JP2005090351A - ポンプ装置 - Google Patents

ポンプ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005090351A
JP2005090351A JP2003324817A JP2003324817A JP2005090351A JP 2005090351 A JP2005090351 A JP 2005090351A JP 2003324817 A JP2003324817 A JP 2003324817A JP 2003324817 A JP2003324817 A JP 2003324817A JP 2005090351 A JP2005090351 A JP 2005090351A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pump
discharge
discharge port
flow rate
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003324817A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Yoshida
倫生 吉田
Takatsugu Ibaraki
隆次 茨木
Toshiya Yamashita
俊哉 山下
Arata Murakami
新 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2003324817A priority Critical patent/JP2005090351A/ja
Publication of JP2005090351A publication Critical patent/JP2005090351A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Reciprocating Pumps (AREA)

Abstract

【課題】それぞれ異なる流量を吐出可能な複数の吐出口を有し、流体圧発生に要する駆動トルクを低減可能なポンプ装置を提供する。
【解決手段】第1吐出口12gに吐出路12を介して流体を吐出する第1ポンプ1と、前記第1ポンプと共通の駆動軸8で駆動され、吸込路21を介して吸い込んだ流体を第2吐出口22gに吐出する第2ポンプ2と、前記第1ポンプの前記吐出路と前記第2ポンプの前記吸込路との間に開閉可能に設けられた流体通路30とを備え、前記流体通路が開いたときに前記第1吐出口及び前記第2吐出口のそれぞれに流体が吐出される。流体通路が開いたときにポンプの駆動トルクが低減される。
【選択図】 図1−2

Description

本発明は、ポンプ装置に関し、特に、駆動トルクを低減することの可能なポンプ装置に関する。
油圧発生に必要な駆動トルクを低減することが可能な油圧システムの油圧源としては、特開2002−70757号公報(特許文献1)に記載された技術が知られている。この技術は、可変容量ギヤポンプに関し、駆動ギヤとこれに噛合う二つの従動ギヤからなる第1、第2のギヤポンプにおいて、第1のギヤポンプの吐出側を該第1のポンプの吸込側に接続するアンロード通路を設け、該アンロード通路に設けられた弁手段を開閉することで、第1、第2ギヤポンプを並列運転または直列運転として吐出容量を変更し、直列運転のときに必要な駆動トルクが低下するというものである。
特開2002−70757号公報 実公平7−23593号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、吐出口(吐出先)が1つしかなく、第1及び第2のポンプにそれぞれ対応して2つの吐出先を設定することができない。即ち、ポンプ装置が、例えば自動変速機に適用されて、ライン油圧油路や潤滑油圧油路のようにそれぞれ異なる油圧・油量が必要とされる場合には、複数個ある吐出口からそれぞれ異なる油圧・油量を吐出させることが求められる。
なお、複数の吐出口からそれぞれ異なる油圧・油量を吐出させることができる装置としては、実公平7−23593号公報(特許文献2)に記載された装置がある。その装置は、1つの駆動軸によって複数の吐出流量の異なるポンプを駆動し、その複数の吐出口からそれぞれ各吐出口で要求される油圧を供給することで、不必要に高い油圧を発生させることがなくなり、油圧発生に必要な駆動トルクが低減されるというものである。
しかしながら、上記特許文献2に記載された技術では、高回転でポンプが駆動されると、吐出口で必要とされる必要流量を超えた余剰流量が増え、余剰動力が増えるという問題がある。上記特許文献2の技術のように固定容量型ポンプの場合、必要流量を全回転域、全油圧域で満たすように設計されるので、ポンプへの入力回転が高く吐出流量が増えてくると、必要流量が少なくてよい運転域では余剰流量が増えてしまう。
本発明の目的は、それぞれ異なる流量を吐出可能な複数の吐出口を有し、流体圧発生に要する駆動トルクを低減可能なポンプ装置を提供することである。
本発明の他の目的は、吐出口から異なる流量を吐出可能であり、流体圧発生に要する駆動トルクを低減可能なポンプ装置を提供することである。
本発明のポンプ装置は、第1吐出口に吐出路を介して流体を吐出する第1ポンプと、前記第1ポンプと共通の駆動軸で駆動され、吸込路を介して吸い込んだ流体を第2吐出口に吐出する第2ポンプと、前記第1ポンプの前記吐出路と前記第2ポンプの前記吸込路との間に開閉可能に設けられた流体通路とを備え、前記流体通路が開いたときに前記第1吐出口及び前記第2吐出口のそれぞれに流体が吐出されることを特徴としている。本発明のポ
ンプ装置によれば、第1吐出口と第2吐出口とにそれぞれ、別の流体回路を接続することができ、また、流体通路が開いたときにポンプの駆動トルクが低減される。即ち、第1吐出口の流体圧が第2吐出口の流体圧以上である場合には、第2ポンプをモータとして作用させることが可能になるため、第1ポンプの駆動トルクが低減される。一方、第1吐出口の流体圧が第2吐出口の流体圧以下である場合には、第2ポンプの吸込路と吐出路との差圧が低くなり、第2ポンプの駆動トルクが低減される。
本発明のポンプ装置において、前記流体通路が開いたときに前記第1吐出口に吐出される流量が前記第1吐出口にて必要とされる必要流量よりも多いときに、前記流体通路が開くように構成されていることを特徴としている。本発明のポンプ装置によれば、流体通路が開いたときにも、第1吐出口にて必要とされる流量を確保することができる。
本発明のポンプ装置において、前記流体通路の開閉を切り換える切換部に不具合が発生したときに、前記流体通路が閉じるように構成されていることを特徴としている。本発明のポンプ装置によれば、切換部に不具合が発生したときに流体通路が閉じることで、第1吐出口に供給される流量が不足する事態が回避される。
本発明のポンプ装置は、吐出口に吐出路を介して流体を吐出する大容量の第1ポンプと、前記第1ポンプと共通の駆動軸で駆動され、吸込路を介して吸い込んだ流体を前記吐出口に吐出する前記第1ポンプよりも容量の小さい小容量の第2ポンプと、前記第1ポンプの前記吐出路と前記第2ポンプの前記吸込路との間に開閉可能に設けられた流体通路とを備えたことを特徴としている。本発明のポンプ装置によれば、流体通路を開閉することで吐出口に供給する流量を変えることができ、また、流体通路を開くことにより、ポンプの駆動トルクが低減される。
本発明のポンプ装置によれば、異なる流量を吐出口から吐出させることができ、駆動トルクを低減させることができる。
以下、本発明のポンプ装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1−1及び図1−2を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態の目的は、それぞれ異なる流量を吐出可能な複数の吐出口を有し、流体圧発生に要する駆動トルクを低減可能であり、かつ駆動トルクを低減させているときであっても吐出口にて必要とされる流量を確保可能なポンプ装置を提供することである。
図1−1に示すように、本実施形態のポンプ装置100は、大容量ポンプ1と小容量ポンプ2とを油圧源とし、それらの大容量ポンプ1及び小容量ポンプ2は、共通の駆動軸8を介して駆動源10により駆動される。
本実施形態のポンプ装置100には、2つの吐出口12g、22gが設けられている。吐出口12gは、大容量ポンプ1の吐出油路12と連通し、大容量ポンプ1からの油圧・油量が供給される。吐出口22gは、小容量ポンプ2の吐出油路22と連通し、小容量ポンプ2からの油圧・油量が供給される。大容量ポンプ1の吸込油路11と、小容量ポンプ2の吸込油路21は、それぞれストレーナ5を介してタンク6に連通している。
大容量ポンプ1の吐出油路12と小容量ポンプ2の吸込油路21とは、バイパス油路30によって接続されている。バイパス油路30の途中には、そのバイパス油路30を開閉
する電磁式開閉弁3が設けられている。電磁式開閉弁3の開閉は、制御装置14により制御される。小容量ポンプ2の吸入油路21において、バイパス油路30と吸込油路21との接続部21aよりもストレーナ5側には、チェック弁4が設けられている。
大容量ポンプ1と小容量ポンプ2は、吐出流量が異なっており、大容量ポンプ1の吐出流量Q1は、小容量ポンプ2の吐出流量Q2よりも多い。大容量ポンプ1及び小容量ポンプ2は、それぞれ固定容量ポンプであり、それぞれ駆動源10の回転数に比例した吐出量を吐出する。
図1−1に示すように、通常使用時には、電磁式開閉弁3が閉じており、バイパス油路30が遮断されている。これにより、大容量ポンプ1の吐出口12gには、大容量ポンプ1から吐出される吐出流量Q1が供給され、また、小容量ポンプ2の吐出口22gには、小容量ポンプ2から吐出される吐出流量Q2が供給される。
駆動源10の回転数の増加に伴って大容量ポンプ1の吐出流量Q1が増加し、大容量ポンプ1の吐出口12gで必要とされる油量を所定量超えた流量が生じた場合には、図1−2に示すように、電磁式開閉弁3が開放されてバイパス油路30が開通(連通)する。バイパス油路30が開通すると、大容量ポンプ1から吐出された吐出流量Q1のうちの一部がバイパス油路30を介して小容量ポンプ2の吸込油路21に送られる。その場合、バイパス油路30を介して吸込油路21に送られる油量は、そのときに小容量ポンプ2が吐出する吐出流量Q2と同量である。そのため、電磁式開閉弁3が開放されたときには、大容量ポンプ1の吐出口12gには、(Q1−Q2)の流量が供給される。
上記のように、余剰流量発生時には、電磁式開閉弁3が開放されることにより、大容量ポンプ1の吐出口12gで余った流量(吐出流量Q2と同量)が、その吐出油路12の圧力P1が低下することなく、小容量ポンプ2の吸込油路21にチャージされる。このとき、チェック弁4が差圧によって閉じ、小容量ポンプ2の吸入油路21に大容量ポンプ1の吐出圧P1がかかる。
電磁式開閉弁3が開放された場合の作用効果について、以下、(1)、(2)として場合分けして説明する。
(1)大容量ポンプ1の吐出口12gの油圧P1≦小容量ポンプ2の吐出口22gの油圧P2の場合。この場合には、バイパス油路30を介してオイルが流れたことによって、小容量ポンプ2の吸入側(吸込油路21)と吐出側(吐出油路22)の間の差圧が低くなり、小容量ポンプ2の駆動力が低減される。
(2)大容量ポンプ1の吐出口12gの油圧P1≧小容量ポンプ2の吐出口22gの油圧P2の場合。この場合には、バイパス油路30を介してオイルが流れたことによって、小容量ポンプ2の吸込油路21に高圧がかかり、吸込油路21の油圧が吐出油路22の油圧よりも高くなる。これにより、小容量ポンプ2がモータとして機能し、そのモータによる動力が同軸8で駆動されている大容量ポンプ1に伝達されて大容量ポンプ1をアシスト駆動するようになり、大容量ポンプ1の駆動力が低減される。
本実施形態のポンプ装置100は、例えば、自動変速機に適用することができる。自動変速機において必要とされる油圧には、ライン油圧、コンバータ油圧、潤滑油圧等複数種類ある。ライン油圧は、各種シフトバルブやタイミングバルブなどの弁装置を介して自動変速機のクラッチやブレーキのサーボ機構に送られる。コンバータ油圧は、自動変速機のトルクコンバータに供給される。潤滑油圧は、自動変速機の歯車変速装置における軸受や歯車の歯面などの摺動部分にオイルを供給する潤滑油圧油路に接続される。ライン油圧に比べて、コンバータ油圧及び潤滑油圧は低圧である。
上記自動変速機の例では、吐出口12g及び吐出口22gのうち、相対的に高い油圧が必要とされる吐出口には、例えば、当該吐出先に供給された油圧をライン油圧に調圧するプライマリレギュレータバルブを介してライン油圧回路が接続されることができる。一方、相対的に低い油圧が必要とされる吐出口には、例えば、コンバータ油圧が接続されることができる。
次に、図2を参照して、第1実施形態の制御方法について説明する。
まず、ステップS1に示すように、制御装置14は、メイン必要流量Qr1を算出する。メイン必要流量Qr1は、大容量ポンプ1の吐出口12gにて必要とされる流量である。ポンプ装置100の状態(駆動源10の回転数、必要とされる油圧、油温など)に基づいて、大容量ポンプ1の必要油量Qr1が算出される。
次いで、ステップS2に示すように、制御装置14は、大容量ポンプ1の吐出流量Q1と小容量ポンプ2の吐出流量Q2を、ポンプ装置100の上記状態に基づいて算出する。駆動源10の回転数が上昇するに連れて、大容量ポンプ1の吐出流量Q1及び小容量ポンプ2の吐出流量Q2がそれぞれ増加する。
次に、ステップS3に示すように、制御装置14は、大容量ポンプ1の吐出流量Q1から小容量ポンプ2の吐出流量Q2を引いた差分(Q1−Q2)が、大容量ポンプ1の吐出口12gにて必要とされる必要流量Qr1よりも大きいか否かを判定する。駆動源10の回転数が低く、吐出流量Q1と吐出流量Q2がそれぞれ小さいうちは、上記差分は必要流量Qr1よりも小さいが、駆動源10の回転数がある所定の回転数以上になり、それに応じて吐出流量Q1と吐出流量Q2が大きくなると、上記差分が必要流量Qr1を上回る。
制御装置14は、ステップS3の判定の結果、上記差分が必要流量Qr1よりも大きいと判定すると、電磁式開閉弁3にON信号を出力し、図1−2に示すように、電磁式開閉弁3を開放させることでバイパス油路30を開通させる(ステップS4)。即ち、上記差分がQr1よりも大きい場合には、余剰流量(上記差分のうちQr1よりも大きい分がこの余剰流量に相当する)があるとして、バイパス油路30を開通させる。これにより、大容量ポンプ1の吐出口12gには、Q1−Q2(>Qr1)の流量が供給される。また、バイパス油路30を介して大容量ポンプ1から小容量ポンプ2の吸込油路21に、小容量ポンプ2の吐出流量Q2と同量分の油量が送られ、小容量ポンプ2の吸入油路21に大容量ポンプ1の吐出圧P1がかかる。これにより、上記(1)、(2)として述べた作用効果が得られる。
一方、制御装置14は、ステップS3の判定の結果、上記差分が必要流量Qr1よりも大きくないと判定すれば、電磁式開閉弁3にOFF信号を出力し、図1−1に示すように、電磁式開閉弁3を閉じることで、バイパス油路30を遮断する(ステップS5)。即ち、上記差分が必要流量Qr1よりも大きくない場合には、仮にバイパス油路30を開通させると、大容量ポンプ1の吐出口12gに供給される流量が必要流量Qr1よりも不足するので、バイパス油路30を開通させないようにする。
多くの場合、図3に示すように、大容量ポンプ1の吐出口12gで必要とされる必要流量Qr1は、特に定常運転状態では、ポンプの入力回転数(駆動源10の回転数)に大きく依存しない。このため、図2に示すように制御することで、ポンプ装置100の効果を最大限に発揮することができる。
なお、請求項に記載の「第1吐出口」は、本実施形態における吐出口12gに対応し、
以下同様に、「吐出路」は吐出油路12に対応し、「第1ポンプ」は大容量ポンプ1に対応し、「駆動軸」は駆動軸8に対応し、「吸込路」は吸込油路21に対応し、「第2吐出口」は吐出口22gに対応し、「第2ポンプ」は小容量ポンプ2に対応し、「流体通路」はバイパス油路30に対応し、「切換部」は電磁式開閉弁3に対応する。
(第2実施形態)
次に、図4−1、図4−2及び図5を参照して、第2実施形態について説明する。
第2実施形態において、上記第1実施形態と同じ構成要素については、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態の目的は、それぞれ異なる流量を吐出可能な複数の吐出口を有し、流体圧発生に要する駆動トルクを低減可能であり、かつ装置の一部に不具合が発生したときであっても吐出口にて流量不足が発生することを回避可能なポンプ装置を提供することである。
一般に、大容量ポンプ1の吐出口12gに必要流量Qr1よりも多い流量が供給される場合には、システム効率が下がるのみで機械(吐出口12gに接続される油圧油路)の動作には問題が無い。これに対し、必要流量Qr1よりも供給される油量が不足する場合には、機械の動作に悪影響を与える場合が多い。例えば、CVTにおいて、吐出口12gに接続される油圧油路の圧力がプーリの狭圧力源となっている場合、その吐出口12gへの吐出流量が不足すると、ベルトすべりが発生し、トランスミッションとして好ましくない。
このため、電磁式開閉弁3に何らかの故障が発生したときは、セーフモードとして、大容量ポンプ1の吐出口12gに供給される流量が余剰となる方に設定すべきである。即ち、電磁式開閉弁3の故障時には、バイパス油路30を遮断し、大容量ポンプ1の吐出口12gには、必ず大容量ポンプ1からの吐出流量Q1が供給されるようにすべきである。
ところで、電磁式開閉弁3の故障としては、電磁式開閉弁3の断線が殆どである。そこで、セーフモードの設定としては、制御装置14によって電磁式開閉弁3が通電したときは、電磁式開閉弁3にON信号が出力され、電磁式開閉弁3に通電がなされないときには、電磁式開閉弁3にOFF信号が出力されるように設定するのがよい。この設定によれば、電磁式開閉弁3に断線が発生したときは、電磁式開閉弁3に通電がなされなくなるので、上記図2のステップS3の判定結果によらず、電磁式開閉弁3にOFF信号が出力されたと同じ結果となる。そのため、電磁式開閉弁3に断線が発生したときは、常に電磁式開閉弁3が閉じることになり、大容量ポンプ1の吐出口12gには、必ず大容量ポンプ1からの吐出流量Q1が供給される(セーフモード)。
次に、電磁式開閉弁3の故障として、電磁式開閉弁3の配線がショートして、電磁式開閉弁3にOFF信号が入力されなくなった場合に対する対策について説明する。
図4−1及び図4−2に示すように、制御装置14に監視回路15が含まれている。監視回路15は、電磁式開閉弁3がショートしているか否かを判定し、その判定の結果、ショートしている場合には、電磁式開閉弁3への通電を遮断する。また、図5に示すように、電磁式開閉弁3のショートに備えて、第1実施形態の制御フロー(図2)に比べて、ステップS6及びS7が追加されている。
図5において、ステップS1〜S5は、図2のステップS1〜S5と同じであるため、その説明を省略し、特徴部分のみを説明する。ステップS3の結果、余剰流量が無い(S3−N)として、電磁式開閉弁3にOFF信号が出力された場合(ステップS5)、監視回路15は、電磁式開閉弁3の配線にショートが発生しているか否かを検出する(ステッ
プS6)。
ステップS6の結果、電磁式開閉弁3にショートが発生している場合(S6−Y)には、監視回路15は、電磁式開閉弁3への通電を遮断する(ステップS7)。これにより、電磁式開閉弁3に通電がなされなくなるので、電磁式開閉弁3にOFF信号が出力されたと同じ結果が得られる。即ち、電磁式開閉弁3が閉じて、吐出口12gには、大容量ポンプ1の吐出流量Q1が供給される。以上のようにして、電磁式開閉弁3がショートしたときに、フェールモード(流量不足)に陥らないようにしている。
(第3実施形態)
次に、図6を参照して、第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、第2実施形態で述べた上記フェールモードへの対策を施したものである。第3実施形態では、大容量ポンプ1の吐出口12gの油圧が、車両のCVTのプーリの狭圧力源として使用されているものとする。
第3実施形態では、電磁式開閉弁3にショートが発生している場合に、電磁式開閉弁3への通電を監視回路15にて遮断する構成(図5のステップS7)に代えて、図6の制御フローを行う。図6では、図5のステップS7に代えて、ステップS7a及びS8aが追加されている。
図6のステップS1〜S6は、図5のステップS1〜S6と同じであるため、その説明を省略し、特徴部分のみを説明する。ステップS6において、電磁式開閉弁3にショートが発生していることが検出された場合(S6−Y)、車両の運転者に、フェールモードに入ったことを示すインジケータが点灯され、警告が出される(ステップS7a)とともに、エンジンのスロットルバルブが閉じられる(ステップS8a)。スロットルバルブが閉じられることにより、CVTへの入力トルクが低減し、その分、ショートにより電磁式開閉弁3にOFF信号が出力されない状態であって、大容量ポンプ1の吐出口12gへの吐出流量が不足した場合であっても、ベルトすべりの発生が抑制される。
なお、本実施形態は、CVTに限られることなく、フェールモードに入ることにより、ポンプ装置の油圧・油量の低下が問題になるものであれば、上記と同様に、運転者にその旨を報知するとともに、過負荷運転がなされないように制御することができる。
(第4実施形態)
次に、図7−1及び図7−2を参照して、第4実施形態について説明する。
第4実施形態において、上記実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
第4実施形態では、上記の大容量ポンプ1及び小容量ポンプ2に代えて、2ポート吐出型のギヤポンプ40が用いられる。ギヤポンプ40は、吸入ポートから流体を吸い込んで吐出ポートから吐出する外接ギヤポンプを2つ備えている。ギヤポンプ40は、ケーシング41内に備えられた駆動ギヤ42と第1従動ギヤ43、及び駆動ギヤ42と第2従動ギヤ44とがそれらの外側で噛合って、流体を吸入し吐出する。駆動ギヤ42は、図示しない駆動源(第1実施形態の駆動源10に相当する)によって駆動される。
ギヤポンプ40は、吸入ポート45、46、及び吐出ポート47,48を備えている。ギヤポンプ40は、吸入ポート45、46から流体を吸入し、吐出経路50、51を経て吐出ポート48に吐出する第1吸入/吐出部52と、吸入ポート45、46から流体を吸入し、吐出経路53、54を経て吐出ポート47に吐出する第2吸入/吐出部55とを備えている。
ギヤポンプ40では、第1従動ギヤ43と第2従動ギヤ44は、モジュール及び外径が同一であるが、第1従動ギヤ43よりも第2従動ギヤ44の厚み(奥行き)が大きく形成されている。また、ケーシング41は、その第1及び第2従動ギヤ43、44の厚みの違いに応じた形状に形成されている。この構成により、第1吸入/吐出部52により吐出ポート48から吐出される吐出量Q1は、第2吸入/吐出部55により吐出ポート47から吐出される吐出量Q2よりも大きくなっている。第1吸入/吐出部52は、第1実施形態において相対的に大きい流量Q1を吐出する大容量ポンプ1に相当し、第2吸入/吐出部55は、相対的に小さい流量Q2を吐出する小容量ポンプ2に相当する。
第4実施形態の作用効果は、上記第1実施形態と同様である。即ち、制御装置14は、図2の制御フローを実行し、ステップS3の判定の結果、(Q1−Q2)の値(差分)が必要油量Qr1よりも大きいと判定すれば、電磁式開閉弁3にON信号を出力し、図7−2に示すように、電磁式開閉弁3を開放させることでバイパス油路30を開通させる(ステップS4)。これにより、吐出ポート48に連通する吐出口12gには、Q1−Q2(>Qr1)の流量が供給される。
また、この場合、バイパス油路30を介して吐出ポート48から吐出ポート46(第2吸入/吐出部55の吸込油路21)に、第2吸入/吐出部55の吐出流量Q2と同量分の油量が送られ、第2吸入/吐出部55の吸入油路21に第1吸入/吐出部52の吐出圧P1がかかる。これにより、第1実施形態にて上記(1)、(2)として述べた作用効果が得られる。
(第5実施形態)
次に、図8−1及び図8−2を参照して、第5実施形態について説明する。
第5実施形態において、上記実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図8−1に示すように、第5実施形態では、第1実施形態の電磁式開閉弁3及び制御装置14に代えて、調圧弁60が設けられる。調圧弁60は、大容量ポンプ1から吐出される吐出流量Q1の一部をドレーンポートからドレーン流量QDとして流すことで、大容量ポンプ1の吐出口12g(流量QLが吐出される)の油圧の上昇を抑える。即ち、吐出口12gに供給される流量QL=Q1−QDである。調圧弁60において、ドレーンポートからドレーン流量QDとして流れる油量は、調圧弁60に流入される大容量ポンプ1の吐出流量Q1に応じて決定される。
バイパス油路30は、調圧弁60のドレーン回路に接続される。駆動源10の回転数の増加に伴い、大容量ポンプ1の吐出流量Q1が増大すると、矢印Y2に示すようにドレーンポートの開口面積が増え、ドレーン流量QDも増える。ここで、調圧弁60では、ドレーンポートの下流側の回路にて必要とされる流量をQDrとすると、QD−QDr<Q2(Q2は小容量ポンプ2の吐出流量)となったときに、余剰流量が発生したとして、図8−2に示すように、大容量ポンプ1の吐出油路12とドレーン回路とが接続される。
この接続により、バイパス油路30を介して小容量ポンプ2の吸込油路21に小容量ポンプ2の吐出流量Q2と同量が流れ、ドレーンポートからその下流側の回路に流れる流量は、QD−Q2となる。調圧弁60のドレーンポートとバイパス油路30とが接続されることにより、第1実施形態で上記(1)、(2)として述べた作用が発生し、大容量ポンプ1又は小容量ポンプ2の駆動トルクが低減される。
(第6実施形態)
図9−1及び図9−2を参照して、第6実施形態について説明する。
第6実施形態において、上記実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態のポンプ装置200は、上記各実施形態と異なり、油圧が供給される吐出口12jが1つである。上記実施形態と異なり、小容量ポンプ2の吐出油路22は、大容量ポンプ1の吐出油路12と接続されている。その吐出油路22と吐出油路12との第1接続点12aは、バイパス油路30と吐出油路12との第2接続点12bよりも、吐出油路12において下流側に位置している。上記各実施形態と同様に、小容量ポンプ2の吸込油路21においてバイパス油路30と吸込油路21との接続部21aよりもストレーナ側にチェック弁4が設けられている。
図9−1に示すように、通常使用時には、電磁式開閉弁3が閉じており、バイパス油路30が遮断されている。そのため、吐出口12jには、大容量ポンプ1から吐出される吐出流量Q1と小容量ポンプ2から吐出される吐出流量Q2の和(Q1+Q2)が供給される。
図9−2に示すように、吐出口12jに供給される流量が当該吐出口12jに必要とされる必要流量よりも多い場合には、電磁式開閉弁3が開いてバイパス油路30が開通する。このとき、バイパス油路30には、小容量ポンプ2の吐出流量Q2と同じ流量が流れ、チェック弁4は差圧によって閉じる。これにより、第1接続点12aと第2接続点12bとの間の流路12cには、大容量ポンプ1の吐出流量Q1から小容量ポンプ2の吐出流量Q2を引いた流量(Q1−Q2)が流れる。その結果、吐出口12jには、Q1(=Q1−Q2+Q2)の流量が供給される。
第6実施形態によれば、電磁式開閉弁3を切り換えることにより、吐出口12jに異なる流量を供給することができる。また、図9−2に示す運転状態では、小容量ポンプ2が、僅かな摺動抵抗、流体損失のみを伴うアンロード運転状態となる。これにより、実質的に大容量ポンプ1の単独運転状態となって、必要な駆動トルクも実質的に大容量ポンプ1のみの分となる。
なお、請求項に記載の「吐出口」は、本実施形態の吐出口12jに対応し、以下同様に、「吐出路」は吐出油路12に対応し、「第1ポンプ」は大容量ポンプ1に対応し、「吸込路」は吸込油路21に対応し、「第2ポンプ」は小容量ポンプ2に対応し、「流体通路」はバイパス油路30に対応する。
なお、上記においては、2つのポンプ(大容量ポンプ1,小容量ポンプ2)は、大容量のものと小容量のものとして説明したが、第6実施形態では、これらの大小のポンプに代えて、2つの同容量のポンプを用いることもできる。それらの同容量のポンプのそれぞれから吐出される吐出流量をQxとすると、電磁式開閉弁3が閉じてバイパス油路30が遮断されている場合には、吐出口12jに、2Qxの流量が供給され、一方、電磁式開閉弁3が開いてバイパス油路30が開通した場合には、吐出口12jにQxの流量が供給されることになる。
本発明のポンプ装置の第1実施形態の通常使用時を示す説明図である。 本発明のポンプ装置の第1実施形態の余剰流量発生時を示す説明図である。 本発明のポンプ装置の第1実施形態の制御方法を示すフローチャートである。 本発明のポンプ装置の第1実施形態におけるポンプ入力回転とポンプ吐出量の関係を示すグラフである。 本発明のポンプ装置の第2実施形態の通常使用時を示す説明図である。 本発明のポンプ装置の第2実施形態の余剰流量発生時を示す説明図である。 本発明のポンプ装置の第2実施形態の制御方法を示すフローチャートである。 本発明のポンプ装置の第3実施形態の制御方法を示すフローチャートである。 本発明のポンプ装置の第4実施形態の通常使用時を示す説明図である。 本発明のポンプ装置の第4実施形態の余剰流量発生時を示す説明図である。 本発明のポンプ装置の第5実施形態の通常使用時を示す説明図である。 本発明のポンプ装置の第5実施形態の余剰流量発生時を示す説明図である。 本発明のポンプ装置の第6実施形態の通常使用時を示す説明図である。 本発明のポンプ装置の第6実施形態の流量が多過ぎる時を示す説明図である。
符号の説明
1 大容量ポンプ
2 小容量ポンプ
3 電磁式開閉弁
4 チェック弁
8 駆動軸
10 駆動源
11 吸込油路
12 吐出油路
12g 吐出路
21 吸込油路
22 吐出油路
22g 吐出口
30 バイパス油路
100 ポンプ装置

Claims (4)

  1. 第1吐出口に吐出路を介して流体を吐出する第1ポンプと、
    前記第1ポンプと共通の駆動軸で駆動され、吸込路を介して吸い込んだ流体を第2吐出口に吐出する第2ポンプと、
    前記第1ポンプの前記吐出路と前記第2ポンプの前記吸込路との間に開閉可能に設けられた流体通路とを備え、
    前記流体通路が開いたときに前記第1吐出口及び前記第2吐出口のそれぞれに流体が吐出される
    ことを特徴とするポンプ装置。
  2. 請求項1記載のポンプ装置において、
    前記流体通路が開いたときに前記第1吐出口に吐出される流量が前記第1吐出口にて必要とされる必要流量よりも多いときに、前記流体通路が開くように構成されている
    ことを特徴とするポンプ装置。
  3. 請求項1または2に記載のポンプ装置において、
    前記流体通路の開閉を切り換える切換部に不具合が発生したときに、前記流体通路が閉じるように構成されている
    ことを特徴とするポンプ装置。
  4. 吐出口に吐出路を介して流体を吐出する大容量の第1ポンプと、
    前記第1ポンプと共通の駆動軸で駆動され、吸込路を介して吸い込んだ流体を前記吐出口に吐出する前記第1ポンプより容量の小さい小容量の第2ポンプと、
    前記第1ポンプの前記吐出路と前記第2ポンプの前記吸込路との間に開閉可能に設けられた流体通路と
    を備えたことを特徴とするポンプ装置。
JP2003324817A 2003-09-17 2003-09-17 ポンプ装置 Pending JP2005090351A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003324817A JP2005090351A (ja) 2003-09-17 2003-09-17 ポンプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003324817A JP2005090351A (ja) 2003-09-17 2003-09-17 ポンプ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005090351A true JP2005090351A (ja) 2005-04-07

Family

ID=34455467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003324817A Pending JP2005090351A (ja) 2003-09-17 2003-09-17 ポンプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005090351A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2330304A1 (de) * 2009-11-30 2011-06-08 HAWE Hydraulik SE Hydraulikaggregat

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2330304A1 (de) * 2009-11-30 2011-06-08 HAWE Hydraulik SE Hydraulikaggregat

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101564184B1 (ko) 구동 시스템 및 이를 포함하는 전기 차량
US8042331B2 (en) On-demand hydraulic pump for a transmission and method of operation
KR102142172B1 (ko) 변속기의 유압 제어 시스템의 피드 포워드 제어를 위한 시스템 및 방법
JP5141981B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP4653095B2 (ja) 車両のトランスミッションの潤滑油供給制御装置
KR102046680B1 (ko) 오일 공급 장치
WO2009119256A1 (ja) 駆動制御装置
JP5012321B2 (ja) 自動変速機における作動油供給装置
JP2010078087A (ja) 無段変速機の油圧ポンプ装置
WO2007074633A1 (ja) 多段変速機用油圧装置
US8935439B2 (en) Oil pressure control system of automatic transmission for vehicle
CN112969869A (zh) 工作流体供给装置
CN114641616B (zh) 工作流体供给系统
JP5233956B2 (ja) オイル供給装置
JP2013245789A (ja) 自動変速機用オイルポンプの制御装置
CN108779851B (zh) 油压控制装置
JP5012322B2 (ja) 自動変速機における作動油供給装置
CN102959284B (zh) 自卸车
JP2018035900A (ja) 油圧制御装置
JP2005090351A (ja) ポンプ装置
JP4182896B2 (ja) ポンプ装置及びその吐出流量制御装置
JPH08159247A (ja) 変速機の潤滑装置
WO2021111739A1 (ja) 作動流体供給システム
CN103216444B (zh) 可变容量泵的运转状态切换装置
JP2013245790A (ja) 自動変速機用オイルポンプの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050524

A621 Written request for application examination

Effective date: 20060118

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080515

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080527

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080728

A02 Decision of refusal

Effective date: 20080819

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02