JP2005083775A - 穀粒選別装置 - Google Patents

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聡 島内
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浩 門田
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和彦 宮本
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哲 野上
Akito Nishimura
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Abstract

【課題】 従来の穀粒選別装置の画像処理においては、穀粒領域が互いに接触したり又は重なりあったりした場合に、本来複数であるはずの穀粒領域を1つの穀粒領域として認識されるため、画像処理によって1つの穀粒として切り出される処理が行われてしまう問題等があった。
【解決手段】穀粒を撮像し、該撮像によって取得された画像データに基づいて穀粒の良又は不良の判断を行うことによって、不良の穀粒を選別除去する穀粒選別装置において、上記画像データを2値化する2値化手段と、該2値化手段によって2値化された画像データに含まれる穀粒領域を抽出し、該抽出した穀粒領域を収縮する収縮手段と、該穀粒領域の重心を算出する重心算出手段と、該収縮手段によって収縮された穀粒領域を膨張する膨張手段と、該穀粒領域を切り出す切り出し手段と、を具備することを特徴とする穀粒選別装置1として構成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、米類、麦類、大豆類、そば類等の穀粒のうち、良粒と、不良粒又は異種粒と、を選別するための穀粒選別装置に関するものである。
従来より、例えば、米類、麦類、大豆類、そば類等の穀粒のうち、良粒と、不良粒又は異種粒と、を選別するための穀粒選別装置がある。
この穀粒選別装置は、例えば、玄米等の穀粒をフィーダ(又はシュート)より流し落とす(流下する)際に、光学的に穀粒の画像データを取得し、該画像データに所定の処理を施して分析を行うことによって穀粒の良又は不良を選別していた。
この選別手法の具体例としては、例えば、穀粒表面からの反射光の波長分布や、画像データ中における穀粒の画像部分である穀粒領域の大きさを分析することによって、該穀粒の良又は不良を判断していた。
このような手法による選別処理を、ニューラルネットワークを用いて行っている例としては下記特許文献1等がある。
特開2002−312762号公報
ところで、上述のフィーダ(又はシュート)より流し落とされる穀粒は、常に互いが離れた状態(離間状態)で流下しているわけではなく、互いに接触したり或いは重なりあったりしている。
このように穀粒が互いに接触したり又は重なりあったりした場合に、穀粒の画像データを取得しても、本来複数であるはずの穀粒は、1つの穀粒領域として認識されるため、画像処理によって1つの穀粒として切り出される処理が行われてしまう問題等がある。
上述のように本来複数であるはずの穀粒を1つの穀粒と判断してしまうと、例えば、不良粒に接触している良粒までも選別処理において選別除去してしまう問題が発生する。
即ち、穀粒選別装置において、画像処理は、穀粒を選別する上での重要なファクターとなるため、画像処理の性能向上が結果的に選別精度の向上となる。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、穀粒の流下状態に左右されることなく、精度よく穀粒を選別することを可能にする穀粒選別装置を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、穀粒を撮像し、該撮像によって取得された画像データに基づいて穀粒の良又は不良の判断を行うことによって、不良の穀粒を選別除去する穀粒選別装置において、
上記画像データを2値化する2値化手段と、
該2値化手段によって2値化された画像データに含まれる穀粒領域を抽出し、該抽出した穀粒領域を収縮する収縮処理を行う収縮手段と、
該収縮手段によって収縮された穀粒領域の重心を算出する重心算出手段と、
該収縮手段によって収縮された穀粒領域を膨張する膨張処理を行う膨張手段と、
該膨張手段によって膨張された穀粒領域を切り出す切り出し手段と、
を具備することを特徴とする穀粒選別装置として構成している。
請求項2においては、前記切り出し手段は、前記重心算出手段によって算出された重心を基点とする図形を切り出してなる穀粒選別装置として構成している。
請求項3においては、前記2値化手段によって2値化された後に、凹状部分の凹部を更に深くする切れ込み強調処理を行ってなる穀粒選別装置として構成している。
請求項4においては、前記2値化手段によって2値化された後に、前記切り出し手段は、前記穀粒領域の重なり度合いに関する情報に基づいて、穀粒領域を切り出してなる穀粒選別装置として構成している。
請求項5においては、逐次撮像される画像データ中における穀粒領域に関し、互いに離間する穀粒領域が時間の経過によって接触した場合に、その接触位置に関する情報を取得することによって、前記切り出し手段は、該接触した穀粒領域を切り出してなる穀粒選別装置として構成している。
請求項6においては、前記膨張手段は、膨張方向に応じて異なる長さ又は割合で収縮後の穀粒領域を膨張してなる穀粒選別装置として構成している。
請求項7においては、前記収縮手段による処理の後に、前記穀粒領域の中心位置又は形状に関する情報を取得するための情報取得手段を更に具備してなる穀粒選別装置として構成している。
請求項8においては、良穀粒又は不良穀粒の選別に関する学習を行うための良穀粒学習モード又は不良穀粒学習モードにて、穀粒の良又は不良に関するデータを収集する学習手段を更に具備してなる穀粒選別装置として構成している。
請求項9においては、撮像によって取得した画像データ中における穀粒領域を回転するための回転処理手段を更に具備してなる穀粒選別装置として構成している。
請求項10においては、前記穀粒を撮像する撮像手段としてラインセンサカメラを用いてなる穀粒選別装置として構成している。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1により、2以上の穀粒領域が接触するような場合であっても、接触する穀粒領域同士を分離して切り出すことが可能となるので、従来と比較して穀粒の選別性能を向上させることが可能となる。
請求項2により、穀粒の重心位置を算出することが可能となって、より詳しく穀粒に関する情報を取得することが可能となる。
請求項3により、接触している2以上の穀粒領域の収縮処理を施した場合に残存する連結画素を容易に消去することが可能となり、接触している穀粒領域を明確に分離して切り出すことが可能となる。
請求項4により、重なっている穀粒領域同士を容易に分離させて切り出す処理を実行することが可能となる。
請求項5により、穀粒領域同士の接触位置を算出することで、該接触位置を基に該穀粒領域同士を容易に、しかも明確に分離させて切り出す処理を実行することが可能となる。
請求項6により、収縮処理後の穀粒領域を元々の大きさに復元する際の精度を向上させることが可能となると共に、穀粒の種類等に応じて適切な膨張処理を実行することが可能となる。
請求項7により、穀粒領域の中心位置や形状に関する情報等詳しく穀粒領域に関する情報を取得することが可能となるので、例えば、該中心位置から予め定められる領域の範囲を穀粒領域として擬制する処理等を実行することが可能となり、多様な切り出し処理を行うことを実現可能にする。
請求項8により、選別しようとする穀粒の種類、産地、生育状況等のファクターに適合した選別の判断基準を自動的に定めることが可能となる。
請求項9により、例えば、略楕円形状を有する穀粒領域の長軸方向を一様に揃えることが可能となるので、画像データに含まれる穀粒領域の中心位置又は形状に関する情報を取得する処理等を容易に実行することが可能となって、選別性能を向上させることが可能となる。
請求項10により、一般的に用いられる商用のラインセンサを用いることで、流下する穀粒の画像を容易且つ安価に撮像することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の本発明を実施するための最良の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は本発明の穀粒選別装置1を模式的に示した模式図、図2は撮像手段3によって取得された穀粒に関する画像データの変換例図、図3は撮像手段3によって取得された穀粒に関する画像データの変換例図、図4は撮像手段3によって取得された穀粒に関する画像データの変換例図、図5は穀粒領域の回転処理の具体例の説明図、図6は接触する穀粒領域に関する説明図、図7は接触する穀粒領域に関する説明図、図8は注目した1画素を真中に配置して8つの画素で包囲した3×3の8近傍図、図9は注目した1画素を真中に配置して8つの画素で包囲した3×3の8近傍図、図10は穀粒領域の膨張処理に関する説明図である。
先ず、図1を用いて、本発明の穀粒選別装置の一例である穀粒選別装置1について説明する。
また、以下の説明においては、上記穀粒選別装置1が処理する穀粒の一例として米の場合について説明するが、穀粒は上記米に限定されない。
上記米以外に考えられる穀粒の例としては、米に類似する粒体(粒状物の集合体)であってもよく、例えば、麦類、大豆類、そば類等の穀粒であっても良い。
勿論、上記穀粒選別装置1が具備する撮像手段の分解能等に応じて、上記穀粒等よりも小さな穀粒等の粒体に対しても適用可能である。
穀粒選別装置1は、図1に示すように、主に搬送手段2、撮像手段3、情報処理手段4、選別手段5を具備して構成される。
先ず、上記搬送手段2の詳細説明を行う。
搬送手段2は、上記穀粒選別装置の選別対象である穀粒(粒体)を撮像手段3から選別手段5に向けて搬送するものである。
ここでは、上記搬送手段2は、タンク11、フィーダ12、シュート13を具備して構成されている。
上記タンク11は、搬送手段2の最上流部を構成し、選別する穀粒を一時的に貯溜するための容器の役割を果たしている。
該タンク11の内部形状は略擂鉢状であり、上面には穀粒投入口11aが形成されている。
このように構成されているので、選別を行おうとする穀粒を、上記穀粒投入口11aからタンク11内に投入することが可能となる。
更に、タンク11の下部には開口部11bが形成されているので、タンク11内に投入された穀粒は、該開口部11bから排出される。
上記フィーダ12は、単位時間当たりの穀粒の排出量を略一定に保持しつつ、タンク11内に貯溜された穀粒を、タンク11からシュート13に排出するものである。
ここではフィーダ12は電磁式であり、フィーダ基部12a上に板バネを介してフィーダトラフ12bが設けられる。
フィーダトラフ12bは、上面および四方の側面のうちの一面が開口した略直方体の箱であり、タンク11の開口部11bの下方に位置する。
該フィーダトラフ12bの開口した側面はシュート13の上流端と対向し、フィーダ基部12aに設けられた電磁石によりフィーダトラフ12bがフィーダ基部12aに対して振動することにより穀粒をシュート13に排出する。
シュート13は、側壁を有する斜面である。フィーダ12によりタンク11から排出された穀粒は、該シュート13上を滑落する。
撮像手段3は、搬送手段2によって搬送される穀粒に係る画像データを取得するためのものであり、搬送手段2の中途部に配置される。
尚、撮像手段3の具体例としては、CCDカメラ等のカメラ類、その他ラインセンサや光センサ等が挙げられるが、シュート13より流下する穀粒の画像データを取得可能であれば如何なるものでも良く、上記具体例に限定されない。
また、ここでは撮像手段3が上面撮像手段3aと下面撮像手段3bの計2個の撮像手段より構成されているが、上記各々の撮像手段3を通過する穀粒の上面および下面に係る画像情報を取得可能としている。
更にまた、選別される穀粒(粒体)の種類や用途に応じて、穀粒の片面のみの画像データを取得しても良く、他方、3個以上の撮像手段を設けることによって更に多面的に穀粒に関する画像データを取得する構成であっても良い。
情報処理手段4は、撮像手段3の撮像によって取得された穀粒に関する画像データに基づいて、該穀粒の良又は不良を判断や、演算や、穀粒選別装置1を制御するための機能を有するものである。
ここで言う、「穀粒の良又は不良の判断」とは、具体的には、所謂良品米等(良粒)を「良」と判断し、他方、被害米や死米や異物等(不良粒)を「不良」と判断することである。
このような判断を行う情報処理手段4の具体的な構成例としては、コンピュータ等の電子計算機によって構成されるものであっても良い。
該コンピュータ等の電子計算機の具体的構成としては、キーボードやマウス等の入力手段、演算・判断・画像処理等を行うCPU、及び穀粒選別装置1を作動させるための動作プログラムを記憶や画像データを展開するための記憶素子(RAM、ROM、ハードディスクドライブ等)等より構成されるものであっても良い。
また、情報処理手段4には、フィーダ基部12a、撮像手段3、選別手段5等が接続されており、該接続される各部を制御するものである。
上記選別手段5とは、上記情報処理手段4による穀粒の良又は不良の判断において、不良と判断された穀粒(被害米、死米、異物等)を選別・除去するものであり、搬送手段2の下流部に配置される。
図1に示す選別手段5の具体例としては、例えば空気銃等であっても良い。
この場合、該空気銃は、情報処理手段4によって不良と判断された穀粒に対して圧縮空気を噴きつけるものであり、この噴きつけによって不良と判断された穀粒を、良品米(良粒)から選別分離して除去することが可能となる。
具体的には、図1に示すように、不良と判断された穀粒は上記選別手段5の噴きつけによって不良品回収部15に回収され、他方、選別手段5(空気銃)によって何も処理されなかった良品米は良品回収部14に回収される。
<情報処理手段4が具備する各種機能に関して>
上記情報処理手段4は、更に2値化手段、収縮手段、膨張手段、重心算出手段、切り出し手段、情報取得手段、学習手段、回転処理手段の機能を具備するものであっても良く、これら各手段は、例えば情報処理手段4に内蔵されるプログラム又は回路等より構成されるものであっても良い。
以下、上記各手段の機能について説明する。
上記2値化手段とは、上記撮像手段3の撮像によって取得された画像データを、例えば白又は黒等の2色(2階調)に2値化変換する処理する機能を有するものである。
具体的には、予め定められる閾値に基づいて、該閾値を基準として該画像データを2値化する。
上記収縮手段とは、上記2値化手段によって2値化された画像データに含まれる穀粒領域を抽出し、該抽出した穀粒領域を収縮する処理を実行する機能を有するものである。
ここで、上記穀粒領域の抽出とは、撮像手段3によって取得された画像データ中において、穀粒に相当する画像データの領域を抽出する処理のことである。
具体的には、穀粒領域は、上記2値化によって同一の画素の集合として表されるため、明確に非穀粒領域と区別されるので、情報処理手段4は、該集合を抽出することによって容易に該穀粒領域を認識することが可能となり、該抽出した穀粒領域の画素を外縁側より消去又は反転させることによって、該穀粒領域を収縮させる。
上記重心算出手段とは、上記収縮手段によって収縮された画像データ中の穀粒領域の重心を算出する機能を有するものである。
上記膨張手段とは、上記収縮手段によって収縮された穀粒領域を膨張する膨張処理を行う機能を有するものである。
上記切り出し手段とは、上記収縮手段によって収縮された穀粒領域を切り出し処理する機能を有するものである。
即ち、画像データ中より、穀粒領域のデータを別個のものとして切り出すことである。
上記情報取得手段とは、上記収縮手段による処理の後に、画像データ中の穀粒領域の中心位置又は形状に関する情報を取得するための機能を有するものである。
上記学習手段とは、例えば、穀粒の選別処理等を実行する前に、予め良穀粒又は不良穀粒に関する学習を行うための良粒学習モード又は不良穀粒学習モードにて、穀粒の良又は不良に関するデータを収集する機能を有するものである。
上記回転処理手段とは、撮像手段3による撮像によって取得した画像データ中における穀粒領域を平面内で回転するための機能を有するものである。
更に、情報処理手段4は、上記穀粒領域の抽出処理が実行された場合に、画像データ中に含まれる複数の穀粒を識別するための情報(番号や名前等の識別子)を付加するラベリング処理を当然に行うものとする。
このラベリング処理は、画像処理の分野で一般的に用いられる手法によって行われるものであっても良い。
このようなラベリング処理によって、情報処理手段4は画像データ中に含まれる穀粒領域を各々独立して処理することが可能となる。
以下、上述のように構成された穀粒選別装置1が実行する具体的な処理について説明する。
<2値化処理>
図2(a)〜(f)は、撮像手段3によって取得された穀粒(米、玄米等)の画像データの変換例を模式的に示したものである。
図2(g)(h)は、画像データ中における穀粒領域を2値化する際の閾値の説明図である。
ここでは先ず、図2(g)(h)用いて、撮像手段3によって取得された画像データを2値化することによって、該画像データ中の穀粒に相当する画像データである穀粒領域の抽出処理について説明する。
例えば、撮像手段3によって取得されたばかりの初期状態における画像データ中の穀粒領域が、図2(g)に示すように、その外形が点線略楕円21として示されているものとする。
また、該初期状態の画像データ中における穀粒領域の階調曲線は、図2(h)に示すように、穀粒領域の部分が濃くなるように表されるものとする。
更に、例えば、該画像データを2値化処理する際の境界条件となる閾値が図2(h)に示すように予め閾値S1と定められているものとする。
この場合において、点線略楕円21で表示される穀粒領域は、該閾値S1を境界条件として2値化されるので、2値化後の穀粒領域は実線略楕円20となり、該実線略楕円20は点線略楕円21よりも若干小さくなる。
このように、2値化後の穀粒領域が2値化前の穀粒領域よりも若干小さくなるのは、点線略楕円21で表示される穀粒領域に関する部分の階調曲線(図2(h))が、その外縁近傍にて急激に減少する特性となるためである。
そのため、情報処理手段4が、上記予め定められた閾値S1を境界条件として該初期状態の画像データに対して2値化を行うと、閾値S1よりも弱い階調部分が削除されるため2値化後の穀粒領域は2値化前の穀粒領域と比較して若干小さくなる。
しかしながら、実線略楕円20と点線略楕円21との外形の大きさの差は、画像データの解像度に依存するが、その差は殆どないと言っても良い。
つまり、既に上述したように、点線略楕円21の階調曲線において、その外縁部分における階調曲線は急激な減少を示す特性を有するため、上記閾値S1で2値化を行っても、点線略楕円21と実線略楕円20との大きさの差は殆どないとみなしても良い。
尚、図2(g)は、閾値S1を境界条件とする場合の2値化処理を説明するために、便宜上、点線略楕円21と実線略楕円20との差を誇張して模式的に示している。
<収縮処理>
上述のようにして2値化処理された画像データ中の穀粒領域の一例としては、具体的には図2(a)に示すようになる。
該図2(a)には互いに接触している2つの穀粒が示されているが、従来の穀粒選別装置は該画像データに基づいて2つの穀粒が接しているとは判断することはできず、1つの穀粒として誤認識してしまう場合がある。
この原因は、従来の穀粒選別装置は、予め定められた閾値以上の階調を有する画素の集合を単に1つの穀粒領域として認識してしまうためである。
つまり、従来の穀粒選別装置は、2つの穀粒が接触している場合には、本来2つの穀粒領域として認識するべきものを1つの穀粒領域として認識するため、上記誤認識が発生する可能性がある。
このような状況を回避するために、本発明の穀粒選別装置1の情報処理手段4は、以下に示すような処理を実行している。
先ず、情報処理手段4は、図2(a)に示されるような穀粒領域を示した画像データに関し、穀粒領域を収縮する処理を行う。
具体的には、情報処理手段4は、該穀粒領域に含まれる画素の一部(外縁部分)を、非穀粒領域と同じ画素に変換、又は単に外縁部分の画素を除去することによって、該穀粒領域を収縮させる処理を行っている。
即ち、情報処理手段4は、画素を処理単位として変換処理を実行することで、上記収縮処理を行っている。
勿論、上記画像データは既に2値化されているので、上記画素の変換は、換言すれば「画素を反転させる」ことと同じ処理となる。
このように情報処理手段4が図2(a)に示す2つの穀粒領域の収縮処理を実行することによって、収縮処理後の穀粒領域は図2(b)に示される実線部分となる。
したがって、元々接触していた穀粒領域を収縮することによって、完全に2つの穀粒領域として別個独立させることが可能となる。
更に、該収縮処理後にラベリング処理を実行することによって、情報処理手段4は明確に2つの穀粒領域が存在していることを認識することができる。
したがって、情報処理手段4が、画像データ中の穀粒の数量等の計測を正確に行うことが可能なる。
<中心位置算出(重心算出)1>
次に、情報処理手段4は、図2(b)の実線部分で示される穀粒領域の中心位置を算出する。
この中心位置の算出は、例えば、画像データ中の穀粒領域において、互いに垂直な方向(例えば、図2(b)の紙面に向かって横方向と縦方向)の座標を設定し、該設定した各々の座標方向に対する穀粒領域の最大幅となる箇所を抽出し、該抽出した最大幅の2等分点を穀粒の中心位置として算出しても良い。
上述の中心位置の算出処理も、画素を該算出処理の単位とし、情報処理手段4が穀粒領域に含まれる画素数を計測することによって実行しても良い。
以下、具体的な中心位置算出処理の具体例について、図4を用いて説明する。
(1) 例えば、情報処理手段4は、上記収縮処理後の穀粒領域(実線部分(図2(b)))に関し、穀粒領域の画素数を計測することによって、図4に示すように、横方向(X軸方向)の最大幅(点a〜点b間)X2と、縦方向(Y軸方向)の最大幅(点c〜点d間)Y2とを算出する。
続いて、情報処理手段4は、該算出したX2及びY2の各々を2で除算(2等分)することによって、点a又は点bから中心位置pまでの距離X2/2、並びに、点c又は点dから中心位置pまでの距離Y2/2を各々算出する。
(2) また別の手法としては、情報処理手段4は、収縮処理前の穀粒領域(点線部分)に関し、上述と同様に穀粒領域の画素数を計測することによって、X軸方向の最大幅(点e〜点f間)X1と、縦方向の最大幅(点g〜点h間)Y1とを算出する。
続いて同様に、情報処理手段4は、該算出したX1及びY1の各々を2で除算(2等分)することによって、点e又は点fから中心位置pまでの距離X1/2、並びに、点g又は点hから中心位置pまでの距離Y1/2を算出しても良い。
また、上記(1)又は(2)の手法のうち、穀粒同士が互いに接触している図2(a)のような状況を鑑みると、上記(1)に示したように収縮処理を施した後に穀粒領域の中心位置を算出する方が望ましいと言える。
また、上述のようにして算出した中心位置pは、穀粒の形状が略楕円球状のものであれば重心位置を算出したことと同値とも言えるので、このような場合には中心位置pを重心位置pと擬制しても良い。
<中心位置算出(重心算出)2>
また、上記<中心位置算出(重心算出)1>とは異なる手法で中心位置を算出する手法について以下に説明する。
例えば、図4に示すように、情報処理手段4は、収縮処理後の穀粒領域を含んだ画像データ全体に画素を単位とする座標(X軸、Y軸)を設定する。
このとき、情報処理手段4は、該穀粒領域のX軸方向及びY軸方向の最大幅を、該穀粒領域に含まれる画素数を計測することによって求める。
次に、情報処理手段4は、算出した最大幅となる穀粒領域の端点(点a、点b、点c、点d)の座標位置を各々算出する。
このとき、各々算出された各端点の座標位置は、例えば点aはX3、点bはX4、点cはY4、点dはY3とする。
このように端点の座標を算出した後に、続けて情報処理手段4は、点a〜点bの2等分点(X3+X4)/2、及び点c〜点dの2等分点(Y3+Y4)/2を各々算出する。
このように、画像データ中に座標を定めて穀粒領域の中心位置pを算出しても良く、この場合も上述と同様に、上述のようにして算出した中心位置pは、穀粒の形状が略楕円球状のものであれば重心位置を算出したことと同値とも言えるので、中心位置pを重心位置pと擬制しても良い。
情報処理手段4が、上述した中心位置を算出する演算の何れかを実行することで、穀粒領域の中心位置又は重心位置を容易に算出することが可能となる。
上述のような手法を用いて穀粒領域の中心位置を算出した結果は、例えば図2(c)に示すように、2つの収縮後の穀粒領域(実線部分)内に記した×印のようになる。
以上より、図2(a)から図2(c)までの処理を実行することによって、接触している穀粒領域を容易に識別し、認識し、中心位置を算出する処理を実行することが可能となる。
また、上述した中心位置や最大幅の算出処理は、情報処理手段4が実行する穀粒領域の中心位置又は形状に関する情報を取得する処理の具体例である。
更に、上述のようにして、情報処理手段4が穀粒領域の中心位置や形状を算出することによって、例えば、該中心位置から予め定められる領域の範囲を穀粒領域として擬制する処理等を実行することが可能となり、多様な切り出し処理を行うことを実現可能にする。
<膨張処理1>
更に続けて、情報処理手段4は、収縮されたままの穀粒領域(図2(d))を、図2(e)に示すように元の大きさに戻す膨張(拡大)処理を行う。
即ち、該膨張処理とは、既に上述した穀粒領域の収縮処理が実行された後に、該収縮後の穀粒領域を膨張させる処理のことであり、収縮処理とは逆の処理に相当する。
つまり、この膨張処理によって、収縮処理後の穀粒領域を元の大きさに復元することが可能となる。
また、このような膨張処理を行うことによって再び2つの穀粒領域が接触する状態となっても、既に収縮処理後のラベリング処理によって識別されているので(図2(b)の状態)、情報処理手段4は、2つの穀粒領域を明確に識別して認識することは可能である。
勿論、該ラベリング処理において、穀粒領域の中心位置算出時に計測された各穀粒領域の大きさ等の情報を識別情報と共に情報処理手段4等に記憶しても良い。
また、収縮処理が繰り返し数回行われた場合には、その同じ回数分の膨張処理を行うことで穀粒領域を元の大きさに復元することが可能となる。
<膨張処理2>
また、一般的に略楕円状の図形に収縮処理を施すと、短軸方向よりも長軸方向の収縮量が多くなる傾向がある。
そのため、米等の穀粒に関する画像データを扱う場合においては、所謂長粒種等の穀粒領域の収縮処理において上記傾向が顕著になり、更に収縮処理が段階的に繰り返し行われる場合に上記傾向が顕著になる。
このような傾向があるため、穀粒領域の大きさを復元するための膨張処理を施す場合に、上記傾向を無視して膨張処理を行うと、元々の穀粒領域の形状を忠実に復元することが難しくなって、膨張処理後の穀粒領域は誤差の多いものとなってしまう問題がある。
そこで、上述した膨張処理とは異なる別の膨張処理の具体例を、図10を用いて以下に説明する。
尚、図10は、図4と同じ状態にある穀粒領域を示したものであり、図4と同一の符号に関しては、図4の場合と同様の意味を有するものとして以下に説明する。
また、以下で説明する膨張処理の具体例は、膨張方向に応じて異なる長さ又は割合で収縮後の穀粒領域を膨張する場合の具体例である。
<加算処理による膨張処理>(※1)
図10に示すように、情報処理手段4は、収縮後の穀粒領域(実線部分)の外縁よりも外側の部分において、予め定めた長さの画素を穀粒領域と同じ色に変化させる。
具体的には、情報処理手段4は、図10に示すように膨張処理を施す場合に、長軸方向(Y軸方向)と短軸方向(X軸方向)とで異なる長さ若しくは割合で膨張処理を実行する。
この場合、短軸方向の膨張の長さは(m×2)であり、長軸方向の膨張の長さは(n×2)である。
この場合、上記mと上記nとの長さ、又は上記mと上記nとの長さの割合は異なり、しかもm(短軸方向)<n(長軸方向)となるように定める。
このように、上記m及び上記nの長さ又はその割合を、穀粒領域の膨張方向に応じて予め情報処理手段4等に予め定めておき、情報処理手段4が、該予め定められた長さ又はその割合に応じて膨張処理を実行することによって、収縮後の穀粒領域を元々の大きさに精度良く復元することが可能となって、上記問題点を解消することが可能となる。
<補正係数による膨張処理>(※2)
更にまた、別の手法としては、上記mと上記nのような補正値の他に、更に細かく補正を行うための補正係数i、jを用いても良い。
この場合、短軸方向の膨張の長さは(m+i×(X2/Y2))×2であり、長軸方向の膨張の長さは(n+j×(Y2/X2))×2として予め情報処理手段4に定めておく。
また、補正係数iはX2(短軸)をY2(長軸)で割った値に掛けられており、他方、補正係数jはY2(長軸)をX2(短軸)で割った値に掛けられている。
この場合、各方向の膨張の長さを算出するための上記算出式は、予め情報処理手段4に定められているので、上述同様に、情報処理手段4が該算出式に応じて膨張処理を実行することによって、収縮後の穀粒領域を元々の大きさに精度良く復元することが可能となって、上記問題を解消することが可能となる。
勿論、上述した※1、※2に示す算出式以外の算出式を情報処理手段4に予め定めておき、情報処理手段4が予め定められた算出式に応じて膨張処理を実行するようにしても良い。
<切り出し処理>
続いて、情報処理手段4は、上記ラベリング処理時に記憶した情報に基づいて、図2(e)に示すように膨張処理が施された後の2つの接触する穀粒領域を、別個独立に切り出す。
これによって、図2(f)に示すように2つの穀粒領域を分離させることができる。
このような切り出し処理を実行することによって、各穀粒領域毎に分析や加工等の処理を自在に実行することが可能となる。
また、従来と比較してより詳しく正確に穀粒領域に関する情報(画像データ中における穀粒の数量、穀粒の形状等)を取得することが可能となり、穀粒選別装置1の選別精度を飛躍的に向上させることが可能となる。
また、このように穀粒の選別精度を飛躍的に向上させることが可能となるので、穀粒の流通ルートに不良の穀粒(被害米、死米、異物等)が混入することを防止することが可能となり、流通する穀粒の品質を向上させることが可能となる。
<重心を基点とする図形の切り出し処理>
情報処理手段4は、図3(a)〜(c)までの処理を、図2(a)〜(c)までの処理と同様に実行する(具体的な算出方法は、図4を用いた説明を参照)。
しかしながら以下の説明においては、情報処理手段4が、中心位置の替わりに重心位置を算出した場合における別の切り出し処理例を説明する。
この場合、情報処理手段4は、「重心位置を基点とする図形」を想定し(図3(d))、図3(b)に示すように収縮された穀粒領域を、該図形の枠内に収まる最大限まで膨張させる(図3(e))。
ここでいう、「重心位置を基点とする図形」とは、算出した重心位置に基づいて定めることが可能な図形のことである。
具体的には、図3(d)に示すように、一粒の穀粒領域の外形(外縁の形状)に当て嵌まる大きさを有する「長方形」等の多角形又は矩形の領域等であっても良い。
勿論、この場合においては、情報処理手段4に多角形のサンプルが数種類記憶されていても良い。
更に、情報処理手段4は、該長方形の領域を切り出す(図3(f))。
このように、情報処理手段4が、長方形に基づいて切り出し処理を行うことで、容易に穀粒領域を切り出すことが可能となる。特に、長方形は曲線等が含まれていないので、情報処理手段4の付加も軽減することが可能となる。
<回転処理>
ところで、撮像手段3によって実際に撮像された画像データ中に含まれる穀粒領域の向きは様々である場合が多い。
このように画像データ中において穀粒領域が様々な方向を向いていると、上述のような手法を用いて(予め定めた座標系等を用いて)、穀粒領域の中心位置や最大幅等の形状に関する情報を効率よく取得することができない。
つまり、上述で述べた穀粒領域の分析手法は、画像データ中の穀粒領域が一定の方向に整然と向いている場合を前提とするものであり、このような場合に非常に効率良く穀粒領域に関する計測処理や分析処理を実行することが可能となる。
そこで、様々な方向を向いている穀粒を予め定めた方向に一様に向けるために、該穀粒領域を回転させる必要があるため、以下に示すような処理を行う。
図5に示すように、穀粒領域(実線部分)の一例である米の画像領域が傾いて(図5の紙面に向かって右側に傾倒)いる場合に、該傾きの角度を近似的に求め、該求めた角度だけ穀粒領域を回転させる。
これにより、略楕円形状を有する穀粒領域の長軸方向を、例えば上記図4で説明したY軸方向に一様に揃えることによって、画像データに含まれる穀粒領域の中心位置又は形状に関する情報を取得することが可能となる。
この場合先ず、情報処理手段4は、図5に示すように、穀粒領域(実線)と、座標方向の直線(1点鎖線)と、が接する点である接点の座標位置を各々算出する。
この接点座標算出処理も、情報処理手段4は、画素を処理単位として算出しても良く、この接点算出処理によって図5に示すように4点の接点の座標位置が算出されることになる。
具体的には、図5に示すように、点k、点l、点m、点nの4接点が算出される。
続いて、情報処理手段4は、穀粒領域の上側の2点同士(図5の紙面に向かって上側の2点同士(k、n))、及び下側の2点同士(図5の紙面に向かって下側の2点同士(l、m))を結ぶ直線(点線kn、点線lm)を算出する。
更に、情報処理手段4は、算出した点線knと点線lmの中間点である、中点q1と中点q2とを算出する。
更に、情報処理手段4は、中点q1と中点q2とを結ぶ直線(点線q1q2)とを算出する。
ここで算出した点線q1q2は、図5に示すとおり、略楕円形状を有する穀粒領域の長軸方向を近似的に求めていることとなる。
続いて、情報処理手段4は、点線q1q2と、予め定められる縦方向の座標軸(図4で説明したY軸方向の直線)との成す角度を算出する。
これにより、図5に示すように角度θが算出される。
上記算出した角度θに基づいて、情報処理手段4は、略楕円形状を有する穀粒領域の長軸方向とY軸との成す角度が角度θだけ傾いていると近似的に判断する。
そこで、情報処理手段4は、該角度θの傾きを解消するために(角度θを0にするために)、該穀粒領域を角度θだけ回転させる処理を行う(図5の紙面に向かって反時計時計回りに回転させる)。
このような処理によって、例えば、画像データ中の穀粒領域を一様な方向を向くように回転させることが、上記簡便な手法で容易に効率良く実行することが可能となる。
また、このように穀粒領域を一様に揃えることによって、穀粒領域の中心位置又は形状に関する情報を容易に取得することが可能となる。
尚、例えば、穀粒領域が米等の画像であれば、図5に示すように胚等が元々付着している部分が凹んでいるので、穀粒領域は厳密には略楕円形状を成していないため、該穀粒領域には長軸方向自体が存在しないことになる。
しかしながら、穀粒領域を略楕円形状と擬制することによって、上述のように4点(点k〜点n)に基づいて穀粒領域の傾きを算出し、該算出した角度θに基づいて上述の回転処理を実行することが可能となる。
このように近似的に穀粒領域の長軸を算出することによって穀粒領域の回転処理を実行しても、この回転処理における目的が穀粒領域の方向を一様に揃えることを鑑みると、上述のように近似的な回転処理を行っても、穀粒に関する情報を取得することに問題はないと言える。
<接触位置算出>
ところで、シュート13より流下する米等の穀粒は、撮像手段3によって撮像される撮像範囲内に進入することで所定の間隔で逐次撮像される。
このような場合に、例えば、ある2つの穀粒が、上記撮像範囲に進入した当初は互いに離間した状態であっても、該撮像範囲を流下することにより(時間の経過により)接触する場合がある。
このような場合に、情報処理手段4は、画像データ中において接触している2つの穀粒領域を明確に2つの穀粒領域として認識すると共に、接触している穀粒領域を互いに分離する切り出し処理を行うことによって、各穀粒の良又は不良を判断して選別手段5を用いて選別する必要がある。
このような処理を行うための具体例について図6を用いて説明する。
先ず、図6は、撮像手段3によって逐次撮像される画像データ中における穀粒領域に関し、互いに離間していた穀粒領域が時間の経過によって接触した場合を示している。
このような場合において、例えば図4を用いて説明した場合と同様に、画像データ中における穀粒領域に関し座標を設定し、その座標における計測処理の単位を画素単位で行うようにしても良い。
図6には、穀粒領域100・200は互いに点R、点Sにて接触している。
尚、ここで言う「接触」とは、「互いの穀粒が重なること」も含んでも良い。
即ち、実際に流下する米等の穀粒が、撮像手段3の撮像面(ラインセンサやCCDカメラの素子面等)と平行な面内で互い接触する場合(即ち、撮像手段3に対して穀粒同士が上下方向に重なることなく、並んで接触している場合)には、互いの穀粒領域は1点で接触しているように記録される。
他方、該撮像手段3の撮像面と平行な面以外で互いに接触する場合(即ち、撮像手段3に対して穀粒同士が上下方向に重なっている場合)には、互いの穀粒領域は、図6に示すように2点間を端点とする線で接触しているように記録されることになる。即ち、図6に示すように一方の穀粒領域が他方の穀粒領域に入り込んだように映る。
また、画像データの解像度が低い場合には、該撮像面と平行な面内で実際に1点で接触したとしても、図6に示すように2点間を端点とする線で接触しているように記録されることになる。
上記何れの場合にしても、2つ以上の穀粒領域が接触しているため分離独立するための切り出し処理を実行する必要がある。
<接触位置算出の具体例>
先ず、情報処理手段4は、2つの穀粒領域が元々離間状態である場合、この離間状態におけるラベリング処理の結果に基づいて、上記2つの穀粒領域を既に識別している。
即ち、該ラベリング処理によって、画像データ中の穀粒領域には、各々穀粒領域の識別符号、大きさ、位置、色等の「流下物情報」も付加されている。
続いて、該ラベリング処理の後、穀粒が撮像範囲を流下することによって、図6に示すような接触状態となる。
この時、情報処理手段4は、図4を用いて説明した場合と同様、画像データ中における穀粒領域に関して座標を設定する(図6におけるX軸、Y軸)。
このように設定された座標に基づいて、情報処理手段4は、画素を単位として計測することによって、接触位置に関する情報の一例であって接触位置の端点となる点R、点Sの座標を算出する。
この算出によって、点Rの座標が(X5、Y6)、点Sの座標が(X5、Y5)と各々算出される。
尚、上述においては、点Rと点SとのX座標はX5で同じである場合を示しているが、勿論異なる場合も有り得る。
次に、情報処理手段4は、点Rと点Sとの中間点を算出する。
点Rと点SとのX座標の中間点は(X5+X5)/2であり、他方、点Rと点SとのY座標の中間点は(Y5+Y6)/2となる。
また、上述の場合とは異なり、点Rと点SとのX座標が互いに異なる場合は、算出するX座標の中間点は上述の場合と異なる値となる。
上述のように点Rと点Sとを算出することによって、点Rと点Sとの中間点Tの座標は((X5+X5)/2、(Y5+Y6)/2)となる。
この中間点Tを基準として、情報処理手段4は、2つの穀粒領域100と穀粒領域200とを分離独立させ、切り出し処理を実行することも可能となる。
また、上記中間点Tの座標も上記接触位置に関する情報として取り扱っても良い。
このような処理を実行することによって、接触している穀粒の接触位置に関する情報を簡便で容易に算出することが可能となる。
<マッチング>
また、情報処理手段4は、既に上述した流下物情報に、上記接触位置に関する情報を更に付加することによって、一括して流下物情報として取り扱っても良い。
この場合に、更に、上述において分離独立して切り出した穀粒領域毎に、対応する流下物情報を該穀粒領域と共に情報処理手段4が具備する記憶手段に記憶しても良い。
即ち、画像データ中の穀粒領域と流下物情報とを整合させて、情報処理手段4が具備する記憶手段に記憶させる。
これにより、上記流下物情報と各々穀粒領域とが対応付けられて記憶されることとなるので、情報処理手段4は効率良く取得した情報を取り扱うことが可能となる。
<流下物情報(重なり度合い)>
上述において述べた流下物情報に更に以下の情報を含めても良い。
例えば、シュート13より流下する穀粒に関し、撮像手段3によって撮像された画像データに含まれる穀粒領域が接触又は重なる場合における「重なり度合いに関する情報」を上記流下物情報に含めて情報処理手段4に記憶して良い。
これにより、情報処理手段4は、該「重なり度合いに関する情報」に基づいて、穀粒領域の切り出し処理を実行することが可能となる。
この「重なり度合いに関する情報」の具体例としては、例えば、接触している穀粒領域の重なり度合いの尺度となる、重なっている部分の長さ(深さ)や面積等であっても良い。
この「重なり度合いに関する情報」は、既に上述した中心位置の算出や接触位置の算出同様に、座標に基づいて逐次算出されるものであっても良いが、以下のように予め実験等によって穀粒領域に関するデータを収集し、統計的に分析することによって予め定められるものであっても良い。
即ち、例えば、予めシュート13より流下されるものと同様の穀粒を流下させることによって、流下物中の穀粒の重なる割合や重なる部分の面積や長さ等のデータを収集し、その収集したデータに基づいて、平均的な重なり度合いを「重なり度合いに関する情報」として算出する。
そして、その算出した「重なり度合いに関する情報」を情報処理手段4に記憶する。
次に、実際に選別処理を行う場合には以下のような処理を実行する。
情報処理手段4は、撮像手段3より取得した画像データ中に穀粒領域が重なっているものがあると認識した場合に、上記記憶している「重なり度合いに関する情報」に基づいて、穀粒領域同士の重なり度合いを適用して、上記切り出し処理を行う。
このとき、前記点Rと点Sを結ぶ直線(図6参照)、即ち、穀粒領域100と穀粒領域200との境界線に基づいて、穀粒領域100と穀粒領域200とを切り離すことが可能となる。
これにより、重なっている穀粒領域同士を容易に分離独立させる処理を実行することが可能となるので、情報処理手段4の処理負担を軽減することが可能となる。
<8近傍画素の変化(反転)>
例えば、画像データ中の2つの穀粒領域(図7(a)中の穀粒領域101・201)が互いに接触している場合に、情報処理手段4が上記収縮処理を実行すると、該2つの穀粒領域は図7(b)に示す穀粒領域101bと穀粒領域201bとに変化する。
しかしながら、図7(b)に示すように、穀粒領域101bと穀粒領域201bとは、細い画素の繋がり(残存連結画素301b)によって互いに連結される。
即ち、図7(a)に示す接触した2つの穀粒領域に対して収縮処理を施したにも拘わらず、該斜線部分301bが残ってしまい、接触した穀粒領域を分離独立させることができない場合がある。
具体的には、残存連結画素301bの外周と、穀粒領域101bの外周と、穀粒領域201bの外周とが組み合わさって、略凹状の形状を有する部分が形成される(以下の説明においては、単に「凹状部分」とする)。
そこで、情報処理手段4は、二つの穀粒が接触又は重なった場合には、上記凹状部分が表れるので、その凹部の溝を更に深く切り込む切れ込み強調処理を行っている。
つまり、穀粒領域中の所定の画素数分の領域を抽出し、該抽出された領域中の画素を下記に示すような予め定められた手続きに従って変化させることによって、該穀粒領域を切り出す処理を行う。
これにより、上記問題を解決する具体例について、図8及び図9を用いて説明する。
先ず、図8及び図9は、ある1つの画素に注目し、その注目した1画素を囲む所定の画素数の一例として8画素数分の画素の領域を抽出した状態を示したものである。
即ち、3×3の実線で囲まれる格子状の配列の真中の画素が、上記「注目した1画素」のことである(以下、図8及び図9に示す図を「8近傍図」と称する)。
つまり、この3×3の実線で囲まれる格子状の配列の領域が、上記所定の画素数分の領域の一例である。
また、図8及び図9における(a)列には、(1)から(4)に示す4つの典型例を示し、その4つの典型例を予め定められた手続きに従って変化させた結果を(b)列に示している。
更に、図9は、上記8近傍図に一行又は一列の画素を追加して処理した場合の一例を示している。
また、図8及び図9とも2値化された後の画素の色を示しており、「1」は穀粒領域部分の画素の色を意味し、他方、「0」は穀粒領域以外の部分(非穀粒領域)を示す画素の色を意味するものとして以下に説明する。
このような前提において、情報処理手段4は、画像データ中の画素の1つ1つを上記「注目した1画素」として検索を行い、下記に示すような状況となる8近傍図を見つけた場合に、下記に示すような予め定められた手続きに従って画素を変化させる処理を実行する。
<8近傍画素の変化例1>
先ず、図8を用いて説明する。
図8に示す(1)の8近傍図は、真中の画素が「1」で、該真中の画素の直上の画素が「0」である場合に(図8(1)(a))、情報処理手段4は、該真中の画素を「0」に変化させている(図8(1)(b))。
図8に示す(4)の8近傍図は、真中の画素が「1」で、該真中の画素の直下の画素が「0」である場合に(図8(4)(a))、情報処理手段4は、該真中の画素を「0」に変化させている(図8(4)(b))。
上述した図8の(1)と(4)のように変化させることにより、例えば、穀粒領域が左右に並んで接触する場合、即ち、上述した図7(b)に示すような場合に、残存連結画素301bを消すこと(非穀粒領域とすること)が可能となる。
即ち、例えば、上記(1)(4)の(a)においては、図7の穀粒領域101bの外縁部分は左列で示され、図7の穀粒領域201bの外縁部分は右列で示されているものとして考えられる。
このように考えると、真中列の画素は上記残存連結画素301bに対応していると考えることができる。
この場合、図8(1)(a)の真中列の最上部のみは非穀粒領域で表されているので残存連結画素301bの上端部、他方、図8(4)(a)の真中列の最下部のみは非穀粒領域で表されているので残存連結画素301bの下端部であると各々みなせる。
そこで、上記変化を実行することで、真中列の画素を1つ非穀粒領域の画素に変化させることが可能となるので、逐次上記変化を実行することで残存連結画素301bを消すことが可能となる。
また、図8に示す(2)の8近傍図は、真中の画素が「1」で、該真中の画素の左の画素が「0」である場合に(図8(2)(a))、情報処理手段4は、該真中の画素を「0」に変化させている(図8(2)(b))。
図8に示す(3)の8近傍図は、真中の画素が「1」で、該真中の画素の右の画素が「0」である場合に(図8(3)(a))、情報処理手段4は、該真中の画素を「0」に変化させている(図8(3)(b))。
上述した図8の(2)と(3)のように変化させることにより、例えば、穀粒領域が上下に並んで接触する場合、即ち、上下方向に並んで接触している穀粒領域を収縮処理を実行することによって図7(d)に示すような状態となった場合に残存連結画素301dを消すこと(非穀粒領域とすること)が可能となる。
例えば、上記(2)(3)の(a)においては、穀粒領域101dの外縁部分は上段行で示され、穀粒領域201dの外縁部分は下段行で示されているものとして考える。
このように考えると、真中行の画素は上記残存連結画素301dに対応していると考えることができる。
この場合、図8(2)(a)の真中行の最左部のみは非穀粒領域で表されているので残存連結画素301dの最左部、他方、図8(3)(a)の真中行の最右部のみは非穀粒領域で表されているので残存連結画素301dの最右部であると各々みなせる。
そこで、上記変化を実行することで、真中行の画素を1つ非穀粒領域の画素に変化させることが可能となるので、逐次上記変化を実行することで残存連結画素301dを消すことが可能となる。
<8近傍画素の変化例2>
次に、上記図8を用いて説明した<8近傍画素の変化例1>の場合とは異なる変化処理例について、図9を用いて説明する。
図9に示す(1)の8近傍図は、真中の画素が「1」で、該真中の画素の直上と左上の画素が共に「0」で、更に該左上の画素の左側の画素が「1」である場合に(図9(1)(a))、情報処理手段4は、該真中の画素を「0」に変化させている(図9(1)(b))。
図9に示す(2)の8近傍図は、真中の画素が「1」で、該真中の画素の左と左下の画素が共に「0」で、更に該左下の画素の下側の画素が「1」である場合に(図9(2)(a))、情報処理手段4は、該真中の画素を「0」に変化させている(図9(2)(b))。
図9に示す(3)の8近傍図は、真中の画素が「1」で、該真中の画素の右と右上の画素が共に「0」で、更に該右上の画素の上側の画素が「1」である場合に(図9(3)(a))、情報処理手段4は、該真中の画素を「0」に変化させている(図9(3)(b))。
図9に示す(4)の8近傍図は、真中の画素が「1」で、該真中の画素の直下と右下の画素が共に「0」で、更に該右下の画素の右側の画素が「1」である場合に(図9(4)(a))、情報処理手段4は、該真中の画素を「0」に変化させている(図9(4)(b))。
このような処理を行うことで、上記<8近傍画素の変化例1>の場合とは異なるパターンで画素を変化させることが可能となる。
また、上述の他に、画素を変化させる際の予め定める手続きのパターンを増やすことで、容易に多様なパターンで画像データ中の画素を変化させることが可能となるので、残存連結画素を消去することが可能となる。
従って、上記変化例1又は2の何れかの処理を繰り返すことにより、穀粒領域同士が左右又は上下に接触又は重なった場合であっても、その境界ラインに切り込みを入れて最終的に二つの穀粒領域を切り離して分離独立させることが可能となる。
<学習処理>
穀粒選別装置1は、例えば、情報処理手段4に予め定められるデフォルトの判断基準に基づいて、選別対象の穀粒の良又は不良を判断しても良いが、以下に示すような手法によって、上述した判断基準を臨機応変に変更するようにしても良い。
例えば、穀粒選別装置1を用いて穀粒の良又は不良の選別処理を行う前に、該選別に係る判断基準の適切な値を定めるためのモードを備えても良い。
具体的には、穀粒選別装置1は、良粒の典型例を学習するための「良穀粒学習モード」と、不良粒の典型例を学習するための「不良穀粒学習モード」との2種類の学習モードを備える。
このように学習処理を行う理由は以下の如くである。
収穫された穀粒は品種や地域やその年の気候などにより微妙に異なり、ある地域では良品と判断されても他の地域では不良と判断されることがあり、その逆の場合もある。
そこで、その地域で収穫された穀粒の良品と不良品を判別前に学習させることで、良品と不良品の判別効率を高く維持することができるのである。
以下、上記2種類の学習モードについて説明する。
<良穀粒学習モード>
例えば、情報処理手段4のモードが「良穀粒学習モード」に設定された場合に、穀粒選別装置1の使用者が所望する良穀粒のサンプルがタンク11に投入され、該投入された良穀粒のサンプルはフィーダ12、シュート13を介して撮像手段3の撮像範囲に流下される。
このとき、撮像手段3によって流下する穀粒の画像が撮像されることによって、穀粒に係る画像データが情報処理手段4によって取得される。
このようにして取得された穀粒に関する画像データには、既に上述したように、穀粒部分に該当する穀粒領域が含まれている。
タンク11に投入された穀粒は、良粒(良穀粒)ばかりであるので、該画像データに含まれる穀粒領域は、穀粒選別装置1の使用者が所望する穀粒ばかりが含まれている。
そこで、情報処理手段4は、該画像データに含まれる穀粒領域の「大きさ」、「形状」、「中心位置(重心位置)」、又は「色」等のデータを収集し、該データにおける統計的な共通点を分析することで、良穀粒と判断するための適切な判断基準を定めるようにしても良い。
<不良穀粒学習モード>
他方、例えば、情報処理手段4のモードが「不良穀粒学習モード」に設定された場合に、穀粒選別装置1の使用者が所望しない不良穀粒のサンプルがタンク11に投入され、該投入された不良穀粒のサンプルはフィーダ12、シュート13を介して撮像手段3の撮像範囲に流下される。
このとき、撮像手段3によって流下する穀粒の画像が撮像されることによって、穀粒に係る画像データが情報処理手段4によって取得される。
このようにして取得された穀粒に関する画像データには、既に上述したように、穀粒部分に該当する穀粒領域が含まれている。
タンク11に投入された穀粒は、不良粒(不良穀粒)ばかりであるので、該画像データに含まれる穀粒領域は、穀粒選別装置1の使用者が所望しない穀粒ばかりが含まれている。
そこで、情報処理手段4は、該画像データに含まれる穀粒領域の「大きさ」、「形状」、「中心位置(重心位置)」、又は「色」等のデータを収集し、該データにおける統計的な共通点を分析することで、不良穀粒と判断するための適切な判断基準を定めるようにしても良い。
このように情報処理手段4が上記2つの学習モードで学習を実行することによって、穀粒の種類、産地、生育状況等のファクターに適合した選別の判断基準を自動的に定めることが可能となるので、該ファクターに対して臨機応変に判断基準を定めることが可能となる。
本発明の穀粒選別装置1を模式的に示した模式図。 撮像手段3によって取得された穀粒に関する画像データの変換例図。 撮像手段3によって取得された穀粒に関する画像データの変換例図。 撮像手段3によって取得された穀粒に関する画像データの変換例図。 穀粒領域の回転処理の具体例の説明図。 接触する穀粒領域に関する説明図。 接触する穀粒領域に関する説明図。 注目した1画素を真中に配置して8つの画素で包囲した3×3の8近傍図。 注目した1画素を真中に配置して8つの画素で包囲した3×3の8近傍図。 穀粒領域の膨張処理に関する説明図。
符号の説明
1 穀粒選別装置
2 搬送手段
3 撮像手段
4 情報処理手段
5 選別手段
11 タンク
12 フィーダ
13 シュート

Claims (10)

  1. 穀粒を撮像し、該撮像によって取得された画像データに基づいて穀粒の良又は不良の判断を行うことによって、不良の穀粒を選別除去する穀粒選別装置において、
    上記画像データを2値化する2値化手段と、
    該2値化手段によって2値化された画像データに含まれる穀粒領域を抽出し、該抽出した穀粒領域を収縮する収縮処理を行う収縮手段と、
    該収縮手段によって収縮された穀粒領域の重心を算出する重心算出手段と、
    該収縮手段によって収縮された穀粒領域を膨張する膨張処理を行う膨張手段と、
    該膨張手段によって膨張された穀粒領域を切り出す切り出し手段と、
    を具備することを特徴とする穀粒選別装置。
  2. 前記切り出し手段は、前記重心算出手段によって算出された重心を基点とする図形を切り出してなる請求項1記載の穀粒選別装置。
  3. 前記2値化手段によって2値化された後に、凹状部分の凹部を更に深くする切れ込み強調処理を行ってなる請求項1、又は請求項2のいずれかに記載の穀粒選別装置。
  4. 前記2値化手段によって2値化された後に、前記切り出し手段は、前記穀粒領域の重なり度合いに関する情報に基づいて、穀粒領域を切り出してなる請求項1、又は請求項2のいずれかに記載の穀粒選別装置。
  5. 逐次撮像される画像データ中における穀粒領域に関し、互いに離間する穀粒領域が時間の経過によって接触した場合に、その接触位置に関する情報を取得することによって、前記切り出し手段は、該接触した穀粒領域を切り出してなる請求項1、又は請求項2のいずれかに記載の穀粒選別装置。
  6. 前記膨張手段は、膨張方向に応じて異なる長さ又は割合で収縮後の穀粒領域を膨張してなる請求項1から請求項5のいずれかに記載の穀粒選別装置。
  7. 前記収縮手段による処理の後に、前記穀粒領域の中心位置又は形状に関する情報を取得するための情報取得手段を更に具備してなる請求項1から請求項6のいずれかに記載の穀粒選別装置。
  8. 良穀粒又は不良穀粒の選別に関する学習を行うための良穀粒学習モード又は不良穀粒学習モードにて、穀粒の良又は不良に関するデータを収集する学習手段を更に具備してなる請求項1から請求項7のいずれかに記載の穀粒選別装置。
  9. 撮像によって取得した画像データ中における穀粒領域を回転するための回転処理手段を更に具備してなる請求項1から請求項8のいずれかに記載の穀粒選別装置。
  10. 前記穀粒を撮像する撮像手段としてラインセンサカメラを用いてなる請求項1から請求項9のいずれかに記載の穀粒選別装置。
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