JP2005088876A - ブレーキ操作時間演算装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者に対応したブレーキ操作時間を算出するブレーキ操作時間演算装置を提供する。
【解決手段】相対速度と自己車両の速度に基づいて、予め決められた時間内の先行車両の減速度Gを演算し、予め決められた時間毎に車間距離と先行車両減速度との第1の組データ[1]を記憶メモリ[1]に記憶し、第1の組データを用いて先行車両減速開始時点を演算し、ブレーキ作動状態検出手段がブレーキ踏み込み作動状態の検出をした時点から先行車両減速開始時点までの時間を演算し、算出された時間を暫定ブレーキ操作時間T[1]とし、第1の組データから先行車両減速開始時点に対応する車間距離と先行車両減速度と暫定ブレーキ操作時間とを含む第2の組データ[2]を記憶メモリ[2]に記憶し、第2の組データを複数用いてブレーキ操作時間演算式を決定し、この演算式に車間距離を適用してブレーキ操作時間を算出する。
【選択図】図3

Description

この発明は、ブレーキ操作時間演算装置に係り、たとえば、自己車両が先行車両に追突する危険性を判定するための追突危険性判定装置などに用いられ、特に、複数の運転者が交替で運転する自動車に搭載される同追突危険性判定装置に用いて好適なブレーキ操作時間演算装置に関する。
自己車両が先行車両に追突することを防止するための追突危険性判定装置では、自己車両と先行車両との車間距離が車間距離センサなどにより検出され、運転者が制動の必要性を認めることとなる先行車両の減速度発生時から自己車両の減速度が発生するまでの時間を表すブレーキ操作時間(すなわち、空走時間)がブレーキ操作時間演算装置で算出され、同ブレーキ操作時間、同車間距離、及び自己車両の走行速度などを用いて自己車両が先行車両に追突するか否かが判定される。従来、この種の技術としては、たとえば特許文献1〜3が知られている。
特開平5−46898号公報(第3頁、図4) 特開2002−163796号公報(段落番号0120) 特開平5−309358号公報(第1頁、図1)
特許文献1に記載されたブレーキ操作時間演算装置では、反応時間及び踏み換え時間が夜間運転時及び連続運転時の運転時間に応じて変化するように設定されているが、全ての運転者に対して同じブレーキ操作時間及び同ブレーキ操作時間の変化特性が適用されるので、運転技量にばらつきがある複数の運転者が交替で運転する場合は、対応できないという問題点がある。
また、特許文献2に記載されたブレーキ操作時間演算装置では、アクセルペダルからブレーキペダルへの踏み換え時間に基づいてブレーキ操作時間が設定される場合、たとえば信号によりブレーキ操作がなされた場合、先行車両の運転状態に関係のない要因からブレーキ操作時間が決定されることになり、運転者に適したブレーキ操作時間を得ることが困難になるという問題点がある。
また、特許文献3に記載されたブレーキ操作時間演算装置では、脳波の測定における検出誤差が大きいため、ブレーキ操作時間の誤差も大きくなるという問題点がある。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、ブレーキ操作時間演算装置に係り、運転者の現在から過去の所定の期間におけるブレーキ操作状態に基づいて、該運転者が制動の必要を認めてから減速度が発生するまでの時間を表すブレーキ操作時間を算出する演算手段を有することを特徴としている。
請求項2記載の発明は、ブレーキ操作時間演算装置に係り、自己車両と先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、前記自己車両と前記先行車両との相対速度を検出する相対速度検出手段と、前記自己車両の速度を検出する自己車両速度検出手段と、前記自己車両のブレーキの踏み込み作動状態の検出をするブレーキ作動状態検出手段と、前記相対速度と前記自己車両の速度に基づいて、予め決められた時間内の前記先行車両の減速度を演算する先行車両減速度算出手段と、予め決められた時間毎に前記車間距離と前記先行車両減速度との第1の組データを記憶する第1記憶手段と、前記第1の組データを用いて先行車両減速開始時点を演算し、前記ブレーキ作動状態検出手段がブレーキ踏み込み作動状態の検出をした時点から前記先行車両減速開始時点までの時間を演算し、算出された時間を暫定ブレーキ操作時間として出力する暫定ブレーキ操作時間算出手段と、前記第1の組データから前記先行車両減速開始時点に対応する前記車間距離と前記先行車両減速度と前記暫定ブレーキ操作時間とを含む第2の組データを記憶する第2記憶手段とを含み、前記第2の組データを複数用いてブレーキ操作時間演算式を決定するブレーキ操作時間演算式決定手段と、前記ブレーキ操作時間演算式に前記車間距離を適用してブレーキ操作時間を算出するブレーキ操作時間算出手段とを備えたことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のブレーキ操作時間演算装置に係り、前記第1記憶手段又は第の記憶手段は、リングバッファで構成されていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項2または3に記載のブレーキ操作時間演算装置に係り、各運転者毎に携行可能なメモリカードが用いられ、前記メモリカードには、少なくとも前記第1記憶手段および前記第2記憶手段の前記第1の組データおよび前記第2の組データが記憶されることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項2〜4いずれかの項に記載のブレーキ操作時間演算装置に係り、前記ブレーキ操作時間演算式決定手段は、複数の前記第2の組データに対して最小自乗法を適用することにより、前記ブレーキ操作時間演算式の係数を決定することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5いずれかの項に記載のブレーキ操作時間演算装置に係り、有線通信又は無線通信により外部から読み出し・書き込みを行うための通信インタフェースが備えられることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項2〜6いずれかの項に記載のブレーキ操作時間演算装置に係り、前記暫定ブレーキ操作時間は、設定有効時間内のものであることを特徴としている。
この発明の構成によれば、運転者の現在から過去の予め決められた期間におけるブレーキ操作状態に基づいて同運転者のブレーキ操作時間を算出するので、同運転者に対応したブレーキ操作時間が算出され、運転技量にばらつきがある複数の運転者が交替で運転する場合でも、容易に対応できる。また、暫定ブレーキ操作時間は、設定有効時間内のものであるので、ブレーキ操作時間は、たとえば信号によりブレーキ操作がなされた場合のように先行車両の減速以外の要因から決定されることがなく、運転者に適した高精度の値を得ることができる。また、少なくとも第1および第2の組データを記憶させることができるメモリカードを各運転者毎に携行可能とすることにより、運転者が交替した場合でも、交替後の運転者のメモリカードを装着することにより、交替前と同等の機能を有するブレーキ操作時間演算装置を即座に実現できる。また、算出されたブレーキ操作時間を、通信インタフェースを介して有線通信又は無線通信により、外部へ読出し又は書込みできるので、各運転者のブレーキ操作時間を外部から容易に管理することができる。
図1は、この発明の実施例であるブレーキ操作時間演算装置のブロック図である。本実施例にかかるブレーキ操作時間演算装置は、たとえば複数の運転者が交替で運転する自動車に搭載され、各運転者個々のブレーキ操作時間T[2]を個別に算出することができるようになっている。算出された各運転者のブレーキ操作時間T[2]やその他有意な電子データは、後述するメモリカード15などの各運転者が携行することができる記憶媒体や、通信インタフェース16を介して読出し・書込み可能な管理サーバなどにある記憶装置に記憶されるようになっている。
同図に示すように、ブレーキ操作時間演算装置は、演算手段としての電気制御装置10と、車間距離検出手段としての車間距離センサ11と、相対速度検出手段としての相対速度センサ12と、自己車両速度検出手段としての自車速度センサ13と、ブレーキ作動状態検出手段としてのブレーキスイッチ14と、メモリカード15と、通信インタフェース16を含んでいる。
車間距離センサ11は、たとえばミリ波レーダなどで構成され、自己車両と先行車両との車間距離Dを検出する。相対速度センサ12は、たとえば、ミリ波を用いるドップラセンサなどで構成され、自己車両と先行車両との相対速度RVを検出する。自車速度センサ13は、自己車両速度Vを検出する。ブレーキスイッチ14は、自己車両のブレーキの踏み込み作動状態、すなわちブレーキを踏み込んでいるか否かを検出する。たとえば、踏み込んでいるとき(ON)は“1”に対応し、踏み込んでいないとき(OFF)は“0”に対応する。これら車間距離センサ11、相対速度センサ12、自車速度センサ13及びブレーキスイッチ14で検出された各検出値は、電気制御装置10へと出力される。
電気制御装置10は、ブレーキ操作時間演算装置全体を制御するCPU(中央処理装置)10a、同CPU10aを動作させるための制御プログラムやブレーキ操作時間T[2]を演算処理するための演算プログラムなどが記録されたROM(Read Only Memory)10b、及びブレーキ操作時間T[2]を演算処理するための各種データや、演算処理によって得られた結果などを一時的に記憶するためのRAM(Randam Access Memory)10cを備える。CPU10aは、ROM10bから読み出した演算プログラムにより、車間距離センサ11などから入力される検出値や、これら検出値を用いて決定される後述の「暫定ブレーキ操作時間T[1]」やブレーキ操作時間T[2]、さらには後述する「ブレーキ操作時間演算式」などをRAM10cに記憶させるようになっている。
次に、CPU10aで実行されるブレーキ操作時間T[2]の算出方法について説明する。ブレーキ操作時間T[2]を算出するには、まず暫定ブレーキ操作時間T[1]を求める。この暫定ブレーキ操作時間T[1]からブレーキ操作時間演算式を決定する。そして決定されたブレーキ操作時間演算式を用いて演算処理され、ブレーキ操作時間T[2]が求められる。暫定ブレーキ操作時間T[1]も、ブレーキ操作時間演算式も、運転者固有のものとして求められ、また決定される。暫定ブレーキ操作時間T[1]は、実際の運転状態で先行車両の減速が判定されたとき(後述する「先行車両減速開始時点」)から、運転者がブレーキを踏み込む(ブレーキスイッチ14がONとなる)までの時間をいう。
この実施例では、電気制御装置10は、相対速度RV及び自己車両速度Vに基づいて先行車両の車速(RV+V)を演算し、これにより予め決められた時間内の先行車両減速度G、すなわち先行車両の車速の時間的変化を算出する。具体的には、相対速度センサ12、自車速度センサ13、車間距離センサ11及びブレーキスイッチ14が同期して、一定時間毎に、本実施例では0.1秒ごとに、車間距離D、相対速度RV及び自己車両速度Vに相当する信号、並びにブレーキスイッチ14における踏み込み作動状態を検出する。これら検出値がCPU10aへと順次入力される。CPU10aは、下記式にて先行車両減速度Gを算出する。

n=Δ(RVn+Vn)/Δt

ここに、
Δ(RVn+Vn)=(RVn+Vn)−(RVn-1+Vn-1
RVn :各回で検出された相対速度
n :各回で検出された自己車両速度
RVn+Vn :各回で算出された先行車両の車速
Δt :検出時間間隔
CPU10aは、一定時間(Δt)毎に検出される各回の車間距離Dと算出された先行車両減速度Gとを一組の第1の組データ[1]として、順次RAM10cの、第1記憶手段としての記憶メモリ[1]に記憶させる。図2は、RAM10cの記憶メモリ[1]に記憶されている第1の組データ[1]を示す図である。RAM10cは、たとえば第1の組データ[1]を先頭の記憶位置(アドレス)から順次記憶する不揮発性のリングバッファで構成された記憶メモリ[1]を有する。リングバッファは、データの入出力を同時に行い、記憶メモリ[1]の最新の第1の組データ[1]を書き込むのと同時に、最も古い第1の組データ[1]を出力する。こうすることで、記憶メモリ[1]は、常に現在からその直前の予め決められた期間の第1の組データ[1]を保持できる。すなわち、RAM10cの記憶メモリ[1]は第1の組データ[1]を、現在から過去に予め決められた期間遡って(以下、「遡及期間」という)保持できる。
本実施例にあっては3.5秒間過去に遡って、36個の第1の組データ[1]を記憶するようになっている。図3に示すように、電気制御装置10は、ブレーキスイッチ14からON信号である“1”が入力されたことに応じて、すなわちブレーキが踏み込まれて運転者が自己車両の制動の必要性を認めたことが判定されたことに応じて、その要因となった先行車両の減速状態、特に先行車両が減速を開始した時点を求める処理を実行する。さらに電気制御装置10は、この先行車両減速開始時点からブレーキが踏み込まれるまでの時間、すなわち暫定ブレーキ操作時間T[1]を算出する。CPU10aは、ブレーキスイッチ14からON信号が入力されると、記憶メモリ[1]に記憶されている遡及期間の第1の組データ[1]の先行車両減速度Gを用いて、先行車両減速開始時点を求める。先行車両減速開始時点の求め方としてはたとえば、次のような方法がある。
第1の方法は、遡及期間中に先行車両の減速度Gが予め設定した閾値を超えたときとする。第2の方法は、遡及期間中の減速度Gの時間的変化、すなわち減速度を上記検出時間間隔(Δt)でさらに微分して得られる当該減速度Gの傾きが、予め設定した閾値を超えたときとする。これら第1及び第2の方法では、複数の時点が発現しうるので、最も古いものや最も新しいものなど、何らかの選択を行うようにするのが好ましい。第3の方法は図3に示すように、遡及期間中に発生した減速度Gのピーク値が予め設定した閾値(本実施例では、0.1)を超えたときとする。この他にも、閾値とは無関係に、遡及期間中に先行車両減速度Gが最も高い値を示したとき、遡及期間中において古い第1の組データ[1]から順次新しいものに向かって先行車両減速度Gを積算していって、その積算値が予め設定した閾値を超えたとき、などがある。
ここでは、第3の方法を例にとって説明する。CPU10aは、第1の組データ[1]中で最大の減速度Gを読み出し、この減速度Gと閾値とを比較する。減速度Gが閾値よりも大きい場合には、CPU10aは、そのアドレス(図2参照)を参照して現時点、すなわちブレーキスイッチ14がONとなった時点から遡った時間を暫定ブレーキ操作時間T[1]として算出する。図4に示すようにCPU10aは、記憶メモリ[1]と同様に、当該暫定ブレーキ操作時間T[1]と、先行車両減速開始時点における減速度Gと、そのときの車間距離Dとを一組の第2の組データ[2]として、順次RAM10cの、第2記憶手段としての記憶メモリ[2]に記憶させる。この第2の組データ[2]は、ブレーキスイッチ14がONになるたびに、先行車両減速開始時点が決定されることを条件として、RAM10cの記憶メモリ[2]に書き込まれる。この記憶メモリ[2]も、たとえば前述の記憶メモリ[1]と同様なリングバッファにより構成されており、最新のいくつかの第2の組データ[2]、たとえば10個程度の第2の組データ[2]を記憶するようになっている。
暫定ブレーキ操作時間T[1]については、次の点を考慮して0.4秒〜4秒(実施例では3.5秒)程度の時間(以下、「設定有効時間」という)以内のものが用いられるようになっている。
(1)通常の人間が先行車両の減速動作に反射するには、0.3秒以上かかるという経験則がある。
(2)記憶メモリ[2]の節約と高速処理を確保する観点から、第2の組データの量を制御するリングバッファの大きさはあまり大きくしない方がよい。
(3)たとえば次のような、先行車両で発生した減速度Gとは無関係なブレーキ操作、すなわちブレーキスイッチ14のONによる不必要なデータの発生を排除する。
(i) 先行車両が信号を通過した直後に渋滞などにより停車しようと減速する一方、これとは無関係に当該信号が「赤」に変わり、停車するために自己車両のブレーキを踏み込んで減速した場合、先行車両の減速と自己車両のブレーキスイッチ14のONのタイミングがたまたまほぼ同時であったとき。このときの暫定ブレーキ操作時間T[1]は0.3秒以内の短いものとなる。
(ii)たとえば、先行車両と自己車両との車間距離が長い場合、先行車両でブレーキ操作がなされて減速度Gが発生したけれども、その時点では自己車両のブレーキ操作の必要性はないと判断する一方で、その後少し時間が経過してから、信号等により先行車両とは無関係にブレーキ操作をしたとき。このときの暫定ブレーキ操作時間T[1]は4秒以上の長いものとなる。
次にCPU10aは、記憶メモリ[2]に記憶されている第2の組データ[2]を複数用いて、たとえば、最小自乗法により、ブレーキ操作時間T[2]を演算するための係数を求める。

T[1]=a・D[2]+b … (1)
すなわち、図5に示すように、各運転者の運転操作における実際の計測値である第2の組データ[2]の車間距離D[2](第2の組データ[2]の車間距離)と暫定ブレーキ操作時間T[1]とから上記式(1)における係数a,bを求める。これら係数は、RAM10cに記憶される。このようにして、各運転者のブレーキ操作時間演算式を求めることができる。その後は図6に示すように、求められた係数a,bと、車間距離センサ11で検出された検出値Dとを下記式(2)に算入することで、随時ブレーキ操作時間T[2]を求めることができる。

T[2]=a・D+b … (2)
このようにして得られるブレーキ操作時間の演算式は、第2の組データ[2]が時間の経過に従って更新されていくので、この更新された第2の組データ[2]に応じて逐次最小自乗法を実行することで、常に最新の状態に保つことができる。ブレーキ操作時間の演算式は、先行車両の減速度Gの大きさによって複数求めるようにしてもよい。すなわち、先行車両減速開始時点の決定は、たとえば設定した閾値を超えることが条件であるが、閾値を大きく超える大きな減速度Gの場合と、僅かに超える小さな減速度Gの場合とがあり、第2の組データ[2]を作成するときに、当該減速度Gの大小にしたがって、減速度Gの大きな場合だけを集めた第2の組データ[2]と、小さな場合だけを集めた第2の組データ[2]とを記憶メモリ[2]に記憶させるようにする。
そして、減速度Gの大小に応じてそれぞれ係数a,bを決定して、減速度Gの大きさに応じた異なるブレーキ操作時間演算式を得るようにする。そして、いずれのブレーキ操作時間演算式を用いるかを、第1の組データ[1]に記憶されている先行車両の減速度Gの大きさによって判別した上で、車間距離Dを算入するようにする。このようにすれば、車間距離Dが同じであるとしても、その先行車両の減速度Gに応じた好ましいブレーキ操作時間T[2]を算出することができる。記憶メモリ[1],[2]に記憶されるデータはリングバッファにより制限できるようにしていて、これによりメモリの節約と高速処理とを保証できる。
メモリカード15は、たとえば各運転者毎に設けられ、かつ電気制御装置10に対して着脱可能な構成であり、RAM10cと同様に、第1および第2の組データ[1],[2]や、係数a,bを記憶することができる。通信インタフェース16は、有線通信又は無線通信により外部からRAM10cのデータの読み出し・書き込みを行う。通信インタフェース16は、たとえば携帯電話機の多機能コネクタに接続され、図示しない通信回線を介して管理サーバなどに無線接続又は有線接続される。
次に、本発明のブレーキ操作時間演算装置の作用の一例について、図7を用いて説明する。動作開始時(START)において同演算装置が初期化される。車間距離D、相対速度RV及び自己車両速度Vに相当する信号、並びにブレーキスイッチ14のON/OFF状態が一定時間毎(上記検出時間間隔Δt)に検出されてCPU10aに取り込まれる。同自己車両速度V及び相対速度RVから一定時間毎の先行車両減速度Gが算出される(ステップA1:先行車両減速度算出処理)。検出された車間距離Dと算出された先行車両減速度Gとの第1の組データ[1]が記憶メモリ[1]に記憶される(ステップA2:第1の記憶処理)。この場合、図2に示すように、記憶メモリ[1]には、常に現時点より上記遡及期間内における複数の車間距離Dと先行車両減速度Gの第1の組データ[1]が各アドレスに時系列的に記憶される。
他方、検出されていたブレーキスイッチ14の状態がONである場合には、ステップA4に進み、OFFである場合にはステップA8へ進む(ステップA3)。ステップA4では、遡及期間内において初めて出現したブレーキ操作か否かが判定される。そのブレーキ操作が初めてであればステップA5へ進み、それ以外の単一の遡及期間内で複数回ブレーキペダルが操作された場合には、初めて出現したブレーキ操作のみで処理を行うためにステップA1へ戻る。ステップA5では、記憶メモリ[1]に記憶されている全ての第1の組データ[1]のうち、上記設定有効時間内(たとえば0.4秒から3.5秒)において、たとえば先行車両減速度Gが予め決められた閾値以上の第1の組データ[1]が1つ以上存在するか否かが判定され、存在する場合はステップA6へ進み、存在しない場合はステップA1へ戻る。
ステップA6では、図3に示すように、記憶メモリ[1]の第1の組データ[1]から先行車両減速開始時点が決定される。ブレーキスイッチ14がONになったときから遡って先行車両減速開始時点までが、暫定ブレーキ操作時間T[1]として算出される(暫定ブレーキ操作時間算出処理)。同先行車両減速開始時点における車間距離Dと、先行車両減速度Gと、同暫定ブレーキ操作時間T[1]との第2の組データ[2]が、記憶メモリ[2]に記憶される(第2の記憶処理)。この場合図4に示すように、記憶メモリ[2]には、リングバッファによって制御されるデータ量で、複数の車間距離Dと先行車両減速度Gと暫定ブレーキ操作時間T[1]との第2の組データ[2]が各アドレスに順次記憶される。
ステップA7では、図5に示すように、記憶メモリ[2]に記憶された複数の第2の組データ[2]を利用して、たとえば最小自乗法により上記のようにしてブレーキ操作時間演算式が求められ(ブレーキ操作時間演算式決定処理)、ステップA1へ戻る。
ステップA8では、第2の組データ[2]の先行車両減速度Gに対応したブレーキ操作時間演算式が既に生成されているか否かが判定される。それがまだ生成されていない場合はステップA9へ進み、生成されている場合にはステップA10へと進む。ステップA10では、図6に示すように、ブレーキ操作時間演算式に検出された車間距離Dが算入されて、その場合のブレーキ操作時間T[2]が算出され(ブレーキ操作時間算出処理)、ステップA1へ戻る。
また、ステップA9では、ステップA10で適用されたブレーキ操作時間演算式の他に、別のブレーキ操作時間演算式が生成されているか否かが判定される。それが生成されていない場合はステップA11へ進み、生成されている場合はステップA12へ進む。ステップA11では、適宜な予め決められた値が現時点でのブレーキ操作時間T[2]とされ、ステップA1へ戻る。他方、ステップA12では、生成されている別のブレーキ操作時間演算式があるので、そのうち対象としている先行車両減速度Gに最も近い減速度Gに対応したブレーキ操作時間演算式にそのときの車間距離Dが代入されて、現時点でのブレーキ操作時間T[2]として算出される(ブレーキ操作時間算出処理)。その後、ステップA1へ戻る。
以上のように、この実施例では、運転者の現在から過去の予め決められた期間におけるブレーキ操作状態に基づいて同運転者のブレーキ操作時間T[2]を算出するので、同運転者に対応したブレーキ操作時間T[2]が算出され、運転技量にばらつきがある複数の運転者が交替で運転する場合でも、容易に対応できる。また、暫定ブレーキ操作時間T[1]は、設定有効時間内のものが用いられるので、ブレーキ操作時間T[2]は、たとえば信号によりブレーキ操作がされた場合のように、先行車両の減速以外の要因から決定されることがなく、運転者に適した高精度の値を得ることができる。
また、メモリカード15は、着脱可能な構成となっているため、運転者が交替した場合でも、交替後の運転者のメモリカード15を装着することにより、交替前と同等の機能を有するブレーキ操作時間演算装置を即座に実現できる。また、RAM10cに記憶されている係数a,bなどで特定できるブレーキ操作時間演算式から算出されるブレーキ操作時間T[2]を、通信インタフェース16を介して有線通信又は無線通信により、管理サーバなどに読出し又は書込みできるので、各運転者のブレーキ操作時間T[2]を外部から容易に管理することができる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても、この発明に含まれる。たとえば、車間距離センサ11は、ミリ波レーダの他、たとえばレーザレーダなどでも良く、また、超音波などを用いるものでも良い。また、相対速度センサ12は、ミリ波を用いるドップラセンサの他、レーザレーダのドップラセンサや超音波ドップラセンサでも良い。また、メモリカード15は、主に第1および第2の組データ[1],[2]の記憶装置として用いられるが、適切な容量の記憶領域を設けることにより、RAM10cの補助用として用いてもよい。
さらに、ブレーキ操作時間演算式の決定に最小自乗法を用いる場合を例示して説明したが、記憶メモリ[2]に記憶された暫定ブレーキ操作時間T[1]と車間距離Dの複数の第2の組データ[2]の分布状態の平均値をとり、これによって車間距離Dと暫定ブレーキ操作時間T[1]との相関を得てブレーキ操作時間演算式を決定するようにしてもよい。また、記憶メモリ[2]中の暫定ブレーキ操作時間T[1]の最も短いものとそのときの車間距離D[2]との比(T[1]:D[2])から、任意の車間距離Dに対するブレーキ操作時間T[2]を得る(T[1]:D[2]=T[2]:D)ようにして、これをブレーキ操作時間演算式とするようにしてもよい。
この発明の実施例であるブレーキ操作時間演算装置のブロック図である。 RAMの記憶メモリに記憶されている第1の組データを示す図である。 暫定ブレーキ操作時間の算出を説明する図である。 RAMの記憶メモリに記憶されている第2の組データを示す図である。 最小自乗法によるブレーキ操作時間演算式の決定例を示す図である。 ブレーキ操作時間の算出例を示す図である。 実施例のブレーキ操作時間算出方法を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 電気制御装置
11 車間距離センサ
12 相対速度センサ
13 自車速度センサ
14 ブレーキスイッチ
15 メモリカード
16 通信インタフェース

Claims (7)

  1. 運転者の現在から過去の所定の期間におけるブレーキ操作状態に基づいて、該運転者が制動の必要を認めてから減速度が発生するまでの時間を表すブレーキ操作時間を算出する演算手段を有することを特徴とするブレーキ操作時間演算装置。
  2. 自己車両と先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、
    前記自己車両と前記先行車両との相対速度を検出する相対速度検出手段と、
    前記自己車両の速度を検出する自己車両速度検出手段と、
    前記自己車両のブレーキの踏み込み作動状態の検出をするブレーキ作動状態検出手段と、
    前記相対速度と前記自己車両の速度に基づいて、予め決められた時間内の前記先行車両の減速度を演算する先行車両減速度算出手段と、
    予め決められた時間毎に前記車間距離と前記先行車両減速度との第1の組データを記憶する第1記憶手段と、
    前記第1の組データを用いて先行車両減速開始時点を演算し、前記ブレーキ作動状態検出手段がブレーキ踏み込み作動状態の検出をした時点から前記先行車両減速開始時点までの時間を演算し、算出された時間を暫定ブレーキ操作時間として出力する暫定ブレーキ操作時間算出手段と、
    前記第1の組データから前記先行車両減速開始時点に対応する前記車間距離と前記先行車両減速度と前記暫定ブレーキ操作時間とを含む第2の組データを記憶する第2記憶手段とを含み、
    前記第2の組データを複数用いてブレーキ操作時間演算式を決定するブレーキ操作時間演算式決定手段と、
    前記ブレーキ操作時間演算式に前記車間距離を適用してブレーキ操作時間を算出するブレーキ操作時間算出手段とを備えたことを特徴とするブレーキ操作時間演算装置。
  3. 前記第1記憶手段又は第の記憶手段は、リングバッファで構成されていることを特徴とする請求項2記載のブレーキ操作時間演算装置。
  4. 各運転者毎に携行可能なメモリカードが用いられ、前記メモリカードには、少なくとも前記第1記憶手段および前記第2記憶手段の前記第1の組データおよび前記第2の組データが記憶されることを特徴とする請求項2または3に記載のブレーキ操作時間演算装置。
  5. 前記ブレーキ操作時間演算式決定手段は、複数の前記第2の組データに対して最小自乗法を適用することにより、前記ブレーキ操作時間演算式の係数を決定することを特徴とする請求項2〜4いずれかの項に記載のブレーキ操作時間演算装置。
  6. 有線通信又は無線通信により外部から読み出し・書き込みを行うための通信インタフェースが備えられることを特徴とする請求項1〜5いずれかの項に記載のブレーキ操作時間演算装置。
  7. 前記暫定ブレーキ操作時間は、設定有効時間内のものであることを特徴とする請求項2〜6いずれかの項に記載のブレーキ操作時間演算装置。
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