JP2005084349A - コンタクトレンズ用液剤およびそれを用いたコンタクトレンズの汚れ付着防止方法 - Google Patents

コンタクトレンズ用液剤およびそれを用いたコンタクトレンズの汚れ付着防止方法 Download PDF

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Abstract

【構成】
この発明は、水に溶解して硫酸イオンまたはアンモニウムイオンの少なくとも一種を生ずる化合物を、コンタクトレンズに対する汚れの付着を防ぐための有効成分として含有することを特徴とするコンタクトレンズ用液剤、およびそのような液剤を用いたコンタクトレンズの汚れ付着防止方法に関するものである。
【効果】
前記イオンを生ずる化合物を含有し、またはこれと第二の汚れ付着防止成分であるトロメタモール等とを組み合わせてコンタクトレンズ用液剤として使用することにより、コンタクトレンズに付着する汚れ、特に蛋白質汚れの付着を防止することについて極めて有効な効果が有り、コンタクトレンズの清浄状態を常に維持することができる。

Description

本発明は、コンタクトレンズに対する汚れの付着、特に、装用中に付着した蛋白質が汚れとしてコンタクトレンズに付着するのを防止する液剤に関するものであり、また、そのような液剤を用いたコンタクトレンズの汚れ付着防止方法に関する。
コンタクトレンズは人の眼に直接接触して使用されるので、これを安全且つ快適に装用するためには、定期的に洗浄・消毒等の手入れを行うことが必要となる。コンタクトレンズには涙液中の成分や、手指による取扱中に汚れが付着し、これを放置してそのまま使用を継続すれば、角膜や結膜に対し悪影響を及ぼすことが予想されるからである。また、これらの汚れが原因でコンタクトレンズを保存中に細菌などの微生物が増殖するおそれもあり、それらの微生物によっても眼感染症などを引き起こす可能性もある。特に、含水性ソフトコンタクトレンズを使用する場合には、表面親水性および表面電荷により細菌などが付着し繁殖しやすい環境にあることから、前記洗浄・消毒等のコンタクトレンズケアは、その重要性が増すこととなる。
コンタクトレンズに付着する汚れは、涙液中の蛋白質に由来する汚れと、眼脂、手指等による脂質汚れに大別され、それぞれに対応した洗浄処理が施される。一般的には、蛋白質汚れに対して蛋白分解酵素等を作用させて分解除去し、脂質汚れには界面活性剤を作用させて可溶化するというものである。また、これらの複合的な汚れにはカルシウム等の金属イオンが関与することもあり、それに対して金属キレート化剤を作用させる方法が用いられる。コンタクトレンズは眼に装用したときに涙に濡れやすくするためにハードコンタクトレンズであっても表面が親水化されており、また含水性ソフトコンタクトレンズにおいては素材が水を含む性質上、脂質汚れが付着し易いということはなく、界面活性剤により容易に除去できるため特に問題はない。しかし、蛋白質については親水性表面に対して付着しやすく、含水性ソフトコンタクトレンズにあっては素材の内部にまで侵入して、酵素処理だけで完全に汚れを取り除くことは困難であり、酵素自体が蛋白質であるので、他方ではこれが汚れの要因とも成りかねない。
一方、含水性ソフトコンタクトレンズの消毒法については、加熱消毒器を用いた熱消毒と、殺菌剤を含有する液剤に浸漬する化学消毒とがある。熱消毒は、化学消毒に比して、高い消毒効果と高い安全性に特徴があるが、コンタクトレンズに付着した蛋白質を熱変性させるために汚れが固着しやすいという欠点もある。このような汚れには前記のように蛋白分解酵素を用いればよいが、酵素は溶液中で不安定であるために、錠剤またはグリセリン等の有機液体に濃厚液として溶解して供給され、使用者が使用の都度溶解し又は希釈しなければならず、これが使用者にとっては面倒であった。また、定期的な蛋白分解酵素による処理では、処理直後は清浄化されるものの、次の酵素処理までに徐々に汚れが蓄積されることとなるため、その間におけるコンタクトレンズの装用感の低下も懸念され、毎日の処理の中でコンタクトレンズへの汚れ付着が効果的に防止されることが最も望ましいことである。
このような観点から、これまで種々の提案がされてきた。具体的には、以下の各種成分を含む溶液にコンタクトレンズを接触させることによる汚れ付着防止の為の手段であって、その成分が(1)グルタチオン、システインなどのチオール成分を含有する溶液(特表平6−507503号)、(2)プロタミン、ポリリジンなどを含有する溶液(特表平8−504346号)、(3)ホスホリルコリン基含有メタクリレートを共重合させたポリマーを含有する溶液(特開平7−166154号)、(4)2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール並びにこれらの塩を含有する溶液(特開平10−137427号)、(5)トロメタモールとノニオン界面活性剤とを含む溶液(特開平11−114028号)、(6)モリブデン酸2ナトリウム、タングステン酸ナトリウムなどのオキソ酸を含有する溶液(再公表00/11514号)、などが挙げられる。しかし、前記いずれの溶液であっても、コンタクトレンズ装用者によって汚れ易さに差があるためにコンタクトレンズへの蛋白質汚れ付着を完全に排除することは困難であり、このような汚れ付着防止効果については未だ確立された技術とは言い難く、より高い汚れ付着防止効果が求められているのである。
特表平 6−507503 号公報 特表平 8−504346 号公報 特開平 7−166154 号公報 特開平10−137427 号公報 特開平11−114028 号公報 再公表00/ 11514 号公報 特開平 3− 86170 号公報 再公表91/ 4060 号公報 特開2000−347141号公報 特開平 3−284604 号公報
ここにおいて、本発明は、上述した事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、コンタクトレンズケアを簡便にし、しかも常に清浄な状態に保つために、装用中に付着した蛋白質が汚れとして付着するのを防止するのに有効なコンタクトレンズ用液剤を提供することにあり、またそのような液剤を用いたコンタクトレンズの汚れ付着防止方法を提供することも、その課題とするものである。
そして、本発明にあっては上記課題を解決するために、以下に示す液剤を提案するものである。すなわち、水に溶解して硫酸イオンまたはアンモニウムイオンの少なくとも一種を生ずる化合物を、コンタクトレンズに対する汚れの付着を防ぐための有効成分として含有することを特徴とするコンタクトレンズ用液剤を、その要旨とするものである。そして、前記化合物が、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、クエン酸三アンモニウムからなる群より選択される一種以上であって、これらの化合物を水に溶解したときに生ずる硫酸イオン、アンモニウムイオンの作用により、コンタクトレンズに対する汚れ、特に蛋白質汚れの付着を、効果的に防止することができるのである。
なお、本発明に従うコンタクトレンズ用液剤にあっては、前記少なくとも一種の化合物が、0.05〜2.5w/v%の範囲で含有することにより、溶液の浸透圧が生理的なレベルにあることから、コンタクトレンズと共に直接眼に持ち込まれても刺激などがないコンタクトレンズ用液剤が得られることとなる。
本発明のコンタクトレンズ用液剤には、更にコンタクトレンズに対する汚れの付着を防ぐための第二成分としてトロメタモール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール並びにこれらの塩からなる群より選択される一種以上を含めることも可能である。これらの成分は、従来技術において述べたようにコンタクトレンズに対する蛋白質汚れの付着防止効果があり、本発明の硫酸イオン乃至アンモニウムイオンとの相乗作用により、その効果がより高められることとなる。
また、本発明は、上記のコンタクトレンズ用液剤を用いて、これにコンタクトレンズを接触させることからなるコンタクトレンズの汚れ付着防止方法をも、その要旨とするものである。そして、含水性ソフトコンタクトレンズを適用する場合には、80℃以上で5分間以上接触せしめることにより、同時に消毒処理をも行なわれ得ることとなる。特に含水性コンタクトレンズには毎日の消毒が必須であり、このような同時処理は、コンタクトレンズの使用者にとって簡便なケア方法を提供するものである。
さらに、本発明に従うコンタクトレンズの汚れ付着防止方法の別の好ましい態様によれば、前記コンタクトレンズ用液剤に、有効量の殺菌剤を含有させると共に、コンタクトレンズを室温下にて接触させることにより、同時に消毒処理も行うことができる。本発明方法によれば、ハード、含水・非含水ソフトの区別無くすべてのコンタクトレンズに適用できる消毒と汚れ付着防止方法を提供するものである。ハード系コンタクトレンズまたは非含水ソフトコンタクトレンズに対しては特に消毒が必須とされている訳ではないが、レンズに付着する汚れが原因で細菌などが繁殖するおそれを否定することはできず、むしろ積極的に消毒する方が望ましい場合も考慮されるところ、本発明の様に汚れの付着防止液剤の接触と同時に、コンタクトレンズの消毒をもなしうるものであれば、コンタクトレンズの装用者にとってより清潔な使用環境を提示できるものと考えられるからである。
本発明の液剤は、汚れが付着しないようにする効果を奏するものであるが、他の液剤の使用によりコンタクトレンズに既に汚れが付着してしまった場合や、本発明の液剤の使用によってもなお汚れが付着してしまった場合には、本発明に係る液剤に更に有効量の蛋白質分解酵素を含有させると共に、コンタクトレンズを室温下にて接触させることにより、同時に洗浄処理を行なうことができる。コンタクトレンズに付着する汚れの程度は個人差が大きいため、充分な洗浄力を確保するためである。
本発明には、コンタクトレンズに汚れが付着することを防止するための成分として水に溶解して硫酸イオンまたはアンモニウムイオンの少なくとも一種を生ずる化合物を含有するものであるが、これらのイオンを単に含有せしめるだけでコンタクトレンズへの蛋白質などの付着を防止し、コンタクトレンズを清浄に保つことにより安全で快適な装用を実現しようとするものである。これらのイオンの添加が汚れの付着防止に効果がある理由については未だ解明されてはいないが、これらのイオンには、水素結合を強める作用(いわゆるアンチカオトロピック)がある点において共通し、その作用が蛋白質の構造安定化に何らかの寄与しているのではないかと考えられる。
前記イオンを生ずる化合物としては硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、クエン酸三アンモニウムなどがあげられる。これらの化合物の中には、コンタクトレンズ用溶液の浸透圧調製のために添加される例示として挙げられているものもある。例えば従来技術として、硫酸カリウムや硫酸ナトリウムについては、特開平3−86170号、再公表91/4060号に、硫酸マグネシウムについては特開2000−347141号に記載されている。しかし、前記各公報に記載されているのは、コンタクトレンズ用溶液の浸透圧調製剤の一例として記載されているにすぎず、現実に使用されているものは塩化ナトリウムであって、このことはコンタクトレンズを扱う業界において公知の事実である。また、再公表91/4060号においては硫酸ナトリウムが使用されている実施例が記載されているが、溶液に電流を流すという特殊な状況下での使用を考慮したためであり、塩化ナトリウムを使用した場合には溶液中に塩素を生じ、コンタクトレンズ素材に悪影響を及ぼすためにあえて硫酸ナトリウムを使用したものである。また、特開平3−284604号には、還元剤の分解防止のために硫酸ナトリウムが添加される記載があるが、当該公報においても硫酸ナトリウムがコンタクトレンズへの汚れ付着防止効果を有する旨の記載またはその示唆すらされていない。従って、前記各文献の記載からは、これらの化合物が水に溶解したときに生ずる硫酸イオンやアンモニウムイオンが特異的な蛋白質汚れの発生を抑える効果を有することを予見することは不可能なのである。
前記化合物のうち、溶解度や安全性、他の任意成分との組み合わせ易さなどを考慮すると、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、塩化アンモニウムが好ましく、特に硫酸イオンとアンモニウムイオンを両者同時に生じさせる硫酸アンモニウムが好ましい。これらの化合物の使用量は、水に溶解したときのイオン濃度として表した場合、硫酸イオンのモル濃度で5〜150m mol/l、好ましくは20〜100m mol/lの範囲であり、アンモニウムイオンの場合には、10〜300m mol/l、好ましくは40〜200m mol/lの範囲となる。前記濃度以下で使用してもコンタクトレンズに対する汚れ付着防止効果を発現することは困難であり、また前記濃度以上であると、溶液の浸透圧が高くなってコンタクトレンズとともに眼に持ち込まれた場合に刺激が生ずるおそれがあるからである。また、前記化合物のw/v%濃度で表した場合には、使用する化合物の分子量や電離度により異なるが、0.05〜2.5w/v%の範囲で使用することが好ましく、さらに好ましくは、0.2〜1.5w/v%の範囲が好ましい。
また、前記化合物を含有する本発明のコンタクトレンズ用液剤のpH値は、眼に適用した場合に許容される範囲であって、5.0〜9.0の範囲が効果的であり、好ましくは6.0〜8.0の範囲とされるのである。pHが前記範囲よりも高い場合、低い場合のいずれであっても、眼に対する刺激や障害を惹起するおそれがあり、含水性ソフトコンタクトレンズの場合には、レンズのサイズ変化をも生じ、使用に際して問題があるからである。そして、そのようなpHを有効に且つ眼に対して安全な範囲に保つために、従来から公知のpH緩衝剤の中から適宜に選択されて用いることができ、例えばホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤などが一般的であるが、後述の第二成分を緩衝剤として兼用することも可能である。
本発明にはさらに、コンタクトレンズに対する汚れの付着を防ぐための第二成分としてトロメタモール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール並びにこれらの塩からなる群より選択される一種以上を含めることができる。これらの成分はすでに汚れ付着防止効果を有することが公知となっている化合物であるが、本発明の化合物と組み合わせることにより、相乗的な効果を奏するのである。これらの第二成分は、0.01〜3w/v%の範囲で用いられ、好ましくは0.05〜2w/v%、更に好ましくは0.2〜1w/v%の範囲で特に有効な効果を示す。かかる第二成分の濃度が0.01w/v%よりも低い場合には、第二成分を添加した意義(コンタクトレンズへの汚れ付着防止のため)が失われるからであり、またその濃度が3w/v%よりも高くなると液剤の浸透圧が高くなって、眼に刺激を与えるようになるおそれがあるからである。また、第二成分を緩衝剤としても兼用する場合には、pHの調製のために酸が使用される。そのような酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、ホウ酸等が例示でき、これらのなかでも硫酸が特に好ましい。なお、上記列挙の第二成分以外の化合物であっても汚れ付着防止効果のある成分として知られているグルタチオン、システイン、プロタミン、ポリリジン、ホスホリルコリン基含有ポリマーなどを、硫酸イオンやアンモニウムイオンに組み合わせて使用することも可能である。
こうして調製されたコンタクトレンズ用液剤をレンズケースに注ぎ、装用後のコンタクトレンズを浸漬するだけで、コンタクトレンズへの汚れ付着が防止される。コンタクトレンズの取り扱いは従来と特に変わることなく、本発明の液剤に室温下で保存するだけでよい。また、コンタクトレンズの汚れを効率的に取り除く方法としては、本発明の液剤を数滴コンタクトレンズに接触させ、これをこすり濯ぎなどして物理的に除去することも可能である。この場合には、レンズ表面に付着するごみや埃などの蛋白質に由来しない汚れについても除くことができるので、コンタクトレンズをより清浄な状態に保つことができる。
含水性ソフトコンタクトレンズを使用する場合には、上記のようにレンズケースに浸漬した状態で密閉し、個別の加熱消毒器にセットして、例えば80℃以上で5分間以上、好ましくは80〜110℃の温度で5〜60分処理することにより、消毒処理を行いつつ、コンタクトレンズの汚れ付着防止をすることができる。本発明のコンタクトレンズ用液剤は、100℃前後の加熱によって化合物が変性したり分解したりするおそれはないため、現在市販のいずれの消毒器と組み合わせても特に問題がなく、例えば消毒器を酵素含有溶液との組み合わせで使用した場合であっても、新たに消毒器を変更することなく、従来使用してきた酵素含有溶液の代わりに本発明の液剤を使用するだけで良い。従って、他のケアシステムを用いてきたコンタクトレンズ使用者に、新たにレンズケースや機具変更などの出費を要求することなく、広く一般ユーザーに受け入れられやすい方法を提供することができる。
また、本発明の液剤には更に、従来より公知の殺菌剤を従来公知の濃度にて含有させることにより、上記同様消毒処理と、コンタクトレンズの汚れ付着防止処理を同時に行うことができる。含水性ソフトコンタクトレンズには毎日の消毒が義務付けられており、化学消毒法が普及した現在、当該消毒方法と組み合わせることができることは勿論、ハードコンタクトレンズや、非含水ソフトコンタクトレンズに対しては必ずしも消毒が必要ではないが、保存期間が長期に渡るなど、溶液中の細菌等の増殖を抑える意味でも当該方法は非常に有用である。公知の殺菌剤としては、ソルビン酸、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩、ポリクワテリウム1、過酸化水素などより適宜選択される。これらの殺菌剤の濃度は、殺菌剤の種類や所望の殺菌効果、他の添加物との係わりなど液剤全体の処方として決定されるものであるが、具体的には、グルコン酸クロルヘキシジンでは0.1〜50ppmの範囲で、ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩では0.01〜5ppmの範囲で、ポリクワテリウム1では1〜50ppmの範囲で添加して用いることができる。そしてこの溶液にコンタクトレンズを浸漬するだけで、消毒と汚れ付着防止という基本的な毎日のケアが行われることとなる。このような処理方法は、特別装置を必要とせず、装用後のレンズを保存するだけであって、使用者のコンプライアンス(すなわち使用者が規則的にかつ一定の処理をするということ)が得やすいものである。
ところで、コンタクトレンズに付着する汚れの程度は、個人差が大きい為、本発明の液剤浸漬のみでは効果が完全でない場合もあり、また従来のケア方法を採用していた結果、付着した汚れがコンタクトレンズに残留したまま、本発明の処理方法に切り替える使用者もいる場合なども考慮すると、本発明の液剤にさらに、有効量の蛋白分解酵素を含有させることによって、より強力なコンタクトレンズの洗浄が可能となる。本発明の液剤は、コンタクトレンズに汚れが付着することを防止するものであるが、付着してしまった汚れを除去することを目的とするものではないため、このような処理方法が有効となるからである。このような蛋白分解酵素としては従来公知の酵素から適宜選択されることとなるが、具体的には、セリンプロテアーゼとして「ビオプラーゼ」(ナガセケムテックス株式会社製)、「クリアレンズプロ」(ノボザイムスジャパン株式会社製)、「アルカリプロテアーゼGL−440」(協和エンザイム株式会社製)等を使用することができる。なお、使用濃度は目的とする洗浄効果を調べた上で適宜に決定されることとなるが、一般に0.1〜10w/v%の割合で、好ましくは0.5〜5w/v%の割合となるように配合される。
また、本発明のコンタクトレンズ用液剤には、前記以外にも、従来公知の成分を種々選択して添加することもできる。そのような、他の添加成分としては、例えば、等張化剤、界面活性剤、キレート化剤、増粘剤、清涼化剤などを挙げることができ、それらは、生体に対して安全であり、コンタクトレンズの素材に悪影響を与えることがないという必須要件を満足するものであれば、適宜組み合わせて用いることが可能である。なお、これらの添加により本発明の汚れ付着防止効果が妨げられることが無いものとすることは無論である。
等張化剤は、コンタクトレンズ用液剤を涙液と同程度の浸透圧となるように設定し、液剤が眼に入ったときでもしみたりしないようにするためのもので、生理的に適合するものであればよい。具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール等を使用することができる。本発明の必須成分である硫酸イオンまたはアンモニウムイオンを生じる化合物も、等張化剤としても働くので、両者を併せた使用濃度から当該溶液の調製後の浸透圧が、200〜600mOsm程度、好ましくは220〜450mOsmに調製されることとなる。なお、本発明の第二成分であるトロメタモール等も、等張化剤として機能するので、前記成分と併せた調製後の本発明液剤の浸透圧が前記範囲であることを要する。
界面活性剤としては、前記要件を満足するものであれば、カチオン性、アニオン性、両性、非イオン性界面活性剤の何れを用いてもよいが、コンタクトレンズへの吸着が少ないことを考慮して、非イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。具体的には、ポリオキシエチレン−ポリオキシエチレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンのエチレンジアミン縮合物、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(30)ソルビット、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン−ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等を挙げることができる。そして、それらの濃度は洗浄効果に応じて適宜選択されるものであるが、一般に、0.005〜5w/v%、好ましくは0.02〜1w/v%の範囲で含有せしめられる。
またキレート化剤としては、カルシウムなどの無機質汚れを除去するために用いられ、一般的には、エチレンジアミン四酢酸及びその塩、ニトリロ三酢酸及びその塩、クエン酸及びその塩、ポリリン酸及びその塩などが挙げられるが、その中でも特にエチレンジアミン四酢酸及びその塩が好ましい。当該物質は、コンタクトレンズ用の溶液に最も使用され、その使用実績からみても安全性等に問題はないものである。この使用濃度は、0.001〜1w/v%、好ましくは0.01〜0.2w/v%とされる。前記0.001w/v%よりも少ないとキレート効果を充分に発現できず、また1w/v%より多くてもそれ以上の効果が得られることはないからである。
増粘剤には、液剤の粘度の調製の他、コンタクトレンズのこすり洗浄をするに際しレンズと指との間のクッション剤として作用し、或いはレンズ表面に適度に吸着してレンズと角膜とのクッション剤としても機能する。具体的には、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらの1種以上を適宜選択して、0.01〜10w/v%、好ましくは0.1〜5w/v%程度である。前記濃度より低いと、所望の増粘効果が得難く、また、前記濃度より高い場合には、液剤の粘度が高くなりすぎて使用時に支障があるようになるからである。
清涼化剤は、清涼感や爽快感を起こさせながら、疲れ眼を解消するような作用を有する。眼に対して安全であることは無論であるが、その他にコンタクトレンズに過濃度に吸着しないことや、レンズ材質に悪影響のないこと、などが必要とされ、具体的には、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール等があげられる。これらは、0.0001〜0.5w/v%、好ましくは0.0005〜0.2w/v%で用いられる。
上述したように、本発明のコンタクトレンズ用液剤は、コンタクトレンズに蛋白質等の汚れが付着することを防止しつつ使用させるものである。従って常に清浄なコンタクトレンズを装用することができるので、汚れたらコンタクトレンズを洗浄するというようないわゆる対処療法的なものでなく、コンタクトレンズ装用による眼に対する生理的負担を軽減することができるのである。また、液剤の使用方法は基本的にはコンタクトレンズを浸漬するだけであるので、使用方法が簡便であり、使用者のコンプライアンスが得られるものなのである。
以下本発明をより具体的に明らかにするために、本発明の幾つかの実施例を示しながら説明する。なお、表中の組成物の濃度単位は特に断りのない限り、w/v%として記載してある。
下記の手順に従って表1に示す処方の本発明例1〜3のコンタクトレンズ用液剤を、それぞれ調製した。まず、硫酸アンモニウム:0.74g、塩化ナトリウム:0.5gを適量の精製水に溶解し、希水酸化ナトリウム溶液でpHを約7に調整し、精製水を加えて100mlに定容して、本発明のコンタクトレンズ液剤(本発明例1)を調製した。当該液剤は硫酸イオンを56.0mmol/l、アンモニウムイオンを112.0mmol/l含む。調製後の液剤のpH、浸透圧を測定し、その結果を表1に併記した。本発明例2〜3についても同様に調製後、pHを測定した。一方、これら硫酸イオンおよびアンモニウムイオンを含有しない溶液を比較液1〜3として調製し、表1に記載した。
−汚れ付着防止効果試験−
表1の各種液剤に、蛋白汚れ成分として卵白リゾチームを0.1%になるように溶解して試験液を作成し、各試験液1.0mlをレンズケースに入れ、含水性ソフトコンタクトレンズ(メニコンソフトMA:販売元株式会社メニコン)を1枚各試験液中に浸漬して、これをコンタクトレンズ用煮沸消毒器(ライザーミニ:タニカ電器製)にセットして加熱し、100℃で10分以上の煮沸処理を行った。煮沸処理後、それぞれのレンズを取り出し、生理食塩水中にて実体顕微鏡で10倍に拡大して観察したところ、比較液1〜3で処理したレンズには汚れがレンズ全体に付着して白くなっていたが、本発明例1〜3で処理したレンズは透明で汚れが確認できなかった。
また、煮沸処理レンズに付着したリゾチームの蛍光強度(励起波長280nm/蛍光波長340nm)を蛍光光度計を用いて測定したところ、表1に示すように、本発明例1〜3については蛋白質の蛍光強度が非常に低く、それに対して比較液1〜3については蛋白質の蛍光強度が非常に高いことが明らかである。蛍光強度は、蛋白質の付着濃度に比例するから、本発明の液剤は優れた蛋白質汚れ付着防止効果を有することが分かる。比較液2及び3で使用した化合物は、一般に変性蛋白質を可溶化する効果を有する成分として当分野において用いられているものであるが、本試験においてはコンタクトレンズに対する汚れ付着防止効果を発揮していない。すなわち、この試験は、蛋白質が多量に存在している状態でレンズを煮沸処理すると、蛋白質汚れとしてレンズに付着しやすいことを利用したいわゆる過酷試験であることを意味している。実際の使用においては、装用によりレンズに付着した少量の蛋白質が処理液中に持ち込まれることとなり、ただ一度の煮沸によってレンズが白濁したり、表1に示すような蛍光強度を示すことはないが、このような汚れは使用を継続することにより蓄積されることとなる。そして、定期的(通常週1回程度)な蛋白除去によりレンズから汚れを除去できたとしても、処理と処理との間では、レンズ汚れは付着したままで有り、コンタクトレンズの快適な装用を保証するためには、毎日のケアで汚れが付着しないようにすることが重要であることが分かるのである。なお、蛍光強度は、レンズ材質によりレンズ自体から検出される場合もあるため、予め、未処理のレンズ材質の蛍光を測定し、これを差し引いた値として示したものである。
Figure 2005084349
本発明における第二成分との組み合わせについて、蛋白質汚れ付着防止の相乗効果を検討した。まず、実施例1と同様にして、下記表2に示す本発明例4〜10のコンタクトレンズ用液剤を調製した。なお、pH調整に際しては、各添加成分を調製した後の液性により、希塩酸もしくは希水酸化ナトリウム溶液を使用した。調製後の液剤のpH、浸透圧を測定し、その結果を表2に併記した。一方、硫酸イオンおよびアンモニウムイオンを含有しない溶液を比較液4として調製し、表2に記載した。
次いで、前記汚れ付着防止効果試験と同様の操作を行うことにより、レンズの外観および蛍光強度を測定したところ、表2に示すように、本発明例4〜10の何れについても外観は透明であり、また蛍光強度も低い値であった。それに対して比較液4で処理したレンズについては、外観において問題はなく、一般的なレンズ保存液(生理食塩水など)を基準とするとかなり汚れ付着防止効果があるが、本発明例に比較すると有意に高い値を示しており、本発明の液剤に第二成分を添加することにより、さらに優れた蛋白質汚れ付着防止効果を発揮することが分かる。
Figure 2005084349
本発明における液剤にさらに他の任意成分を組み合わせて(本発明例11〜12)、蛋白質汚れ付着防止効果を試験したときの結果を表3に示した。組み合わせた成分は、キレート剤としてのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムおよび、非イオン界面活性剤としてのテトラオレイン酸ポリオキシエチレン(30)ソルビットであるが、レンズの外観、蛍光強度の結果より、付着防止効果に対して何らの悪影響もないことが分かる。これらの成分は本発明の液剤のみでは除去できない、カルシウム等の金属イオンが関与する汚れや、眼脂などの脂質汚れを除去するための成分である。
Figure 2005084349
*1:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム
*2:テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(30)ソルビット
本発明の液剤に、殺菌剤を添加してコンタクトレンズ用の多目的ソリューションを調製したときの消毒効果について確認するために以下の試験を行った。
―消毒効果試験―
供試菌として、黄色ブドウ球菌(S.a.:Staphylococcus aureus ATCC 6538)、セラチア・マルセセンス(S.m.:Serratia marcescens ATCC 13880)、またはカンジダ・アルビカンス(C.a.:Candida albicans ATCC 10231)、フザリウム・ソラニ(F.s.:Fusarium solani ATCC 36031)を用た。黄色ブドウ球菌、セラチア・マルセセンスについては、トリプトソイ寒天培地(栄研化学製)にて33℃×24時間培養したものをダルベコりん酸緩衝液(以後DPBST(-)という;ISO/FDIS14729参照)に懸濁し、カンジダ・アルビカンスについては、サブローブドウ糖寒天培地(和光純薬工業製)にて33℃×24時間培養したもの、DPBST(-)に懸濁し、10〜10cfu/mLの供試菌液となるように調製した。フザリウム・ソラニについては、ポテトデキストロース寒天培地(和光純薬工業製)で23℃×10日間培養したものを、DPBST(-)を用いて、培地の表面より掻き取り、次いで、菌糸を取り除くため、滅菌済ポリプロピレンウールで濾過した後、10〜10cfu/mlの胞子浮遊液とした。
一方、殺菌剤としてポリヘキサメチレンビグアニドを添加したコンタクトレンズ用の多目的ソリューションについて、下記表4に示される本発明例13〜14の成分組成で調製するとともに、そのpH、浸透圧を調整した。こうして得られた各種コンタクトレンズ用液剤の10mlを、それぞれ、ポリプロピレン製滅菌済試験管に取り、そこへ各種の供試菌液の0.05mlを加えた。その後、それら各種の供試菌液配合液を、23℃の恒温槽中にて保管し、そして該配合液の調製から4時間後に各配合液の一定量を取り出し、それぞれの配合液について、滅菌済DPBST(-)を用いて希釈し、混釈平板法によって生菌数を調べた。この混釈平板法における培養には、黄色ブドウ球菌、セラチア・マルセセンスについてはSCDLP寒天培地(栄研化学)を用いて33℃×3日間の条件で培養し、カンジダ・アルビカンスについてはGPLP寒天培地(和光純薬工業)を用いて、33℃×3日間の条件で培養し、またフザリウム・ソラニについてはGPLP寒天培地を用いて23℃×5日間の条件で培養した。そして、かかる測定にて得られた生菌数から、前記供試菌液の添加された液剤の4時間後の生菌数を算出した後、下記の計算式に従って、対数に換算した菌減少量を求めた。

菌減少量〔対数換算〕=LOG(接種直後の供試菌液配合液1ml中の生菌数)−LOG(処理後の供試菌液配合液1ml中の生菌数)

上記の方法により、接種直後の生菌数と、混合から4時間後の生菌数を求め、消毒効果を表5に示した。
Figure 2005084349
*1:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム
*2:テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(30)ソルビット
*3:ポリヘキサメチレンビグアニド
Figure 2005084349
かかる表5の結果から、本発明に従うコンタクトレンズ用液剤が、優れた消毒効果を示すことが確認された。また、本発明の硫酸イオン、アンモニウムイオンによる蛋白質汚れ付着防止効果があることは先に示した例より明らかであり、1本の液剤でコンタクトレンズを多目的に使用できることが分かる。
本発明例に係るコンタクトレンズ用液剤に酵素を組み合わせた時の洗浄効果を調べるために、以下の手順で試験を実施した。まず、蛋白質汚れを付着させる溶液として精製水100ml中に、蛋白成分(アルブミン:0.388g、γ−グロブリン:0.161g、リゾチーム:0.120g)と、無機成分(塩化ナトリウム:0.9g、塩化カルシウム・二水塩:0.015g、リン酸二水素ナトリウム・二水塩:0.104g)を含む人工涙液を調製した。そして、ハードコンタクトレンズ(メニコンEX:株式会社メニコン製)を14枚準備し、これらのレンズをそれぞれ前記人工涙液5ml中に浸漬して、60℃で2時間加熱した。このレンズを取り出して余分な蛋白質をかるくこすり落とした後、これらのレンズを生理食塩水中に浸漬して、暗視野実体顕微鏡を用いて10倍に拡大して観察したところ、いずれのレンズにも全面に白い蛋白質汚れが付着していることが確認された。次いで、本発明例1〜14に係わるコンタクトレンズ用液剤に、市販の酵素液剤(プロテオフ:販売元株式会社メニコン)を1滴滴下してた、混合溶液に、前記蛋白質汚れの付着したレンズを室温で4時間浸漬した。浸漬後レンズを取り出し、生理食塩水中に浸漬して、暗視野実体顕微鏡を用いて10倍に拡大して観察したところ、蛋白質の汚れが完全に除去されていることが確認された。
上記実施例5の結果から、本発明のコンタクトレンズ用液剤は、酵素液剤と組み合わせて使用することで、蛋白質汚れに対する高い洗浄力があることが分かる。
以上の説明から明らかなように、本発明に従うコンタクトレンズ用液剤を用いることによって、コンタクトレンズに付着する汚れ、特に蛋白質汚れの付着を防止することについて極めて有効な効果が有り、毎日の汚れ付着を防止することから、従来の定期的汚れ除去に比べてコンタクトレンズの清浄状態を常に維持することができる。また、本発明に係るコンタクトレンズ用液剤に、適宜添加成分を選択して組み合わせることにより、蛋白質汚れ付着防止だけでなく、熱消毒処理、化学消毒処理、酵素洗浄処理など、コンタクトレンズのケアに必要な処理を同時に行う、多目的ソリューションとして使用することもできる処理方法を提供することができるのである。

Claims (9)

  1. 水に溶解して硫酸イオンまたはアンモニウムイオンの少なくとも一種を生ずる化合物を、コンタクトレンズに対する汚れの付着を防ぐための有効成分として含有することを特徴とするコンタクトレンズ用液剤。
  2. 前記化合物が、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、クエン酸三アンモニウムからなる群より選択される一種以上である請求項1記載のコンタクトレンズ用液剤。
  3. 前記化合物が、0.05〜2.5w/v%の範囲で含有することを特徴とする請求項1乃至2に記載のコンタクトレンズ用液剤。
  4. 前記液剤に更にコンタクトレンズに対する汚れの付着を防ぐための第二成分としてトロメタモール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール並びにこれらの塩からなる群より選択される一種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至3記載のコンタクトレンズ用液剤。
  5. 前記第二成分が、0.01〜3w/v%の範囲で含有されていることを特徴とする請求項4記載のコンタクトレンズ用液剤。
  6. 請求項1乃至5記載のコンタクトレンズ用液剤にコンタクトレンズを接触させることからなるコンタクトレンズの汚れ付着防止方法。
  7. 前記方法が、含水性ソフトコンタクトレンズを、80℃以上で5分間以上接触せしめることにより、同時に消毒処理をも行うことからなる請求項6記載のコンタクトレンズの汚れ付着防止方法。
  8. 前記コンタクトレンズ用液剤に更に有効量の殺菌剤を含有させると共に、コンタクトレンズを室温下にて接触させることにより、同時に消毒処理をも行うことからなる請求項6記載のコンタクトレンズの汚れ付着防止方法。
  9. 前記コンタクトレンズ用液剤に更に有効量の蛋白質分解酵素を含有させると共に、コンタクトレンズを室温下にて接触させることにより、同時に洗浄処理をも行うことからなる請求項6記載のコンタクトレンズの汚れ付着防止方法。
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