JP2005087321A - 衣類の投入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 衣類投入機による衣類の受け渡しにおいて、ハンガーを必要とせず、皺を発生させることもないようにする。
【解決手段】 洗濯済み衣類50を整形体12に掛けることによって整姿状態とし、整形体12から投入機側のコンベアへ衣類50を預け渡すための衣類の投入装置であって、装置本体側のコンベアとして、装置本体11の正面上部に位置して、整形体12から渡される衣類50を挟んで保持するために上下一対のコンベアを具備し、上部コンベア22と下部コンベア21の少くとも一方のコンベアの先端部23を他方のコンベアに対して接触離間可能に設け、整形体12から渡される衣類50を受け取るために開いているコンベアの先端部23が閉じることにより衣類50を保持し、次工程へ搬送するように構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、洗濯済み衣類を整形体に掛けることによって整姿状態とし、整形体から投入機側のコンベアへ衣類を預け渡すための衣類の投入装置に関するものである。
洗濯済みの衣類をアイロナー、或いは折り畳み機等へ投入するために、整形装置を有する投入機を使用することは既に公知である。整形装置は、例えば模擬人体と称される整形体を有し、そこに衣類を着せるように掛けて整姿状態とし、皺を伸ばすなどして、衣類が原形に近い状態で仕上げられるように設けられている。このような投入装置の例として特開2000−189699号のものがある。
しかし同号のものを初めとして、従来の整形装置は、それ単独で衣類を投入できるものではなく、例えば特開2000−218099号に記載されているように、投入装置側のハンガーを必要とする。つまり、整形体に掛けて整姿された衣類を一旦ハンガーに移し、そのハンガーからコンベア上へ衣類を誘導することにより、衣類の導入が行われる。しかし、ハンガー形状が衣類に適合しない場合に皺ができるという問題があり、また装置も複雑である。
特開2000−189699 特開2000−218099
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、衣類投入機による衣類の受け渡しにおいてハンガーを必要とせず、皺を発生させることもない衣類の投入装置を提供することである。また本発明の他の課題は、裾の整形部を備えた衣類の投入装置を提供することである。
前記の課題を解決するため、本発明は、洗濯済み衣類を掛ける整形体によって衣類を整姿状態とし、整形体から投入機側のコンベアへ衣類を預け渡すための衣類の投入装置について、装置本体側のコンベアとして、装置本体の正面上部に位置して、整形体から渡される衣類を挟んで保持するために上下一対のコンベアを具備し、この内上部コンベア又は下部コンベアの少なくとも一方のコンベアの先端部を他方のコンベアに対して接触離間可能に設け、整形体から渡される衣類を受け取るために開いているコンベアの先端部が閉じることにより衣類を保持し、次工程へ搬送するように構成するという手段を講じたものである。
従って、本発明の装置は、整形体が不可欠である点において従来の投入装置の基本的構成と共通するが、ハンガーを必要としない点において新規なものである。整形体は衣類を整姿状態とし、かつ皺や乱れをなくす作業のための云わば台である、と同時に衣類をコンベアへ渡すための手段であり、従って整形体はコンベアの導入部を目的箇所としてそこへ向かって移動可能な構成を有する。
投入機側のコンベアとして、投入機本体の正面上部に、上下一対のコンベアが設けられる。整形体から渡される衣類を挟んで保持する手段としての上下一対のコンベアである。上下一対の内、上部コンベア又は下部コンベアは、したがって、大部分の範囲で衣類を保持できる程度に接触しているが、先端部のみ接触離間可能に設けられている。接触離間のために可動的に構成される先端部は、上部コンベア又は下部コンベアのどちらか一方だけがそうなっていても良いし、両方の先端部がそうなっていても良い。いずれにせよ、先端部が離間すると衣類を渡す導入部が開き、閉じれば、渡された衣類を挟んで保持し、次工程へ搬送し得る状態になる。
下部コンベアの先端部は、上方で後方へ傾斜し、上部コンベアは、下部コンベアの傾斜した先端部に対して接触離間可能に設けられていることが望ましい。この場合、下部コンベアの先端部の方向へ整形体が傾斜可能であるように形成し、上、下コンベアの先端部間に形成される導入部内に向かって、整形体が伸張可能であるように形成されることによ
り、整形体に掛けた衣類を直接投入装置本体側へ渡すことが可能になる。
上下一対のコンベアの前段又は後段には衣類の裾を整形するための裾整形部を設けることができる。裾整形部は、整形体から装置本体側のコンベアへ預け渡される衣類が通過する箇所に設けた開口部を有し、衣類の裾が通過する際に開口部内へ吸引するようになっていると、裾に一定方向の気流が作用するので整形作業に好都合である。
衣類の裾に対する整形のために、開口部の下縁において、衣類の裾に全幅に亘って接するローラー状部材を設けると、裾を開口部内にスムーズに送り込むことができる。つまりローラー状部材がなければ抵抗が大きく吸引されにくいこともあり得るがこの点が解消する。また衣類の裾に対する整形手段として、開口部の少なくとも上縁において、衣類の裾に接するブラシ状部材を設けることができる。ブラシ状部材は開口部の下縁にも設けることができる。
なお、上下コンベアの先端部間には、先端部の離間により導入部が形成されるが、このとき、預け渡される衣類を吸引により保持することも有効な手段である。そのような吸引構造は衣類の移動面と接近している方が効果的であるから、コンベアベルトの摺動面としてコンベアベルトの移動のガイドとなるように設けることができる。
本発明は以上の如く構成されかつ作用するものであるから、整形体が開いているコンベアの先端部間に衣類を送り込むので衣類の受け渡しのためにハンガーを必要とせず、皺を発生させることがない。また本発明の衣類の投入装置は、裾の成形部を併設することができるので、裾回りの乱れを容易に修正することができ、全体として、衣類の自動投入をよりスムーズに行うことができるという効果を奏する。
以下図面を参照して本発明をより詳細に説明する。図1は、本発明に係る衣類の投入装置の1実施形態に関する正面図であり、装置本体11の正面下部に模擬人体とも称する整形体12が設けられている。整形体12はベース部13に軸支され、直立ないし後方へ傾斜可能に設けられている。19は整形体傾斜機構を示す。また、14は整形体伸縮装置、15、16は伸縮腕であり、伸縮機17、18により側方へ突出し、また整形体内に格納される。
装置本体11の正面上部に衣類を預け渡すコンベアとして、上下一対のコンベア21、22が設置されている。下部コンベア21は上部コンベア22の下位にあり、上部が後方へ傾斜した先端部23を有している。下部コンベア21は、図1に示す例では、3個のロール24、25、26と、吸引ボックス27のロールに代わる円筒ガイド部28によって誘導される。吸引ボックス27は、吸引部34に連結されている。
上部コンベア22は、下部コンベア21の円筒ガイド部28の前後に接触可能に設けられており、その先端部29は、下部コンベア21の傾斜した先端部23に対して接触離間可能に設けられている。図2において、30は上部コンベア先端部駆動装置であり、可動式のピストンシリンダー装置として示されている。かくして、上下一対のコンベア21、22は、互いに接触離間可能な先端部23、29を持つので、離間させれば導入部31を開いて衣類を受け取る状態となり、逆に接触させれば衣類を挟んで保持し、次工程へ搬送し得る状態となる。そして、前記の整形体12はコンベア導入部31に向かって伸張可能である。
下部コンベア21の下方の装置本体11には、裾整形部32が設けられている。裾整形部32は、下部コンベア21の下方に開けられた開口部33を有し、開口部内には一定の空間が設けられ吸引部34に連結されている。開口部33の下縁には、裾を開口部内に送り込むようにローラー状部材35が設けられており、また開口部33の上縁及び下縁には裾整形のために上下一対のブラシ状部材36、37が設けられている。例示の場合下部のブラシ状部材36、37は、裾を挟み込めるように接近可能に設けられている。38はブラシ状部材駆動装置を示す。
裾整形部は、衣類の投入装置への預け渡し後、搬送工程に設けることもできる。これを変形例として図3を示す。この場合、開口部33′は搬送経路上に設けられており、その搬送方向の前縁及び後縁に裾整形のためのブラシ状部材36′、37′が開閉可能に設けられている。ブラシ状部材36′、37′は開閉して裾を挟むことができ、また開口部後縁にはローラー状部材35′も設けられている。
また装置本体11の正面左右には、整形体12に掛けた衣類の袖を吸引保持するダクト39、40が夫々設けられている。袖吸引ダクト39、40は、整形体12を伸張させた状態において左右に位置するように設けられている。この点、裾整形部32′を預け渡した後に搬送工程に設ける場合も同じである。故に、図3の変形例については、図1及び図2の例と同じ構成については符号を援用し、詳細な説明を省略する。なお、左右のダクト39、40は、吸引ボックス27及び裾整形部32と同様に吸引部34に連結されてい
る。符号41、42、43は各連結用吸気路、44は吸引機を示す。また投入装置には、上、下両コンベア21、22の排出口45に続いて排出コンベア46が設けられている。
このような構成において、衣類50はまず整形体12に着せ掛け(図4(a))、おおよその整形を行う。制御部47を操作すると伸縮腕15、16が伸び出して衣類50の袖を拡げ(図4(b))、整形体11は伸縮装置14及び傾斜機構19が作動して衣類50をコンベア導入部31へ指向させる(図4(c))。この段階では、上部コンベア22の先端部29は下部コンベア21の先端部23から離間しコンベア導入部31が開いている。
この後、上部コンベア22の先端部29が下部コンベア21の先端部23へ重なるように移動してコンベア導入部31が閉じ、衣類50は投入機側のコンベア21、22に保持される(図5)。同時に袖吸引ダクト39、40の吸引口カバー48,49が閉じ、衣類50は上部全体で投入装置側に預け渡された状態となり、ここで袖伸縮腕15,16が引っ込み、整形体12が下降する(図6)。つまり、衣類50は整形体12から自由に抜け出し得る状態になる。
次いで吸引機44が始動して袖の形が整えられる(図7)。吸引機44の作動により、衣類50は上部にて吸引ボックス27に吸着され、袖吸引ダクト39、40の吸引口カバー48、49が開き(図8)、上下両コンベア21、22が作動を開始して、衣類50は上半部及び袖部が整姿された状態で排出コンベア方向へ送り出されるようになる。
さらに衣類50の裾が整形体12から抜け出す位置まで進むと、ローラー状部材35が回転し、裾整形部32内に裾が吸引されて入り込む(図9、図10)。裾整形32では、ローラー状部材35の回転、吸引部34への連通とともに、ブラシ状部材36、37が作動し、移動している衣類50の裾を挟み込んで皺を取り除くように作用する(図11、図12)。かくして衣類50は全体が整姿された状態となり、排出コンベア46により次工程へ向けて排出される。
上記の作動は、図3に示した変形例の場合も、裾整形の時点が異なるほか同様に行われる。図3の例では、上半部及び袖部の整姿された衣類50が排出コンベア46に移載される直前に裾部の整形が行われる。裾部に対してローラー状部材35′の回転による裾整形部内への導入及びブラシ状部材36′、37′の挟み込みによる整姿が行われることに変わりはない。また、衣類の上半部及び袖部が通過する際にはローラー状部材35′の回転及び裾整形部内への吸引を停止する。
本発明に係る衣類投入機の1例を示す正面図。 図1のものの縦断面説明図。 本発明に係る衣類投入装置の、図1のものに対する変形例を示す縦断面説明図。 (a)整形体に衣類を着せ掛けた状態の正面説明図。(b)整形体の袖伸縮腕が伸びた状態を示す同様の説明図。(c)整形体が衣類を掛けて伸張しかつ傾斜する状態を示す側面説明図。 衣類を装置本体へ預け渡すために整形体が伸張している状態を示す正面図と側面説明図。 整形体が下降した状態を示す正面図と側面説明図。 袖吸引ダクトにより袖の整形が行われている状態を示す正面図。 袖の整形を終えた状態の正面図と側面説明図。 裾の整形部に裾が吸引されている状態を示す正面図。 図9の状態の側面説明図。 裾の整形が行われている状態を示す正面図。 図11の状態の側面説明図。
符号の説明
11 装置本体
12 整形体
15、16 伸縮腕
18 上下伸縮部
21 下部コンベア
22 上部コンベア
23 下部コンベアの先端部
27 吸引ボックス
29 上部コンベアの先端部
31 コンベア導入部
32 裾整形部
33 開口部
35、35′ ローラー状部材
36、37、36′、37′ ブラシ状部材
50 衣類

Claims (6)

  1. 洗濯済み衣類を整形体に掛けることによって整姿状態とし、整形体から投入機側のコンベアへ衣類を預け渡すための衣類の投入装置であって、装置本体側のコンベアとして、装置本体の正面上部に位置して、整形体から渡される衣類を挟んで保持するために上下一対のコンベアを具備し、この内上部コンベア又は下部コンベアの少なくとも一方のコンベアの先端部を他方のコンベアに対して接触離間可能に設け、整形体から渡される衣類を受け取るために開いているコンベアの先端部が閉じることにより衣類を保持し、次工程へ搬送するように構成されていることを特徴とする衣類の投入装置。
  2. 下部コンベアの先端部は、上部が後方へ傾斜しており、上部コンベアは、下部コンベアの傾斜した先端部に対して接触離間可能に設けられている請求項1記載の衣類の投入装置。
  3. 上部が後方へ傾斜した下部コンベアの先端部の方向へ整形体が傾斜可能であるとともに、上下一対のコンベアの先端部間に形成される導入部内に向かって、整形体が伸張可能に設けられている請求項1又は2記載の衣類の投入装置。
  4. 上下一対のコンベアの前段又は後段に、衣類の裾を整形するための裾整形部が設けられており、裾整形部は、整形体から装置本体側のコンベアへ預け渡される衣類が通過する箇所に設けた開口部を有し、通過する衣類の裾を開口部内へ吸引し整形するようにした請求項1記載の衣類の投入装置。
  5. 衣類の裾に対する整形のために、裾を開口部内へ送り込むローラー状部材が開口部の下縁に設けられている請求項4記載の衣類の投入装置。
  6. 衣類の裾に対する整形手段として、開口部の少なくとも上縁において、衣類の裾に接するブラシ状部材が設けられている請求項4記載の衣類の投入装置。
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