JP2005085529A - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い発光輝度、発光効率を示し、かつ耐久性にも優れた有機電界発光素子の提供すること。
【解決手段】 一対の電極間に有機層を有する有機電界発光素子であって、該有機層が、単一のホスト材料中に他の材料がドープされた少なくとも一つの領域と、該ホスト材料を含む少なくとも一つの発光領域とを含む有機電界発光素子。特に、有機層が正孔輸送領域、発光領域、電子輸送領域の三領域を含み、該三領域を単一のホスト材料中に、正孔輸送材料、発光材料、電子輸送材料がそれぞれドープされた領域とすることにより良好な結果が得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高輝度で発光効率が高く、耐久性に優れる有機電界発光素子(有機EL素子)に関する。
有機EL素子は、発光層もしくは発光層を含む複数の有機層と、有機層を挟んだ対向電極とから構成されている。有機EL素子は、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔とが有機層において再結合し、生成した励起子からの発光、及び/又は前記励起子からエネルギー移動して生成した他の分子の励起子からの発光を利用した、発光を得るための素子である。
これまで有機EL素子は、機能を分離した積層構造を用いることにより、輝度及び素子効率が大きく改善され発展してきた。例えば、正孔輸送層と発光兼電子輸送層を積層した二層積層型素子や正孔輸送層と発光層と電子輸送層とを積層した三層積層型素子や、正孔輸送層と発光層と正孔阻止層と電子輸送層とを積層した四層積層型素子がよく用いられる(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、上記積層構造を用いた場合、各層の材料が互いに異なるため、各層間には界面が存在することになり、保存時又は駆動時に、モルフォロジーの悪化、電荷の蓄積などの理由により、素子の耐久性が低下することが考えられる。実際に現在有機EL素子の素子寿命は未だ充分なものではない。
この界面に起因する問題の解決法として、混合層を設けることにより実質的に界面を除去する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記方法では充分に効率の高い素子は得られず、また製造が煩雑であるという問題が残されている。
特開2002−305085号公報 サイエンス(Science),267巻,3号,1995年,1332頁
本発明は、高い発光輝度、発光効率を示し、かつ耐久性にも優れた発光素子を提供することを目的とする。
前記課題は下記の手段により解決される。
〔1〕一対の電極間に有機層を有する有機電界発光素子であって、該有機層が、単一のホスト材料中に他の材料がドープされた少なくとも一つの領域と、該ホスト材料を含む少なくとも一つの発光領域とを含むことを特徴とする有機電界発光素子。
〔2〕有機層が、単一のホスト材料中に正孔輸送材料がドープされた正孔輸送領域と、該ホスト材料を含む少なくとも一つの発光領域とを含むことを特徴とする上記〔1〕に記載の有機電界発光素子。
〔3〕有機層が、単一のホスト材料中に正孔輸送材料がドープされた正孔輸送領域、該ホスト材料中に発光材料がドープされた発光領域、及び電子輸送領域の三領域を含み、該電子輸送領域は、該ホスト材料中に電子輸送材料がドープされた電子輸送領域、又は該ホスト材料のみからなる電子輸送領域であることを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載の有機電界発光素子。
〔4〕発光領域が、励起三重項状態から発光する発光材料を含むことを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔5〕ホスト材料が正孔と電子の両電荷輸送性であることを特徴とする上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔6〕ホスト材料が金属錯体材料であることを特徴とする上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔7〕ホスト材料が下記一般式(I)で表される金属錯体材料であることを特徴とする上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
一般式(I)
Figure 2005085529
式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。X、Yは、それぞれ、Q1で表される原子群の構成原子と共に、Q、X1、Y、Mで形成されるキレート環以外の環を形成してもよい。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。Qは、X、Y、Mと共にキレート環を形成する原子群を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
〔8〕一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(II)で表される金属錯体材料であることを特徴とする上記〔7〕に記載の有機電界発光素子。
一般式(II)
Figure 2005085529
式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z21、Z22は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有してもよい。XとZ21、YとZ22及びZ21とZ22は、それぞれ、Z21、Z22、X、Y、Mで形成されるキレート環以外の環を形成してもよい。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
〔9〕一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(III)で表される金属錯体材料であることを特徴とする上記〔7〕に記載の有機電界発光素子。
一般式(III)
Figure 2005085529
式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z31、Z32及びZ33は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有してもよい。XとZ31、YとZ33、Z31とZ32及びZ32とZ32は、それぞれ、Z31、Z32、Z33、X、Y、Mで形成されるキレート環以外の環を形成してもよい。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
〔10〕一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(IV)で表される金属錯体材料であることを特徴とする上記〔7〕に記載の有機電界発光素子。
一般式(IV)
Figure 2005085529
式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z41、Z42及びZ43は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Q41及びQ42は五員環又は六員環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
〔11〕一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(V)で表される金属錯体材料であることを特徴とする上記〔7〕に記載の有機電界発光素子。
一般式(V)
Figure 2005085529
式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z51、Z52及びZ53は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Q51及びQ52は五員環又は六員環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
〔12〕一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(VI)で表される金属錯体材料であることを特徴とする上記〔7〕に記載の有機電界発光素子。
一般式(VI)
Figure 2005085529
式中、R61、R62は水素原子又は置換基を表す。Zは酸素原子、硫黄原子、−C(R63)R64−、又は−NR65−を表す。R63、R64及びR65は水素原子又は置換基を表す。Yは酸素原子、硫黄原子、置換又は無置換の窒素原子を表す。Qは5員環又は6員環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
〔13〕一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(VII)で表される金属錯体材料であることを特徴とする上記〔7〕に記載の有機電界発光素子。
一般式(VII)
Figure 2005085529
式中、Zは酸素原子、硫黄原子、−C(R73)R74−、又は−NR75−を表す。R73、R74及びR75は水素原子又は置換基を表す。Yは酸素原子、硫黄原子、置換又は無置換の窒素原子を表す。Q71は5員環又は6員環を形成するのに必要な原子群を表す。Q72はヘテロ環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
本発明によれば、高い発光輝度、高い外部量子効率を示し、かつ耐久性に優れた発光素子を提供することができる。
以下、本発明の発光素子について詳細に説明する。
本発明の有機EL素子は、従来の積層型素子においては不可避であった層間に界面が生ずる問題を回避するため、有機層を形成する複数の領域の全領域に単一のホスト材料が含まれることを特徴とする。すなわち、本発明の有機EL素子の有機層は、単一のホスト材料中に各機能性材料が分散され保持された(ドープされた)複数の領域からなり、さらに必要に応じて該ホスト材料のみからなる領域を有する。
この本発明の有機EL素子におけるホスト材料とは、有機層の全領域に含有される材料であり、この場合、「全領域に含有される」とは、有機層の任意単位体積中の体積存在比率が40%以上であることを表す。体積存在比率は50%以上であることがより好ましく、さらに好ましくは60%以上である。
このように、有機層の全領域に単一のホスト材料が含ませることで、実質的に有機層から界面をなくすことができるので、素子耐久性を向上させることができる。
ホスト材料は、その機能が限定されることはないが、ホスト材料にドープされる機能性材料(以下、ドープ材料と記す)を分散してホスト材料中に保持する機能、陽極や正孔輸送材料等から正孔を受け取る機能、陰極や電子輸送材料等から電子を受け取る機能、正孔又は電子を輸送する機能、正孔と電子の再結合の場を提供する機能、再結合により生成した励起子のエネルギーを発光材料に移動させる機能、正孔又は電子を発光材料に輸送する機能などを有するものが好ましい。
本発明の有機EL素子の有機層は全領域に単一のホスト材料を含有するものであるが、ホスト材料中にドープ材料がドープされることである種の機能を担うことのできる機能性領域を複数含むことで、各種機能が互いに分離された複数領域から形成されることが好ましい。機能性領域としては、ホスト材料中に少なくとも一種の正孔輸送材料をドープした正孔輸送領域、少なくとも一種の発光材料をドープした発光領域、少なくとも一種の電子輸送材料をドープした電子輸送領域、少なくとも一種の正孔阻止材料をドープした正孔阻止領域などが挙げられる。他の材料がドープされていないホスト材料のみから構成される領域があってもよく、ホスト材料が有する機能によって、ホスト材料のみからなる電子輸送領域、正孔輸送領域、発光領域などの領域が形成可能である。また、ドープ材料が、それぞれ他の機能を兼ね備えることで、1つの領域が複数の機能を有していてもよい。
上記に示した、同一ホスト材料を用いた複数の機能性領域を有する有機層構成を用いることにより、キャリアの注入移動効率の向上、再結合効率の向上、発光効率の向上など、従来の積層構造に由来する利点を生かしつつ、実質的に有機層から界面をなくすことができるため、高効率素子が得られると同時に、素子耐久性をも飛躍的に向上させることができる。
本発明の単一ホスト材料を用いた複数領域からなる有機層を有する有機EL素子の場合、ある領域に含有されるドープ材料は、一種でも二種以上の複数種であってもよい。またあるドープ材料が複数の領域にまたがって含有されていてもよいが、領域間の機能を明瞭に分離して従来の積層型素子の利点を充分に発揮させることを考慮すると、一つのドープ材料はある一つの領域にのみ含有されていることがより好ましい。
本発明の単一ホスト材料を用いた複数領域からなる有機層を有する有機EL素子として好ましくは、有機層が、陽極側から、正孔輸送材料をドープした正孔輸送領域、発光材料をドープした発光領域、電子輸送材料をドープした電子輸送領域の三領域が順に構成された三領域型素子、陽極側から、正孔輸送材料をドープした正孔輸送領域、発光兼電子輸送材料をドープした発光兼電子輸送領域の二領域が順に構成された二領域型素子、陽極側から、正孔輸送材料をドープした正孔輸送領域、発光材料をドープした発光領域、正孔阻止材料をドープした正孔阻止領域、電子輸送材料をドープした電子輸送領域の四領域が順に構成された四領域型素子などが挙げられる。上記三領域型または四領域型素子において、電子輸送領域がホスト材料のみからなる領域であってもよい。
〔ホスト材料〕
本発明におけるホスト材料は、その機能を果たす際に電気化学的に酸化もしくは還元され得るため、電気化学的酸化及び還元に対して非常に安定であるものが好ましい。言い換えれば、酸化種(例えばラジカルカチオン種)及び還元種(例えばラジカルアニオン種)が非常に安定であるものが好ましい。
また、ホスト材料分子において正孔と電子が再結合する場合には、ホスト材料分子の励起状態が生成することから、ホスト材料分子の励起状態は分解や熱失活を引き起こさず安定であることが好ましい。このことはすなわち、光に対しても安定なホスト材料が好ましいことをも意味するものである。
さらに、有機EL素子では駆動時の発熱による膜の破壊や材料の分解が劣化の大きな要因であることから、ホスト材料もまた熱による分解がなく、高温まで安定なアモルファス膜を保持できる材料であることが好ましい。すなわち、ガラス転移温度が100℃以上であることが好ましく、130℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることが更に好ましい。
以上のようにホスト材料は、光、熱、電気化学的酸化還元に対して極めて安定であるものが好ましく、これらを満足するホスト材料を用いることにより、発光素子の耐久性を極めて大きく向上させることができる。
本発明のホスト材料は、有機層の陽極側から陰極側までの全領域に存在するため、正孔及び電子の両電荷輸送性であることが好ましく、正孔及び電子の両電荷の移動度(電界強度2×10V/cmの時)が10−5cm/Vs以上であることがより好ましく、両電荷の移動度が10−4cm/Vs以上であることがさらに好ましい。さらに、正孔と電子の移動度が同程度であることが好ましい。
具体的には、本発明のホスト材料として、8−キノリノール誘導体の金属錯体、ヒドロキシフェニル置換アゾール類の金属錯体、有機金属錯体などに代表される金属錯体類、オキサゾール、イミダゾール、チアゾール、スチリルベンゼン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、ペリレン、ピレン、フルオランテン、オキサジアゾール、ビススチリルアントラセン、ピロロピロール、シクロペンタジエン、シロール、有機ケイ素化合物、有機ホウ素化合物、芳香族ジメチリディン化合物、トリアジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ピリジン、カルバゾール、トリアリールアミン化合物、ペルフッ素置換アリーレン化合物、トリアゾール、フェニレンジアミン、アミノ置換カルコン、フルオレン、ヒドラゾン、スチルベン、ポルフィリン系化合物、バックミンスターフラーレン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香族テトラカルボン酸無水物及びこれらの誘導体等が挙げられる。
なかでも、本発明のホスト材料としては、好ましくは金属錯体材料であり、下記一般式(I)で表される金属錯体であることがより好ましい。
一般式(I)
Figure 2005085529
式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。X、Yは、それぞれ、Q1で表される原子群の構成原子と共に、Q、X1、Y、Mで形成されるキレート環以外の環を形成してもよい。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。QはX、Y、Mと共にキレート環を形成する原子群を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
一般式(I)で表される金属錯体について詳細に説明する。
一般式(I)中、Xは酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよく、またキレート環以外の環の構成原子となっていてもよい。Xとして好ましくは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子であり、より好ましくは窒素原子である。Xに置換基が置換する場合、置換基としては例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル等が挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニル等が挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル等が挙げられる。)、置換カルボニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、メトキシカルボニル、フェニルオキシカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、フェニルアミノカルボニル、等が挙げられる。)、置換スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシル等が挙げられる。)、ヘテロ環基(脂肪族ヘテロ環基、芳香族ヘテロ環基がある。好ましくは、酸素原子、硫黄原子、窒素原子のいずれかを含み、好ましくは炭素数1〜50、より好ましくは炭素数1〜30、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばイミダゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、トリアゾリル基等が挙げられる。)等が挙げられる。これらの置換基は更に下記の置換基群Aから選択される置換基で置換されてもよい。
は酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよく、またキレート環以外の環の構成原子となっていても良い。Yとして好ましくは酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子であり、より好ましくは酸素原子、窒素原子であり、更に好ましくは酸素原子である。Yに置換基が置換する場合、置換基としては前記Xの置換基として挙げたものが適用できる。
、Yが、Q1で表される原子群の構成原子と共に、Q、X1、Y、Mで形成されるキレート環以外の環を形成する場合、該キレート環以外の環としてはベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピロール環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、イソキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、テトラゾール環や上記芳香環が全部又は部分的に還元された環等が挙げられる。これらの環はさらに他の環が縮環していてもよく、また置換基を有していてもよい。置換基としては、前記Xの置換基として挙げたものが適用できる。
はX、M、Yと共に環を形成するのに必要な原子群を表す。Q、X、M、Yからなる環は、好ましくは5員環、6員環である。Qは置換基を有していてもよく、置換基としては、下記の置換基群Aが列挙できる。
(置換基群A)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル等が挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニル等が挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル等が挙げられる。)、置換カルボニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、メトキシカルボニル、フェニルオキシカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、フェニルアミノカルボニル、等が挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジメチルアミノ、メチルカルボニルアミノ、エチルスルフォニルアミノ、ジメチルアミノカルボニルアミノ基、フタルイミド基等が挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシル等が挙げられる。)、スルホ基、カルボキシル基、ヘテロ環基(脂肪族ヘテロ環基、芳香族ヘテロ環基がある。好ましくは、酸素原子、硫黄原子、窒素原子のいずれかを含み、好ましくは炭素数1〜50、より好ましくは炭素数1〜30、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばイミダゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、トリアゾリル基等が挙げられる。)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメトキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェノキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。)、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。)、チオール基、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ基等が挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオ基等が挙げられる。)、シアノ基、シリル基(好ましくは炭素数0〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜18であり、例えばトリメチルシリル基、トリフェニルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。)。これらの置換基は更にこれら置換基群Aから選択される置換基で置換されてもよい。
は金属イオンを表す。金属イオンとしては特に限定されないが、好ましくは周期律表(長周期型)の第2周期〜第6周期に含まれる金属のイオンであり、より好ましくは二価もしくは三価の金属イオンであり、より好ましくは、Be2+、Mg2+、Al3+、Cu2+、Zn2+、Ga3+、Pd2+。In3+、Ir3+、Pt2+であり、さらに好ましくは、Al3+、Zn2+、Ga3+である。
は単座又は多座の配位子を表す。配位子としては、例えば、ハロゲンイオン(例えばCl、Br、I等が挙げられる。)、パークロレートイオン、アルコキシイオン(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜5であり、例えばメトキシイオン、エトキシイオン、イソプロポキシイオン、アセチルアセトネートイオン等が挙げられる。)、アリールオキシイオン(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは6〜12、さらに好ましくは6〜8であり、例えばフェノキシイオン、キノリノールイオン、2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾアゾールイオン等が挙げられる。)、含窒素ヘテロ環(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは2〜10、さらに好ましくは3〜8であり、フェナンスレン、ビピリジル等が挙げられる。)、アシルオキシイオン(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは2〜10、さらに好ましくは3〜8であり、アセトキシイオン等が挙げられる。)、シリルオキシイオン(好ましくは炭素数3〜50、より好ましくは3〜40、さらに好ましくは3〜25であり、トリフェニルシリルオキシイオンなどが挙げられる。)、エーテル化合物(好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは3〜10、さらに好ましくは3〜8であり、テトラヒドロフラン等が挙げられる。)、ヒドロキシイオン等が挙げられる。より好ましくはアルコキシイオン、シリルオキシイオン、アリールオキシイオンであり、さらに好ましくは、シリルオキシイオン、アリールオキシイオンであり、特に好ましくはアリールオキシイオンである。
は1以上の整数を表し、mは0以上の整数を表す。n、mの好ましい範囲は金属イオンにより異なり特に限定されないが、nは1〜4が好ましく、より好ましくは1〜3であり、特に好ましくは、2、3である。mは0〜2が好ましく、より好ましくは0、1であり、特に好ましくは0である。n、mの数の組み合わせは一般式(I)で表される金属錯体が中性錯体となる数の組み合わせが好ましい。
一般式(I)中において、各原子間の結合は全て一本の実線により記されているが、これは該結合が単結合であることを意味するものではなく、各原子間の結合種は限定されない。
一般式(I)で表される金属錯体は、好ましくは下記一般式(II)で表される金属錯体である。次に一般式(II)で表される金属錯体について説明する。
一般式(II)
Figure 2005085529
式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z21、Z22は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有してもよい。XとZ21、YとZ22及びZ21とZ22は、それぞれ、Z21、Z22、X、Y、Mで形成されるキレート環以外の環を形成してもよい。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
、Yは一般式(I)におけるX、Yと同義であり、また好ましい範囲も同様である。Z21、Z22は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有してもよく、またキレート環以外の環の構成原子となっていてもよい。Z21、Z22は炭素原子であることが好ましく、またキレート環以外の環の構成原子にもなっていることがより好ましい。
とZ21、YとZ22及びZ21とZ22が形成し得るキレート環以外の環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピロール環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、イソキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、テトラゾール環や上記芳香環が全部又は部分的に還元された環等が挙げられる。これらの環はさらに縮環されていてもよく、また置換基を有していてもよい。置換基としては、一般式(I)におけるQの置換基として挙げたものが適用できる。
、n、L、mはそれぞれM、n、L、mと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(II)中において、各原子間の結合は全て一本の実線により記されているが、これは該結合が単結合であることを意味するものではなく、各原子間の結合種は限定されない。
一般式(I)で表される金属錯体材料は、また好ましくは一般式(III)で表される金属錯体材料である。次に一般式(III)で表される金属錯体について説明する。
一般式(III)
Figure 2005085529
式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z31、Z32及びZ33は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有してもよい。XとZ31、YとZ33、Z31とZ32及びZ32とZ32は、それぞれ、Z31、Z32、Z33、X、Y、Mで形成されるキレート環以外の環を形成してもよい。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
、YはX、Yと同義であり、また好ましい範囲も同様である。Z31、Z32、Z33は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有してもよく、またキレート環以外の環の構成原子となっていてもよい。Z31はXと共にキレート環以外の環の構成原子となっていることが好ましい。Z32及びZ33は炭素原子であることが好ましく、またZ32とZ33を含むキレート環以外の環の構成原子となっていることがより好ましい。
とZ31、YとZ33、Z31とZ32及びZ32とZ32が形成し得るキレート環以外の環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピロール環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、イソキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、テトラゾール環や上記芳香環が全部又は部分的に還元された環等が挙げられる。これらの環はさらに縮環されていてもよく、また置換基を有していてもよい。
、n、L、mはそれぞれM、n、L、mと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(III)中において、各原子間の結合は全て一本の実線により記されているが、これは該結合が単結合であることを意味するものではなく、各原子間の結合種は限定されない。
一般式(I)及び(II)で表される金属錯体は、より好ましくは一般式(IV)で表される金属錯体である。次に一般式(IV)で表される金属錯体について説明する。
一般式(IV)
Figure 2005085529
式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z41、Z42及びZ43は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Q41及びQ42は五員環又は六員環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
は酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、可能な場合は置換基を有していてもよく、置換基としては一般式(I)におけるXの置換基として挙げたものが適用できる。Xとして好ましくは、酸素原子、硫黄原子、窒素原子であり、より好ましくは窒素原子である。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよく、置換基としては一般式(I)におけるXの置換基として挙げたものが適用できる。Yとして好ましくは酸素原子、硫黄原子、置換又は無置換の窒素原子であり、より好ましくは酸素原子、置換窒素原子であり、さらに好ましくは酸素原子である。Z41、Z42及びZ43は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z41、Z42及びZ43として好ましくは炭素原子である。
41はX、Z43と結合して環を形成するのに必要な原子群を表す。Q41で形成される環として好ましくは5員環、6員環であり、より好ましくは芳香族5員環、芳香族6員環であり、さらに好ましくは含窒素芳香族へテロ5員環、含窒素芳香族へテロ6員環であり、さらに好ましくは含窒素芳香族へテロ6員環である。
41で形成される環の具体例としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピロール環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、イソキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、テトラゾール環や上記の芳香環類が全部又は部分的に還元された環等が挙げられ、好ましくはピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環であり、より好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、であり、さらに好ましくはピリジン環である。Q41で形成される環はさらに他の環と縮合環を形成してもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては一般式(I)のQの置換基として挙げたものが適用できる。
42はZ42、Z43と結合して環を形成するのに必要な原子群を表す。Q42で形成される環として好ましくは5員環、6員環であり、より好ましくは芳香族5員環、芳香族6員環である。
42で形成される環の具体例としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピロール環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、イソキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、テトラゾール環や上記の芳香環類が全部又は部分的に還元された環等が挙げられ、好ましくはベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環であり、より好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環であり、さらに好ましくはベンゼン環である。Q42で形成される環はさらに他の環と縮合環を形成してもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては一般式(I)のQの置換基として挙げたものが適用できる。
、n、L、mはそれぞれM、n、L、mと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(IV)中において、各原子間の結合は全て一本の実線により記されているが、これは該結合が単結合であることを意味するものではなく、各原子間の結合種は限定されない。
一般式(I)及び(III)で表される金属錯体は、より好ましくは一般式(V)で表される金属錯体である。次に一般式(V)で表される金属錯体について説明する。
一般式(V)
Figure 2005085529
式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z51、Z52及びZ53は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Q51及びQ52は五員環又は六員環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
は酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよく、置換基としては一般式(I)におけるXの置換基として挙げたものが適用できる。Xとして好ましくは窒素原子である。Yは酸素原子、窒素原子、硫黄原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよく、置換基としては一般式(I)におけるXの置換基として挙げたものが適用できる。Yとして好ましくは酸素原子、硫黄原子、置換又は無置換の窒素原子であり、より好ましくは酸素原子、置換窒素原子であり、さらに好ましくは酸素原子である。Z51、Z52、Z53は炭素原子又は窒素原子を表す。Z51、Z52、Z53として好ましくは、炭素原子である。
51はX、Z51と結合して環を形成するのに必要な原子群を表す。Q51で形成される環として好ましくは5員環、6員環であり、より好ましくは芳香族5員環、芳香族6員環であり、さらに好ましくは含窒素芳香族へテロ5員環、含窒素芳香族へテロ6員環であり、さらに好ましくは含窒素芳香族へテロ6員環である。
51で形成される環の具体例としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピロール環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、イソキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、テトラゾール環や上記の芳香環類が全部又は部分的に還元された環等が挙げられ、好ましくはピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、オキサゾール環、イミダゾール環であり、より好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、オキサゾール環、イミダゾール環であり、さらに好ましくはイミダゾール環である。Q51で形成される環はさらに他の環と縮合環を形成してもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては一般式(I)のQの置換基として挙げたものが適用できる。
、n、L、mはそれぞれM、n、L、mと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(V)中において、各原子間の結合は全て一本の実線により記されているが、これは該結合が単結合であることを意味するものではなく、各原子間の結合種は限定されない。
一般式(I)、一般式(III)、一般式(V)で表される金属錯体は、より好ましくは一般式(VI)で表される金属錯体である。次に一般式(VI)で表される金属錯体について説明する。
一般式(VI)
Figure 2005085529
式中、R61、R62は水素原子又は置換基を表す。Zは酸素原子、硫黄原子、−C(R63)R64−、又は−NR65−を表す。R63、R64及びR65は水素原子又は置換基を表す。Yは酸素原子、硫黄原子、置換又は無置換の窒素原子を表す。Qは5員環又は6員環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
61、R62は水素原子又は置換基を表す。置換基としては例えば一般式(I)のQの置換基として挙げたものが適用できる。R61、R62は結合して環を形成してもよい。R61、R62が結合して形成される環としては、シクロアルケン環、ベンゼン環、ヘテロ環(例えばピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピロール環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、イソキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、テトラゾール環等が挙げられる。)等が挙げられ、これらの環はさらに他の環と縮合していてもよく、またさらに置換基を有していても良い。
61、R62としては、水素原子、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基、又は互いに結合して芳香環を形成する基であることが好ましく、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、互いに結合して芳香族ヘテロ環基を形成する基であることが好ましく、さらに好ましくは水素原子、アリール基、互いに結合して芳香族ヘテロ環を形成する基である。
は酸素原子、硫黄原子、−C(R63)R64−、又は−NR65−を表す。R63、R64は水素原子又は置換基を表し、置換基としては一般式(I)のXの置換基として挙げたものが適用できる。R65は水素原子又は置換基を表し、R65の置換基としては例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル等が挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニル等が挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル等が挙げられる。)、置換カルボニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、メトキシカルボニル、フェニルオキシカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、フェニルアミノカルボニル、等が挙げられる。)、置換スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシル等が挙げられる。)、ヘテロ環基(脂肪族ヘテロ環基、芳香族ヘテロ環基がある。好ましくは、酸素原子、硫黄原子、窒素原子のいずれかを含み、好ましくは炭素数1〜50、より好ましくは炭素数1〜30、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばイミダゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、トリアゾリル基等が挙げられる。)等が挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。R65として好ましくは、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基が好ましく、さらに好ましくはアルキル基、アリール基である。
は酸素原子、窒素原子、硫黄原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよく、置換基としては一般式(I)におけるXの置換基として挙げたものが適用できる。Yとして好ましくは酸素原子、硫黄原子、置換窒素原子であり、より好ましくは酸素原子、置換窒素原子であり、さらに好ましくは酸素原子である。
は5員環又は6員環を形成するのに必要な原子群を表す。Qを含む環はさらに置換基を有していてもよく、また他の環と縮合環を形成していてもよい。置換基としては一般式(I)におけるQの置換基として挙げたものが適用できる。
上記Qを含む環としては、例えばシクロペンテン環、シクロヘキセン環、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、ペリレン環、ピリジン環、キノリン環、フラン環、チオフェン環、ピラジン環、ピリミジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ナフトチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾール環、イソオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ナフトイミダゾール環、イソキノリン環、ピラゾール環、トリアゾール環等が挙げられる。
を含む環は芳香環であることが好ましい。好ましくはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ピリジン環、チオフェン環、ピラジン環、ピリミジン環であり、より好ましくはベンゼン環、ナフタレン環であり、さらに好ましくはベンゼン環である。
、n、L、mはそれぞれM、n、L、mと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(VI)中において、各原子間の結合は全て一本の実線により記されているが、これは該結合が単結合であることを意味するものではなく、各原子間の結合種は限定されない。
一般式(I)、一般式(III)、一般式(V)、一般式(VI)で表される金属錯体は、より好ましくは一般式(VII)で表される金属錯体である。次に一般式(VII)で表される金属錯体について説明する。
一般式(VII)
Figure 2005085529
式中、Zは酸素原子、硫黄原子、−C(R73)R74−、又は−NR75−を表す。R73、R74及びR75は水素原子又は置換基を表す。Yは酸素原子、硫黄原子、置換又は無置換の窒素原子を表す。Q71は5員環又は6員環を形成するのに必要な原子群を表す。Q72はヘテロ環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
、R73、R74、R75、Y、M、n、L、m、Q71はそれぞれ一般式(VI)におけるZ、R63、R64、R65、Y、M、n、L、m、Qと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
72はヘテロ環(脂肪族ヘテロ環及び芳香族ヘテロ環を含む。ヘテロ原子として好ましくは酸素原子、硫黄原子、窒素原子であり、好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数3〜15、特に好ましくは炭素数4〜10であり、例えばピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピロール環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、イソキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、テトラゾール環等が挙げられる。)を形成するに必要な原子群を表す。Q72で形成されるヘテロ環は置換基を有していてもよく、置換基としては一般式(I)のQの置換基としてあげたものが適用できる。
一般式(VII)中において、各原子間の結合は全て一本の実線により記されているが、これは該結合が単結合であることを意味するものではなく、各原子間の結合種は限定されない。
本発明のホスト材料の具体例を以下に列挙するが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
Figure 2005085529
〔発光材料〕
本発明の有機EL素子において、ホスト材料中にドープされる発光材料としては、励起一重項状態から発光する蛍光材料でも、励起三重項状態から発光する燐光材料でもよいが、素子の効率を勘案すると、燐光材料の方が好ましい。
蛍光材料としては特に限定されないが、例えば、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ペリレン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピラリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体、フェニルピリジン誘導体の金属錯体、有機金属錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、又は上記化合物の誘導体等が挙げられる。
燐光材料としては特に限定されないが、遷移金属錯体が好ましい。遷移金属錯体の中心金属は特に限定されないが、好ましくはイリジウム、白金、レニウム、又はルテニウムであり、より好ましくはイリジウム又は白金であり、特に好ましくはイリジウムである。遷移金属錯体の中でも、オルトメタル化錯体が非常に好ましい。オルトメタル化錯体(Orthometalated Complex)とは、山本明夫著「有機金属 基礎と応用」、150頁及び232頁、裳華房社(1982年)やH.Yersin著「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compound」、71〜77頁及び135〜146頁、Springer−Verlag社(1987年)等に記載されている化合物群の総称である。
上記燐光材料は、20℃以上における燐光量子収率が70%以上であるのが好ましく、より好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは85%以上である。
上記燐光発光材料としては、例えばUS6303231B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、特開2001−247859号、特願2000−33561号、特願2001−189539号、特願2001−248165号、特願2001−33684号、特願2001−239281号、特願2001−219909号、EP1211257、特開2002−226495号、特開2002−234894号、特開2001−247859号、特開2001−298470号、特開2002−173674号、特開2002−203678号、特開2002−203679号等の特許文献や、Nature、395巻、151頁(1998年)、Applied Physics Letters、75巻、4頁(1999年)、Polymer Preprints、41巻、770頁(2000年)、Jounal of American Chemical Society、123巻、4304頁(2001年)、Applied Physics Letters、79巻、2082頁(1999年)等の非特許文献に記載されているものが好適に利用できる。
本発明の有機EL素子は主に励起三重項状態からの発光を利用するものが好ましい。
本発明の有機EL素子における有機層の形成方法は特に限定されないが、蒸着法であることが好ましい。蒸着法としては、抵抗加熱蒸着法が好ましい。
本発明において単一のホスト材料にドープされる機能材料としては、発光材料の他に、以下の正孔輸送材料、電子輸送材料、正孔阻止材料などが挙げられる。
正孔輸送材料は、陽極から正孔が注入される機能、正孔を輸送する機能、陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有しているものであれば良く、具体例としてはカルバゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機金属錯体、遷移金属錯体、又は上記化合物の誘導体等が挙げられる。
電子輸送材料は、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から注入された正孔を障壁する機能(正孔阻止機能)のいずれかを有している材料であれば良い。その具体例としては、例えばトリアゾール、トリアジン、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、シロール、ナフタレンペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、又は上記化合物の誘導体等が挙げられる。
正孔阻止材料は、陽極から注入された正孔を障壁する機能を有する材料であり、その具体例としては、前段落記載の電子輸送材料と同様の材料が挙げられる。
正孔輸送領域、発光領域、電子輸送領域等の各機能領域は1領域であっても、2領域以上の複数領域から構成されていてもよい。発光領域が複数の場合、それぞれの領域の発光色は同じでも異なっていてもよい。
各機能領域の大きさは特に限定されるものではないが、その厚みが通常1nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜500nmである。
本発明の有機EL素子においては、銅フタロシアニンを単独で正孔注入材料として用いる場合、該層は有機層の概念に含まれないものとする。
〔その他の層〕
本発明の有機EL素子は有機層以外に保護層などを有していても良い。これらの層は、本発明における有機層とは別層であり、有機層と同一のホスト材料が含まれていなくてもよい。
保護層の材料としては水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入る事を抑止する機能を有しているものであれば良い。その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、TiO等の金属酸化物、MgF、LiF、AlF、CaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法についても特に限定はなく、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシー)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、インクジェット法、印刷法、転写法、電子写真法を適用できる。
〔陽極〕
陽極は正孔注入層、有機層等に正孔を供給するものであり、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物等を用いることができ、好ましくは仕事関数が4eV以上の材料である。具体例としては酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金属酸化物、あるいは金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物、又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅等の無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の有機導電性材料、及びこれらとITOとの混合物・積層物等が挙げられ、好ましくは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高伝導性、透明性等の観点からITOが好ましい。陽極の膜厚は材料により適宜選択可能であるが、通常10nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは50nm〜1μmであり、更に好ましくは100nm〜500nmである。
陽極は通常、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、透明樹脂基板等の上に層形成したものが用いられる。ガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合、シリカ等のバリアコートを施したものを使用することが好ましい。基板の厚みは機械的強度を保つのに充分な厚みであれば特に制限はないが、ガラスを用いる場合には、通常0.2mm以上、好ましくは0.7mm以上のものを用いる。
陽極の作製には材料によって種々の方法が用いられるが、例えばITOの場合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、イオンプレーティング法、化学反応法(ゾル−ゲル法等)、スプレー法、ディップ法、熱CVD法、プラズマCVD法、ITO分散物の塗布等の方法で膜形成される。
陽極は洗浄その他の処理により、素子の駆動電圧を下げ、発光効率を高めることも可能である。例えばITOの場合、UV−オゾン処理、プラズマ処理等が効果的である。
〔陰極〕
陰極は電子注入層、有機層等に電子を供給するものであり、電子注入層、有機層(電子輸送領域、発光領域)等の陰極と隣接する層との密着性やイオン化ポテンシャル、安定性等を考慮して選ばれる。陰極の材料としては金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物を用いることができ、具体例としてはアルカリ金属(例えばLi、Na、K、Cs等)又はそのフッ化物、アルカリ土類金属(例えばMg、Ca等)又はそのフッ化物、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、又はそれらの混合金属、リチウム−アルミニウム合金、又はそれらの混合金属、マグネシウム−銀合金、又はそれらの混合金属、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属が挙げられ、好ましくは仕事関数が4eV以下の材料であり、より好ましくはアルミニウム、リチウム−アルミニウム合金、又はそれらの混合金属、マグネシウム−銀合金、又はそれらの混合金属等である。陰極の膜厚は材料により適宜選択可能であるが、通常10nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは50nm〜1μmであり、更に好ましくは100nm〜1μmである。
陰極の作製には電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、コーティング法等の方法が用いられ、金属を単体で蒸着することも、二成分以上を同時に蒸着することもできる。さらに、複数の金属を同時に蒸着して合金電極を形成することも可能であり、またあらかじめ調製した合金を蒸着させても良い。
陽極及び陰極のシート抵抗は低い方が好ましく、数百Ω/□以下が好ましい。
本発明の有機EL素子は、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信等に好適に利用できる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔比較例1(積層型素子)〕
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、正孔輸送材料TPDを50nm蒸着し、この上にホスト材料例示化合物159及び発光材料Ir(ppy)を17:1の質量比で36nm蒸着し、さらにこの上に電子輸送材料Aを36nm蒸着した。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して比較例1の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子に、東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流定電圧を印加し、発光させ、その輝度をトプコン社の輝度計BM−8、発光波長とCIE色度座標を浜松ホトニクス社製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。その結果、CIE色度が(x,y)=(0.28,0.63)、発光ピーク波長が515nmの緑色発光が得られ、最高輝度は42000cd/m、外部量子効率は16.0%であった。
Figure 2005085529
〔実施例1(無界面型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、ホスト材料例示化合物159と正孔輸送材料TPDを質量比1:1で膜厚50nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物159と発光材料Ir(ppy)を質量比17:1で膜厚36nmに蒸着し、さらにこの上に、ホスト材料例示化合物159と電子輸送材料Aを質量比6:1で膜厚36nmに蒸着して有機層を作製した。この有機層の任意体積中のホスト材料例示化合物159の含有率は50%以上であった。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して実施例1の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.30,0.63)、発光ピーク波長が514nmの緑色発光が得られ、最高輝度は16000cd/m、外部量子効率は10.7%であった。
比較例1と実施例1の有機EL素子の耐久性を、初期輝度2000cd/mで定電流駆動した場合の輝度半減時間で比較したところ、実施例1の有機EL素子の方が6倍長寿命であった。
〔比較例2(積層型素子)〕
ホスト材料例示化合物159に代えて、例示化合物2を用いた以外は比較例1と同様にして比較例2の有機EL素子を作成した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.30,0.62)、発光ピーク波長が517nmの緑色発光が得られ、最高輝度は53000cd/m、外部量子効率は23.1%であった。
〔実施例2(無界面型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、ホスト材料例示化合物2と正孔輸送材料TPDを質量比1:1で膜厚50nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物2と発光材料Ir(ppy)を質量比17:1で膜厚36nmに蒸着し、さらにこの上に、ホスト材料例示化合物2と電子輸送材料Aを質量比6:1で膜厚36nmに蒸着して有機層を作製した。この有機層の任意体積中のホスト材料例示化合物2の含有率は50%以上であった。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して実施例2の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.29,0.62)、発光ピーク波長が513nmの緑色発光が得られ、最高輝度は48000cd/m、外部量子効率は20.5%であった。
実施例2の有機EL素子と比較例2の有機EL素子の耐久性を、初期輝度2000cd/mで定電流駆動した場合の輝度半減時間で比較した。実施例2の有機EL素子の方が15倍長寿命であった。
〔実施例3(無界面型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、ホスト材料例示化合物2と正孔輸送材料TPDを質量比1:1で膜厚50nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物2と発光材料Ir(ppy)を質量比17:1で膜厚36nmに蒸着し、さらにこの上に例示化合物2を膜厚36nmに蒸着して有機層を作製した。この有機層の任意体積中の例示化合物2の含有率は50%以上であった。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して実施例3の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.30,0.61)、発光ピーク波長が515nmの緑色発光が得られ、最高輝度は31000cd/m、外部量子効率は17.2%であった。
実施例3の有機EL素子と比較例2の有機EL素子の耐久性を、初期輝度2000cd/mで定電流駆動した場合の輝度半減時間で比較した。実施例2の有機EL素子の方が18倍長寿命であった。
〔比較例3(積層型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、正孔輸送材料NPDを膜厚40nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物141と発光材料ルブレンを質量比10:1で膜厚20nmに蒸着し、さらにこの上に、電子輸送材料Aを膜厚40nmに蒸着して有機層を作製した。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して比較例3の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.50,0.46)、発光ピーク波長が567nmの黄色発光が得られ、最高輝度は26000cd/m、外部量子効率は2.5%であった。
Figure 2005085529
〔実施例4(無界面型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、ホスト材料例示化合物141と正孔輸送材料NPDを質量比1:1で膜厚40nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物141と発光材料ルブレンを質量比10:1で膜厚20nmに蒸着し、さらにこの上に、ホスト材料例示化合物141と電子輸送材料Aを6:1の質量比で膜厚40nmに蒸着して有機層を作製した。この有機層の任意体積中の例示化合物141の含有率は50%以上であった。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して実施例4の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.50,0.45)、発光ピーク波長が565nmの黄色発光が得られ、最高輝度は32000cd/m、外部量子効率は1.9%であった。
実施例4の有機EL素子と比較例3の有機EL素子の耐久性を、初期輝度2000cd/mで定電流駆動した場合の輝度半減時間で比較した。実施例4の有機EL素子の方が3倍長寿命であった。
〔実施例5(無界面型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、ホスト材料例示化合物141と正孔輸送材料NPDを質量比1:1で膜厚40nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物141と発光材料ルブレンを質量比10:1で膜厚20nmに蒸着し、さらにこの上に、例示化合物141を膜厚40nmに蒸着して有機層を作製した。この有機層の任意体積中の例示化合物141の含有率は50%以上であった。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して実施例5の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.51,0.45)、発光ピーク波長が567nmの黄色発光が得られ、最高輝度は30000cd/m、外部量子効率は2.0%であった。
実施例5の有機EL素子と比較例3の有機EL素子の耐久性を、初期輝度2000cd/mで定電流駆動した場合の輝度半減時間で比較した。実施例5の有機EL素子の方が3.5倍長寿命であった。
〔比較例4(積層型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、正孔輸送材料TPDを50nm蒸着し、この上にホスト材料例示化合物159及び発光材料Ir(ppy)を17:1の質量比で35nm蒸着し、この上に正孔阻止材料BAlqを10nm蒸着し、さらにこの上に電子輸送材料Alqを35nm蒸着した。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して比較例4の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.28,0.63)、発光ピーク波長が512nmの緑色発光が得られ、最高輝度は52000cd/m、外部量子効率は7.4%であった。
Figure 2005085529
〔実施例6(無界面型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、ホスト材料例示化合物159と正孔輸送材料TPDを質量比1:1で膜厚50nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物159と発光材料Ir(ppy)を質量比17:1で膜厚35nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物159と正孔阻止材料BAlqを質量比1:1で膜厚10nmに蒸着し、さらにこの上に、ホスト材料例示化合物159と電子輸送材料Alqを質量比6:1で膜厚35nmに蒸着して有機層を作製した。この有機層の任意体積中のホスト材料例示化合物159の含有率は50%以上であった。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して実施例6の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.31,0.61)、発光ピーク波長が515nmの緑色発光が得られ、最高輝度は53000cd/m、外部量子効率は7.0%であった。
実施例6の有機EL素子と比較例4の有機EL素子の耐久性を、初期輝度2000cd/mで定電流駆動した場合の輝度半減時間で比較した。実施例6の有機EL素子の方が2倍長寿命であった。
〔比較例5(積層型素子)〕
ホスト材料例示化合物159に代えて、例示化合物1を用いた以外は比較例4と同様にして比較例5の有機EL素子を作成した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.30,0.61)、発光ピーク波長が517nmの緑色発光が得られ、最高輝度は60000cd/m、外部量子効率は14.7%であった。
〔実施例7(無界面型素子)〕
ホスト材料例示化合物159に代えて、例示化合物1を用いた以外は実施例6と同様にして実施例7の有機EL素子を作成した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.31,0.61)、発光ピーク波長が514nmの緑色発光が得られ、最高輝度は55000cd/m、外部量子効率は12.9%であった。
実施例7の有機EL素子と比較例5の有機EL素子の耐久性を、初期輝度2000cd/mで定電流駆動した場合の輝度半減時間で比較した。実施例7の有機EL素子の方が8.3倍長寿命であった。
〔比較例6(積層型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、正孔輸送材料NPDを40nm蒸着し、この上にホスト材料例示化合物164及び発光材料Cを19:1の質量比で20nm蒸着し、この上に正孔阻止材料Bを10nm蒸着し、さらにこの上に電子輸送材料Alqを40nm蒸着した。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して比較例6の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.16,0.28)、発光ピーク波長が487nmの青色発光が得られ、最高輝度は20000cd/m、外部量子効率は3.1%であった。
Figure 2005085529
〔実施例8(無界面型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、ホスト材料例示化合物164と正孔輸送材料NPDを質量比3:2で膜厚40nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物164と発光材料Cを質量比19:1で膜厚20nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物164と正孔阻止材料Bを質量比1:1で膜厚10nmに蒸着し、さらにこの上に、ホスト材料例示化合物164と電子輸送材料Alqを質量比1:1で膜厚40nmに蒸着して有機層を作製した。この有機層の任意体積中のホスト材料例示化合物164の含有率は50%以上であった。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して実施例8の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.17,0.28)、発光ピーク波長が489nmの青色発光が得られ、最高輝度は17500cd/m、外部量子効率は2.9%であった。
実施例8の有機EL素子と比較例6の有機EL素子の耐久性を、初期輝度2000cd/mで定電流駆動した場合の輝度半減時間で比較した。実施例8の有機EL素子の方が4.3倍長寿命であった。
〔比較例7(積層型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、正孔輸送材料NPDを60nm蒸着し、この上にホスト材料例示化合物141及び発光材料ルブレンを10:1の質量比で40nm蒸着して有機層を作製した。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して比較例7の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.52,0.44)、発光ピーク波長が565nmの黄色発光が得られ、最高輝度は9700cd/m、外部量子効率は1.1%であった。
〔実施例9(無界面型素子)〕
比較例1と同様に洗浄したITO基板上に、ホスト材料例示化合物141と正孔輸送材料NPDを質量比1:1で膜厚60nmに蒸着し、この上に、ホスト材料例示化合物141及び発光材料ルブレンを質量比10:1で膜厚40nmに蒸着して有機層を作製した。この有機層の任意体積中のホスト材料例示化合物141の含有率は50%以上であった。得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを3nm蒸着した後アルミニウムを60nm蒸着して実施例9の有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子を比較例1と同様に評価したところ、CIE色度が(x,y)=(0.53,0.43)、発光ピーク波長が567nmの黄色発光が得られ、最高輝度は8700cd/m、外部量子効率は0.87%であった。
実施例9の有機EL素子と比較例7の有機EL素子の耐久性を、初期輝度2000cd/mで定電流駆動した場合の輝度半減時間で比較した。実施例9の有機EL素子の方が1.5倍長寿命であった。
以上の結果より、本発明の有機EL素子は、従来の積層型素子と比較して素子の耐久性が飛躍的に向上することがわかった。また、ホスト材料として本発明の金属錯体材料を用いた場合、耐久性向上効果がより顕著に現れ、さらに素子の外部量子効率も高いことがわかった。

Claims (13)

  1. 一対の電極間に有機層を有する有機電界発光素子であって、該有機層が、単一のホスト材料中に他の材料がドープされた少なくとも一つの領域と、該ホスト材料を含む少なくとも一つの発光領域とを含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 有機層が、単一のホスト材料中に正孔輸送材料がドープされた正孔輸送領域と、該ホスト材料を含む少なくとも一つの発光領域とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 有機層が、単一のホスト材料中に正孔輸送材料がドープされた正孔輸送領域、該ホスト材料中に発光材料がドープされた発光領域、及び電子輸送領域の三領域を含み、該電子輸送領域は、該ホスト材料中に電子輸送材料がドープされた電子輸送領域、又は該ホスト材料のみからなる電子輸送領域であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。
  4. 発光領域が、励起三重項状態から発光する発光材料を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  5. ホスト材料が正孔と電子の両電荷輸送性であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  6. ホスト材料が金属錯体材料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  7. ホスト材料が下記一般式(I)で表される金属錯体材料であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の有機電界発光素子。
    一般式(I)
    Figure 2005085529
    式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。X、Yは、それぞれ、Q1で表される原子群の構成原子と共に、Q、X1、Y、Mで形成されるキレート環以外の環を形成してもよい。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。Qは、X、Y、Mと共にキレート環を形成する原子群を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
  8. 一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(II)で表される金属錯体材料であることを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
    一般式(II)
    Figure 2005085529
    式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z21、Z22は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有してもよい。XとZ21、YとZ22及びZ21とZ22は、それぞれ、Z21、Z22、X、Y、Mで形成されるキレート環以外の環を形成してもよい。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
  9. 一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(III)で表される金属錯体材料であることを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
    一般式(III)
    Figure 2005085529
    式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、リン原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z31、Z32及びZ33は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有してもよい。XとZ31、YとZ33、Z31とZ32及びZ32とZ32は、それぞれ、Z31、Z32、Z33、X、Y、Mで形成されるキレート環以外の環を形成してもよい。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
  10. 一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(IV)で表される金属錯体材料であることを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
    一般式(IV)
    Figure 2005085529
    式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z41、Z42及びZ43は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Q41及びQ42は五員環又は六員環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
  11. 一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(V)で表される金属錯体材料であることを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
    一般式(V)
    Figure 2005085529
    式中、Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Yは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Z51、Z52及びZ53は炭素原子又は窒素原子を表し、可能な場合は置換基を有していてもよい。Q51及びQ52は五員環又は六員環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
  12. 一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(VI)で表される金属錯体材料であることを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
    一般式(VI)
    Figure 2005085529
    式中、R61、R62は水素原子又は置換基を表す。Zは酸素原子、硫黄原子、−C(R63)R64−、又は−NR65−を表す。R63、R64及びR65は水素原子又は置換基を表す。Yは酸素原子、硫黄原子、置換又は無置換の窒素原子を表す。Qは5員環又は6員環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
  13. 一般式(I)で表される金属錯体材料が、下記一般式(VII)で表される金属錯体材料であることを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
    一般式(VII)
    Figure 2005085529
    式中、Zは酸素原子、硫黄原子、−C(R73)R74−、又は−NR75−を表す。R73、R74及びR75は水素原子又は置換基を表す。Yは酸素原子、硫黄原子、置換又は無置換の窒素原子を表す。Q71は5員環又は6員環を形成するのに必要な原子群を表す。Q72はヘテロ環を形成するのに必要な原子群を表す。Mは金属イオンを表す。nは1以上の整数を表す。Lは配位子を表し、mは0以上の整数を表す。式中の各原子間の結合種は単結合、二重結合、三重結合、配位結合のいずれでもよい。
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