JP2005089828A - 耐隙間腐食性を改善したフェライト系ステンレス鋼板 - Google Patents

耐隙間腐食性を改善したフェライト系ステンレス鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】一般的な汎用フェライト系ステンレス鋼と同等の工程負荷で容易に製造できる成分組成範囲において、CrやMoの多量添加を必須とすることなく、フェライト系ステンレス鋼板の耐隙間腐食性を顕著に改善する。
【解決手段】質量%で、C:0.015%以下,Si:1.0%以下,Cr:16.0〜25.0%,Ni:0.6超え〜3.0%,N:0.02%以下を含有し、必要に応じてMo:3.0%以下およびCu:2.0%以下のうち1種または2種を含有し、Mn:2.0%以下,Ti:0.5%以下,Nb:0.5%以下、Al:0.5%以下およびB:0.01%以下のうち1種または2種以上を含有し、P:0.04%以下,S:0.02%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、マトリクスがフェライト単相組織を呈するステンレス鋼板。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐隙間腐食性を改善したフェライト系ステンレス鋼板に関する。
フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比べ応力腐食割れの問題が少なく、安価であることから、各種分野で広範に使用されている。しかしながらフェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系よりも隙間腐食の懸念が大きいという欠点を有している。このため、より信頼性の高いフェライト系ステンレス鋼を提供するためには、耐隙間腐食性の改善が望まれる。
下記特許文献1には、耐隙間腐食性の改善を図ったフェライト系ステンレス鋼が記載されている。これは、0.04%を超えるPと、5〜50ppmのCaを複合添加することにより耐隙間腐食性を向上させたものである。また、Ni,Co,Cu等の元素も耐隙間腐食性向上に有効であるという。
特開平7−34205号公報
フェライト系ステンレス鋼にはSUS430やSUS444をはじめとする多くの規格鋼種があり、要求される耐食性レベルに応じてCr含有量が規定され、高耐食用途ではMo等の耐食性向上元素が添加される。Crの増量やMo添加による基本的耐食性レベルの向上に伴って一般的には耐隙間腐食性も向上する。しかし、耐隙間腐食性の改善目的のみでCrやMoを多量に含む高耐食鋼種を選択せざるを得ないのは不合理である。
また、特許文献1のフェライト系ステンレス鋼はPを添加しているため、製造性があまり良好ではない。しかも、Ca含有量を微量範囲でコントロールする必要があり、製鋼での作業負担の増大を招く。このため、汎用のフェライト系鋼種と比べ製造コストが高くなり、本来安価であることを長所とするフェライト系鋼のメリットを十分に享受できない。
本発明は、鋼にとって有害要因の多いPや、鋼中への歩留りコントロールに神経を使うCa等の特殊元素を添加せず、一般的な汎用フェライト系ステンレス鋼と同等の工程負荷で容易に製造できる成分組成範囲において、CrやMoの多量添加を必須とすることなく、耐隙間腐食性を顕著に改善したフェライト系ステンレス鋼板を提供することを目的とする。
既に多くの規格鋼種が存在する中、発明者らはフェライト系ステンレス鋼の耐隙間腐食性に及ぼす合金組成の影響を詳細に研究してきた。その結果、約16質量%以上のCrと、1質量%程度のNiを複合添加したとき、耐隙間腐食性が顕著に向上することを発見した。Niはオーステナイト形成元素であり、フェライト系鋼種では通常、添加量が制限される。しかし、合金成分全体のバランスを調整することにより、Niを添加した場合でも十分にフェライト単相組織が得られることが確認された。また、CuやMoを複合添加すると一層大きな耐隙間腐食性向上効果が得られた。さらに、他の合金成分の含有量を調整したり、Bを添加したりすることで、製造性や加工性レベルも従来鋼と同等以上に確保できることがわかった。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
すなわち、上記目的は、質量%で、Cr:16.0〜25.0%,Ni:0.6超え〜3.0%を含有し、必要に応じてMo:3.0%以下およびCu:2.0%以下のうち1種または2種を含有し、P:0.04%以下,S:0.02%以下に制限された鋼組成を有し、マトリクスがフェライト単相組織を呈する耐隙間腐食性を改善したステンレス鋼板によって達成される。
また、質量%で、Cr:16.0〜25.0%,Ni:0.6超え〜3.0%,C:0.015%以下,Si:1.0%以下,N:0.02%以下を含有し、必要に応じてMo:3.0%以下およびCu:2.0%以下のうち1種または2種を含有し、P:0.04%以下,S:0.02%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有し、マトリクスがフェライト単相組織を呈する耐隙間腐食性を改善したステンレス鋼板が提供される。
さらに、質量%で、C:0.015%以下,Si:1.0%以下,Cr:16.0〜25.0%,Ni:0.6超え〜3.0%,N:0.02%以下を含有し、必要に応じてMo:3.0%以下およびCu:2.0%以下のうち1種または2種を含有し、Mn:2.0%以下,Ti:0.5%以下,Nb:0.5%以下、Al:0.5%以下およびB:0.01%以下のうち1種または2種以上を含有し、P:0.04%以下,S:0.02%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有し、マトリクスがフェライト単相組織を呈する耐隙間腐食性を改善したステンレス鋼板が提供される。
本発明によれば、CrやMoの多量添加の手法を採ることなく、且つ有害要因の多いPや製鋼作業を繁雑にするCaなどを添加することなく、フェライト系ステンレス鋼板の耐隙間腐食性を顕著に改善することができる。この鋼板は、一般的な汎用フェライト系ステンレス鋼と同等の工程負荷で容易に製造でき、Cr,Mo含有量が同レベルの既存鋼種と比べて製造コストの上昇はほとんどない。耐隙間腐食性以外の諸特性も十分に確保できる。したがって本発明は、隙間腐食の懸念があるためフェライト系鋼種を採用し難かった種々の用途において、当該鋼種の適用を可能にし、フェライト系ステンレス鋼板の用途拡大に寄与するものである。
隙間腐食は、隙間内部で一旦腐食が発生すると隙間内部のpHが2〜3あるいはそれ以下に低下し、さらに塩が濃縮することから、他の部分よりも著しく速く腐食が成長する現象である。Cr含有量を増大すること、あるいはさらにMoを添加することにより、一般的には不動態皮膜が強化され、基本的な耐食性レベルは向上する。しかし、隙間内部は前記のように非常に厳しい腐食環境となるため、余程強固な不動態皮膜が形成されない限り、隙間内部での腐食の促進を阻止することは困難であると考えられる。
ところが発明者らの研究の結果、Crを16質量%以上含有させたフェライト系ステンレス鋼板において、Niを0.6超え〜3.0質量%複合添加すると、隙間腐食に対する抵抗力が顕著に向上することがわかった。そのメカニズムは未解明であるが、種々のアノード分極曲線の解析によると、Niは隙間腐食環境において、Crとの相互作用により、極大電流密度を顕著に低減する作用を発揮するのではないかと考えられる。
本発明では、Cr含有量は16.0〜25.0質量%に規定される。16.0質量%未満では不動態皮膜の強化が基本的に不十分であると考えられ、Niや、Mo,Cuを添加しても耐隙間腐食性の改善効果は小さい。一方、25.0質量%を超えると素材の加工性、特に延性が低下し、汎用性の高いステンレス鋼板を得るのが難しくなる。
Ni含有量は0.6超え〜3.0質量%に規定される。0.6質量%を超えるNi添加により耐隙間腐食性の改善効果が顕在化する。概ね1質量%以下の領域ではNi含有量は多いほど良い。すなわち、0.7質量%以上とすることが好ましく、0.8質量%以上が一層好ましく、0.9質量%以上がさらに好ましい。Ni含有量の上限は、フェライト単相組織が得られる限り、耐隙間腐食性の観点からは特に制限しなくてもよいと考えられる。しかし、加工性と経済性を考慮すると、Niは3.0質量%以下の範囲で添加することが望ましい。
Moは、Crとともに添加することで不動態皮膜を強化することが古くから知られている。しかし、Cr含有量が非常に高い高耐食鋼種でなければ、その不動態皮膜の強化による耐隙間腐食性の改善効果は十分に発揮されない。ところが、CrとNiとMoを複合添加する場合は、Cr含有量が概ね16質量%以上の範囲で耐隙間腐食性の顕著な向上効果が見られる。つまりMoは、CrとNiの複合添加によってもたらされる耐隙間腐食性の向上作用を増長させる作用を有する。
Cuは、Niと同様にオーステナイト形成元素であるが、隙間腐食に対する作用はNiと異なる。Niの場合、Crとの複合添加で耐隙間腐食性は向上する(前述)。一方Cuの場合、単にCrと複合添加しただけでは耐隙間腐食性の改善効果はほとんど認められない。しかしながら、CrとNiとCuを複合添加したときには、CrおよびNiの含有量レベルが同等でCuを含有しない場合に比べ、耐隙間腐食性は明らかに向上するのである。そのメカニズムも未解明であるが、恐らくCuを添加すると、隙間腐食環境での極大電流密度自体はほとんど変化しないものの、電位を貴化する作用が起こり、NiとともにCuを添加したときにはCuによる電位貴化作用がNiによる極大電流密度の低減作用と相俟って、結果的に隙間腐食の抑制効果を高めるのではないかと推察される。
このように、MoとCuはいずれも、CrとNiを含有するフェライト系鋼に添加したときに耐隙間腐食性を効果的に向上させる。このため、本発明ではMoおよびCuの1種または2種を、必要に応じて、CrおよびNi添加の補助的手段として添加する。Moを添加する場合は、0.4質量%以上とすることが特に効果的である。ただし、多量のMo添加は靱性の劣化やコスト増を招くので、Mo含有量の上限は3.0質量%に制限される。また、Cuを添加する場合は0.5質量%以上とすることが特に効果的である。ただし、多量のCu添加は熱間加工性の劣化等を招くので、Cu含有量の上限は2.0質量%に制限される。
Cr,Ni,Mo,Cu以外の合金元素としては、耐食性,加工性,製造性等を阻害しない範囲で、通常のフェライト系ステンレス鋼に含まれる種々のものを含有することができる。例示すると以下のとおりである。
Pは、熱間加工性の劣化を招くなど、鋼にとって有害要因の多い不純物元素である。また、本発明によれば特許文献1のようにP添加に頼らなくても対隙間腐食性を改善できる。本発明では、P含有量は0.04質量%以下に制限される。
Sは、機械的性質や溶接性に有害な不純物であり、また、MnSを形成し耐候性,耐発銹性,耐隙間腐食性を低下させる。本発明では、S含有量は0.02質量%以下に制限される。
Cは、炭化物を形成し、それが最終焼鈍で再結晶核として働き、再結晶フェライト層の微細化と結晶方位のランダム化に有効となる。しかし、Cは冷延焼鈍後の強度を上昇させる元素であり、含有量が多くなると靱性低下を招くようになる。本発明では、Cは0.015質量%以下の範囲で含有させることが望ましい。
Siは、脱酸剤として添加される。耐酸化性や清浄度の向上に有効であり、また耐候性,耐発銹性の向上にも効果がある。しかし、含有量が多いと固溶強化により伸びと靱性の低下を招くので、Siは1.0質量%以下の範囲で含有させることが望ましい。
Nは、窒化物を形成し、それが前記炭化物と同様に再結晶フェライト層の微細化と結晶方位のランダム化に有効に作用する。また、N含有量が多いと、Cと同様、靱性低下を招くようになる。本発明では、Nは0.02質量%以下の範囲で含有させることが望ましい。
Mnは、脱酸剤として有効である。しかし、高温域でオーステナイト相の生成を促進し、高温熱処理の冷却時にマルテンサイト相の生成を招く恐れがある。また、多量のMn含有は熱間加工性の劣化を招く。このため、Mnを添加する場合は2.0質量%以下の範囲で行うことが望ましい。
Tiは、C,Nを固定し、加工性および耐食性を向上させる。しかし、多量の添加は鋼材コストを増大させ、またTi系介在物が表面欠陥の原因になる。このため、Tiを添加する場合は0.5質量%以下の範囲で行うことが望ましい。Tiの特に好ましい含有量は0.05〜0.5質量%である。
Nbは、C,Nを固定し、耐衝撃特性や二次加工性の向上に有効である。また、B添加の場合に生じるCr2Bの析出を抑制する作用を呈する。しかし、多量のNb添加は材料の硬化を招き、加工性に悪影響を及ぼす。また再結晶温度の上昇を招く。このため、Nbを添加する場合は0.5質量%以下の範囲で行うことが望ましい。Nbの特に好ましい含有量は0.1〜0.5質量%である。
Alは、脱酸剤として添加される。また、MnO,FeOをはじめとする酸化物系介在物の存在量を低減し、製鋼での製造性や鋼材の加工性を向上させる。ただしAlを過剰に含有するとマクロ的介在物の発生が促進されるとともに、介在物の散在を招き、逆に加工性が低下するようになる。このため、Alを添加する場合は0.5質量%以下の範囲で行うことが望ましい。
Bは、Nを固定し、加工性を改善する作用を有する。しかし、過剰に添加するとCr2Bを形成し、耐食性の低下を招くようになる。このため、Bを添加する場合は0.01質量%以下の範囲で行うことが望ましい。Bの特に好ましい含有量は0.0005〜0.01質量%である。
その他、鋼板の製造性や諸特性を改善する元素を適宜添加することができる。例えば、前述の成分元素に加えて更に、V:0.3質量%以下,Zr:0.3質量%以下,Co:0.3質量%以下およびREM(希土類元素):0.3質量%以下の1種または2種以上を含む鋼組成を有するものが採用できる。
各合金元素の含有量を以上に述べた範囲内で調整することによって、マトリクスがフェライト単相組織になっている鋼板、すなわちオーステナイト相やマルテンサイト相を含まないフェライト系ステンレス鋼板を製造することができる。製造工程は、一般的なフェライト系ステンレス鋼板と同様の方法が採用できる。なお、マトリクス中には通常のフェライト系ステンレス鋼板に見られる析出物や介在物が含まれていて構わない。
表1に示す成分値のフェライト系ステンレス鋼を溶製し、常法により熱間圧延、焼鈍、冷間圧延を行い、板厚1.2mmの冷延鋼板を得た。各鋼板の表面に同一鋼種の鋼板の小片をスポット溶接で接合することにより隙間部を形成させ、「スポット溶接隙間試験片」とした。これを塩乾湿複合サイクル試験に供することにより耐隙間腐食性を調査した。
塩乾湿複合サイクル試験は、「5%NaCl水溶液の塩水噴霧:15分 → 湿度35%,温度60℃での乾燥:60分 → 湿度95%,温度50℃の湿潤:180分」を1サイクルとして、これを300サイクル実施し、試験後の試験片における隙間部の侵食深さを測定して耐隙間腐食性を評価した。
なお、鋼板の金属組織観察の結果、各鋼種ともマトリクスフェライト単相組織を呈していた。
図1に、塩乾湿複合サイクル試験後の侵食深さの測定結果を示す。
比較例の鋼種AはNi含有量が低いため、また鋼種EはNiを含有していないため、いずれも板厚を貫通する隙間腐食が生じた。鋼種GはCr量が低いため、Niを適正量含有しているにもかかわらず板厚を貫通する隙間腐食が生じた。
これに対し本発明例である鋼種B,C,D,F,Iの場合は板厚を貫通する隙間腐食は生じなかった。上記の塩乾湿複合サイクル試験はフェライト系ステンレス鋼にとって非常に厳しい腐食条件であるが、CrとNiの複合添加により隙間腐食の進行が抑制されることが実証された。特に、CrとNiに加え更にMoを複合添加した鋼種B,C,Dは、Moを含有しない鋼種Iと比べ、一層優れた耐隙間腐食性を示した。また、Cr,Ni,Mo,Cuを複合添加した鋼種Fは、Cr,Ni,Moの含有量レベルが同等でCuを含有しない鋼種Cと比べ、一層顕著な耐隙間腐食性改善効果が認められた。
塩乾湿複合サイクル試験後の試験片における隙間部の侵食深さ測定結果を表すグラフ。

Claims (6)

  1. 質量%で、Cr:16.0〜25.0%,Ni:0.6超え〜3.0%を含有し、P:0.04%以下,S:0.02%以下に制限された鋼組成を有し、マトリクスがフェライト単相組織を呈する耐隙間腐食性を改善したステンレス鋼板。
  2. 質量%で、Cr:16.0〜25.0%,Ni:0.6超え〜3.0%を含有し、Mo:3.0%以下およびCu:2.0%以下のうち1種または2種を含有し、P:0.04%以下,S:0.02%以下に制限された鋼組成を有し、マトリクスがフェライト単相組織を呈する耐隙間腐食性を改善したステンレス鋼板。
  3. 質量%で、Cr:16.0〜25.0%,Ni:0.6超え〜3.0%,C:0.015%以下,Si:1.0%以下,N:0.02%以下を含有し、P:0.04%以下,S:0.02%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有し、マトリクスがフェライト単相組織を呈する耐隙間腐食性を改善したステンレス鋼板。
  4. 質量%で、C:0.015%以下,Si:1.0%以下,Cr:16.0〜25.0%,Ni:0.6超え〜3.0%,N:0.02%以下を含有し、Mo:3.0%以下およびCu:2.0%以下のうち1種または2種を含有し、P:0.04%以下,S:0.02%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有し、マトリクスがフェライト単相組織を呈する耐隙間腐食性を改善したステンレス鋼板。
  5. 質量%で、C:0.015%以下,Si:1.0%以下,Cr:16.0〜25.0%,Ni:0.6超え〜3.0%,N:0.02%以下を含有し、Mn:2.0%以下,Ti:0.5%以下,Nb:0.5%以下、Al:0.5%以下およびB:0.01%以下のうち1種または2種以上を含有し、P:0.04%以下,S:0.02%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有し、マトリクスがフェライト単相組織を呈する耐隙間腐食性を改善したステンレス鋼板。
  6. 質量%で、C:0.015%以下,Si:1.0%以下,Cr:16.0〜25.0%,Ni:0.6超え〜3.0%,N:0.02%以下を含有し、Mo:3.0%以下およびCu:2.0%以下のうち1種または2種を含有し、Mn:2.0%以下,Ti:0.5%以下,Nb:0.5%以下、Al:0.5%以下およびB:0.01%以下のうち1種または2種以上を含有し、P:0.04%以下,S:0.02%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有し、マトリクスがフェライト単相組織を呈する耐隙間腐食性を改善したステンレス鋼板。
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