JP2005087029A - 培養装置及び培養キット - Google Patents

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Abstract

【課題】組織片培養において好ましい培養状態を早期にかつ容易に形成できる培養装置を提供する。
【解決手段】組織片を培養する培養装置2を、組織片を培養可能に内包する培養キャビティ4を形成するチャンバー10と、該チャンバー10に備えられ、前記培養キャビティ4内への組織片Tの搬入出のために開閉するキャビティ開閉部20と、前記組織片を前記培養キャビティ4内の所定位置で挟持する組織片挟持部40と、を備えるようにし、該組織片挟持部40は少なくとも一方が培養面54を形成し、他方が前記組織片を該培養面54に密着するように押圧して挟持するように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、簡易的かつ容易に無菌状態を維持でき、組織片培養(Explant Culture)を容易に行うことのできる培養装置及び培養キットに関する。
従来、人工骨や創傷被覆材などの人工材料が多く研究されており、これらの人工材料を罹患した生体部分と置き換えたり、患部を被覆したりすることによって治療が行われていた。近年では、時間経過とともに生体に吸収される生体吸収性材料が研究され、インビボ(in vivo)での組織再生による治療も研究されている。例えば、歯周病により失われた歯周組織の欠損部位周囲を生体吸収性膜で被覆し、骨組織が再生してくるまでの間、歯肉の侵入を抑制する誘導組織再生(GTR)法が知られている(特許文献1参照)。
一方、培養技術が著しく発展するに至って、器官培養(Organ Culture)、組織片培養(Explant Culture)、細胞培養(Cell Culture)などが目的に応じて選択的に用いられているが、近年では細胞培養が主流となっている。殊に最近では細胞培養によって作製した培養組織が研究又は医療に利用されている。このような細胞培養技術によって作製される培養組織は、特定の細胞単体で構成されるものや、人工材料に細胞を保持させた形態のものがよく知られている。人工材料に細胞を保持させた形態の培養組織は、人工材料単独のものに対して、インビボにおいて組織再生を促進させることが期待される。例えば、生体適合性の高い生体高分子材料に骨膜細胞を播種した骨誘導材が開示されている(特許文献2)。
また、このような培養技術を支える商品として、培養容器や培地などが各メーカーから多く供給されており、これらの商品を使用して、各研究機関や各医療施設において個々に培養組織が作製されている。例えば、細胞培養を簡易に行える密閉された培養容器が開示されており、分散細胞から容易にシート状の培養製品を作製することができる(特許文献3)。
しかしながら、通常の培養フラスコやペトリ皿などの汎用的な培養容器による培養操作は、クリーン設備や熟練した技術が必要であり、全ての施設などで容易に行えるものではなかった。殊に歯科領域における医療においては、個人経営の医院が多く、培養操作に必要な十分な広さのスペースや培養施設を備えることは非常に負担となるため、各施設で培養組織を作製することは困難であった。また、細胞培養は菌対策を十分に施さないと汚染(コンタミネーション)を生じるため、より高い培養技術とクリーン設備が必要であった。したがって、通常は、十分な設備や技術を備えた外部機関に培養組織の作製を依頼しなければならなかった。
なお、細胞培養においては、特許文献3のようにコンタミネーションを抑制しつつ、且つ簡易的に細胞培養を行うことのできる培養容器によって、一応の解決策が案出されているが、組織片培養においては、未だ十分な培養容器は案出されていない。例えば、特許文献4においては、組織片が接着し易いフィルター片を培養面に設けたものが案出されているが、組織片がフィルター片に接着するまでにはある程度の時間が掛かりこの間は培地を充填することができない。したがって、組織片が接着するまでの間、すなわち培地が充填されるまでの間に、空気に曝露される時間が少なからず存在し、作業者の熟練した判断や時間的負担を必要としている。
特開平07−236688号 特表2002−522157号 特表2002−539783号 特開2003−180337号
本発明は上記従来技術の問題点を鑑み、組織片培養において好ましい培養状態を早期にかつ容易に形成できる培養装置及び培養キットを提供することを一つの目的とする。また、培養操作を容易化できる培養装置及び培養キットを提供することを一つの目的とする。さらにまた、コンタミネーションを抑制できる培養装置及び培養キットを提供することを目的とする。
本発明の培養装置は、
組織片を培養する培養装置であって、
前記組織片を培養可能に内包する培養キャビティを形成するチャンバーと、
該チャンバーに備えられ、前記培養キャビティ内への組織片の搬入出のために開閉するキャビティ開閉部と、
前記組織片を前記培養キャビティ内の所定位置で挟持する組織片挟持部と、
を備え、
該組織片挟持部は少なくとも一方が培養面を形成し、他方が前記組織片を該培養面に密着するように押圧して挟持する
培養装置である。
この培養装置によれば、組織片を培養キャビティ内の所定位置に保持する組織片挟持部を培養キャビティ内に備えているので、組織片は早期かつ容易に培養キャビティ内に所定位置に保持することができる。さらに、組織片挟持部の一方が培養面を形成しているため、培養面に対して組織片を密着でき、早期に接着させることができる。さらに、組織片が組織挟持部に挟持されているので、培養面への接着前に培地を供給したとしても組織片が培養面から離れて浮き上ることはなく、確実に組織片を培養面に接着させることができる。したがって、培養キャビティ内の組織片に対して早期に培地を供給して好ましい培養状態を早期に形成することができる。
前記組織片挟持部は、前記キャビティ開閉部の開閉に伴って前記組織片挟持部による組織片の挟持状態を解除及び開始するようにすることができる。こうすることで、組織片の培養キャビティへの搬入出に伴って、早期にかつ容易に組織片を固定できる。この組織片挟持部の前記培養面は前記チャンバーの一部を構成することができる。
本培養装置においては、前記組織片挟持部は、第1のシート状体と第2のシート状体とを備え、これらのシート状体間に前記組織片を挟持するようにすることが好ましい形態であり、また、この第1のシート状体と前記第2のシート状体の対向する周縁部のうち、少なくとも一部は互いに保持されるとともに、残部の周縁部の少なくとも一部は互いに開放可能に組織片出し入れ部を形成することがさらに好ましい形態である。また、前記第1のシート状体と前記第2のシート状体を含む前記組織片挟持部は、組織片出し入れ部を開口部として有する袋状体に形成することもできる。
前記組織片挟持部に形成される前記組織片出し入れ部を、前記培養キャビティ開閉部又はその近傍に位置するように固定することができる。また、前記組織片出し入れ部は、前記培養キャビティ開閉部の開閉に伴って開閉するようにすることができる。さらにまた、前記組織片出し入れ部が、前記培養キャビティ開閉部の少なくとも一部を構成するようにすることもできる。このような組織片挟持部の少なくとも一部に複数の連通孔を有することができ、また、前記組織片挟持部の少なくとも一部はメッシュ状体とすることができる。さらに、前記組織片挟持部の少なくとも一部、好ましくは培養面に対向する面は、ドット状あるいはライン状の凸部を備えることが好ましい。これらの形態によれば、特に、組織片を培養可能に保持するのに適した簡易な構成を提供できる。
また、前記培養キャビティは、前記キャビティ開閉部において封止可能に形成されていることが好ましい。こうすることで、培養キャビティを密閉することができ、コンタミネーションの可能性を低減させることができる。
また、本培養装置においては、前記チャンバーの少なくとも一部が可撓性を有することも好ましい。特に、可撓性の袋状体であることが好ましい。また、本培養装置においては、前記組織片挟持部は、前記チャンバーの変形に対して追従しない程度の剛性を有することもできるし、また、前記組織片挟持部は可撓性を有することもできる、さらに、前記組織片挟持部は、培養時において前記培養キャビティ内の一定範囲において浮遊可能に形成することもできる。
本培養装置においては、前記チャンバーには、液体出し入れ部を備えることができる。また、本培養装置においては、前記チャンバーには、穿刺可能でありかつシール性を維持可能なシール部を備えることができる。さらにまた本培養装置にあっては、前記チャンバーには、ガス排出部を備えることもできる。これらの形態によれば、液体などの充填や排出を容易に行うことができるので、コンタミネーションの可能性を低減することができる。また、前記シール部は流体注排出部として有用である。
本培養装置においては、前記チャンバーは、酸素及び二酸化炭素透過性を備えることができる。この形態によれば、炭酸ガスインキュベータ等の所定のガス雰囲気を有するインキュベータ内においてチャンバーを密閉したままでも、ガスを培養キャビティ内に供給して、所定のガス雰囲気を培養キャビティ内に形成できる。
本培養装置は、骨膜組織片の培養装置とすることができる。本形態によれば、容易に培養骨膜を作製することができ、口腔歯科領域におけるGTR法に応用することができる。また、本装置によれば、均一な厚さの良好な培養骨膜が得られるため、熟練した技術を要さなくとも、初心者により容易に作製することができる。
本発明の培養装置は、前記組織片を培養可能に内包する培養キャビティを形成するリッドとトレイで構成されるチャンバーと、
該チャンバーに備えられ,前記培養キャビティ内への組織片の搬入出のために開閉するキャビティ開閉部と、
前記組織片を前記培養キャビティ内の所定位置で挟持する組織片挟持部と、
を備え、
該組織片挟持部は少なくとも一方が培養面を形成し,他方が前記組織片を該培養面に密着するように押圧して挟持する
培養装置とすることができる。
この培養装置によれば、簡易な構成で組織片に対して早期にかつ容易に好ましい培養状態を形成することができる。この培養装置においては、前記組織片挟持部は、前記培養面が前記トレイ底面で構成され、他方は前記リッドに設けられていることとすることができる。この態様によれば、トレイに対してリッドを装着することで組織片を培養面に固定することができる。さらに、この培養装置においては、前記培養キャビティは前記キャビティ開閉部において封止可能に形成されており、前記チャンバーには前記培養キャビティの密閉性を維持した状態でチャンバー内の流体を注排出可能な流体注排出部が設けられていてもよい。具体的には、液体注排出部をバルブやコックで開閉する機構や、穿刺可能かつシール性を維持可能なシール材などで構成することができる。これによれば、培養キャビティを密閉して形成するとともに、液体やガスなどの充填や排出を容易に行うことができるので、コンタミネーションの可能性を低減することができる。
また、本発明の培養キットは、
組織片を培養する培養キットであって、
内部に組織片を培養可能に内包する培養キャビティを形成するチャンバーと、
該チャンバーに備えられ、前記組織片を搬入出可能に前記培養キャビティを開閉するキャビティ開閉部と、
前記チャンバーに備えられ、前記培養キャビティの密閉性を維持した状態でチャンバー内の流体を注排出可能な流体注排出部と、
前記組織片を前記培養キャビティ内の所定位置で挟持する組織片挟持部と、
該組織片挟持部は少なくとも一方が培養面を形成し、他方が前記組織片を該培養面に密着するように押圧して挟持する、
培養装置と、
前記流体注排出部を介して前記培養キャビティ内に流体の注排出が可能なシリンジと、
を備える、培養キットである。
この培養キットによれば、組織片が早期にかつ容易に固定されるとともに、培地等の液体やガスの充填及び排出が可能なシリンジとがキット化されているため、簡易に組織片培養が可能である。
以上説明したように本発明によれば、熟練した技術や大掛かりなクリーン設備がなくとも、簡易に組織片培養を安定して行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、本培養装置の一実施形態を例示した図を参照しながら説明する。なお、本発明は図において例示される形態に限定されるものではなく、また、本発明の範囲内において、以下の実施形態に対して当業者が技術常識に基づいて改変や追加がなされた形態も本発明に包含される。
図1には、本培養装置2の一実施形態である、組織片培養バッグが示されている。
本培養装置2は、組織片を培養する装置である。組織片としては、骨膜組織片、真皮組織片、上皮組織片、骨組織片などの接着依存性細胞で構成される組織片が挙げられ、ヒト細胞あるいは非ヒト動物細胞を含む。
(培養キャビティ)
本培養装置2は、組織片を培養する培養キャビティ4を形成する。培養キャビティ4は、組織片を培養可能とする培地等を含んだ培養系を保持しうる部分、すなわち培養空間である。本発明において、培養キャビティ4は、封止可能に形成されていることが好ましい。封止されることにより、本培養装置2は、いかなる状態で培養装置を保持しても培養系の構成成分を内部に保持しておくことができる。また、封止することで培養系を密封状態にできるので、コンタミネーションを防止することができる。封止手段としては、特に限定しないが、チャンバー10が袋状体の場合には、開口近傍の外皮部分(袋状体の構成部分である)を重ね合わせ、折りたたみ、嵌め合わせ、結束、融着、接着、シール材の充填等などの公知の封止手段で、密着させることができる。好ましくは、開閉可能な封止手段を採用する。
(チャンバー)
培養キャビティ4は、内部に該培養キャビティ4を形成できるチャンバー10によって形成されている。図1に例示する培養装置2においては、チャンバー10は、培養キャビティ4を形成しうる液不透過性材料で形成されている。チャンバー10の構成材料としては、従来この種の材料として用いられている公知の材料を各種使用できるが、可撓性と透明性とガス透過性の少なくともいずれか1つを有していることが好ましく、更には全てを有していることが好ましい。好ましくは、プラスチック材料であり、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、これらの単量体を含むコポリマー等を挙げることができる。チャンバー10が可撓性を有しており変形可能であるときは、チャンバー10を変形させて培地等の液体の充填及び排出やガスの充填排出を容易に行うことができる。同時に、チャンバーが変形するために、培養キャビティ内の組織片に対するこれらの媒体交換等による大きな圧力変化を抑制することができる。また、チャンバー10が可撓性を有して変形可能であると、チャンバー10内外の圧力差を緩和するように変形することができるため、組織片を保護できる他、チャンバー10自体の損傷を回避することもできる。チャンバー10の可撓性は、材料による可撓性でもよいし、構造による可撓性、すなわち変形可能な構造であってもよい。このような場合、変形可能な部分は、チャンバー全体であってもよいし、一部であってもよい。
また、チャンバー10の少なくとも一部の構成材料は好ましくは、ガス透過性である。特に、炭酸ガス及び酸素に対する透過性を有することが好ましい。かかるガス成分の透過性が確保されていれば、多くの培養系に適合させることができる。特に、本培養装置においては、炭酸ガス及び酸素透過性であることにより培養キャビティ4内を好ましい環境に容易に維持することができる。このようなガス透過性材料は、公知材料から適宜選択して用いることができる。
チャンバー10の形態は、培養キャビティ4を内部に形成できる範囲で各種形態を採ることができる。図1に例示する形態においては、2枚のシート状体を一つの開口を形成可能に周縁部を融着等によりシールし、さらに開口の他端側には、所定幅のまちを形成した袋状体(図2参照)であるチャンバー10が示されている。本培養装置2においては、内部に形成する培養キャビティ4をほぼ囲繞可能な中空部を備える形態であることが好ましい。したがって、T型フラスコなどのフラスコ形態や、トレイとリッドからなるペトリ皿などのディッシュ形態を採ることもできる他、図1に例示するように、少なくとも一つの開口を有する袋状とすることもできる。チャンバー10が袋状体の場合、チャンバー10は一定形状を保持する剛性体であってもよいが、好ましくは、可撓性の袋状体である。可撓性の袋状体であると、チャンバー10の変形性を高めることができて都合がよい。さらに、後述するキャビティ開閉部及び/又は組織片出し入れ部をキャビティの可撓性を利用して開閉可能に構築することができる点において好ましい。
(キャビティ開閉部)
チャンバー10は、培養キャビティ4を開閉するキャビティ開閉部20を備えている。図1に例示する形態においては、袋状のチャンバー10の一つの開口部がキャビティ開閉部20を構成するとともに培養キャビティ4の封止部6を備えている。キャビティ開閉部20は、特に大きさや形状等は限定しないが、組織片の挿入や培養組織の取り出しが可能な程度とすることができる。好ましくは、組織片や培養組織を変形させることなく培養キャビティ4に挿入及び取り出しが可能な大きさ及び形状とする。キャビティ開閉部20における開閉機構は特に限定しないが、チャンバー10の形態に応じて構成できる。例えば、チャンバー10が袋状体の場合には、キャビティ開閉部20は、前記チャンバーを構成する袋状体の開口端縁あるいはその近傍が開閉可能に形成することで構成できる。こうすると、簡易な構造でキャビティ開閉部20を構成することができる。また、チャンバー10がトレイとリッドからなるディッシュ形態の場合には、リッドが脱着あるいは開閉されるトレイの開口部分がキャビティ開閉部20を構成することとなる。なお、かかるキャビティ開閉部20において公知の封止構造を導入するなどして容易に培養キャビティ4の封止性も併せて確保することができる。
図1〜図4に例示する形態にあっては、キャビティ開閉部20は、弾性変形により開口し、その復元力により閉じる構成となっている。すなわち、この形態にあっては、キャビティ開閉部20の両端部分を片手の親指と親指に対向しうる指で把持し、開口幅の中央側に向かって負荷をかけると弾性変形によりキャビティ開閉部20を構成する外皮部分がそれぞれ外側に撓んで離間することで開口するようになっている。そして、負荷を維持することで開口状態を維持でき、負荷を除去すると復元力によりキャビティ開閉部20が閉じるようになっている。このような構成であると、容易にキャビティ開閉部20を開閉でき、例えば、片手でも開閉可能に構成できる点において好ましい。キャビティ開閉部20を弾性変形可能な材料及び/又は構造で形成するなどすることにより、このような開閉機構を容易に構築できる。
キャビティ開閉部20において培養キャビティ4を封止可能に形成することが好ましい。こうすることで、培養キャビティ4の開閉に伴って培養キャビティ4の封止解除と封止とを行うことができる。例えば、図1に例示する形態では、キャビティ開閉部20を構成する開口近傍の袋状体構成部分(外皮部分)の対向部位に開口幅にわたって一方に凸部、他方に凹部を設けて、これら凹凸部の嵌め合い状態を開口幅にわたって形成するジッパーを封止部6として備えることで封止性を確保している。このような封止構造は、当業者において周知であり、当業者であれば周知技術から適宜選択して、キャビティ開閉部20に適用することができる。したがって、ジッパーやファスナーなどに限らず、熱圧着により密封してもよい。熱圧着で密封した場合、培養工程終了後にチャンバー10の一部を切除することで培養組織Tを取り出せばよい。また、開閉性とシール性とを両立させるには、キャビティ開閉部20を外部から保持して対向部位を密着させるようなクリップ等の保持部材を採用することもできる。
チャンバー10は、キャビティ開閉部20とは別に液体出し入れ部を備えることができる。液体出し入れ部を備えることで、液体培地の充填及び交換、洗浄液の充填及び交換を、キャビティ開閉部20を開閉しないで行うことができる。なお液体出し入れ部、シール可能に開閉されるものとすることが好ましい。また、チャンバー10は、図1に示すように、穿刺可能でありかつシール性を維持可能なシール部30を備えることができる。穿刺可能でありかつシール性を維持可能であるとは、針などの穿刺体によって穿刺可能であり、かつ穿刺体の進入時及び引き抜き後においても当該部分におけるシール性が維持可能であることを意味している。また、ここでいうシール性とは、少なくとも液体に対するシール性を含み、より好ましくは液体及びガス(好ましくは酸素及び二酸化炭素)に対するシール性まで含むものである。このような特性を有するシール材料としては、種々のものが知られているが、例えば、ゴム、シリコーン、シリコーンゴムまたはエラストマー材料を含んだものなどが挙げられる。
かかるシール部30を備えることにより、該シール部30を介して、針などの液体あるいはガスの注排出部を有するシリンジを用いて、培養キャビティ4に液体やガスの注排出を容易に行いえるようになる。すなわち、流体の注排出部として機能させることができる。この結果、培地充填、交換、及び洗浄等、ガスの注排出の作業を容易に無菌的に行うことができ、コンタミネーションの可能性を低減することができる。また、シリンジによる培等交換操作等は、熟練した技術を要さず行うことができるようになるため、初心者であっても容易に行うことができる。このようなシール部30は、例えば、図1に示すように、チャンバー10内外を連通する開口に対して設けることができる。なお、当該シール部30を、シール性を維持した流体の注排出部として機能させるには、かかるシール構造に限定されず、バルブやコックなどの公知の弁機構によって行うこともできる。
図1には図示はしないが、チャンバー10は、ガス排出部を備えることが好ましい。ガス排出部を設けることで、前記培養キャビティに液体を供給する際、液体の導入に伴ってチャンバー10内のガスを容易に排出でき、液体の導入を短時間にかつ容易に行うことができるようになる。
(組織片挟持部)
本培養装置2は、組織片挟持部40を備えている。図1には、一方の面(図においては上面)がメッシュ状であって組織片の押圧部52を構成し、対向する面(図においては下面)が培養面54を構成する袋状体に形成された組織片挟持部40が示されている。組織片挟持部40は、培養キャビティ4内に配置されて培養キャビティ4内の所定の位置に組織片を培養可能に内包して保持する。ここで培養可能にとは、培地成分が供給されることによって組織片を構成する細胞群が増殖できる状態を意味している。したがって、組織片挟持部40は挟持する組織片に対して培地成分を供給可能に形成される。例えば、組織片挟持部40の少なくとも一部に複数の連通孔を有することが好ましい。複数の連通孔を備えると、組織片挟持部40内の組織片に対して培地や洗浄液等の液体が充分に供給され、また、これらの液体の循環性も向上する。したがって、効率的に培養及び洗浄が可能となる。また、組織片挟持部40の培養面54に対向する組織片の押圧部52は、ドット状あるいは線状の凸部を備えることもできる。こうすると保持するにあたって組織片との接触面積を小さくすることができ、培養面54へ組織片を確実に密着させると共に組織片への刺激を抑制できる。なお、ドット状の凸部とは、領域内に分散され独立状に設けられ、円状、方形状等の各種形状の平面形状を有する凸部をいう。また、ライン状の凸部とは、単線、複数の線が並列、交差等して形成された平面形状を有する凸部をいう。さらに、組織片挟持部40の少なくとも一部は、メッシュ状体であることが好ましい。メッシュ状体であると、液体培地や洗浄液等の液体等の供給性や循環性の向上及び接触面積低下の双方のメリットがある。なお、組織片挟持部40を構成する材料の孔部やメッシュサイズ等の開口径は、組織片が培養面54に接着する前の状態において、培養キャビティ4内が液体で充填された場合であっても、組織片を培養面54に密着させた状態を保持できる大きさであればよく、目的とする組織片の大きさによって変更することができる。例えば、組織片が3mm角の骨膜組織片の場合には1mm以下であることが好ましい。
組織片の保持形態としては、組織片挟持部40に内包する、すなわち、組織片挟持部40の内側に組織片を挟持により保持する形態であればよい。組織片を挟持する保持形態としては、組織片の全体あるいは一部を挟持する形態を含んでいる。図1に例示する形態では、組織片挟持部40は組織片のおおよそ全体を挟持する形態となっている。組織片の一部を挟持する場合には、例えば、図4に示すように、押圧部52を組織片の両端部や片端部などの周縁の少なくとも一部を挟持することが好ましい。なお、組織片を挟持する場合、特に、組織片それ自体に接触して挟持する場合、力の加わっていない自然な状態では、お互いに適度な圧力で接触するように構成されている。ここでいう適度な圧力とは、例えば図1に示すように、培養対象となる組織片Tを押圧部52と培養面54で挟持した際において、組織片Tが破壊されて培養面に密着した状態を保持できなかったり、組織片Tを構成している全ての細胞が死滅したりするような強い圧力ではないことを意味している。
組織片挟持部40を構成する材料は特に限定しないが、好ましくは透明性のある材料を用いる。これによれば、組織片の保持状況や細胞の増殖状況などの観察が容易に行える。また、構造によらないで、すなわち、多孔質あるいはメッシュ状体であるかどうかにかかわらず、材料自体が液透過性を有するものを採用することができる。また、培養面54に対向する押圧部の少なくとも組織片接触部位は、細胞が接着しにくい表層を有していることが好ましい。このような表層としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリカーボネート、ポリエステルなどを材質としたものや、アガロース、ヒアルロン酸などを表面に被覆したものが挙げられる。但し、これらのものであっても、表面処理(例えば粗面処理)によっては接着し易い状態とすることができる。
一方、培養面54は細胞が接着するように接着性を付与しあるいは向上するような表層を有していることが好ましい。このような表層としては、例えば、ポリスチレンなどを材質としたものや、コラーゲン、フィブリンなどを表面に被覆したものを挙げることができる。但し、これらのものであっても、表面処理(例えば鏡面処理)によっては接着し難い状態とすることができる。
また、組織片挟持部40を構成する材料は、それ自体可撓性を有していることが好ましい。このように形成することで、弾性変形性を備えた組織片挟持部40を形成できる。これにより組織片挟持部40の組織片保持性やあるいは組織片出し入れ部60の開閉性も容易に確保できるようになる。なお、組織片挟持部40の弾性変形性は、その構造により付与することもできるし、材料と構造とによって付与することもできる。また、組織片挟持部40の一部または全部を磁性体で構成することによって、磁力により上面と下面を吸引させることによって組織片を挟持することも可能である。
(組織片出し入れ部)
組織片挟持部40は、組織片出し入れ部60を有している。組織片出し入れ部60は、組織片挟持部40の内側に組織片を挿入するとともに、当該部位から培養組織を取り出すための開口部である。組織片出し入れ部60は、常時開放されていてもよいが、好ましくは、開閉可能に形成されている。組織片出し入れ部60の開口形態及び閉じた形態は特に限定しないで、組織片や組織片挟持部40の形態に応じて各種設定することができる。図1に例示する形態においては、組織片出し入れ部60は、キャビティ開閉部20に一体化され、キャビティ開閉部20の開閉と組織片出し入れ部60の開閉とは同時に実現されるようになっている。また、組織片出し入れ部60が開くと、組織片挟持部40による保持状態が解除され、組織片出し入れ部60が閉じると、組織片挟持部40による保持状態が開始されるようになっている。この例示形態においては、キャビティ開閉部20、すなわち、組織片出し入れ部60は、弾性変形により開放され、その変形が復元することで閉じられるようになっている。
本培養装置2にあっては、組織片出し入れ部60は、その開閉に伴って組織片挟持部40による保持状態が解除及び開始されることが好ましい。当該形態によれば、組織片挟持部40への組織片の挿入と取り出しとに付随して容易に組織片の保持と解除とを行うことができる。さらにまた、この培養装置2において、組織片挟持部40は、組織片出し入れ部60がキャビティ開閉部20あるいはその近傍に位置されるように連結ないし固定される形態を採ることもできる。この形態によれば、培養キャビティ4内にある組織片挟持部40への組織片の出し入れを一層容易に行うことができる。また、組織片出し入れ部60を培養キャビティ4のキャビティ開閉部20の開閉に伴って開閉させることもできる。こうすることで、培養キャビティ20の開閉に伴って組織片の出し入れと組織片の保持の解除と開始とを行うことが行うことができる。さらにこれらの形態において、組織片出し入れ部60が、キャビティ開閉部20の一部あるいは全体を構成することができる。こうすれば、さらに一層、培養キャビティ4及び組織片挟持部40に対する組織片の挿入及び取り出しが容易となる。
さらに、組織片出し入れ部60が開口したとき、組織片挟持部40の培養面54の組織片出し入れ部60側のほぼ全体が開放された状態とすることができるようになっていることが好ましい。このように形成すると、組織片の搬入出作業の障壁となるものがないため、組織片を把持しやすく、また、搬入出自体を容易にかつ組織片を傷つけることなく行うことができる。また、かかる形態において、培養キャビティ開閉部20も同様に培養面54の前記組織片出し入れ部側のほぼ全体を開放された状態とすることができるようになっていることが好ましい。こうすることで、より一層組織片の搬入出を容易にかつ安全に行うことができるようになる。図1等に例示する培養装置2においては、組織片の出し入れは、培養装置2をほぼ水平状態として行うが、培養装置2においては、当該状態において、培養装置2の組織片出し入れ部60及びキャビティ開閉部20が培養面54の側方に形成され、組織片出し入れ部60及びキャビティ開閉部20が開口したとき、これらの開口部は、培養面54の当該側方のほぼ全体を開放されるように形成されている。
さらに、組織片出し入れ部60をキャビティ開閉部20の少なくとも一部とし、しかもキャビティ開閉部20が封止部6を備えることが好ましい。この場合、組織片の出し入れと培養キャビティの開閉と培養キャビティの封止とを同時あるいは付随して行うことができ、速やかにこれらの操作を行うことができるようになる。
組織片出し入れ部60を含めた組織片挟持部40の形態は、上記各種保持形態や組織片の種類によって各種形態を採ることができる。例えば、図1に示すように、組織片挟持部40を第1のシート状体52と第2のシート状体54とで構成し、これらのシート状体間に組織片を挟持して保持するようにすることができる。組織片挟持部40をこのような形態とすることで、簡易な構成で組織片を保持するのに都合がよい。組織片挟持部40は、シート状体52、54を近接して対向させあるいは重ね合わせするとともに、適度な開口形状の組織片出し入れ部60を形成可能とすることで構成することができる。例えば、対向されるシート状体の一部を開口部として残りの周縁部を互いに密着させた袋状とし、開口部を組織片出し入れ部60とし、キャビティ開閉部20近傍に連結させることで、袋状の組織片挟持部40を形成している。この形態によれば、組織片を確実に組織片挟持部40内に出し入れでき、かつ保持することができる。一方、対向されるシート状体の各一辺を互いに保持し、他方の各一辺をそれぞれ互いに開放可能に構成することで、前記一方の一辺側を回動支点として当該他方の一辺側を開閉可能な組織片出し入れ部60として機能させることができる。この場合、これらの側辺を連結しないため、袋状の組織片挟持部40でなく、単なる折り畳みあるいは開閉式の組織片挟持部40を形成することになる(図示せず)。
また、図4に示す部分的挟持の場合にも、組織片挟持部40のチャンバー10の奥側を回動中心として開閉させ、この開閉をキャビティ開閉部20に連動させることで組織片出し入れ部60を開閉させることができる。
なお、チャンバー10が可撓性を有するとしたとき、組織片挟持部40は、チャンバー10の変形にかかわらず形状を維持するように構成すると、チャンバー10が不定形に変形したとしても、組織片を確実に挟持し、培養面54への密着を維持することができる。また、組織片挟持部40は、その全体形状を維持しつつ培養キャビティ4内の一定範囲内で浮遊可能に形成することもできる。例えば、図1〜図4に例示される形態では、いずれも、組織片挟持部40はその一部がチャンバー10内に連結されているだけであるので、当該連結状態によっては、培養キャビティ4内に培地などの液体が存在する状態で浮遊可能とすることができる。こうすることで、培養キャビティの形状変化や培養キャビティ内における圧力変化などの変形の影響を回避することができる。なお、図1〜図4の連結形態に限られず、組織片挟持部40の培養キャビティ4内でのチャンバー10に対する連結状態によって容易に組織片挟持部40を浮遊可能とすることができる。
さらに、チャンバー10が可撓性を有するとき、組織片挟持部40は、チャンバー10の変形形態に倣って変形可能に形成することができる。チャンバー10に外力を与えて変形させることで併せて組織片挟持部40の形態を変化させることにより、組織片を確実に挟持しておくことができる。例えば、図5に示すように、チャンバー10に対してチャンバー10の変形に倣って組織片挟持部40も変形するように連結する。この例では、チャンバー10を湾曲させることで、組織片挟持部40も湾曲させて、ひいては組織片挟持部40に挟持された組織片Tおよび培養組織T′にかかる湾曲形状を付与できるようになっている。
次に、この培養装置2を利用して組織片の一例としてシート状の組織片Tを培養する工程について説明する。まず、図2(a)に示すように、培養装置2をほぼ水平に保ち、培養装置2のキャビティ開閉部20の両端側から中央に向けては負荷をかけてキャビティ開閉部20を開放させ、同時に組織片出し入れ部60を開放させる。組織片出し入れ部60の開放に伴い、組織片挟持部40は保持解除の状態となり、結果として、その内側に組織片Tを挿入及び載置可能となる。組織片挟持部40の露出されたシート状体54(培養面)の表面の所定部位に組織片Tを載置した後、キャビティ開閉部20にかけていた負荷を除去し、キャビティ開閉部20を閉じる。この結果、図2(b)に示すように、組織片出し入れ部60及び組織片挟持部40も併せて閉じられ、組織片Tは、上下のシート状体52、54によってその全体が挟持され、培養面54に適切な押圧力で密着され、組織片挟持部40内に保持された状態が形成される。さらに、キャビティ開閉部20に備えた封止部6で培養キャビティ4を封止する。
次に、培養装置2に培地を注入する。注入にあたり、液体等の流体の注排出部として針82を備え、ピストン84とシリンダー86とを備えるシリンジ80を用いる。本発明の一つの形態として、培養装置2とシリンジ80とを組み合わせた培養キットを挙げることができる。図3(a)に示すように、組織片Tを培養装置2に挿入し保持させてチャンバー10を封止した後、液体培地Mを包含するシリンジ80の針82をシール部30に進入させ、シリンジ80をシール部30に対して一時的に固定させる。シリンジ80の固定後、ピストン84を摺動させ、シリンダー8内の培地Mをチャンバー10内(培養キャビティ4)に注入する。培地Mの注入後は、チャンバー10は培地Mが注入されたことで体積が増加するが、チャンバー10の変形によってチャンバー10内の圧力は緩和されるとともに均一化されて、組織片Tに対して必要以上の圧力が加わらないようになっている。
次いで、図3(b)に示すように、チャンバー10内のガスがシール部30近傍に集まるように、シール部30を上になるように配置し、ピストン84を上方へ摺動させることによりチャンバー10内のガス(空気)をシリンダー86内に吸引する。これにより、図3(c)に示すように、チャンバー10内の全てのガスが吸引され、チャンバー10内は培地Mで満たされる。このとき、ガスの吸引に伴ってチャンバー10内の体積が減少するが、チャンバー10が変形することによって内部圧力が外部圧力と安定するので、組織片Tが必要以上に加圧されることはない。
培地Mの注入及びガスの排出が完了したら、シリンジ80をシール部30から取り外す。シリンジ80の針82の進入時及び取り外し後も、シール部30のシール性が維持され、チャンバー10の封止性が維持され、液体培地Mの漏出も防止することができる。培地Mが注入された培養装置2は、図示しない炭酸ガスインキュベータに静置され、組織片培養が行われる。炭酸ガスインキュベータ内の調整された気体成分はチャンバー10少なくとも一部を構成するガス透過性材料を介してチャンバー10内の培地M中に溶存し、組織片Tに供給される。培地Mはメッシュ状の押圧部52の空隙を介して組織片Tに供給可能であり、十分な栄養成分が供給される。炭酸ガスインキュベータ内での静置方法は特に限定しないが、培養装置2の一部分にフックを設け、インキュベータ内で吊り下げるように配置してもよい。こうすれば、多くの培養装置2を一度に培養することができ、また小さなスペースで培養できる。
また、上述の実施形態では、チャンバー10内のガスを全て排出するように説明したが、培養時における培養装置2の状態に応じて、組織片Tが培地に浸漬した状態が維持されるのであれば、チャンバー10内にガスが残存していてもよい。
なお、培地交換は上述の培地注入に準じて行えば、容易に行うことができる。具体的には、チャンバー10内にシリンジ80を介してガス(空気)を注入した後、シール部30が下方となるようにチャンバー10を配置し、シリンジ80内へ使用済培地Mを吸引させる。使用済培地Mを吸引したシリンジ80を取り外し後、新鮮な液体培地Mを含むシリンジ80の針82を新たにシール部30に進入させ、上述のようにチャンバー10内に培地Mを注入することで培地交換が完了する。
培養完了後、上述のように使用済培地Mを排出した後、洗浄液を含んだシリンジ80の針82をシール部30に進入させ、チャンバー10内を洗浄液で満たす。このように洗浄液の注入及び排出を繰り返すことによってチャンバー10内で容易に洗浄工程を行うことができる。洗浄工程後、チャンバー10内の洗浄液を排出した状態で、封止部6を開放し、組織片出し入れ部60から培養組織T′を取り出す。この際もキャビティ開閉部20の開放に合わせて組織片出し入れ部60が開き、培養組織T′に対する組織片挟持部40による挟持による保持状態が解除される。取り出した培養組織T′は目的に応じて種々の用途に供される。
上述の実施形態では、シール部30を利用してガスの排出も行ったが、別途ガス排出部にてガスの排出を行うことができる。このガス排出口がチャンバー10内の圧力に応じて自動的にチャンバー10内のガスを排出する構造としておくと、培地の注入にしたがって自動的にチャンバー10内のガスが排出されるので、培地交換等における作業時間を短縮することができる。
なお、本発明の培養装置は、図1〜5に例示した形態にとどまらず、以下の形態も包含される。すなわち、前記組織片挟持部の前記培養面が前記チャンバーの一部を構成する形態であって、特に、組織片を培養可能に内包する培養キャビティを形成する前記チャンバーをリッドとトレイで構成し、前記培養キャビティ内への組織片の搬入出のために開閉するキャビティ開閉部と、前記組織片を前記培養キャビティ内の所定位置で挟持する組織片挟持部と、を備え、該組織片挟持部は少なくとも一方が培養面を形成し,他方が前記組織片を該培養面に密着するように押圧して挟持する構成とすることもできる。この培養装置においては、組織片挟持部は、前記培養面が前記トレイ底面で構成され、他方は前記リッドに設けられていることが好ましい。このような構成の培養装置について、図6に基づいて簡単に説明する。
培養装置100は、リッド102とトレイ104によって培養キャビティ110を形成している。本構成における組織片挟持部は、リッド102に設けられた組織片押圧部106と、トレイ底面の培養面108によって構成され、組織片Tが培養面108に密着するように挟持される。これにより、組織片を早期にかつ確実に培養面に対して容易に固定することができ、培地を早期に供給して適切な培養環境を形成することができる。また、組織片押圧部106の培養面108側には複数の突起部が設けることができ、この突起部で組織片Tを突刺することで確実に挟持することができる。培養キャビティ開閉部は、リッド102とトレイ104が開閉されることで構成され、培養キャビティ開閉部の開閉に併せて組織片Tの挟持の解除と開始が行われる。
なお、培養装置は、リッドとトレイによって密閉された培養キャビティが形成されることが好ましい。これによれば、培養キャビティが密閉されるので、コンタミネーションの可能性を低減することができる。密閉構造とするための封止手段は、螺合、接着等の公知の方法を利用することができる。また、培養キャビティを密閉構造とした場合には、上述したような流体注排出部を備えることが好ましい。殊に、穿刺可能でありかつシール性を維持可能なシール部を備え、穿刺体を有するシリンジを介して液体や流体を出し入れできる構造が好ましい。これにより、培養キャビティに液体やガスの注排出を容易に行いえるようになり、培地充填、交換、及び洗浄等、ガスの注排出の作業を容易に無菌的に行うことができ、コンタミネーションの可能性を低減することができる。また、シリンジによる培等交換操作等は、熟練した技術を要さず行うことができるようになるため、初心者であっても容易に行うことができる。
なお、組織片押圧部は、リッドなどのチャンバー構成部材に設けられる場合、チャンバーのロック操作(例えば、リッドを螺合や嵌合によりトレイに固定させる場合におけるリッドの回転操作)に連動しないように構成することが好ましい。例えば、リッドの回転操作によりロック操作を行う場合、リッドに対して組織片押圧部を回動可能に設けることで、リッドの回転に伴って組織片押圧部がトレイに対して回転するのを防止できる。こうすることで、組織片をリッドの回転に伴って回転させたりして組織片に対するダメージが発生するのを防止できる。
図7にはトレイ104に対してリッド102を回転させて固定できるように構成された培養装置100における組織片押圧部の構成の変形例を示す。図7に示すように、組織片押圧部106は、組織片接触部106aを備え、その上方に軸体部112と係止体114とを備えることができる。組織片押圧部106は、軸体部112をリッド102の中央に形成された貫通孔に挿通され所定範囲で上下動及び回転自在に装着されている。係止体114は、貫通孔の外周に形成されている浅い凹状部の段差に係止されて固定されている。このようにリッド102に装着された組織片押圧部106は、培養キャビティを形成時においても、その上端がリッド102表面に突出しないように形成されている。かかる構成によれば、組織片押圧部106は、リッド102に形成された貫通孔に所定範囲で回転自在に固定されているため、リッド102をトレイ104に対してロックするためにその周方向に所定範囲回転した場合においても、リッド102の回転に伴って回転しない。この結果、培養キャビティ密閉のためのロック操作に際して組織片Tを回転させることなく固定することができ、組織片に障害を与えることが回避されている。また、係止体114がリッド102の表面から上方に突出されていないため、培養装置100を積層することが可能となっている。なお、この構成において組織片押圧部106が所定範囲で上下動可能に形成されていることから、組織片押圧部106の重みによって組織片Tに対して所定の押圧力が発揮されるようにすることもできるし、後述するように組織片押圧部106の位置を調整可能に設けることもできる。
また、組織片押圧部は、組織片が適切な状態で培養面に密着可能であり、かつ組織片を培養可能とする程度に押圧固定できるものであればよい。したがって、例えば、接着依存性細胞からなる組織片の場合においては、これらを培養面に密着させ、かつ培養を妨げない程度に押圧するものである。このような押圧状態は、組織片押圧部の組織片接触部分と培養面との距離を適切に確保して当該固定状態を実現できるようにすることができる。このためには、例えば、組織片押圧部の組織片接触部分の端部に培養面に向けて弾性体を装着し、この弾性体の弾性によって組織片接触部分と培養面との適切な距離を確保することもできる。また、組織片押圧部を所定範囲上下動可能に形成して培養面と固定部材間の距離を調整することによっても可能である。
なお、本発明の培養装置の組織片挟持部は、上述した形態のように、チャンバーに一体に設けることもできるが、チャンバーと別体に設けることもできる。こうすることで、チャンバー外にて組織片を組織片挟持部における挟持操作を行ったうえで、該組織片挟持部をチャンバー内に挿入することができる。なお、この際、培養キャビティのキャビティ開閉部は、組織片を挟持した組織片挟持部の搬入出が可能に設けられる必要がある。このような組織片挟持部としては、図1〜5に例示したような、シート状体から構成することもできるし、また、培養面を構成するプレートと当該培養面に対して組織片を押圧固定可能な、例えば図6に例示する組織押圧部106のような押圧部材とから構成することもできる。
以上のような培養装置において、イヌ骨膜組織片を使用して培養したところ、強靭な強度を有する培養骨膜を作製することができた。また、この培養骨膜をGTR法のメンブランとして歯周病モデルのイヌに対して適用したところ、16週間経過後には、歯周組織が再生し、歯周病の症状が改善されていることが確認できた。
実施形態の培養装置の外観略図である。 実施形態の培養装置における組織片出し入れ部及び組織片挟持部の開閉について説明する説明図である。 実施形態の培養装置に対する培地注入方法に関する説明図である。 組織片挟持部の他の一例を示す図である。 組織片挟持部がチャンバーの変形に追従して変形する形態に関する説明図である。 本発明の培養装置に係る変容例を示す概略図である。 組織片挟持部の一例である組織片押圧部の変形例を示す図である。
符号の説明
2,100 培養装置、4,110 培養キャビティ、10 チャンバー、20 キャビティ開閉部、30 シール部、40 組織片挟持部、52 押圧部(シート状体)、54 培養面(シート状体)、60 組織片出し入れ部、80 シリンジ、82 針、84 ピストン、86 シリンダー、102 リッド、104 トレイ、106 組織片押圧部、108 培養面、106a 組織片接触部、112 軸体部、114 係止体。

Claims (27)

  1. 組織片を培養する培養装置であって、
    前記組織片を培養可能に内包する培養キャビティを形成するチャンバーと、
    該チャンバーに備えられ、前記培養キャビティ内への組織片の搬入出のために開閉するキャビティ開閉部と、
    前記組織片を前記培養キャビティ内の所定位置で挟持する組織片挟持部と、
    を備え、
    該組織片挟持部は少なくとも一方が培養面を形成し、他方が前記組織片を該培養面に密着するように押圧して挟持する
    培養装置。
  2. 前記組織片挟持部は、前記キャビティ開閉部の開閉に伴って前記組織片挟持部による組織片の挟持状態を解除及び開始する、請求項1に記載の培養装置。
  3. 前記組織片挟持部の前記培養面が前記チャンバーの一部を構成する請求項1または2に記載の培養装置。
  4. 前記組織片挟持部は、第1のシート状体と第2のシート状体とを備え、これらのシート状体間に前記組織片を挟持する、請求項1〜3のいずれかに記載の培養装置。
  5. 前記第1のシート状体と前記第2のシート状体の対向する周縁部のうち、少なくとも一部は互いに保持されるとともに、残部の周縁部の少なくとも一部は互いに開放可能に組織片出し入れ部を形成する、請求項4に記載の培養装置。
  6. 前記第1のシート状体と前記第2のシート状体を含む前記組織片挟持部は、組織片出し入れ部を開口部として有する袋状体に形成されている、請求項5に記載の培養装置。
  7. 前記組織片挟持部に形成される前記組織片出し入れ部は、前記培養キャビティ開閉部又はその近傍に位置するように固定されている、請求項5または請求項6に記載の培養装置。
  8. 前記組織片出し入れ部は、前記培養キャビティ開閉部の開閉に伴って開閉する、請求項5〜7のいずれかに記載の培養装置。
  9. 前記組織片出し入れ部が、前記培養キャビティ開閉部の少なくとも一部を構成する、請求項8に記載の培養装置。
  10. 前記組織片挟持部の少なくとも一部に複数の連通孔を有する、請求項1〜9のいずれかに記載の培養装置。
  11. 前記組織片挟持部の少なくとも一部はメッシュ状体である、請求項1〜10のいずれかに記載の培養装置。
  12. 前記組織片挟持部の培養面に対向する面は、ドット状あるいはライン状の凸部を備える、請求項1〜11のいずれかに記載の培養装置。
  13. 前記培養キャビティは、前記キャビティ開閉部において封止可能に形成されている、請求項1〜12のいずれかに記載の培養装置。
  14. 前記チャンバーの少なくとも一部が可撓性を有する、請求項1〜13のいずれかに記載の培養装置。
  15. 前記チャンバーは可撓性の袋状体である、請求項14に記載の培養装置。
  16. 前記組織片挟持部は、前記チャンバーの変形に対して追従しない程度の剛性を有している、請求項14又は15に記載の培養装置。
  17. 前記組織片挟持部は可撓性を有している、請求項14又は15に記載の培養装置。
  18. 前記組織片挟持部は、培養時において前記培養キャビティ内の一定範囲において浮遊可能に形成されている、請求項1〜17のいずれかに記載の培養装置。
  19. 前記チャンバーには、液体出し入れ部を備える、請求項1〜18のいずれかに記載の培養装置。
  20. 前記チャンバーには、穿刺可能でありかつシール性を維持可能なシール材を有する流体注排出部を備える、請求項1〜19のいずれかに記載の培養装置。
  21. 前記チャンバーには、ガス排出部を備える、請求項1〜19のいずれかに記載の培養装置。
  22. 前記チャンバーは、酸素及び二酸化炭素透過性を備える、請求項1〜21のいずれかに記載の培養装置。
  23. 骨膜組織片の培養装置である、請求項1〜22のいずれかに記載の培養装置。
  24. 組織片を培養する培養装置であって、
    前記組織片を培養可能に内包する培養キャビティを形成するリッドとトレイで構成されるチャンバーと、
    該チャンバーに備えられ,前記培養キャビティ内への組織片の搬入出のために開閉するキャビティ開閉部と、
    前記組織片を前記培養キャビティ内の所定位置で挟持する組織片挟持部と、
    を備え、
    該組織片挟持部は少なくとも一方が培養面を形成し,他方が前記組織片を該培養面に密着するように押圧して挟持する、
    培養装置。
  25. 前記組織片挟持部は、前記培養面が前記トレイ底面で構成され、他方は前記リッドに設けられている請求項24に記載の培養装置。
  26. 請求項24または請求項25に記載の培養装置において、前記培養キャビティは前記キャビティ開閉部において封止可能に形成されており、前記チャンバーには前記培養キャビティの密閉性を維持した状態でチャンバー内の流体を注排出可能な流体注排出部が設けられている培養装置。
  27. 組織片を培養する培養キットであって、
    前記組織片を培養可能に内包する培養キャビティを形成するチャンバーと、
    該チャンバーに備えられ,前記培養キャビティ内への組織片の搬入出のために開閉するキャビティ開閉部と、
    前記チャンバーに備えられ、前記培養キャビティの密閉性を維持した状態でチャンバー内の流体を注排出可能な流体注排出部と、
    前記組織片を前記培養キャビティ内の所定位置で挟持する組織片挟持部と、
    を備え、
    該組織片挟持部は少なくとも一方が培養面を形成し,他方が前記組織片を該培養面に密着するように押圧して挟持する
    培養装置と、
    前記流体注排出部を介して前記培養キャビティ内に流体の注排出が可能なシリンジと、
    を備える、培養キット。
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