールRの中芯に挿嵌されたロール回転ガイドRaを本体2の開口部から支持溝12へ案内すると共に、ロール回転ガイドRaがシート材Sの引き出し方向(図3右方向)へ移動することを規制するためのものであり、所定間隔を隔てつつ互いに対向して立設される第1及び第2側壁部材13a,13bを備えている。
よって、タオルロールRを交換する場合には、案内溝13の第1及び第2側壁部材13a,13b間に形成された案内経路によりロール回転ガイドRaを案内することができるので、支持溝12への着脱作業を容易として、タオルロールRの装着作業や取り出し作業の円滑化を図ることができる。
また、案内溝13(第1及び第2側壁部材13a,13b)は、その上端が収納室11の上端縁、即ち、本体2の開口部と略同一の高さに形成されると共に(図1参照)、図3に示すように、その上端部の案内経路幅がテーパ状に拡幅されている。よって、例えば、上カバー3を全開とすることができず、案内溝13を視認できない場合でも、かかる案内溝13へロール回転ガイドRaを容易に挿通させることができるので、案内溝13への位置合わせを容易として、タオルロールRの装着作業の円滑化を図ることができる。
更に、第2側壁部材13bの立設方向は、図3に示すように、支持溝12から上方(図3上方)へ向かって略垂直とされているので、シート材Sが終端に達した場合にかかるシート材Sがロール回転ガイドRaを引き寄せる方向(図3において支持溝12から駆動ローラ23へ向かう右斜め上方向)との間に所定の交差角を形成することができる。その結果、かかる交差角の分だけ、ロール回転ガイドRaの移動を確実に規制することができるので、タオルロールRのシート材Sが終端に達した場合には、かかる第2側壁部材13bによる規制作用によって、駆動ローラ23の回転抵抗を大きくして、送給モータ81a(図2参照)に既定値以上の電流(過電流)を確実に流させることができる。
なお、第2側壁部材13bは、図3に示すように、上方へ略垂直に延設されている必要は必ずしもなく、例えば、側面視略「く」字状(又は、逆「く」字状)に屈曲して構成されていても良い。これにより、第2側壁部材13bの傾斜部や屈曲部によりロール回転ガイドRaの移動の規制をより確実なものとすることができる。或いは、第2側壁部材13bの表面に係止突起を第1側壁部材13a方向へ向けて突設しても良い。この場合にも、ロール回転ガイドRaを係止して、その移動を確実に規制することができる。
送給手段20は、上述したロール保持手段10に回転自在に保持されたタオルロールRからシート材Sを引き出して、その引き出したシート材Sを後述する切断手段30及び散水部42へ送給するための装置であり、図3示すように、カバー部材22、駆動ローラ23、補助ローラ24等を主に備えている。
カバー部材22は、後述する駆動ローラ23等によってタオルロールRから引き出されたシート材Sを所定の方向へ案内するための部材であり、図3に示すように、その上流側(図3左側)は略水平に形成される一方、下流側(図3右側)は駆動ローラ23の外周に沿って円弧状に湾曲して形成されている。カバー部材22と駆動ローラ23との間の空隙がシート材Sの搬送経路とされている。シート材Sは、この搬送経路を通過することにより、下方へ案内され、後述する切断手段30及び散水部42へ送給される。
なお、搬送経路を形成するカバー部材22の湾曲面には、送給方向に延設される複数のリブが突出して形成されている。このリブにより、シート材Sとの摩擦抵抗を低減することができるので、かかるシート材Sを安定して送給することができる。
駆動ローラ23及び補助ローラ24は、タオルロールRからシート材Sを引き出すと共に、その引き出したシート材Sを上述した搬送経路を介して後述する切断手段30及び散水部42へ送給するための部材であり、これらは、図3に示すように、シート材Sを挟持可能に配設されている。
駆動ローラ23は、上述した送給モータ81a(図2参照)により駆動される回転部材であり、その外周面にゴム製のリング状体が周設されて構成されている。なお、このリンク状体は、シート材Sの幅方向(図3紙面垂直方向)に所定間隔を隔てつつ複数本(本実施例では4本)が配設されている。一方、補助ローラ24は、ステンレス等の金属材料から1本の略棒状体として構成されると共に、その両端側がカバー部材22に回転可能に軸支されている。
ここで、カバー部材22は、本体2に軸22aを介して回転可能に軸支されると共に、ねじりばね(図示せず)によって駆動ローラ23方向(図3反時計回り)に付勢されている。よって、かかるねじりばねの付勢力により補助ローラ24を駆動ローラ23へ向けて付勢して、シート材Sを駆動ローラ23へ押圧することができるので、かかるシート材Sを滑動させることなく確実に搬送することができる。
また、タオルロールRのシート材Sが終端に達し、シート材Sの引き出し抵抗が増大した場合にも、シート材Sに対する駆動ローラ23の滑動を防止することができるので、駆動ローラ23の回転抵抗を大きくして、送給モータ81a(図2参照)に過電流を確実に発生させることができる。その結果、タオルロールRのシート材Sが終端に達したことが確実に検出されるのである。
なお、カバー部材22を駆動ローラ23へ向けて付勢するねじりばねの付勢力は、略50g〜略250g程度とすることが好ましく、本実施例では、略150gに設定されている。かかる付勢力が略50gに満たない場合には、シート材Sを駆動ローラ23に十分に圧設させることができず、駆動ローラ23がシート材Sに対して滑動するおそれがあるからである。一方、略250gを超える場合には、駆動ローラ23の回転抵抗が大きくなり、送給モータ81aに過剰な負荷が作用するため、過電流が誤検出されるおそれがあるからである。
切断手段30は、上述した送給手段20から下方(図3下方)に垂下するシート材Sを所定寸法長で切断するための装置であり、固定刃31と回転刃32とを主に備えている。固定刃31は、シート材Sの幅方向(図3紙面垂直方向)に延設されており、この固定刃31とシート材Sを挟んで対向する位置には、回転刃32が回転可能に軸支されている。回転刃32は、連結ギヤ(図示せず)を介して、切断モータ82a(図2参照)に連結されており、この切断モータ82aが所定のタイミングで回転されることにより、回転刃32が反時計回り(図3左回り)に回転され、固定刃31との間に挟まれたシート材Sを先端部から所定寸法長の位置で切断する。
散水手段40は、シート材Sに湿り気を付与するためのものであり、タンク収納室41、噴射ポンプ83a、ヒータ84a、散水部42等を主に備えている。タンク収納室41は、水タンクTを着脱自在に収納するための部材であり、送給手段20よりも本体2の背面側(図3右側)に配設されている。水タンクTは、倒立状態でタンク収納室41内に収納され、その給水口Tmがポンプ吸水管を介して噴射ポンプ83aに連通される。
このように、水タンクTは、送給手段20および後述する散水部42よりも本体2の背面側(図3右側)に配設されているので、図3に示すように、タオルロールRから送給手段20によりシート材Sが引き出されている場合でも、かかる状態のまま水タンクTを交換することができる。よって、水タンクTとタオルロールRとの交換時期が一致せず、水タンクTのみを交換する場合でも、かかる水タンクTを本体2内から取り出すために送給手段20により一旦引き出されたシート材Sを巻き戻すといった煩雑な作業を不要とすることができる。
噴射ポンプ83aの吐出口は、図3に示すように、送水ホース43を介して、ヒータ84a及び散水部42に接続されている。ヒータ84aは、上述したように、内部の貯留室に所定量の水を保持(貯留)可能に構成されており、ヒータスイッチ(図示せず)がオンされることにより、その貯留室内の水を加熱制御して、所定の温度に維持する。ヒータ84a内で加熱された温水は、散水部42からシート材Sに散水される。
なお、ヒータ84aは、上述したように、ペルチェ素子等を使用して、水を冷却可能に構成することは当然可能である。また、本実施例では、噴射ポンプ83aをヒータ84aの上流側に配置したが、これに代えて、噴射ポンプ83aをヒータ84aの下流側に配置することは当然可能である。即ち、噴射ポンプ83aの圧送力をヒータ84aへ吸引力として作用させ、ヒータ84aから吸い上げた水を送水ホース43へ圧送するように構成するのである。
散水手段42は、後述するカバー部材52の先端側(図3右側)に配設されており、散水ローラ42aと、散水本体42bと、ノズル部42cとを備えている。散水ローラ42aは、ステンレス等の金属材料から略棒状体に構成される回転体であり、散水本体42bの底面側(図3下側)に回転可能に軸支されると共に、後述する搬送ベルト51の搬送面と接触するように配設されている。よって、搬送ベルト51が駆動され、シート材Sが搬送ベルト51上を搬送されると、そのシート材Sの搬送と共に散水ローラ42aが回転される。なお、この散水ローラ42aの長手方向寸法は、搬送ベルト51の横幅(図3紙面垂直方向寸法)と略同等とされている。
散水本体42bは、シート材Sへ散水するための水を貯留するための部材であり、樹脂材料から後述するカバー部材52と一体に形成されている。この散水本体42bは、内部空間を有する略箱状体に形成されており、その内部空間内には、後述するノズル部42cから噴出された水が貯留される。
上述した散水ローラ42aは、散水本体42bの底面に開口形成された開口部に回転可能に軸支されており、その散水ローラ42aと底面の開口部との間には、若干の隙間が設けられている。よって、後述する噴射ノズル42cから噴射された水が散水本体42bの内部空間内に貯留され、かつ、搬送ベルト51の駆動開始により散水ローラ42aが回転されると、内部空間内に貯留された水が散水ローラ42aの回転によって開口部から流出し、シート材Sに散水される。
ノズル部42cの先端側は、散水本体42b内に開口されており、噴射ポンプ83aから送水ホース43を介して送出された水は、散水本体42bの内部空間内へ噴出され貯留される。なお、ノズル部42cの先端側は、先端端面側(図3下側)が閉塞されると共に、その側壁側(図3紙面手前側及び奥側)が開口されて構成されており、散水ローラ42aの長手方向全体に水を噴出可能とされている。
散水部42により湿り気が付与されると共に切断手段30により所定寸法長で切断された一枚のシート材Sは、成形手段50の搬送ベルト51上を下流側(図3左側)へ向かって搬送される。なお、散水部42から散水されシート材Sに吸収されなかった水は、搬送ベルト51又はケース54の底面(図4参照)を介して、後述する水受け皿7により回収されるので、巻きおしぼり製造装置1内の汚れや電装部品の故障等を防止することができる。
成形手段50は、シート材Sを円柱状の巻きおしぼりMに成形するための装置であり、搬送ベルト51と、カバー部材52と、反転リング53とを主に備えて構成されている。
本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、巻きおしぼりMを搬送ベルト51の片側面(図4上側)のみで成形するように構成されている。よって、上述したように、タオルロールRを本体2の前面側に配設したことに起因して、シート材Sを本体2の背面側に向かって引き出す場合でも(図4参照)、そのシート材Sの成形処理経路を複雑化させることなく、巻きおしぼりMを操作パネル4が配設される本体2の前面側から排出することができ、その結果、巻きおしぼり製造装置1の小型化を図りつつ、ユーザーの使い勝手の良い巻きおしぼり製造装置1を提供することができる。ここで、図4を参照して、成形手段50の詳細構成について説明する。
図4(a)は、成形手段50の上面図であり、図4(b)は、図4(a)のVIIIb−VIIIb線における成形手段50の側断面図である。なお、図4(a),(b)では、搬送ベルト51やケース54が部分的に断面視される。
搬送ベルト51は、図4(a)に示すように、複数の突起51bを外周面全域に有するゴム製の平ベルトであり、ケース54に回転可能に軸支される一対の回転ローラ51a間に架設されている。この搬送ベルト51の上側(図4(a)紙面手前側、図4(b)上側)の搬送面には、カバー部材52が対向して配設されている。
カバー部材52は、上流部がシート材Sを導入しやすいように円弧状に形成され、軸52cを中心に回動自在に支持されている。また、カバー部材52のほぼ中央部には、バネ係止部52dが設けられ、また、ケース54には他方のバネ係止部54bが設けられ、バネ係止部52dとバネ係止部54bとの間にコイルバネ52eが張られている。ケース54には、このコイルバネ52eが通る溝54cが設けられている。
カバー部材52には、搬送ベルト51との対向面間に複数の突起52aが洗濯板状に突出して形成されている。よって、搬送ベルト51により搬送されるシート材Sに適度な摩擦力を付与して(図5(a)参照)、シート材Sの先端に巻き込みの核を確実に惹起させることができるとともに、惹起された核は、カバー材52により適当な圧力で搬送ベルト51に押さえられた状態で、搬送ベルト51の移動により、大きく成長させることができる。その結果、かかる核を中心として、シート材Sをロール状に確実に巻き込むことができ、成形不良の抑制を図ることができる。
カバー部材52の下流側(図4(a),(b)左側)には、図4(b)に示すように、傾斜部材52bがシート材Sの搬送方向(図4(a),(b)左方向)に上昇傾斜して延設されている。この傾斜部材52bは、ロール成形時にシート材Sを保持する部材であり(図5(b)参照)、図4(a)に示すように、搬送ベルト51の幅方向に所定間隔を隔てつつ複数個(本実施例では、6個)が略櫛状に配設されている。なお、各傾斜部材52の下面側(図4(a)紙面奥側)には、カバー部材52と同様に、洗濯板状の突起が突設されている。
これら搬送ベルト51の各隣接間には、複数本(本実施例では、5本)の反転リング53がそれぞれ配設されている。反転リング53は、その断面がシート材Sに接触する部分が平面に形成されたゴム製のリングであり、ケース54に回転可能に軸支される一対の回転ローラ53a間に架設されると共に、搬送ベルト51と共同してシート材Sをロール状に巻き込むべく(図5(b)参照)、図4(b)に示すように、搬送ベルト51に対向して配設されている。
ここで、一対の回転ローラ53aの内のシート材Sの搬送方向側(図4(a),(b)左側)に位置する回転ローラ53aの両端は、ケース54に上下に刻設された縦溝54aに回転可能かつ搬送ベルト51側(図4(b)下側)又は搬送ベルト51の反対側(図4(b)上側)に向けて移動可能に挿嵌されている。
また、6個の傾斜部材52bの内、2個の傾斜部材52fは、その両端が縦溝54aに軸止されている回転ローラ53aの上部まで延設されている。よって、シート材Sをロール状に巻き込む場合には、そのロール直径の増加と共に反転リング53を上方に移動させることができるとともに、回転ローラ53aの上昇に伴って傾斜部材52fによりその上昇が押さえられるので(図5(b)参照)、シート材Sの厚みやシート長に関わらず、巻きおしぼりMの成形を円滑に、しかも確実に行うことができる。
上述のようにカバー部材は、軸52cを中心に回動自在に支持され、カバー部材52のほぼ中央部が、コイルバネ52eにより搬送ベルトに対し押しつけられている。また、カバー部材の一部である傾斜部材52b、52fは、樹脂で成型されたものであって、これらの傾斜部材52b、52fは、略櫛状に配設されているので、各櫛の刃がそれぞれ弾性を有し、傾斜部材52bは、巻き上げられつつあるシート材を押さえ、傾斜部材52fは、回転ローラ53aの上昇に抑止力を作用させる。
これらの、コイルバネ52e、傾斜部材52b、52fのバランスにより、巻きおしぼりが確実に、しかも適度な硬さで巻き上げられる。
また、縦溝54a、軸支されたローラ53aがシート材Sのロール直径の増加に伴って上方(図4(b)上方)に持ち上げられた場合には、かかるローラ53aを縦溝54aから脱落することを防止することができる。
搬送ベルト51が架設される回転ローラ51aの一端側(図4(a)上側)には、プーリ51a1が軸着されており、このプーリ51a1は、ベルト55を介して、搬送モータユニット56のプーリ56aに連結されている。なお、搬送モータユニット56には、搬送モータ85a(図3参照)が内蔵されており、その搬送モータ85aの回転力が、減速ギヤ(図示せず)を介して、プーリ56aに出力されるように構成されている。よって、搬送モータ85aが回転されると、その回転が減速ギヤ、プーリ56a及びベルト55を介して、ローラ51aのプーリ51a1へ伝達され、その結果、搬送ベルト51が反時計回り(図4(b)左回り)に回転される。
一方、反転リング53が架設される回転ローラ53aの一端側(図4(a)上側)には、プーリ53a1が軸着されており、このプーリ53a1は、ベルト57を介して、反転モータユニット58のプーリ58aに連結されている。なお、反転モータユニット58には、反転モータ86a(図3参照)が内蔵されており、その反転モータ86aの回転力が、減速ギヤ(図示せず)を介して、プーリ58aに出力されるように構成されている。
よって、反転モータ86aが回転されると、その回転が減速ギヤ、プーリ58a及びベルト57を介して、ローラ53aのプーリ53a1へ伝達され、その結果、反転リング53が時計回り(図4(b)右回り)に、即ち、搬送ベルト51と逆方向に回転される。
なお、搬送モータユニット56及び反転モータユニット58の出力特性や各プーリ56a,58aの直径等は、各プーリ51a,53aの直径や駆動抵抗などを考慮して、搬送ベルト51と反転リング53との両対向面の絶対速度が略等しくなるように設定されている。
上述した散水部42(図4参照)を通過して搬送ベルト51の搬送方向上流側(図4(a),(b)右側)に垂下されたシート材Sは、搬送ベルト51の回転により下流方向(図4(a),(b)左方向)へ向かって搬送される(図5(a)参照)。その結果、シート材Sは、カバー部材52との対向面間において、その先端に巻き込みの核が惹起されると共に、反転リング53との対向面間において、傾斜部材52bの下面側に保持されつつ、その惹起された核を中心としてロール状に巻き込まれることにより(図5(b)参照)、円柱状の巻きおしぼりMに成形される。
なお、反転リング53と搬送ベルト51との対向面は、上述したように、互いに反対方向へ略等しい速度で移動されている。よって、シート材Sを傾斜部材52bの下面側に保持させつつロール状に巻き込むことができるので、その分、処理経路長(搬送ベルト51及び反転リング53)を短縮して、成形手段50の小型化を図ることができる。また、両対向面の相対速度差が大きくなるので、シート材Sの巻き込み速度を高速化することができ、その分、巻きおしぼりMの成形時間の短縮を図ることもできる。
こうして成形された巻きおしぼりMは、搬送ベルト51が下流に向かって下方に傾斜しているので、搬送ベルト上を転がり落ちる力が作用する。転がり落ちると、巻き上げたおしぼりが、解けるので、ケース54に軸59aにより吊下げられた垂下帯59により、転がりを阻止している。
この垂下帯59は、樹脂成形されたシート状の部材であり、おしぼりと接触する面には、幅方向に平行に複数の突起を設けている。したがって、搬送ベルト上を転がり降下する巻きおしぼりMが、この突起により転がりを阻止され、転がらずに搬送ベルト51により搬送される。
また、この垂下帯59は、搬送ベルト51の上方に設けられた軸59aを中心に回転するように設置されているので、おしぼりが巻き上げられるまでは、搬送ベルト51に接触しており、搬送ベルト51の上流においてシート材に対して給水された水のうち、シート材に吸収されなかった一部が搬送ベルトの上を流れ、この垂下帯59に付着する。おしぼりが巻き上げられた後、おしぼりがこの垂下帯59と接触することにより、付着した水が再度おしぼりを濡らすことになり、おしぼりに適度な湿りを与えることができる。
成形手段50により成形された巻きおしぼりMは、搬送ベルト51の回転により、傾斜案内板61上に搬送され、図4に示すように、その傾斜案内板61により案内されつつ、受け皿兼用蓋5上に排出される。
次に、上述のように構成された巻きおしぼり製造装置1で実行される処理を図6と図7のフローチャートを参照して説明する。
図6は、CPU71により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。この処理は、巻きおしぼり製造装置1の電源の投入により開始され、電源が投入されている間、CPU71によって繰り返し実行される処理である。この処理のフローチャートの説明では、図5を適宜参照しつつ説明する。図5は、成形手段50によるシート材のロール成形処理を時系列的に示す図であり、図5(a)は、成形手段50にシート材Sが引き込まれる状態を示す図であり、図5(b)は、成形手段50によりシート材Sがロール状に巻き込まれる状態を示す図であり、図5(c)は、成形手段50から巻きおしぼりMが排出される状態を示す図である。なお、これら図5(a)〜(c)は、それぞれ図4(a)のVIIIb−VIIIb線における成形手段50の側断面図に対応する。
CPU71は、メイン処理に関し、まず、初期設定処理(S1)を実行する。この初期設定処理では、上述したように、タオルロールR(シート材S)の有無や各駆動装置の状態等をチェックして、その結果等をLCD4bへ表示すると共に、シート材Sを初期位置(初期長さ)に設定する処理や、スタートボタン4cの押下に応じてインタラプトルーチンが起動されるように設定する処理などが行われ、巻きおしぼり製造装置1が巻きおしぼりMの製造を開始できる状態に設定される。
なお、この初期設定処理(S1)では、光センサ(図示せず)などにより、タオルロールR(シート材S)の有無が確認され、かつ、タオルロールRが存在し、シート材Sが終端に達しておらず(又は、シート材Sの終端と中芯との接着部に剥がれは生じておらず)、かつ、シート材Sの先端が適正にセットされていると判断することができるので、他の処理を実行した後、S2の処理へ移行する。
ここで、カウント値Cについて説明する。カウント値は、ユーザーにより設定されるおしぼりの製造本数である。モード設定スイッチ2dにより、単独モードが設定されている場合には、スタートボタン4aを押すことにより、このカウント値が1に設定され、おしぼりの製造が開始される。おしぼりの製造が開始され、おしぼりを製造している間は、このスタートボタン4aを操作しても、カウント値は、増加されない。一つのおしぼりが完成し、放出されると、このカウント値Cの値は1減じられ、再びスタートボタン4aにより製造の開始を指示することができる。
一方、連続モードでは、おしぼり製造中であっても、最大10までスタートボタン4aを押すことにより、製造するおしぼりの本数を設定することができる。
一つのおしぼりが完成し、放出されると、このカウント値が1減じられる点については、単独モードと同じである。このカウント値は、スタートボタン4aの押下に応じて起動されるインターラプトルーチンにおいて、CPU71のレジスタに記憶される。この処理は、図7を参照して後述する。
一つのおしぼりが完成し、放出されると、このカウント値が1減じられる点については、単独モードと同じである。このカウント値は、スタートボタン4aの押下に応じて起動されるインターラプトルーチンにおいて、CPU71のレジスタに記憶される。この処理は、図7を参照して後述する。
S2の処理では、レジスタに記憶されたカウント値Cが値1に等しいか大きいかを確認し(S2)、カウント値Cが1より小さい場合には(S2:No)、各処理(S3)を実行する。各処理(S3)では、各種ボタン92(図3参照)による設定処理(例えば、巻きおしぼりMの製造本数やシート長など)やLCD4bの表示制御などが行われる。この各処理(S3)の実行後は、S2の処理へ移行する。
S2の処理において、カウント値Cの値が値1に等しいか大きい(S2:Yes)、製造すべきおしぼりが予約されているということであるので、巻きおしぼりMの製造を開始するべく、S4以降の処理を実行する。
この場合、CPU71は、まず、送給モータ81aを駆動して、駆動ローラ23を回転させることにより、タオルロールRからのシート材Sの引き出し動作を開始する(S4)。これにより、送給手段20から散水部42に向けてシート材Sが移送される。
シート材Sの引き出し動作を開始した後は(S4)、S5の処理へ移行して、駆動ローラ23がその回転開始からl(Lの小文字;所定数)回転されたか否かを確認し(S5)、その回転数がl回転に達するまで待機する(S5:No)。なお、この駆動ローラ23の回転数の確認は、駆動ローラ23に設置された回転センサ(図示せず)により行われ、駆動ローラ23の軸に取り付けられた円盤の円周に等間隔に複数の突起を設け、これらの突起がフォトセンサを遮ることを検出することにより、駆動ローラ23の回転を検出するものである。
また、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、駆動ローラ23がl回転されることにより、送給手段20から垂下するシート材Sの先端が散水部42のノズル部42cに達するように設定されている。
従って、S5の処理において、駆動ローラ23がl回転したと判断される場合には(S5:Yes)、シート材Sの先端が散水部42のノズル部42cに達したということであるので、噴射ポンプ83aを駆動して、ノズル部42cからの水の噴射を開始する(S6)。これにより、散水部42の移送経路を通過するシート材Sに水を無駄なく噴射することができる。
シート材Sへの水の噴射動作を開始した後は(S6)、S7の処理へ移行して、駆動ローラ23がその回転開始からm(所定数)回転されたか否かを確認し(S7)、その回転数がm回転に達するまで待機する(S7:No)。なお、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、駆動ローラ23がm回転されることにより、送給手段20から垂下するシート材Sの先端が散水部42を通過して、成形手段50の成形ベルト51上に達するように設定されている(図4参照)。
従って、S7の処理において、駆動ローラ23がm回転したと判断される場合には(S7:Yes)、シート材Sの先端が成形手段50の搬送ベルト51上に達したということであるので、搬送モータ85aを駆動して、搬送ベルト51の回転を開始する(S7)。これにより、図5(a)に示すように、散水部42を通過して搬送ベルト51上に達したシート材Sを成形手段50の搬送経路内に引き込むことができるので、かかるシート材Sが搬送ベルト51上で折り重なってしまい、搬送中の詰まりや成形不良の原因となることを未然に防止することができる。
シート材Sの成形手段50への引き込み動作を開始した後は(S8)、S9の処理へ移行して、駆動ローラ23がその回転開始からn回転されたか否かを確認し(S9)、その回転数がn回転に達するまで待機する(S9:No)。ここで、n回転の「n」は、ユーザーによってサブパネル2cのロータリースイッチ2eが操作されて設定されたシート材Sの長さに基づいて算出される値である。本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、シート長を180mmから480mmまでの30mm間隔の値に設定可能に構成される一方、駆動ローラ23の外周長が上述したように略30mmとされているので、回転数「n」の値には、「6〜16」の整数値が設定される。
従って、S9の処理において、駆動ローラ23がn回転したと判断される場合には(S9:Yes)、ユーザーによって設定されたシート長の分だけのシート材Sの引き出しが完了したということであるので、送給モータ81a、噴射ポンプ83a及び搬送モータ85aの駆動を停止して(S10)、タオルロールRからのシート材Sの引き出しと、シート材Sへの水の噴射と、シート材S先端の成形手段50への引き込みとの各作業を終了する。
これにより、シート材Sは、送給手段20から散水部42を通過して成形手段50に達する搬送経路上で保持される(図4参照)。なお、S9の処理における駆動ローラ23の回転数nが小さな値(例えば「6」)であった場合には、図5(a)に示すように、シート材Sの先端は、成形手段50の入口近傍で停止される一方、回転数nの値が大きな値(例えば「16」)であった場合には、シート材Sは、成形手段50の搬送経路内(カバー部材22との対向面)へ更に引き込まれ、その先端に巻き込みの核が惹起される。
シート材Sの引き出し動作等を終了した後は(S10)、切断モータ82aを駆動して、回転刃32を回転させることにより、シート材Sを固定刃33と共に切断する(S11)。そして、切断モータ82aの駆動を停止した後(S12)、S13の処理へ移行する。
シート材Sを切断した後は(S11,S12)、搬送モータ85aの駆動を再び開始して、搬送ベルト51を回転させることにより、シート材Sを成形手段50の搬送経路に沿って搬送すると共に(S13)、反転モータ86aを駆動して、反転リング53を回転させることにより、シート材Sをロール状に巻き込んで、巻きおしぼりMの成形を開始する(S14)。なお、反転リング53は、図5(b)に示すように、搬送ベルト51と反対方向へ移動されると共に、その反転リング53の移動速度Vr1は、搬送ベルト51の移動速度Vc1と略等しくされている(Vr1=Vc1)。
S13及びS14の処理が開始されると、図5(a)に示すシート材Sは、まず、搬送ベルト51の回転により搬送経路を下流方向(図5(a)左方向)へ向かって搬送され、カバー部材52との対向面間を通過することにより、(その先端に巻き込みの核が惹起され、その後、更に搬送されることにより、反転リング53との対向面間に達する。
反転リング53と搬送ベルト51との対向面は、図5(b)に示すように、互いに反対方向へ略等しい速度で移動されている。そのため、かかる対向面間に達したシート材Sは、その惹起された核を中心として、図5(b)に示すように、傾斜部材52bの下面側に保持されつつ、ロール状に巻き込まれる。その結果、従来の巻きおしぼり製造装置のように、シート材Sをロール状に巻き込むための処理経路長(ベルト長)を確保する必要がなく、反転リング53及び搬送ベルト51のベルト長を短縮することができるので、成形手段50を小型化して、その分、巻きおしぼり製造装置1全体としての小型化を図ることができる。
また、このように、反転リング53と搬送ベルト51との移動速度Vr1,Vc1を略等しくすることにより、かかる対向面の相対速度差を最大とすることができるので、シート材Sの巻き込み速度を高速化して、その分、巻きおしぼりMの成形時間の短縮を図ることができる。
なお、例えば、製造時の寸法ばらつきや組み付け誤差、或いは、モータ出力特性のばらつき等に起因して、搬送ベルト51の移動速度Vc1よりも反転リング53の移動速度Vr1が高速となった場合でも(Vc1<Vr1)、傾斜部材52bがシート材Sの搬送方向(図5(b)左方向)に上昇傾斜して形成されているので、ロール成形時にシート材Sが搬送方向上流側(図5(b)右方向側)に逆流してしまうことを防止することができる。よって、搬送ベルト51及び反転リング53の移動速度を厳密に一致させる必要がないので、その分、寸法ばらつき等の管理コストを低減することができる。
シート材Sのロール成形が進行すると、シート材Sは、そのロール直径の増加に伴って、傾斜部材52bの傾斜に規制されることとなり、その傾斜部材52bの下面側において次第に搬送方向下流側(図5(b)左方向)に移動される。この場合、反転リング53が巻回されるローラ53aの一方(図5(b)左側)は、上述したように、ロール直径の増加に伴って、縦溝54aに沿いつつ上方(図5(b)上方)に逃げることができる。
よって、シート材Sの厚さや長さに関わらずロール状に巻き込むことができるので、シート材Sの厚さを長さを適宜設定することにより、小径から大径までの任意のロール直径の巻きおしぼりを製造することができる。更に、シート材Sと反転リング53との接触状態を略一定とすることができるので、シート材Sの巻き込み強さを加減して、適切な(いわゆる「ふんわり」とした)巻き加減の巻きおしぼりMを成形することができる。
なお、従来の巻きおしぼり製造装置では、シート材Sが搬送方向下流側へ搬送されつつロール成形されたため、その搬送に起因して、成形上のばらつきが生じ易かった。これに対し、本実施例の巻きおしぼり製造装置1では、上述したように、シート材Sを傾斜部材52bの下面側に保持しつつ、ロール状に巻き込むことができるので、搬送に伴う成形上のばらつきを抑制して、巻きおしぼりMを安定した精度で成形することができる。
S15の処理では、S13,S14の処理が開始されてから、即ち、搬送ベルト51及び反転リング53の回転が開始され、シート材Sのロール成形開始からTn秒が経過したか否かを確認し(S15)、Tn秒が経過するまで待機する(S15:No)。なお、搬送ベルト51と反転リング53との始動タイミングが同時でない場合には、Tn秒の経過時間は、搬送ベルト51及び反転リング53のいずれか一方の始動タイミングからの経過時間とすれば良い。
ここで、「Tn」秒とは、シート材Sのロール成形に費やす時間を表す値であり、ユーザーによって設定されたシート材Sの長さに基づいて算出される。即ち、「Tn」の値は、上述した「n(S9参照)」の値に比例しており、シート材Sのシート長が長い(短い)ほど、回転数「n」の値と同様に、「Tn」の値も大きく(小さく)なり、ロール成形に費やされる時間が長く(短く)なる。
従って、S15の処理において、Tn秒の経過が確認された場合には(S15:Yes)、シート材Sのロール成形が完了し、巻きおしぼりMが成形されたということである。よって、この場合には(S15:Yes)、反転モータ86aを停止して、反転リング53の回転を停止させることにより(S16)、巻きおしぼりMを成形手段50から排出する。
即ち、反転リング53と搬送ベルト51との対向面間でのロール成形が終了した場合には、図5(a),(b)に示すように、搬送ベルト51の回転を継続して、その移動速度Vc2を維持しつつ(Vc2=Vc1)、S16の処理により、反転リング53の回転のみを停止して、その移動速度Vr2を「0」とするのである(Vr2=0)。これにより、ロール成形の終了したシート材S(即ち、巻きおしぼりM)を、図5(c)に示すように、搬送ベルト51の搬送方向下流側(図5(c)左側)に向けて排出することができる。
よって、従来の巻きおしぼり製造装置のように、シート材Sをロール成形しつつ、そのシート材Sを対向面間の相対速度差(即ち、Vc1−Vr1)で搬送(排出)する必要がなく、搬送ベルト51の移動速度Vc2(=Vc1)でシート材Sを排出することができるので、その分、シート材Sの排出速度を高速化することができる。
なお、本実施例の巻きおしぼり製造装置1は、搬送ベルト51を駆動する搬送モータ85aと反転リング53を駆動する反転モータ86aとの2つのモータを備えて構成されているので、反転モータ86aの回転を停止することにより、搬送ベルト53の回転を継続しつつ、反転リング53の回転のみを停止させることができる。よって、1のモータのみで搬送ベルト51及び反転リング53との両ベルトを駆動するように構成した場合のように、反転リング53の回転のみを停止させるべく、その1のモータからの回転力の伝達を反転リング53側のみ停止させるべく、ギヤの歯合を解除する等の複雑な機構を別途設ける必要がなく、成形手段50の構造を簡素化することができるので、成形手段50の製造コストを低減することができる。
なお、成形手段50から排出される巻きおしぼりMは、上述したように、傾斜案内板61上に排出され、その傾斜案内板61により案内されつつ、受け皿兼用蓋5上に放出される(図4参照)。
巻きおしぼりMの排出を終了した後は(S16)、搬送モータ85aの駆動を停止し、搬送ベルト51の回転を終了する(S17)。これにより、巻きおしぼりMを成形するための一連の処理が完了される。
S17の処理を実行した後は、光センサ検出処理(S18)を実行して、巻きおしぼりMの製造中にタオルロールRのシート材Sが終端に達し、シート材Sの終端と中芯との接着部が剥がれてしまっていないかを確認する。
光センサ検出処理(S18)により、シート材Sの存在が確認された場合には(S32:Yes)、タオルロールRが存在し、かつ、そのシート材Sの終端と中芯との接着部の剥がれは生じていないと判断することができる。よって、引き続き巻きおしぼりMを製造することが可能であるので、カウント値Cの値を1減じ(S19)S2の処理へ戻る。
なお、搬送モータ85aの駆動の停止は、S16の処理において反転モータ86aの駆動が停止された後、所定の時間が経過したタイミングで実行される。本実施例では、この所定の時間が略1秒とされている。
つぎに図7を参照してスタートボタン4aが押下されることにより起動されるインターラプトルーチンについて説明する。
スタートボタン4aが押下されると、モード切替スイッチ2dが「単独」(モード1)あるいは「連続」(モード2)のいずれに設定されているかを確認する(S41)。「連続」(モード2)に設定されている場合は(S41:No)、現在のカウント値Cが10以上か否かを確認する(S42)。カウント値Cが10より小さい場合は(S42:Yes)、カウント値Cを1増加し(S43)、このルーチンからリターンする。S42の処理においてCの値が10以上の場合は、このルーチンからリターンする。
S41の処理において、モード切替スイッチ2dにより「単独」(モード1)が設定されている場合は(S41:Yes)、カウント値Cが0に等しいか否かを確認する(S44)。カウント値Cの値が0の場合は(S44:Yes)カウント値を1とし(S45)このルーチンからリターンする。S44の処理においてカウント値Cが0でない場合は、このルーチンからリターンする。
以上説明したように、本実施例の巻きおしぼり製造装置1によれば、カバー部材は、上流側に形成いた軸を中心として回動自在に構成したので、シート材Sの厚さや材質にかかわらず、確実に巻き込むことができる。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施例の巻きおしぼり製造装置において、カバー部材の一部である傾斜部材により、第2の回転ローラが縦溝に沿って上昇するのを抑制するようにしたが、コイルバネにより、第2の回転ローラを、搬送ベルト51方向へ押す、あるいは、引っ張るようにしてもよい。
1 巻きおしぼり製造装置
2 本体
2d モード切り替えスイッチ
3 上カバー
4a スタートボタン
7 圧縮ばね
10 ロール保持手段
20 送給手段
23 駆動ローラ
24 補助ローラ
25 押さえローラ
50 成形手段
51 搬送ベルト
51a 回転ローラ
52 カバー部材
52a 突起
52b 傾斜部材
52c 軸
52d バネ係止部
52e コイルバネ
52f 傾斜部材
53 反転リング
53a 回転ローラ
54 ケース
54a 縦溝
59 垂下帯
81a 送給モータ(モータ)
85a 搬送モータ
86a 反転モータ
M 巻きおしぼり
R タオルロール
S シート材
2 本体
2d モード切り替えスイッチ
3 上カバー
4a スタートボタン
7 圧縮ばね
10 ロール保持手段
20 送給手段
23 駆動ローラ
24 補助ローラ
25 押さえローラ
50 成形手段
51 搬送ベルト
51a 回転ローラ
52 カバー部材
52a 突起
52b 傾斜部材
52c 軸
52d バネ係止部
52e コイルバネ
52f 傾斜部材
53 反転リング
53a 回転ローラ
54 ケース
54a 縦溝
59 垂下帯
81a 送給モータ(モータ)
85a 搬送モータ
86a 反転モータ
M 巻きおしぼり
R タオルロール
S シート材
Claims (7)
- 帯状のシート材を送給する送給手段と、その送給手段により送給されたシート材を所定の長さに切断する切断手段と、その切断手段により切断されたシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する成形手段とを備える巻きおしぼり製造装置において、
前記成形手段は、前記シート材を搬送する搬送ベルトと、その搬送ベルトの搬送面に対抗して配設されるカバー部材と、そのカバー部材の下流側において前記シート材の搬送方向へ上昇傾斜して配設される傾斜部材と、その傾斜部材と前記搬送ベルトの幅方向に並設されると共に前記搬送ベルトの搬送面に対抗して配設される反転ベルトと、その反転ベルトと前記搬送ベルトとの対抗面の移動方向が互いに逆方向となるように、かつ、その互いに逆方向に移動される両対抗面の絶対速度が略等しくなるように前記搬送ベルトと反転ベルトを駆動する駆動手段とを備え、
前記反転ベルトは、その反転ベルトを駆動する第1の回転ローラと第2の回転ローラとの間に架設され、第2の回転ローラの両端は、前記反転ベルトの長手方向に対して垂直な方向に刻設された縦溝に回転可能かつその縦溝に沿って移動可能に挿嵌され、
前記第2の回転ローラの前記縦溝に沿う上昇移動を抑制する弾性部材を備えたことを特徴とする巻きおしぼり製造装置。 - 前記弾性部材は、前記カバー部材の一部である傾斜部材により形成されることを特徴とする請求項1記載の巻きおしぼり製造装置。
- 前記傾斜部材は、複数の略櫛状部材により構成されるものであり、この複数の略櫛状部材のうちのいずれかの略櫛状部材が前記弾性部材を形成するものである請求項2記載の巻きおしぼり製造装置。
- 前記カバー部材は、前記搬送ベルトおよび前記反転ベルトを駆動する回転ローラの軸と平行な軸を中心として揺動可能に構成され、前記駆動手段により前記搬送ベルトと反転ベルトが駆動された場合には、前記シート材が、前記搬送ベルトと反転ベルトとの対抗面間において前記傾斜部材に保持されつつロール状に巻き込まれるように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の巻きおしぼり製造装置。
- 前記カバー部材は、第2の弾性部材により搬送ベルトへ押圧されているものである請求項4記載の巻きおしぼり製造装置。
- 帯状のシート材を送給する送給手段と、その送給手段により送給されたシート材を所定の長さに切断する切断手段と、その切断手段により切断されたシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する成形手段とを備える巻きおしぼり製造装置において、
前記成形手段は、前記シート材を搬送する搬送ベルトと、その搬送ベルトの搬送面に対抗して配設されるカバー部材と、そのカバー部材の下流側において前記シート材の搬送方向へ上昇傾斜して配設される傾斜部材と、その傾斜部材と前記搬送ベルトの幅方向に並設されると共に前記搬送ベルトの搬送面に対抗して配設される反転ベルトと、その反転ベルトと前記搬送ベルトとの対抗面の移動方向が互いに逆方向となるように、かつ、その互いに逆方向に移動される両対抗面の絶対速度が略等しくなるように前記搬送ベルトと反転ベルトを駆動する駆動手段とを備え、
前記反転ベルトは、その断面に、巻きおしぼりに接触する平面を有するものであることを特徴とする巻きおしぼり製造装置。 - 帯状のシート材を送給する送給手段と、その送給手段により送給されたシート材を所定の長さに切断する切断手段と、その切断手段により切断されたシート材をロール状に巻き込んで巻きおしぼりを成形する成形手段とを備える巻きおしぼり製造装置において、
前記成形手段は、前記シート材を搬送する搬送ベルトと、その搬送ベルトの搬送面に対抗して配設されるカバー部材と、そのカバー部材の下流側において前記シート材の搬送方向へ上昇傾斜して配設される傾斜部材と、その傾斜部材と前記搬送ベルトの幅方向に並設されると共に前記搬送ベルトの搬送面に対抗して配設される反転ベルトと、その反転ベルトと前記搬送ベルトとの対抗面の移動方向が互いに逆方向となるように、かつ、その互いに逆方向に移動される両対抗面の絶対速度が略等しくなるように前記搬送ベルトと反転ベルトを駆動する駆動手段と、
前記反転ベルトの下流において、前記搬送ベルト上を転がり降下する巻きおしぼりに、転がりを阻止する複数の突起を設けた垂下帯とを備えたことを特徴とする巻きおしぼり製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003329746A JP2005095216A (ja) | 2003-09-22 | 2003-09-22 | 巻きおしぼり製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003329746A JP2005095216A (ja) | 2003-09-22 | 2003-09-22 | 巻きおしぼり製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005095216A true JP2005095216A (ja) | 2005-04-14 |
Family
ID=34458913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003329746A Pending JP2005095216A (ja) | 2003-09-22 | 2003-09-22 | 巻きおしぼり製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005095216A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5846533B1 (ja) * | 2015-04-22 | 2016-01-20 | 三和紙工株式会社 | 紙おしぼり製造装置 |
-
2003
- 2003-09-22 JP JP2003329746A patent/JP2005095216A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5846533B1 (ja) * | 2015-04-22 | 2016-01-20 | 三和紙工株式会社 | 紙おしぼり製造装置 |
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A02 | Decision of refusal |
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