JP2005089504A - 一液ウレタン系接着剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて得られる活性イソシアネート基含有プレポリマー100重量部に対して、充填剤30〜300重量部、更に常温で液状のMDI化合物1〜50重量部を配合する。液状のMDI化合物としては、クルードMDI、カルボジイミド化変成MDIを用いる。
【選択図】 なし
Description
更に詳しくは、接着剤をくし目ゴテで塗布する時のコテさばき性、コテ切れ性等について良好な作業性を有し、優れた接着強さ、耐水性、耐温水性を有する一液型ウレタン系接着剤に関する。
これらの可塑剤及び有機溶剤は、上記した作業性を付与する上では極めて重要な役割を果たしているため、優れた接着力及び現場での作業性を保持したままのVOCを含まない
或いはVOCの揮発総量であるTVOCが著しく少ない環境・人体に優しい一液型ウレタン系接着剤が強く要求されていた。
(1) ポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて得られる活性イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー100重量部に対して、充填剤30〜300重量部、常温で液状のMDI化合物1〜50重量部を含有させて成る一液ウレタン系接着剤。
(2) 常温で液状のMDI化合物がクルードMDIである事を特徴とする請求項1に記載の一液ウレタン系接着剤。
(3) 常温で液状のMDI化合物がカルボジイミド化変成MDIである事を特徴とする請求項1に記載の一液ウレタン系接着剤。
(4) 常温で液状のMDI化合物がクルードMDIとカルボジイミド化変成MDIの両方を含む混合物である事を特徴とする請求項1に記載の一液ウレタン系接着剤。
(5) 充填剤が、重質炭酸カルシウムであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の一液ウレタン系接着剤。アルキルカーボネート1〜50重量部を含有させてせて成る一液ウレタン系接着剤。
本発明に用いるポリオールとしては、活性水素基を2個以上有する活性水素含有化合物であればよく、所謂ポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールが好ましく用いられる。より具体的には、例えば、ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類、アンモニア、エチレンジアミン等のアミン類の1種または2種以上の存在下にプロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを開環重合させて得られるランダムまたはブロック共重合体等のポリエーテルポリオールが挙げられる。またポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等の存在下にアジピン酸、セバチン酸、テレフタル酸等を重縮合させて得られる共重合体等のポリエステルポリオール等があり、その他ビスフェノールA、ヒマシ油のラムエステル等の活性水素基2個以上を有する低分子活性水素化合物が挙げられる。
上記化合物としては、通常分子量が100〜20000、1分子中のOH基が2〜4個のものが好ましく使用できる。
これらのうち分子量1000〜5000のポリオキシプロピレンジオール及びポリオキシプロピレントリオールが価格面、耐アルカリ性等の点からより好ましい。
その反応条件としては、例えばNCO/OH当量比2.0〜15.0の割合、さらに好ましくは2.0〜8.0の割合にて、窒素又はドライエアー気流中70〜100℃で数時間反応させることにより製造される。得られたNCO含有プレポリマーの通常のNCO含有量としては3〜20%(重量%、以下同様)の範囲である。
これらのうち経済性と取り扱い易さより、重質炭酸カルシウムを配合することが好ましい。更に好ましくは、前記炭酸カルシウムの含水率を0.1%以下に調整した重質炭酸カルシウムであることが好ましい。
更にこの重質炭酸カルシウムのー種又は粒径の異なるものを二種以上配合したものがより好ましい。
カルボジイミド化変性MDIとはピュアMDIの2分子から脱二酸化炭素化が行われカルボジイミド結合で結合した2量体が一部混ざったものであり、これも全体の結晶性が低く常温液体であり本発明の目的にふささしい。
他にも液状のポリイソシアネートとして1,4トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)やヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、HDIの2量体、3量体ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等があるがTDIは労働安全衛生法の特定化学物質、HDIは蒸気圧が高く揮発し易い、その3量体は粘度が高く適当ではない。
撹拌機付き2リットルフラスコに、ポリオールとしてポリオキシプロピレンジオール(旭電化工業(株)製、商品名:アデカポリオールP−3000、平均分子量3000)を600部、イソシアネート化合物として4’4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:ミリオネートMT、NCO含有量%33.6%)を190部仕込み、窒素気流下で撹拌しながら80℃に昇温し、同温度で3時間反応させた後40℃以下に冷却し、本発明に用いる残存NCO%が6.5%のNCO含有プレポリマーを得た。23℃の粘度は5,100mPa・sであった。このものをプレポリマー1とする。
撹拌機付き2リットルフラスコに、ポリオールとしてポリオキシプロピレントリオール(旭電化工業(株)製、商品名:アデカポリオールT−4000、平均分子量4000)を536部、イソシアネート化合物として4’4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:ミリオネートMT、NCO含有量%33.6%)を177部仕込み、窒素気流下で撹拌しながら80℃に昇温し、同温度で3時間反応させた後40℃以下に冷却し、本発明に用いる残存NCO%が6.2%のNCO含有プレポリマーを得た。23℃の粘度は20,000mPa・sであった。このものをプレポリマー2とする。
2リットル容量のダブルプラネタリーミキサーに製造例で得たNCO含有プレポリマー及び表1に記載した各種化合物及び量の配合割合となるように、炭酸カルシウム、シリカ粉末等を仕込み、均一となるまで撹拌混合する。この配合物に常温で液状のMDI化合物、触媒ジブチル錫ヂラウレート(DBTDL)を加え、700mmHg以上で真空脱泡を行ない、本発明の一液ウレタン系接着剤を得た。この一液ウレタン系接着剤はアルミラミネートフィルム製パック中へ十分に脱気後、ヒートシールして保管した。
1.粘度
JIS K6833の粘度測定方法に準じ、BH型粘度計20回転/分にて測定した数値をmPa・Sで表示した。
2.TI値
粘度測定方法に準じ、BH型2回転/分の数値を20回転/分の数値で割った数値を表示した。櫛目形状維持のためには4以上が望ましい。
3.作業性
23℃、50%RHにて細口角缶から接着剤を取り出し、フレキシブルボード上にJIS A 5536に規定されたくし目コテを用いて、塗布する際のアルミラミネートフィルムパックからの絞り出し易さ、及び、櫛目コテの形状維持性について評価した。
評価は以下に示す記号で行った。
○ : アルミラミネートパック絞り出し易さ及び櫛目コテの形状維持性問題なし。
× : アルミラミネートパック絞り出し易さ或いは櫛目コテの形状維持性が不良。
4.接着強さ
JIS A 5536に準じて厚さ8mmのフレキシブルボードと緩衝材として炭酸カルシウム配合発泡オレフィンシートが裏打ちされた複合フローリングを接着した。くし目ごてを用いて500〜600g/m2の割合に塗布した後、直ちに複合フローリングの炭酸カルシウム配合発泡オレフィンシートが裏打ちされた側を張り合わせ23℃、50%RHの雰囲気で48時間後にインストロン引張試験機を用い引張り速さ3mm/minで測定し、常態引張接着強さの測定値をN/mm2で表示した。耐水性の試験である水中浸せき引張接着強さ試験は23℃の清水中に168時間浸せきした後に取り出して直ちに23℃、50%RHの雰囲気でインストロン引張試験機を用い引張り速さ3mm/minで測定し、その測定値をN/mm2で表示した。JIS A 5536の要求値はどちらもは0.3N以上/mm2である。
注 1)日本アエロジル社製、アエロジル200
2)日本ポリウレタン工業(株)製 クルードMDI
3)日本ポリウレタン工業(株)製 カルボジイミド化変成MDI
4)三共有機社製 ネオスタンU−100
Claims (5)
- ポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて得られる活性イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー100重量部に対して、充填剤30〜300重量部、常温で液状のMDI化合物1〜50重量部を含有させて成る一液ウレタン系接着剤。
- 常温で液状のMDI化合物がクルードMDIである事を特徴とする請求項1に記載の一液ウレタン系接着剤。
- 常温で液状のMDI化合物がカルボジイミド化変成MDIである事を特徴とする請求項1に記載の一液ウレタン系接着剤。
- 常温で液状のMDI化合物がクルードMDIとカルボジイミド化変成MDIの両方を含む混合物である事を特徴とする請求項1に記載の一液ウレタン系接着剤。
- 充填剤が、重質炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の一液ウレタン系接着剤。
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JP2003321095A JP2005089504A (ja) | 2003-09-12 | 2003-09-12 | 一液ウレタン系接着剤 |
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