JP2005091030A - 静電容量型加速度センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来に比べて大型化することなしに高感度化を図ることができる静電容量型加速度センサを提供する。
【解決手段】支持基板10と、支持基板10の一表面側に形成された固定電極11と、支持基板10の厚み方向において固定電極11から離間して配置され可動電極を備えた重り部22と、支持基板10に固着され重り部22を上記厚み方向に変位可能とする可撓な2本のビーム23を介して重り部22を支持する矩形枠状の支持部21とを備えている。重り部22は、外周形状が矩形状であって、各ビーム23は、重り部22の外周縁に沿って延長した形状に形成されており、全てのビーム23で重り部22の外周縁の略全周を囲むような形状に形成されている。具体的には、各ビーム23は、重り部22の外周縁の隣り合う2辺に沿ったL字状に形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】支持基板10と、支持基板10の一表面側に形成された固定電極11と、支持基板10の厚み方向において固定電極11から離間して配置され可動電極を備えた重り部22と、支持基板10に固着され重り部22を上記厚み方向に変位可能とする可撓な2本のビーム23を介して重り部22を支持する矩形枠状の支持部21とを備えている。重り部22は、外周形状が矩形状であって、各ビーム23は、重り部22の外周縁に沿って延長した形状に形成されており、全てのビーム23で重り部22の外周縁の略全周を囲むような形状に形成されている。具体的には、各ビーム23は、重り部22の外周縁の隣り合う2辺に沿ったL字状に形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、静電容量型加速度センサに関するものである。
従来から、静電容量型加速度センサとして、図8に示すように、ガラス基板よりなる支持基板10と、支持基板10の一表面(図8(b)の上面)側に形成された固定電極11と、支持基板10の厚み方向(図8(b)の上下方向)において固定電極11から離間して配置され可動電極を備えた重り部22と、支持基板10に固着され重り部22を上記厚み方向に変位可能とする可撓な4本の直線状のビーム23を介して重り部22を支持する矩形枠状の支持部21とを備え、加速度を重り部22の変位に応じた可動電極と固定電極11との間の静電容量値の変化として検出するように構成されたものが知られている。
上述の静電容量型加速度センサでは、重り部22とビーム23と支持部21とはシリコン基板をエッチング加工することによって形成されており、重り部22の周囲には4本のビーム23を除いてスリット24が形成されている。また、上述の静電容量型加速度センサでは、重り部22の厚み寸法を支持部21の厚み寸法よりも小さく設定してあり、支持部21と支持基板10とを陽極接合により固着してある。なお、図8に示した例では、重り部22が可動電極を構成しているが、重り部22における固定電極11との対向面に可動電極を別途形成した構成のものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上述の静電容量型加速度センサでは、重り部22の質量をm、ビーム23のヤング率をE、ビーム23の長さ寸法をL、ビーム23の厚み寸法をh、ビーム23の幅寸法をw、印加された加速度をg、ビーム23の変位をxとすれば、
x=mgL3/Eh3w
という関係があり、ビーム23の長さ寸法Lを大きくしたり、ビーム23の厚み寸法hを小さくすることにより、高感度化を図ることができる。
特開平5−142250号公報
x=mgL3/Eh3w
という関係があり、ビーム23の長さ寸法Lを大きくしたり、ビーム23の厚み寸法hを小さくすることにより、高感度化を図ることができる。
しかしながら、上記従来構成の静電容量型加速度センサでは、各ビーム23が支持基板10の厚み方向に直交する面内において重り部22の外周縁に直交する方向に延長されており、ビーム23の長さ寸法Lがスリット24の幅寸法に等しくなっているので、支持部21と重り部22と4本のビーム23とからなる構造体2と、固定電極11を備えた支持基板10とからなるセンサチップのサイズを大型化しなければ各ビーム23の長さ寸法Lを大きくすることが難しかった。また、上述のようにビーム23の厚み寸法hを小さくすることで高感度化を図ることは可能であるが、ビーム23の厚み寸法hを小さくすると、ビーム23の機械的強度が弱くなって信頼性が低下してしまうので、ビーム23の厚み寸法hを小さくすることによる高感度化には限界があった。
そこで、上記従来構成の静電容量型加速度センサでは、重り部22の質量mを増大させることにより高感度化を図っていたが、上述の関係式から分かるように質量mの増大による高感度化の効果は、ビーム23の長さ寸法Lを大きくしたり厚み寸法hを小さくしたりする場合の効果に比べて小さいものであった。
なお、上記従来構成の静電容量型加速度センサでは、ビーム23の変位xを大きくできるようにした場合、過大な加速度がかかった際などに可動電極と固定電極11とが接触しやすくなるが、可動電極と固定電極11との互いの対向面が平坦な表面となっているので、図9に示すように、表面張力などに起因して可動電極たる重り部22が固定電極11に接触したまま離れないスティッキングが起こることがあった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、従来に比べて大型化することなしに高感度化を図ることができる静電容量型加速度センサを提供することにある。
請求項1の発明は、支持基板と、支持基板の一表面側に形成された固定電極と、支持基板の厚み方向において固定電極から離間して配置され可動電極を備えた重り部と、支持基板に固着され重り部を前記厚み方向に変位可能とする可撓な複数本のビームを介して重り部を支持する支持部とを備え、加速度を重り部の変位に応じた可動電極と固定電極との間の静電容量値の変化として検出する静電容量型加速度センサであって、各ビームは、重り部の外周縁に沿って延長した形状に形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、各ビームを重り部の外周縁に沿って延長した形状に形成してあるので、従来に比べて大型化したり重り部の外周形状を小さくすることなしにビームの長さ寸法を大幅に大きくすることが可能であり、従来に比べて大型化することなしに高感度化を図ることが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記各ビームは、全ての前記ビームで前記重り部の外周縁の略全周を囲むような形状に形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記各ビームの長さ寸法をより大きくすることができ、高感度化を図ることができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記重り部の外周形状が矩形状であって、前記ビームの本数が2本であり、前記各ビームは、前記重り部の外周縁の隣り合う2辺に沿ったL字状に形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記重り部における前記固定電極との対向面が前記固定電極に対して傾きにくくなる。
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記重り部の外周形状が矩形状であって、前記ビームの本数が2本であり、前記各ビームは、前記重り部の外周縁の3辺に沿ったコ字状に形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記重り部における前記固定電極との対向面が前記固定電極に対して傾きにくくなる。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記各ビームの各両端部にはそれぞれ前記支持部および前記重り部に滑らかに連続するような弧状部を設けてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記各ビームの両端部の機械的強度を高めることができる。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5の発明において、前記固定電極と前記可動電極との互いの対向面の少なくとも一方に、前記固定電極と前記可動電極とのスティッキングを防止するスティッキング防止部が設けられてなることを特徴とする。
この発明によれば、過大な加速度がかかったときの前記固定電極と前記可動電極とのスティッキングを防止することができる。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記スティッキング防止部は、前記固定電極と前記可動電極との互いの対向面の少なくとも一方に突設したボスからなることを特徴とする。
この発明によれば、過大な加速度がかかったとしても接触するのはボスの先端面と当該先端面の対向面とが接触するだけであるから、スティッキングを防止することができる。
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記ボスが前記固定電極における前記可動電極との対向面に設けられ、前記支持基板がガラス基板により構成され、前記固定電極がCr膜により構成されるとともに前記ボスがAl膜により構成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記支持基板に対する前記固定電極の密着性を高くできるとともに、前記固定電極に対する前記ボスの密着性を高くできる。
請求項9の発明は、請求項7の発明において、前記ボスが前記可動電極における前記固定電極との対向面に設けられ、前記支持部および前記重り部および前記各ビームがSi基板をエッチング加工することにより形成されるとともに前記重り部が前記可動電極を構成し、前記ボスがSiO2膜により構成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記ボスを容易に形成することが可能であるとともに、前記可動電極に対する前記ボスの密着性を高くできる。
請求項10の発明は、請求項6の発明において、前記スティッキング防止部は、前記固定電極における前記可動電極との対向面に形成した溝からなることを特徴とする。
この発明によれば、前記スティッキング防止部によって前記重り部の変位が制限されるのを防止することができる。
請求項11の発明は、前記スティッキング防止部は、前記固定電極と前記可動電極との互いの対向面の少なくとも一方にサンドブラスト加工を施すことにより形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、過大な加速度がかかったときの前記固定電極と前記可動電極との接触面積を小さくすることができ、スティッキングが起こりにくくなる。
請求項1ないし請求項11の発明では、各ビームを重り部の外周縁に沿って延長した形状に形成してあるので、従来に比べて大型化したり重り部の外周形状を小さくすることなしにビームの長さ寸法を大幅に大きくすることが可能であり、従来に比べて大型化することなしに高感度化を図ることが可能となるという効果がある。
(実施形態1)
本実施形態の静電容量型加速度センサは、図1に示すように、ガラス基板よりなる支持基板10と、支持基板10の一表面(図1(b)の上面)側に形成された金属膜(例えば、Cr膜、Al膜など)からなる固定電極11と、支持基板10の厚み方向(図1(b)の上下方向)において固定電極11から離間して配置され可動電極を備えた重り部22と、支持基板10に固着され重り部22を上記厚み方向に変位可能とする可撓な複数本(本実施形態では、2本)のビーム23を介して重り部22を支持する枠状(本実施形態では、矩形枠状)の支持部21とを備えている。なお、各ビーム23は、厚み方向(図1(b)の上下方向)に可撓性を有するように、厚み寸法を重り22および支持部21それぞれの厚み寸法よりも十分に小さく設定してある。
本実施形態の静電容量型加速度センサは、図1に示すように、ガラス基板よりなる支持基板10と、支持基板10の一表面(図1(b)の上面)側に形成された金属膜(例えば、Cr膜、Al膜など)からなる固定電極11と、支持基板10の厚み方向(図1(b)の上下方向)において固定電極11から離間して配置され可動電極を備えた重り部22と、支持基板10に固着され重り部22を上記厚み方向に変位可能とする可撓な複数本(本実施形態では、2本)のビーム23を介して重り部22を支持する枠状(本実施形態では、矩形枠状)の支持部21とを備えている。なお、各ビーム23は、厚み方向(図1(b)の上下方向)に可撓性を有するように、厚み寸法を重り22および支持部21それぞれの厚み寸法よりも十分に小さく設定してある。
また、本実施形態の静電容量型加速度センサでは、支持基板10の上記一表面側に設けられた重り部22と各ビーム23と支持部21とは単結晶のシリコン基板(Si基板)をエッチング加工することによって形成されており、重り部22が可動電極を構成し、加速度を重り部22の変位に応じた重り部22と固定電極11との間の静電容量値の変化として検出するようになっている。ここに、重り部22は、四角錘台状に形成されており、固定電極11との対向面は平面になっている。なお、本実施形態では、上述のように重り部22が可動電極を構成しているが、重り部22における固定電極11との対向面に可動電極を別途形成するようにしてもよい。
また、本実施形態の静電容量型加速度センサでは、支持部21と支持基板10とを陽極接合により固着してあるが、加速度が印加されていない状態において固定電極11と重り部22との間の距離が所定距離となるように重り部22の厚み寸法を支持部21の厚み寸法よりも小さく設定してある。なお、支持基板10は、外周形状が矩形状であって、上記一表面における周部に支持部21が固着されている。また、支持基板10には厚み方向に貫通し上記一表面側ほど開口面積が徐々に小さくなる貫通孔10aが形成されており、固定電極11を支持基板10における貫通孔10aの内周面および支持基板10の他表面まで配線として延長してある。
ところで、重り部22は、外周形状が矩形状であって(つまり、外周縁が矩形状であって)、各ビーム23は、重り部22の外周縁に沿って延長した形状に形成されており、全てのビーム23で重り部22の外周縁の略全周を囲むような形状に形成されている。具体的には、各ビーム23は、重り部22の外周縁の隣り合う2辺に沿ったL字状に形成されており、各ビーム23の両端部のうち重り部22側の端部(重り部22に連結された側の端部)は、重り部22の矩形状の外周縁において対角位置にある2つの角部それぞれに連結されている。つまり、図1(a)で見れば、右側のビーム23は、一端部が重り部22の左下の角部に連続一体に連結され、支持部21に連続一体に連結された他端部が重り部22の右上の角部の近傍に位置しており、左側のビーム23は、一端部が重り部22の右上の角部に連続一体に連結され、支持部21に連続一体に連結された他端部が重り部22の左下の角部の近傍に位置している。ここに、各ビーム23の各両端部にはそれぞれ支持部21および重り部22に滑らかに連続するような弧状部23aを設けてあるので、各ビーム23の両端部の機械的強度を高めることができる。なお、重り部22の周囲にはビーム23の厚み方向に貫通した2つのスリット25が形成されており、各ビーム23は、これら2つのスリット25により幅寸法が規定されている。
しかして、本実施形態の静電容量型加速度センサでは、各ビーム23を重り部22の外周縁に沿って延長した形状に形成してあるので、従来に比べてチップサイズを大型化したり重り部22の外周形状を小さくすることなしにビーム23の長さ寸法を大幅に大きくすることが可能であり、従来に比べてチップサイズを大型化することなしに高感度化を図ることが可能となる。また、重り部22の外周形状が矩形状であって、各ビーム23が重り部22の外周縁の隣り合う2辺に沿ったL字状に形成されているので、ビーム23の本数を2本としてビーム23の長さを長くしながらも、重り部22における固定電極11との対向面が固定電極11に対して傾きにくくなる。
(実施形態2)
本実施形態の静電容量型加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、図2に示すように、各ビーム23の形状が相違する。すなわち、本実施形態における各ビーム23は、重り部22の外周縁の3辺に沿ったコ字状に形成されている。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の静電容量型加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、図2に示すように、各ビーム23の形状が相違する。すなわち、本実施形態における各ビーム23は、重り部22の外周縁の3辺に沿ったコ字状に形成されている。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
しかして、本実施形態の静電容量型加速度センサにおいても、実施形態1と同様、各ビーム23を重り部22の外周縁に沿って延長した形状に形成してあるので、従来に比べてチップサイズを大型化したり重り部22の外周形状を小さくすることなしにビーム23の長さ寸法を大幅に大きくすることが可能であり、従来に比べてチップサイズを大型化することなしに高感度化を図ることが可能となる。また、本実施形態では、各ビーム23が重り部22の外周縁の3辺に沿ったコ字状に形成されているので、ビーム23の本数を2本としてビーム23の長さを長くしながらも、重り部22における固定電極11との対向面が固定電極11に対して傾きにくくなる。
(実施形態3)
ところで、上記実施形態1や上記実施形態2の静電容量型加速度センサでは、図8に示した従来構成と同様に、重り部22が固定電極11に接触したまま離れないスティッキングが起こる可能性がある。
ところで、上記実施形態1や上記実施形態2の静電容量型加速度センサでは、図8に示した従来構成と同様に、重り部22が固定電極11に接触したまま離れないスティッキングが起こる可能性がある。
これに対して、本実施形態の静電容量型加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、図3に示すように、重り部22における固定電極11との対向面にSiO2膜からなる絶縁膜26を形成するとともに、固定電極11における重り部22との対向面にAl膜からなる複数のボス13を突設してある点が相違する。ここに、本実施形態では、ボス13が、固定電極11と可動電極たる重り部22とのスティッキングを防止するスティッキング防止部を構成している。他の構成は実施形態1と同じである。
しかして、本実施形態の静電容量型加速度センサでは、固定電極11における可動電極との対向面に、固定電極11と可動電極とのスティッキングを防止するスティッキング防止部が設けられているので、過大な加速度がかかったときの固定電極11と可動電極とのスティッキングを防止することができる。すなわち、過大な加速度がかかったとしても接触するのはボス13の先端面と当該先端面の対向面(本実施形態では、絶縁膜26におけるボス13との対向面)とが接触するだけであるから、スティッキングを防止することができる。
また、本実施形態では、支持基板10がガラス基板により構成され、固定電極11がCr膜により構成されているので、支持基板10に対する固定電極11の密着性を高くでき、ボス13がAl膜により構成されているので、固定電極11に対するボス13の密着性を高くすることができる。
なお、本実施形態における絶縁膜26およびボス13を実施形態2の静電容量型加速度センサに設けてもよいことは勿論である。
(実施形態4)
本実施形態の静電容量型加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、図4に示すように、重り部22における固定電極11との対向面に絶縁膜(例えば、SiO2膜)からなる複数のボス27を突設してある点が相違する。ここに、本実施形態では、ボス27が、固定電極11と可動電極たる重り部22とのスティッキングを防止するスティッキング防止部を構成している。他の構成は実施形態1と同じである。
本実施形態の静電容量型加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、図4に示すように、重り部22における固定電極11との対向面に絶縁膜(例えば、SiO2膜)からなる複数のボス27を突設してある点が相違する。ここに、本実施形態では、ボス27が、固定電極11と可動電極たる重り部22とのスティッキングを防止するスティッキング防止部を構成している。他の構成は実施形態1と同じである。
しかして、本実施形態の静電容量型加速度センサでは、可動電極たる重り部22における固定電極11との対向面に、固定電極11と可動電極とのスティッキングを防止するスティッキング防止部が設けられているので、過大な加速度がかかったときの固定電極11と可動電極とのスティッキングを防止することができる。すなわち、過大な加速度がかかったとしても接触するのはボス27の先端面と当該先端面の対向面(本実施形態では、固定電極11におけるボス27との対向面)とが接触するだけであるから、スティッキングを防止することができる。
また、本実施形態では、可動電極がシリコン基板の一部により構成され、ボス27がSiO2膜により構成されているので、ボス27を容易に形成することが可能であるとともに、可動電極に対するボス27の密着性を高くすることができる。
なお、本実施形態におけるボス27を実施形態2の静電容量型加速度センサに設けてもよいことは勿論である。
(実施形態5)
本実施形態の静電容量型加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、図5および図6に示すように、固定電極11における重り部22との対向面に複数の溝12を形成している点が相違する。ここで、本実施形態では、溝12が、固定電極11と可動電極たる重り部22とのスティッキングを防止するスティッキング防止部を構成している。なお、溝12を形成するには、例えば、固定電極11となる金属膜(例えば、Cr膜、Al膜など)を蒸着法などによって堆積する際に、支持基板10において溝12に対応する領域をマスキングしておけばよい。なお、溝12の数は特に限定するものではなく、1つでもよい。他の構成は実施形態1と同じである。
本実施形態の静電容量型加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、図5および図6に示すように、固定電極11における重り部22との対向面に複数の溝12を形成している点が相違する。ここで、本実施形態では、溝12が、固定電極11と可動電極たる重り部22とのスティッキングを防止するスティッキング防止部を構成している。なお、溝12を形成するには、例えば、固定電極11となる金属膜(例えば、Cr膜、Al膜など)を蒸着法などによって堆積する際に、支持基板10において溝12に対応する領域をマスキングしておけばよい。なお、溝12の数は特に限定するものではなく、1つでもよい。他の構成は実施形態1と同じである。
しかして、本実施形態の静電容量型加速度センサでは、固定電極11における可動電極たる重り部22との対向面に、固定電極11と可動電極とのスティッキングを防止するスティッキング防止部が設けられているので、過大な加速度がかかったときの固定電極11と可動電極とのスティッキングを防止することができる。しかも、スティッキング防止部は、固定電極11における可動電極たる重り部22との対向面に形成した溝12により構成されているので、スティッキング防止部によって重り部22の変位が制限されるのを防止することができる。
なお、本実施形態における溝12を実施形態2の静電容量型加速度センサに設けてもよいことは勿論である。
(実施形態6)
本実施形態の静電容量型加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、図7に示すように、固定電極11と可動電極たる重り部22との互いの対向面の両方にサンドブラスト加工を施して各対向面を粗面化している点が相違する。なお、固定電極11表面をサンドブラスト加工する際には、支持基板10の上記一表面側において固定電極11が形成されていない露出表面をマスキングしてから、固定電極11表面のみのサンドブラスト加工を行い、重り部22において固定電極11との対向面となる表面をサンドブラスト加工する際には、支持部21における支持基板10との対向面をマスキングしてからサンドブラスト加工を行う。他の構成は実施形態1と同じである。
本実施形態の静電容量型加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、図7に示すように、固定電極11と可動電極たる重り部22との互いの対向面の両方にサンドブラスト加工を施して各対向面を粗面化している点が相違する。なお、固定電極11表面をサンドブラスト加工する際には、支持基板10の上記一表面側において固定電極11が形成されていない露出表面をマスキングしてから、固定電極11表面のみのサンドブラスト加工を行い、重り部22において固定電極11との対向面となる表面をサンドブラスト加工する際には、支持部21における支持基板10との対向面をマスキングしてからサンドブラスト加工を行う。他の構成は実施形態1と同じである。
しかして、本実施形態では、固定電極11と可動電極たる重り部22との互いの対向面が粗面化されているので、過大な加速度がかかったときの固定電極11と可動電極との接触面積を互いの対向面が平面状に形成されている場合に比べて小さくすることができ、固定電極11と可動電極とのスティッキングを防止することができる。要するに、本実施形態では、固定電極11と可動電極たる重り部22との互いの対向面の両方にサンドブラスト加工を施すことにより、各対向面に多数の微小な凹凸が形成され、これら凹凸が固定電極11と可動電極たる重り部22とのスティッキングを防止するスティッキング防止部を構成している。
なお、本実施形態では、固定電極11と可動電極との互いの対向面の両方にサンドブラスト加工を施して各対向面を粗面化してあるが、互いの対向面の少なくとも一方にサンドブラスト加工を施して粗面化してあればよい。また、実施形態2の静電容量型加速度センサにおいて、固定電極11と可動電極との互いの対向面の少なくとも一方にサンドブラスト加工を施して粗面化してもよいことは勿論である。
10 支持基板
11 固定電極
21 支持部
22 重り部
23 ビーム
25 スリット
11 固定電極
21 支持部
22 重り部
23 ビーム
25 スリット
Claims (11)
- 支持基板と、支持基板の一表面側に形成された固定電極と、支持基板の厚み方向において固定電極から離間して配置され可動電極を備えた重り部と、支持基板に固着され重り部を前記厚み方向に変位可能とする可撓な複数本のビームを介して重り部を支持する支持部とを備え、加速度を重り部の変位に応じた可動電極と固定電極との間の静電容量値の変化として検出する静電容量型加速度センサであって、各ビームは、重り部の外周縁に沿って延長した形状に形成されてなることを特徴とする静電容量型加速度センサ。
- 前記各ビームは、全ての前記ビームで前記重り部の外周縁の略全周を囲むような形状に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の静電容量型加速度センサ。
- 前記重り部の外周形状が矩形状であって、前記ビームの本数が2本であり、前記各ビームは、前記重り部の外周縁の隣り合う2辺に沿ったL字状に形成されてなることを特徴とする請求項2記載の静電容量型加速度センサ。
- 前記重り部の外周形状が矩形状であって、前記ビームの本数が2本であり、前記各ビームは、前記重り部の外周縁の3辺に沿ったコ字状に形成されてなることを特徴とする請求項2記載の静電容量型加速度センサ。
- 前記各ビームの各両端部にはそれぞれ前記支持部および前記重り部に滑らかに連続するような弧状部を設けてなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の静電容量型加速度センサ。
- 前記固定電極と前記可動電極との互いの対向面の少なくとも一方に、前記固定電極と前記可動電極とのスティッキングを防止するスティッキング防止部が設けられてなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の静電容量型加速度センサ。
- 前記スティッキング防止部は、前記固定電極と前記可動電極との互いの対向面の少なくとも一方に突設したボスからなることを特徴とする請求項6記載の静電容量型加速度センサ。
- 前記ボスが前記固定電極における前記可動電極との対向面に設けられ、前記支持基板がガラス基板により構成され、前記固定電極がCr膜により構成されるとともに前記ボスがAl膜により構成されてなることを特徴とする請求項7記載の静電容量型加速度センサ。
- 前記ボスが前記可動電極における前記固定電極との対向面に設けられ、前記支持部および前記重り部および前記各ビームがSi基板をエッチング加工することにより形成されるとともに前記重り部が前記可動電極を構成し、前記ボスがSiO2膜により構成されてなることを特徴とする請求項7記載の静電容量型加速度センサ。
- 前記スティッキング防止部は、前記固定電極における前記可動電極との対向面に形成した溝からなることを特徴とする請求項6記載の静電容量型加速度センサ。
- 前記スティッキング防止部は、前記固定電極と前記可動電極との互いの対向面の少なくとも一方にサンドブラスト加工を施すことにより形成されてなることを特徴とする請求項6記載の静電容量型加速度センサ。
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