JP2005091939A - 偏光分離素子とその製造方法、光ピックアップおよび光記録媒体駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】青色等の短波長光においても十分大きな分離角が得られ、高効率の偏光分離素子を提供する。
【解決手段】分子配向構造の周期的変化に基づく面内方向に異方性を有する屈折率の周期的分布を用いた偏光分離素子において、分子の配向が架橋性側鎖を有する側鎖型高分子液晶の液晶性側鎖の配向によりもたらされるとともに、前記液晶性側鎖の配向が、架橋性側鎖による架橋構造により固定化されており、短周期の微細な屈折率分布を形成することができ、高効率で回折角の大きな回折素子を得ることができると共に、配向構造が固定化されているため安定性が高く耐熱性に優れ、使用温度範囲の広い素子を提供することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】分子配向構造の周期的変化に基づく面内方向に異方性を有する屈折率の周期的分布を用いた偏光分離素子において、分子の配向が架橋性側鎖を有する側鎖型高分子液晶の液晶性側鎖の配向によりもたらされるとともに、前記液晶性側鎖の配向が、架橋性側鎖による架橋構造により固定化されており、短周期の微細な屈折率分布を形成することができ、高効率で回折角の大きな回折素子を得ることができると共に、配向構造が固定化されているため安定性が高く耐熱性に優れ、使用温度範囲の広い素子を提供することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光ピックアップ等に用いられ、入射光の偏光方向によって素子を透過または回折させる機能を有する回折格子型の偏光分離素子に関する。また、本発明はかかる偏光分離素子を用いた光ディスクや光磁気ディスクなどの光ピックアップおよび光記録媒体駆動装置に関する。
従来より、偏光分離素子として、例えば光学異方性基板上に回折格子形状を形成し、この回折格子形状の溝部に屈折率を規定した材料を充填した偏光分離素子の提案がされている(例えば特許文献1)。
また、例えば等方性基板上に回折格子形状を形成し、この回折格子形状の溝部に光学異方性の材料を充填した偏光分離素子が提案されている(例えば特許文献2)。
さらに、例えば光重合性液晶の透明電極を有する透光性基板で狭持した液晶セルを用い、透明電極に電圧を印加することで液晶を垂直配向させて光重合させるとともに、非電圧印加部は水平配向の状態で光重合させる方法が提案さることで、水平配向領域と垂直配向領域を形成する方法が提案されている(例えば特許文献3)。
また、上述のような光重合性液晶を用い、水平配向させた状態で干渉露光等の方法で露光を行い、露光部の液晶を重合固化させた後に未露光部に外場を印加させ垂直配向させた状態で反応固化する方法が提案されている(例えば特許文献4)。
ところで、近年の光ディスクは高密度化のために短波長化が進展している。ここで、回折角は波長に依存するため、ピックアップとしての必要な回折角を得るためにはより短いピッチの回折格子が必要とされている。一方、短波長化に伴い、受光素子の感度が低下するため、光学系の高効率化が必要とされている。さらに、書き込みや読み込み速度を向上させるためにも光学系の効率向上が求められており、偏光分離素子としては短いピッチで高い回折効率のものが求められている。
それに対して、特許文献1及び特許文献2のような提案のものは、ドライエッチング等の方法で回折格子形状を形成する必要がある。このような構造において、高い回折効率を得るためには溝形状の深さをより深くする必要があり、加工上の困難を伴う。また、深い溝形状に均一に材料を充填することが困難である、という問題もある。
また、特許文献3のような提案のものでは、格子のピッチは透明電極のピッチで決まるが、電極の微細化の制約とともに、回折効率を高くするために厚膜化すると電極のピッチよりも膜厚が厚くなり、隣接電極の影響によって液晶層に所望の電界がかけられなくなるという問題がある。また、短いピッチでは、垂直配向領域の配向が隣接する水平配向領域に影響を及ぼし、所望の配向分布が得られない、という問題がある。
また、特許文献4のような提案のものでは、は露光のピッチを微細化することは可能であるが、反応活性種の熱拡散のために露光通りの短いピッチが形成できないという課題がある。また、上記のような方法によって得られるバイナリー構造のホログラムでは±1次ないしそれ以上の高次の回折現象を示すため、たとえ+2次以上ないし−2次以下の高次光を抑制したとしても回折光の光利用効率は半分以下となってしまう。また、±1次光それぞれに対応させて受光素子を配置する方法も知られている(例えば、特許文献5)が、構造が複雑となり、コスト増加を招く、という問題がある。
理想的には+1次または−1次光のみが高効率で得られるブレーズ化ホログラムのような性能を有する偏光分離素子が好ましいが、前述した特許文献1乃至3の従来技術では青色等の短波長でこのような特性を示すものは得られていない。また、特許文献4に開示の方法では干渉縞を斜めに形成することで回折角の小さい場合には+1次または−1次光の片方の回折効率を高めた素子が得られる、前述の反応活性種の拡散のため回折角の大きな素子は得られていない。
そこで、本発明の目的は、青色等の短波長光においても十分大きな分離角が得られ、高効率の偏光分離素子を提供することを目的とする。また、本発明は、かかる偏光分離素子の製造方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、かかる偏光分離素子を用いた光ディスク用等の光ピックアップおよび光記録媒体駆動装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、分子配向構造の周期的変化に基づく面内方向に異方性を有する屈折率の周期的分布を用いた偏光分離素子において、分子の配向が架橋性側鎖を有する側鎖型高分子液晶の液晶性側鎖の配向によりもたらされるとともに、前記液晶性側鎖の配向が、架橋性側鎖による架橋構造により固定化されていることを特徴とする偏光分離素子にある。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記配向構造の周期的変化が、分離する偏光の偏光方向を含む面内の液晶性側鎖の傾斜角変化に基づくことを特徴とする偏光分離素子にある。
また、請求項3にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記配向構造の周期的変化が、液晶性側鎖が光軸に対して垂直に配向した状態と平行に配向した状態との間の変化によってもたらされることを特徴とする偏光分離素子にある。
また、請求項4にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記配向構造の周期的変化が、液晶性側鎖が光軸に対して水平に配向した状態と傾斜配向した状態との間の変化によってもたらされることを特徴とする偏光分離素子にある。
また、請求項5にかかる発明は、請求項2,4にかかる発明において、前記傾斜した配向状態が二つ以上の分子配向方向の組み合わせからなることを特徴とする偏光分離素子にある。
また、請求項6にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、屈折率の周期構造が偏光分離を行う入射光の光軸に対して傾斜していることを特徴とする偏光分離素子にある。
また、請求項7にかかる発明は、請求項1乃至6のいずれか一つにかかる発明において、架橋性側鎖が光二量化反応性の側鎖であることを特徴とする偏光分離素子にある。
また、請求項8にかかる発明は、請求項1乃至7のいずれか一つにかかる発明において、側鎖型高分子液晶が、架橋性側鎖と液晶性側鎖が同一の側鎖内に形成されてなる液晶性架橋性側鎖構造を有する高分子液晶であることを特徴とする偏光分離素子にある。
また、請求項9にかかる発明は、光架橋性側鎖型高分子からなる膜に周期的な強度分布を有する直線偏光を露光し、露光された部分の側鎖を偏光方向に対応した方向に配向させる工程と、未露光部に外場を印加することにより未露光部の配向を変化させた状態で露光を行う工程と、を含むことを特徴とする偏光分離素子の製造方法にある。
また、請求項10にかかる発明は、光架橋性側鎖型高分子からなる膜に周期的な強度分布を有する直線偏光を露光し、露光された部分の側鎖を偏光方向に対応した方向に配向させる工程と、未露光部に第一の露光の偏光方向を含む面内にあり、かつ法線から傾斜した方向から該面に振動方向を持つ直線偏光の露光を行う工程とを含むことを特徴とする偏光分離素子の製造方法にある。
また、請求項11にかかる発明は、第一の露光工程での未露光部に対して、法線に対して異なる複数の角度から第二の露光を行うことを特徴とする請求項5の偏光分離素子の製造方法にある。
また、請求項12にかかる発明は、請求項1乃至8のいずれか一つに記載の偏光分離素子および請求項9乃至11のいずれか一つに記載の製造方法で製造された偏光分離素子を用いたことを特徴とする光ピックアップにある。
また、請求項13にかかる発明は、請求項12のピックアップを備えたことを特徴とする光記録媒体駆動装置にある。
請求項1にかかる偏光分離素子の発明によれば、短周期の微細な屈折率分布を形成することができるので、高効率で回折角の大きな回折素子を得ることができる。また、配向構造が固定化されているため安定性が高く耐熱性に優れ、使用温度範囲の広い素子を提供することができる、という効果を奏する。
請求項2にかかる発明によれば、回折される偏光と直交する方向の偏光に対しては回折を示さないため、高い偏光分離性能を得ることができる、という効果を奏する。
請求項3にかかる発明によれば、屈折率差を大きくとれるため、より薄い膜厚で高い回折効率が得られるとともに、角度依存性の少ない回折特性を得ることができる。特に、入射角分布の大きな光の偏光分離に好適な素子を提供することができる、という効果を奏する。
請求項4にかかる発明によれば、外部電極が不要で、斜め照射によって配向構造を制御できるため、容易に短ピッチの屈折率分布を持つ回折素子を形成することができる。傾斜角の制御によって回折特性の制御が可能となる。また、傾斜方向の制御によって、回折特性の角度依存性を制御することができる、という効果を奏する。
請求項5にかかる発明によれば、入射角依存性を低減できるため、特に入射角分布を有する入射光に対して優れた偏光分離特性が得られる、という効果を奏する。
請求項6にかかる発明によれば、プラスの次数の回折光とマイナスの次数の回折光のうち、一方の強度を強くすることができるため、偏光の分離が容易で、高い光利用効率が得られる。光ピックアップに用いた場合、1つの受光素子で高い受光効率が得られるため、構造が簡略化された高効率のピックアップを得ることができる、という効果を奏する。
請求項7にかかる発明によれば、偏光露光による側鎖の配向をより高い配向度で制御可能となり、屈折率分布における大きな屈折率差を得ることができるため、より高い偏光分離性能を得ることができる、という効果を奏する。
請求項8にかかる発明によれば、請求項7の発明に比べて、さらに高い配向度を得ることができるので、さらに高い偏光分離性能を得ることができる、という効果を奏する。
請求項9にかかる発明によれば、屈折率差を大きくとれるため、より薄い膜厚で高い回折効率が得られるとともに、角度依存性の少ない回折特性を得ることができる。特に、入射角分布の大きな光の偏光分離に好適な素子を提供することができる、という効果を奏する。特に請求項3の偏光分離素子の製造に適する。
請求項10にかかる発明によれば、偏光分離素子の好適な製造方法を提供する。このような製造方法で製造することにより電極等の付加的な構造なしに素子を製造することができる。露光のみで配向させるため、より細かいピッチの屈折率分布が得られ、大きい回折角を得ることができるため、偏光分離性能が向上する。光ピックアップに適用した場合には偏光分離素子と光源、受光部の距離を短くできるため、装置の小型化が達成できる、という効果を奏する。
請求項11にかかる発明によれば、一方向から露光するのに対して角度特性を低減された偏光分離素子を提供することができる。特に入射角分布を持つ光を分離するのに好適な素子の製造方法を提供できる、という効果を奏する。
請求項12にかかる発明によれば、高効率な光ピックアップを提供することができる。特に屈折率分布のピッチの小さい素子においては回折角が大きくとれるため、偏光分離素子と受発光部との距離を短くできるため、小型のピックアップを提供することができる。また、素子の回折効率が高いため、高速の書き込み、読み出しが可能な光ピックアップを提供することができる。短波長光に対しても大きい分離角が得られるため、高密度記録に対応した小型のピックアップを提供することができる、という効果を奏する。
請求項13にかかる発明によれば、高効率な光記録媒体駆動装置を提供することができる。特に屈折率分布のピッチの小さい素子においては回折角が大きくとれるため、ピックアップが小型化できるため、携帯型機器に好適な小型の駆動装置を提供することができる。また、素子の回折効率が高いため、高速の書き込み、読み出しが可能な光記録媒体駆動装置を提供することができる。短波長光に対しても大きい分離角が得られるため、高密度記録に対応した小型の光記録媒体駆動装置を提供することができる、という効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる偏光分離素子の最良な実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明になる偏光分離素子の断面模式図の例である。
図1に示すように、素子は基板11と基板上に形成された側鎖型高分子液晶の架橋生成物層20から実質的に構成されている。側鎖型高分子液晶の架橋生成物層20は、分子配向構造の周期的変化に基づく面内方向に異方性を有する屈折率の周期的分布を有している。この屈折率分布は側鎖型高分子液晶の液晶性側鎖の配向によりもたらされる。
図1に示すように、素子は基板11と基板上に形成された側鎖型高分子液晶の架橋生成物層20から実質的に構成されている。側鎖型高分子液晶の架橋生成物層20は、分子配向構造の周期的変化に基づく面内方向に異方性を有する屈折率の周期的分布を有している。この屈折率分布は側鎖型高分子液晶の液晶性側鎖の配向によりもたらされる。
ここで、図1では遅相軸の方向が異なる二つの領域が微小ピッチで周期的に構成されている。領域A1では遅相軸は基板に水平に配向しており、領域B1では基板に垂直に配向している。いま、図1に示すように座標軸xyz(yは紙面に垂直な方向)をとる。A1、B1の領域が一軸性であるとするとA1のx方向、y方向の屈折率をnax、nay、B1のX方向、y方向の屈折率をnbx、nbyとするとxがA1の遅相軸の方向であるのでnax>nayとなる。一方B1ではnbx=nbyとなる。
いまnay=nbyとすると、x方向に振動する偏光はnaxとnbxの周期的な屈折率を感じることとなり、Δnx=nax−nbxおよび膜厚tで決まる回折効率で、ピッチで決まる角度に回折を生ずる。一方、y方向に振動する偏光に対しては屈折率がnay=nbyと均質であり、回折を受けることがない。
すなわち、屈折率の周期構造が面内方向に異方性を有することになる。x方向に振動する偏光は、屈折率の周期構造によって回折を受け、一方、y方向に振動する光は回折を受けることなく直進することになる。このようにして入射する偏光の偏光状態によって光路を分離することができる。
すなわち、屈折率の周期構造が面内方向に異方性を有することになる。x方向に振動する偏光は、屈折率の周期構造によって回折を受け、一方、y方向に振動する光は回折を受けることなく直進することになる。このようにして入射する偏光の偏光状態によって光路を分離することができる。
この構成では、領域A、Bの遅相軸が偏光分離を行いたい入射光の光軸とその偏光方向を含む面内にあるために、nay=nbyの条件が満たされ、高い偏光選択性が得られることになる。仮に領域A、Bの遅相軸が偏光分離を行いたい入射光の光軸とその偏光方向を含む面内にない場合には、たとえばy方向に振動する偏光は異なる屈折率の周期的な変化を感じることになり、回折を生じてしまう。
本発明は、このような屈折率分布構造を光架橋性の高分子液晶の架橋反応によって形成したことにある。
ここで好適に用いられる光架橋性高分子液晶は、偏光照射に伴って偏光方向またはそれに直交する方向の架橋反応が促進されるものであり、例えば、N.Kawatsuki and T Yamamoto、 Appl. Phys. Lett.、 74(7)、935(1999)や N.Kawatsuki、 T. Kawakami and T Yamamoto、 Adv. Mater、 13、 1337(2001)等に開示されているような、光二量化反応を起こす桂皮酸骨格と液晶性の側鎖を有する高分子液晶を好適に用いることができる。
ここで、光架橋性高分子液晶の一例を下記「化1」の式(1)に示す。式(1)に示すような材料において、桂皮酸の光二量化を誘起する偏光紫外光を照射すると、偏光面に平行な方向に配列した液晶性側鎖がより効率的に光吸収し、それにともなって下記「化2」の(2)式に示すように、隣接する桂皮酸骨格の光二量化が起こる。
この際、反応は分子内または分子間の局所的な反応であり、きわめて微小領域の配向を制御することができる。一方、前述の液晶性モノマーを光重合させる方法は、光反応を用いる点では類似しているが、低分子量体を含むフリーラジカルの活性種が成長反応を引き起こすため、ラジカルの寿命内での熱拡散のために光照射部周辺も光反応を起こし、反応領域の微小化に限界がある。
いま、基板面に垂直に矢印の向きに偏光した直線偏光L1を照射することで、図2に示すように、領域A1の水平配向部を形成することができる。なお、図2においては、側鎖の配向を楕円で模式的に示しており、主鎖は省略して記している。
このときの高分子液晶の相は固相または液晶相であることが好ましい。固相で光照射した場合には光照射後に液晶相で熱処理を行うことで、配向度を高めることができる。このような固相での光照射法は分子の運動が制限されているため、露光部のみの選択的架橋が起こりやすく、特に短いピッチの格子を形成する際に好ましく用いる。
このときの露光方法は、例えば図3に示すようなフォトマスク120を用いた方法を用いることができる。
また、例えば図4に模式的に示すような可干渉性の光L2、L3を用いた二光束干渉露光の方法を用いることができる。なお、図4中、符号130は干渉縞である。特に、大きな回折角が必要な場合には微小領域の露光を制御できる干渉露光による方法を好ましく用いる。また、別の方法としてレーザービームを走査する方法によっても作成することができる。
また、図1に示すような領域B1のような垂直配向した領域を形成するには、誘電異方性が正の高分子液晶を用いて、図5に示すように、対向基板11、12との間に高分子液晶層を形成し、第一の露光および配向が完了した後に、液晶相で基板上に形成された透明電極31,32に電圧を印加することで液晶性側鎖を基板に垂直に配向22させ、この状態で全面に紫外光L4を露光することによって達成できる。この際の紫外光は直線偏光であっても非偏光であっても構わない。
このようにして形成された回折光学素子は、架橋構造を有する固体の膜から構成されることになる。そのため、高い耐熱性を示し、また、屈折率の温度変化も小さいことから、広い温度範囲に渡って高い回折効率を得ることができる。
なお、図1では、領域Aが水平配向、領域Bが垂直配向の場合であったが、各々の領域における側鎖の傾斜方向が異なれば、nax≠nayの条件を満たすことができるため、このような構成も可能である。
例えば、図6に示すように、領域Aは水平配向21で、領域Bが傾斜配向23のような構成である。このような構成ではΔn=nax−nayは小さくなるが、その分膜厚を厚くすることでブラッグ回折条件を満たすことが可能となり高い回折効率を得ることができる。
この構成の利点は、図6に示すように第二の露光を斜めからの直線偏光照射L5で行える点にある。このとき、第二の偏光L5は、入射面が第一の偏光照射の偏光方向P1を含む方向とし、入射面に対して平行な偏光方向P2とする。このようにして露光することで、x方向のみに傾斜角分布を有する配向構造を得ることができ、高い偏光選択性を得ることができる。このように露光のみで配向の制御が可能なことから、傾斜角を持たせるための透明電極のような構造が不要となり、また、対向基板を省略できるという構造上および作製工程上の利点がある。
図7は、領域Bを傾斜配向させた別の構成の例である。
図7に示すように、本例では高分子液晶の側鎖は二つ以上の分子配向方向の組合せ24,25からなっている。本例では法線から対象な二つの方向に配向した構造を取っている。このような構成によって、特に側鎖の傾斜方向に傾いた入射光に対する回折効率の角度依存性を低減することができる。
図7に示すように、本例では高分子液晶の側鎖は二つ以上の分子配向方向の組合せ24,25からなっている。本例では法線から対象な二つの方向に配向した構造を取っている。このような構成によって、特に側鎖の傾斜方向に傾いた入射光に対する回折効率の角度依存性を低減することができる。
このような配向構造は、図7のような斜め露光L6、L7を異なる方向から別々または同時に行うことで達成することができる。偏光方向および入射角に関する好適な条件は図6の場合と同様である。本例では二方向からの露光であるが、さらに異なる露光角度を加えて露光することもできる。
ここで、本発明で用いる高分子液晶としては、例えばカルコン基、シンナモイル基などの光架橋基Fおよびビフェニル基、フェニルシクロヘキシル基、シクロヘキシルフェニル基、ビフェニルエステル基、フェニルピリミジン基、フェニルシクロヘキシルエステル基、フェニルジオキサン基、ジフェニルトラン基、ジフェニルエタン基などの液晶性基Mを側鎖内に有する側鎖型高分子液晶が好ましい。
これらの基は、必要に応じてメチレン鎖等のスペーサーを介してポリマー主鎖に結合される。ポリマーの主鎖としてはアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル類等の重合反応によって生ずるポリメチレン鎖の他、ポリシロキサンやポリウレタン、ポリエステル等の縮合系のポリマー主鎖も採用することができる。
なお、光架橋基と液晶性基以外に必要に応じて他の側鎖を導入することもできる。例えば、架橋性基を有さない液晶性側鎖を導入することによって配向度を向上させることができる。また、光架橋基と液晶性基は異なる側鎖に導入することもできるが、架橋反応の偏光依存性を高めるために、同一の側鎖に導入した構造を有することが好ましい。また、ポリマー鎖ないし添加物として増感剤等を適宜添加することもできる。
これらの基は、必要に応じてメチレン鎖等のスペーサーを介してポリマー主鎖に結合される。ポリマーの主鎖としてはアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル類等の重合反応によって生ずるポリメチレン鎖の他、ポリシロキサンやポリウレタン、ポリエステル等の縮合系のポリマー主鎖も採用することができる。
なお、光架橋基と液晶性基以外に必要に応じて他の側鎖を導入することもできる。例えば、架橋性基を有さない液晶性側鎖を導入することによって配向度を向上させることができる。また、光架橋基と液晶性基は異なる側鎖に導入することもできるが、架橋反応の偏光依存性を高めるために、同一の側鎖に導入した構造を有することが好ましい。また、ポリマー鎖ないし添加物として増感剤等を適宜添加することもできる。
これまでの図1乃至図7では、簡略化のためにバイナリー型の回折格子を例に説明したが、図8に示すように傾斜した構造を導入することで、回折光を非対称にし、特定の次数の回折光の効率を高めることもできる。
このような構造は、二光束干渉露光において試料を傾けて露光したり、マスク露光において斜めから平行光路光を行ったりすることで比較的容易に達成できる。
このような構造によっては容易に光利用効率を高めることができるため、特に好ましく採用することができる。
このような構造は、二光束干渉露光において試料を傾けて露光したり、マスク露光において斜めから平行光路光を行ったりすることで比較的容易に達成できる。
このような構造によっては容易に光利用効率を高めることができるため、特に好ましく採用することができる。
ここで、高分子液晶相の膜厚は、その目的とする回折特性や誘起される屈折率の異方性によって異なるが、概ね数μm〜数十μmの範囲とすればよいが、限定されるものではあない。
また、周期構造のピッチは、所望の回折角や波長によって異なるが、概ね0.22μmから10μmの範囲とすればよいが、限定されるものではない。
また、周期構造のピッチは、所望の回折角や波長によって異なるが、概ね0.22μmから10μmの範囲とすればよいが、限定されるものではない。
例えば、405nmに対して20°の分離角を得るためには、1.1μm程度のピッチが必要となり、また650nmに対しては2.3μm程度のピッチが必要となる。
また、層の傾斜角としては0°〜20°程度が好ましいが、限定されるものではない。
また、露光量としては0. 5J/cm2〜30J/cm2が好ましく、1J/cm2〜10J/cm2がより好ましい。
本発明になる偏光分離素子は、前述のように短いピッチが容易に形成できることから、小型化のために大きい回折角を必要とする光ピックアップ用の偏光分離素子に用いたときに特に効果的である。
図9は偏光分離素子を用いたピックアップの基本的な構成例である。
図9に示すように、半導体レーザー51から出た読み出し光である直線偏光はコリメータレンズ61によって略平行光となって対物レンズ63に導かれる。光ディスク81で反射された光は入出射の共通光路におかれた1/4λ板62によって偏光面が90°回転される。偏光分離素子71は発光ダイオード近傍の入出射の共通光路中におかれる。
図9に示すように、半導体レーザー51から出た読み出し光である直線偏光はコリメータレンズ61によって略平行光となって対物レンズ63に導かれる。光ディスク81で反射された光は入出射の共通光路におかれた1/4λ板62によって偏光面が90°回転される。偏光分離素子71は発光ダイオード近傍の入出射の共通光路中におかれる。
ここで、半導体レーザーからの出射偏光が、図1でいうy方向に偏向する光であれば、この光はほとんど損失なく透過し、光ディスクの記録層に集光される。光ディスクからの戻り光は偏光面が90°回転しているためx方向に偏向する直線偏光となって偏光分離素子に入射し、回折を受ける。この際、偏光分離素子の分離角が15°以上であれば、偏光分離素子と半導体レーザーおよびフォトダイオード91を近接させることができ、光路長を短く構成することができる。
また、分離角を20°、波長を405nmとしたとき、所望の回折格子のピッチはおおよそ1ミクロン前後であった。
また、分離角を20°、波長を405nmとしたとき、所望の回折格子のピッチはおおよそ1ミクロン前後であった。
本発明になる偏光分離素子は、前述のように格子間隔をきわめて短く構成することができるため、このような短い格子間隔であっても高い回折効率を得ることができる。
本実施例では、下記「化3」の式(3)に示す高分子液晶(液晶相温度範囲:46〜94℃)を用い、石英基板間に6μmの厚さで挟み込んだ。そして、100mWのHe−Cdレーザーの325nmを露光波長とし、二光束干渉法により20秒間露光を行うことで2μmピッチの干渉縞を高分子液晶膜に焼き付けた。
直線偏光した露光光はそれぞれ液晶相法線から+5°、−5°傾斜させて入射させ、偏光の方向は傾斜方向と一致させた。露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。
このようにして側鎖が略水平に配向したピッチが約2μmの水平配向領域を形成した。次いで高分子液晶が液晶状態を保った状態で電界を印加し、未露光部の側鎖を垂直に配向させ、この状態で高圧水銀ランプからの非偏光紫外光を露光し、垂直配向状態を固定した。
直線偏光した露光光はそれぞれ液晶相法線から+5°、−5°傾斜させて入射させ、偏光の方向は傾斜方向と一致させた。露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。
このようにして側鎖が略水平に配向したピッチが約2μmの水平配向領域を形成した。次いで高分子液晶が液晶状態を保った状態で電界を印加し、未露光部の側鎖を垂直に配向させ、この状態で高圧水銀ランプからの非偏光紫外光を露光し、垂直配向状態を固定した。
この素子に、650nmの露光の偏光方向と一致する直線偏光を垂直に入射させたところ±15°の角度に±1次の回折光が各々30%の回折効率で得られた。
一方、直交する偏光に対しての回折はおこらず、0次光のみが観察され、偏光分離機能が確認された。
一方、直交する偏光に対しての回折はおこらず、0次光のみが観察され、偏光分離機能が確認された。
実施例2は斜め配向及びマスク露光に係るものである。
前述した式3に示す高分子液晶をガラス基板上に8μmの厚さで形成し、2μmピッチのライン&スペースのフォトマスクを密着させ、100mWのHe−Cdレーザーの直線偏光した325nmの出射光をコリメータレンズにより平行光として露光を行った。露光時間は20秒間であり、露光は室温で行った。偏光の方向はマスクの周期構造の方向と一致させた。露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。このようにして側鎖が略水平に配向したピッチが約2μmの水平配向領域を形成した。
次いで同じ光源を用い、マスクを用いずに、露光の入射角を法線から60°として第二の露光を行った。この際の偏光方向は、入射面に平行とした。同様に露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。
このようにして、水平配向の領域と基板から30°傾斜した領域とからなる偏光分離素子を作製した。
前述した式3に示す高分子液晶をガラス基板上に8μmの厚さで形成し、2μmピッチのライン&スペースのフォトマスクを密着させ、100mWのHe−Cdレーザーの直線偏光した325nmの出射光をコリメータレンズにより平行光として露光を行った。露光時間は20秒間であり、露光は室温で行った。偏光の方向はマスクの周期構造の方向と一致させた。露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。このようにして側鎖が略水平に配向したピッチが約2μmの水平配向領域を形成した。
次いで同じ光源を用い、マスクを用いずに、露光の入射角を法線から60°として第二の露光を行った。この際の偏光方向は、入射面に平行とした。同様に露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。
このようにして、水平配向の領域と基板から30°傾斜した領域とからなる偏光分離素子を作製した。
この素子に、650nmの第一の露光の偏光方向と一致する直線偏光を垂直に入射させたところ±15°の角度に+1次の回折光が30%、−1次光が20%%の回折効率で得られた。
一方、直交する偏光に対しての回折はおこらず、0次光のみが観察され、偏光分離機能が確認された。
一方、直交する偏光に対しての回折はおこらず、0次光のみが観察され、偏光分離機能が確認された。
実施例3は、両側斜め及びマスク露光に係るものである。
前述した式3に示す高分子液晶をガラス基板上に10μmの厚さで形成し、2μmピッチのライン&スペースのフォトマスクを密着させ、100mWのHe−Cdレーザーの直線偏光した325nmで射光をコリメータレンズにより平行光として法線方向から露光を行った。露光時間は20秒間であり、露光は室温で行った。偏光の方向はマスクの周期構造の方向と一致させた。露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。
このようにして側鎖が略水平に配向したピッチが約2μmの水平配向領域を形成した。
二つの高圧水銀灯を用い、マスクを用いずに、露光の入射角を法線から60°および−60°として第二の露光を行った。この際の偏光方向は、入射面に平行とした。同様に露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。このようにして、水平配向の領域と基板から±30°傾斜した領域とからなる偏光分離素子を作製した。
前述した式3に示す高分子液晶をガラス基板上に10μmの厚さで形成し、2μmピッチのライン&スペースのフォトマスクを密着させ、100mWのHe−Cdレーザーの直線偏光した325nmで射光をコリメータレンズにより平行光として法線方向から露光を行った。露光時間は20秒間であり、露光は室温で行った。偏光の方向はマスクの周期構造の方向と一致させた。露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。
このようにして側鎖が略水平に配向したピッチが約2μmの水平配向領域を形成した。
二つの高圧水銀灯を用い、マスクを用いずに、露光の入射角を法線から60°および−60°として第二の露光を行った。この際の偏光方向は、入射面に平行とした。同様に露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。このようにして、水平配向の領域と基板から±30°傾斜した領域とからなる偏光分離素子を作製した。
この素子に、650nmの第一の露光の偏光方向と一致する直線偏光を垂直に入射させたところ±15°の角度に+1次の回折光が30%、−1次光が30%の回折効率で得られた。一方、直交する偏光に対しての回折はおこらず、0次光のみが観察され、偏光分離機能が確認された。
前述した式3に示す高分子液晶をガラス基板上に10μmの厚さで形成し、100mWのHe−Cdレーザーの325nmの直線偏光を露光波長とし、二光束干渉法により20秒間露光を行うことで0.8μmピッチの干渉縞を高分子液晶膜に焼き付けた。露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。このようにして側鎖が略水平に配向したピッチが約0.8μmの水平配向領域を形成した。
二つの高圧水銀灯を用い、マスクを用いずに、露光の入射角を法線から60°および−60°として第二の露光を行った。この際の偏光方向は、入射面に平行とした。同様に露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。このようにして、水平配向の領域と基板から±30°傾斜した領域とからなる偏光分離素子を作製した。
二つの高圧水銀灯を用い、マスクを用いずに、露光の入射角を法線から60°および−60°として第二の露光を行った。この際の偏光方向は、入射面に平行とした。同様に露光後試料を89℃で2分間熱処理を行った。このようにして、水平配向の領域と基板から±30°傾斜した領域とからなる偏光分離素子を作製した。
この素子に、410nmの第一の露光の偏光方向と一致する直線偏光を垂直に入射させたところ±20°の角度に+1次の回折光が30%、−1次光が30%の回折効率で得られた。一方、直交する偏光に対しての回折はおこらず、0次光のみが観察され、偏光分離機能が確認された。
前述した実施例3において、第一の露光をマスクの周期構造の方向に7.5°傾斜させて行った他は実施例3と同様に偏光分離素子を作製した。
この素子に、650nmの第一の露光の偏光方向と一致する直線偏光を垂直に入射させたところ15°の方向に+1次光が70%以上の回折効率で得られた。
一方、直交する偏光に対しての回折はおこらず、0次光のみが観察され、偏光分離機能が確認された。
この素子に、650nmの第一の露光の偏光方向と一致する直線偏光を垂直に入射させたところ15°の方向に+1次光が70%以上の回折効率で得られた。
一方、直交する偏光に対しての回折はおこらず、0次光のみが観察され、偏光分離機能が確認された。
前述した実施例4において、二光束干渉を行う際に、試料を10°傾斜させ、周期方向に10°傾斜した干渉縞で露光を行った。この素子に、410nmの第一の露光の偏光方向と一致する直線偏光を垂直に入射させたところ、20°の角度に+1次の回折光が70%以上の回折効率で得られた。一方、直交する偏光に対しての回折はおこらず、0次光のみが観察され、偏光分離機能が確認された。
本実施例では、実施例6の偏光分離素子を用いて図9に示す青紫レーザー用の光ピックアップを構成した。半導体レーザーとフォトディテクターの距離を1mmとしたとき、偏光分離素子と半導体レーザーの間隔は3.2mmまで薄くすることができた。
一方、回折角が10°の偏光分離素子を用いた場合には約6mmであり、本素子が駆動装置の小型、薄型化に有効であることが確認できた。
一方、回折角が10°の偏光分離素子を用いた場合には約6mmであり、本素子が駆動装置の小型、薄型化に有効であることが確認できた。
以上のように、本発明にかかる偏向分離素子は、高効率で回折角の大きな回折素子を得ることができ、特に、偏光分離素子を用いた光ディスクや光磁気ディスクなどの光ピックアップおよび光記録媒体駆動装置に用いて適している。
11 基板
20 側鎖型高分子液晶の架橋生成物層
21 水平配向
22 垂直配向
23 傾斜配向
24、25 分子配向の組合せ
20 側鎖型高分子液晶の架橋生成物層
21 水平配向
22 垂直配向
23 傾斜配向
24、25 分子配向の組合せ
Claims (13)
- 分子配向構造の周期的変化に基づく面内方向に異方性を有する屈折率の周期的分布を用いた偏光分離素子において、
分子の配向が架橋性側鎖を有する側鎖型高分子液晶の液晶性側鎖の配向によりもたらされるとともに、
前記液晶性側鎖の配向が、架橋性側鎖による架橋構造により固定化されていることを特徴とする偏光分離素子。 - 前記配向構造の周期的変化が、分離する偏光の偏光方向を含む面内の液晶性側鎖の傾斜角変化に基づくことを特徴とする請求項1に記載の偏光分離素子。
- 前記配向構造の周期的変化が、液晶性側鎖が光軸に対して垂直に配向した状態と平行に配向した状態との間の変化によってもたらされることを特徴とする請求項2に記載の偏光分離素子。
- 前記配向構造の周期的変化が、液晶性側鎖が光軸に対して水平に配向した状態と傾斜配向した状態との間の変化によってもたらされることを特徴とする請求項2に記載の偏光分離素子。
- 前記傾斜した配向状態が二つ以上の分子配向方向の組み合わせからなることを特徴とする請求項2または4に記載の偏光分離素子。
- 屈折率の周期構造が偏光分離を行う入射光の光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の偏光分離素子。
- 架橋性側鎖が光二量化反応性の側鎖であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の偏光分離素子。
- 側鎖型高分子液晶が、架橋性側鎖と液晶性側鎖が同一の側鎖内に形成されてなる液晶性架橋性側鎖構造を有する高分子液晶であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の偏光分離素子。
- 光架橋性側鎖型高分子からなる膜に周期的な強度分布を有する直線偏光を露光し、露光された部分の側鎖を偏光方向に対応した方向に配向させる工程と、
未露光部に外場を印加することにより未露光部の配向を変化させた状態で露光を行う工程と
を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法。 - 光架橋性側鎖型高分子からなる膜に周期的な強度分布を有する直線偏光を露光し、露光された部分の側鎖を偏光方向に対応した方向に配向させる工程と、
未露光部に第一の露光の偏光方向を含む面内にあり、かつ法線から傾斜した方向から該面に振動方向を持つ直線偏光の露光を行う工程と
を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法。 - 第一の露光工程での未露光部に対して、法線に対して異なる複数の角度から第二の露光を行うことを特徴とする請求項5に記載の偏光分離素子の製造方法。
- 請求項1乃至8のいずれか一つに記載の偏光分離素子および請求項9乃至11のいずれか一つに記載の製造方法で製造された偏光分離素子を用いたことを特徴とする光ピックアップ。
- 請求項12に記載のピックアップを備えたことを特徴とする光記録媒体駆動装置。
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-
2003
- 2003-09-18 JP JP2003326949A patent/JP2005091939A/ja active Pending
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