JP2005088268A - スクリューヘッド構造体 - Google Patents

スクリューヘッド構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP2005088268A
JP2005088268A JP2003322573A JP2003322573A JP2005088268A JP 2005088268 A JP2005088268 A JP 2005088268A JP 2003322573 A JP2003322573 A JP 2003322573A JP 2003322573 A JP2003322573 A JP 2003322573A JP 2005088268 A JP2005088268 A JP 2005088268A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw head
check ring
screw
ball
balls
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003322573A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4126257B2 (ja
Inventor
Atsushi Emoto
敦史 江本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2003322573A priority Critical patent/JP4126257B2/ja
Publication of JP2005088268A publication Critical patent/JP2005088268A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4126257B2 publication Critical patent/JP4126257B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】逆止リングの耐久性が低下したり、スクリューヘッドと逆止リングとの間にかじりが生じたりするのを防止することができるようにする。
【解決手段】スクリューヘッド13と、逆止リング51と、スクリューヘッド13の段部40と逆止リング51の段部59との間に介在され、スクリュー12と逆止リング51との間隔を保持する間隔保持体とを有する。そして、スクリューヘッド13と逆止リング51との間に、間隔保持体がスクリューヘッド13と逆止リング51との間から抜けるのを防止する抜け防止部が形成される。この場合、スクリューヘッド13と逆止リング51との間に複数の間隔保持体が配設され、スクリューヘッド13と逆止リング51とが摺(しゅう)動しないので、逆止リング51の耐久性が低下するのを防止することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スクリューヘッド構造体に関するものである。
従来、射出成形機は射出装置を有し、該射出装置の加熱シリンダ内にスクリューが回転自在に、かつ、進退自在に配設され、駆動部を駆動することによって前記スクリューを回転させたり、進退させたりすることができるようになっている。そして、計量工程時に、前記駆動部を駆動することによってスクリューを回転させると、ホッパから落下した樹脂が溶融させられてスクリューヘッドの前方に蓄えられ、このとき、前記スクリューは樹脂の圧力によって後退させられる。また、射出工程時に、前記駆動部を駆動することによってスクリューを回転させることなく前進させると、前記スクリューヘッドの前方に蓄えられた樹脂が射出ノズルから射出される。
ところで、射出工程時に、前記スクリューヘッドの前方に蓄えられた樹脂が逆流しないように、逆流防止装置が配設される。
ところが、スクリューが回転するのに伴って逆止リングが回転させられる共廻りタイプの逆流防止装置においては、加熱シリンダの内周面と逆止リングの外周面とが摺(しゅう)動するので、逆止リングの耐久性が低下したり、加熱シリンダと逆止リングとの間にかじりが生じたりしてしまう。
また、スクリューが回転しても逆止リングが回転することがない非共廻りタイプの逆流防止装置においては、加熱シリンダの内周面と逆止リングの外周面とが摺動することはないが、スクリューヘッドの大径部の後端面と逆止リングの前端面とが摺動するので、同様に、逆止リングの耐久性が低下したり、スクリューヘッドと逆止リングとの間にかじりが生じたりしてしまう。
そこで、スクリューヘッドの大径部の後端面と逆止リングの前端面とが摺動することがない非共廻りタイプの逆流防止装置が提供されている。
図2は従来の射出装置の要部を示す縦断面図である。
図において、11は加熱シリンダであり、該加熱シリンダ11は、前端に図示されない射出ノズルを有し、該射出ノズルの先端にノズル口が形成される。前記加熱シリンダ11内にスクリュー12が、回転自在に、かつ、進退(図において左右方向に移動)自在に配設され、図示されない駆動部を駆動することによって前記スクリュー12を回転させたり、進退させたりすることができるようになっている。
前記スクリュー12は、前記加熱シリンダ11内において後方(図において右方)に延び、後端(図において右端)において前記駆動部と連結されるとともに、前端(図において左端)にスクリューヘッド13を備える。また、前記スクリュー12のメータリング部18の表面には、螺(ら)旋状のフライト15が形成され、該フライト15に沿って溝16が形成される。
ところで、射出工程時に、前記スクリューヘッド13の前方に蓄えられた樹脂が逆流しないように、逆流防止装置が配設される。該逆流防止装置は、スクリューヘッド13、逆止リング21、シールリング22及びボール45を備え、スクリューヘッド構造体を構成する。前記スクリューヘッド13は、前部(図において左部)に円錐(すい)形の形状を有するヘッド本体部41を、該ヘッド本体部41の後端に隣接させて円柱形の形状を有する大径部42を、該大径部42の後端に隣接させて形成され、円柱形の形状を有する小径部43を、後端部(図において右端部)に図示されないねじ部を有する。
また、前記小径部43の外周に前記逆止リング21が配設され、小径部43と逆止リング21との間に樹脂流路44が形成される。そして、前記ボール45は、前記大径部42の後端面(図において右端面)、加熱シリンダ11の内周面、及び逆止リング21の前端面(図において左端面)の間に、円周方向に複数(図においては、二つのボール45だけを示す。)配設される。
したがって、前記射出工程時に、スクリュー12を前進(図において左方向に移動)させると、前記スクリューヘッド13の前方(図において左方)に蓄えられた樹脂は逆流して後方に移動しようとするが、逆止リング21が、樹脂の圧力によってスクリュー12に対して相対的に後方に移動し、前記逆止リング21の後端がシールリング22に当接してシールを行うので、前記スクリューヘッド13の前方に蓄えられた樹脂が逆流するのを防止することができる。
一方、計量工程時において、スクリュー12を回転させると、逆止リング21が樹脂の圧力によってスクリュー12に対して相対的に前方に移動し、逆止リング21とシールリング22との間に隙(すき)間が形成される。これに伴って、溝16内の樹脂は、隙間及び樹脂流路44を通り、各ボール45間を通過してヘッド本体部41の前方に蓄えられる。これに伴って、スクリュー12は樹脂の圧力によって後退(図において右方向に移動)させられる。
このとき、前記大径部42の後端面と逆止リング21の前端面の間に複数のボール45が配設されるので、スクリュー12の回転に伴ってボール45がスクリューヘッド13の周囲を回転しながら移動させられる。したがって、大径部42の後端面と逆止リング21の前端面とが摺動しないので、逆止リング21の耐久性が低下したり、スクリューヘッド13と逆止リング21との間にかじりが生じたりするのを防止することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特公平3−74168号公報
しかしながら、前記従来の逆流防止装置においては、加熱シリンダ11及びスクリューヘッド13によってボール45が保持されるようになっているので、加熱シリンダ11がない状態では、ボール45を保持することができない。したがって、逆流防止装置を組み立てる際に組立ジグが必要となり、組立性が悪い。
また、加熱シリンダ11の内周面によってボール45が案内されるようになっているので、スクリューヘッド13が何らかの原因で折れると、加熱シリンダ11の内周面が損傷してしまう。
本発明は、前記従来の逆流防止装置の問題点を解決して、逆止リングの耐久性が低下したり、スクリューヘッドと逆止リングとの間にかじりが生じたりするのを防止することができ、組立性を良くすることができ、加熱シリンダの内周面が損傷するのを防止することができるスクリューヘッド構造体を提供することを目的とする。
そのために、本発明のスクリューヘッド構造体においては、前方から後方にかけて径が小さくなる段部が形成されたスクリューヘッドと、該スクリューヘッドの外周において、スクリューヘッドに対して進退自在に配設され、前方から後方にかけて径が小さくなる段部が形成された筒状の逆止リングと、前記スクリューヘッドの段部と逆止リングの段部との間に介在され、スクリューと逆止リングとの間隔を保持する間隔保持体とを有する。
そして、前記スクリューヘッドと逆止リングとの間に、前記間隔保持体がスクリューヘッドと逆止リングとの間から抜けるのを防止する抜け防止部が形成される。
本発明の他のスクリューヘッド構造体においては、さらに、前記間隔保持体は、円周方向に配設された複数のボールである。
本発明の更に他のスクリューヘッド構造体においては、さらに、前記スクリューヘッドの段部は、後方になるほど外径が小さくなる傾斜部を備える。そして、前記逆止リングの段部は、後方になるほど外径が小さくなる傾斜部を備える。
本発明の更に他のスクリューヘッド構造体においては、さらに、前記抜け防止部は、前記スクリューヘッドの段部であるとともに、前記逆止リングの段部の前筒状大径部である。
本発明の更に他のスクリューヘッド構造体においては、さらに、前記各ボール間に、各ボールの摩耗を防止するためのスペーサボールが配設される。
本発明の更に他のスクリューヘッド構造体においては、さらに、前記スペーサボールの外径は、各ボールの外径より小さくされる。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、スクリューヘッド構造体においては、前方から後方にかけて径が小さくなる段部が形成されたスクリューヘッドと、該スクリューヘッドの外周において、スクリューヘッドに対して進退自在に配設され、前方から後方にかけて径が小さくなる段部が形成された筒状の逆止リングと、前記スクリューヘッドの段部と逆止リングの段部との間に介在され、スクリューと逆止リングとの間隔を保持する間隔保持体とを有する。
そして、前記スクリューヘッドと逆止リングとの間に、前記間隔保持体がスクリューヘッドと逆止リングとの間から抜けるのを防止する抜け防止部が形成される。
この場合、スクリューヘッドの回転に伴って、間隔保持体は、スクリューヘッドと逆止リングとの間を移動させられる。このとき、前記スクリューヘッドと逆止リングとの間に複数の間隔保持体が配設され、前記スクリューヘッドと逆止リングとが摺動しないので、逆止リングの耐久性が低下したり、スクリューヘッドと逆止リングとの間にかじりが生じたりするのを防止することができる。
また、間隔保持体は、スクリューの前進に伴って前記逆止リングを後退させ、スクリューの後退に伴って前記逆止リングを前進させるので、射出工程が開始される際に、スクリューヘッドより前方とスクリューの溝内とが急速に遮断され、急速にシールされる。したがって、スクリューヘッドより前方の樹脂が逆流して溝内に進入することがなくなるので、スクリューヘッドの前方の樹脂を確実に射出ノズルから射出することができる。その結果、成形品の品質を向上させることができる。
また、前記抜け防止部は、間隔保持体がスクリューヘッドと逆止リングとの間から抜けるのを防止するので、加熱シリンダがない状態でも、間隔保持体を保持することができる。したがって、スクリューヘッド構造体を組み立てる際に組立ジグが不要になり、組立性を良くすることができる。
さらに、逆止リングの内周面によって間隔保持体が案内されるようになっているので、スクリューヘッドが何らかの原因で折れても、加熱シリンダの内周面が損傷することがない。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における射出装置の要部を示す縦断面図、図3は本発明の第1の実施の形態における計量工程時の逆流防止装置の動作を示す横断面図、図4は本発明の第1の実施の形態における計量工程時の逆流防止装置の動作を示す縦断面図、図5は本発明の第1の実施の形態における射出工程時の逆流防止装置の動作を示す縦断面図である。
図において、11はシリンダ部材としての加熱シリンダであり、該加熱シリンダ11は、前端に図示されない射出ノズルを有し、該射出ノズルの先端にノズル口が形成される。前記加熱シリンダ11内に、射出部材としてのスクリュー12が回転自在に、かつ、進退(図1、4及び5において左右方向に移動)自在に配設され、図示されない駆動部を駆動することによって前記スクリュー12を回転させたり、進退させたりすることができるようになっている。
前記スクリュー12は、前記加熱シリンダ11内において後方(図1、4及び5において右方)に延び、後端(図1、4及び5において右端)において前記駆動部と連結されるとともに、前端(図1、4及び5において左端)にスクリューヘッド13を備える。また、前記スクリュー12のメータリング部18の表面には、螺旋状のフライト15が形成され、該フライト15に沿って溝16が形成される。
そして、計量工程時に、前記駆動部を駆動することによってスクリュー12を回転させると、図示されないホッパから落下させられた成形材料としてのペレット状の樹脂が、加熱シリンダ11内に進入し、溝16内を前進(図1、4及び5において左方向に移動)させられ、図示されないヒータによって溶融させられて、スクリューヘッド13の前方(図1、4及び5において左方)に蓄えられる。このとき、前記スクリュー12は樹脂の圧力を受けて後退(図1、4及び5において右方向に移動)させられる。
また、射出工程時に、前記駆動部を駆動することによってスクリュー12を回転させることなく前進させると、前記スクリューヘッド13の前方に蓄えられた樹脂が前記射出ノズルから射出され、図示されない金型装置のキャビティ空間に充填(てん)される。
ところで、射出工程時に、前記スクリューヘッド13の前方に蓄えられた樹脂が逆流しないように、逆流防止装置が配設される。該逆流防止装置は、スクリューヘッド13、該スクリューヘッド13の外周において、スクリューヘッド13に対して進退自在に配設された筒状の逆止リング51、シールリング52、及びスクリューヘッド13と逆止リング51との間に互いに隣接させて、円周方向に複数配設された間隔保持体としてのボール54を備え、スクリューヘッド構造体を構成する。前記ボール54は、スクリューヘッド13に対して前記逆止リング51が前進した際に、それぞれの間隔を保持するための部材である。
そして、前記スクリューヘッド13は、最も前方に円錐形の形状を有するヘッド本体部31、該ヘッド本体部31の後端に隣接させて形成され、円柱形の形状を有する前大径部32、該前大径部32の後端に隣接させて形成され、後方になるほど外径が小さくされる傾斜部33、該傾斜部33の後端に隣接させて形成され、円柱形の形状を有する小径部34、該小径部34の後端に隣接させて形成され、後方になるほど外径が大きくされる傾斜部35、該傾斜部35の後端に隣接させて形成され、円柱形の形状を有する後大径部36、及び該後大径部36の後端に隣接させて形成されたねじ部37を有する。そして、前記傾斜部33、小径部34及び傾斜部35によって前方から後方にかけて径が小さくなり、再び大きくなる凹状の段部40が形成される。
前記前大径部32及び後大径部36は同じ外径d1を有し、前記小径部34は前記前大径部32より小さい外径d2を有する。また、前記傾斜部33は、一定の傾きで傾斜する傾斜面を、前記傾斜部35は、一定の傾きで傾斜する傾斜面を有する。なお、前記各傾斜面は、必ずしも、一定の傾きで傾斜させる必要はない。
また、メータリング部18の前端部(図1、4及び5において左端部)に前記ねじ部37に対応させてねじ穴38が形成される。そして、前記ねじ部37とねじ穴38とを螺合させることによって、スクリューヘッド13をメータリング部18に捩(ね)じ込むようにしている。
前記大径部32から後大径部36にかけてスクリューヘッド13の外周に前記逆止リング51が配設され、スクリューヘッド13と逆止リング51との間に樹脂流路39が形成される。前記逆止リング51の外周面S1は、前端から後端にかけて同じ外径を有し、前記外周面S1と加熱シリンダ11の内周面S2との間にわずかな隙間が形成される。また、前記逆止リング51は、第2の抜け防止部としての前筒状大径部56、該前筒状大径部56の後端に隣接させて形成され、後方になるほど内径が小さくされる傾斜部57、及び該傾斜部57の後端に隣接させて形成された後筒状小径部58を備える。前記前筒状大径部56は前記前大径部32の外径d1より大きい内径d3を有し、前記後筒状小径部58は、前記内径d3より小さく、かつ、前記後大径部36の外径d1より大きい内径d4を有する。そして、前記前筒状大径部56及び傾斜部57によって前方から後方にかけて径が小さくなる凹状の段部59が形成される。また、前記傾斜部57は、一定の傾きで傾斜する傾斜面を有し、前記ボール54を保持する保持部として機能する。
そして、前記前筒状大径部56の内周面と大径部32の外周面との隙間δ1は、
δ1=(d3−d1)/2
になり、後筒状小径部58の内周面と小径部34の外周面との隙間δ2は、
δ2=(d4−d2)/2
になる。前記隙間δ1、δ2はいずれもボール54の外径dより小さくされる。
このことにより、ボール54は、スクリューヘッド13と逆止リング51との間から前方に抜け出すことはなく、また、スクリューヘッド13と逆止リング51との間から後方に抜け出すこともない。前記ボール54は、傾斜部33、57間で保持される。
そして、前記メータリング部18の前端に、前記逆止リング51の後端と接離自在に前記シールリング52が配設される。なお、逆止リング51の後端面(図1、4及び5において右端面)及びシールリング52の前端面(図1、4及び5において左端面)に第1、第2のシール面S3、S4が構成される。
ところで、射出工程が完了した状態で、前記スクリュー12は加熱シリンダ11内の前進限位置に置かれ、前記逆止リング51は、図4に示されるように、後位置に置かれて、第1、第2のシール面S3、S4が当接させられ、スクリューヘッド13より前方と溝16内とは遮断され、シールされる。前記逆止リング51の後位置において、ボール54は傾斜部33の傾斜面から離れ、傾斜部57の傾斜面に当接させられ、小径部34の外周面及び前筒状大径部56の内周面によって挟まれた状態に置かれる。
なお、前記後位置において、前筒状大径部56の前端が大径部32の後端より前方に位置するように、前筒状大径部56の軸方向寸法が設定されるので、スクリューヘッド13と前筒状大径部56との間からボール54が抜けることはない。また、隙間δ2はボール54の外径dより小さいので、ボール54が後筒状小径部58と小径部34との間に進入することがない。
そして、計量工程が開始されるのに伴って、前記スクリュー12及びスクリューヘッド13が、矢印A方向に回転させられると、樹脂は、溝16内を前進させられ、溶融させられて更に前進させられ、逆止リング51に当たり第1のシール面S3を押す。その結果、逆止リング51がスクリュー12に対して相対的に前方に移動し、逆止リング51とシールリング52との間に隙間が形成され、樹脂は、隙間を抜けて樹脂流路39に進入し、各ボール54間を通過してスクリューヘッド13の前方に蓄えられる。
この間、前記スクリューヘッド13が矢印A方向に回転させられるのに伴って、各ボール54は、スクリューヘッド13との摩擦で矢印B方向に回転させられる。このとき、前記傾斜部33の傾斜面と傾斜部57の傾斜面との間に複数のボール54が配設され、前記傾斜部33の傾斜面と傾斜部57の傾斜面とが摺動しないので、逆止リング51の耐久性が低下したり、スクリューヘッド13と逆止リング51との間にかじりが生じたりするのを防止することができる。
また、スクリュー12が矢印D方向に後退させられ、前記ボール54はスクリューヘッド13との摩擦で、矢印F方向に回転させられながら前進させられる。そして、ボール54の矢印F方向の回転に伴って、逆止リング51が摩擦でスクリュー12に対して相対的に前進(矢印E方向に移動)させられる。すなわち、逆止リング51は、樹脂の圧力及びボール54の回転に基づいて前進させられる。なお、前記機能を効果的に有するためには、前筒状大径部56の内径d3と小径部34の外径d2との隙間δ3
δ3=(d3−d2)/2
がボール54の外径dよりわずかに大きくするのが好ましい。
そして、ボール54が傾斜部33の傾斜面に当たり、傾斜部33及び傾斜部57によって挟まれた状態で軸方向において停止させられると、矢印F方向の回転も停止させられ、逆止リング51のスクリュー12に対する相対的な前進も停止させられ、図5に示されるような前位置に置かれる。このとき、前記隙間δ1は外径dより小さいので、ボール54が前筒状大径部56と大径部32との間に進入することがなく、スクリューヘッド13と前筒状大径部56との間から抜けるのが防止される。
その後、計量工程が完了するまで、前記スクリューヘッド13が矢印A方向に回転させられるのに伴って、ボール54は矢印B方向にだけ回転させられる。続いて、計量工程が完了すると、前記スクリュー12の矢印A方向の回転は停止させられ、これに伴って、ボール54の矢印B方向の回転も停止させられる。
続いて、射出工程が開始されると、前記スクリュー12は、図5に示されるように、矢印G方向に前進させられる。このとき、スクリューヘッド13の前方の樹脂は逆止リング51の前端面を押す。その結果、逆止リング51がスクリュー12に対して相対的に後退(矢印H方向に移動)させられ、第1、第2のシール面S3、S4が当接させられる。
この間、ボール54はスクリューヘッド13との摩擦で、矢印I方向に回転させられながら後退させられる。そして、ボール54の矢印I方向の回転に伴って、逆止リング51が摩擦でスクリュー12に対して相対的に後退させられる。すなわち、逆止リング51は、樹脂の圧力及びボール54の回転に基づいて後退させられる。
そして、第1、第2のシール面S3、S4が当接させられ、逆止リング51の後退が停止させられ、ボール54が軸方向において停止させられると、矢印I方向の回転も停止させられる。これに伴って、逆止リング51は、図4に示されるような後位置に置かれる。
このように、計量工程が開始される際に、逆止リング51は樹脂の圧力でスクリュー12に対して相対的に前進させられるだけでなく、ボール54の回転に伴う摩擦によってスクリュー12に対して相対的に前進させられるので、スクリューヘッド13より前方と溝16内とが急速に連通させられ、シールが急速に解除される。したがって、溝16内の樹脂は、円滑に前方に送られるので、計量によってスクリューヘッド13の前方に蓄えられる樹脂の量を安定させることができる。その結果、成形品の品質を向上させることができる。
また、射出工程が開始される際に、逆止リング51は樹脂の圧力でスクリュー12に対して相対的に後退させられるだけでなく、ボール54の回転に伴う摩擦によってスクリュー12に対して相対的に後退させられるので、スクリューヘッド13より前方と溝16内とが急速に遮断され、急速にシールされる。したがって、スクリューヘッド13より前方の樹脂が逆流して溝16内に進入することがなくなるので、スクリューヘッド13の前方の樹脂を確実に射出ノズルから射出することができる。その結果、成形品の品質を向上させることができる。
また、ボール54は、逆止リング51によって保持されるようになっているので、加熱シリンダ11がない状態でも、ボール54を保持することができる。したがって、逆流防止装置を組み立てる際に組立ジグが不要になり、組立性を良くすることができる。
さらに、逆止リング51の内周面によってボール54が案内されるようになっているので、スクリューヘッド13が何らかの原因で折れても、加熱シリンダ11の内周面が損傷することがない。
ところで、本実施の形態において、各ボール54は、スクリューヘッド13が矢印A方向に回転させられるのに伴って、いずれも同じ方向である矢印B方向に回転させられる。ところが、各ボール54は、互いに隣接させて配設されるので、移動及び回転に伴って、頻繁に互いにすべり接触し、接触部分で各ボール54の表面が擦(こす)れ合う。その結果、ボール54が摩耗し、逆流防止装置の耐久性が低くなるだけでなく、摩耗粉が樹脂に進入し、成形品の品質が低下してしまう。
そこで、各ボール54が接触したときにボール54が摩耗するのを防止するようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。
図6は本発明の第2の実施の形態における計量工程時の逆流防止装置の動作を示す横断面図である。
この場合、間隔保持体としての各ボール54間に外径daがボール54の外径dよりわずかに小さいスペーサボール61が、ボール54の摩耗を防止するために配設される。前記スペーサボール61は、ボール54と接触するように各ボール54によって挟まれ、かつ、スクリューヘッド13の外周面及び逆止リング51の内周面から離れた状態で配設される。
前記スクリューヘッド13が矢印A方向に回転させられると、各ボール54はスクリューヘッド13との摩擦で矢印B方向に回転させられるのに対して、各スペーサボール61は、スクリューヘッド13の外周面との摩擦がないので、矢印B方向に回転させられることはなく、かつ、隣接する二つのボール54との摩擦で、ボール54の回転方向とは逆の回転方向である矢印J方向に回転させられる。したがって、各ボール54とスペーサボール61とは常にころがり接触させられることになるので、接触部分で各ボール54及びスペーサボール61の表面が擦れ合うことがない。その結果、ボール54及びスペーサボール61が摩耗することがなく、逆流防止装置の耐久性を一層高くすることができる。また、摩耗粉が樹脂に進入するのを防止することができるので、成形品の品質を一層向上させることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
また、本実施の形態においては、前記スクリューヘッド13の段部40及び逆止リング51の段部59の形状が変更される。
図7は本発明の第3の実施の形態における射出装置の要部を示す縦断面図である。
この場合、スクリューヘッド13において、小径部34の後端に隣接させてねじ部37が形成される。そして、傾斜部33及び小径部34によって凹状の段部140が形成される。この場合、ボール54の外径dより隙間δ2のほうが小さいので、ボール54がスクリューヘッド13と逆止リング51との間から後方に抜け出すことはない。
また、逆止リング51の前筒状大径部56の前端に隣接させて、前方になるほど内径が小さくなる傾斜部157、及び該傾斜部157の前端に隣接させて前筒状大径部156が形成される。そして、傾斜部57、前筒状大径部156及び傾斜部157によって凹状の段部159が形成される。この場合も、ボール54の外径dより隙間δ1のほうが小さいので、ボール54がスクリューヘッド13と逆止リング51との間から前方に抜け出すことはない。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態における射出装置の要部を示す縦断面図である。 従来の射出装置の要部を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態における計量工程時の逆流防止装置の動作を示す横断面図である。 本発明の第1の実施の形態における計量工程時の逆流防止装置の動作を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態における射出工程時の逆流防止装置の動作を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態における計量工程時の逆流防止装置の動作を示す横断面図である。 本発明の第3の実施の形態における射出装置の要部を示す縦断面図である。
符号の説明
12 スクリュー
13 スクリューヘッド
33、35、57 傾斜部
40、59、140、159 段部
51 逆止リング
52 シールリング
54 ボール
61 スペーサボール

Claims (6)

  1. (a)前方から後方にかけて径が小さくなる段部が形成されたスクリューヘッドと、
    (b)該スクリューヘッドの外周において、スクリューヘッドに対して進退自在に配設され、前方から後方にかけて径が小さくなる段部が形成された筒状の逆止リングと、
    (c)前記スクリューヘッドの段部と逆止リングの段部との間に介在され、スクリューと逆止リングとの間隔を保持する間隔保持体とを有するとともに、
    (d)前記スクリューヘッドと逆止リングとの間に、前記間隔保持体がスクリューヘッドと逆止リングとの間から抜けるのを防止する抜け防止部が形成されることを特徴とするスクリューヘッド構造体。
  2. 前記間隔保持体は、円周方向に配設された複数のボールである請求項1に記載のスクリューヘッド構造体。
  3. (a)前記スクリューヘッドの段部は、後方になるほど外径が小さくなる傾斜部を備え、
    (b)前記逆止リングの段部は、後方になるほど外径が小さくなる傾斜部を備える請求項1に記載のスクリューヘッド構造体。
  4. 前記抜け防止部は、前記スクリューヘッドの段部であるとともに、前記逆止リングの段部の前筒状大径部である請求項1に記載のスクリューヘッド構造体。
  5. 前記各ボール間に、各ボールの摩耗を防止するためのスペーサボールが配設される請求項2に記載のスクリューヘッド構造体。
  6. 前記スペーサボールの外径は、各ボールの外径より小さくされる請求項5に記載のスクリューヘッド構造体。
JP2003322573A 2003-09-16 2003-09-16 スクリューヘッド構造体 Expired - Fee Related JP4126257B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003322573A JP4126257B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 スクリューヘッド構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003322573A JP4126257B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 スクリューヘッド構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005088268A true JP2005088268A (ja) 2005-04-07
JP4126257B2 JP4126257B2 (ja) 2008-07-30

Family

ID=34453880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003322573A Expired - Fee Related JP4126257B2 (ja) 2003-09-16 2003-09-16 スクリューヘッド構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4126257B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012240333A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Toyo Mach & Metal Co Ltd スクリュー式射出装置
WO2013008698A1 (ja) * 2011-07-12 2013-01-17 東洋機械金属株式会社 スクリュー式射出装置
JP2019188626A (ja) * 2018-04-19 2019-10-31 東洋機械金属株式会社 スクリューヘッド、スクリューおよび射出成形機
CN111844655A (zh) * 2020-07-18 2020-10-30 陈景伟 一种塑料产品加工用注塑机
JP2022076013A (ja) * 2018-04-19 2022-05-18 東洋機械金属株式会社 スクリューヘッド

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012240333A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Toyo Mach & Metal Co Ltd スクリュー式射出装置
WO2013008698A1 (ja) * 2011-07-12 2013-01-17 東洋機械金属株式会社 スクリュー式射出装置
JP2013018210A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Toyo Mach & Metal Co Ltd スクリュー式射出装置
JP2019188626A (ja) * 2018-04-19 2019-10-31 東洋機械金属株式会社 スクリューヘッド、スクリューおよび射出成形機
JP7050562B2 (ja) 2018-04-19 2022-04-08 東洋機械金属株式会社 スクリューヘッド、スクリューおよび射出成形機
JP2022076013A (ja) * 2018-04-19 2022-05-18 東洋機械金属株式会社 スクリューヘッド
JP7209882B2 (ja) 2018-04-19 2023-01-20 東洋機械金属株式会社 スクリューヘッド
CN111844655A (zh) * 2020-07-18 2020-10-30 陈景伟 一种塑料产品加工用注塑机
CN111844655B (zh) * 2020-07-18 2021-12-03 宁波博纳机械有限公司 一种塑料产品加工用注塑机

Also Published As

Publication number Publication date
JP4126257B2 (ja) 2008-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9360046B2 (en) Multiple row combination ball bearing
KR100284012B1 (ko) 역류방지장치
JP4126257B2 (ja) スクリューヘッド構造体
US5044926A (en) Anti-backflow valve for injection molding machines
JP3105417B2 (ja) 射出装置
JP6031812B2 (ja) 多列組合せ玉軸受
JP2017056655A (ja) 射出成形機
JP4434715B2 (ja) スクリュの逆流防止装置
JP4820162B2 (ja) スクリュー、射出装置及び圧力部材
JP4835225B2 (ja) プランジャ式射出成型機の射出装置
JP3693809B2 (ja) 逆流防止装置
EP2258533A1 (en) Screw and injection device
JP3345315B2 (ja) 逆流防止装置
JP2000202878A (ja) Lim成形機用スクリュ―ヘッド
JP2556248B2 (ja) 射出成形機の逆流防止装置
JP5772259B2 (ja) 多列組合せ玉軸受
JP6040548B2 (ja) 多列組合せアンギュラ玉軸受
JP4319480B2 (ja) 逆流防止装置
JP2004141905A (ja) 金属射出成形機の逆流防止装置
JP2005001358A (ja) 射出装置
KR101776557B1 (ko) 사출장치용 스크류 헤드유닛
JP3345366B2 (ja) 射出装置及びその射出方法
JP3340371B2 (ja) 可塑化装置における逆流防止弁
JP2883018B2 (ja) 射出成形機の逆流防止機構
JP2003145533A (ja) 成形材料可塑化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080507

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080512

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4126257

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees