JP2005089637A - 難燃性を有する導電性熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物およびその成形物品 - Google Patents

難燃性を有する導電性熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物およびその成形物品 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の難燃性を有する導電性熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品は、難燃剤としてシロキサン構造とフルオレン構造を有する化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂を含有し、導電性カーボンを含有しつつ、厚物の成形品のみならず、薄物のシート、フィルム状成形品でも良好なドリップ防止性能を有し、難燃性に優れ、かつ耐折強度、及び耐熱性に優れるものを提供する。
【解決手段】熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分a)、シロキサン構造とフルオレン構造を有する化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)、導電性カーボン(成分c)を100重量%とし、(成分a)0.1〜89.5重量%、(成分b)10〜99.4重量%、(成分c)が0.5〜30重量%であり、かつ(成分a)、(成分b)および(成分c)の合計量100重量%に対して、有機スルホン酸金属塩(成分d)が0.01〜0.5重量%よりなる熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物およびその成形物品。

Description

本発明は、シロキサン構造とフルオレン構造を有する化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂により難燃性を付与された導電性ポリカーボネート樹脂組成物およびその成形物品に関するものであり、特に難燃性を要求される薄物の導電性シート、フィルム用途に好適に使用される。詳しくは電気電子分野や自動車分野における導電性材料、半導電性材料、帯電防止材料に関する。例えば、半導電デバイスの製造、輸送工程におけるトレー、パッケージ、ハードディスクや磁気ヘッドの帯電防止部材及びそれらの部材に好適に難燃性を有する導電性ポリカーボネート樹脂組成物に関する。
熱可塑性ポリカーボネート樹脂は射出成形などの簡便で生産性に優れた加工法により種々の成形品に形成され、電気電子、OA機器、重電機、精密機械、自動車分や等の幅広い産業分野で利用されている。一般に、熱可塑性ポリカーボネート樹脂は、電気的に絶縁性の物質であるが、電気・電子部品用部材として導電性(例えば、帯電防止性、電磁シールド性等)が要求される用途は数多いものである。通常、熱可塑性樹脂に導電性を付与する方法としては、導電材の配合が一般に行われており、特に、導電性カーボンの配合がよく知られている。
この導電性カーボンブラックによる導電性の付与は、樹脂マトリックス中のカーボンブラックの分散状態に大きく影響し、導電性発現のためには樹脂中でカーボンブラックが連結構造を形成することが必要であり、しかも、樹脂マトリックス中でカーボンブラックを高濃度になるように配合することが必要である。このような背景により比較的少量の導電性カーボンブラックを添加することにより、導電性が高く、かつ外観、及び機械的特性に優れた成形品を与える熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物が開示されている(特許文献1参照)。
一方、熱可塑性ポリカーボネート樹脂にハロゲン系化合物やリン系化合物を添加した難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物は、難燃化の要望の強いOA機器、家電製品などに利用されているが、近年のヨーロッパを中心とした環境問題に関する関心の高まりから、リン系難燃剤をはじめとしてハロゲンを含まない難燃剤の使用が種々検討されている。
しかしながら、リン系難燃剤としてリン酸エステル系化合物、赤リンなどを用いて難燃化した場合、押出・成形加工時に臭気が発生し、機械的特性や熱的特性に悪影響を及ぼすなどの問題があるため、ハロゲン化合物やリン化合物に代わる難燃剤が各種検討されている。
上記に挙げた難燃剤に代わる難燃剤としては例えばシリコーン化合物を挙げることができる。シリコーン化合物を熱可塑性ポリカーボネート樹脂に配合した難燃性樹脂組成物は近年精力的に検討され、種々の提案がされている。
例えばポリカーボネート樹脂に特定のシロキサン分岐構造を有するシリコーン変性ポリカーボネート樹脂と有機アルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩を配合する方法、また、芳香環を有する非シリコーン樹脂に式R2SiO1.0で示される単位とRSiO1.5で示される単位を持ち、重量平均分子量が10,000以上270,000以下であるシリコーン樹脂を配合する方法などが提案されている(特許文献2および3参照)。
樹脂材料に導電性を付与するためには、導電性カーボン等を添加することになるが、導電性カーボン自体が可燃性であるため、その樹脂組成物の難燃性は導電性カーボン無添加の場合と比較して著しく低下する。上記提案のポリカーボネート樹脂組成物に導電性カーボンを付与した場合、難燃性が十分とは言えないものであった。例えば薄物のシート、フィルムの場合にドリップを生じ、米国のUL規格等が定める電気機器用プラスチックス材料に対する難燃規制に対応することが出来ず、94V−1、94VTM−1ランクを達成できない課題があった。
一方、シロキサン構造とフルオレン構造を有する化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)は、樹脂および光学部材として開示されているが、難燃性に効果がある記載はなく不明である(特許文献4参照)。またシロキサン構造とフルオレン構造を有する化合物から誘導されるポリカーボネートオリゴマーが薄物の薄肉成形品に難燃効果があるとの記載があるが、成形品を成形する際にオリゴマー成分がブリードアウトし、成形品に曇りが生ずる等の問題があった(特許文献5参照)。
特開平4−268362号公報 特開平8−176427号公報 特開平10−139964号公報 特開平2001−342247号公報 特開平2002−220455号公報
本発明は、上記のような従来の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、導電性カーボンを含有しつつ、薄物のシート、フィルム状成形品でも良好なドリップ防止性能を有し、難燃性に優れ、かつ耐熱性に優れた導電性熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分a)、シロキサン構造とフルオレン構造を有する化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)、導電性カーボン(成分c)を100重量%とし、(成分a)0.1〜94.5重量%、(成分b)5〜99.4重量%、(成分c)が0.5〜30重量%であり、かつ(成分a)、(成分b)および(成分c)の合計量100重量%に対して、有機スルホン酸金属塩(成分d)が0.01〜0.5重量%よりなる熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物は、導電性カーボンを含有しつつ、薄物のシート、フィルム状成形品でも良好なドリップ防止性能を有し、難燃性に優れ、かつ耐折強度、および耐熱性に優れた導電性熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の難燃性を有する導電性熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物およびその成形品は、難燃剤としてシロキサン構造とフルオレン構造を有する化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂を含有し、導電性カーボンを含有しつつ、厚物の成形品のみならず、薄物のシート、フィルム状成形品でも良好なドリップ防止性能を有し、難燃性に優れ、かつ耐折強度、および耐熱性に優れるものである。そのため、難燃性を要求される導電性材料として有用である。
本発明は、さらに詳しくは、(成分a)が一般式(1)および一般式(2)で表される化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂であって、全使用モノマー中の一般式(1)の化合物が0〜50重量%である熱可塑性ポリカーボネート樹脂であり、(成分b)が一般式(1)および一般式(3)、または一般式(1)、一般式(2)、および一般式(3)から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂であって、モノマーとして使用される、一般式(1)の化合物が10〜90重量%、一般式(3)の化合物が10〜90重量%、一般式(2)の化合物が0〜80重量%であり、その合計量(一般式(1)+一般式(2)+一般式(3))が100重量%である熱可塑性ポリカーボネート樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物である。
Figure 2005089637
(式中、R1〜R4は、各々独立して、水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。R5〜R8は、各々独立して、水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基または炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。R9は炭素数1〜6の脂肪族基を表すか単に結合を表す。Xは、−SiO(R10)(R11)−および/または−SiO(R12)(R13)−の単独重合体、ブロック共重合体またはランダム共重合体を表し、重合度は0〜200であり、R10〜R13は、各々独立して、水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。)
Figure 2005089637
(R14〜R15は、各々独立して、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。Yは、
Figure 2005089637
であり、ここにR16〜R19は、各々独立して、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を表すか、R16とR17、およびR18とR19が一緒に結合して、炭素数3〜12の炭素環または複素環を形成する基(但し、フルオレン構造を除く)を表し、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。aは0〜20の整数を表す。
Figure 2005089637
(式中、R20〜R23は、各々独立して、水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。)
本発明に用いられる一般式(1)の化合物としては、具体的には、下記のものが例示される。
Figure 2005089637
これらは、2種類以上併用することも可能である。Xには、ジメチルシロキサンが1〜100個またはジフェニルシロキサンが1〜100個含まれるものおよびそれらのランダム共重合体が好ましい。中でも、特に、α,ω-ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルジフェニルランダム共重合シロキサン、α,ω-ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサンが好ましい。
本発明中の一般式(2)の化合物としては、具体的には4,4’−ビフェニルジオール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノ−ルA;BPA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノ−ルZ;BPZ)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ジメチルビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(ビスフェノールAP;BPAP)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル)プロパン、3,3,5−トリメチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(トリメチルビスフェノール−Z;TMBPZ)などが例示される。これらは、2種類以上併用することも可能である。また、これらの中でも特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。
本発明中の一般式(3)の化合物としては、具体的には9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、3,6−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、4,5−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、3,6−ジメチル−9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン及び3,6−ジフェニル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等を挙げることができる。中でも特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレンが好ましい。これらの化合物は2種類以上併用して使用することも可能である。
本発明に関わる熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分a)は一般式(1)と一般式(2)の化合物とを、シロキサン構造とフルオレン構造を有する化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)は一般式(1)および一般式(3)、または一般式(1)、一般式(2)、および一般式(3)の化合物とを、それぞれ炭酸エステル形成化合物と反応させることによって、製造することができるものであり、ビスフェノールAから誘導されるポリカーボネートを製造する際に用いられている公知の方法、例えばビスフェノール類とホスゲンとの直接反応(ホスゲン法)、あるいはビスフェノール類とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応(エステル交換法)などの方法を採用することができる。
また本発明の炭酸エステル形成化合物としては、例えばホスゲンや、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネートなどのビスアリルカーボネートが挙げられる。これらの化合物は2種類以上併用して使用することも可能である。
前者のホスゲン法においては、通常酸結合剤および溶媒の存在下において、本発明における一般式(1)の化合物、一般式(2)の化合物、一般式(3)の化合物とを、ホスゲンと反応させる。酸結合剤としては、例えばピリジンや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などが用いられ、また溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼン、キシレンなどが用いられる。さらに、縮重合反応を促進するために、トリエチルアミンのような第三級アミン触媒などの触媒を、また重合度調節には、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p−クミルフェノール、アルキル置換フェノール類、ヒドロキシ安息香酸アルキル類やアルキルオキシフェノール類などの一官能基化合物を分子量調節剤として加える。さらに、所望に応じ亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトなどの酸化防止剤や、フロログルシン、イサチンビスフェノール、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α',α"−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンなど分岐化剤を小量添加してもよい。反応は通常0〜150℃、好ましくは5〜40℃の範囲とするのが適当である。反応時間は反応温度によって左右されるが、通常0.5分〜10時間、好ましくは1分〜2時間である。また、反応中は、反応系のpHを10以上に保持することが望ましい。
一方後者のエステル交換法においては、本発明における一般式(1)の化合物、一般式(2)および一般式(3)の化合物とをビスアリールカーボネートと混合し、減圧下で高温において反応させる。この時、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p−クミルフェノール、アルキル置換フェノール類、ヒドロキシ安息香酸アルキル類やアルキルオキシフェノール類などの一官能基化合物を分子量調節剤として加えてもよい。反応は通常150〜350℃、好ましくは200〜300℃の範囲の温度において行われ、また減圧度は最終で好ましくは1mmHg以下にして、エステル交換反応により生成した該ビスアリールカーボネートから由来するフェノール類を系外へ留去させる。反応時間は反応温度や減圧度などによって左右されるが、通常1〜6時間程度である。反応は窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、また、所望に応じ、酸化防止剤や分岐化剤を添加して反応を行ってもよい。
ホスゲン法とエステル交換法では、一般式(1)の化合物、一般式(2)の化合物および一般式(3)の化合物の反応性を考慮した場合、ホスゲン法が好ましい。
本発明においてホスゲン法を採用する場合は、用いられる三級アミン重合触媒として、例えばトリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、N,N'―ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N'―ジエチルアニリン、ジエチルアミノピリジン等があるが、触媒活性や洗浄除去の問題からトリエチルアミンが好ましい。重合触媒の添加量は、使用される全ビスフェノール類に対して、0.001〜5mol%が好ましい。
本発明においてホスゲン法を採用する場合は、反応を効率よく行うため第四級アンモニウム塩を少量添加してもよい。具体的には、テトラメチルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアイオダイドなどが例示され、これらのうちトリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライドが好ましい。この第四級アンモニウム塩は、使用される全ビスフェノール類に対して、一般に0.0005〜5mol%使用されることが好ましい。
更に本発明に分子量調節剤を用いる場合には、特に一価フェノールが好ましく、具体的にはフェノールやブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、デカニルフェノール、テトラデカニルフェノール、ヘプタデカニルフェノール、オクタデカニルフェノール等のアルキル置換フェノール;ヒドロキシ安息香酸ブチル、ヒドロキシ安息香酸オクチル、ヒドロキシ安息香酸ノニル、ヒドロキシ安息香酸デカニル、ヒドロキシ安息香酸ヘプタデカニル等のヒドロキシ安息香酸アルキルエステル;ブトキシフェノール、オクチルオキシフェノール、ノニルオキシフェノール、デカニルオキシフェノール、テトラデカニルオキシフェノール、ヘプタデカニルオキシフェノール、オクタデカニルオキシフェノール等のアルキルオキシフェノール類が例示される。この分子量調節剤の添加量は全ビスフェノール類に対して0.1〜50mol%である。好ましくは、0.5〜10mol%である。
これらの反応で合成された本発明に関わる熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分a)、およびシロキサン構造とフルオレン構造を有する化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)は、極限粘度が0.2〜1.0dl/gの範囲であることが好ましい。熱可塑性ポリカーボネートの極限粘度が0.2dl/gより低いと、本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物の機械的強度が低く、1.0dl/gより高いと成形性に劣り好ましくない。
本発明で用いられる熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分a)は、全使用モノマー中、好ましくは一般式(1)の化合物が0〜50重量%、さらに好ましくは0〜30重量%であることが好ましい。また本発明で用いられる熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)は、全使用モノマー中、好ましくは一般式(1)の化合物由来の構造単位が1〜80重量%、さらに好ましくは2〜50重量%であることが好ましい。
更に、本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂である(成分a)と(成分b)の全使用モノマー中、好ましくは一般式(1)の化合物が1〜50重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物中の全使用モノマー中、一般式(1)の化合物が1重量%未満では、目標とする難燃性(UL、94V−1、94VTM−1)が得られにくい。また20重量%を超えるとその量の割りには難燃性の向上効果が充分に認められず、50重量%を超えると一般式(2)、一般式(3)で表される構造単位の種類によらず成形品としての強度が保てず、不都合である。
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物は、窒素下における熱重量分析において、1%加熱減量温度が380℃以上、および/または5%加熱減量温度が430℃以上であることが好ましい。さらに好ましくは、1%加熱減量温度が400℃以上、および/または5%加熱減量温度が450℃以上であることが好ましい。
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物中に用いられる導電性カーボンとしては、特に限定はないが、好適に用いられる例としては、導電性カーボンブラック、炭素繊維が挙げられる。導電性カーボンブラックの具体例として、スーパーコンダクティブファーネスブラック、コンダクティブファーネスブラック、エクストラコンダクティブファーネスブラック、スーパーアブレイジョンファーネスブラック、炭素フィブリル等が挙げられる。
本発明に用いる(成分c)の導電性カーボンは、好ましくはn−ジブチルフタレート(DBP)吸油量が100〜500ml/100g、さらに好ましくは120〜400ml/100gのカーボンブラックであることが必要である。このDBP吸油量が500ml/100gより大きい場合、カーボンの分散状態が悪化し、樹脂組成物を成形した際に凝集塊が多量に存在することとなり、また、DBP吸油量が100ml/100g未満の場合、導電性付与効果に劣ることとなり、好ましくない。このような特性を有するカーボンブラックとしては、導電性カーボンブラックとして市販されているもの、例えば、ライオン社製ケッチェンブラックEC、キャボット社製バルカンXC−72、XC−305、XC−605、電気化学工業社デンカブラックなどが挙げられ、その他、ナフサなどの炭化水素を水素及び酸素の存在下で部分酸化して、水素及び一酸化炭素を含む合成ガスを製造する際に副生する上記特性のカーボンブラック、あるいはこれを酸化または還元処理した上記特性のカーボンブラックなどが挙げられる。なお、上記導電性カーボンブラックとしては、平均粒径が10〜100μm、比表面積が200m2/g以上のものが好ましい。
導電性カーボンの一種として、炭素繊維も挙げることができる。具体例として、平均繊維径(直径)200nm以下の炭素繊維であり、筒状の構造を有する繊維で、単層構造でも多層構造でもよい。例えば特表平8−508534号公報に記載されている炭素フィブリルが好ましく使用できる。
炭素フィブリルは、当該フィブリルの円柱状軸に実質的に同心的に沿って沈着されているグラファイト外層を有し、その繊維中心軸は直線状でなく、うねうねと曲がりくねった管状の形態を有する。この炭素フィブリルの平均繊維径は製法に依存し、ほぼ均一なものである。
炭素フィブリルの平均繊維径が200nmより大きいと、樹脂中でのフィブリル同士の接触が不十分となり、安定した抵抗値が得られ難い。従って、炭素フィブリルとしては平均繊維径200nm以下のものを用いる。特に炭素フィブリルの平均繊維径が20nm以下であると、得られる成形体の抵抗値が均一になるので望ましい。ただし、炭素フィブリルの平均繊維径が過度に小さいと、製造が著しく困難となるため、炭素フィブリルの平均繊維径は0.1nm以上、特に0.5nm以上であることが望ましい。
また、炭素フィブリルは、長さと平均繊維径との比(長さ/径)が5以上のものが好ましく、特に100以上、とりわけ1000以上の長さ/径比を有するものが望ましい。また、微細な管状の形態を有するフィブリルの壁(管状体の壁厚)厚みは、通常3.5〜75nm程度である。これは、通常フィブリルの外径の約0.1〜0.4倍に該当する。
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物中の導電性カーボン量(成分c)は、(成分a)+(成分b)+(成分c)の合計量100重量%中の、0.5〜30重量%、好ましくは0.5〜15重量%である。導電性カーボンブラックの量が0.5重量%未満では、樹脂組成物の導電性が不十分となり、一方、30重量%を超えると、成形性が著しく低下したり、成形品の強度が低下したりする。なお、導電性カーボンの量が上記範囲の中でも少ない場合、低電圧では樹脂組成物の導電性が低くなる場合もあるが、電圧を上げることにより、十分な導電性を得ることができる。
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物の調製法としては、従来公知の様々な方法を用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、熱可塑性樹脂粉末と導電性カーボンとを混合する方法、熱可塑性樹脂の溶融物と導電性カーボンとを配合して混練する溶融混練法、あるいは、熱可塑性樹脂を溶媒に溶解させた溶液に導電性カーボンを分散させた後、適宜溶媒を除去する方法などが好適に用いられる。
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物中に用いられるには、有機スルホン酸金属塩としては、特に限定はないが、脂肪族スルホン酸金属塩、芳香族スルホン酸金属塩等が挙げられる。スルホン酸金属塩の金属としては、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属などが挙げられ、アルカリ金属およびアルカリ土類としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウム等が挙げられる。スルホン酸金属塩は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して使用することもできる。
有機スルホン酸金属塩としては、難燃性と熱安定性の点より、好ましくは、パーフルオロアルカン−スルホン酸金属塩、芳香族スルホンスルホン酸金属塩等が挙げられる。
パーフルオロアルカン−スルホン酸金属塩としては、好ましくは、パーフルオロアルカン−スルホン酸のアルカリ金属塩、パーフルオロアルカン−スルホン酸のアルカリ土類金属塩などが挙げられ、より好ましくは、炭素数4〜8のパーフルオロアルカン基を有するスルホン酸アルカリ金属塩、炭素数4〜8のパーフルオロアルカン基を有するスルホン酸アルカリ土類金属塩などが挙げられる。
パーフルオロアルカン−スルホン酸金属塩の具体例としては、パーフルオロブタン−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタン−スルホン酸カリウム、パーフルオロメチルブタン−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロメチルブタン−スルホン酸カリウム、パーフルオロオクタン−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロオクタン−スルホン酸カリウム、パーフルオロブタン−スルホン酸のテトラエチルアンモニウム塩などが挙げられる。
芳香族スルホンスルホン酸金属塩としては、好ましくは、芳香族スルホンスルホン酸アルカリ金属塩、芳香族スルホンスルホン酸アルカリ土類金属塩などが挙げられ、芳香族スルホンスルホン酸アルカリ金属塩、芳香族スルホンスルホン酸アルカリ土類金属塩は重合体であってもよい。
芳香族スルホンスルホン酸金属塩の具体例としては、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸のナトリウム塩、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸のカリウム塩、4,4’−ジブロモジフェニル−スルホン−3−スルホン酸のナトリウム塩、4,4’−ジブロモジフェニル−スルホン−3−スルホンのカリウム塩、4−クロロー4’−ニトロジフェニルスルホン−3−スルホン酸のカルシウム塩、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸のジナトリウム塩、ジフェニルスルホン−3,3’ジスルホン酸のジカリウム塩などが挙げられる。
有機金属化合物の配合量は、(成分a)+(成分b)+(成分c)の合計量100重量%に対して、0.01〜0.5重量%である。0.01重量%より少ない配合量であると難燃効果が低下し、0.5重量%より多く配合すると更なる難燃効果の向上が望めないばかりか、成形体の発泡、耐折強度の低下、外観不良を招く。
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物は、本発明の効果を発揮する範囲において各種の熱可塑性樹脂および添加剤などを含むことができる。
ポリカーボネート樹脂以外の他の熱可塑性樹脂としては、例えば、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート,ホリブチレンテレフタレートなど),ポリアミド,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂,アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂,ポリメチルメタクリレートなどを挙げることができる。さらに、エラストマーとしては、例えば、イソブチレン−イソプレンゴム,スチレン−ブタジエンゴム,エチレン−プロピレンゴム,アクリル系エラストマー,ポリエステル系エラストマー,ポリアミド系エラストマー,コアシエル型のエラストマーであるMBS,MASなどの熱可塑性エラストマーも使用することができる。
その他各種添加剤としては、例えば補強剤(タルク、マイカ、クレー、ワラストナイト、炭酸カルシウム、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ミルドファイバー、ガラスフレーク、炭素繊維、炭素フレーク、カーボンビーズ、カーボンミルドファイバー、金属フレーク、金属繊維、金属コートガラス繊維、金属コート炭素繊維、金属コートガラスフレーク、シリカ、セラミック粒子、セラミック繊維、アラミド粒子、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、グラファイト、導電性カーボンブラック、各種ウイスカーなど)、難燃剤(ハロゲン系、リン酸エステル系、金属塩系、赤リン、金属水和物系など)、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、離型剤、滑剤、摺動剤(PTFE粒子など)、着色剤(カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、染料)、光拡散剤(アクリル架橋粒子、シリコーン架橋粒子、極薄ガラスフレーク、炭酸カルシウム粒子など)、蛍光増白剤、蓄光顔料、蛍光染料、帯電防止剤、流動改質剤、結晶核剤、無機および有機の抗菌剤、光触媒系防汚剤(微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛など)、グラフトゴムに代表される衝撃改質剤、赤外線吸収剤、フォトクロミック剤を配合することができる。
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物は、前記の各成分(成分a)、(成分b)、(成分c)及び(成分d)と、必要に応じて用いられる各種添加成分を配合し、混練することによって調製することができる。該配合,混練には、通常用いられている方法、例えば、リボンブレンダー,ヘンシェルミキサー,バンバリーミキサー,ドラムタンブラー,単軸スクリュー押出機,二軸スクリュー押出機,コニーダ,多軸スクリュー押出機などを用いる方法により行うことができる。なお、混練に際しての加熱温度は、通常240〜330℃の範囲で選ばれる。かくして得られる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、既知の種々の成形方法、例えば、射出成形,中空成形,押出成形,圧縮成形,カレンダー成形,回転成形などを適用して家電分野の成形品をはじめとして、各種成形品を製造するのに供することができる。
次に実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。本発明により得られたポリカーボネート樹脂組成物を次の通り評価した。
〔評価方法〕
1.極限粘度:
0.5g/100mlジクロロメタン樹脂溶液を20℃、ハギンス定数0.45で極限粘度[η](dl/g)を求める。
2.体積抵抗値、表面抵抗値:
JIS K6911に準じて、厚み150μmのフィルム状試験片について、高抵抗率計ハイレスターUP(三菱化学(株)製)を用いて、測定電圧100V、測定時間10秒で測定した。
3.難燃性:
3−1.難燃性V試験:
UL−94Vに従い、厚み1.6mmの試験片(幅12mm、長さ127mm)の難燃性を評価した。
3−2.難燃性VTM試験:
UL−94VTMに従い、厚み150μmのフィルム状試験片(幅50mm、長さ200mm)の難燃性を評価した。
3−3.ドロッピング回数:
UL−94Vに従い、厚み1.6mmの試験片(幅12mm、長さ127mm)、及びUL−94VTMに従い、厚み150μmのフィルム状試験片(幅50mm、長さ200mm)の難燃性評価した際に、試験片5本が消火するまでに各試験片からドロッピングした回数の合計を表した。
4.耐折強度:
JIS P8115に準じ、厚み150μmのフィルム状試験片(幅7mm、長さ50mm)について、MIT耐屈度試験(張力1kg)にて測定した。
5.耐熱性:
TGA−50(島津製作所(株)製)を用いて、窒素気流下(50ml/分)での1%加熱減量温度(昇温速度20℃/分)の測定を行なった。
6.外観観察:
上記1.6mm×12mm×127mmの試験片を目視により観察し、次の通り評価する。
○:フローマークがなく、光沢の優れた試験片。
×:フローマークが発生し、光沢の劣る試験片。
7.総合評価:
2〜6の全ての評価方法よる測定結果を元に総合評価した。
○:全ての評価方法で良好であった実施例、および比較例。
×:いずれか1つの評価でも、結果が良くなかった実施例、および比較例。
実施例1〜12、比較例1〜6
下記の原材料である(成分a)、(成分b)、(成分c)、(成分d)を表1、2の割合で計量し、(成分a)、(成分b)、および(成分d)をスーパーミキサーで予備混合後、(成分c)を追加し、ベント付40mm押出機で270〜290℃の温度で溶融・混練後、冷却し、ペレットを得た。このペレットを120℃熱風乾燥機中で6時間乾燥後、射出成形機(住友ネオマットN350/120サイキャップ)にて、シリンダー温度290℃、金型温度100℃で1.6mm×12mm×127mmの試験片を成形し、難燃性V試験に用い、さらに試験片の外観観察にも用いた。また、同様に120℃にて予備乾燥したペレットを圧縮成形機にて300℃にて、厚み150μmのフィルム状に成形し、試験フィルムを得た。この試験フィルムを体積抵抗値、表面抵抗値、難燃性VTM試験、耐折強度の各種測定に用いた。
〔原材料〕
実施例及び比較例で使用したポリカーボネート樹脂の合成例や、その他の原材料は次の通りである。
(成分a)
合成例1〔PC(a1)の合成〕
8.8%(w/v)の水酸化ナトリウム水溶液42リットルに、下記構造のポリオルガノシロキサン化合物(信越化学工業株式会社製X−22−1821)を0.35kgと2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下BPAと略称)6.65kg及びハイドロサルファイト20gを加え溶解した。これにメチレンクロライド36リットルを加え、15℃に保ちながら撹拌しつつ、ホスゲン3.50kgを0.12kg/分の速度で吹き込んだ。吹き込み終了後、p−ターシャルブチルフェノール158g(以下PTBPと略称)を加え、10分間激しく撹拌し続け、さらに10mlのトリエチルアミンを加え、約1時間撹拌し重合させた。
Figure 2005089637
重合液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、洗液の導電率が10μS/cm以下になるまで水洗を繰り返した後、精製樹脂液を得た。得られた精製樹脂液を、強攪拌されている60℃の温水に樹脂液をゆっくり滴下し、溶媒を除去しつつ重合物を固形化した。固形物を濾過後、乾燥して白色粉末状重合体を得た。この重合体は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dl溶液において、温度20℃における極限粘度[μ]が0.48dl/gであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(a1)と略記する。得られた上記重合体を赤外線吸収スペクトルより分析した結果、1000〜1100cm-1の位置にシロキサン結合による吸収、1770cm-1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm-1付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、シロキサン結合とカーボネート結合を有することが確認された。また、3650〜3200cm-1の位置に水酸基由来の吸収はほとんど認められなかった。この重合体中のモノマーをGPC分析で測定した場合、いずれのモノマーも20ppm以下であった。これらを総合した結果、この重合体は仕込み組成と同一の共重合比のポリカーボネート重合体と認められた。
合成例2〔PC(a2)の合成〕
合成例1と同構造のポリオルガノシロキサン化合物を1.14kg、BPAを6.46kg用いた以外は、合成例1と同様に共重合ポリカーボネートを合成した。得られた共重合ポリカーボネートの極限粘度は0.45dl/gであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(a2)と略記する。赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体の重合比以外は、合成例1と同等のポリカーボネート重合体構造を有することが認められた。
合成例3〔PC(a3)の合成〕
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンを4.45kg、BPAを2.64kgを用いた以外は、合成例1と同様に共重合ポリカーボネートを合成した。得られた共重合ポリカーボネートの極限粘度は0.51dl/gであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(a3)と略記する。得られた上記重合体を赤外線吸収スペクトルより分析した結果、1770cm-1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm-1付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、カーボネート結合を有することが確認された。また、3650〜3200cm-1の位置に水酸基由来の吸収はほとんど認められなかった。この重合体中のモノマーをGPC分析で測定した場合、いずれのモノマーも20ppm以下であった。これらを総合した結果、この重合体は仕込み組成と同一の共重合比のポリカーボネート重合体と認められた。
ビスフェノールAからのPC1:三菱瓦斯化学(株)製、商品名:ユーピロンS−2000、極限粘度0.53dl/gで、以後BPAPC1と略記する。
ビスフェノールAからのPC2:三菱瓦斯化学(株)製、商品名:ユーピロンE−1000、極限粘度0.61dl/gで、以後BPAPC2と略記する。
(成分b)
合成例4〔PC(b1)の合成〕
8.8%(w/v)の水酸化ナトリウム水溶液30リットルに、下記構造のポリオルガノシロキサン化合物(信越化学工業株式会社製X−22−1827)を2.60kg、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンを3.91kg(以下BCFLと略称)、BPAを0.49kg及びハイドロサルファイト20gを加え溶解した。これにメチレンクロライド30リットルを加え、15℃に保ちながら撹拌しつつ、ホスゲン1.81kgを0.12kg/分の速度で吹き込んだ。吹き込み終了後、PTBPを88g加え、10分間激しく撹拌し続け、さらに50mlのトリエチルアミンを加え、約1時間撹拌し重合させた。
Figure 2005089637
以後、合成例1と同様に処理し、得られた共重合ポリカーボネートの極限粘度は0.28dl/gであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(b1)と略記する。赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は、仕込み組成と同一の共重合比のポリカーボネート重合体と認められた。
合成例5〔PC(b2)の合成〕
合成例1使用のポリオルガノシロキサン化合物を2.60kg用いた以外は、合成例4と同様に共重合ポリカーボネートを合成した。得られた共重合ポリカーボネートの極限粘度は0.29dl/gであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(b2)と略記する。赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は、仕込み組成と同一の共重合比のポリカーボネート重合体と認められた。
(成分b以外のSi成分)
合成例6〔PC(b3)の合成〕
PTBPを123g用いた以外は、合成例4と同様に共重合ポリカーボネートオリゴマーを合成した。得られた共重合ポリカーボネートオリゴマーの極限粘度は0.13dl/gであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(b3)と略記する。
合成例7〔PC(b4)の合成〕
特開平8−176427の製造例1および製造例3に準じ、PC(b4)の合成を行なった。フレーク状のPC−シロキサン共重合体が得られ、この共重合体の極限粘度は0.40dl/gであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(b4)と略記する。
シリコーンレジン:メチル基、フェニル基を置換基として持つ分岐構造を有するのシリコーンレジン(信越化学工業製X−40−9805)を使用した。以後、Si−1と略記する。
(成分c)
炭素繊維:平均繊維径10nm、平均繊維長1μm以上のハイペリオン・キャタリシス・インターナショナル社製カーボンナノチューブを用いる。この炭素繊維15重量%と、前記合成例1で合成されたPC(a1)とをBuss社製コニーダーで270〜290℃の温度で溶融・混錬後、冷却し、炭素繊維を分散させたマスターバッチペレットを得、実施例にて使用した。
カーボンブラック:ライオン(株)製ケッチェンブラックEC(DBP吸油量:360ml/100g)を使用し、以後KBECと略記する。
(成分d)
パールフルオロアルカンスルホン酸金属塩:パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩(大日本インキ化学工業(株)製 メガファックF−114P)。以後金属塩1と略記する。
芳香族スルホンスルホン酸金属塩:ジフェニルスルホンスルホン酸カリウム塩(ユーシービー製KSS)。以後金属塩2と略記する。
Figure 2005089637
Figure 2005089637
表1〜2に示したように、実施例1〜4と比較例1、2との比較から明らかなように、PC(b1)を含有させたものは、燃焼時のドロッピング防止性能に優れ、難燃性の向上が見られる。そして、耐折強度、耐熱性、成形品の外観に優れていることが判る。また、比較例3は難燃性に優れるものの、実施例1〜4と比較して、1%加熱減量温度が380℃未満で耐熱性に優れず、成形品の外観においても劣ることが判る。
比較例4は樹脂組成物中に含まれるPC(b1)の含有量が、本発明の下限未満であり、難燃性の向上が望めない。また、比較例5では金属塩1の含有量が、本発明の下限未満であり、難燃性が優れない。さらに比較例6では金属塩1の含有量が、本発明の上限を超えるものであり、難燃性、耐折強度が優れず、成形品の外観においても目的を達成するには及ばない。

Claims (11)

  1. 熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分a)、シロキサン構造とフルオレン構造を有する化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)、導電性カーボン(成分c)を100重量%とし、(成分a)0.1〜89.5重量%、(成分b)10〜99.4重量%、(成分c)が0.5〜30重量%であり、かつ(成分a)、(成分b)および(成分c)の合計量100重量%に対して、有機スルホン酸金属塩(成分d)が0.01〜0.5重量%よりなる熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
  2. (成分a)が一般式(1)および一般式(2)で表される化合物から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂であって、全使用モノマー中の一般式(1)の化合物が0〜50重量%である請求項1記載の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 2005089637
    (式中、R1〜R4は、各々独立して、水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。R5〜R8は、各々独立して、水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基または炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。R9は炭素数1〜6の脂肪族基を表すか単に結合を表す。Xは、−SiO(R10)(R11)−および/または−−SiO(R12)(R13)−の単独重合体、ブロック共重合体またはランダム共重合体を表し、重合度は0〜200であり、R10〜R13は、各々独立して、水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。)
    Figure 2005089637
    (R14〜R15は、各々独立して、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。Yは、
    Figure 2005089637
    であり、ここにR16〜R19は、各々独立して、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を表すか、R16とR17、およびR18とR19が一緒に結合して、炭素数3〜12の炭素環または複素環を形成する基(但し、フルオレン構造を除く)を表し、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。aは0〜20の整数を表す。)
  3. (成分b)が一般式(1)および一般式(3)、または一般式(1)、一般式(2)および一般式(3)から誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂であって、モノマーとして使用される、一般式(1)の化合物が10〜90重量%、一般式(3)の化合物が10〜90重量%、一般式(2)の化合物が0〜80重量%であり、その合計量(一般式(1)+一般式(2)+一般式(3))が100重量%である請求項1記載の熱可塑性ポリカーボネート樹脂。
    Figure 2005089637
    (式中、R20〜R23は、各々独立して、水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。)
  4. (成分a)の極限粘度[η]が、0.2〜1.0[dl/g]である請求項1又は2記載の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. (成分b)の極限粘度[η]が、0.2〜1.0[dl/g]である請求項1又は3記載の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
  6. (成分a)が、一般式(2)として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである熱可塑性ポリカーボネート樹脂である請求項1〜3のいずれか記載の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
  7. (成分d)がパールフルオロアルカンスルホン酸金属塩、芳香族スルホンスルホン酸金属塩である請求項1記載の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
  8. 一般式(1)のR5〜R8がメチル基およびフェニル基から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか記載の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
  9. 一般式(1)が、α,ω位に3-(o-ヒドロキシフェニル)プロピル基を有するジメチルシロキサンとジフェニルシロキサンのランダム共重合体および/またはジメチルシロキサン重合体である請求項1〜3のいずれか記載の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか記載の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物よりなるシート、フィルム状成形品。
  11. 請求項1〜9のいずれか記載の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物よりなる射出成形品。
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