JP2005090722A - 多機能ガスケット - Google Patents
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Abstract
【課題】優れたシール性能を有し、燃焼室内の電気的情報を電気信号として好適に取出して、エンジン制御に有用な汎用性のある多機能ガスケットを提供する。
【解決手段】シリンダブロック5とシリンダヘッド6との間に介在される多機能ガスケットにおいて、導電性金属基板層2と、その両側に積層一体とされた電気絶縁層3と、この電気絶縁層の外面に被着形成されたミクロシールコーティング層4とから成る第1基材1A、及び、鋼板製芯金71から成る第2基材1Bを互いに積層して一体化し、第2基材1Bには、これを屈曲することにより、シリンダボア対応して開設された開口部11の周辺部に環状のビード部73が形成されるとともに、エンジンに組付け一体化された状態では、導電性金属基板層2のボア側端部が燃焼室内に臨み、かつ、その他端部が外部に露出する状態に構成する。
【選択図】図3
【解決手段】シリンダブロック5とシリンダヘッド6との間に介在される多機能ガスケットにおいて、導電性金属基板層2と、その両側に積層一体とされた電気絶縁層3と、この電気絶縁層の外面に被着形成されたミクロシールコーティング層4とから成る第1基材1A、及び、鋼板製芯金71から成る第2基材1Bを互いに積層して一体化し、第2基材1Bには、これを屈曲することにより、シリンダボア対応して開設された開口部11の周辺部に環状のビード部73が形成されるとともに、エンジンに組付け一体化された状態では、導電性金属基板層2のボア側端部が燃焼室内に臨み、かつ、その他端部が外部に露出する状態に構成する。
【選択図】図3
Description
本発明は、エンジンのシリンダヘッドとシリンダブロックのような被シール空所部を含む二物体間に介在して、該空所部を密封するガスケットであって、該空所部をシールすると共に、空所部内の温度、圧力、燃焼状態(燃焼時間)、振動、気体若しくは液体の密度、濃度、成分等を電気信号に変換して取り出すこと、或いは燃焼のための補助電力を供給すること、等ができる多機能ガスケットに関するものである。
自動車用エンジン等の燃焼室内における火炎伝播状況を直接検出するために、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟装されるガスケット内に線状若しくはプローブ状のイオンセンサを絶縁配設させたものが従来から知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2に開示されたイオンセンサ付ガスケット)。このようなイオンセンサ付ガスケットは、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟装されて、本来のガスケットとしての機能を奏すると共に、イオンセンサの電極先端を燃焼室内に臨設させ、該電極と接地電極としてのシリンダヘッド或いはシリンダブロック等との間に電位をかけ、電極先端に火炎が到達した瞬間の電流値を計測することにより燃焼室の燃焼状態を検出する機能をも奏するものである。
このように、イオンセンサを、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟装されるガスケット内に配設するようにすると、センサの配設位置の制約がなくなるので、要求部位の燃焼状態を高精度に検出することが可能となり、自動車用エンジン等に広く採用されるようになった。
また、特許文献3は、前記のようなイオンセンサ付ガスケットではないが、基材繊維、ゴム材、無機充填材等を含むコンパウンド層を、金属板の表面にコーティングしたガスケットを開示するものである。このガスケットは、金属板の補強機能と、基材繊維によるゴム材の横流れ、剥離防止機能等とが相俟って、シール性能および耐熱性に優れたものとして、エンジン用のみならず各種ガスケットに広く使用されている。
ところで、前記のようなイオンセンサ付ガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟装させるに際しては、その上下面の面圧を高めることによってシリンダボア周りのガスシールを良好に維持することが必要である。しかし、ガスケットの面圧を高めようとすると、該ガスケットの厚み内に配設されたイオンセンサの線状若しくはプローブ状の電極に厚みがあるために、その上下に接触するガスケット部分(絶縁シール層)にクラック等が発生し、それによりイオンセンサの絶縁性が確保できなくなると言う不都合を生じることがあった。
そこで、このイオンセンサの電極を出来るだけ細くして、前記のようなクラック等の発生を防止することが考えられるが、このように電極を細くした場合には、燃焼室側の電極先端が火炎によってすぐに溶融したり、また、この先端部が発火源となり熱面着火(プリイグニッション)現象が起こってエンジンが破壊してしまったりする事態も生じる懸念があった。また、前記のような線状若しくはプローブ状の電極をイオンセンサとして用いたイオンセンサ付ガスケット(ボアグロメットタイプ)の場合、イオンセンサが別取り付けとなるため、製造コストが嵩むと言う問題点もあった。
更に、特許文献3のように金属板を用いたガスケットは、シール性及び耐熱性に優れ、また基材繊維の補強作用によってコンパウンド層にクラックが生じる懸念はないが、金属板の導電性やコンパウンド層の電気絶縁性については配慮がされていないので、これをそのままイオンセンサ機能を備えるガスケットに適用させることはできなかった。
特開昭63−66431号公報
特開平4−308339号公報
特公平6−84785号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、シール性能を良好に維持し、前記のようなクラック等の発生を招くことなく、被シール空所部内の電気的情報を電気信号として好適に取り出すことができ、或いは被シール空所部内に電気的作用を負荷することができ、エンジンのみならず各種シールを必要とする機器の制御にも有用な汎用性のある多機能ガスケットを提供するものである。
請求項1の構成は、被シール空所部を含む二物体間に介在して該空所部を密封するガスケットであって、
導電性金属基板層と、その両側に積層一体とされた電気絶縁層と、この電気絶縁層の外面に被着形成されたミクロシールコーティング層とから成る第1基材、及び、鋼板製芯金から成る第2基材を互いに積層して一体化し、
前記第2基材には、これを屈曲することにより、前記空所部に対応して開設された開口部の周辺部に環状のビード部が形成されるとともに、前記二物体間に介在させ一体化した状態では、前記導電性金属基板層の空所部側端部が前記空所部内に臨み、かつ、その他端部が外部に露出するように構成して、多機能ガスケットとしたことを特徴とする。
導電性金属基板層と、その両側に積層一体とされた電気絶縁層と、この電気絶縁層の外面に被着形成されたミクロシールコーティング層とから成る第1基材、及び、鋼板製芯金から成る第2基材を互いに積層して一体化し、
前記第2基材には、これを屈曲することにより、前記空所部に対応して開設された開口部の周辺部に環状のビード部が形成されるとともに、前記二物体間に介在させ一体化した状態では、前記導電性金属基板層の空所部側端部が前記空所部内に臨み、かつ、その他端部が外部に露出するように構成して、多機能ガスケットとしたことを特徴とする。
請求項2の構成は、請求項1の多機能ガスケットにおいて、
前記第2基材は、前記鋼板製芯金の表裏両面に、ゴムに繊維材が混入されたコンパウンド材をコーティングして成る複合基材に構成されていることを特徴とする。
前記第2基材は、前記鋼板製芯金の表裏両面に、ゴムに繊維材が混入されたコンパウンド材をコーティングして成る複合基材に構成されていることを特徴とする。
請求項3の構成は、請求項1又は2の多機能ガスケットにおいて、
前記二物体がエンジンシのリンダブロックとシリンダヘッドであり、前記空所部がシリンダボアであることを特徴とする。
前記二物体がエンジンシのリンダブロックとシリンダヘッドであり、前記空所部がシリンダボアであることを特徴とする。
請求項4の構成は、請求項3の多機能ガスケットにおいて、
前記導電性金属基板層により、シリンダボア内の電気的情報を電気信号に変換して導出可能に、又は/及びシリンダボア部位に装備される電装手段に電流供給可能に構成されていることを特徴とする。
前記導電性金属基板層により、シリンダボア内の電気的情報を電気信号に変換して導出可能に、又は/及びシリンダボア部位に装備される電装手段に電流供給可能に構成されていることを特徴とする。
請求項5の構成は、請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記第1基材には、前記導電性金属板層に対して絶縁され、かつ、前記被シール空所部に臨む導電性金属材の複数が、互いに絶縁状態で前記導電性金属板層と前記電気絶縁層との間において並設されていることを特徴とする。
前記第1基材には、前記導電性金属板層に対して絶縁され、かつ、前記被シール空所部に臨む導電性金属材の複数が、互いに絶縁状態で前記導電性金属板層と前記電気絶縁層との間において並設されていることを特徴とする。
請求項1の多機能ガスケットにおいては、本ガスケットを前記二物体間に挟装して両者を締付け組立てる際、第2基材のビード部の圧縮による弾性変形を伴う復元弾力が、両物体間の対向面に作用し、ガスケットを介在させたこれら相互の面圧が強固に維持される。従って、被シール空所部のシール保持が極めて良好になされる。しかも、第1基材のミクロシールコーティング層が電気絶縁層と前記二物体の端面間に介在することになるから、これら端面及び電気絶縁層の表面に存在する小さな凹凸をこのミクロシールコーティング層が充たすことになり、シール保持機能が一層顕著となる。また、第1基材の導電性金属基板層や、第2基材の鋼板製芯金がガスケットを補強する効果もある。
そして、請求項1の多機能ガスケットを前記二物体間に介在させ一体化した時には、導電性金属基板層の空所部側端部が該空所部内に臨み、かつ、その他端部が外部に露出するから、この導電性金属基板層により電気的信号を導出することができ、或いは導電性金属基板層の空所部側端部にヒータ等を接続し、他端部より電圧を印加させれば、空所部内に電気的負荷を作用させることができる。しかも、導電性金属基板層は、その両面に電気絶縁層が接着一体とされているから、前記二物体の端面との間が電気的に絶縁され、前記電気的情報に基づく電気信号等がこの端面から漏出する懸念がなく、精度の高い電気信号の取出しや電気的負荷作用が可能となる。
加えて、シール性向上に有効なビード部等の曲げ加工部分は、鋼板製芯金から成る第2基材が担う構造としてあるから、第1基材には曲げ加工が一切為されないようにすることができる。従って、セラミックス層等の比較的脆い材料で成ることの多い電気絶縁層3に、曲げ加工に起因したクラックや剥れ等が生じるおそれが解消されるので、第1基材1Aにおいては、良好な絶縁性を維持できて、信頼性に優れた多機能ガスケットを提供することができる。
請求項2の構成は、請求項1の構成において、第2基材を、鋼板製芯金の表裏両面に、ゴムに繊維材が混入されたコンパウンド材をコーティングして成る複合基材としたものであり、合成ゴム単独の層を鋼板製芯金にコーティングしたものに比べて、次のような利点が追加される。即ち、ゴムに繊維材が混入されたコンパウンド材が金属板にコーティングされるので、耐熱温度が向上するとともに、コーティング層の横流れ、剥離が生じ難くなるし、トルク保持特性も向上する。また、コーティング層の厚さも片面200μ程度まで厚くすることが可能になる。従って、このように、シール材としてのシール性能向上に有効な第2基材を、曲げ箇所が無く、有効に機能する状態の第1基材に組合せることにより、導電性金属基板層を用いた多機能ガスケットを、良好なシール性と確実な絶縁性とを兼ね備えたものにすることができる。
請求項3の構成は、請求項1又は2において、前記二物体がエンジンシのリンダブロックとシリンダヘッドであり、前記空所部がシリンダボアであることを特徴とし、請求項4の発明のように、前記導電性金属基板層によりこのシリンダボア内の電気的情報を電気信号に変換して導出可能としたり、シリンダボア部位に装備される電装手段に電流供給可能としたりすることができる。
これら請求項3,4のものは、自動車等のエンジンのガスケットに応用する場合を想定したものであり、本ガスケットを、エンジンのシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟装し締付一体とした状態では、前記導電性金属基板層の空所部側、即ちシリンダボア側端部は、シリンダボア(燃焼室)に臨み、その他端部はエンジンの外面に露出するよう配設される。従って、シリンダヘッド及び/若しくはシリンダブロックを接地し、前記露出部に電源を接続して、両者間に電位(例えば90V)をかければ、エンジンの燃焼室内に臨設された電極としての前記導電性金属基板層の端部に火炎が到着した瞬間にイオン状態の火炎帯を通じて回路が構成され、そのときの電流値をアンプにより増幅して情報処理部で処理することによって、燃焼室内の燃焼特性(燃焼時間、即ち燃焼が進んで行く時間)が検出される。
このように、エンジンの燃焼室内における燃焼特性(燃焼時間等)の検出以外に、前記導電性金属基板層に適宜センサ等を接続する(具体的には後記する)ことにより、燃焼室内の温度、圧力、振動、ガス濃度、ガスの成分、或いは燃料の濃度、密度等を電気信号に変換して取り出すことも可能である。そして、導電性金属基板層を導通部材として利用することで、シリンダボア部位に設けた余熱用ヒータ等の電装手段に対して、シリンダブロックの外部から電流供給(電力供給)することもできる。また、エンジンに限らず、同様のシールを要する空所部を備えた機器の空所部内における前記同様の状態検出にも適用し得る。
請求項5の構成によれば、導電性金属板層とは別に、複数の導電性金属材が第1基材中に並設装備されているから、それら導電性金属材を用いて複数のセンサ類を装備することを容易に行えるようになる。しかも、複数の導電性金属材は、積層されるのではなく、並設されているから、ガスケットの厚みをあまり厚くならないようにすることができる利点がある。
以下に、本発明の実施の形態を、自動車用エンジンに適用した例に重点をおいて説明する。図1は本発明の多機能ガスケットの一例を示す部分切欠部分拡大断面図、図2は同多機能ガスケットを用いて組立てられたエンジンの要部を示す縦断面図であり、図3は図2のX部の拡大図である。
図1において、本発明の多機能ガスケット1は、導電性金属基板層2と、その両側に積層一体とされた電気絶縁層3と、この電気絶縁層3の外面に被着形成されたミクロシールコーティング層4とから成る第1基材1A、及び、鋼板製芯金から成る第2基材1Bを互いに積層して一体化して構成されている。第2基材1Bは、鋼板製芯金71の表裏両面に、ゴムに繊維材が混入されたコンパウンド材72をコーティングして成る複合基材(ラバーコートメタル)に構成されている。つまり、第1基材1Aは電気信号検出用メタルガスケットに、かつ、第2基材1Bはラバーコートメタルガスケットに夫々構成されている。
この多機能ガスケット1は、被シール空所部(エンジンの場合シリンダボア)に対応して開設された開口部11を備え、この開口部11の周辺部分における第2基材1Bには環状のビード部73が形成されている。また、開口部11の内周縁部には導電性金属基板層2がわずかに突出するよう形成されて突出部(空所部側端部)21とされ、一方、多機能ガスケット1の外周部にはこの導電性金属基板層2が一部露出する露出部(他端部)22を備えている。
第1基材1Aにおいて、前記導電性金属基板層2としては、厚みが0.05〜0.5mmの、低炭素鋼板、ステンレス板、アルミニウム板、銅板から選ばれたいずれかの金属薄板が望ましく採用される。また、電気絶縁層としては、その層厚が0.1μm〜0.5mmであり、プラスチック層、セラミックス(珪酸或いはアルミナなど)層、セラミックス繊維層、ダイヤモンド・ライク・カーボン層、岩綿層、接着剤層或いは前記導電性金属基板層の表面を金属表面処理剤で処理することにより形成された処理層のいずれかの層が望ましく採用され、前記導電性金属基板層の両面に一体に形成される。この金属表面処理剤は、防錆剤、表面硬化剤、表面潤滑剤、摩擦磨耗低減剤或いはメッキであり、導電性金属基板層を保護し或いは馴染み性を確保する為に用いられると共にこの処理剤の処理により形成された処理層は電気絶縁層をなす。
ミクロシールコーティング層としては、その層厚が1μm〜0.5mmであり、無機粉末材を含むゴム材、プラスチック材若しくは接着剤のいずれかから選ばれた層が望ましく採用され、前記電気絶縁層の表面に被着一体に形成される。更に具体的には、グラファイトにバインダーとして合成樹脂を混入させた層、或いはシリカ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等を充填材として混合した合成樹脂層やシリコーン等のゴム層等が採用される。
第2基材1Bにおいて、繊維材としては、ガラス繊維、セラミック繊維、岩綿、鉱滓綿、溶解石英繊維、化学処理高シリカ繊維、溶融硅酸アルミナ繊維、アルミナ連続繊維、安定化ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、チタン酸アルカリ繊維、ウィスカー、炭素繊維、金属繊維、ボロン繊維等の無機繊維を用いることができる。また、芳香族ポリアミド繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエステル系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ尿素系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリフルオロカーボン系繊維、フェノール繊維、セルロース系繊維等の有機繊維を用いることもできる。また、鋼板製芯金3としては、SPCC、SPHC等の圧延鋼板、アルミニウム板、ステンレス鋼板等の種々のものが使用できる。
そして、ゴム(ゴム材料)としては、ニトリルゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエンゴム(BR)、プチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、フッ素ゴム(FPM)、シリコーンゴム(Si)、クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)、エチレン酢ビゴム(EVA)、塩化ポリエチレン(CPE)、塩化ブチルゴム(CIR)、エピクロルヒドリンゴム(ECO)、ニトリロイソプレンゴム(NIR)、天然ゴム(NR)等を用いることができる。また、これらのゴム材、例えばSBRにナフテン系のプロセス油が添加された油展ゴムを用いることもできる。
この多機能ガスケット1は、導電性金属基板層2用の金属薄板に、前記開口部11に対応した孔を含んで所定形状となるよう板金加工を施し、これに前記の電気絶縁層3、3及びミクロシールコーティング層4、4を積層一体に形成して得られる第1基材1Aと、芯金71の表裏の両面にコンパウンド材72をコーティングして複合基材に形成されたものを、プレス成形により、第1基材1A存在側の反対側に突出するビード部73等の形状加工を行うことによって得られる第2基材1Bとを、部分的にカシメ(加締)て(接着でも可)一体化することで製せられる。
このように、シール性向上に有効なビード部73は、第2基材1Bに形成してあり、第1基材1Aにはそのための曲げ加工が一切為されない。故に、セラミックス層等の比較的脆い材料で成る電気絶縁層3に、曲げ加工に起因したクラックや剥れ等が生じることが無いので、第1基材1Aにおいては、良好な絶縁性を維持できる構造となっている。尚、第1基材1Aと第2基材1Bとは、少なくとも、実際に組付けられる迄の間において分離しなければ良いものであるから、木槌等によって第2基材1Bを殴打することで、部分的にカシメ組付けするとか、数カ所に接着剤を用いて軽く貼着させるといった一体化手段が可能である。
次に、前記多機能ガスケット1をエンジンに組み込んだ場合について図2及び図3を参照して説明する。Eはエンジンであり、シリンダブロック5の上に前記多機能ガスケット1を配し、これを挟装するようにシリンダヘッド6を載置して締付け組立てられる。51はシリンダブロック5のシリンダボア(被シール空所部)52内を上下往復動するピストンであり、このピストン51の上端とシリンダヘッド6の下面で形成される空間が燃焼室54とされる。53はシリンダブロック5に掘設形成された冷却媒体流通用穴であり、シリンダブロック5の上端面で開口している。この冷却媒体流通用穴53には、水、不凍液、油等が供給される。
前記のように締付け組立てられたエンジンEにおいては、シリンダブロック5とシリンダヘッド6との対向面が、多機能ガスケット1により、燃焼室54内の燃焼ガスが外部に漏出しないよう完全にシールされる。特に、ビード部73等が、締付の際に図3のように弾性変形し、その復元反力によりシリンダブロック5とシリンダヘッド6との対向面間の面圧が、介在された多機能ガスケット1により強固に維持される。加えて、前記のような電気絶縁層3を採用すれば、締付の際に横流れせず、その締付力が低下することがない。
また、これらの対向面には、ミクロシールコーティング層4、4が圧接されることになるから、この対抗面に存在する小さな凹凸にミクロシールコーティング層4を構成する部分が充たされ、よりシール性が高まる。また、電気絶縁層3もその形成過程で表面処理等が施される為に、表面にミクロの凹凸が生じるが、ミクロシールコーティング層4はこのミクロな凹凸をも充たし電気絶縁層3に密着一体とされる。このミクロシールコーティング層4は、ミクロな凹凸を充たすだけではなく、絶縁機能も奏するものである。そして、導電性金属基板層2は、その両面に一体とされた電気絶縁層3、3によって、前記対向面と電気的絶縁状態とされる。
第2基材1Bには、これを屈曲することにより、被シール空所部であるシリンダボア52に対応して開設された開口部11の周辺部に環状のビード部73が形成されている。そして、第1基材1Aにおいては、シリンダブロック5とシリンダヘッド6との上下間に介在させて組付けた状態では、導電性金属基板層2のシリンダボア側端部がシリンダボア52内に臨み、かつ、その他端部が外部に露出するように構成してある。
導電性金属基板層2の前記突出部21は、燃焼室54内に臨み、イオン電流検出用の燃焼ガス側電極とされる。この燃焼ガス側電極として燃焼室54内に臨む突出部21は、前記開口部11の内周縁の全ての部分でも良く、一部であっても良い。また、導電性金属基板層2の前記露出部22には、エンジンEが組立てられた時に、図2に示すように、電源7、アンプ8及び信号処理部9が接続される。また、シリンダブロック5及びシリンダヘッド6は、接地50、60される。この接地はどちらか一方でも良い。
斯くして、前記電源7をして、露出部22と接地電極としてのシリンダブロック5及びシリンダヘッド6との間に、例えば90Vの電位をかけると、燃焼室54に臨設された電極としての前記突出部21に火炎が到達した瞬間にイオン状態の火炎帯を通じて回路が形成され、そのときの電流値をアンプ8により増幅して信号処理部9で処理することによって、燃焼室54内の燃焼特性(燃焼時間等)が検出される。導電性金属基板層2は、多機能ガスケット1の芯材として機能すると共に、燃焼室54内の火炎のイオンセンサとしても機能する。
以上のように、多機能ガスケット1においては、ビード部73等の曲げ加工が施されて、組付け時に基材の変形を伴う部分は第2基材1Bが担う構造としたことにより、導電性金属基板層2及び電気絶縁層3を有する第1基材1Aは、一切の曲げ加工の無い真平な状態としてある。即ち、第1基材1Aは、平板上に絶縁材をコーティングしてあるので、ガスケットとして組付けされたときの圧縮力を受けても、電気絶縁層3の割れを防止することができる。そして、第1基材1Aにおける第2基材1B存在側のミクロシールコーティング層4は、第2基材1Bが存在していない場合に比べて薄肉化が可能になるとともに、導電性材をコーティングすることも可能である。また、電気絶縁層3を介して導電性金属基板層2を複数積層することにより、信号を多チャンネルにした積層型多チャンネルの多機能ガスケットや、並列型多チャンネルの多機能ガスケット(後述)も可能である。
図4に示す例は、シリンダヘッド6にも前記冷却媒体流通穴53に対応する冷却媒体流通穴61が形成され、両冷却媒体流通穴53、61間に前記冷却媒体が流通し、エンジンの冷却を行うようにした場合に適用される多機能ガスケット1である。両冷却媒体流通穴53、61の開口部に対応する位置の多機能ガスケット1には連通孔13が開設され、この連通孔13の開設部位の導電性金属基板層2の開口縁部を覆うように前記電気絶縁層3及びミクロシールコーティング層4が被覆形成されている。従って、両冷却媒体流通穴53、61間の冷却媒体の流通が維持されながら、その漏出防止機能も奏する点は前記と同様である。その他の構成は前記と同様であるので、共通部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
この実施例1に示された多機能ガスケットにおいては、燃焼室内の燃焼ガスの漏出を完全に阻止すると共に、シリンダヘッド及び/若しくはシリンダブロックを接地し、前記露出部に電源を接続して、両者間に電位をかければ、エンジンの燃焼室内に臨設された電極としての前記導電性金属基板層の端部に火炎が到着した瞬間にイオン状態の火炎帯を通じて回路が構成され、そのときの電流値をアンプにより増幅して情報処理部で処理することによって、燃焼室内の燃焼特性(燃焼時間等)が検出される。
また、前記電気絶縁層3として、その層厚が0.1μm〜0.5mmであり、プラスチック層、セラミックス層、セラミックス繊維層、ダイヤモンド・ライク・カーボン層、岩綿層、接着剤層或いは前記導電性金属基板層2の表面を金属表面処理剤で処理することにより形成された処理層のいずれかである材料を採用すれば、電気絶縁性が良好に維持される。また、前述の従来技術のように線状若しくはプローブ状電極を配設した場合のように、締付の際にこの電気絶縁層にクラックが生じるような懸念もない。
図5及び図6は、燃焼室54の内壁に各種センサSを埋め込み取り付け、このセンサSと導電性金属基板層2とを電気的に結線して、このセンサSによる電気的情報を電気信号に変換して取出そうとするものである。センサSの種類としては、圧力により比抵抗が変化することを利用したピエゾ抵抗式圧力センサ、空燃比を検出する半導体チタニアO2センサ、温度測定と抵抗値測定を目的とするイットリア系ペロブスカイト半導体を用いたセンサ、圧力−電圧変換素子としてのシリコーンひずみゲージ、薄膜圧力センサ、或いは振動検出用のノックセンサ等が挙げられる。
導電性金属基板層2の露出部22と、アース60されたシリンダヘッド6とを電流計10を介して接続することにより、この電流計10の電流変化をして各センサSの特性値変化を読み取ることができる。図6は、センサSとして2線式のものを用いた例を示し、その為本実施形態の多機能ガスケット1は、2層の導電性金属基板層2、2を含む層構造の第1基材1Aを用いている。即ち、第1基材1Aは、中央の電気絶縁層3を2層の導電性金属基板層2、2で挟み、その外側に電気絶縁層3、3を積層し、更に最外層にミクロシールコーティング層4、4を形成している。そして、2層の導電性金属基板層2、2の各々には、センサSからの2本の導出線を電気的に結線している。10aは直流電源である。
第2基材1Bの構造は、図1〜図3に示す前述のものと同じである。尚、図5及び図6において、ビード部73を明示していないが、前記と同様に存在するものであることは言うまでもない。また、その他の構成は前記と同様であるので、共通部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7は、前記同様のエンジンEのシリンダブロック5、シリンダヘッド6或いは燃焼室54内の燃料や吸入ガスを予備加熱可能とする例を示す。即ち、図6の例と同様層構造の多機能ガスケット1の導電性金属基板層2、2におけるシリンダボア52側端部21、21に、ヒータ23を接続し、他端部22、22には電源10bを接続して、ヒータ23に導電性金属基板層2、2を介して電圧印加を可能としている。この電圧印加により、ヒータ(電装手段の一例)23が発熱し、シリンダブロック5、シリンダヘッド6或いは燃焼室54内の燃料や吸入ガスが昇温し、寒冷地等におけるエンジン運転の効率化を図ることができる。
図8は、前記同様のエンジンEにおいて、燃焼室54内での燃焼の補助放電を可能とする例を示す。即ち、図6の例と同様層構造のガスケット1の導電性金属基板層2、2におけるシリンダボア52側端部21、21に、放電電極(電装手段の一例)24a、24bを形成し、他端部22、22には電源10cを接続して、電極24a、24b間に導電性金属基板層2、2を介して電圧印加を可能としている。これにより、両電極24a、24b間に放電がなされ、燃焼室54内での燃焼を促進し、これによりノッキングを防止し、燃焼の効率化に寄与させることができる。
図7及び図8の例におけるヒータ23及び放電電極24a、24bは、複数がシリンダボア52の周囲に沿って隔設されるものであり、その数は任意に設定される。また、図7及び図8においても、第2基材1Bのビード部73を明示していないが、前記と同様に存在するものであることは言うまでもない。その他の構成は前記と同様であるので、これらの実施形態においても共通部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7に示された多機能ガスケットにおいては、寒冷地等におけるエンジン運転の効率化を図ることができ、また、図8に示された多機能ガスケットにおいては、エンジンのノッキングを防止し、燃焼の効率化に寄与させることができ、その他の多様な用途が期待できる。つまり、導電性金属基板層2により、シリンダボア52内の電気的情報を電気信号に変換して導出可能に、又は/及びシリンダボア52部位に装備される電装手段23,24a,24bに電流供給可能に構成されているのである。
第2基材1Bとしては、図9(a),(b)に示すように、鋼板製芯金71の片側面のみにコンパウンド材72がコーティングされて成る2層構造のものや、図9(c)に示すように、鋼板製芯金71のみで成る単層構造のものでも良い。図9(a)のものは、芯金71の第1基材1A側と反対側にコンパウンド材72が存在し、図9(b)のものは、芯金71の第1基材1A側にコンパウンド材72が存在している。
多機能ガスケット1は、図10に示すように、第1基材1Aの適所に補強用のリブ1a,1bを形成した構造としても良い。即ち、第1基材1Aにおいて、シリンダブロック5の冷却媒体(冷却水)流通穴53と、潤滑油流通穴55とに相当する箇所を下方に隆起突出させてリブ1a,1bを形成することにより、ガスケット1としての機能に支障無く、第1基材1Aの、ひいては多機能ガスケット1としての強度、剛性を向上させてある。尚、その他の部分は、図3に示すものと同じであり、同じ符号を付してある。
多機能ガスケット1は、図11に示すように、第1基材1Aにおいて、いずれかの電気絶縁層3とその外側のミクロシールコーティング層4との間に、厚さの厚い第2電気絶縁層3Aを形成するとともに、その第2電気絶縁層3Aに、複数の導電性金属薄膜12を平面視で放射状を呈するように周方向で均等角度毎に埋設配備させた、多チャンネル型のものに構成しても良い。
即ち、上側の電気絶縁層3の上隣に形成された第2電気絶縁層3Aに、図12(a)に示すように、略角棒状の導電性金属薄膜(導電性金属材の一例)12の5個を、平面視でシリンダボア周りに均等角度毎に放射状に並設し、かつ、下方の電気絶縁層3に接する状態で設けた5チャンネル型としてある。つまり、第1基材1Bには、導電性金属板層2に対して絶縁され、かつ、被シール空所部であるシリンダボアに臨む導電性金属薄膜12の5個(複数の一例)が、互いに絶縁状態で導電性金属板層2と第2電気絶縁層3Aとの間において並設される構造とされている。
図示は省略してあるが、各導電性金属薄膜12の外端部には、導電性金属基板層2と同様に、導通用のリード線が接続されている。つまり、導電性金属基板層として、導電性金属基板層2の表面に電気絶縁層3を被着させ、さらにその表面に導電性金属薄膜12による電気回路を被着させた積層構造から成る多機能ガスケット1であり、複数の導電性金属薄膜12が並列配置された並列型に構成されている。
燃焼室54における燃焼状況は均一なものでは無く、点火装置部位、吸気側部位、排気側部位等の各部位における燃焼状況は異なることが殆どであるから、このように、導電性金属薄膜12を複数設けて、周方向の複数箇所においてセンシングできるようにすれば、より詳細に状況把握できて、エンジンの燃焼室内の燃焼特性をより詳細に検出することが可能になる。また、種類の異なる複数の信号を同時に取り出すことも可能である。尚、複数の導電性金属薄膜12は、必ずしも均等角度毎に並設しなくても良い。例えば、部分的に精細な情報が欲しい箇所に導電性金属薄膜12を集中的に配置するとか、信号線の取出し利便性の点からは、できるだけ一箇所に集めてある方が良い、といった具合である。
このように、並列型多チャンネルの多機能ガスケット1によれば、複数の導電性金属薄膜12が積層されてはいないので、厚みを薄くすることができるとともに、数を多くしての多チャンネル化が可能である。そして、イオンプレーティング、スパッタリング等の技術によるÅ領域の薄膜が可能であり、高度な薄膜技術を活用することができる利点もある。尚、図12(b)に示すように、4個の導電性金属薄膜12が均等角度毎(均等角度以外でも良い)に配置されて成る、4チャンネル型の多機能ガスケット1でも良い。
多機能ガスケット1は、図13に示すように、図11に示すものにおいて、導電性金属薄膜12を屈曲させた形状として、その取出し側(シリンダボア側と反対側)端部12aを、極力1箇所にまとめるように構成しても良い。つまり、導電性金属薄膜12が5個ある場合には、図14(a)に示すように、一所に5個の取出し側端部12aが並び、導電性金属薄膜12が4個の場合には、図14(b)に示すように、一所に4個の取出し側端部12aが並ぶようにするのである。
このように、複数の取出し側端部12aをまとめて配置すれば、導電性金属薄膜12とECU(エンジンコントロールユニット)とを導通接続させてインターフェースを構築する場合に、導電性金属薄膜12に接続するリード線を短くまとめて取出し易く、配線接続として便利なコネクタが使い易い利点がある。
多機能ガスケット1が、図11や図13に示す並列多チャンネル型である場合には、図15に示すように、電源10aの陽極が接続された導電性金属基板層2を一方の極に共用し、電流計10を介して電源10aの負極が接続された各導電性金属薄膜12を他方の極とした状態で、複数のセンサS1,S2を接続した形態のものとしても良い。つまり、導電性金属基板層2をバイアス層として使用する手段である。また、図示は省略するが、電源10aの負極が接続された導電性金属基板層2を一方の極に共用し、電流計10を介して電源10aの陽極が接続された各導電性金属薄膜12を他方の極として、導電性金属基板層2をグラウンド層(アース層)として使用する手段でも良い。
尚、前記各実施形態では自動車用等のエンジンに適用した例について述べたが、本発明は、これに限られず、その他の被シール空所部を含む二物体間に介在して該空所部を密封するガスケットにも広く適用される。また、前記エンジンに適用する場合でも、単筒式エンジンに限定されず、複数のシリンダが連成されたエンジンにも適用可能である。この場合、各シリンダ毎に1枚の前記多機能ガスケット1を配するか、或いは複数のシリンダに共役する1枚の多機能ガスケット1を配するかは任意に採択される。さらに、多チャンネル型の場合、導電性金属薄膜12の数は、4,5以外の数でも勿論良い。
1 多機能ガスケット
1A 第1基材
1B 第2基材
2 導電性金属基板層
3 電気絶縁層
4 ミクロシールコーティング層
5 シリンダブロック
6 シリンダヘッド
11 開口部
12 導電性金属材
21 空所部側端部(突出部)
22 他端部(露出部)
52 被シール空所部(シリンダボア)
71 鋼板製芯金
72 コンパウンド材
73 ビード部
1A 第1基材
1B 第2基材
2 導電性金属基板層
3 電気絶縁層
4 ミクロシールコーティング層
5 シリンダブロック
6 シリンダヘッド
11 開口部
12 導電性金属材
21 空所部側端部(突出部)
22 他端部(露出部)
52 被シール空所部(シリンダボア)
71 鋼板製芯金
72 コンパウンド材
73 ビード部
Claims (5)
- 被シール空所部を含む二物体間に介在して該空所部を密封するガスケットであって、
導電性金属基板層と、その両側に積層一体とされた電気絶縁層と、この電気絶縁層の外面に被着形成されたミクロシールコーティング層とから成る第1基材、及び、鋼板製芯金から成る第2基材を互いに積層して一体化し、
前記第2基材には、これを屈曲することにより、前記空所部に対応して開設された開口部の周辺部に環状のビード部が形成されるとともに、前記二物体間に介在させ一体化した状態では、前記導電性金属基板層の空所部側端部が前記空所部内に臨み、かつ、その他端部が外部に露出するように構成してある多機能ガスケット。 - 請求項1において、
前記第2基材は、前記鋼板製芯金の表裏両面に、ゴムに繊維材が混入されたコンパウンド材をコーティングして成る複合基材に構成されている多機能ガスケット。 - 請求項1又は2において、
前記二物体がエンジンシのリンダブロックとシリンダヘッドであり、前記空所部がシリンダボアである多機能ガスケット。 - 請求項3において、
前記導電性金属基板層により、シリンダボア内の電気的情報を電気信号に変換して導出可能に、又は/及びシリンダボア部位に装備される電装手段に電流供給可能に構成されている多機能ガスケット。 - 請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記第1基材には、前記導電性金属板層に対して絶縁され、かつ、前記被シール空所部に臨む導電性金属材の複数が、互いに絶縁状態で前記導電性金属板層と前記電気絶縁層との間において並設されている多機能ガスケット。
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