JP5012322B2 - 自動変速機における作動油供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンによって駆動される2つのオイルポンプを備えた自動変速機における作動油供給装置に関するものである。
自動変速機においては、変速機の変速制御用および潤滑用に、作動油を吐出するオイルポンプが設けられている。オイルポンプは一般にエンジンによって駆動され、エンジン回転数に比例した油量を吐出するようになっている。このため、特にエンジンの高回転時おいては、変速制御用および潤滑用に必要な油量を大幅に超える多量の作動油が吐出され、オイルポンプを駆動するに必要な動力損失が大きくなり、エネルギロスを発生する問題がある。
このような問題に対処すべく、従来、例えば、特許文献1に記載されているように、ライン圧回路に2つのオイルポンプを並列して設け、エンジンの低回転時には2つのオイルポンプを駆動して、それら2つのオイルポンプの吐出油量をライン圧回路に吐出し、エンジンの高回転時には1つのオイルポンプの駆動を停止させ、オイルポンプの駆動ロスを低減するようにしたものが知られている。
特開平6−193711号公報(段落0018〜0020、図1)
しかしながら、上記した特許文献1に記載されたものは、1つのオイルポンプの駆動を停止させるために、エンジンによって駆動される入力軸とオイルポンプ駆動軸との間に、クラッチギヤ(72)、クラッチハブ(74)、およびこれらクラッチギヤとクラッチハブとの間で摺動可能なスリーブ(73)からなるクラッチ機構を設けたものであり、このために、部品点数が増加して自動変速機の構成が複雑かつ大型化するとともに、一方のオイルポンプの駆動停止時においてもクラッチ機構の一部を空回りさせる動力が必要となる問題があった。
また、上記したクラッチ機構を用いない別の方式として、図5に示すように、エンジンの高回転時には、切替バルブ3を切替えて、2つのオイルポンプ1,2のうちの一方のオイルポンプ1の吐出油のみ変速制御回路5側に供給するようにし、他方のオイルポンプ2の吐出油をオイルパン4側へ還流させ、オイルポンプ2の駆動に必要な駆動トルクを減少させることも試みられているが、この方式においても、油圧トルクは低減できるが、オイルポンプ2を無負荷で駆動するための摩擦損失は依然として残り、十分な省エネルギ化が得られない問題がある。
本発明は、上記した従来の問題を解消するためになされたもので、エンジンの高回転時には、サブオイルポンプの吸入経路をオイルパンからの吸上げからメインオイルポンプの余剰流の吸上げに切替えることにより、ポンプを駆動するに必要な駆動トルクを低減できる自動変速機における作動油供給装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の特徴は、自動変速機の変速制御用の高圧回路に作動油を吐出するメインオイルポンプおよび潤滑用の低圧回路に作動油を吐出するサブオイルポンプを備えた自動変速機における作動油供給装置において、前記メインオイルポンプおよび前記サブオイルポンプはエンジンによって駆動される駆動軸にそれぞれ連結され、前記サブオイルポンプの吸入側を、前記メインオイルポンプの吸入側および前記メインオイルポンプの高圧回路の何れか一方に連通する第1電磁切替バルブと、前記サブオイルポンプの吐出側を、前記低圧回路および前記高圧回路の何れか一方に連通する第2電磁切替バルブを備え、前記メインオイルポンプの前記高圧回路と前記第1電磁切替バルブとを結ぶアシスト通路に、前記高圧回路と前記サブオイルポンプの吸入側とを圧力分離する調圧バルブを介装し、エンジンが所定の回転数以上になったとき、前記第1および第2電磁切替バルブを切替えて、前記サブオイルポンプの吸入側を前記調圧バルブを介して前記メインオイルポンプの高圧回路に連通させるとともに、前記サブオイルポンプの吐出側を前記低圧回路に連通させる切替え制御手段を設けたことである。
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1において、前記切替え制御手段は、エンジンが所定の回転数以上になり、かつ前記高圧回路に十分な量の作動油が供給されているとき、前記第1および第2電磁切替バルブを切替えるようになっていることである。
請求項3に係る発明の特徴は、請求項1または請求項2において、前記エンジンの所定の回転数を、作動油の油温によって補正するようにしたことである。
請求項1に係る発明によれば、サブオイルポンプの吸入側を、メインオイルポンプの吸入側およびメインオイルポンプの高圧回路の何れか一方に連通する第1電磁切替バルブと、サブオイルポンプの吐出側を、低圧回路および高圧回路の何れか一方に連通する第2電磁切替バルブを備え、メインオイルポンプの高圧回路と第1電磁切替バルブとを結ぶアシスト通路に、高圧回路とサブオイルポンプの吸入側とを圧力分離する調圧バルブを介装し、エンジンが所定の回転数以上になったとき、第1および第2電磁切替バルブを切替えて、サブオイルポンプの吸入側を調圧バルブを介してメインオイルポンプの高圧回路に連通させるとともに、サブオイルポンプの吐出側を低圧回路に連通させる切替え制御手段を設けたので、エンジンの高回転時においては、サブオイルポンプの吸入ポートにメインオイルポンプより吐出された作動油を供給して、エンジンによって同期的に駆動される2つのオイルポンプの仕事量を減少させることができ、オイルポンプを駆動するに必要な駆動トルクを低減することができる。
また、調圧バルブの介装により、エンジンの高回転時に、メインオイルポンプの高圧回路とサブオイルポンプの吸入側とを圧力分離することができる。


しかも、第1および第2電磁切替バルブの切替え状態においては、サブオイルポンプの吸入圧が吐出圧より高くなり、この吸入圧と吐出圧との圧力差によって、サブオイルポンプの駆動トルクを助勢することができるので、サブオイルポンプを駆動するに必要な駆動トルクを効果的に低減することができる。
請求項2に係る発明によれば、切替え制御手段は、エンジンが所定の回転数以上になり、かつ高圧回路に十分な量の作動油が供給されているとき、第1および第2電磁切替バルブを切替えるようになっているので、余剰流をサブオイルポンプの吸入ポートに供給している状態で変速制御が行われても、変速制御に必要な油量が不足することがなく、変速制御を的確に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、エンジンの所定の回転数を、作動油の油温によって補正するようにしたので、作動油の粘性の影響度合いに応じて、第1および第2電磁切替バルブを切替えるエンジン回転数を適切に補正することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、10はメインオイルポンプを、20はサブオイルポンプを示し、これらメインオイルポンプ10およびサブオイルポンプ20は、ギヤポンプ、トロコイドポンプあるいはベーンポンプ等の定吐出型ポンプで構成されている。
メインオイルポンプ10のポンプ軸は、エンジンによって駆動される駆動軸に直接またはギヤ機構を介して連結され、メインオイルポンプ10よりエンジンの回転数に比例した吐出油量が吐出されるようになっている。サブオイルポンプ20のポンプ軸は、エンジンによって駆動される駆動軸に直接またはギヤ機構を介して連結され、メインオイルポンプ10よりエンジンの回転数に比例した吐出油量が吐出されるようになっている。
このように、メインオイルポンプ10およびサブオイルポンプ20は、エンジンによって同期的に駆動され、エンジンの回転数に比例した吐出油量を吐出するが、メインオイルポンプ10の吐出流量は、サブオイルポンプ20の吐出流量の少なくとも2倍以上、例えば3倍に設定されている。
メインオイルポンプ10の吐出ポート10aには、高圧回路を構成する第1吐出通路11が接続され、第1吐出通路11は調圧バルブ12を介して自動変速機のクラッチあるいはブレーキ等の摩擦係合要素(油圧サーボ)13に接続され、摩擦係合要素13に調圧バルブ12にて所定圧力に調圧された作動油が供給されるようになっている。なお、摩擦係合要素に供給される作動油は、分岐されて自動変速機の潤滑部位にも供給されるようになっている。メインオイルポンプ10の吸入ポート10bは、第1吸入通路15を介して自動変速機のオイルパン16に接続され、メインオイルポンプ10がエンジンによって駆動されることにより、オイルパン16に貯留された作動油を吸入ポート10bより吸上げ、吐出ポート10aより第1吐出通路11に吐出するようになっている。
一方、サブオイルポンプ20の吐出ポート20aには、第2吐出通路21が接続され、吸入ポート20bには、第2吸入通路22が接続されている。第2吸入通路22中には、第1電磁切替バルブ23が設けられ、この第1電磁切替バルブ23を介して第2吸入通路22は、第1吸入通路15および第1吐出通路11に接続されたアシスト通路24の何れか一方に接続されるようになっている。これによって、サブオイルポンプ20がエンジンによってメインオイルポンプ10と同期的に駆動されることにより、オイルパン16に貯留された作動油もしくは第1吐出通路11に吐出された作動油を吸入ポート20bより吸上げ、吐出ポート20aより第2吐出通路21に吐出するようになっている。
アシスト通路24中には、第1吐出通路11と第2吸入通路22とを圧力分離するための調圧バルブ30が介挿されている。調圧バルブ30は、第1吐出通路11に吐出された作動油の圧力を所定圧以上に維持しながら、その作動油を第1電磁切替バルブ23を介して第2吸入通路22に供給するものである。また、調圧バルブ30は、第1吐出通路11より導入される作動油の圧力が所定の圧力以上に達すると、第1吐出通路11より導入された作動油の一部をドレンポートEXよりドレンさせ、作動油の圧力を所定圧力以下に保つように制御する。
第2吐出通路21中には、第2電磁切替バルブ25が設けられ、この第2電磁切替バルブ25を介して第2吐出通路21は、第1吐出通路11に接続された補助吐出通路26および自動変速機の潤滑部位27に接続された潤滑通路28の何れか一方に接続されるようになっている。かかる潤滑通路28は低圧回路を構成している。
第1電磁切替バルブ23は、入口側に2つのポートと、出口側に1つのポートを有する2位置3方向切替バルブからなり、入口ポートの一方は、第1吸入通路15を介してオイルパン16に接続され、入口ポートの他方は、アシスト通路24を介して第1吐出通路21に接続され、出口ポートは、第2吸入通路22を介してサブオイルポンプ20の吸入ポート20bに接続されている。第1電磁切替バルブ23は、通常はスプリングの付勢力によって図1に示す原位置に保持され、ソレノイドによって図4示す切替位置に切替えられるようになっている。
第1電磁切替バルブ23が原位置に保持された図1に示す状態においては、サブオイルポンプ20の吸入ポート20bに接続された出口ポートが、第1吸入通路15に接続された一方の入口ポートに連通され、アシスト通路24に接続された他方の入口ポートは閉止されている。そして、第1電磁切替バルブ23が図4に示す切替え位置に切替えられると、サブオイルポンプ20の吸入ポート20bに接続された出口ポートが、アシスト通路24に接続された他方の入口ポートに連通され、第1吸入通路15に接続された一方の入口ポートが閉止されるようになっている。
第2電磁切替バルブ25は、入口側に1つのポートと、出口側に2つのポートを有する2位置3方向切替バルブからなり、入口ポートは第2吸入通路22を介してサブオイルポンプ20の吐出ポート20aに接続され、一方の出口ポートは、補助吐出通路26を介して第1吐出通路11に接続され、他方の出口ポートは、潤滑通路28を介して潤滑部位27に接続されている。第2電磁切替バルブ25は、通常はスプリングの付勢力によって図1に示す原位置に保持され、ソレノイドによって図4に示す切替位置に切替えられるようになっている。
第2電磁切替バルブ25が原位置に保持された図1に示す状態においては、サブオイルポンプ20の吐出ポート20aに接続された入口ポートが、補助吐出通路26に接続された一方の出口ポートに連通され、潤滑通路28に接続された他方の出口ポートは閉止されている。そして、第2電磁切替バルブ25が図4に示す切替え位置に切替えられると、サブオイルポンプ20の吐出ポート20aに接続された入口ポートが、潤滑通路28に接続された他方の出口ポートに連通され、補助吐出通路26に接続された一方の出口ポートは閉止されるようになっている。
上記した第1および第2電磁切替バルブ23、25は、後述する所定の条件が整ったときに、同時に切替えられるようになっており、これら電磁切替バルブ23、25の切替えによって、サブオイルポンプ20の吐出ポート20aが潤滑通路28に接続されて低圧に保持されるのに対し、サブオイルポンプ20の吸入ポート20bにはメインオイルポンプ10より第1吐出通路11に吐出された作動油(圧油)がアシスト通路24を介して供給されるため、サブオイルポンプ20の吸入圧は吐出圧より高くなる現象を生じ、この吸入圧と吐出圧との圧力差によって、サブオイルポンプ20は風車の如く駆動される。すなわち、吸入圧と吐出圧との圧力差が、エンジンによって駆動されるサブオイルポンプ20の駆動トルクを助勢するように働き、サブオイルポンプ20を駆動するに必要な駆動トルクが低減される。
図2は、上記した第1および第2電磁切替バルブ23、25を切替え制御するためのフローチャートを示すものである。図2に示すプログラムは一定時間毎に実行され、まず、ステップ100において、摩擦係合要素13に供給されている作動油の油量が余剰状態にあるか否かが判断される。かかる作動油の油量が余剰状態にあるか否かは、例えば、摩擦係合要素13に供給する油圧を所定の圧力に調圧する調圧バルブ12より圧油がドレンポートEXよりドレンされていることを、図略の油圧スイッチ等によって検出することによって判断できる。
ステップ100における判断結果がY(YES)の場合(余剰状態の場合)には、ステップ102に移行され、判断結果がN(NO)の場合には、プログラムはリターンされる。
ステップ102では、作動油の油温が検出され、次いでステップ104において、油温に応じたエンジンの切替え回転数X1rpmが設定される。ステップ106では、現在のエンジン回転数X0が、設定された切替回転数X1rpmよりも大きいか否かが判断され、大きい場合には、判断結果がYとなり、ステップ108に移行する。小さい場合には、判断結果がNとなり、プログラムはリターンされる。ステップ108では、電磁切替バルブの切替えが指令され、この切替え指令に基づいて、第1および第2電磁切替バルブ23、25が同時に切替え制御される。かかるステップ108によって、請求項における切替え制御手段を構成している。
このように、摩擦係合要素13に供給されている作動油の油量が余剰状態にあり、かつエンジンが所定回転数以上の場合、言い換えれば、メインオイルポンプ10より変速制御に必要な十分な油量の作動油が吐出されている場合に、第1および第2電磁切替バルブ23、25が切替えられる。また、メインオイルポンプ10の吐出流量が作動油の粘性の影響によって変動するため、作動油の油温を検出して、粘性の影響度合いに応じて、第1および第2電磁切替バルブ23、25を切替えるエンジン回転数を(X1rpm)を補正するようにしている。
図3は、上記した2つのオイルポンプ10、20の吐出特性を示す線図で、線図Aはメインオイルポンプ10の吐出特性を、線図Bはサブオイルポンプ20の吐出特性を示す。実施の形態においては、メインオイルポンプ10の吐出流量を、一例としてサブオイルポンプ20の吐出流量の3倍に設定しているため、メインオイルポンプ10およびサブオイルポンプ20より吐出される全吐出流量は、図3の実線C1で示すように、サブオイルポンプ20の吐出流量の4倍となる。
次に上記した構成における動作について説明する。エンジンの低回転領域(X1rpm以下)においては、第1および第2電磁切替バルブ23、25が図1に示す原位置にそれぞれ保持されている。この状態においては、エンジンによって同期的に駆動されるメインオイルポンプ10およびサブオイルポンプ20が、オイルパン16より作動油を吸上げて第1吐出通路11および第2吐出通路21に作動油を吐出しており、第2吐出通路21に吐出された作動油は、第2電磁切替バルブ25によって補助吐出通路26を介して第1吐出通路11に供給される。
これによって、メインオイルポンプ10およびサブオイルポンプ20より吐出された作動油が第1吐出通路11上で合流されて、自動変速機の摩擦係合要素(油圧サーボ)13に供給されるため、エンジンの低回転領域でメインオイルポンプ10およびサブオイルポンプ20のそれぞれの吐出流量が少ない場合であっても、摩擦係合要素13に十分な油量の作動油を供給することができ、また、余剰の作動油を自動変速機の潤滑部位27に循環させ、各部を潤滑することができる。
摩擦係合要素13に供給されている作動油の油量が余剰状態にあり、かつエンジンが所定回転数X1rpm以上であることが、図2に示すプログラムのステップ100、106において判断されると、ステップ108において、電磁切替バルブの切替えが指令され、これに基づいて第1および第2電磁切替バルブ23、25は図4に示す状態に同時に切替えられる。
この状態にあっては、サブオイルポンプ20の吸入ポート20bとオイルパン16との接続が遮断され、サブオイルポンプ20はメインオイルポンプ10より吐出された作動油を吸入油として第2吐出通路21に作動油を吐出し、この作動油が第2電磁切替バルブ25および潤滑通路28を介して潤滑部位27に供給され、自動変速機の潤滑部位27が潤滑される。
このような第1および第2電磁切替バルブ23、25の切替えにより、メインオイルポンプ10より吐出された圧油の一部がサブオイルポンプ20の吸入油として消費されるため、2つのオイルポンプ10、20より吐出される吐出流量は、図3の実線C1からC2に変化される。従って、メインオイルポンプ10の吐出流量をQ1、サブオイルポンプ20の吐出流量をQ2とすると、自動変速機の摩擦係合要素13には、吐出流量Q1と吐出流量Q2の差分の流量Q3(Q1−Q2)が供給され、自動変速機の潤滑部位27にはQ2の流量が供給されることになる。この結果、エンジンによって同期的に駆動される2つのオイルポンプ10、20の仕事量が減少され、エンジンの駆動トルクを軽減できるようになる。
なお、実施の形態においては、メインオイルポンプ10の吐出流量をサブオイルポンプ20の吐出流量の3倍に設定しているため、第1および第2電磁切替バルブ23、25の切替え時には、摩擦係合要素13と潤滑部位27に、2:1の流量比でそれぞれ作動油が供給され、摩擦係合要素13を締結するに必要な十分な油量の作動油が確保される。
しかも、サブオイルポンプ20の吐出ポート20aは、潤滑通路28に接続されて比較的低圧に保持されているため、サブオイルポンプ20においては吐出圧よりも吸入圧が高くなる油圧回路が構成される。かかる吸入圧と吐出圧との圧力差が、エンジンによって駆動されるサブオイルポンプ20の駆動トルクを助勢するように働くため、サブオイルポンプ20を駆動するに必要な駆動トルクを効果的に低減できるようになる。これにより、エンジンの高回転領域においては、サブオイルポンプ20を駆動するための摩擦損失を低減でき、省エネルギ化を達成することができる。
上記した実施の形態によれば、サブオイルポンプ20の吸入ポート20bを、オイルパン16側およびメインオイルポンプ10の第1吐出通路(高圧回路)11の何れか一方に連通する第1電磁切替バルブ23と、サブオイルポンプ20の吐出ポート20aを、メインオイルポンプ10の第1吐出通路(高圧回路)11および潤滑通路(低圧回路)28の何れか一方に連通する第2電磁切替バルブ25を備え、エンジンが所定の回転数以上になったとき、第1および第2電磁切替バルブ23、25を切替えて、サブオイルポンプ20の吸入ポート20bをメインオイルポンプ10の第1吐出通路11に連通させるとともに、サブオイルポンプ20の吐出ポート20aを潤滑通路28に連通させる切替え制御手段(108)を備えている。
従って、エンジンの高回転時においては、サブオイルポンプ20の吸入ポート20bにメインオイルポンプ10より吐出された作動油を供給して、エンジンによって同期的に駆動される2つのオイルポンプ10、20の仕事量を減少させることができ、オイルポンプ10、20を駆動するに必要な駆動トルクを低減することができる。
しかも、第1および第2電磁切替バルブ23、25の切替え状態においては、サブオイルポンプ20の吸入圧が吐出圧より高くなり、この吸入圧と吐出圧との圧力差によって、サブオイルポンプ20の駆動トルクを助勢することができるので、サブオイルポンプ20を駆動するに必要な駆動トルクを効果的に低減することができる。
上記した実施の形態によれば、切替え制御手段(108)は、エンジンが所定の回転数以上になり、かつ第1吐出通路(高圧回路)11に十分な量の作動油が供給されているとき、第1および第2電磁切替バルブ23、25を切替えるようになっているので、余剰流をサブオイルポンプ20の吸入ポート20bに供給している状態で変速制御が行われても、変速制御に必要な油量が不足することがなく、変速制御を的確に行うことができる。
上記した実施の形態によれば、エンジンの所定の回転数を、作動油の油温によって変化させるようにしたので、作動油の粘性の影響度合いに応じて、第1および第2電磁切替バルブ23,25を切替えるエンジン回転数を適切に補正することができる。
上記した実施の形態においては、メインオイルポンプ10の吐出流量を、サブオイルポンプ20の吐出流量の3倍に設定した例について述べたが、メインオイルポンプ10の吐出流量はサブオイルポンプ20の吐出流量以上であればよい。また、メインオイルポンプ10およびサブオイルポンプ20の吐出流量は、エンジンによって同期回転されるメインオイルポンプ10およびサブオイルポンプ20の変速比に応じて変化するものであるので、メインオイルポンプ10の吐出流量をサブオイルポンプ20の吐出流量以上にするために、必ずしもメインオイルポンプ10の容量をサブオイルポンプ20の容量以上にする必要はない。
また、上記した実施の形態においては、エンジン回転数が所定の回転数以上になったとき、電磁切替バルブ23、25を切替えるようにしたが、エンジン回転数とポンプ回転数は一定の関係を有するものであるので、ポンプ回転数に基づいて電磁切替バルブ23、25を切替えるようにしてもよく、このようなものも本発明に包含されることは勿論である。
さらに、上記した実施の形態においては、電磁切替バルブ23、25を切替えるエンジン回転数を、ATF温度に応じて補正するようにしたが、ATF温度に応じてエンジン回転数を補正することは、本発明にとって必ずしも必要な要件ではなく、油温変化による吐出流量の変化分を予め考慮して、電磁切替バルブ23、25を切替えるエンジン回転数を余裕をもって設定するようにすれば、油温変化による吐出流量の不足を防止することができる。
斯様に、上記した実施の形態で述べた具体的構成は、本発明の一例を示したものにすぎず、本発明はそのような具体的構成に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の態様を採り得るものである。
本発明の実施の形態を示す自動変速機における作動油供給装置を示す油圧系統図である。 電磁切替バルブを切替制御するフローチャートを示す図である。 2つのオイルポンプの吐出特性を示す線図である。 図1の作動状態を示す油圧系統図である。 従来の作動油供給装置を示す油圧系統図である。
符号の説明
10…メインオイルポンプ、10a…吐出ポート、10b…吸入ポート、11…第1吐出通路、12…調圧バルブ、13…摩擦係合要素、15…第1吸入通路、16…オイルパン、20…サブオイルポンプ、20a…吐出ポート、20b…吸入ポート、21…第1吐出通路、22…第2吸入通路、23…第1電磁切替バルブ、24…アシスト通路、25…第2電磁切替バルブ、26…補助吐出通路、27…潤滑部位、28…潤滑通路、30…調圧バルブ、108…切替え制御手段。

Claims (3)

  1. 自動変速機の変速制御用の高圧回路に作動油を吐出するメインオイルポンプおよび潤滑用の低圧回路に作動油を吐出するサブオイルポンプを備えた自動変速機における作動油供給装置において、
    前記メインオイルポンプおよび前記サブオイルポンプはエンジンによって駆動される駆動軸にそれぞれ連結され、
    前記サブオイルポンプの吸入側を、前記メインオイルポンプの吸入側および前記メインオイルポンプの高圧回路の何れか一方に連通する第1電磁切替バルブと、前記サブオイルポンプの吐出側を、前記低圧回路および前記高圧回路の何れか一方に連通する第2電磁切替バルブを備え、
    前記メインオイルポンプの前記高圧回路と前記第1電磁切替バルブとを結ぶアシスト通路に、前記高圧回路と前記サブオイルポンプの吸入側とを圧力分離する調圧バルブを介装し、
    エンジンが所定の回転数以上になったとき、前記第1および第2電磁切替バルブを切替えて、前記サブオイルポンプの吸入側を前記調圧バルブを介して前記メインオイルポンプの高圧回路に連通させるとともに、前記サブオイルポンプの吐出側を前記低圧回路に連通させる切替え制御手段を設けたことを特徴とする自動変速機における作動油供給装置。
  2. 請求項1において、前記切替え制御手段は、エンジンが所定の回転数以上になり、かつ前記高圧回路に十分な量の作動油が供給されているとき、前記第1および第2電磁切替バルブを切替えるようになっていることを特徴とする自動変速機における作動油供給装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記エンジンの所定の回転数を、作動油の油温によって補正するようにしたことを特徴とする自動変速機における作動油供給装置。
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